説明

情報処理装置、配信管理サーバ、配信要求方法、配信管理方法、コンテンツ配信システム、配信要求方法、配信管理方法、配信要求プログラム、配信管理プログラムおよび記録媒体

【課題】 コンテンツデータ送受信を短時間で行うことができる情報処理装置を実現する。
【解決手段】 各コンテンツを特定するコンテンツ関連情報14−1と、利用者端末1の機種情報と、該端末で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報14−3を記憶するコンテンツリスト蓄積部14を備える。さらに、利用者所望の配信先の端末装置に対応する機種情報を取得する配信方法情報取得部192と、前記コンテンツ関連情報14−1を基に、配信要求するコンテンツを決定するとともに、配信方法情報取得部192が取得した機種情報と機種―品質対応情報14−3とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する配信予約コンテンツ決定部193とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像等の多品質のコンテンツの配信/取得を行う情報処理装置、配信管理サーバ、配信要求方法、配信管理方法、コンテンツ配信システム、配信要求方法、配信管理方法、配信要求プログラム、配信管理プログラムおよび記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の通信網を利用して、画像データ等のコンテンツを配信するコンテンツ配信システムが実現されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、次のようなコンテンツ配信システムが開示されている。つまり、ネットワークを介して接続された利用者端末からコンテンツを特定する情報およびコンテンツの受け取り先を含むコンテンツの予約要求が配信管理サーバに送信される。そして、配信管理サーバが前記受け取り先に対応するコンテンツ配信装置にコンテンツを伝達し、該コンテンツ配信装置は、利用者端末から受けたコンテンツの配信先を示す情報に応答して、該配信先にコンテンツを送信する。
【0004】
これにより、利用者が所望の場所でコンテンツを予約することができるとともに、所望の場所でコンテンツをダウンロードすることができる。
【0005】
また、コンテンツデータを複数の品質に階層化する技術が、例えば、特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開2003−281392(2003年10月3日公開)
【特許文献2】特開2004−178332(2004年6月24日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の構成では、例えば、利用者端末にとって不必要に高品質なコンテンツデータを取得する場合があり、コンテンツデータ送受信の時間が長くなるという問題がある。また、ダウンロードポイントによって伝送性能が異なり、伝送性能の低いダウンロードポイントで高品質のデータを送信するとコンテンツデータ送受信の時間が長くなるという問題がある。
【0007】
また、コンテンツの選択、配信要求、取得の各処理を、配信管理サーバと利用者端末との通信回線が確立している間に行うと、通信状態が悪い場合に待ち時間が長くなったり、通信が途切れると再度同じ処理を繰り返す必要がある。そのため、コンテンツの取得に要する時間が長くなるという問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテンツ配信処理を短時間で行うことができる情報処理装置、配信管理サーバ、配信要求方法、配信管理方法、コンテンツ配信システム、配信要求方法、配信管理方法、配信要求プログラム、配信管理プログラムおよび記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の情報処理端末は、上記の課題を解決するために、コンテンツ配信装置から端末装置へのコンテンツの配信を、配信管理サーバに要求する情報処理端末であって、前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、各コンテンツを特定するコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、コンテンツの配信経路に関する配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶する品質対応情報記憶部と、利用者が希望する配信経路に関する希望配信経路情報を取得する希望情報取得手段と、前記コンテンツ情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定するコンテンツ決定手段と、前記希望情報取得手段が取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する品質決定手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明の配信要求方法は、上記の課題を解決するために、コンテンツ配信装置から端末装置へのコンテンツの配信を、配信管理サーバに要求する情報処理端末における配信要求方法であって、前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、前記情報処理装置は、各コンテンツを特定するコンテンツ情報を記憶するとともに、コンテンツの配信経路を示す配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶しており、利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報を取得する希望情報取得ステップと、前記コンテンツ情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定するコンテンツ決定ステップと、前記希望情報取得ステップで取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する品質決定ステップとを含むことを特徴としている。
【0011】
なお、配信先の端末装置は、上記情報処理装置、もしくは、他の端末装置も含む。さらに、該端末装置には、コンテンツデータを格納する外部メモリも含まれるものとする。
【0012】
上記の構成または方法によれば、各コンテンツを特定するコンテンツ情報を記憶し、該コンテンツ情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定する。これにより、コンテンツの選択処理において、情報処理端末は、配信管理サーバと通信を行う必要がない。その結果、通信状態に影響されることなく、該選択処理を行うことができる。
【0013】
また、コンテンツが複数の品質に階層化されており、配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶している。そして、利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報と、品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する。
【0014】
ここで、配信経路情報には、配信元となるコンテンツ配信装置、配信先である端末装置、コンテンツ配信装置と端末装置との間の通信路状態を特定する情報を含む。
【0015】
これにより、コンテンツ配信装置や端末装置、通信路状態に応じた品質で、コンテンツデータが配信される。これにより、不必要に高品質の大容量のコンテンツデータが送信されることがなく、該コンテンツデータの送受信に要する時間を短縮することができる。その結果、コンテンツ配信処理を短時間で行うことができる。
【0016】
さらに、本発明の情報処理端末は、上記の構成に加えて、前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と、該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報であり、前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報であることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、例えば端末装置で再生できないような高品質のコンテンツデータが配信されることを防止することができる。そのため、コンテンツデータの送受信の時間を短縮することができる。
【0018】
さらに、本発明の情報処理端末は、上記の構成に加えて、前記品質対応情報は、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報であり、前記希望配信経路情報は、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報であることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、配信元のコンテンツ配信装置の伝送性能に応じた品質のコンテンツデータが配信される。これにより、コンテンツ配信装置の伝送性能を超えた高品質のコンテンツデータが送信されることがなく、データ送受信の時間がながくなることがない。すなわち、該送受信に要する時間を短縮することができる。
【0020】
さらに、本発明の情報処理端末は、上記の構成に加えて、前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報と、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報とであり、前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報と、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報とであり、前記品質決定手段は、前記希望情報取得手段が取得した機種情報に対応する品質を前記機種―品質対応情報から読み出すとともに、前記希望情報取得手段が取得した配信希望場所情報に対応する品質を前記配信場所―品質対応情報から読み出し、読み出した品質を基に、配信要求するコンテンツの品質を決定することを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、配信先の端末装置の機種および配信元のコンテンツ配信装置の性能に応じた品質のコンテンツデータが配信される。これにより、配信先の端末装置で利用不可能な高品質のコンテンツデータが配信されることがない。さらに、コンテンツ配信装置の伝送性能を超えた高品質のコンテンツデータが送信されることがない。その結果、コンテンツデータ送受信に要する時間を短縮することができる。
【0022】
さらに、本発明の情報処理端末は、上記の構成に加えて、配信済のコンテンツおよびその品質を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、前記コンテンツ決定手段は、前記利用履歴情報を基に、未配信のコンテンツから、配信要求するコンテンツを決定し、前記品質決定手段は、前記利用履歴情報を基に、未配信の品質から、配信要求する品質を決定することを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、配信済のコンテンツデータを再度配信要求することがなくなる。これにより、コンテンツ配信装置は、同じ利用者に同じコンテンツデータを不必要に繰り返し送信することがなくなり、無駄な通信データ量の増大を防止することができる。
【0024】
さらに、本発明の情報処理端末は、上記の構成に加えて、複数の品質に階層化された前記コンテンツは、低品質の基本データと、品質間の差分データとから構成され、配信済のコンテンツおよびその品質を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部と、前記利用履歴情報を基に、前記品質決定手段が決定した品質と配信済の品質との差分データの配信要求を前記配信管理サーバに送信する配信要求手段とを備えることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、品質決定手段が決定した品質と、配信済の品質との差分データの配信要求を配信管理サーバに送信する。そのため、コンテンツ配信装置から送信されるデータは、差分データのみであるため、データ容量を低減することができる。これにより、データ送受信に要する時間を短縮することができる。また、コンテンツ配信装置は、差分データのみを送信すればよいため、送信のために所有するデータ容量を削減することができる。
【0026】
また、本発明の配信管理サーバは、上記の課題を解決するために、情報処理端末からコンテンツの配信要求を受け、コンテンツ配信装置から端末装置への該コンテンツの配信を管理する配信管理サーバであって、前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、前記情報処理端末に各コンテンツを特定するコンテンツ情報を予め送信するコンテンツ情報送信手段と、コンテンツの配信経路を示す配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶する品質対応情報記憶部と、利用者が配信を希望するコンテンツを示す配信希望コンテンツ情報を取得する配信希望コンテンツ情報取得手段と、利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報を取得する希望情報取得手段と、前記希望情報取得手段が取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、前記配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツの品質を決定する品質決定手段とを備えることを特徴としている。
【0027】
また、本発明の配信管理方法は、上記の課題を解決するために、情報処理端末からコンテンツの配信要求を受け、コンテンツ配信装置から端末装置への該コンテンツの配信を管理する配信管理サーバにおける配信管理方法であって、前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、前記配信管理サーバは、コンテンツの配信経路を示す配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶しており、前記情報処理端末に各コンテンツを特定するコンテンツ情報を予め送信するコンテンツ情報送信ステップと、利用者が配信を希望するコンテンツを示す配信希望コンテンツ情報を取得する配信希望コンテンツ情報取得ステップと、利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報を取得する希望情報取得ステップと、前記希望情報取得ステップで取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、前記配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツの品質を決定する品質決定ステップとを含むことを特徴としている。
【0028】
上記の構成または方法によれば、情報処理端末は、各コンテンツを特定するコンテンツ情報を有することができる。これにより、利用者が配信希望のコンテンツを選択する際に、情報処理端末と配信管理サーバとの通信回線を接続する必要がなくなる。その結果、通信状態に影響されることなく、該選択処理を行うことができる。
【0029】
また、配信経路の機種情報と該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶し、利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報と品質対応情報とを基に、コンテンツの品質を決定する。
【0030】
上述したように、配信経路情報には、配信元となるコンテンツ配信装置、配信先である端末装置、コンテンツ配信装置と端末装置との間の通信経路を特定する情報を含む。
【0031】
そのため、コンテンツ配信装置や端末装置、通信経路に応じた品質で、コンテンツデータが配信される。これにより、不必要に高品質の大容量のコンテンツデータが送信されることがなく、該コンテンツデータの送受信に要する時間を短縮することができる。
【0032】
さらに、本発明の配信管理サーバは、上記の構成に加えて、前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報であり、前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報であることを特徴としている。
【0033】
上記の構成によれば、端末装置で再生できないような高品質のコンテンツデータが配信されることを防止することができる。そのため、コンテンツデータの送受信の時間を短縮することができる。
【0034】
さらに、本発明の配信管理サーバは、上記の構成に加えて、前記品質対応情報は、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報であり、前記希望配信経路情報は、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報であることを特徴としている。
【0035】
上記の構成によれば、配信元のコンテンツ配信装置の伝送性能に応じた品質のコンテンツデータが配信される。これにより、コンテンツ配信装置の伝送性能を超えた高品質のコンテンツデータが送信されることがなく、データ送受信の時間がながくなることがない。すなわち、該送受信に要する時間を短縮することができる。
【0036】
さらに、本発明の配信管理サーバは、上記の構成に加えて、前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報と、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報とであり、前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報と、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報とであり、前記品質決定手段は、前記希望情報取得手段が取得した機種情報に対応する品質を前記機種―品質対応情報から読み出すとともに、前記希望情報取得手段が取得した配信希望場所情報に対応する品質を前記配信場所―品質対応情報から読み出し、読み出した品質を基に、前記配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツの品質を決定することを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、配信先の端末装置の機種および配信元のコンテンツ配信装置の伝送性能に応じた品質のコンテンツデータが配信される。これにより、配信先の端末装置で利用不可能な高品質のコンテンツデータが配信されることがない。さらに、コンテンツ配信装置の伝送性能を超えた高品質のコンテンツデータが送信されることがない。その結果、コンテンツデータ送受信に要する時間を短縮することができる。
【0038】
さらに、本発明の配信管理サーバは、上記の構成に加えて、複数の品質に階層化された前記コンテンツは、低品質の基本データと、品質間の差分データとから構成され、利用者ごとに配信済のコンテンツおよびその品質を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、前記利用履歴情報を基に、前記品質決定手段が決定した品質と配信済の品質との差分データを、前記コンテンツ配信装置から配信させることを特徴としている。
【0039】
上記の構成によれば、品質決定手段が決定した品質と配信済の品質との差分データを、コンテンツ配信装置から送信させる。そのため、コンテンツ配信装置から送信されるデータは、差分データのみであるため、データ容量を低減することができる。これにより、データ送受信に要する時間を短縮することができる。また、コンテンツ配信装置は、差分データのみを送信すればよいため、送信のために蓄積するデータ容量を削減することができる。
【0040】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、上記の情報処理端末と、該情報処理端末からコンテンツの配信要求を受ける配信管理サーバと、前記配信管理サーバが受けた配信要求に応じて、前記コンテンツを配信するコンテンツ配信装置とを備えることを特徴としている。
【0041】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、上記の配信管理サーバと、該配信管理サーバに対してコンテンツの配信要求を送信する情報処理端末と、該配信管理サーバが受けた配信要求に応じて、前記コンテンツを配信するコンテンツ配信装置とを備えることを特徴としている。
【0042】
これらのコンテンツ配信システムによれば、上述したように、データ送受信の時間を短くすることができる。
【0043】
また、本発明の配信要求プログラムは、上記情報処理端末を動作させる配信要求プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるコンピュータ・プログラムである。
【0044】
また、本発明の配信管理プログラムは、上記配信管理サーバを動作させる配信管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるコンピュータ・プログラムである。
【0045】
上記の構成により、コンピュータで上記情報処理端末または配信管理サーバの各手段を実現することによって、上記情報処理端末または配信管理サーバを実現することができる。
【0046】
また、本発明の記録媒体は、上記配信要求プログラムまたは上記配信管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0047】
上記の構成により、上記記録媒体から読み出された情報提供プログラムによって、上記情報処理端末または配信管理サーバをコンピュータ上に実現することができる。
【発明の効果】
【0048】
以上のように、本発明の情報処理端末は、コンテンツが複数の品質に階層化されており、各コンテンツを特定するコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、コンテンツの配信経路に関する配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶する品質対応情報記憶部と、利用者が希望する配信経路に関する希望配信経路情報を取得する希望情報取得手段と、前記コンテンツ情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定するコンテンツ決定手段と、前記希望情報取得手段が取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する品質決定手段とを備える
それゆえ、コンテンツの選択処理において、情報処理端末は、配信管理サーバと通信を行う必要がない。その結果、通信状態に影響されることなく、該選択処理を行うことができる。また、希望配信経路情報に適した品質のコンテンツデータが配信されるため、不必要に高品質のコンテンツデータの送受信が行われるようなことがなくなり、該送受信に要する時間を短縮することができる。その結果、コンテンツ配信処理を短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図18に基づいて説明すると以下の通りである。図2は、本実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略を示すブロック図である。図2に示されるように、コンテンツ配信システムは、利用者端末(情報処理端末)1、配信管理サーバ2、ダウンロードサーバ(コンテンツ配信装置)3、および、通信ネットワークNを含んでいる。
【0050】
本発明の利用者端末1は、例えば、インターネット網と接続可能な携帯型電話機や、パーソナルコンピュータ、PDAなどの情報処理端末である。
【0051】
なお、本実施形態で配信されるコンテンツには、画像データや音声データのほか、アプリケーションを動かすソフトウェア等も含まれる。
【0052】
また、該コンテンツは、データ容量が異なる複数の品質コンテンツに階層化されており、データ容量の小さい低品質コンテンツから、データ容量が大きい高品質コンテンツまである。品質の階層数は、コンテンツごとに予め設定されている。例えば、コンテンツAは、低品質コンテンツa1、中品質コンテンツa2、高品質コンテンツa3の3品質を有しており、コンテンツBは、低品質コンテンツb1および高品質コンテンツb2の2品質を有している。
【0053】
さらに、通信ネットワークNは、衛星通信網、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、FTTH(Fiber To The Home)、CATV(Community Antenna Television)、XDSL(Digital Subscribe Line)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、公衆電話回線網、接続ケーブル等を含む種々の無線・有線通信回線である。
【0054】
図2(a)は、コンテンツの配信予約の申請時を示している。図示されるように、利用者端末1から配信管理サーバ2に対してコンテンツの配信予約の申請情報が送信され、該配信予約が受け付けられる。
【0055】
図2(b)は、利用者端末1が品質コンテンツデータを取得する時を示している。図示されるように、配信前に予め、配信管理サーバ2は、配信を行うダウンロードサーバ3に対して、配信すべき品質コンテンツデータ及び予約情報を送信しておく。そして、ダウンロードサーバ3は、利用者端末1からの取得要求に応じて、上記通信ネットワークNを介して、予約された品質コンテンツデータを利用者端末1に送信する。
【0056】
なお、コンテンツの配信予約の申請情報を送信する利用者端末1と、品質コンテンツを取得する利用者端末1とは、同一でもあっても異なっていてもよい。
【0057】
また、配信管理サーバ2は、配信サービスを利用することができる真正の利用者に対してユニークに利用者IDを予め付与している。
【0058】
<利用者端末の構成>
次に、本実施形態の利用者端末1の構成について説明する。
図1は、利用者端末1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、利用者端末1は、通信部11、入力部12、表示部13、コンテンツリスト蓄積部(コンテンツ情報記憶部,品質対応情報記憶部)14、予約情報蓄積部15、コンテンツデータ蓄積部16、および制御処理部10を備えている。
【0059】
また、利用者端末1は、インターフェースを介して外部メモリ4と接続されている。外部メモリ4は、利用者端末1に着脱可能に接続できる。
【0060】
通信部11は、通信ネットワークNを介して、外部の装置(例えば、配信管理サーバ2やダウンロードサーバ3)との通信を行うものである。
【0061】
入力部12は、利用者が情報を入力するためのものであり、例えば、キーボードやテンキーからなる。
【0062】
表示部13は、利用者に対する指示や所定の情報を表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイである。
【0063】
コンテンツリスト蓄積部14は、配信管理サーバ2に配信予約をし、ダウンロードサーバ3から配信されるコンテンツおよびその品質、配信場所に関する情報を蓄積するものである。コンテンツリスト蓄積部14が蓄積する情報は、後述するように配信管理サーバ2から送信されるものであり、制御処理部10のコンテンツリスト更新処理部18により更新される。
【0064】
コンテンツリスト蓄積部14は、コンテンツ関連情報(コンテンツ情報)14−1、配信場所情報14−2、機種―品質対応情報14−3、配信場所―品質対応情報14−4を記憶している。
【0065】
コンテンツ関連情報14−1は、各コンテンツを特定するためのコンテンツ情報(例えば、コンテンツ名)と、各コンテンツに関する関連情報(例えば、該コンテンツの作者名、ジャンル、コンテンツの概略内容、キーワードなど)とを対応付けた情報である。
【0066】
図3は、コンテンツリスト蓄積部14が記憶するコンテンツ関連情報14−1の一例を示す図である。図3に示されるように、コンテンツリスト蓄積部14は、例えば、コンテンツ名「コンテンツA」と、関連情報「ジャンル:スポーツ,・・・」とを対応付けたコンテンツ関連情報14−1を記憶している。
【0067】
配信場所情報14−2は、コンテンツデータのダウンロードを行うダウンロードポイントを識別する配信場所名と、該ダウンロードポイントに設置されたダウンロードサーバ3の識別情報(例えば、ダウンロードサーバ名),施設名,住所および該ダウンロードサーバ3への接続方法とを対応付けた情報である。
【0068】
図4は、コンテンツリスト蓄積部14が記憶する配信場所情報14−2の一例を示す図である。図示されるように、例えば、コンテンツリスト蓄積部14は、配信場所名「場所a」と、ダウンロードサーバ名「ダウンロードサーバ3−a」と、施設名「市役所」とを対応付けた配信場所情報14−2を記憶している。
【0069】
機種−品質対応情報14−3は、コンテンツデータの配信先となる利用者端末1またはコンテンツデータの格納先である外部メモリ4の機種を示す機種情報と、該機種に適応した品質とをコンテンツごとに対応付けた情報である。
【0070】
例えば、コンテンツが画像データである場合、利用者端末1のディスプレイ解像度、色数、音源、CPU、メモリ量や、利用者端末1の解像度・色数・周波数等の外部出力能力に応じて、該利用者端末1で再生または出力可能な最適な品質が予め決められる。また、格納先が外部メモリ4である場合、該外部メモリ4の容量に応じて、ダウンロード可能な容量の最適な品質が予め決められる。機種−品質対応情報は、このように予め決められる最適な品質と、機種情報とを対応付けた情報である。
【0071】
図5は、コンテンツリスト蓄積部14が記憶する機種−品質対応情報14−3の一例を示す図である。図5に示されるように、コンテンツリスト蓄積部14は、例えば、コンテンツ名「コンテンツA」において、機種「XXXX−YYYY」と、その最適品質「中品質」とを対応付けた機種−品質対応情報14−3を記憶している。
【0072】
配信場所―品質対応情報14−4は、コンテンツの配信場所と、該配信場所に設置されたダウンロードサーバ3で配信可能な品質とをコンテンツごとに対応付けた情報である。ダウンロードサーバ3は、その伝送速度能力やメモリ量などの性能に応じて、正常に配信することができるデータ容量の品質がコンテンツごとに予め決められている。配信場所―品質対応情報14−4は、このように予め決められる最適な品質と、配信場所とを対応付けた情報である。
【0073】
図6は、コンテンツリスト蓄積部14が記憶する配信場所−品質対応情報14−4の一例を示す図である。図6に示されるように、コンテンツリスト蓄積部14は、例えば、コンテンツ名「コンテンツA」において、配信場所「場所b」と、該配信場所に設置されたダウンロードサーバ3−bの性能で正常に配信できる品質の上限である「中品質」とを対応付けた配信場所―品質対応情報14−4を記憶している。
【0074】
予約情報蓄積部15は、利用者端末1から送信された配信予約の申請情報(後述する)に対して、配信管理サーバ2から送信された予約情報を蓄積するものである。予約情報については、後述する。
【0075】
コンテンツデータ蓄積部16は、ダウンロードサーバ3から取得したコンテンツデータを蓄積するものである。
【0076】
つぎに、上記通信部11、入力部12、表示部13および各蓄積部14・15・16の制御を行う制御処理部10の構成について述べる。
【0077】
制御処理部10は、利用者認証部17、コンテンツリスト更新処理部18、配信予約申請部19、コンテンツ取得部20およびコンテンツ再生部21を備える。
【0078】
利用者認証部17は、配信管理サーバ2およびダウンロードサーバ3に対して利用者IDを送信し、配信管理サーバ2およびダウンロードサーバ3とのデータの送受信を可能とするためのものである。
【0079】
利用者認証部17は、通信部11が配信管理サーバ2及びダウンロードサーバ3との通信回線の接続を行ったことを検知して、通信相手の装置に対して利用者IDを送信する。
【0080】
なお、利用者IDは、予め各利用者に個別に設定されており、予め利用者認証部17において記憶されている。もしくは、利用者認証部17は、入力部12より利用者IDを取得する。
【0081】
コンテンツリスト更新処理部18は、コンテンツリスト蓄積部14が蓄積するコンテンツ関連情報(コンテンツ情報)14−1、配信場所情報14−2、機種―品質対応情報14−3および配信場所―品質対応情報14−4を更新する処理を行うものである。
【0082】
コンテンツリスト更新処理部18は、入力部12に入力された更新指示を受けて、通信部11および通信ネットワークNを介して、配信管理サーバ2に更新要求を送信し、最新のコンテンツ関連情報14−1、配信場所情報14−2、機種―品質対応情報14−3および配信場所―品質対応情報14−4を配信管理サーバ2から取得する。コンテンツリスト更新処理部18は、取得したコンテンツ関連情報14−1、配信場所情報14−2、機種―品質対応情報14−3および配信場所―品質対応情報14−4によりコンテンツリスト蓄積部14を更新する。
【0083】
配信予約申請部19は、入力部12に入力された指示に応じて、配信管理サーバ2に対してコンテンツの配信予約の申請処理を行うものである。配信予約申請部19は、コンテンツ検索部(コンテンツ決定手段)191と、配信方法情報取得部(希望情報取得手段)192と、配信予約コンテンツ決定部(コンテンツ決定手段,品質決定手段)193と、申請処理部194とを備えている。
【0084】
コンテンツ検索部191は、利用者が配信希望するコンテンツを絞り込むためのであり、配信希望のコンテンツを決定するためのコンテンツ決定手段の一部である。
【0085】
具体的には、コンテンツ検索部191は、配信を希望するコンテンツを検索するための検索情報、例えば、コンテンツの作成者、ジャンル、概略内容、キーワードを入力部12に入力する指示を表示部13に表示する。コンテンツ検索部191は、コンテンツリスト蓄積部14のコンテンツ関連情報14−1を参照して、入力された検索情報と一致する関連情報に対応するコンテンツ名を抽出する。さらに、コンテンツ検索部191は、抽出したコンテンツ名を配信予約コンテンツ決定部193に出力する。
【0086】
配信方法情報取得部192は、配信を希望するダウンロードポイントを特定する配信希望場所情報、配信希望する時間を示す配信予約時間情報、コンテンツデータの配信先である利用者端末1またはコンテンツデータを格納する外部メモリ4を特定する配信先機種情報を取得するものである。
【0087】
具体的には、配信方法情報取得部192は、コンテンツリスト蓄積部14から配信場所情報14−2を読み出して、読み出した配信場所情報14−2および配信希望場所の選択指示を表示部13に表示させる。さらに、配信方法情報取得部192は、配信予約時間情報、配信先機種情報の入力指示を表示部13に表示させる。さらに、配信方法情報取得部192は、配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報を含む配信方法情報(希望配信経路情報)を入力部12より取得し、取得した該情報を配信予約コンテンツ決定部193に出力する。
【0088】
なお、利用者は、配信先機種情報として、同じ利用者端末1の機種情報を入力することも、異なる利用者端末1の機種情報を入力することもできる。また、利用者は、コンテンツデータを、着脱可能な外部メモリ4に格納したい場合には、該外部メモリ4を示す配信先機種情報を入力する。
【0089】
配信予約コンテンツ決定部193は、配信予約を行うコンテンツおよびその品質を決定するものである。すなわち、配信予約コンテンツ決定部193は、配信希望のコンテンツを決定するコンテンツ決定手段(図示せず)と、配信希望の品質を決定する品質決定手段(図示せず)とを備える。
【0090】
具体的には、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツ検索部191が抽出した全てのコンテンツ名に対して、配信方法情報取得部192が取得した配信先機種情報に対応する最適な品質を、コンテンツリスト蓄積部14が蓄積する機種―品質対応情報14−3から読み出す。さらに、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツ検索部191が抽出した全てのコンテンツ名に対して、配信方法情報取得部192が取得した配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3が配信可能な品質を、コンテンツリスト蓄積部14が蓄積する配信場所−品質対応情報14−4から読み出す。配信予約コンテンツ決定部193は、機種―品質対応情報14−3および配信場所−品質対応情報14−4から読み出した品質のうちより低い方の品質以下の品質を配信可能な品質と判断する。
【0091】
さらに、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツ検索部191が抽出した全てのコンテンツ名に対して、配信可能と判断した品質を表示部13に表示する。また、配信予約コンテンツ決定部193は、配信予約を行うコンテンツおよびその品質の選択指示も表示させる。そして、配信予約コンテンツ決定部193は、入力部12に入力されたコンテンツおよびその品質を、配信希望のコンテンツおよびその品質と決定し、該コンテンツおよびその品質を特定する配信希望コンテンツ・品質情報を申請処理部194に出力する。
【0092】
つまり、上記コンテンツ決定手段(図示せず)は、コンテンツ検索部191がコンテンツ関連情報から抽出した全てのコンテンツ名を表示させ、入力部12の入力に応じて、配信希望のコンテンツを決定する。また、上記品質決定手段(図示せず)は、機種―品質対応情報14−3および配信場所−品質対応情報14−4から読み出した品質のうちより低い方の品質以下のものから、入力部12の入力に応じて、配信希望の品質を決定する。
【0093】
申請処理部194は、配信予約コンテンツ決定部193から出力された配信希望コンテンツ・品質情報、配信方法情報取得部192が取得した配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報を含む申請情報を生成し、該申請情報を配信管理サーバ2に送信するものである。
【0094】
また、申請処理部194は、配信管理サーバ2から配信予約を正式に受け付けたことを示す予約情報、もしくは、配信予約を拒否したことを示す受付拒否通知の受信処理を行う。すなわち、申請処理部194は、受付拒否通知を受けた場合、該受付拒否通知を表示部13に表示させる。また、申請処理部194は、予約情報を受けた場合、取得した予約情報を、表示部13に表示させるとともに予約情報蓄積部15に格納する。
【0095】
なお、予約情報には、上記申請情報に含まれる配信希望コンテンツ情報、配信希望場所情報、配信予約時間情報および配信先機種情報に加えて、利用者ID、ユニークに割り振られた予約番号が含まれている。
【0096】
コンテンツ取得部20は、入力部12に入力された指示に従って、ダウンロードサーバ3にアクセスして、配信予約したコンテンツデータの取得処理を行うものである。さらに、コンテンツ取得部20は、取得したコンテンツデータを、入力部12に入力された指示に応じて、コンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4に格納する。
【0097】
具体的には、コンテンツ取得部20は、入力部12に入力された指示に従って、通信部11にダウンロードサーバ3との通信を開始させる。さらに、コンテンツ取得部20は、入力部12に入力された予約番号を付加したコンテンツ取得要求を該ダウンロードサーバ3に送信し、該予約番号に対応するコンテンツデータを取得する。
【0098】
なお、同じ利用者端末1において配信予約の申請処理を行った場合、コンテンツ取得部20は、予約情報蓄積部15に蓄積されている予約情報を読み出し、読み出した予約情報を表示部13に表示させてもよい。これにより、利用者は、予約番号を容易に入力することができる。
【0099】
コンテンツ再生部21は、取得したコンテンツデータの再生を行うものであり、機種対応品質コンテンツ抽出部211、コンテンツデータ読出部212と、再生処理部213とを備える。
【0100】
機種対応品質コンテンツ抽出部211は、入力部12に入力された再生指示を受けて、利用者端末1で利用可能なコンテンツおよびその品質を抽出し、抽出した中から利用するコンテンツおよびその品質を選択するものである。
【0101】
具体的には、機種対応品質コンテンツ抽出部211は、利用者端末1の機種情報の入力指示を表示部13に表示させ、入力部12から該機種情報を取得する。また、機種対応品質コンテンツ抽出部211は、各コンテンツについて、取得した機種情報に対応する利用可能な品質をコンテンツリスト蓄積部14の機種―品質対応情報14−3から抽出する。さらに、機種対応品質コンテンツ抽出部211は、各コンテンツについて抽出した利用可能な品質とともに、利用するコンテンツおよびその品質の選択指示を表示部13に表示させる。さらに、機種対応品質コンテンツ抽出部211は、入力部12から利用するコンテンツおよびその品質を特定する利用品質コンテンツ情報を取得する。
【0102】
コンテンツデータ読出部212は、機種対応品質コンテンツ抽出部211が取得した利用品質コンテンツ情報に対応するコンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4から読み出すものである。
【0103】
コンテンツデータ読出部212は、読み取ったコンテンツデータを再生処理部213に出力する。ただし、コンテンツデータ読出部212は、利用品質コンテンツ情報に対応するコンテンツデータがコンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4に格納されていない場合、配信予約の申請を行う否かの選択指示を表示部13に表示させる。
【0104】
再生処理部213は、コンテンツデータ読出部212から出力されたコンテンツデータの再生処理を行うものである。再生処理とは、例えば、コンテンツが画像データである場合、表示部13または外部の表示装置に該画像を表示させる処理である。
【0105】
<配信管理サーバの構成>
図7は、本実施形態の配信管理サーバ2の構成を示すブロック図である。図7に示されるように、配信管理サーバ2は、通信部31、利用者認証処理部32、利用者ID蓄積部33、コンテンツリスト蓄積部(品質対応情報記憶部)34、コンテンツリスト配信部35、データ容量蓄積部36、予約情報蓄積部37、配信予約受付部38、コンテンツデータ蓄積部39、蓄積情報記憶部40、ダウンロードサーバ管理部41、利用履歴情報蓄積部(利用履歴情報記憶部)42および利用履歴情報更新部43を備えている。
【0106】
通信部31は、通信ネットワークNを介して、利用者端末1やダウンロードサーバ3と情報のやり取りを行うものである。
【0107】
利用者認証処理部32は、通信接続をしてきた利用者端末1が真正な利用者により操作されるものであるか否かを判断する処理を行う。具体的には、利用者認証処理部32は、利用者端末1から利用者IDを取得し、取得した利用者IDと、予め真正な利用者に対して与えられた利用者IDとを照合することで、真正な利用者か否かを判断する。
【0108】
また、利用者認証処理部32は、真正な利用者であると判断すると、該利用者端末1との通信を維持するとともに、該利用者端末1から取得した利用者IDを配信予約受付部38に出力する。一方、利用者認証処理部32は、不正な利用者であると判断すると、該利用者端末1との通信を切断する。
【0109】
真正な利用者に対して与えられた利用者IDは、予め利用者ID蓄積部33に格納されている。
【0110】
コンテンツリスト蓄積部34は、コンテンツ関連情報34−1、配信場所情報34−2、機種―品質対応情報34−3および配信場所―品質対応情報34−4を蓄積するものである。コンテンツリスト蓄積部34は、配信管理者によって、最新のものに更新されている。なお、コンテンツリスト蓄積部34が蓄積するコンテンツ関連情報34−1、配信場所情報34−2、機種―品質対応情報34−3および配信場所―品質対応情報34−4については、上記利用者端末1のコンテンツリスト蓄積部14が蓄積する情報14−1〜4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0111】
コンテンツリスト配信部35は、利用者端末1から受けたコンテンツリストの更新要求に応じて、最新のコンテンツ関連情報34−1、配信場所情報34−2、機種―品質対応情報34−3および配信場所―品質対応情報34−4をコンテンツリスト蓄積部34から読み出し、読み出した各情報を該利用者端末1に送信するものである。これにより、利用者端末1は、配信管理サーバ2と同じ最新の各情報(コンテンツ関連情報、配信場所情報、機種―品質対応情報および配信場所―品質対応情報)を蓄積することができる。
【0112】
データ容量蓄積部36は、各コンテンツおよび品質のデータ容量値を記憶するものである。データ容量蓄積部36は、コンテンツデータが新たにコンテンツデータ蓄積部39に蓄積されるごとに、更新される。
【0113】
予約情報蓄積部37は、後述する予約情報生成部382が生成する予約情報を蓄積するものである。ここで、予約情報とは、配信すべき品質コンテンツを特定する配信希望品質コンテンツ情報(つまり、配信すべきコンテンツおよび品質を特定する情報)、配信するダウンロードサーバ3を特定する配信希望場所情報、配信予約時間情報、利用者ID、各予約情報にユニークに付与された予約識別情報である予約番号を対応付けた情報である。
【0114】
配信予約受付部38は、利用者端末1からコンテンツ配信予約の申請情報を受け付けるものである。配信予約受付部38は、図7に示されるように、申請受付可否判断部381および予約情報生成部382を備える。
【0115】
申請受付可否判断部381は、利用者端末1から受けた申請情報を受け付けるか否かを判断するものである。
【0116】
具体的には、申請受付可否判断部381は、利用者端末1から受けた申請情報に含まれる配信希望場所情報及び配信予約時間情報と同じ情報を持つ他の予約情報を予約情報蓄積部37から読み出す。そして、申請受付可否判断部381は、読み出した予約情報を基に、ダウンロードサーバ3が該配信予約時間に伝送する予定のコンテンツおよびその品質を特定する。さらに、申請受付可否判断部381は、特性したコンテンツおよび品質のデータ容量をデータ容量蓄積部36から読み取り、ダウンロードサーバ3が該配信予約時間に伝送するデータ容量の合計を見積もる。そして、申請受付可否判断部381は、該ダウンロードサーバ3が同じ配信予約時間に申請情報の配信希望コンテンツ・品質情報に対応するコンテンツデータを正常に送信できるか否かを判断する。
【0117】
なお、予約情報には、配信予約時間情報、配信希望場所情報、配信希望コンテンツ・品質情報が含まれている。そのため、申請受付可否判断部381は、予約情報を確認することで、どのダウンロードサーバ3がどの時間にどのコンテンツデータを伝送する予定があるかを認識できる。
【0118】
ダウンロードサーバ3は、通常、その性能に応じて、同時に伝送可能なデータ容量の上限が決められている。したがって、申請受付可否判断部381は、配信予約時間に伝送する全データ容量が、上記伝送可能な上限値を超えるか否かで、ダウンロードサーバ3が正常に伝送可能か否かを判断する。
【0119】
正常にコンテンツデータを送信できないと判断した場合、申請受付可否判断部381は、申請情報の受付を拒否し、その旨を利用者端末1に送信する。一方、正常にコンテンツデータを送信できると判断した場合、申請受付可否判断部381は、申請情報を受け付け、後段の予約情報生成部382に対して予約情報の生成開始を指示する。
【0120】
予約情報生成部382は、受け付けられた申請情報に対応する予約情報を生成し、生成した予約情報を、利用者端末1、および、該予約情報に含まれる配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3に送信するものである。さらに、予約情報生成部382は、生成した予約情報を予約情報蓄積部37に格納する。
【0121】
具体的には、予約情報生成部382は、申請情報を送信してきた利用者端末1から受けた利用者IDを利用者認証処理部32から取得する。さらに、予約情報生成部382は、申請情報に、利用者認証処理部32から取得した利用者IDと、ユニークに割り与えられた予約番号とを付与した予約情報を生成する。
【0122】
コンテンツデータ蓄積部39は、各コンテンツおよび各品質のコンテンツデータを蓄積するものである。なお、コンテンツデータ蓄積部39は、上記コンテンツリスト蓄積部34が更新されると同時に、配信管理者によって更新される。
【0123】
蓄積情報記憶部40は、ダウンロードサーバ3に蓄積されているコンテンツデータを特性する蓄積情報をダウンロードサーバ3ごとに記憶するものである。蓄積情報記憶部40は、ダウンロードサーバ管理部41により更新される。
【0124】
ダウンロードサーバ管理部41は、各ダウンロードサーバ3に蓄積されているコンテンツデータの管理を行うものである。ダウンロードサーバ管理部41は、予約情報生成部382から予約情報を受けると、該予約情報から配信希望場所情報および配信希望コンテンツ・品質情報を抽出する。ダウンロードサーバ管理部41は、蓄積情報記憶部40を基に、該配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3が該配信希望コンテンツ・品質情報に対応するコンテンツデータを蓄積しているか否かを判断する。蓄積されていない場合、ダウンロードサーバ管理部41は、該コンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部39から読み出し、配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3に送信する。さらに、ダウンロードサーバ管理部41は、蓄積情報記憶部40を更新する。
【0125】
また、ダウンロードサーバ管理部41は、ダウンロードサーバ3から予約番号が付された配信終了通知を受信し、該予約番号に対応する予約情報を予約情報記憶部37から読み出す。そして、ダウンロードサーバ管理部41は、読み出した予約情報の配信希望場所情報及び配信希望コンテンツ・品質情報と同じであり、かつ、現時刻以降に配信予約時間が設定されている他の予約情報が予約情報蓄積部37にあるか否かを検索する。他の予約情報が無い場合、ダウンロードサーバ管理部41は、予約番号を送信したダウンロードサーバ3に対して、該予約番号に対応するコンテンツデータを消去する指示を送信する。同時に、ダウンロードサーバ管理部41は、蓄積情報記憶部40を更新する。
【0126】
利用履歴情報蓄積部42は、利用者IDごとに、該利用者IDを有する利用者に対して配信済のコンテンツおよびその品質を特定する利用履歴情報を蓄積するものである。
【0127】
利用履歴情報更新部43は、ダウンロードサーバ3から予約番号が付された配信終了通知を受信し、受信した配信終了通知を基に、利用履歴情報蓄積部43の利用履歴情報を更新するものである。
【0128】
具体的には、利用履歴情報更新部43は、配信終了通知に付加された予約番号に対応する予約情報を予約情報蓄積部37から読み出す。さらに、利用履歴情報更新部43は、読み出した予約情報に含まれる利用者IDと、同予約情報に含まれる配信希望コンテンツ・品質情報に対応するコンテンツデータが配信済であることを示す情報とを対応付けた利用履歴情報を生成し、利用履歴情報蓄積部42に格納する。
【0129】
<ダウンロードサーバの構成について>
図8は、ダウンロードサーバ3の構成を示すブロック図である。図示されるように、ダウンロードサーバ3は、通信部51、利用者ID蓄積部52、利用者認証処理部53、予約情報取得管理部54、予約情報蓄積部55、取得要求受付部56、データ配信処理部57、コンテンツデータ蓄積部58、蓄積データ管理部59を備える。
【0130】
通信部51は、通信ネットワークNを介して、利用者端末1や配信管理サーバ2と情報のやり取りを行うものである。
【0131】
利用者認証処理部53は、コンテンツの配信要求を行う利用者が真正な利用者であるか否かを判断する処理を行うものである。具体的には、利用者認証処理部53は、利用者端末1から利用者IDを取得し、取得した利用者IDと、予め真正な利用者に対して与えられた利用者IDとを照合することで、真正な利用者か否かを判断する。
【0132】
また、利用者認証処理部53は、真正な利用者であると判断すると、該利用者端末1との通信を維持するとともに、該利用者端末1から取得した利用者IDを取得要求受付部56に出力する。一方、利用者認証処理部53は、不正な利用者であると判断すると、該利用者端末1との通信を切断する。
【0133】
なお、利用者IDは、予め配信管理サーバ2より受けており、利用者ID蓄積部52に格納されている。
【0134】
予約情報取得管理部54は、配信管理サーバ2から予約情報を取得し、取得した予約情報を予約情報蓄積部55に格納するものである。
【0135】
取得要求受付部56は、コンテンツデータの取得要求を受け、該取得要求に対応する予約情報を読み出すものである。
【0136】
具体的には、取得要求受付部56は、利用者端末1から、予約番号を付加した取得要求を受ける。さらに、取得要求受付部56は、取得要求を送信した利用者端末1に対応する利用者IDを利用者認証処理部53より受ける。そして、取得要求受付部56は、受けた利用者ID及び予約番号を含む予約情報を予約情報蓄積部55から読み出す。取得要求受付部56は、読み出した予約情報に含まれる配信予約時間情報に対応する配信予約時間に現時刻が含まれる場合、読み出した予約情報をデータ配信処理部57に出力する。一方、取得要求受付部は、読み出した予約情報に含まれる予約時間情報に対応する予約時間に現時刻が含まれない場合、予約時間外である旨を示すエラー情報を利用者端末1に送信する。
【0137】
データ配信処理部57は、予約情報に含まれる配信希望コンテンツ・品質情報に対応するコンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部58から読み出し、利用者端末1に対して、読み出したコンテンツデータを送信するものである。また、データ配信処理部57は、コンテンツデータの配信を終了すると、予約情報に含まれる予約番号を付した配信終了通知を配信管理サーバ2に送信する。
【0138】
蓄積データ管理部59は、配信管理サーバ2から受けるコンテンツデータの格納/削除指示に応じて、コンテンツデータ蓄積部58に蓄積するデータを管理するものである。また、コンテンツデータ蓄積部58は、コンテンツデータを記憶するものである。
【0139】
<コンテンツリストの更新処理の流れ>
次に、利用者端末1及び配信管理サーバ2において行われるコンテンツリストの更新処理の流れについて、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0140】
まず、コンテンツリスト更新処理部18は、表示部13にコンテンツリストの更新を行うか否かの入力を指示する画面を表示させるとともに、更新指示の有無を確認する(S1)。更新指示が無い場合(S1でNo)、処理を終了する。
【0141】
コンテンツリストの更新指示が入力された場合(S1でYes)、コンテンツリスト更新処理部18は、通信部11に対して、配信管理サーバ2との通信を開始させる。利用者認証部17は、通信部11が配信管理サーバ2との通信回線の接続を行ったことを検知して、配信管理サーバ2に対して利用者IDを送信する(S2)。
【0142】
その後、配信管理サーバ2において、利用者認証処理部32は、利用者端末1から利用者IDを取得する。そして、利用者認証処理部32は、取得した利用者IDと、利用者ID蓄積部33に蓄積されている利用者IDとを照合し、真正な利用者であることを認識する(S3)。
【0143】
利用者認証処理が正常に行われた後、コンテンツリスト更新処理部18は、コンテンツリストの更新要求を配信管理サーバ2に送信する(S4)。
【0144】
該更新要求を受けた配信管理サーバ2のコンテンツリスト配信部35は、コンテンツリスト蓄積部34から最新のコンテンツ関連情報34−1、配信場所情報34−2、機種―品質対応情報34−3および配信場所―品質対応情報34−4を読み出し、読み出した情報を該更新要求のあった利用者端末1に送信する(S5)。
【0145】
その後、コンテンツリスト更新処理部18は、配信管理サーバ2から最新のコンテンツ関連情報14−1(つまり、上記コンテンツ関連情報34−1と同じである。以下の情報についても同様である)、配信場所情報14−2、機種―品質対応情報14−3および配信場所―品質対応情報14−4を取得し、取得した情報により、コンテンツリスト蓄積部14を更新する(S6)。以上により、コンテンツリストの更新処理を終了する。
【0146】
このようなコンテンツリストの更新処理の開始タイミングは、特に限定されるものではない。例えば、配信予約申請部19がコンテンツの配信予約の申請処理を行う際に、配信予約申請部19からの指示を受けて、コンテンツリスト更新処理部18が処理を開始してもよい。もしくは、予め設定された定期的な時刻に、コンテンツリスト更新処理部18が処理を開始してもよい。さらに、利用者所望の不定期な時間におこなわれてもよい。さらに、コンテンツの再生処理を行う際に、コンテンツ再生部21からの指示を受けて、コンテンツリスト更新処理部18が上記S1からS6の処理を行ってもよい。
【0147】
<コンテンツ配信予約の申請処理の流れ>
次に、コンテンツ配信予約の申請処理の流れについて、図10のフローチャートを参照しながら説明する。
【0148】
まず、配信予約申請部19は、入力部12にコンテンツの配信予約の申請指示が入力されたか否かを判断する(S11)。入力されない場合(S11でNo)、配信予約申請部19は、再度S11の処理を繰り返す。
【0149】
申請指示が入力された場合(S11でYes)、コンテンツ検索部191は、配信希望のコンテンツを検索するための検索情報であるコンテンツの作成者、ジャンル、概略内容、キーワードの入力指示を表示部13に表示させる。そして、コンテンツ検索部191は、コンテンツリスト蓄積部14のコンテンツ関連情報14−1から、入力部12に入力された検索情報と一致する関連情報のコンテンツ名を抽出する(S12)。
【0150】
このとき、コンテンツ検索部191は、抽出したコンテンツ名と、それに対応する関連情報とを表示部13に表示してもよい。これにより、どのようなコンテンツが検索されたかを利用者は認識できる。図11は、コンテンツ検索部191が抽出したコンテンツ名とそれに対応する関連情報の表示例である。
【0151】
次に、配信方法情報取得部192は、コンテンツリスト蓄積部14から配信場所情報14−2を読み出し、該配信場所情報14−2および配信希望場所の選択指示を表示部13に表示させる。同時に、配信方法情報取得部192は、配信予約時間情報、配信先機種情報の入力指示を表示部13に表示させる。
【0152】
図12は、配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報の入力指示の表示例を示す図である。このような表示画面に従って、利用者は、配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報を入力することができる。
【0153】
なお、配信方法情報取得部192は、配信先機種情報として、配信予約の申請を行っている利用者端末1の機種種別を取得することもできるし、別の利用者端末1の機種種別を取得することもできる。もしくは、配信方法情報取得部192は、利用者が外部メモリ4にコンテンツを格納することを希望している場合、該外部メモリ4の機種種別を取得することもできる。
【0154】
このようにして、配信方法情報取得部192は、入力部12から、配信希望場所情報、配信予約時間情報および配信先機種情報を含む配信方法情報(希望配信経路情報)を取得する(S13)。
【0155】
次に、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツリスト蓄積部14の機種―品質対応情報14−3を基に、コンテンツ検索部191が抽出した全てのコンテンツ名に対して、配信先機種情報に応じた最適の品質を読み出す。さらに、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツ検索部191が抽出した全てのコンテンツ名に対して、配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3が配信可能な品質を、コンテンツリスト蓄積部14が蓄積する配信場所−品質対応情報14−4から読み出す。そして、配信予約コンテンツ決定部193は、機種―品質対応情報14−3および配信場所−品質対応情報14−4−から読み出した品質のうちより低い方の品質以下の品質を利用可能な品質と判断する。
【0156】
そして、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツ検索部191が抽出した全てのコンテンツ名に対して、利用可能と判断した品質を表示部13に表示する(S14)。
【0157】
図13は、S14において配信予約コンテンツ決定部193が表示部13に表示させる画面例を示している。図13に示されるように、配信予約コンテンツ決定部193は、例えば、コンテンツ名「コンテンツA」について、低品質、中品質、高品質が利用可能であることを表示している。
【0158】
また、このとき、配信予約コンテンツ決定部193は、配信予約を行うコンテンツおよびその品質の選択指示も表示させる。そして、配信予約コンテンツ決定部193は、入力部12から、配信希望のコンテンツおよびその品質を特定する配信希望コンテンツ・品質情報を取得する(S15)。
【0159】
次に、申請処理部194は、通信部11に対して、配信管理サーバ2との通信を開始させる。利用者認証部17は、通信部11が配信管理サーバ2との通信回線の接続を行ったことを検知して、配信管理サーバ2に利用者IDを送信する(S16)。
【0160】
その後、配信管理サーバ2において、利用者認証処理部32は、利用者端末1から利用者IDを取得する。そして、利用者認証処理部32は、取得した利用者IDと、利用者ID蓄積部33に蓄積されている利用者IDとを照合し、真正な利用者であることを認識する(S17)。
【0161】
利用者認証処理が正常に行われた後、申請処理部194は、配信予約コンテンツ決定部193から出力された配信希望コンテンツ・品質情報、配信方法情報取得部192が取得した配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報を含む申請情報を生成し、該申請情報を配信管理サーバ2に送信する(S18)
その後、配信管理サーバ2の配信予約受付部38は、上記申請情報を取得する(S19)。そして、申請受付可否判断部381は、該申請情報を受け付けるか否かを決定する(S20)。なお、申請受付可否判断部381における受付可否の判断の詳細については、上述したとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0162】
申請の受付を拒否した場合(S20でNo)、申請受付可否判断部381は、その旨を示す受付拒否通知を利用者端末1に送信する(S21)。該受付拒否通知を受けた利用者端末1の申請処理部194は、申請が拒否された旨を表示部13に表示させる。そして、申請情報取得部19は、再度、S11の処理に戻る。これにより、利用者は、異なる配信予約時間情報や、異なる配信場所情報を入力することができる。
【0163】
一方、申請を受け付けた場合(S20でYes)、予約情報生成部382は、申請情報および利用者認証処理部32より取得する利用者IDに対してユニークに予約番号を付加した予約情報を生成する。そして、予約情報生成部382は、生成した予約情報を予約情報蓄積部37に格納するとともに、申請情報を送信した利用者端末1に送信する(S22)。
【0164】
その後、予約情報を受信した利用者端末1において、申請処理部194は、該予約情報を予約情報蓄積部15に格納するとともに、該予約情報を表示部13に表示させる(S23)。これにより、利用者は、予約番号を認識することができる。
【0165】
図14(a)は、申請処理部194が予約情報を表示部13に表示させたときの画面例を示す図である。図示されるように、利用者ID、予約番号、コンテンツ名およびその品質、配信予約時間情報、配信希望場所情報を含む予約情報が表示される。
【0166】
次に、配信予約申請部19は、他にコンテンツ配信予約の申請を行うか否かの入力指示を表示部13に表示させる。そして、配信予約申請部19は、入力に応じて、別の配信予約の有無を判断する(S24)。別の配信予約が無い場合、処理を終了する。別の配信予約がある場合、S12の処理に戻る。
【0167】
<コンテンツデータの取得処理の流れ>
次に、コンテンツデータの取得処理の流れについて説明する。コンテンツデータの取得処理には、配信管理サーバ2からダウンロードサーバ3へのコンテンツデータの事前送信処理、利用者端末1がダウンロードサーバ3からコンテンツデータを取得するデータ取得処理、利用者端末1がコンテンツデータを取得した後のダウンロードサーバ3におけるコンテンツデータの管理処理を含む。
【0168】
≪コンテンツデータの事前送信処理≫
配信管理サーバ2からダウンロードサーバ3へのコンテンツデータの事前送信処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
【0169】
まず、上記S21の処理と同時に、配信管理サーバ2の予約情報生成部382は、生成した予約情報に含まれる配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3に、該予約情報を送信する(S31)。これを受けて、ダウンロードサーバ3の予約情報取得管理部54は、取得した予約情報を予約情報蓄積部55に格納する。
【0170】
次に、配信管理サーバ2のダウンロードサーバ管理部41は、予約情報生成部382が生成した予約情報から配信希望場所情報及び配信希望コンテンツ・品質情報を抽出する(S32)。
【0171】
そして、ダウンロードサーバ管理部41は、蓄積情報記憶部40を基に、S32で抽出した配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3が、同じくS32で抽出した配信希望コンテンツ・品質情報に対応するコンテンツデータを既に蓄積しているか否かを判断する(S33)。
【0172】
ダウンロードサーバ3が既に該コンテンツデータを蓄積している場合(S33でYes)、処理を終了する。
【0173】
一方、ダウンロードサーバ3が該コンテンツデータを蓄積していない場合(S33でNo)、ダウンロードサーバ管理部41は、該コンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部39から読み出し、読み出したコンテンツデータを、該ダウンロードサーバ3に送信する(S34)。
【0174】
さらに、ダウンロードサーバ管理部41は、蓄積情報記憶部40が記憶する蓄積情報を更新する(S35)。そして、処理を終了する。
【0175】
≪データ取得処理≫
次に、利用者端末1がダウンロードサーバ3からコンテンツデータを取得するデータ取得処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
【0176】
まず、利用者端末1のコンテンツ取得部20は、配信元のダウンロードサーバ名および予約番号を付したコンテンツ取得指示の入力の有無を判断する(S41)。
【0177】
このとき、コンテンツ取得部20は、予約情報蓄積部15に蓄積された予約情報を表示部13に表示させてもよい。これにより、利用者は、同じ利用者端末1でコンテンツの配信予約の申請を行った場合、予約番号および配信元のダウンロードサーバ名の入力が容易に行うことができる。
【0178】
コンテンツ取得指示の入力が無い場合(S41でNo)、コンテンツ取得部20は再度S41の処理を行う。
【0179】
コンテンツ取得指示の入力が有の場合(S41でYes)、コンテンツ取得部20は、通信部11に対して、入力されたダウンロードサーバ名に対応するダウンロードサーバ3との通信を開始させる。利用者認証部17は、通信部11がダウンロードサーバ3との通信回線の接続を行ったことを検知して、ダウンロードサーバ3に利用者IDを送信する(S42)。
【0180】
その後、ダウンロードサーバ3において、利用者認証処理部53は、利用者端末1から利用者IDを取得する。そして、利用者認証処理部53は、取得した利用者IDと、利用者ID蓄積部52に蓄積されている利用者IDとを照合し、真正な利用者であることを認識する(S43)。
【0181】
利用者認証処理が正常に行われた後、コンテンツ取得部20は、コンテンツ取得指示に付加された予約番号をダウンロードサーバ3に送信する(S44)。
【0182】
次に、ダウンロードサーバ3では、取得要求受付部56が該予約番号を受ける。また、取得要求受付部56は、利用者認証処理部53より通信を行っている利用者の利用者IDを受けている。そして、取得要求受付部56は、取得した利用者ID及び予約番号に対応した予約情報を予約情報蓄積部55から読み出す(S45)。これにより、利用者IDおよび予約番号の両者が一致する場合のみ、コンテンツデータを取得することができる。つまり、利用者は、配信予約したコンテンツデータを、異なる利用者IDを有する利用者により先に取得されることがなくなる。
【0183】
そして、取得要求受付部56は、読み出した予約情報から配信予約時間情報を抽出し、該配信予約時間に現時刻が含まれるか否かを判断する(S46)。
【0184】
配信予約時間に現時刻が含まれない場合(S46でNo)、取得要求受付部56は、予約時間外であることを示すエラー通知を利用者端末1に送信する(S47)。
【0185】
その後、利用者端末1のコンテンツ取得部20は、エラー通知を表示部13に表示させ(S48)、S51の処理に移る。
【0186】
一方、配信予約時間に現時刻が含まれる場合(S46でYes)、取得要求受付部56は、読み出した予約情報を、データ配信処理部57に出力する。データ配信処理部57は、予約情報に含まれる配信希望コンテンツ・品質情報に対応するコンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部58から読み出し、読み出したコンテンツデータを利用者端末1に送信する(S49)。なお、送信前に、ダウンロードサーバ3は、利用者端末1に、送信するコンテンツ・品質を確認する通知を送ってもよい。
【0187】
そして、利用者端末1において、コンテンツ取得部20は、受信したコンテンツデータを、入力部12に入力された指示に応じて、コンテンツデータ蓄積部16又は外部メモリ4に格納する(S50)。なお、通常、配信予約の申請において配信先機種情報として外部メモリ4が指定されていた場合に限り、外部メモリ4が格納場所として指定される。
【0188】
次に、コンテンツ取得部20は、別のコンテンツデータを取得する取得指示の入力の有無を確認する(S51)。別のコンテンツデータの取得指示が有る場合、S42の処理に戻る。一方、取得指示が無い場合、処理を終了する。
【0189】
一方、上記S49の処理のあと、ダウンロードサーバ3及び配信管理サーバ2では、コンテンツデータの管理処理(S52)が行われる。
【0190】
≪コンテンツデータの管理処理≫
次に、ダウンロードサーバ3および配信管理サーバ2におけるコンテンツデータの管理処理について説明する。図17は、該管理処理の流れを示すフローチャートである。
【0191】
まず、上記S49の品質コンテンツデータの送信処理が終了したことを受けて、データ配信処理部57は、送信終了したコンテンツデータ及び利用者IDに対応する予約番号を付した配信終了通知を配信管理サーバ2に送信する(S61)。
【0192】
該配信終了通知を受けた配信管理サーバ2では、まず、利用履歴情報更新部43が利用履歴情報蓄積部42を更新する(S62)。該利用履歴情報は、利用者IDごとのコンテンツデータの利用履歴を示しているため、各利用者に対する課金処理に用いることができる。また、該利用履歴情報は、複数回にわたって繰り返しコンテンツデータの配信を受けている利用者を監視するために用いることができる。
【0193】
次に、ダウンロードサーバ管理部41は、該配信終了通知に付加された予約番号に対応する予約情報を予約情報蓄積部37から読み出す(S63)。
【0194】
そして、ダウンロードサーバ管理部41は、読み出した予約情報の配信希望場所情報及び配信希望コンテンツ・品質情報と同じであり、かつ、現時刻以降に予約時間が設定されている他の予約情報が予約情報蓄積部37にあるか否かを検索する(S64)。
【0195】
他の予約情報が無い場合(S64でNo)、ダウンロードサーバ管理部41は、ダウンロードサーバ3に対して、該予約番号に対応するコンテンツデータを消去する消去指示を送信する(S65)。このとき、ダウンロードサーバ管理部41は、蓄積情報記憶部40を更新する。
【0196】
その後、ダウンロードサーバ3の蓄積データ管理部59は、コンテンツデータ蓄積部58から消去指示のあったコンテンツデータを削除する(S66)。そして処理を終了する。
【0197】
一方、他の予約情報が有る場合(S64でYes)、ダウンロードサーバ管理部41は、予約番号を送信したダウンロードサーバ3に対して何ら指示を送信することなく、処理を終了する。
【0198】
このように、配信管理サーバ2のダウンロードサーバ管理部41は、配信予定のなくなったコンテンツデータについて、ダウンロードサーバ3のコンテンツデータ蓄積部58から消去する指示を送る。これにより、ダウンロードサーバ3のコンテンツデータ蓄積部58は、不要なコンテンツデータを蓄積することがなくなる。その結果、コンテンツデータ蓄積部58におけるデータ容量の不足状態が生じる可能性を小さくすることができる。
【0199】
<コンテンツデータの再生処理の流れ>
次に、利用者端末1におけるコンテンツデータの再生処理の流れについて、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
【0200】
まず、利用者端末1のコンテンツ再生部21は、入力部12に再生指示が入力されたか否かを判断する(S71)。再生指示がない場合、再度S71の処理に戻る。
【0201】
再生指示がある場合、機種対応品質コンテンツ抽出部221は、利用者端末1の機種情報の入力指示を表示部13に表示させ、入力部12から該機種情報を取得する(S72)。
【0202】
次に、機種対応品質コンテンツ抽出部212は、各コンテンツについて、取得した機種情報に対応する利用可能な品質をコンテンツリスト蓄積部14の機種―品質対応情報14−3から抽出し、各コンテンツについて抽出した利用可能な品質とともに、利用するコンテンツ・品質の選択指示を表示部13に表示させる(S73)。
【0203】
さらに、機種対応品質コンテンツ抽出212は、入力部12から利用するコンテンツ・品質を特定する利用品質コンテンツ情報を取得する(S74)。
【0204】
次に、コンテンツデータ読出部212は、利用品質コンテンツ情報に対応するコンテンツデータがコンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4に蓄積されているか否かを判断する(S75)。
【0205】
コンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4に格納されていない場合(S75でNo)、上記配信予約の申請処理S11からS24の処理を行う。
【0206】
コンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4に格納されている場合(S75でYes)、コンテンツデータ読出部212は、コンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4から、利用品質コンテンツ情報に対応するコンテンツデータを読み出し、再生処理部213に出力する(S76)。
【0207】
次に、再生処理部213は、コンテンツデータの再生処理を行う(S77)。
【0208】
その後、コンテンツ再生部21は、別のコンテンツの再生指示が入力されたか否かを判断する(S78)。再生指示がある場合、S73の処理に戻る。一方、再生指示がない場合、処理を終了する。
【0209】
以上のように、本実施形態の利用者端末(情報処理端末)1は、ダウンロードサーバ(コンテンツ配信装置)3から端末装置(この端末装置へのコンテンツの配信を、配信管理サーバ2に要求する情報処理端末である。ここで、端末装置には、該利用者端末1、他の端末装置、さらにコンテンツデータの格納先である外部メモリ4も含まれる。
【0210】
そして、利用者端末1のコンテンツリスト蓄積部(コンテンツ情報記憶部,品質対応情報記憶部)14は、各コンテンツを特定するコンテンツ識別情報(コンテンツ情報)を含むコンテンツ関連情報14−1を記憶している。さらにコンテンツリスト記憶部14は、コンテンツの配信経路に関する配信経路情報(本実施形態では、配信元(つまりダウンロードサーバ3)を特定する配信場所情報、および、配信先(つまり上記端末装置)を特定する機種情報)と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報(機種―品質対応情報14−3、配信場所―品質対応情報14−4)をコンテンツごとに記憶する。
【0211】
さらに、利用者端末1は、利用者が希望する配信経路に関する希望配信経路情報、つまり配信先機種情報および配信希望場所情報、を取得する配信方法情報取得部(希望情報取得手段)192と、前記コンテンツ識別情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定するとともに、配信先機種情報および配信希望場所情報と、機種―品質対応情報、配信場所―品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する配信予約コンテンツ決定部(コンテンツ決定手段、品質決定手段)193とを備える。
【0212】
このように、コンテンツリスト蓄積部14が予めコンテンツ識別情報を含むコンテンツ関連情報14−1を記憶しており、該コンテンツ識別情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定する。これにより、コンテンツの選択処理において、利用者端末1は、配信管理サーバ2と通信を行う必要がない。その結果、通信状態に影響されることなく、該選択処理を行うことができる。そのため、何らかの通信異常により、配信希望のコンテンツ・品質の選択処理を繰り返し行うこともなくなる。
【0213】
また、配信先機種情報および配信希望場所情報に応じた品質で、コンテンツデータが配信される。これにより、不必要に高品質の大容量のコンテンツデータが送信されることがなく、該コンテンツデータの送受信に要する時間を短縮することができる。
【0214】
なお、本実施形態では、配信予約コンテンツ決定部193が配信先機種情報および配信希望場所情報のそれぞれに対応する品質をコンテンツリスト蓄積部14から読み出し、より低い方の品質以下の品質を、利用者からの指示に応じて配信予約する品質として決定する。
【0215】
しかしながら、これに限られず、配信予約コンテンツ決定部193は、機種―品質対応情報14−3および配信場所―品質対応情報14−4から読み出した品質のうち低い方の品質のコンテンツを、配信希望のコンテンツおよびその品質であると決定してもよい。これにより、配信予約の申請処理の手続きが簡素化できる。
【0216】
また、コンテンツ関連情報14−1に、各品質のデータ容量情報が含まれていてもよい。さらに、配信場所情報14−2に、各ダウンロードサーバ3の伝送速度情報が含まれていてもよい。そして、配信方法情報取得部192は、配信場所情報14−2および配信希望場所情報の選択指示を表示部13に表示する際、各コンテンツ・品質のコンテンツデータの取得に要する時間を、コンテンツ関連情報14−1の上記データ容量情報および配信場所情報14−2の伝送速度情報を基に算出し、表示部13に表示してもよい。これにより、利用者は、各コンテンツデータの取得時間を認識することができる。
【0217】
また、全ダウンロードサーバ3の伝送能力等の性能が高く、いずれのダウンロードサーバ3も全コンテンツデータを正常に送信できる場合も有りうる。このような場合を考慮して、配信予約コンテンツ決定部193は、配信先機種情報に対応する品質のみを基に、配信要求する品質を決定してもよい。この場合、配信方法情報取得部192は、まず、配信先機種情報のみを取得し、取得した配信先機種情報を配信予約コンテンツ決定部193に出力してもよい。そして、配信予約コンテンツ決定部193が該配信先機種情報と機種―品質対応情報14−3とを基に、配信先の利用者端末1で再生可能な品質と、該品質の中から利用者希望の品質の選択指示とを表示部13に表示させる。さらに、該表示に合せて、配信方法情報取得部192は、配信希望場所情報および配信予約時間情報の入力指示を表示部13に表示させる。図14(b)は、このときの配信予約の表示画面例を示している。そして、配信予約コンテンツ決定部193が、配信希望のコンテンツ・品質を決定すると同時に、配信方法情報取得部192が配信希望場所情報および配信予約時間情報を取得してもよい。
【0218】
さらに、利用者によっては、ある利用者端末にコンテンツデータをダウンロードさせてから、該コンテンツデータを別の高性能な利用者端末に転送し、該別の利用者端末においてコンテンツデータの再生処理を行う場合がある。そして、配信予約時に、該別の利用者端末の機種情報を認識していない場合もある。このような場合を考慮して、配信予約コンテンツ決定部193は、配信希望場所情報に対応する品質のみを基に、配信要求する品質を決定してもよい。
【0219】
また、上記説明では、コンテンツ検索部191が検索により抽出した全コンテンツ名を配信予約コンテンツ決定部193に出力し、配信予約コンテンツ決定部193が配信希望のコンテンツを決定するとした。しかしながら、コンテンツ検索部191が、抽出した全コンテンツ名の中から、配信希望のコンテンツ名を選択する指示を表示部13に表示し、配信希望のコンテンツを示す配信希望コンテンツ情報を入力部12から取得してもよい。さらに、配信予約コンテンツ決定部193は、コンテンツ検索部191が取得した配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツにおいて、配信先機種情報に対応する品質を機種―品質対応情報14−3から読み出すとともに、配信希望場所情報に対応する品質を配信場所―品質対応情報14−4から読み出す。そして、配信予約コンテンツ決定部193は、読み出した品質を基に、配信予約する品質を決定してもよい。この場合、コンテンツ検索部191がコンテンツ決定手段であり、配信予約コンテンツ決定部193が品質決定手段となる。
【0220】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図19ないし図22に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0221】
本実施形態は、配信管理サーバ側で、配信先機種情報および配信希望場所情報に応じた品質を決定するコンテンツ配信システムである。
【0222】
なお、本実施形態のコンテンツ配信システムの概略全体は、上記実施形態と同様に図2に示されるとおりである。ただし、本実施形態は、利用者端末1の代わりに利用者端末1aを、配信管理サーバ2の代わりに配信管理サーバ2aを備える。
【0223】
<利用者端末の構成>
図19は、本実施形態の利用者端末1aの構成を示すブロック図である。図19に示されるように、利用者端末1aは、通信部11、入力部12、表示部13、コンテンツリスト蓄積部14a、予約情報蓄積部15、コンテンツデータ蓄積部16、および制御処理部10aを備えている。
【0224】
また、制御処理部10aは、利用者認証部17、コンテンツリスト更新処理部18a、配信予約申請部19a、コンテンツ取得部20およびコンテンツ再生部21aを備える。
【0225】
コンテンツリスト蓄積部14a、コンテンツ関連情報14−1および配信場所情報14−2を蓄積するものである。また、コンテンツリスト更新処理部18aは、コンテンツ関連情報14−1および配信場所情報14−2を配信管理サーバ2aから取得し、取得した情報によりコンテンツリスト蓄積部14aを更新するものである。このように、上記実施形態と比較して、コンテンツ関連情報14−1および配信場所情報14−2のみを蓄積・更新する点で異なる。
【0226】
配信予約申請部19aは、コンテンツ検索部191と、配信希望コンテンツ情報取得部195と、配信方法情報取得部192と、申請処理部194aとを備える。
【0227】
配信希望コンテンツ情報取得部195は、配信を希望するコンテンツを特定する配信希望コンテンツ情報を取得するものである。
【0228】
具体的には、配信希望コンテンツ情報取得部195は、コンテンツ検索部191が抽出したコンテンツ名から配信希望するコンテンツの選択指示を表示部13に表示させる。そして、配信希望コンテンツ情報取得部195は、入力部12に入力されたコンテンツ名を、配信希望コンテンツ情報として決定する。
【0229】
申請処理部194aは、配信希望コンテンツ情報取得部195が取得した配信希望コンテンツ情報と、配信方法情報取得部192が取得した配信希望場所情報,配信予約時間情報及び配信先機種情報とを含む申請情報を生成し、該申請情報を配信管理サーバ2aに送信するものである。
【0230】
また、申請処理部194aは、上記実施形態の申請処理部194と同様に、配信管理サーバ2aから該申請を正式に受け付けたことを示す予約情報、もしくは、申請を拒否したことを示す受付拒否通知の受信処理を行う。
【0231】
コンテンツ再生部21aは、コンテンツデータ選択・読出部214と、再生処理部213とを備える。
【0232】
コンテンツデータ選択・読出部214は、入力部12に入力されたコンテンツデータの再生指示を受けて、コンテンツデータ蓄積部16及び外部メモリ4に蓄積されているコンテンツデータを特定する取得済コンテンツ・品質情報と、これらの中から再生するコンテンツ・品質の選択指示とを表示部13に表示させる。さらに、コンテンツデータ選択・読出部214は、入力部12に入力されたコンテンツ・品質名に対応するコンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4から読み出し、再生処理部213に出力する。
【0233】
<配信管理サーバの構成>
次に、本実施形態の配信管理サーバ2aの構成について説明する。図20は、配信管理サーバ2aの構成を示すブロック図である。
【0234】
図20に示されるように、配信管理サーバ2aは、上記実施形態の配信管理サーバ2と比較して、コンテンツリスト配信部35の代わりにコンテンツリスト配信部(コンテンツ情報送信手段)35aを、配信予約受付部38の代わりに配信予約受付部38aを備えている点で異なる。
【0235】
コンテンツリスト配信部35aは、利用者端末1aからの更新要求を受け、コンテンツリスト蓄積部34からコンテンツ関連情報34−1および配信場所情報34−2を読み出し、該コンテンツ関連情報34−1および配信場所情報34−2を利用者端末1aに送信するものである。
【0236】
配信予約受付部38aは、品質決定部(品質決定手段)383と、申請受付可否判断部381aと、予約情報生成部382aとを備える。なお、配信予約受付部38aは、利用者端末1aから申請情報を取得する申請情報取得手段(図示せず)(希望情報取得手段)も備えている。
【0237】
品質決定383は、利用者端末1aからの申請情報を受け、該申請情報に含まれる配信希望コンテンツ情報,配信先機種情報及び配信場所情報を基に、配信希望のコンテンツの品質を決定するものである。
【0238】
具体的には、品質決定部383は、申請情報に含まれる配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツにおいて、配信先機種情報に対応する最適の品質を、コンテンツリスト蓄積部34の機種―品質対応情報34−3から読み出す。さらに、品質決定部383は、申請情報に含まれる配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツにおいて、配信場所情報に対応する品質を、コンテンツリスト蓄積部34の配信場所―品質対応情報34−4から読み出す。品質決定部383は、機種−品質対応情報34−3および配信場所−品質対応情報34−4から読み出した品質のうちより低い方を配信すべき品質と決定する。
【0239】
申請受付可否判断部381aは、利用者端末1aから受けた申請情報を受け付けるか否かを判断するものである。
【0240】
具体的には、申請受付可否判断部381aは、利用者端末1aから受けた申請情報に含まれる配信希望場所情報及び配信予約時間情報と同じ情報を持つ他の予約情報を予約情報蓄積部37から読み出す。そして、申請受付可否判断部381aは、読み出した予約情報を基に、ダウンロードサーバ3が該配信予約時間に伝送する予定のコンテンツおよびその品質を特定する。さらに、申請受付可否判断部381aは、これらコンテンツおよびその品質のデータ容量をデータ容量蓄積部36から読み出す。このとき、申請受付可否判断部381aは、申請情報の配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツであり、かつ、品質決定部383が決定した品質のデータ容量も読み取る。そして、申請受付可否判断部381aは、該ダウンロードサーバ3が同じ配信予約時間に、品質決定部383が決定した品質のコンテンツデータを正常に送信できるか否かを判断する。この判断の詳細については、上記実施形態と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0241】
予約情報生成部382aは、受け付けられた申請情報に、品質決定部383が決定した品質情報、利用者ID、各予約情報にユニークに付与された予約識別情報である予約番号を対応付けた予約情報を生成し、生成した予約情報を、利用者端末a1、および、該予約情報に含まれる配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバ3に送信するものである。さらに、予約情報生成部382aは、生成した予約情報を予約情報記憶部37に格納する。
【0242】
次に、本実施形態における各処理の流れについて説明する。
なお、コンテンツリストの更新処理については、更新される情報がコンテンツ関連情報14−1および配信場所情報14−2のみである点を除いて上記実施形態と同様であるので説明を省略する。また、コンテンツデータの取得処理も、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0243】
<コンテンツ配信予約の申請処理の流れ>
本実施形態におけるコンテンツ配信予約の申請処理の流れについて、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
【0244】
まず、利用者端末1aの配信予約申請部19aは、入力部12にコンテンツの配信予約の申請指示が入力されたか否かを判断する(S81)。
【0245】
申請指示が入力された場合(S81でYes)、コンテンツ検索部191は、入力部12から検索情報を取得し、取得した検索情報と一致する関連情報のコンテンツ名を抽出する(S82)。
【0246】
次に、配信希望コンテンツ情報取得部195は、コンテンツ検索部191が抽出したコンテンツ名から配信希望するコンテンツの選択指示を表示部13に表示させ、配信希望コンテンツ情報を取得する(S83)。
【0247】
次に、配信方法情報取得部192は、上記S14と同様に、配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報を取得する(S84)。
【0248】
次に、申請処理部194aは、通信部11に対して、配信管理サーバ2aとの通信を開始させる。利用者認証部17は、通信部11が配信管理サーバ2aとの通信回線の接続を行ったことを検知して、配信管理サーバ2aに利用者IDを送信する(S85)。
【0249】
その後、配信管理サーバ2aにおいて、利用者認証処理部32は、利用者端末1aから利用者IDを取得する。そして、利用者認証処理部32は、取得した利用者IDと、利用者ID蓄積部33に蓄積されている利用者IDとを照合し、真正な利用者であることを認識する(S86)。
【0250】
利用者認証処理が正常に行われた後、申請処理部194aは、配信希望コンテンツ情報取得部195が取得した配信希望コンテンツ情報、配信方法情報取得部193が取得した配信希望場所情報、配信予約時間情報、配信先機種情報を含む申請情報を生成し、該申請情報を配信管理サーバ2aに送信する(S87)。
【0251】
配信管理サーバ2aの配信予約受付部38aは、上記申請情報を取得する(S88)。そして、配信予約受付部38aの品質決定部383は、機種−品質対応情報34−3を基に、申請情報に含まれる配信希望コンテンツ情報及び配信先機種情報に対応する品質を読み出す。さらに、品質決定部383は、配信場所―品質対応情報34−4を基に、配信希望コンテンツ情報及び配信場所情報に対応する品質を読み出す。そして、品質決定部383は、読み出した品質のうち、より低い方の品質のコンテンツを配信すべき品質として決定する(S89)。
【0252】
次に、申請受付可否判断部381aは、配信予約を受け付けるか否かを判断する(S90)。この判断方法については、上述したとおりである。
【0253】
申請の受付を拒否した場合(S90でNo)、申請受付可否判断部381aは、その旨を示す受付拒否通知を利用者端末1aに送信する(S91)。該受付拒否通知を受けた利用者端末1aの申請処理部194aは、申請が拒否された旨を表示部13に表示させる。そして、申請情報取得部19aは、再度、S81の処理に戻る。これにより、利用者は、異なる配信予約時間情報や、異なる配信場所情報を入力することができる。
【0254】
一方、申請を受け付けた場合、申請処理部194aは、配信希望コンテンツ情報取得部195が取得した配信希望コンテンツ情報と、配信方法情報取得部192が取得した配信希望場所情報,配信予約時間情報及び配信先機種情報とを含む申請情報を生成し、該申請情報を配信管理サーバ2aに送信する(S92)。
【0255】
予約情報を受信した利用者端末1aにおいて、申請処理部194aは、該予約情報を予約情報蓄積部15に格納するとともに、該予約情報を表示部13に表示させる(S93)。これにより、ユーザは、予約番号を認識することができる。
【0256】
次に、配信予約申請部19aは、他にコンテンツ配信予約の申請を行う否かを判断し(S94)、処理を終了する。
【0257】
<再生処理の流れ>
次に、本実施形態における再生処理の流れについて、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
【0258】
まず、コンテンツ再生部21aは、コンテンツの再生指示の入力の有無を判断する(S101)。
【0259】
再生指示がある場合、コンテンツデータ選択・読出部214は、コンテンツデータ蓄積部16及び外部メモリ4に蓄積されているコンテンツデータを特定する取得済コンテンツ・品質情報と、これらの中から再生するコンテンツ・品質の選択指示とを表示部13に表示させる(S102)。
【0260】
次に、コンテンツデータ選択・読出部214は、該選択指示に応じて入力部12に入力されたコンテンツ・品質名に対応するコンテンツデータをコンテンツデータ蓄積部16または外部メモリ4から読み出す(S103)。
【0261】
その後、再生処理部213は、コンテンツデータ選択・読出部214が読み出したコンテンツデータの再生処理を行う(S104)。
【0262】
その後、コンテンツ再生部21aは、別のコンテンツの再生指示の有無を確認し(S105)、処理を終了する。
【0263】
以上のように、本実施形態では、配信管理サーバ2aにおいて、配信するコンテンツの品質を、配信先の機種情報および配信場所のダウンロードサーバ3を基に決定する。そのため、各利用者端末1aは、機種―品質対応情報および配信場所―品質対応情報を蓄積する必要がなく、コンテンツリスト蓄積部14の容量を小さくすることができる。さらに、コンテンツリストの配信処理時間を短縮することができる。
【0264】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図23および図24に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0265】
本実施形態は、利用者端末側で、利用履歴情報を基に、配信予約を行うコンテンツ・品質を選択するコンテンツ配信システムである。
【0266】
なお、本実施形態のコンテンツ配信システムの概略全体は、上記実施形態1と同様に図2に示されるとおりである。ただし、本実施形態は、利用者端末1の代わりに利用者端末1bを備える。
【0267】
図23は、本実施形態の利用者端末1bの構成を示すブロック図である。
図示されるように、利用者端末1bは、上記利用者端末1と比較して、コンテンツ取得部20の代わりにコンテンツ取得部20bを、配信予約コンテンツ決定部193の代わりに配信予約コンテンツ決定部193bを備え、さらに、利用履歴情報蓄積部22を備える点で異なる。
【0268】
利用履歴情報蓄積部22は、利用者端末1bまたは利用者端末1bを介して外部メモリ4に既に配信されたコンテンツ・品質を示す利用履歴情報を蓄積するものである。
【0269】
コンテンツ取得部20bは、上記コンテンツ取得部20の機能に加えて、ダウンロードサーバ3からコンテンツデータを取得した際に、該コンテンツデータが取得済であることを示す利用履歴情報を生成するとともに、該利用履歴情報を利用履歴情報蓄積部22に格納する機能を有するものである。
【0270】
配信予約コンテンツ決定部193bは、上記配信予約コンテンツ決定部193の機能に加えて、表示部13に利用可能な品質をコンテンツごとに表示する際に、利用履歴情報蓄積部22の利用履歴情報を基に、各コンテンツ・品質が既に取得済であるか否かを表示する機能を有する。
【0271】
本実施形態における配信予約の申請処理の流れは、図10で示した上記実施形態1と同様である。ただし、本実施形態では、図10のS14において、配信予約コンテンツ決定部193bは、利用履歴情報を基に、各コンテンツ・品質が既に取得済であるか否かを表示する。
【0272】
図24は、配信予約コンテンツ決定部193bがS14において表示する画面例である。図24に示されるように、配信予約コンテンツ決定部193bは、例えば、取得済のコンテンツ・品質について、網掛けで表示している。
【0273】
これにより、利用者は、取得済のコンテンツデータを再度取得することがなくなる。その結果、ダウンロードサーバ3が同じコンテンツデータを同じ利用者端末1bに繰り返し送信することがなく、コンテンツデータの伝送効率を向上することができる。
【0274】
また、本実施形態におけるコンテンツデータの取得処理の流れは、図16で示した上記実施形態1と同様である。ただし、本実施形態では、図16のS50において、コンテンツ取得部20bは、取得したコンテンツデータを特定する利用履歴情報を生成するとともに、該利用履歴情報を利用履歴情報蓄積部22に格納する。
【0275】
なお、上記説明では、コンテンツ取得部20bが利用履歴情報蓄積部22を更新するとした。しかしながら、利用履歴情報の取得方法はこれに限られない。例えば、利用者端末1bは、配信管理サーバ2に対して、利用者IDを付した利用履歴情報の配信要求を行い、該配信管理サーバ2から該利用者IDに対応する利用履歴情報を取得し、利用履歴情報蓄積部22を更新する利用履歴情報取得・格納手段を備えていてもよい。
【0276】
〔変形例〕
上記各実施形態では、あるコンテンツに関して、低品質のコンテンツデータと、中品質のコンテンツデータと、高品質のコンテンツデータとを、別々のデータとした。しかしながら、各品質に階層化されたコンテンツデータは、全品質に共通の基本データと、差分データとに分離することができる。例えば、低品質コンテンツデータである基本データ、中品質コンテンツデータと低品質コンテンツデータ(つまり、基本データ)との中品質用差分データ、高品質コンテンツデータと中品質コンテンツデータとの高品質用差分データとに分離することができる。
【0277】
なお、基本データには、コンテンツを識別するコンテンツ識別情報(例えば、コンテンツ名)と基本データであることを示す情報とが付加されている。さらに、差分データには、コンテンツを識別するコンテンツ識別情報(例えば、コンテンツ名)と、どの品質に対応する差分データであるかを示す情報とが付加されている。これにより、基本データおよび差分データに付加されたこれらの情報を確認することで、どの基本データとどの差分データとを組み合わせて合成することで、どの品質のコンテンツデータが生成されるかを認識できる。
【0278】
上記基本データと差分データとの合成方法については、例えば、特許文献2に記載されているとおりである。
【0279】
図25は、基本データと差分データとを模式的に示した図である。図示されるように、コンテンツAに関して、低品質コンテンツデータQA1は基本データa0からなり、中品質コンテンツデータQA2は基本データa0と中品質用差分データa1との合成からなり、高品質コンテンツデータQA3は基本データa0と中品質用差分データa1と高品質用差分データa2との合成からなる。
【0280】
そこで、配信管理サーバ2のコンテンツデータ蓄積部39は、低品質コンテンツデータ、中品質コンテンツデータ、高品質コンテンツデータを別々に蓄積する代わりに、基本データ、中品質用差分データ、高品質用差分データを蓄積してもよい。これにより、コンテンツデータ蓄積部39が蓄積するデータ容量を削減することができる。
【0281】
このように、コンテンツデータ蓄積部39が基本データおよび差分データを蓄積している場合、ダウンロードサーバ管理部41は、基本データおよび差分データの合成処理を施して各品質のコンテンツデータを生成し、ダウンロードサーバ3に該コンテンツデータを送信してもよい。
【0282】
または、ダウンロードサーバ3が基本データと差分データとの合成処理手段を備えていてもよい。すなわち、配信管理サーバ2がダウンロードサーバ3に基本データおよび差分データを送信し、ダウンロードサーバ3の上記合成処理手段が該基本データおよび差分データの合成処理を施したのち、各コンテンツデータを利用者端末1に送信してもよい。
【0283】
もしくは、利用者端末1が基本データと差分データとの合成処理手段を備えていてもよい。この場合、コンテンツデータ取得部20は、品質に対応する基本データおよび差分データを取得する。そして、再生を行うときに、上記合成処理手段が基本データおよび差分データの合成処理を行ってもよい。また、この場合、申請処理部(配信要求手段)194bは、利用履歴情報を参照して、差分データのみを配信予約する申請情報を生成してもよい。
【0284】
さらに、利用者端末1が上記合成処理手段を備えている場合、配信管理サーバ2は、利用履歴情報蓄積部42が蓄積する利用履歴情報を参照して、差分データのみ配信することを示す予約情報を生成してもよい。つまり、配信管理サーバ2は、同一の利用者IDを有する利用者が既に低品質のコンテンツAのデータ(つまり基本データ)を利用していることを示す利用履歴情報を蓄積している場合、次に中品質のコンテンツAのデータの配信予約の申請を受けると、中品質用差分データのみを配信する予約情報を生成する。これにより、ダウンロードサーバ3は、中品質用差分データのみを送信する。利用者端末1は、既に基本データを取得済であるため、該基本データと新たに取得した中品質用差分データとを合成することで、中品質のコンテンツAを再生することができる。
【0285】
また、上記実施形態1では、利用者端末1が配信希望場所情報および配信先機種情報を基に品質を決定した。また、上記実施形態2では、配信管理サーバ2aが配信希望場所情報および配信先機種情報を基に品質を決定した。他の変形例として、実施形態1および2を組み合わせてもよい。すなわち、利用者端末において配信先機種情報を基に品質を決定し、配信管理サーバにおいて配信希望場所情報に応じた品質を決定してもよい。つまり、利用者端末で決定した品質では、配信希望場所情報に対応するダウンロードサーバの伝送性能が低すぎるときに、配信管理サーバがダウンロードサーバに応じた品質に下げる処理を行う。これにより、利用者端末側での品質決定処理に要する時間を短縮することができる。
【0286】
また、上記各実施形態では、利用者端末1および配信管理サーバ2aは、配信先機種情報および配信元のダウンロードサーバ3に対応する配信希望場所情報に応じてコンテンツを決定するものとした。しかしながら、これに限られず、ダウンロードサーバ3と利用者端末1・1a・1bとの間の通信路を複数(例えば、有線と無線)の中から選択できる場合、利用者端末1および配信管理サーバ2aは、該通信路を示す通信路情報と該通信路に適した品質とを対応付けた品質対応情報を記憶し、利用者が希望する通信路に基づいて品質を決定してもよい。
【0287】
また、上記各実施形態では、利用者がコンテンツの配信予約の申請を行う旨を入力部12に入力することで、配信予約申請部19・19a・19bが処理を開始するものとした。しかしながら、配信予約申請部19・19a・19bが処理を開始するタイミングは、これに限られない。
【0288】
例えば、配信管理者が新たなコンテンツデータを配信管理サーバ2・2aのコンテンツデータ蓄積部39に蓄積した場合、配信管理サーバ2・2aが、各利用者端末1・1a・1bに対して、その旨を例えば電子メールで通知する。そして、利用者端末のコンテンツリスト更新処理部18・18aが該電子メールを受信したことを検知して、コンテンツリストを更新する。もしくは、配信管理サーバ2・2aが該電子メールに最新のコンテンツリスト(コンテンツ関連情報、配信場所情報、機種―品質対応情報、配信場所―品質対応情報)を付加しており、コンテンツリスト更新処理部18・18aが自動的に更新処理をしてもよい。そして、配信予約申請部19・19a・19bが、該電子メールの受信を検知して、処理の開始してもよい。これにより、利用者は、いち早く最新のコンテンツデータを取得することができる。
【0289】
この場合、配信管理サーバ2・2aにおいて、利用履歴情報蓄積部42の利用履歴情報を参照して、新たに蓄積されたコンテンツデータと同じ関連情報(例えば、ジャンル)を一定数配信した利用者に対してのみ上記電子メール等の通知を行ってもよい。これにより、利用者は、興味のあるコンテンツデータの取得をいち早く行うことができる。
【0290】
また、上記各実施形態において、コンテンツデータが、データ全体をダウンロードしなくてもその一部を取得した時点で再生することができるストリーミングデータであってもよい。ストリーミングデータは、取得と同時に再生を行うため、配信元の伝送性能や、配信先の再生処理能力、配信先−配信元間の通信ネットワークNの状態等の配信経路状態がそのまま再生処理に影響を及ぼす。例えば、ストリーミングデータが動画像データである場合、再生画像が途切れてしまう。しかしながら、上記各実施形態の構成によれば、配信経路に適した品質のストリーミングデータが配信されるため、利用者は、不満を抱くことなくコンテンツのリアルタイム再生を視聴することができる。なお、この場合、利用者端末側において、コンテンツ取得部20・20bがストリーミングデータであるコンテンツデータを取得すると同時に、コンテンツ再生部21・21aがそのデータの再生処理を行う。
【0291】
また、上記実施形態において、コンテンツがある地域に限定した情報を含む場合、各コンテンツの関連情報に該地域を示すエリア情報を加えてもよい。例えば、コンテンツCが地域Cのエリア情報を含む場合、コンテンツリスト蓄積部14は、コンテンツ名「コンテンツC」とエリア情報「地域C」とを対応付けたコンテンツ関連情報14−1を記憶する。さらに、コンテンツリスト蓄積部14は、上記配信場所情報14−2において各配信場所名と該場所が含まれる地域を示すエリア情報とを対応付けて記憶する(例えば、配信場所名「場所a」と「場所c」とが「地域C」に含まれることを記憶する)。そして、コンテンツ検索部191は、配信希望場所を含むエリア情報に対応したコンテンツ名をコンテンツ関連情報14−1から抽出して表示部13に表示してもよい。これにより、利用者は、配信を希望する場所に関連したコンテンツの配信予約を行うことができる。
【0292】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0293】
なお、上記実施形態の利用者端末1・1a・1b、配信管理サーバ2・2a,ダウンロードサーバ3の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の利用者端末1・1a・1b、配信管理サーバ2・2a,ダウンロードサーバ3の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
【0294】
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0295】
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0296】
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
【0297】
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
【0298】
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0299】
本発明は、利用者の所望の時間・場所から最適の品質のコンテンツデータを取得することができるため、様々な多品質の情報提供システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0300】
【図1】本発明の実施形態1に係る利用者端末の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図であり、(a)は配信予約の申請時を、(b)はコンテンツデータの配信時を示すものである。
【図3】コンテンツ関連情報の一例を示す図である。
【図4】配信場所情報の一例を示す図である。
【図5】機種―品質対応情報の一例を示す図である。
【図6】配信場所―品質対応情報の一例を示す図である。
【図7】実施形態1に係る配信管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図8】ダウンロードサーバの構成を示すブロック図である。
【図9】コンテンツリストの更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】実施形態1におけるコンテンツの配信予約の申請処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施形態1の利用者端末が備えるコンテンツ検索部が表示する画面例を示す図である。
【図12】実施形態1の利用者端末が備える配信方法情報取得部が表示する画面例を示す図である。
【図13】実施形態1の利用者端末が備える配信予約コンテンツ決定部が表示する利用可能な品質の表示画面例を示す図である。
【図14】(a)は実施形態1の利用者端末が備える申請処理部が表示する予約情報の画面例を示す図であり、(b)は配信予約の画面例を示す図である。
【図15】配信管理サーバからダウンロードサーバへのコンテンツデータの事前送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】実施形態1における利用者端末がダウンロードサーバからコンテンツデータを取得する際の取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】ダウンロードサーバが蓄積するコンテンツデータの管理処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】実施形態1の利用者端末におけるコンテンツデータの再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】実施形態2に係る利用者端末の構成を示すブロック図である。
【図20】実施形態2に係る配信管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図21】実施形態2におけるコンテンツの配信予約の申請処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】実施形態2の利用者端末におけるコンテンツデータの再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図23】実施形態3に係る利用者端末の構成を示すブロック図である。
【図24】実施形態3の利用者端末が備える配信予約コンテンツ決定部が表示する利用可能な品質の表示画面例を示す図である。
【図25】品質コンテンツデータを構成する基本データおよび差分データを模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0301】
1・1a・1b 利用者端末(情報処理端末,端末装置)
2・2a 配信管理サーバ
3 ダウンロードサーバ(コンテンツ配信装置)
4 外部メモリ(端末装置)
14 コンテンツリスト蓄積部(コンテンツ情報記憶部,品質対応情報記憶部)
14−1 コンテンツ関連情報(コンテンツ情報)
14−2 配信場所情報
14−3 機種ー品質対応情報
14−4 配信場所ー品質対応情報
20 コンテンツ取得部
34 コンテンツリスト蓄積部(品質対応情報記憶部)
35a コンテンツリスト配信部(コンテンツ情報送信手段)
42 利用履歴情報蓄積部(利用履歴情報記憶部)
191 コンテンツ検索部(コンテンツ決定手段)
192 配信方法情報取得部(希望情報取得手段)
193 配信予約コンテンツ決定部(コンテンツ決定手段,品質決定手段)
194b 申請処理部(配信要求手段)
383 品質決定部(品質決定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ配信装置から端末装置へのコンテンツの配信を、配信管理サーバに要求する情報処理端末であって、
前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、
各コンテンツを特定するコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、
コンテンツの配信経路に関する配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶する品質対応情報記憶部と、
利用者が希望する配信経路に関する希望配信経路情報を取得する希望情報取得手段と、
前記コンテンツ情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定するコンテンツ決定手段と、
前記希望情報取得手段が取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する品質決定手段とを備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項2】
前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と、該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報であり、
前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記品質対応情報は、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報であり、
前記希望配信経路情報は、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報と、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報とであり、
前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報と、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報とであり、
前記品質決定手段は、前記希望情報取得手段が取得した機種情報に対応する品質を前記機種―品質対応情報から読み出すとともに、前記希望情報取得手段が取得した配信希望場所情報に対応する品質を前記配信場所―品質対応情報から読み出し、読み出した品質を基に、配信要求するコンテンツの品質を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項5】
配信済のコンテンツおよびその品質を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、
前記コンテンツ決定手段は、前記利用履歴情報を基に、未配信のコンテンツから、配信要求するコンテンツを決定し、
前記品質決定手段は、前記利用履歴情報を基に、未配信の品質から、配信要求する品質を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項6】
複数の品質に階層化された前記コンテンツは、低品質の基本データと、品質間の差分データとから構成され、
配信済のコンテンツおよびその品質を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部と、
前記利用履歴情報を基に、前記品質決定手段が決定した品質と配信済の品質との差分データの配信要求を前記配信管理サーバに送信する配信要求手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項7】
情報処理端末からコンテンツの配信要求を受け、コンテンツ配信装置から端末装置への該コンテンツの配信を管理する配信管理サーバであって、
前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、
前記情報処理端末に各コンテンツを特定するコンテンツ情報を予め送信するコンテンツ情報送信手段と、
コンテンツの配信経路を示す配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶する品質対応情報記憶部と、
利用者が配信を希望するコンテンツを示す配信希望コンテンツ情報を取得する配信希望コンテンツ情報取得手段と、
利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報を取得する希望情報取得手段と、
前記希望情報取得手段が取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、前記配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツの品質を決定する品質決定手段とを備えることを特徴とする配信管理サーバ。
【請求項8】
前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報であり、
前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報であることを特徴とする請求項7に記載の配信管理サーバ。
【請求項9】
前記品質対応情報は、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報であり、
前記希望配信経路情報は、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報であることを特徴とする請求項7に記載の配信管理サーバ。
【請求項10】
前記品質対応情報は、配信先となる前記端末装置の機種情報と該端末装置で再生可能な品質とを対応付けた機種―品質対応情報と、配信元となる前記コンテンツ配信装置を特定する配信場所情報と該コンテンツ配信装置から伝送可能な品質とを対応付けた配信場所―品質対応情報とであり、
前記希望配信経路情報は、利用者が配信先として希望する端末装置に対応する機種情報と、利用者が配信元として希望するコンテンツ配信装置を特定する配信希望場所情報とであり、
前記品質決定手段は、前記希望情報取得手段が取得した機種情報に対応する品質を前記機種―品質対応情報から読み出すとともに、前記希望情報取得手段が取得した配信希望場所情報に対応する品質を前記配信場所―品質対応情報から読み出し、読み出した品質を基に、前記配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツの品質を決定することを特徴とする請求項7に記載の配信管理サーバ。
【請求項11】
複数の品質に階層化された前記コンテンツは、低品質の基本データと、品質間の差分データとから構成され、
利用者ごとに配信済のコンテンツおよびその品質を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部を備え、
前記利用履歴情報を基に、前記品質決定手段が決定した品質と配信済の品質との差分データを、前記コンテンツ配信装置から配信させることを特徴とする請求項7に記載の配信管理サーバ。
【請求項12】
コンテンツ配信装置から端末装置へのコンテンツの配信を、配信管理サーバに要求する情報処理端末における配信要求方法であって、
前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、
前記情報処理装置は、各コンテンツを特定するコンテンツ情報を記憶するとともに、コンテンツの配信経路を示す配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶しており、
利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報を取得する希望情報取得ステップと、
前記コンテンツ情報の中から、利用者が配信を希望するコンテンツを決定するコンテンツ決定ステップと、
前記希望情報取得ステップで取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、配信要求するコンテンツの品質を決定する品質決定ステップとを含むことを特徴とする配信要求方法。
【請求項13】
情報処理端末からコンテンツの配信要求を受け、コンテンツ配信装置から端末装置への該コンテンツの配信を管理する配信管理サーバにおける配信管理方法であって、
前記コンテンツが複数の品質に階層化されており、
前記配信管理サーバは、コンテンツの配信経路を示す配信経路情報と、該配信経路に適した品質とを対応付けた品質対応情報をコンテンツごとに記憶しており、
前記情報処理端末に各コンテンツを特定するコンテンツ情報を予め送信するコンテンツ情報送信ステップと、
利用者が配信を希望するコンテンツを示す配信希望コンテンツ情報を取得する配信希望コンテンツ情報取得ステップと、
利用者が希望する配信経路を示す希望配信経路情報を取得する希望情報取得ステップと、
前記希望情報取得ステップで取得した希望配信経路情報と前記品質対応情報とを基に、前記配信希望コンテンツ情報に対応するコンテンツの品質を決定する品質決定ステップとを含むことを特徴とする配信管理方法。
【請求項14】
請求項1から6の何れか1項に記載の情報処理端末と、
該情報処理端末からコンテンツの配信要求を受ける配信管理サーバと、
前記配信管理サーバが受けた配信要求に応じて、前記コンテンツを配信するコンテンツ配信装置とを備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項15】
請求項7から11の何れか1項に記載の配信管理サーバと、
該配信管理サーバに対してコンテンツの配信要求を送信する情報処理端末と、
該配信管理サーバが受けた配信要求に応じて、前記コンテンツを配信するコンテンツ配信装置とを備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項16】
請求項1から6の何れか1項に記載の情報処理端末を動作させる配信要求プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための配信要求プログラム。
【請求項17】
請求項7から11の何れか1項に記載の配信管理サーバを動作させる配信管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための配信管理プログラム。
【請求項18】
請求項16に記載の配信要求プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
請求項17に記載の配信管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2006−211615(P2006−211615A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−24554(P2005−24554)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(504136568)国立大学法人広島大学 (924)
【Fターム(参考)】