情報処理装置及びその制御方法、プログラム、並びに記憶媒体
【課題】画像ファイルとGPSログファイルをまとめて取り込む際に簡略な操作で確実で効率的なファイル転送を実現する。
【解決手段】位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得手段と、前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定手段と、前記ファイル指定手段により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定手段と、を有し、前記判定手段は、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定する。
【解決手段】位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得手段と、前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定手段と、前記ファイル指定手段により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定手段と、を有し、前記判定手段は、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置と情報処理装置の間でのファイル転送技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルスチルカメラ(以下、デジタルカメラ)で撮影した画像ファイルとユーザの移動軌跡とを地図上にマッピングするソフトウェアが存在する。このソフトウェアでは、ユーザの移動軌跡を取得するために、GPS(Global Positioning System)ログ装置が用いられている。GPSログ装置は、GPS衛星から信号を受信し、測位情報として測位日時と位置情報(緯度・経度)の履歴を記録する機能(以下、GPSロギング機能)を持つ。GPSログ装置をユーザが携帯することにより、ユーザの移動軌跡としてGPSログファイルを生成する。
【0003】
特許文献1では、デジタルカメラで撮影した画像ファイルをデジタルカメラからPCに転送して取り込み、GPSログ装置で生成したGPSログファイルをGPSログ装置からPCに転送して取り込んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−171269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された技術では、画像ファイルとGPSログファイルとを、デジタルカメラとGPSログ装置のそれぞれから別々にPCに転送して取り込んでいる。しかしながら、異なる2つのファイルを別々に取り込む場合、ユーザは煩雑な操作をしなければならないことが多い。また、2つのファイルが異なる性格を有するファイルの場合、同じ取り込み方法では非効率となることも考えられる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、画像ファイルとログファイルなど、性格の異なるファイルを簡略な操作で取り込むことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得手段と、前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定手段と、前記ファイル指定手段により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定手段と、を有し、前記判定手段は、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像ファイルとGPSログファイルを簡略な操作で取り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る実施形態のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る実施形態のPCの概略構成を示すブロック図。
【図3】本実施形態においてデジタルカメラとPCとを接続している状態を示すブロック図。
【図4】本実施形態において、デジタルカメラのGPSロギング機能で生成されるGPSログファイルの記録内容を示す図。
【図5】本実施形態のアプリケーションによる画像ファイルの取り込み実行画面(a)、画像ファイルの取り込み進捗画面(b)、画像ファイルの取り込み完了画面(c)及びGPSログファイルの取り込み誘導画面(d)を例示する図。
【図6】本実施形態のアプリケーションによるGPSログファイルの取り込み進捗画面(a)、(b)、GPSログファイルの削除確認画面(c)及びGPSログファイルの削除進捗画面(d)を例示する図。
【図7】本実施形態のアプリケーションによる画像ファイルを選択して取り込みを実行する画面を例示する図。
【図8】本実施形態においてデジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際のPCの処理手順を概略的に示すフローチャート。
【図9】本実施形態においてデジタルカメラから画像ファイルを取り込む際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図10】本実施形態において、GPSログファイルの取り込み誘導を実施するか否かを判定する際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図11】本実施形態において、転送済みGPSログファイル情報リストの記録内容を示す図。
【図12】本実施形態において、デジタルカメラからGPSログファイルを取り込む際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図13】本実施形態において、デジタルカメラが保有するGPSログファイルを削除する際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図14】本実施形態において、デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際のデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成しても良い。
【0011】
ここでは、本発明に係る情報処理装置又は外部装置として、パーソナルコンピュータ(以下、PC)を例に挙げ、本発明に係る撮像装置又は画像供給装置として、デジタルカメラを例に挙げて説明する。なお、撮像装置又は画像供給装置はデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの他、被写体からの光を光電変換し撮像することにより画像データを生成する画像ファイル生成手段を有する装置を含む。
【0012】
<デジタルカメラの構成>
図1を参照して、本実施形態のデジタルカメラ100の構成について説明する。
【0013】
図1において、デジタルカメラ100は、光学系101と、撮像素子102と、CPU103と、RAM104と、フラッシュメモリ105と、記憶媒体106と、表示部107と、操作部108と、通信部109と、GPS通信部110とを有する。
【0014】
光学系101は、レンズ、シャッター、絞りから構成されていて、被写体からの光を適切な光量とタイミングで撮像素子102に結像させる。撮像素子102は、光学系101を通過することで結像された光を電気信号に変換する。
【0015】
CPU103は、入力された信号やプログラムに従って、各種の演算や、デジタルカメラ100を構成する各部分の制御を行う。具体的には、撮像制御、表示制御、記憶制御、通信制御などを行う。
【0016】
RAM104は、一時的なデータを記憶し、CPU103のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリ105は、デジタルカメラ100を制御するためのプログラム(ファームウェア)や各種の設定情報を記憶する。
【0017】
記憶媒体106は、撮影画像データやデジタルカメラ100の移動軌跡を示すGPSログファイルなどを記憶する。なお、本実施形態における記憶媒体106は、例えば、着脱可能なメモリカードであり、PCなどに装着してデータを読み出すことが可能である。なお、記憶媒体106はデジタルカメラ100に内蔵されていてもよい。つまり、デジタルカメラ100は少なくとも記憶媒体106へのアクセス手段を有し、記憶媒体106へのデータの読み書きが行えればよい。表示部107は、撮影時のビューファインダー画像の表示、撮影画像の表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部107はデジタルカメラ100が備える必要はなく、デジタルカメラ100は表示部107の表示を制御する表示制御機能を有していればよい。
【0018】
操作部108は、ユーザの操作を受け付ける機能を有し、例えばボタンやレバー、タッチパネルなどとして適用可能である。
【0019】
通信部109は、外部装置と通信可能に接続し制御コマンドやデータの送受信を行う。接続を確立し、データ通信するためのプロトコルとしては、例えばPTP(Picture Transfer Protocol)が用いられる。なお、通信部109は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの有線接続により通信を行ってもよい。また、無線LANなどの無線接続により通信を行ってもよい。また、外部装置と直接接続してもよいし、サーバを経由したりインターネットなどのネットワークを介したりして外部装置と接続してもよい。
【0020】
GPS通信部110は位置情報取得手段として、GPS衛星からのGPS信号を受信して、測位日時情報と現在の自機の位置情報とを取得する。CPU103はGPSログファイル作成手段として、GPS通信部110により取得した位置情報と測位日時情報とを含む測位情報を、記憶媒体106に逐次保存していき、GPSログファイルを生成する。GPSログファイルは、図4で後述するように、同じログファイルに順次、所定期間ごとのデジタルカメラ100の位置情報が記述されていき、所定のタイミングで新たなログファイルが作成される。なお、本実施形態では位置情報取得手段としてGPS通信部110を用いたが、例えば無線アクセスポイントや基地局からの情報を基に、デジタルカメラ100の位置を取得するようにしてもよい。
【0021】
また、デジタルカメラ100は、GPS通信部110により取得した画像ファイルの撮影位置情報を当該画像ファイルに付加して撮影位置情報付きの画像ファイルを生成する。
【0022】
なお、デジタルカメラ100の制御は、1つのハードウェアで行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担しながら、デジタルカメラ100における処理を実行する手段として機能してもよい。
【0023】
また、本実施形態では、画像ファイルとGPSログファイルとをデジタルカメラ100から情報処理装置に直接取り込むこととしているが、これに限る必要はない。例えば、画像ファイルとGPSログファイルとを、カードリーダーなどを介して取り込んでもよい。
【0024】
<PCの構成>
図2を参照して、PC200の構成について説明する。以下では、PC200が無線通信によりデジタルカメラ100からデータを取得する場合について説明する。
【0025】
図2において、PC200は、CPU201、RAM202、HDD203、外部記録装置204、無線インターフェイス205、VRAM206、表示装置207、サウンドデバイス208、キーボード209およびポインティングデバイス210を有する。また、PC200は印刷装置211および通信インターフェイス212を有する。
【0026】
CPU201は、入力信号やプログラムに基づき、PC200の表示制御、記録制御、通信制御などを実現する。RAM202には、プログラムや画像データが展開される。プログラムは、画像表示や画像処理を制御するためのプログラムコードからなり、CPU201によって実行される。その他、RAM202は、CPU201のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域などとして使用される。HDD203は、画像表示装置で実行される各制御プログラムや、画像ファイルやテキストファイルなどのコンテンツファイルなどを格納する。
【0027】
外部記録装置(Removable Drive)204は、外部記録媒体に対して読み出しおよび書き込みを行う。プログラムや画像データが外部記録媒体に記録されている場合、これらは外部記録装置204を介してRAM202にロードされる。外部記録媒体には、例えば、DVD−RWドライブ、CD−ROM、CD−R、DVD−RAMなどの光ディスクや、フレキシブルディスク、MOなどの磁気ディスク、またフラッシュメモリなどの不揮発性メモリが含まれる。
【0028】
無線インターフェイス(I/F)205は、外部装置との通信を行うためのインターフェイスである。このI/Fデバイスを介して、PC200は外部装置との無線通信を行うことができる。VRAM206は、画像データや実行されたプログラムのUI(図5から図7参照)などの映像信号を出力する。
【0029】
表示装置207は、VRAM206に入力された映像信号の表示処理を行う。表示装置207には、例えば、CRTやLCDを用いることができる。また、SED(Surface―conduction Electron―emitter Display)やEL(Electro Luminescent)を適用できる。
【0030】
サウンドデバイス208は、例えば、画像データに添付されている音声データを処理し、スピーカなどに転送する。キーボード209は文字などを入力するための各種キーを有する。ポインティングデバイス210として、例えば、マウスパッドが挙げられる。ポインティングデバイス210は、表示装置207の表示画面上に表示されたマウスポインタを制御し、プログラムのメニューやその他のオブジェクトを操作するために使用される。
【0031】
通信インターフェイス212は、例えばUSB規格にしたがったインターフェイスであり、デジタルカメラ100の通信部109を介してデジタルカメラ100と通信するために用いられる。本実施形態ではUSBを用いるが、もちろんLANなど、他の規格を用いてもよい。上位層でデジタルカメラ100と通信するためのプロトコルとして、例えば、PTP(Picture Transfer Protocol)規格が挙げられる。PC200は、この通信インターフェイス212を用いて、外部デバイスとデータを送受信することが可能となる。本実施形態では、HDD203に記録されたプログラムや画像ファイルをRAM202にロードし、CPU201がプログラムを実行することにより、PC200を通信装置として機能させる。
【0032】
なお、本実施形態では無線インターフェイス205と通信インターフェイス212とを別個のデバイスとして記載したが、例えばPC200は、両者の機能を備えた1つのチップを有してもよい。
【0033】
<デジタルカメラとPCの接続構成>
図3を参照して、デジタルカメラ100とPC200とが接続されたシステム構成について説明する。
【0034】
図3において、PC200およびデジタルカメラ100は、通信ケーブル301を介して接続される。通信ケーブル301としては、PTP規格に従ってデータを送受信できるものである限り、いかなるものでも構わない。一例として、USBケーブルが利用可能である。また、デジタルカメラ100とPC200とは、有線ではなく、例えば、IEEE802.11x(xはa,b,g,nなど)に準拠した無線インターフェイスによって接続されていてもよい。
【0035】
<GPSログファイルの生成>
本実施形態では、デジタルカメラ100は、ユーザによる操作部108の操作により、撮影モード・再生モード・ロギングモードの3つのモードを備える。デジタルカメラ100はロギングモード状態のときにのみGPSロギング機能が動作し、GPS通信部110にて受信したGPS信号から、測位情報として測位日時と現在の位置情報とを取得し、記憶媒体106にGPSログファイルとして逐次保存する。ユーザ操作により、ロギングモードから撮影モード・再生モードへ遷移すると、GPSロギング機能が停止し、記憶媒体106に保存されたGPSログファイルへの測位情報の書き込みを中断する。再びロギングモードに復帰すると、GPS通信部110にて得られる測位情報を、記憶媒体106に既に保存されていたGPSログファイルに対して、逐次書き込みを再開する。つまり、ロギングモードでは1つのファイルに対し、何回も追記が発生することになる。
【0036】
また、GPSロギング機能では、所定期間を経過するとGPSログファイルを新規に作成し、以後の測位情報は新規に作成したGPSログファイルへ逐次保存する。本実施形態では、原則1日経過した時点でGPSログファイルを新規に作成するものとする。すなわち、1日経過するまでは記憶媒体106内に存在する同日のGPSログファイルに、測位情報を逐次追記していくことにより、ロギングモード時のGPS通信部110にて得られる測位情報が記録されることとなる。
【0037】
<GPSログファイルの内容>
図4を参照して、本実施形態におけるデジタルカメラ100のGPSロギング機能で生成されるGPSログファイルの記録内容について説明する。
【0038】
図4において、GPSログファイル400の一行目には、GPSログ装置のメーカー名401、モデル名402とシリアル番号403を記載する。本実施形態ではデジタルカメラがGPSロギング機能を備えた構成であるため、デジタルカメラのメーカー名、モデル名とシリアル番号が記載されることになる。
【0039】
二行目からの$マークから始まる行は、GPSログ装置が信号を受信しログ情報として出力する、NMEA‐0183フォーマットに則したメッセージである。NMEA‐0183フォーマットとは米国海洋電子機器協会(National Marine Electronics Association)が定めたGPS受信機とナビゲーション機器の間でシリアルポートを利用して通信するための規格である。
【0040】
本実施形態では、GPGGAとGPRMCという二種類のメッセージを記録している。それぞれのメッセージに後続するデータフィールドはコンマで区切られる。GPGGAはGlobal Positioning System Fix Dataを表す。データフィールドは順に、UTCの測位時刻、緯度、北緯(N)か南緯(S)か、経度、東経(E)か西経(W)か、GPSのクオリティ、受信衛星数、HDOP(Horizontal Dilution of Precision)、平均海水面からのアンテナ高度(m)、WGS−84楕円体から平均海水面の高度差(m)、DGPSデータのエイジ(秒)、DGPS基準局のID、チェックサムである。
【0041】
GPRMCはRecommended Minimum Specific GNSS Dataを表す。データフィールドは順に、UTCの測位時刻404、有効(A)か無効(V)かのステータス、緯度、北緯(N)か南緯(S)か、経度、東経(E)か西経(W)か、対地速度(ノット)、進行方向(度、真北)、UTCの測位日付405、地磁気の偏角、モード、チェックサムである。
【0042】
<アプリケーション画面>
本実施形態では、デジタルカメラ100とPC200とを通信ケーブル301にて接続し、PC200のCPU201がHDD203に記憶されたプログラムを実行し、アプリケーションを起動する。
【0043】
このアプリケーションにより、PC200は通信ケーブル301を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されている画像ファイル、およびGPSログファイルを取得し、PC200のHDD203に保存することが可能となる。なお、このアプリケーションは、GPS通信部を搭載しないデジタルカメラにも使用できる、画像ファイルの取り込み機能を主として備える。そして、このアプリケーションは、接続されたデジタルカメラがGPSロギング機能をサポートし、GPSログファイルが記録されている場合に限り、画像ファイルの取り込み処理とは別の方法で、GPSログファイルの取り込みを実行する。
【0044】
PC200のCPU201が表示装置207上に表示するアプリケーションの画面例を図5から図7に示す。これらの画面は、ユーザがポインティングデバイス210などを使用した操作を受け付けて、その操作に応じた処理を行う。
【0045】
図5(a)は、アプリケーションが起動した後に表示される、画像ファイルの取り込み方法を選択するための画像ファイルの取り込み実行画面510を示している。釦511は、PC200のHDD203にまだ転送していない未転送の画像ファイルの取り込みを開始するための指示部である。釦512は、デジタルカメラ100内の画像ファイルすべての取り込みを開始するための指示部である。また、釦513は、デジタルカメラ100の記憶媒体106に保存された画像ファイルの一覧画面を表示するための指示部である。一覧画面の一例を図7に示す。ユーザは一覧画面から取り込む画像ファイルを選択して取り込みを行うことができる。画像ファイルを選択して取り込みを実行する画面については後述する。いずれかの釦を押下することにより、CPU201が、デジタルカメラ100から画像ファイルの取得を開始し、図5(b)の画面を表示する。
【0046】
図5(b)は、アプリケーションによりデジタルカメラ100からの画像ファイルの取得を開始すると表示される、画像ファイルの取り込み進捗画面520を例示している。PC200はデジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されている画像ファイルを取得し、HDD203に保存することで取り込み処理を行う。画像ファイルの取り込み進捗画面520は、画像ファイルの取り込み処理の進捗状況を表すプログレスバー521を持つ。取り込み処理が終了すると、図5(c)を表示する。
【0047】
図5(c)は、アプリケーションが画像ファイルの取り込み処理を終了した後に表示する画面である。PC200に接続されたデジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートし、かつ、デジタルカメラ100の記憶媒体106にGPSログファイルが記憶されている場合、図5(c)のGPSログファイルの取り込み誘導画面530が自動的に表示される。GPSログファイルの取り込み誘導画面530では、画像ファイルの取り込みに続けて、GPSログファイルの取り込みの実行を開始することができる。釦531が押下されるとGPSログファイルの取り込みを開始し、図6(a)を表示する。釦532が押下された場合には、GPSログファイルの取り込みを行わずに、一連の取り込み処理を終了する。一方、PC200に接続されたデジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートしていない場合や、GPSロギング機能はサポートしているがGPSログファイルを記憶していない場合は、図5(d)の画像ファイルの取り込み完了画面540を表示する。そして、画像ファイルの取り込み完了画面540において、釦541が押下されることで一連の取り込み処理を終了する。
【0048】
このように動作することにより、GPS通信部を搭載していないデジタルカメラの場合には、単に画像ファイルを取り込むアプリケーションとして使用することができる。また、GPS通信部を搭載しているデジタルカメラの場合には、画像ファイルとGPSログファイルを一連の処理の中で一緒に取り込むことができる。
【0049】
図6は、アプリケーションがデジタルカメラ100からのGPSログファイルの取得を開始すると表示される、GPSログファイルの取り込み進捗画面を例示している。PC200はデジタルカメラ100の記憶媒体106内に記憶されたGPSログファイルを取得し、HDD203の一時フォルダへ保存する。そして、HDD203に一時保存したGPSログファイルの解析を行い、解析の結果、未転送と判断したGPSログファイルのみHDD203から専用フォルダへコピーする。図6(a)は、デジタルカメラ100からGPSログファイルを取得してHDD203へ一時的に保存する処理の進捗を表示する画面550を例示しており、処理の進捗状況を表すプログレスバー551を持つ。図6(b)は、HDD203に一時保存したGPSログファイルの解析処理と未転送GPSログファイルのHDD203への保存、その他のGPSログファイルの削除を行っている間に表示する画面560を例示している。画面560では処理中であることを示すループアニメーションのバー561を持つ。
【0050】
図6(c)は、アプリケーションがデジタルカメラ100からGPSログファイルの取り込み処理を終了した後に表示する、GPSログファイルの削除確認画面570を例示している。GPSログファイルの削除確認画面570では、GPSログファイルの取り込みに続けて、デジタルカメラ100の記憶媒体106内のGPSログファイルの削除を開始することができる。釦571を押下されるとGPSログファイルの削除を開始し、図6(d)の画面を表示する。ここでGPSログファイルを削除することで、取り込み済みのGPSログファイルを、不必要に記憶媒体106に残さず削除することができる。一方、釦572が押下された場合には、GPSログファイルの削除を行わずに、一連の処理を終了する。この場合は、PC200に取り込み済みのGPSログファイルが記憶媒体106に残ることになる。
【0051】
図6(d)は、デジタルカメラ100の記憶媒体106内のGPSログファイルの削除が開始されると表示される、GPSログファイルの削除進捗画面580を例示している。この削除進捗画面580は、GPSログファイルの削除処理の進捗状況を表すプログレスバー581を持つ。削除処理が終了すると、一連の処理を終了する。
【0052】
一連の処理を終了したときには、図5(a)の画像ファイルの取り込み実行画面510に戻る。
【0053】
図7は、図5(a)の画像ファイルの取り込み実行画面510にて釦513が押下された場合に表示する、デジタルカメラ100の記憶媒体106に保存された画像ファイルの一覧画面590を例示している。この一覧画面590では、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶された画像591の一覧を表示する。ユーザはPC200のポインティングデバイス210を操作して、画像選択部592を押下して画像を選択し、取り込み実行釦597を押下することで、選択した画像ファイルのみをPC200へ取り込むことができる(ファイル指定手段)。ここで、画像ファイルは1つ1つ選択しなくとも、釦594にて未転送の画像ファイルの一括選択、釦595にてすべての画像ファイルの一括選択を行うことができる。未転送ファイルを選別する方法は後述する。また、釦596にて、画像ファイルの選択状態を一括で解除することもできる。この画面での取り込み実行時は、画像の選択と取り込みを連続して行えるよう、画像ファイルの取り込みを開始して画像ファイルの取り込み進捗画面520などを表示した後、再びこの画面に戻る。
【0054】
なお、本実施形態では、図5(c)のGPSログファイルの取り込み誘導画面530は、アプリケーション起動中に1度だけ表示するものとする。これにより、ユーザが画像ファイルの選択と取り込みを続けて行う場合に邪魔になることも、既に転送済みのデジタルカメラのGPSログファイルの取り込みを何度も誘導されて邪魔になることも、回避することができる。
【0055】
<デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログを取り込む際のPCでの処理>
図8から図13を参照して、デジタルカメラ100からPC200に画像ファイルとGPSログを取り込む際のPC200での処理について説明する。図8は、デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際の、PCでの処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【0056】
図8において、ステップS801では、CPU201が無線インターフェイス205または通信インターフェイス212を介してデジタルカメラ100と接続したか否かを判断する。ステップS801にて、CPU201がデジタルカメラ100と接続したと判断した場合、ステップS802に移行する。
【0057】
ステップS802では、CPU201は表示装置207により画像ファイルの取り込み実行画面510を表示する。ステップS803では、CPU201がユーザからの取り込み指示があったと判断すると、ステップS804にてCPU201は画像ファイル取り込み処理を行い、ステップS805に移行する。ステップS804の処理については図9を用いて後述する。
【0058】
ステップS805では、CPU201は、GPSログファイルの取り込み誘導を行う条件を満たしているか判断を行い、ステップS806へ移行する。このステップの詳細は図10を用いて後述する。ステップS805にて、GPSログファイルの取り込み誘導を行う条件を満たしていると判断した場合には、ステップS807へ移行する。GPSログファイルの取り込み誘導を行う条件を満たしていない場合には、ステップS802へ移行し、画像ファイルの取り込み実行画面510の表示に戻る。
【0059】
ステップS807では、CPU201は表示装置207によりGPSログファイルの取り込み誘導画面530を表示する。ステップS808にて、CPU201がユーザからのGPSログファイルの取り込み指示があったと判断すると、ステップS809にてCPU201がGPSログファイルの取り込み処理を行い、ステップS810に移行する。ステップS809の処理については図12を用いて後述する。ユーザが取り込みを行わないと指示した場合には、ステップS802へ移行し、画像ファイルの取り込み実行画面510の表示に戻る。
【0060】
ステップS810では、CPU201は表示装置207によりGPSログファイルの削除確認画面570を表示する。ステップS811では、ユーザのGPSログファイルの削除指示があったと判断すると、ステップS812にてCPU201が、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されたGPSログファイルの削除処理を行い、ステップS813に移行する。ステップS812の処理については図13を用いて後述する。一方、ユーザにより削除を行わない指示があった場合には、ステップS802へ移行し、画像ファイルの取り込み実行画面510の表示に戻る。
【0061】
そして、ステップS813では、CPU201はデジタルカメラ100との接続を切断したか否か判断し、デジタルカメラ100との接続を切断していない場合には、ステップS802に戻る。一方、デジタルカメラ100との接続を切断している場合には、デジタルカメラ100からPC200に画像ファイルとGPSログファイルを取り込む処理を終了する。
【0062】
<デジタルカメラから画像ファイルを取り込む処理(S804)>
図9は、図8のS804におけるデジタルカメラから画像ファイルを取り込む際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
図9において、ステップS901では、CPU201が通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されている画像ファイルのリストを取得し、ステップS902に移行する。ここで、画像ファイルのリストは、デジタルカメラ100内に記憶されているすべての画像ファイルについての、各画像ファイルにアクセスするためのハンドル情報と、各画像ファイルのサイズ情報と、各画像ファイルが転送済みか否かを示す転送フラグを含む。
【0064】
なお、本実施形態では、転送フラグはファイルの属性情報として、アーカイブ属性を利用するものとして説明する。
【0065】
ステップS902にて、画像ファイルの取得に先立って取得した画像ファイルのリストに含まれる各画像ファイルの転送フラグから、デジタルカメラ100が保有する未転送の画像ファイルのリストを作成する。ステップS903に移行する。
【0066】
ステップS903では、CPU201が、画像ファイル取り込み実行画面510にて、ユーザの指定した画像ファイルの取り込み方法を判断する。未転送の画像ファイルの場合には、ステップS904にて、ステップS902で作成した未転送の画像ファイルのリストを転送対象として保持する。すべての画像ファイルの場合には、ステップS905にて、ステップS901でデジタルカメラ100から取得した画像ファイルすべてのリストを転送対象として保持する。また、画像ファイルの一覧画面590にてユーザが取り込む画像ファイルを選択している場合には、選択された画像ファイルのリストを転送対象として保持する。このようにして、ユーザの指定した画像ファイルの取り込み方法に応じた画像ファイルのリストを転送対象としたら、ステップS907へ移行する。
【0067】
ステップS907では、CPU201は、転送対象として保持した画像ファイルの情報リストをもとに、転送対象の画像ファイルの合計サイズを算出し、ステップS908に移行する。そして、ステップS908では、CPU201は、転送対象の画像ファイルの合計サイズとHDD203の空き容量とを比較する。画像ファイルの合計サイズがHDD203の空き容量よりも小さい場合、ステップS909に移行し、画像ファイルの合計サイズがHDD203の空き容量よりも大きい場合、画像ファイル取り込み処理を終了する。
【0068】
ステップS909では、CPU201は転送対象の画像ファイルすべてに対して次の処理を行う。まず、ステップS910として、通信I/F212を介して、画像ファイルの情報リストに含まれる画像ファイルにアクセスするためのハンドル情報を用いて、デジタルカメラ100から画像ファイルを取得する。続いてステップS911として、取得した画像ファイルをHDD203に保存する。そして、ステップS912として、デジタルカメラ100に対し、通信I/F212を介してHDD203に保存した画像ファイルについて、転送フラグ変更の要求を送信し、デジタルカメラ100内の画像ファイルの転送フラグを転送済みに変更する。
【0069】
<GPSログファイルの取り込み誘導判定処理(S805)>
図10は、図8のS805におけるGPSログファイルの取り込み誘導を実施するか否かを判定する際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0070】
図10において、ステップS1001では、CPU201は、GPSログファイルの取り込み誘導画面530をアプリケーション起動中に1度だけ表示するものとするため、GPSログファイルの取り込み誘導を実施するか否か判定する。ステップS1001にて、GPSログファイルの取り込み誘導判定をまだ行っていない場合には、ステップS1002にて誘導判定済みとして記憶し、ステップS1003へ移行する。一方、GPSログファイルの取り込み誘導判定を既に行っていた場合、ステップS1008へ移行し、GPSログファイルの取り込みを誘導しないと判定する。
【0071】
ステップS1003では、CPU201が通信I/F212を介して、デジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートしているか否かを問い合わせる。ステップS1004にて、デジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートしている場合、ステップS1005に移行する。また、GPSロギング機能をサポートしていない場合、ステップS1008へ移行し、GPSログファイルの取り込みを誘導しないと判定する。
【0072】
ステップS1005では、CPU201は通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルのリストを取得し、ステップS1006に移行する。GPSログファイルのリストは、各GPSログファイルにアクセスするためのハンドル情報と、各GPSログファイルのサイズ情報とを含む。
【0073】
ステップS1006では、取得したGPSログファイルのリストから、デジタルカメラ100の記憶媒体106にGPSログファイルが記憶されている場合には、ステップS1007にて、GPSログファイルの取り込みを誘導すると判定する。一方、デジタルカメラ100の記憶媒体106にGPSログファイルが記憶されていない場合には、GPSログファイルの取り込みを誘導しないと判定する。
【0074】
なお、本実施形態では、ステップS1006で取得したGPSログファイルのリストには、画像ファイルのリストと異なり、転送済みか否かという情報は含まれない。前述した通り、本実施形態のデジタルカメラ100では、GPSログファイルは1日経過するまでは記憶媒体106内に存在する同日のGPSログファイルに、逐次測位情報を書き込む。デジタルカメラ100からPC200へ取り込みを行ったとしても、取り込み後にデジタルカメラ100内のGPSログファイルを削除せずに残した場合、1日経過していなければ測位情報を追加で書き込むことになる。よって、デジタルカメラ100からPC200へ取り込みを行った後に、測位情報を追加で書き込まれたGPSログファイルは、改めて取り込みをやり直す必要がある。また、既にPC200のHDD203に転送済みの、測位情報を追加で書き込まれる前のGPSログファイルに上書き保存することが望ましい。この点で、画像ファイルとはデータの性質が異なり、画像ファイルとは別のGPSログファイルの性質に応じた、転送済みか否か判定する判定手順が必要となる。
【0075】
本実施形態では、PC200のHDD203に保存されたときにファイル名などが変更されても本実施形態のGPSログファイルの性質に応じた未転送判定を行うため、GPS ログファイル内に記録された情報を利用する。デジタルカメラ100が保有するGPSログファイルと、PC200のHDD203に保存されたGPSログファイルについて、ファイルの属性情報を照合し、デジタルカメラ100が保有するGPSログファイルから、未転送のGPSログファイルを特定する。この処理を効率的に行うため、転送済みGPSログファイルリストを作成して利用する。
【0076】
図11は、取得済みGPSログファイルリストの記録内容を例示している。取得済みGPSログファイルリスト1100は、既にPC200のHDD203に保存済みのGPSログファイルについての情報を記録したファイルであり、XML(Extensible Markup Language)で情報を管理する場合の一例である。
【0077】
GPSログファイルに関する情報<LogFile>要素の子要素として次の情報を持つ。PC200に取り込みHDD203に保存されたGPSログファイルのファイル名<FileName>要素1101と保存パス<Path>要素1102を記録する。また、図4のGPSログファイル400を解析し、最初のGPRMCメッセージの測位時刻404および測位日付405より算出した測位開始日時<StartTime>要素1103、および、ファイル中で最後のGPRMCメッセージより同様に算出した測位終了日時<EndTime>要素1104を記録する。同様に、GPSログファイル400を解析して得られるモデル名402を<ModelName>要素1106として、シリアル番号403を<SerialNumber>要素1107として記録する。また合わせて、ファイル更新日時<TimeStamp>要素1105も記録している。
【0078】
このGPSログファイルリスト1100を用いることで、デジタルカメラ100が保有するGPSログファイルと、HDD203のGPSログファイルの各属性情報を照合する際、HDD203内のすべてのGPSログファイルを開いて解析する処理を省き、効率良く未転送判定を行うことができる。
【0079】
<デジタルカメラからGPSログファイルを取り込む処理(S809)>
図12は、図8のS809におけるデジタルカメラからGPSログファイルを取り込む際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0080】
図12において、ステップS1201では、CPU201は通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルのリストを取得し、ステップS1202に移行する。ここで、GPSログファイルのリストは、図10のGPSログファイルの取り込み誘導判定処理におけるステップS1005で取得したGPSログファイルのリストを保持しておき、流用しても良い。
【0081】
ステップS1202では、CPU201は、ステップS1201にて取得したGPSログファイルのリストからデジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルの合計サイズを算出し、ステップS1203に移行する。そして、ステップS1203にて、CPU201は、ステップS1202で算出したGPSログファイルの合計サイズとHDD203の空き容量とを比較する。ステップS1203にて、GPSログファイルの合計サイズがHDD203の空き容量よりも小さい場合、ステップS1204に移行し、GPSログファイルの合計サイズがHDD203よりも大きい場合、GPSログファイル取り込み処理を終了する。
【0082】
そして、ステップS1204では、CPU201は転送対象のGPSログファイルすべてに対して次の処理を行う。すなわち、ステップS1205として、通信I/F212を介して、GPSログファイルの情報リストに含まれるGPSログファイルにアクセスするためのハンドル情報を用いて、デジタルカメラ100からGPSログファイルを取得する。続いてステップS1206として、取得した画像ファイルをHDD203の一時フォルダに保存する。GPSログファイルの数だけこの処理を繰り返し、ステップS1207へ移行する。
【0083】
ステップS1207では、図11の取得済みGPSログファイル情報リストからのファイルから、取得済みのGPSログファイル情報リストとして読み込み、ステップS1208へ移行する。
【0084】
ステップS1208では、CPU201は、HDD203の一時フォルダに保存した転送対象のGPSログファイルすべてに対して次の処理を行う。すなわち、ステップS1209にて、未転送判定に用いる属性情報として、図4のGPSログファイル400を解析して情報を保持する。GPSログファイル400は、メーカー名401、モデル名402、シリアル番号403、測位開始日時、及び測位終了日時を含む。測位開始日時は、ファイルの中で最初のGPRMCメッセージの測位時刻404および測位日付405より算出され、測位終了日時は、ファイルの中で最後のGPRMCメッセージより同様に算出される。
【0085】
ステップS1210では、アプリケーションがサポートするファイルのみを扱うことを目的として、GPSログファイルから取得したメーカー名401を参照して、サポートファイルであるか判定する。本実施形態では、メーカー名401が“Ganon”である場合に限りサポートファイルと判断し、ステップS1211へ移行し、”Ganon”でない場合には次のGPSログファイルへ進む。ステップS1211では、未転送のファイルであるか判断するために、GPSログファイルから取得した情報と、ステップS1207で保持した取得済みGPSログファイルのリストに該当するものがあるか、不図示の次の照合を行う。
【0086】
まず、CPU201は、GPSログファイルから取得したモデル名402に該当する<ModelName>要素1106があるか判断し、一致するものがなければ未転送と判断し、一致するものがあれば続いて情報を比較する。GPSログファイルから取得したシリアル番号403に該当する<SerialNumber>要素1107があるか判断し、一致するものがなければ未転送と判断し、一致するものがあれば続いて情報を比較する。GPSログファイルから取得した測位開始日時に該当する<StartTime>要素1103があるか判断し、一致するものがなければ未転送と判断し、一致するものがあれば転送済みと判断する。
【0087】
ステップS1212では、このステップS1211の照合により、未転送と判断した場合はステップS1213へ移行し、転送済みと判断した場合にはステップS1216へ移行する。
【0088】
ステップS1213では、HDD203の一時フォルダから専用フォルダへコピーし、ステップS1214へ移行する。ステップS1214では、コピー時にファイルの重複するものが存在するか判断し、重複するものがなければそのまま次のGPSログファイルへ進む。重複するものがあれば、ステップS1215にて、ファイル名が重複しないように“1009040.log”に枝番を付加して“1009040_1.log”などにリネームして保存を行い、次のGPSログファイルへ進む。
【0089】
一方、ステップS1212にて転送済みと判断された場合でも、前述した通りGPSログファイルは測位情報が追記されている可能性がある。つまり、一度転送したGPSログファイルであっても、その後更新されることで内容が変化する可能性がある。この場合、更新後のGPSログファイルを再度PC200に転送する必要がある。そこで、ステップS1216では、GPSログファイルの更新を判定する。ステップS1216では、ステップS1211に続けて、HDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルから取得した測位終了日時と、取得済みGPSログファイルリストの<EndTime>要素1103を比較する。
【0090】
ステップS1217では、CPU201はHDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルの測位終了日時の方が新しいと判断した場合には、ステップS1218に移行し、そうでない場合には次のGPSログファイルに進む。ステップS1218では、取得済みGPSログファイルリストの<Path>要素1102をもとに、転送済のGPSログファイルに対して、HDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルを上書きする。
【0091】
上記の処理をすべてのGPSログファイルに対して実行することにより、未転送のGPSログファイルをHDD203に保存する。また取り込んだ後にデジタルカメラ100のGPSロギング機能で追記されたGPSログファイルは、HDD203に既に転送済みのGPSログファイルに上書きする。
【0092】
続いてステップS1219にて、ステップS1208にてすべてのGPSログファイルに対しての処理を終了した後、その処理内容を、ステップS1207で取得済みGPSログファイルリストに反映すべく更新する。これにより、次回のGPSログファイルの取り込み時に最新の状態で利用することができる。
【0093】
最後にステップS1220にて、CPU201はHDD203の一時フォルダに保存していたGPSログファイルを削除する。
【0094】
なお、ステップS1217ではHDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルの測位終了日時の方が新しい場合に、GPSログファイルが更新されていると判断したが、GPSログファイルのサイズや、属性情報の更新日時を使用しても良い。GPSログファイルのサイズを用いる場合には、既に転送済みGPSログファイルよりもサイズが大きい場合に、更新されたと判断すれば良い。また、GPSログファイルの属性情報の更新日時を用いる場合には、既に転送済みGPSログファイルよりも日時が新しい場合に、更新されたと判断すれば良い。
【0095】
<デジタルカメラが保有するGPSログファイル削除処理(S812)>
図13は、図8のS812におけるデジタルカメラが保有するGPSログファイルを削除する際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0096】
図13において、ステップS1301では、CPU201は通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルのリストを取得し、ステップS1302に移行する。ここで、GPSログファイルのリストは、図10のGPSログファイルの取り込み誘導判定処理におけるステップS805で取得済みのGPSログファイルのリストを保持しておき、流用しても良い。
【0097】
ステップS1302では、CPU201は転送対象のGPSログファイルすべてに対して次の処理を行う。すなわち、ステップS1303として、通信I/F212を介して、GPSログファイルのリストに含まれるGPSログファイルから、削除するGPSログファイルを指定する(削除ファイル指定処理)。
【0098】
ステップS1304では、CPU201は、削除するGPSログファイルにアクセスするためのハンドル情報を用いて、指定されたGPSログファイルの削除要求をデジタルカメラ100に送信する(削除要求送信処理)。
【0099】
<デジタルカメラでのファイル転送処理>
図14を参照して、デジタルカメラ100からPC200に画像ファイルとGPSログを取り込む際のデジタルカメラ100での処理について説明する。図14は、デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際の、デジタルカメラでの処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
図14において、ステップS1401では、CPU103は通信部109を介して、PC200と接続したか否かを判断し、接続を判断すると、ステップS1402に移行する。ステップS1402では、CPU103は、PC200からGSP機能サポート情報取得要求を取得したか否か判断し、取得した場合、ステップS1403に移行し、そうでない場合、ステップS1404に移行する。そして、ステップS1403にて、CPU103は通信部109を介して、PC200にGPS機能サポート情報を通知し、ステップS1404に移行する。ここで、GPS機能サポート情報は、デジタルカメラ100がGPSロギング機能に対応しているか否かという情報を含む。
【0101】
ステップS1404では、CPU103は、PC200からリスト取得要求があった場合はステップS1405に移行し、なかった場合はステップS1412へ移行する。ステップS1405では、CPU103はリスト取得要求の指定ファイル種別を判断する。画像ファイルのリスト取得要求の場合はステップS1406に移行し、GPSログファイルのリスト取得要求の場合はステップS1409へ移行する。
【0102】
ステップS1406では、CPU103は、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶された画像ファイルすべてのハンドルを取得し、ステップS1407にてすべての画像ファイルの情報を取得してリストを作成する。ステップS1408では、CPU103は、通信部109を介して、作成した画像ファイルのリストをPC200へ送信し、ステップS1412へ移行する。
【0103】
一方、ステップS1409では、CPU103は、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されたGPSログファイルすべてのハンドルを取得し、ステップS1407にてすべてのGPSログファイルの情報を取得してリストを作成する。ステップS1408では、CPU103は、通信部109を介して、作成したGPSログファイルのリストをPC200へ送信し、ステップS1412へ移行する。
【0104】
ステップS1412では、CPU103は、PC200からファイル取得要求があった場合はステップS1413に移行し、なかった場合はステップS1416へ移行する。ステップS1413では、CPU103はファイル取得要求の指定ファイル種別を判断する。画像ファイルの取得要求の場合はステップS1414へ移行し、GPSログファイルの取得要求の場合はステップS1415に移行する。ステップS1414にて、CPU103は、通信部109を介して、PC200に画像ファイルを転送し、ステップS1416に移行する。一方、ステップS1415にて、CPU103は、通信部109を介して、PC200に画像ファイルを転送し、ステップS1416に移行する。
【0105】
ステップS1416では、CPU103は、PC200からファイル削除要求があった場合はステップS1417に移行し、なかった場合はS1420へ移行する。ステップS1417では、CPU103はファイル削除要求の指定ファイル種別を判断する。画像ファイルの削除要求の場合はステップS1418へ移行し、GPSログファイルの削除要求の場合はステップS1419に移行する。ステップS1418では、CPU103は、記憶媒体106から削除対象に指定された画像ファイルを削除し、ステップS1420に移行する。一方、ステップS1419にて、CPU103は、記憶媒体106から削除対象に指定されたGPSログファイルを削除し、ステップS1420に移行する。
【0106】
ステップS1420では、CPU103は、PC200から転送フラグ更新要求があった場合はステップS1421に移行し、なかった場合はS1423へ移行する。ステップS1421では、CPU103は、ファイル取得要求の指定ファイル種別を判断する。なお、本実施形態のデジタルカメラ100では画像ファイルの転送フラグ更新のみサポートしている。よって、画像ファイルの転送フラグ更新要求があった場合はステップS1422へ移行し、それ以外のファイルの転送フラグ更新要求があった場合はステップS1423に移行する。ステップS1422では、CPU103は、記憶媒体106に記憶されている画像ファイルの転送フラグを更新し、ステップS1423に移行する。
【0107】
ステップS1423では、CPU103はPC200との接続を切断したか否かを判定し、PC200との接続を切断していない場合はステップS1402に戻り、PC200との接続を切断した場合は本処理を終了する。
【0108】
[他の実施形態]
なお、本実施形態では、画像ファイルの取り込みとGPSログファイルの取り込みとを同じアプリケーションが有する機能によって実現したが、必ずしもこの形態に限らない。例えば、それぞれの取り込み処理を別個のアプリケーションで実現してもよいし、ファイルの取り込み処理及び画像ファイルの転送済み判定処理は特定のアプリケーションで行い、GPSログファイルの転送済み判定処理は他のアプリケーションで行ってもよい。このように構成することで、GPSログファイルを取り込む際にのみ、特殊なアプリケーションを起動させればよいため、画像ファイルの取り込みのみを行う場合に高度なアプリケーションを起動する必要がなくなる。
【0109】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上記実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置と情報処理装置の間でのファイル転送技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルスチルカメラ(以下、デジタルカメラ)で撮影した画像ファイルとユーザの移動軌跡とを地図上にマッピングするソフトウェアが存在する。このソフトウェアでは、ユーザの移動軌跡を取得するために、GPS(Global Positioning System)ログ装置が用いられている。GPSログ装置は、GPS衛星から信号を受信し、測位情報として測位日時と位置情報(緯度・経度)の履歴を記録する機能(以下、GPSロギング機能)を持つ。GPSログ装置をユーザが携帯することにより、ユーザの移動軌跡としてGPSログファイルを生成する。
【0003】
特許文献1では、デジタルカメラで撮影した画像ファイルをデジタルカメラからPCに転送して取り込み、GPSログ装置で生成したGPSログファイルをGPSログ装置からPCに転送して取り込んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−171269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された技術では、画像ファイルとGPSログファイルとを、デジタルカメラとGPSログ装置のそれぞれから別々にPCに転送して取り込んでいる。しかしながら、異なる2つのファイルを別々に取り込む場合、ユーザは煩雑な操作をしなければならないことが多い。また、2つのファイルが異なる性格を有するファイルの場合、同じ取り込み方法では非効率となることも考えられる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、画像ファイルとログファイルなど、性格の異なるファイルを簡略な操作で取り込むことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得手段と、前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定手段と、前記ファイル指定手段により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定手段と、を有し、前記判定手段は、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像ファイルとGPSログファイルを簡略な操作で取り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る実施形態のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る実施形態のPCの概略構成を示すブロック図。
【図3】本実施形態においてデジタルカメラとPCとを接続している状態を示すブロック図。
【図4】本実施形態において、デジタルカメラのGPSロギング機能で生成されるGPSログファイルの記録内容を示す図。
【図5】本実施形態のアプリケーションによる画像ファイルの取り込み実行画面(a)、画像ファイルの取り込み進捗画面(b)、画像ファイルの取り込み完了画面(c)及びGPSログファイルの取り込み誘導画面(d)を例示する図。
【図6】本実施形態のアプリケーションによるGPSログファイルの取り込み進捗画面(a)、(b)、GPSログファイルの削除確認画面(c)及びGPSログファイルの削除進捗画面(d)を例示する図。
【図7】本実施形態のアプリケーションによる画像ファイルを選択して取り込みを実行する画面を例示する図。
【図8】本実施形態においてデジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際のPCの処理手順を概略的に示すフローチャート。
【図9】本実施形態においてデジタルカメラから画像ファイルを取り込む際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図10】本実施形態において、GPSログファイルの取り込み誘導を実施するか否かを判定する際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図11】本実施形態において、転送済みGPSログファイル情報リストの記録内容を示す図。
【図12】本実施形態において、デジタルカメラからGPSログファイルを取り込む際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図13】本実施形態において、デジタルカメラが保有するGPSログファイルを削除する際のPCの処理手順を示すフローチャート。
【図14】本実施形態において、デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際のデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成しても良い。
【0011】
ここでは、本発明に係る情報処理装置又は外部装置として、パーソナルコンピュータ(以下、PC)を例に挙げ、本発明に係る撮像装置又は画像供給装置として、デジタルカメラを例に挙げて説明する。なお、撮像装置又は画像供給装置はデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの他、被写体からの光を光電変換し撮像することにより画像データを生成する画像ファイル生成手段を有する装置を含む。
【0012】
<デジタルカメラの構成>
図1を参照して、本実施形態のデジタルカメラ100の構成について説明する。
【0013】
図1において、デジタルカメラ100は、光学系101と、撮像素子102と、CPU103と、RAM104と、フラッシュメモリ105と、記憶媒体106と、表示部107と、操作部108と、通信部109と、GPS通信部110とを有する。
【0014】
光学系101は、レンズ、シャッター、絞りから構成されていて、被写体からの光を適切な光量とタイミングで撮像素子102に結像させる。撮像素子102は、光学系101を通過することで結像された光を電気信号に変換する。
【0015】
CPU103は、入力された信号やプログラムに従って、各種の演算や、デジタルカメラ100を構成する各部分の制御を行う。具体的には、撮像制御、表示制御、記憶制御、通信制御などを行う。
【0016】
RAM104は、一時的なデータを記憶し、CPU103のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリ105は、デジタルカメラ100を制御するためのプログラム(ファームウェア)や各種の設定情報を記憶する。
【0017】
記憶媒体106は、撮影画像データやデジタルカメラ100の移動軌跡を示すGPSログファイルなどを記憶する。なお、本実施形態における記憶媒体106は、例えば、着脱可能なメモリカードであり、PCなどに装着してデータを読み出すことが可能である。なお、記憶媒体106はデジタルカメラ100に内蔵されていてもよい。つまり、デジタルカメラ100は少なくとも記憶媒体106へのアクセス手段を有し、記憶媒体106へのデータの読み書きが行えればよい。表示部107は、撮影時のビューファインダー画像の表示、撮影画像の表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部107はデジタルカメラ100が備える必要はなく、デジタルカメラ100は表示部107の表示を制御する表示制御機能を有していればよい。
【0018】
操作部108は、ユーザの操作を受け付ける機能を有し、例えばボタンやレバー、タッチパネルなどとして適用可能である。
【0019】
通信部109は、外部装置と通信可能に接続し制御コマンドやデータの送受信を行う。接続を確立し、データ通信するためのプロトコルとしては、例えばPTP(Picture Transfer Protocol)が用いられる。なお、通信部109は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの有線接続により通信を行ってもよい。また、無線LANなどの無線接続により通信を行ってもよい。また、外部装置と直接接続してもよいし、サーバを経由したりインターネットなどのネットワークを介したりして外部装置と接続してもよい。
【0020】
GPS通信部110は位置情報取得手段として、GPS衛星からのGPS信号を受信して、測位日時情報と現在の自機の位置情報とを取得する。CPU103はGPSログファイル作成手段として、GPS通信部110により取得した位置情報と測位日時情報とを含む測位情報を、記憶媒体106に逐次保存していき、GPSログファイルを生成する。GPSログファイルは、図4で後述するように、同じログファイルに順次、所定期間ごとのデジタルカメラ100の位置情報が記述されていき、所定のタイミングで新たなログファイルが作成される。なお、本実施形態では位置情報取得手段としてGPS通信部110を用いたが、例えば無線アクセスポイントや基地局からの情報を基に、デジタルカメラ100の位置を取得するようにしてもよい。
【0021】
また、デジタルカメラ100は、GPS通信部110により取得した画像ファイルの撮影位置情報を当該画像ファイルに付加して撮影位置情報付きの画像ファイルを生成する。
【0022】
なお、デジタルカメラ100の制御は、1つのハードウェアで行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担しながら、デジタルカメラ100における処理を実行する手段として機能してもよい。
【0023】
また、本実施形態では、画像ファイルとGPSログファイルとをデジタルカメラ100から情報処理装置に直接取り込むこととしているが、これに限る必要はない。例えば、画像ファイルとGPSログファイルとを、カードリーダーなどを介して取り込んでもよい。
【0024】
<PCの構成>
図2を参照して、PC200の構成について説明する。以下では、PC200が無線通信によりデジタルカメラ100からデータを取得する場合について説明する。
【0025】
図2において、PC200は、CPU201、RAM202、HDD203、外部記録装置204、無線インターフェイス205、VRAM206、表示装置207、サウンドデバイス208、キーボード209およびポインティングデバイス210を有する。また、PC200は印刷装置211および通信インターフェイス212を有する。
【0026】
CPU201は、入力信号やプログラムに基づき、PC200の表示制御、記録制御、通信制御などを実現する。RAM202には、プログラムや画像データが展開される。プログラムは、画像表示や画像処理を制御するためのプログラムコードからなり、CPU201によって実行される。その他、RAM202は、CPU201のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域などとして使用される。HDD203は、画像表示装置で実行される各制御プログラムや、画像ファイルやテキストファイルなどのコンテンツファイルなどを格納する。
【0027】
外部記録装置(Removable Drive)204は、外部記録媒体に対して読み出しおよび書き込みを行う。プログラムや画像データが外部記録媒体に記録されている場合、これらは外部記録装置204を介してRAM202にロードされる。外部記録媒体には、例えば、DVD−RWドライブ、CD−ROM、CD−R、DVD−RAMなどの光ディスクや、フレキシブルディスク、MOなどの磁気ディスク、またフラッシュメモリなどの不揮発性メモリが含まれる。
【0028】
無線インターフェイス(I/F)205は、外部装置との通信を行うためのインターフェイスである。このI/Fデバイスを介して、PC200は外部装置との無線通信を行うことができる。VRAM206は、画像データや実行されたプログラムのUI(図5から図7参照)などの映像信号を出力する。
【0029】
表示装置207は、VRAM206に入力された映像信号の表示処理を行う。表示装置207には、例えば、CRTやLCDを用いることができる。また、SED(Surface―conduction Electron―emitter Display)やEL(Electro Luminescent)を適用できる。
【0030】
サウンドデバイス208は、例えば、画像データに添付されている音声データを処理し、スピーカなどに転送する。キーボード209は文字などを入力するための各種キーを有する。ポインティングデバイス210として、例えば、マウスパッドが挙げられる。ポインティングデバイス210は、表示装置207の表示画面上に表示されたマウスポインタを制御し、プログラムのメニューやその他のオブジェクトを操作するために使用される。
【0031】
通信インターフェイス212は、例えばUSB規格にしたがったインターフェイスであり、デジタルカメラ100の通信部109を介してデジタルカメラ100と通信するために用いられる。本実施形態ではUSBを用いるが、もちろんLANなど、他の規格を用いてもよい。上位層でデジタルカメラ100と通信するためのプロトコルとして、例えば、PTP(Picture Transfer Protocol)規格が挙げられる。PC200は、この通信インターフェイス212を用いて、外部デバイスとデータを送受信することが可能となる。本実施形態では、HDD203に記録されたプログラムや画像ファイルをRAM202にロードし、CPU201がプログラムを実行することにより、PC200を通信装置として機能させる。
【0032】
なお、本実施形態では無線インターフェイス205と通信インターフェイス212とを別個のデバイスとして記載したが、例えばPC200は、両者の機能を備えた1つのチップを有してもよい。
【0033】
<デジタルカメラとPCの接続構成>
図3を参照して、デジタルカメラ100とPC200とが接続されたシステム構成について説明する。
【0034】
図3において、PC200およびデジタルカメラ100は、通信ケーブル301を介して接続される。通信ケーブル301としては、PTP規格に従ってデータを送受信できるものである限り、いかなるものでも構わない。一例として、USBケーブルが利用可能である。また、デジタルカメラ100とPC200とは、有線ではなく、例えば、IEEE802.11x(xはa,b,g,nなど)に準拠した無線インターフェイスによって接続されていてもよい。
【0035】
<GPSログファイルの生成>
本実施形態では、デジタルカメラ100は、ユーザによる操作部108の操作により、撮影モード・再生モード・ロギングモードの3つのモードを備える。デジタルカメラ100はロギングモード状態のときにのみGPSロギング機能が動作し、GPS通信部110にて受信したGPS信号から、測位情報として測位日時と現在の位置情報とを取得し、記憶媒体106にGPSログファイルとして逐次保存する。ユーザ操作により、ロギングモードから撮影モード・再生モードへ遷移すると、GPSロギング機能が停止し、記憶媒体106に保存されたGPSログファイルへの測位情報の書き込みを中断する。再びロギングモードに復帰すると、GPS通信部110にて得られる測位情報を、記憶媒体106に既に保存されていたGPSログファイルに対して、逐次書き込みを再開する。つまり、ロギングモードでは1つのファイルに対し、何回も追記が発生することになる。
【0036】
また、GPSロギング機能では、所定期間を経過するとGPSログファイルを新規に作成し、以後の測位情報は新規に作成したGPSログファイルへ逐次保存する。本実施形態では、原則1日経過した時点でGPSログファイルを新規に作成するものとする。すなわち、1日経過するまでは記憶媒体106内に存在する同日のGPSログファイルに、測位情報を逐次追記していくことにより、ロギングモード時のGPS通信部110にて得られる測位情報が記録されることとなる。
【0037】
<GPSログファイルの内容>
図4を参照して、本実施形態におけるデジタルカメラ100のGPSロギング機能で生成されるGPSログファイルの記録内容について説明する。
【0038】
図4において、GPSログファイル400の一行目には、GPSログ装置のメーカー名401、モデル名402とシリアル番号403を記載する。本実施形態ではデジタルカメラがGPSロギング機能を備えた構成であるため、デジタルカメラのメーカー名、モデル名とシリアル番号が記載されることになる。
【0039】
二行目からの$マークから始まる行は、GPSログ装置が信号を受信しログ情報として出力する、NMEA‐0183フォーマットに則したメッセージである。NMEA‐0183フォーマットとは米国海洋電子機器協会(National Marine Electronics Association)が定めたGPS受信機とナビゲーション機器の間でシリアルポートを利用して通信するための規格である。
【0040】
本実施形態では、GPGGAとGPRMCという二種類のメッセージを記録している。それぞれのメッセージに後続するデータフィールドはコンマで区切られる。GPGGAはGlobal Positioning System Fix Dataを表す。データフィールドは順に、UTCの測位時刻、緯度、北緯(N)か南緯(S)か、経度、東経(E)か西経(W)か、GPSのクオリティ、受信衛星数、HDOP(Horizontal Dilution of Precision)、平均海水面からのアンテナ高度(m)、WGS−84楕円体から平均海水面の高度差(m)、DGPSデータのエイジ(秒)、DGPS基準局のID、チェックサムである。
【0041】
GPRMCはRecommended Minimum Specific GNSS Dataを表す。データフィールドは順に、UTCの測位時刻404、有効(A)か無効(V)かのステータス、緯度、北緯(N)か南緯(S)か、経度、東経(E)か西経(W)か、対地速度(ノット)、進行方向(度、真北)、UTCの測位日付405、地磁気の偏角、モード、チェックサムである。
【0042】
<アプリケーション画面>
本実施形態では、デジタルカメラ100とPC200とを通信ケーブル301にて接続し、PC200のCPU201がHDD203に記憶されたプログラムを実行し、アプリケーションを起動する。
【0043】
このアプリケーションにより、PC200は通信ケーブル301を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されている画像ファイル、およびGPSログファイルを取得し、PC200のHDD203に保存することが可能となる。なお、このアプリケーションは、GPS通信部を搭載しないデジタルカメラにも使用できる、画像ファイルの取り込み機能を主として備える。そして、このアプリケーションは、接続されたデジタルカメラがGPSロギング機能をサポートし、GPSログファイルが記録されている場合に限り、画像ファイルの取り込み処理とは別の方法で、GPSログファイルの取り込みを実行する。
【0044】
PC200のCPU201が表示装置207上に表示するアプリケーションの画面例を図5から図7に示す。これらの画面は、ユーザがポインティングデバイス210などを使用した操作を受け付けて、その操作に応じた処理を行う。
【0045】
図5(a)は、アプリケーションが起動した後に表示される、画像ファイルの取り込み方法を選択するための画像ファイルの取り込み実行画面510を示している。釦511は、PC200のHDD203にまだ転送していない未転送の画像ファイルの取り込みを開始するための指示部である。釦512は、デジタルカメラ100内の画像ファイルすべての取り込みを開始するための指示部である。また、釦513は、デジタルカメラ100の記憶媒体106に保存された画像ファイルの一覧画面を表示するための指示部である。一覧画面の一例を図7に示す。ユーザは一覧画面から取り込む画像ファイルを選択して取り込みを行うことができる。画像ファイルを選択して取り込みを実行する画面については後述する。いずれかの釦を押下することにより、CPU201が、デジタルカメラ100から画像ファイルの取得を開始し、図5(b)の画面を表示する。
【0046】
図5(b)は、アプリケーションによりデジタルカメラ100からの画像ファイルの取得を開始すると表示される、画像ファイルの取り込み進捗画面520を例示している。PC200はデジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されている画像ファイルを取得し、HDD203に保存することで取り込み処理を行う。画像ファイルの取り込み進捗画面520は、画像ファイルの取り込み処理の進捗状況を表すプログレスバー521を持つ。取り込み処理が終了すると、図5(c)を表示する。
【0047】
図5(c)は、アプリケーションが画像ファイルの取り込み処理を終了した後に表示する画面である。PC200に接続されたデジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートし、かつ、デジタルカメラ100の記憶媒体106にGPSログファイルが記憶されている場合、図5(c)のGPSログファイルの取り込み誘導画面530が自動的に表示される。GPSログファイルの取り込み誘導画面530では、画像ファイルの取り込みに続けて、GPSログファイルの取り込みの実行を開始することができる。釦531が押下されるとGPSログファイルの取り込みを開始し、図6(a)を表示する。釦532が押下された場合には、GPSログファイルの取り込みを行わずに、一連の取り込み処理を終了する。一方、PC200に接続されたデジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートしていない場合や、GPSロギング機能はサポートしているがGPSログファイルを記憶していない場合は、図5(d)の画像ファイルの取り込み完了画面540を表示する。そして、画像ファイルの取り込み完了画面540において、釦541が押下されることで一連の取り込み処理を終了する。
【0048】
このように動作することにより、GPS通信部を搭載していないデジタルカメラの場合には、単に画像ファイルを取り込むアプリケーションとして使用することができる。また、GPS通信部を搭載しているデジタルカメラの場合には、画像ファイルとGPSログファイルを一連の処理の中で一緒に取り込むことができる。
【0049】
図6は、アプリケーションがデジタルカメラ100からのGPSログファイルの取得を開始すると表示される、GPSログファイルの取り込み進捗画面を例示している。PC200はデジタルカメラ100の記憶媒体106内に記憶されたGPSログファイルを取得し、HDD203の一時フォルダへ保存する。そして、HDD203に一時保存したGPSログファイルの解析を行い、解析の結果、未転送と判断したGPSログファイルのみHDD203から専用フォルダへコピーする。図6(a)は、デジタルカメラ100からGPSログファイルを取得してHDD203へ一時的に保存する処理の進捗を表示する画面550を例示しており、処理の進捗状況を表すプログレスバー551を持つ。図6(b)は、HDD203に一時保存したGPSログファイルの解析処理と未転送GPSログファイルのHDD203への保存、その他のGPSログファイルの削除を行っている間に表示する画面560を例示している。画面560では処理中であることを示すループアニメーションのバー561を持つ。
【0050】
図6(c)は、アプリケーションがデジタルカメラ100からGPSログファイルの取り込み処理を終了した後に表示する、GPSログファイルの削除確認画面570を例示している。GPSログファイルの削除確認画面570では、GPSログファイルの取り込みに続けて、デジタルカメラ100の記憶媒体106内のGPSログファイルの削除を開始することができる。釦571を押下されるとGPSログファイルの削除を開始し、図6(d)の画面を表示する。ここでGPSログファイルを削除することで、取り込み済みのGPSログファイルを、不必要に記憶媒体106に残さず削除することができる。一方、釦572が押下された場合には、GPSログファイルの削除を行わずに、一連の処理を終了する。この場合は、PC200に取り込み済みのGPSログファイルが記憶媒体106に残ることになる。
【0051】
図6(d)は、デジタルカメラ100の記憶媒体106内のGPSログファイルの削除が開始されると表示される、GPSログファイルの削除進捗画面580を例示している。この削除進捗画面580は、GPSログファイルの削除処理の進捗状況を表すプログレスバー581を持つ。削除処理が終了すると、一連の処理を終了する。
【0052】
一連の処理を終了したときには、図5(a)の画像ファイルの取り込み実行画面510に戻る。
【0053】
図7は、図5(a)の画像ファイルの取り込み実行画面510にて釦513が押下された場合に表示する、デジタルカメラ100の記憶媒体106に保存された画像ファイルの一覧画面590を例示している。この一覧画面590では、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶された画像591の一覧を表示する。ユーザはPC200のポインティングデバイス210を操作して、画像選択部592を押下して画像を選択し、取り込み実行釦597を押下することで、選択した画像ファイルのみをPC200へ取り込むことができる(ファイル指定手段)。ここで、画像ファイルは1つ1つ選択しなくとも、釦594にて未転送の画像ファイルの一括選択、釦595にてすべての画像ファイルの一括選択を行うことができる。未転送ファイルを選別する方法は後述する。また、釦596にて、画像ファイルの選択状態を一括で解除することもできる。この画面での取り込み実行時は、画像の選択と取り込みを連続して行えるよう、画像ファイルの取り込みを開始して画像ファイルの取り込み進捗画面520などを表示した後、再びこの画面に戻る。
【0054】
なお、本実施形態では、図5(c)のGPSログファイルの取り込み誘導画面530は、アプリケーション起動中に1度だけ表示するものとする。これにより、ユーザが画像ファイルの選択と取り込みを続けて行う場合に邪魔になることも、既に転送済みのデジタルカメラのGPSログファイルの取り込みを何度も誘導されて邪魔になることも、回避することができる。
【0055】
<デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログを取り込む際のPCでの処理>
図8から図13を参照して、デジタルカメラ100からPC200に画像ファイルとGPSログを取り込む際のPC200での処理について説明する。図8は、デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際の、PCでの処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【0056】
図8において、ステップS801では、CPU201が無線インターフェイス205または通信インターフェイス212を介してデジタルカメラ100と接続したか否かを判断する。ステップS801にて、CPU201がデジタルカメラ100と接続したと判断した場合、ステップS802に移行する。
【0057】
ステップS802では、CPU201は表示装置207により画像ファイルの取り込み実行画面510を表示する。ステップS803では、CPU201がユーザからの取り込み指示があったと判断すると、ステップS804にてCPU201は画像ファイル取り込み処理を行い、ステップS805に移行する。ステップS804の処理については図9を用いて後述する。
【0058】
ステップS805では、CPU201は、GPSログファイルの取り込み誘導を行う条件を満たしているか判断を行い、ステップS806へ移行する。このステップの詳細は図10を用いて後述する。ステップS805にて、GPSログファイルの取り込み誘導を行う条件を満たしていると判断した場合には、ステップS807へ移行する。GPSログファイルの取り込み誘導を行う条件を満たしていない場合には、ステップS802へ移行し、画像ファイルの取り込み実行画面510の表示に戻る。
【0059】
ステップS807では、CPU201は表示装置207によりGPSログファイルの取り込み誘導画面530を表示する。ステップS808にて、CPU201がユーザからのGPSログファイルの取り込み指示があったと判断すると、ステップS809にてCPU201がGPSログファイルの取り込み処理を行い、ステップS810に移行する。ステップS809の処理については図12を用いて後述する。ユーザが取り込みを行わないと指示した場合には、ステップS802へ移行し、画像ファイルの取り込み実行画面510の表示に戻る。
【0060】
ステップS810では、CPU201は表示装置207によりGPSログファイルの削除確認画面570を表示する。ステップS811では、ユーザのGPSログファイルの削除指示があったと判断すると、ステップS812にてCPU201が、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されたGPSログファイルの削除処理を行い、ステップS813に移行する。ステップS812の処理については図13を用いて後述する。一方、ユーザにより削除を行わない指示があった場合には、ステップS802へ移行し、画像ファイルの取り込み実行画面510の表示に戻る。
【0061】
そして、ステップS813では、CPU201はデジタルカメラ100との接続を切断したか否か判断し、デジタルカメラ100との接続を切断していない場合には、ステップS802に戻る。一方、デジタルカメラ100との接続を切断している場合には、デジタルカメラ100からPC200に画像ファイルとGPSログファイルを取り込む処理を終了する。
【0062】
<デジタルカメラから画像ファイルを取り込む処理(S804)>
図9は、図8のS804におけるデジタルカメラから画像ファイルを取り込む際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
図9において、ステップS901では、CPU201が通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されている画像ファイルのリストを取得し、ステップS902に移行する。ここで、画像ファイルのリストは、デジタルカメラ100内に記憶されているすべての画像ファイルについての、各画像ファイルにアクセスするためのハンドル情報と、各画像ファイルのサイズ情報と、各画像ファイルが転送済みか否かを示す転送フラグを含む。
【0064】
なお、本実施形態では、転送フラグはファイルの属性情報として、アーカイブ属性を利用するものとして説明する。
【0065】
ステップS902にて、画像ファイルの取得に先立って取得した画像ファイルのリストに含まれる各画像ファイルの転送フラグから、デジタルカメラ100が保有する未転送の画像ファイルのリストを作成する。ステップS903に移行する。
【0066】
ステップS903では、CPU201が、画像ファイル取り込み実行画面510にて、ユーザの指定した画像ファイルの取り込み方法を判断する。未転送の画像ファイルの場合には、ステップS904にて、ステップS902で作成した未転送の画像ファイルのリストを転送対象として保持する。すべての画像ファイルの場合には、ステップS905にて、ステップS901でデジタルカメラ100から取得した画像ファイルすべてのリストを転送対象として保持する。また、画像ファイルの一覧画面590にてユーザが取り込む画像ファイルを選択している場合には、選択された画像ファイルのリストを転送対象として保持する。このようにして、ユーザの指定した画像ファイルの取り込み方法に応じた画像ファイルのリストを転送対象としたら、ステップS907へ移行する。
【0067】
ステップS907では、CPU201は、転送対象として保持した画像ファイルの情報リストをもとに、転送対象の画像ファイルの合計サイズを算出し、ステップS908に移行する。そして、ステップS908では、CPU201は、転送対象の画像ファイルの合計サイズとHDD203の空き容量とを比較する。画像ファイルの合計サイズがHDD203の空き容量よりも小さい場合、ステップS909に移行し、画像ファイルの合計サイズがHDD203の空き容量よりも大きい場合、画像ファイル取り込み処理を終了する。
【0068】
ステップS909では、CPU201は転送対象の画像ファイルすべてに対して次の処理を行う。まず、ステップS910として、通信I/F212を介して、画像ファイルの情報リストに含まれる画像ファイルにアクセスするためのハンドル情報を用いて、デジタルカメラ100から画像ファイルを取得する。続いてステップS911として、取得した画像ファイルをHDD203に保存する。そして、ステップS912として、デジタルカメラ100に対し、通信I/F212を介してHDD203に保存した画像ファイルについて、転送フラグ変更の要求を送信し、デジタルカメラ100内の画像ファイルの転送フラグを転送済みに変更する。
【0069】
<GPSログファイルの取り込み誘導判定処理(S805)>
図10は、図8のS805におけるGPSログファイルの取り込み誘導を実施するか否かを判定する際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0070】
図10において、ステップS1001では、CPU201は、GPSログファイルの取り込み誘導画面530をアプリケーション起動中に1度だけ表示するものとするため、GPSログファイルの取り込み誘導を実施するか否か判定する。ステップS1001にて、GPSログファイルの取り込み誘導判定をまだ行っていない場合には、ステップS1002にて誘導判定済みとして記憶し、ステップS1003へ移行する。一方、GPSログファイルの取り込み誘導判定を既に行っていた場合、ステップS1008へ移行し、GPSログファイルの取り込みを誘導しないと判定する。
【0071】
ステップS1003では、CPU201が通信I/F212を介して、デジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートしているか否かを問い合わせる。ステップS1004にて、デジタルカメラ100がGPSロギング機能をサポートしている場合、ステップS1005に移行する。また、GPSロギング機能をサポートしていない場合、ステップS1008へ移行し、GPSログファイルの取り込みを誘導しないと判定する。
【0072】
ステップS1005では、CPU201は通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルのリストを取得し、ステップS1006に移行する。GPSログファイルのリストは、各GPSログファイルにアクセスするためのハンドル情報と、各GPSログファイルのサイズ情報とを含む。
【0073】
ステップS1006では、取得したGPSログファイルのリストから、デジタルカメラ100の記憶媒体106にGPSログファイルが記憶されている場合には、ステップS1007にて、GPSログファイルの取り込みを誘導すると判定する。一方、デジタルカメラ100の記憶媒体106にGPSログファイルが記憶されていない場合には、GPSログファイルの取り込みを誘導しないと判定する。
【0074】
なお、本実施形態では、ステップS1006で取得したGPSログファイルのリストには、画像ファイルのリストと異なり、転送済みか否かという情報は含まれない。前述した通り、本実施形態のデジタルカメラ100では、GPSログファイルは1日経過するまでは記憶媒体106内に存在する同日のGPSログファイルに、逐次測位情報を書き込む。デジタルカメラ100からPC200へ取り込みを行ったとしても、取り込み後にデジタルカメラ100内のGPSログファイルを削除せずに残した場合、1日経過していなければ測位情報を追加で書き込むことになる。よって、デジタルカメラ100からPC200へ取り込みを行った後に、測位情報を追加で書き込まれたGPSログファイルは、改めて取り込みをやり直す必要がある。また、既にPC200のHDD203に転送済みの、測位情報を追加で書き込まれる前のGPSログファイルに上書き保存することが望ましい。この点で、画像ファイルとはデータの性質が異なり、画像ファイルとは別のGPSログファイルの性質に応じた、転送済みか否か判定する判定手順が必要となる。
【0075】
本実施形態では、PC200のHDD203に保存されたときにファイル名などが変更されても本実施形態のGPSログファイルの性質に応じた未転送判定を行うため、GPS ログファイル内に記録された情報を利用する。デジタルカメラ100が保有するGPSログファイルと、PC200のHDD203に保存されたGPSログファイルについて、ファイルの属性情報を照合し、デジタルカメラ100が保有するGPSログファイルから、未転送のGPSログファイルを特定する。この処理を効率的に行うため、転送済みGPSログファイルリストを作成して利用する。
【0076】
図11は、取得済みGPSログファイルリストの記録内容を例示している。取得済みGPSログファイルリスト1100は、既にPC200のHDD203に保存済みのGPSログファイルについての情報を記録したファイルであり、XML(Extensible Markup Language)で情報を管理する場合の一例である。
【0077】
GPSログファイルに関する情報<LogFile>要素の子要素として次の情報を持つ。PC200に取り込みHDD203に保存されたGPSログファイルのファイル名<FileName>要素1101と保存パス<Path>要素1102を記録する。また、図4のGPSログファイル400を解析し、最初のGPRMCメッセージの測位時刻404および測位日付405より算出した測位開始日時<StartTime>要素1103、および、ファイル中で最後のGPRMCメッセージより同様に算出した測位終了日時<EndTime>要素1104を記録する。同様に、GPSログファイル400を解析して得られるモデル名402を<ModelName>要素1106として、シリアル番号403を<SerialNumber>要素1107として記録する。また合わせて、ファイル更新日時<TimeStamp>要素1105も記録している。
【0078】
このGPSログファイルリスト1100を用いることで、デジタルカメラ100が保有するGPSログファイルと、HDD203のGPSログファイルの各属性情報を照合する際、HDD203内のすべてのGPSログファイルを開いて解析する処理を省き、効率良く未転送判定を行うことができる。
【0079】
<デジタルカメラからGPSログファイルを取り込む処理(S809)>
図12は、図8のS809におけるデジタルカメラからGPSログファイルを取り込む際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0080】
図12において、ステップS1201では、CPU201は通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルのリストを取得し、ステップS1202に移行する。ここで、GPSログファイルのリストは、図10のGPSログファイルの取り込み誘導判定処理におけるステップS1005で取得したGPSログファイルのリストを保持しておき、流用しても良い。
【0081】
ステップS1202では、CPU201は、ステップS1201にて取得したGPSログファイルのリストからデジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルの合計サイズを算出し、ステップS1203に移行する。そして、ステップS1203にて、CPU201は、ステップS1202で算出したGPSログファイルの合計サイズとHDD203の空き容量とを比較する。ステップS1203にて、GPSログファイルの合計サイズがHDD203の空き容量よりも小さい場合、ステップS1204に移行し、GPSログファイルの合計サイズがHDD203よりも大きい場合、GPSログファイル取り込み処理を終了する。
【0082】
そして、ステップS1204では、CPU201は転送対象のGPSログファイルすべてに対して次の処理を行う。すなわち、ステップS1205として、通信I/F212を介して、GPSログファイルの情報リストに含まれるGPSログファイルにアクセスするためのハンドル情報を用いて、デジタルカメラ100からGPSログファイルを取得する。続いてステップS1206として、取得した画像ファイルをHDD203の一時フォルダに保存する。GPSログファイルの数だけこの処理を繰り返し、ステップS1207へ移行する。
【0083】
ステップS1207では、図11の取得済みGPSログファイル情報リストからのファイルから、取得済みのGPSログファイル情報リストとして読み込み、ステップS1208へ移行する。
【0084】
ステップS1208では、CPU201は、HDD203の一時フォルダに保存した転送対象のGPSログファイルすべてに対して次の処理を行う。すなわち、ステップS1209にて、未転送判定に用いる属性情報として、図4のGPSログファイル400を解析して情報を保持する。GPSログファイル400は、メーカー名401、モデル名402、シリアル番号403、測位開始日時、及び測位終了日時を含む。測位開始日時は、ファイルの中で最初のGPRMCメッセージの測位時刻404および測位日付405より算出され、測位終了日時は、ファイルの中で最後のGPRMCメッセージより同様に算出される。
【0085】
ステップS1210では、アプリケーションがサポートするファイルのみを扱うことを目的として、GPSログファイルから取得したメーカー名401を参照して、サポートファイルであるか判定する。本実施形態では、メーカー名401が“Ganon”である場合に限りサポートファイルと判断し、ステップS1211へ移行し、”Ganon”でない場合には次のGPSログファイルへ進む。ステップS1211では、未転送のファイルであるか判断するために、GPSログファイルから取得した情報と、ステップS1207で保持した取得済みGPSログファイルのリストに該当するものがあるか、不図示の次の照合を行う。
【0086】
まず、CPU201は、GPSログファイルから取得したモデル名402に該当する<ModelName>要素1106があるか判断し、一致するものがなければ未転送と判断し、一致するものがあれば続いて情報を比較する。GPSログファイルから取得したシリアル番号403に該当する<SerialNumber>要素1107があるか判断し、一致するものがなければ未転送と判断し、一致するものがあれば続いて情報を比較する。GPSログファイルから取得した測位開始日時に該当する<StartTime>要素1103があるか判断し、一致するものがなければ未転送と判断し、一致するものがあれば転送済みと判断する。
【0087】
ステップS1212では、このステップS1211の照合により、未転送と判断した場合はステップS1213へ移行し、転送済みと判断した場合にはステップS1216へ移行する。
【0088】
ステップS1213では、HDD203の一時フォルダから専用フォルダへコピーし、ステップS1214へ移行する。ステップS1214では、コピー時にファイルの重複するものが存在するか判断し、重複するものがなければそのまま次のGPSログファイルへ進む。重複するものがあれば、ステップS1215にて、ファイル名が重複しないように“1009040.log”に枝番を付加して“1009040_1.log”などにリネームして保存を行い、次のGPSログファイルへ進む。
【0089】
一方、ステップS1212にて転送済みと判断された場合でも、前述した通りGPSログファイルは測位情報が追記されている可能性がある。つまり、一度転送したGPSログファイルであっても、その後更新されることで内容が変化する可能性がある。この場合、更新後のGPSログファイルを再度PC200に転送する必要がある。そこで、ステップS1216では、GPSログファイルの更新を判定する。ステップS1216では、ステップS1211に続けて、HDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルから取得した測位終了日時と、取得済みGPSログファイルリストの<EndTime>要素1103を比較する。
【0090】
ステップS1217では、CPU201はHDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルの測位終了日時の方が新しいと判断した場合には、ステップS1218に移行し、そうでない場合には次のGPSログファイルに進む。ステップS1218では、取得済みGPSログファイルリストの<Path>要素1102をもとに、転送済のGPSログファイルに対して、HDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルを上書きする。
【0091】
上記の処理をすべてのGPSログファイルに対して実行することにより、未転送のGPSログファイルをHDD203に保存する。また取り込んだ後にデジタルカメラ100のGPSロギング機能で追記されたGPSログファイルは、HDD203に既に転送済みのGPSログファイルに上書きする。
【0092】
続いてステップS1219にて、ステップS1208にてすべてのGPSログファイルに対しての処理を終了した後、その処理内容を、ステップS1207で取得済みGPSログファイルリストに反映すべく更新する。これにより、次回のGPSログファイルの取り込み時に最新の状態で利用することができる。
【0093】
最後にステップS1220にて、CPU201はHDD203の一時フォルダに保存していたGPSログファイルを削除する。
【0094】
なお、ステップS1217ではHDD203の一時フォルダに保存したGPSログファイルの測位終了日時の方が新しい場合に、GPSログファイルが更新されていると判断したが、GPSログファイルのサイズや、属性情報の更新日時を使用しても良い。GPSログファイルのサイズを用いる場合には、既に転送済みGPSログファイルよりもサイズが大きい場合に、更新されたと判断すれば良い。また、GPSログファイルの属性情報の更新日時を用いる場合には、既に転送済みGPSログファイルよりも日時が新しい場合に、更新されたと判断すれば良い。
【0095】
<デジタルカメラが保有するGPSログファイル削除処理(S812)>
図13は、図8のS812におけるデジタルカメラが保有するGPSログファイルを削除する際の、PCでの処理手順を示すフローチャートである。
【0096】
図13において、ステップS1301では、CPU201は通信I/F212を介して、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されているGPSログファイルのリストを取得し、ステップS1302に移行する。ここで、GPSログファイルのリストは、図10のGPSログファイルの取り込み誘導判定処理におけるステップS805で取得済みのGPSログファイルのリストを保持しておき、流用しても良い。
【0097】
ステップS1302では、CPU201は転送対象のGPSログファイルすべてに対して次の処理を行う。すなわち、ステップS1303として、通信I/F212を介して、GPSログファイルのリストに含まれるGPSログファイルから、削除するGPSログファイルを指定する(削除ファイル指定処理)。
【0098】
ステップS1304では、CPU201は、削除するGPSログファイルにアクセスするためのハンドル情報を用いて、指定されたGPSログファイルの削除要求をデジタルカメラ100に送信する(削除要求送信処理)。
【0099】
<デジタルカメラでのファイル転送処理>
図14を参照して、デジタルカメラ100からPC200に画像ファイルとGPSログを取り込む際のデジタルカメラ100での処理について説明する。図14は、デジタルカメラからPCに画像ファイルとGPSログファイルを取り込む際の、デジタルカメラでの処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
図14において、ステップS1401では、CPU103は通信部109を介して、PC200と接続したか否かを判断し、接続を判断すると、ステップS1402に移行する。ステップS1402では、CPU103は、PC200からGSP機能サポート情報取得要求を取得したか否か判断し、取得した場合、ステップS1403に移行し、そうでない場合、ステップS1404に移行する。そして、ステップS1403にて、CPU103は通信部109を介して、PC200にGPS機能サポート情報を通知し、ステップS1404に移行する。ここで、GPS機能サポート情報は、デジタルカメラ100がGPSロギング機能に対応しているか否かという情報を含む。
【0101】
ステップS1404では、CPU103は、PC200からリスト取得要求があった場合はステップS1405に移行し、なかった場合はステップS1412へ移行する。ステップS1405では、CPU103はリスト取得要求の指定ファイル種別を判断する。画像ファイルのリスト取得要求の場合はステップS1406に移行し、GPSログファイルのリスト取得要求の場合はステップS1409へ移行する。
【0102】
ステップS1406では、CPU103は、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶された画像ファイルすべてのハンドルを取得し、ステップS1407にてすべての画像ファイルの情報を取得してリストを作成する。ステップS1408では、CPU103は、通信部109を介して、作成した画像ファイルのリストをPC200へ送信し、ステップS1412へ移行する。
【0103】
一方、ステップS1409では、CPU103は、デジタルカメラ100の記憶媒体106に記憶されたGPSログファイルすべてのハンドルを取得し、ステップS1407にてすべてのGPSログファイルの情報を取得してリストを作成する。ステップS1408では、CPU103は、通信部109を介して、作成したGPSログファイルのリストをPC200へ送信し、ステップS1412へ移行する。
【0104】
ステップS1412では、CPU103は、PC200からファイル取得要求があった場合はステップS1413に移行し、なかった場合はステップS1416へ移行する。ステップS1413では、CPU103はファイル取得要求の指定ファイル種別を判断する。画像ファイルの取得要求の場合はステップS1414へ移行し、GPSログファイルの取得要求の場合はステップS1415に移行する。ステップS1414にて、CPU103は、通信部109を介して、PC200に画像ファイルを転送し、ステップS1416に移行する。一方、ステップS1415にて、CPU103は、通信部109を介して、PC200に画像ファイルを転送し、ステップS1416に移行する。
【0105】
ステップS1416では、CPU103は、PC200からファイル削除要求があった場合はステップS1417に移行し、なかった場合はS1420へ移行する。ステップS1417では、CPU103はファイル削除要求の指定ファイル種別を判断する。画像ファイルの削除要求の場合はステップS1418へ移行し、GPSログファイルの削除要求の場合はステップS1419に移行する。ステップS1418では、CPU103は、記憶媒体106から削除対象に指定された画像ファイルを削除し、ステップS1420に移行する。一方、ステップS1419にて、CPU103は、記憶媒体106から削除対象に指定されたGPSログファイルを削除し、ステップS1420に移行する。
【0106】
ステップS1420では、CPU103は、PC200から転送フラグ更新要求があった場合はステップS1421に移行し、なかった場合はS1423へ移行する。ステップS1421では、CPU103は、ファイル取得要求の指定ファイル種別を判断する。なお、本実施形態のデジタルカメラ100では画像ファイルの転送フラグ更新のみサポートしている。よって、画像ファイルの転送フラグ更新要求があった場合はステップS1422へ移行し、それ以外のファイルの転送フラグ更新要求があった場合はステップS1423に移行する。ステップS1422では、CPU103は、記憶媒体106に記憶されている画像ファイルの転送フラグを更新し、ステップS1423に移行する。
【0107】
ステップS1423では、CPU103はPC200との接続を切断したか否かを判定し、PC200との接続を切断していない場合はステップS1402に戻り、PC200との接続を切断した場合は本処理を終了する。
【0108】
[他の実施形態]
なお、本実施形態では、画像ファイルの取り込みとGPSログファイルの取り込みとを同じアプリケーションが有する機能によって実現したが、必ずしもこの形態に限らない。例えば、それぞれの取り込み処理を別個のアプリケーションで実現してもよいし、ファイルの取り込み処理及び画像ファイルの転送済み判定処理は特定のアプリケーションで行い、GPSログファイルの転送済み判定処理は他のアプリケーションで行ってもよい。このように構成することで、GPSログファイルを取り込む際にのみ、特殊なアプリケーションを起動させればよいため、画像ファイルの取り込みのみを行う場合に高度なアプリケーションを起動する必要がなくなる。
【0109】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上記実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、
前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得手段と、
前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定手段と、
前記ファイル指定手段により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定手段と、を有し、
前記判定手段は、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ログファイルは、同じログファイルに順次、所定期間ごとの前記画像供給装置の位置情報が記述されていき、所定のタイミングで新たなログファイルが作成され、
前記画像ファイルと前記ログファイルの取得に先立って前記画像供給装置が保有する画像ファイルのリストとログファイルのリストを取得するリスト取得手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記リストに記載された画像ファイルの属性情報から既に転送済みか否かを判定し、
前記リストに記載されたログファイルの属性情報から新たに作成されたログファイルか否かと、更新されたファイルか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像供給装置が保有する画像ファイルとログファイルのうち、転送済みのファイルを指定して削除する削除ファイル指定手段と、
前記削除ファイル指定手段により指定されたファイルの削除要求を送信する削除要求送信手段とを更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記ログファイルの属性情報として当該ログファイルに記述された測位開始日時及びファイル名の少なくともいずれかに基づいて新たに作成されたログファイルか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記ログファイルの属性情報として当該ログファイルに記述された測位開始日時及びファイル名の少なくともいずれかが一致し、かつ当該ログファイルに記述された測位終了日時が新しい場合、当該ログファイルのサイズが大きい場合、及び当該ログファイルの更新日時が新しい場合の少なくともいずれかを満たすときに更新されたファイルであると判定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置の制御方法であって、
前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得工程と、
前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定工程と、
前記ファイル指定工程により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定工程と、を有し、
前記判定工程では、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定することを特徴とする制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体。
【請求項1】
位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、
前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得手段と、
前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定手段と、
前記ファイル指定手段により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定手段と、を有し、
前記判定手段は、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ログファイルは、同じログファイルに順次、所定期間ごとの前記画像供給装置の位置情報が記述されていき、所定のタイミングで新たなログファイルが作成され、
前記画像ファイルと前記ログファイルの取得に先立って前記画像供給装置が保有する画像ファイルのリストとログファイルのリストを取得するリスト取得手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記リストに記載された画像ファイルの属性情報から既に転送済みか否かを判定し、
前記リストに記載されたログファイルの属性情報から新たに作成されたログファイルか否かと、更新されたファイルか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像供給装置が保有する画像ファイルとログファイルのうち、転送済みのファイルを指定して削除する削除ファイル指定手段と、
前記削除ファイル指定手段により指定されたファイルの削除要求を送信する削除要求送信手段とを更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記ログファイルの属性情報として当該ログファイルに記述された測位開始日時及びファイル名の少なくともいずれかに基づいて新たに作成されたログファイルか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記ログファイルの属性情報として当該ログファイルに記述された測位開始日時及びファイル名の少なくともいずれかが一致し、かつ当該ログファイルに記述された測位終了日時が新しい場合、当該ログファイルのサイズが大きい場合、及び当該ログファイルの更新日時が新しい場合の少なくともいずれかを満たすときに更新されたファイルであると判定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
位置情報を取得する手段を有する画像供給装置と通信可能に接続される情報処理装置の制御方法であって、
前記画像供給装置から撮影位置情報付きの画像ファイルと、前記画像供給装置の移動軌跡を示すログファイルとを取得するファイル取得工程と、
前記画像供給装置から転送する画像ファイルとログファイルとを指定するファイル指定工程と、
前記ファイル指定工程により転送するファイルを指定する際に、指定されたファイルが既に転送済みか否かを判定する判定工程と、を有し、
前記判定工程では、前記指定されたファイルが画像ファイルの場合と、前記ログファイルの場合とで異なる判定手順に従って、前記ファイルが既に転送済みか否かを判定することを特徴とする制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−165143(P2012−165143A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23244(P2011−23244)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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