情報処理装置及びその制御方法、プログラム
【課題】 画像の入力位置情報を精度良くかつ安全に取得することができる情報処理装置及びその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】 位置情報取得処理を実行するか否かを設定する。位置情報を取得可能であるか否かを判定する。設定状況、判定結果に応じて、入力した画像データに付加する付加情報を設定する。設定した付加情報を画像データに付加する。
【解決手段】 位置情報取得処理を実行するか否かを設定する。位置情報を取得可能であるか否かを判定する。設定状況、判定結果に応じて、入力した画像データに付加する付加情報を設定する。設定した付加情報を画像データに付加する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮影時にGPS情報を取得し、取得したGPS情報をメタデータとして付加するようなデジタルカメラが提案されている。こうしたデジタルカメラを用いることにより、後で画像が何処で撮影されたかを容易に知ることが可能となる。
【0003】
しかしながら、画像データに付加されたGPS情報は容易に編集することが可能であるため、例えば、画像データの撮影場所を認証するようなセキュリティ用途に利用する場合は、その証拠性が課題であった。
【0004】
こうした課題を解決するために、特許文献1では、GPS情報を含むメタデータと画像データの証拠性を向上させる技術が提案されている。特許文献1によれば、撮影時に、GPS情報を含むメタデータと画像データに対してデジタル署名を生成し付加する。撮影後にメタデータ、或いは画像データが改竄された場合には、付加されているデジタル署名を検証することにより、改竄を検出することが可能となる。
【0005】
一方、GPS情報は、通常、電波により受信し、受信した電波を元に取得する。よって、電波の受信状態が悪い場合には、GSP情報を取得することができないため、画像データにGPS情報を付加することが困難であった。
【0006】
こうした課題を解決するために、特許文献2では、電波の受信状態が悪い撮影位置でもGPS情報を付加可能な技術が提案されている。特許文献2によれば、予め、電波の受信状態が良好な撮影位置で取得したGPS情報をカメラ内部に保持しておく。そして、撮影時に電波の受信状態を確認し、受信状態が悪い場合には撮影時のGPS情報の代わりに、カメラ内部に保持されているGPS情報を付加するようにする。こうすることにより、たとえ電波の受信状態が悪い場所で撮影した場合でも、容易にGPS情報を画像に付加することが可能となる。
【特許文献1】特開2000−215379号公報
【特許文献2】特開平10−56609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、撮影された画像データにGPS情報が付加されていない場合には、次のようなことが発生する。つまり、撮影時に電波の受信状態が良好でないためGPS情報を取得できなかったのか、或いは、カメラに対してGPS情報を付加するように設定しなかったのかを識別をすることが困難である。よって、例えば、撮影者の意図により容易に撮影位置を記録しないようにすることが可能となり、撮影位置の記録を強制し、且つ、撮影位置を認証するようなセキュリティ用途には適さなかった。
【0008】
また、撮影時に電波の受信状態が良好でない場合、予め、電波の受信状態が良好な撮影位置で取得したGPS情報をカメラ内部に保持しておいて、撮影時のGPS情報として画像に付加する。そのため、実際の撮影位置と画像に付加される位置との差が大きくなる場合があり、撮影位置を認証するようなセキュリティ用途には適さなかった。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像の入力位置情報を精度良くかつ安全に取得することができる情報処理装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定手段と、
前記取得手段によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定手段と、
前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定手段と、
前記付加情報設定手段で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加手段と
を備える。
【0011】
また、好ましくは、前記付加手段によって前記付加情報が付加された画像データに署名処理を実行する署名手段を更に備える。
【0012】
また、好ましくは、前記付加情報設定手段は、前記設定手段によって前記位置情報取得処理を実行しないことが設定されている場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する。
【0013】
また、好ましくは、前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報を取得可能でないと判定された場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する。
【0014】
また、好ましくは、前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報取得処理を実行することが設定されていて、かつ、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記取得手段によって取得した前記位置情報を前記付加情報として設定する。
【0015】
また、好ましくは、前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記第1の時刻からの経過時間を測定する測定手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果及び前記測定手段による測定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する。
【0016】
また、好ましくは、前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0017】
また、好ましくは、前記判定手段による判定処理後の第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0018】
また、好ましくは、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記取得手段は、前記位置情報の受信を繰り返し実行する。
【0019】
また、好ましくは、前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記取得手段によって取得した前記位置情報と、前記第1の時刻、及び前記第2の時刻に応じた時刻情報を前記付加情報として設定する。
【0020】
また、好ましくは、上記情報処理装置における前記位置情報の信頼度を検証する情報処理装置であって、
前記付加情報が付加されている画像データを入力する入力手段と、
前記画像データに署名データが付加されているか否かを判定する判定手段と、
前記署名データの検証処理を実行する検証手段と、
前記付加情報に含まれる時刻情報を用いて、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出する算出手段と、
前記判定手段による判定結果、前記検証手段による検証結果、及び前記算出手段による算出結果に応じて、前記位置情報の信頼度を判定する信頼度判定手段と、
前記信頼度判定手段の判定結果を表示する表示手段と
を備える。
【0021】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
を備える。
【0022】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、画像の入力位置情報を精度良くかつ安全に取得することができる情報処理装置及びその制御方法、プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0025】
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、実施形態1の画像撮影装置(情報処理装置)は、画像入力部11、位置情報取得設定部12、位置情報取得部13、付加情報設定部14、情報付加部15、及び画像出力部16から構成される。また、画像撮影装置は、例えば、デジタルカメラ等で実現される。この画像撮影装置には図1に示す構成要素に加えて、一般的なデジタルカメラ等の画像撮影装置に搭載されるCPU、RAM、ROM、シャッターボタン、ディスプレイ等の構成要素が構成されている。
【0027】
画像入力部11は、CCD(電荷結合素子)等の光学センサ、及び光学系を制御するマイクロプロセッサ等を有し、光学系、及び光学センサによって生成されたビデオ信号をイメージ情報として取得し、画像データを形成する。画像入力部11は、形成した画像データを、当該画像データに関連するメタデータと共に画像ファイルとして、情報付加部15へ出力する。この画像ファイルの詳細については、後述する。
【0028】
尚、実施形態1では、画像データとして、静止画像データを入力するものとして説明するが、本発明はこれに限定することなく、動画像データ、音声データ、及び/或いは文書データ等の種々のコンテンツに対して適応可能であることは明らかである。
【0029】
位置情報取得設定部12は、位置情報取得部13で位置情報取得処理を実行するか否かを設定する。位置情報取得設定部12は、例えば、タッチパネルあるいは物理キーやボタン等の入力インタフェース(不図示)で実現される。これにより、画像撮影装置の利用者は、この入力インタフェース(操作画面)を介して、位置情報取得処理を実行するか否かを設定することができる。ここで、位置情報取得部13で位置情報取得処理を実行する場合、つまり、位置情報取得機能を実行する場合にはそれを示すフラグとしてON(位置情報取得機能ON情報)が設定される。一方、位置情報取得機能を実行しない場合にはそれを示すフラグとしてOFF(位置情報取得機能OFF情報)が設定される。
【0030】
また、位置情報取得設定部12による設定状態は、位置情報取得設定部12が、位置情報取得部13、及び付加情報設定部14に通知する。これは、例えば、位置情報取得設定部12が、設定状態を示すフラグ(ON/OFF)を記憶媒体(例えば、RAM)上に保持しておき、位置情報取得部13、及び付加情報設定部14が当該フラグを確認することで実現できる。
【0031】
位置情報取得部13は、位置情報取得設定部12による設定状態に応じて、位置情報の取得を試行する。実施形態1では、位置情報取得処理の一例として、衛星(GPS衛星)からの電波を受信し、受信した電波により位置情報(GPS情報(地理的位置情報))を取得するGPS方式を例にして説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯電話、或いはPHS電話等の基地局、或いは無線LANのアクセスポイントからの電波を受信して位置情報を取得する方式等の種々の方式を適用可能であることは明らかである。
【0032】
位置情報取得部13は、電波の受信状態を検出し、受信状態が良好である場合には、受信した電波から位置情報(GPS情報)を取得し、取得した位置情報を付加情報設定部14へ出力する。一方、受信状態が良好でない場合には、位置情報が取得できないことを表す情報(位置情報取得不可情報)を付加情報設定部14へ出力する。
【0033】
尚、受信状態が良好であるか否かの判定は、例えば、受信感度が所定値以上である場合には受信状態が良好であると判定し、受信感度が所定値未満である場合には受信状態が良好でないと判定する。特に、本発明では、受信感度が所定値以上である受信状態が良好である場合を、位置情報を取得可能であると判定する。一方、受信感度が所定値未満である受信状態が良好でない場合を、位置情報を取得可能でないと判定する。
【0034】
付加情報設定部14は、位置情報取得設定部12による設定状態、及び位置情報取得部13による位置情報、或いは位置情報取得不可情報に基づいて、付加情報を設定し、設定した付加情報を情報付加部15へ出力する。付加情報設定部14での設定方法に関しての詳細は、後述する。
【0035】
情報付加部15は、画像入力部11から入力された画像ファイルに対し、付加情報設定部14で設定された付加情報を所定のフォーマットに従って付加し、付加情報が付加された画像ファイルを出力する。
【0036】
画像出力部16は、付加情報が付加された画像ファイルを所定の記憶媒体(例えば、メモリ(スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)等))に出力したり、或いは有線或いは無線の通信部を介して所定のホストへ送信する。
【0037】
次に、実施形態1の画像ファイルのフォーマットの詳細について、図2を用いて説明する。
【0038】
図2は本発明の実施形態1の画像ファイルのフォーマットを説明する図である。
【0039】
図2に示すように、実施形態1の画像ファイルのフォーマットは、メタデータ部201、及び画像データ部202から構成される。ここで、メタデータ部201とは、図示のように、カメラ情報、絞り値、シャッター速度等の画像データに関連する一連の情報を記録する部分である。一方、画像データ部202とは、入力画像データそのものを記録する部分である。
【0040】
実施形態1では、画像データ部202に記録するデータの種類に関しては、特に限定するものではない。データの種類としては、例えば、JPEG等の非可逆圧縮符号化データ、及び/或いはJPEG−LS等の可逆符号化データ、及び/或いはビットマップデータ等の圧縮が施されていないデータ等を用いることが可能である。
【0041】
実施形態1では、付加情報設定部14で設定された付加情報を、情報付加部15で、メタデータ部201に「位置情報」として記録する。尚、ここでの情報付加処理は、これに限定されることなく、例えば、画像データ部202に電子透かし等のデータハイディング技術を用いて付加情報を付加するようにしても良い。
【0042】
次に、実施形態1の画像撮影装置による撮影処理について、図3を用いて説明する。
【0043】
図3は本発明の実施形態1の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】
まず、画像入力部11で画像データを撮影して入力する(ステップS21)。次に、位置情報取得設定部12における設定状態を確認し、位置情報取得機能が有効(ON)になっているか否かを判定する(ステップS22)。位置情報取得機能が有効になっている場合(ステップS22でYES)、ステップS23に進む。一方、位置情報取得機能が有効になっていない場合(ステップS22でNO)、ステップS27に進む。
【0045】
位置情報取得機能が有効になっている場合、位置情報取得部13で位置情報が取得可能であるか否かを判定する(ステップS23)。位置情報が取得可能である場合(ステップS23でYES)、ステップS24に進む。一方、位置情報が取得可能でない場合(ステップS23でNO)、ステップS26に進む。
【0046】
位置情報を取得可能である場合、位置情報取得部13で位置情報を取得する(ステップS24)。
【0047】
以上説明したステップS22及びステップS23の判定結果、即ち、位置情報取得設定部12の設定状態及び位置情報取得可能であるか否かに応じて、ステップS25〜ステップS27のいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0048】
まず、位置情報取得可能である場合には、ステップS25で、位置情報取得部13で取得した位置情報を付加情報として設定し、情報付加部15で画像ヘッダとして画像ファイルに付加する。
【0049】
また、位置情報取得可能でない場合には、ステップS26で、「位置情報取得不可情報」を付加情報として設定し、情報付加部15で画像ヘッダとして画像ファイルに付加する。
【0050】
更に、位置情報取得機能が有効(ON)になっていない場合、ステップS27では、「位置情報取機能OFF情報」を付加情報として設定し、情報付加部15で画像ヘッダとして画像ファイルに付加する。
【0051】
そして、ステップS25〜ステップS27のいずれかの処理によって付加情報が付加された画像ファイルを、最終的に画像出力部16から出力する(ステップS28)。
【0052】
以上説明したように、実施形態1によれば、画像ヘッダに、位置情報、位置情報取得不可情報、位置情報取得機能OFF情報のいずれかを画像データに設定する。これにより、この画像ヘッダに基づいて、後で画像データの撮影位置情報を容易に確認することが可能となる。また、撮影位置情報が付加されていない場合には、電波を受信できなかったことが原因であるのか、或いは、撮影者が故意に撮影位置情報を付与しようとしなかったことが原因であるかを区別することが可能となる。
【0053】
<実施形態2>
実施形態1の画像撮影装置では、位置情報は、図2に示すメタデータ部201に付加する構成であるため、位置情報を撮影後に容易に編集される可能性がある。これにより、悪意のある利用者は、容易に撮影位置情報を改竄したり、偽造したりすることが可能となり、付加されている撮影位置情報の信頼性が問題となる場合がある。そこで、実施形態2では、撮影位置情報の改竄や偽造を防止し、より信頼性の高い位置情報を付加する構成について説明する。
【0054】
まず、実施形態2の画像撮影装置の構成について、図4を用いて説明する。
【0055】
図4は本発明の実施形態2の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【0056】
図4に示すように、実施形態2の画像撮影装置は、実施形態1の図1の画像撮影装置に対して、署名部41を新たに追加した構成である。そこで、以下では、署名部41について説明する。
【0057】
署名部41は、情報付加部15から出力された画像ファイルに対し、署名処理を施し、署名処理を施した画像ファイルを画像出力部16へ出力する。
【0058】
ここで、実施形態2の署名処理の例について、図5を用いて説明する。
【0059】
図5は本発明の実施形態2の署名処理を説明する図である。
【0060】
署名処理としては、様々な処理を実現できるが、実施形態2では、例えば、図5(A)〜図5(C)に示すような署名処理を実行することができる。
【0061】
まず、図5(A)では、メタデータ部201において、後で署名データを付加する箇所の前までのデータを被署名データ1、署名データを付加する箇所の後のデータを被署名データ2、画像データ部202を被署名データ3とする。そして、夫々の被署名データに対しハッシュ値を算出し、算出した3つのハッシュ値を結合させ、結合したハッシュ値に対して署名値(署名データ)を算出する。
【0062】
また、図5(B)では、画像ファイル全体から、後で署名データを付加する箇所を除くデータ部を被署名データ1とし、被署名データ1に対しハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値に対して署名値(署名データ)を算出する。
【0063】
また、図5(C)では、画像ファイル全体を被署名データ1とし、被署名データ1に対してハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値に対して署名値(署名データ)を算出する。
【0064】
署名処理を実行した後、図5(A)及び(B)の方法の場合には、図示のように、算出した署名データ203をメタデータ部201内に記録する。一方、図5(C)の方式の場合には、図示のように、算出した署名データ203を被署名データ1の前や後等の被署名データ1に含まれない箇所に付加する。
【0065】
尚、本発明においては、被署名データの構成に関しては特に限定するものではないが、少なくとも被署名データ中に位置情報が含まれるように構成するべきである。これにより、万一、位置情報が改竄された場合に、後で改竄を検証することが可能となる。また、望ましくは被署名データ中には位置情報に加えて、画像データ部も含めるように構成したほうが良い。これにより、画像データ部と位置情報の関連付けに関しても後で検証することが可能となる。
【0066】
また、本発明においては、署名データを算出する方式に関しても、特に限定することなく、RSA署名方式やDSA署名方式等の公開鍵を用いる方式や、HMACやCMAC等の秘密情報を用いる方法等の種々の方式を適用可能であることは明らかである。
【0067】
次に、実施形態2の画像撮影装置の撮影処理について、図6を用いて説明する。
【0068】
図6は本発明の実施形態2の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
尚、図6において、実施形態1の図3と同一の処理(ステップS21〜ステップS28)については同一のステップ番号を付加してその説明は省略する。実施形態2では、ステップS25〜ステップS27のいずれかの処理によって付加情報が付加された画像ファイルに対し、署名部41で署名処理を実行する(ステップS61)。そして、署名処理が施された画像ファイルを、最終的に画像出力部16から出力する(ステップS28)。
【0070】
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した構成に加えて、撮影時に位置情報を付与し、位置情報を付与した画像データに対して署名処理を施している。そのため、付加されている署名データを検証することにより、改竄されているか否かを検出することが可能となる。
【0071】
これにより、実施形態1で説明した効果に加えて、より信頼性が高い撮影位置の特定が可能となる。更に、位置情報が付与されていない場合には、電波を受信できなかったことが原因であるのか、或いは、撮影者が故意に撮影位置情報を付与しようとしなかったことが原因であるかを、より確実に区別することが可能となる。
【0072】
<実施形態3>
実施形態1や2の画像撮影装置では、撮影位置での電波の受信状態が良好ではなく、結果として撮影位置情報が取得できなかった場合、「位置情報取得付加情報」、或いは「位置情報取機能OFF情報」のどちらかが画像ファイルに付加されることになる。
【0073】
これに対し、実施形態3では、たとえ撮影時に位置情報が取得できない場合でも、より確実に撮影位置情報を特定可能とする構成について説明する。
【0074】
まず、実施形態3の画像撮影装置の構成について、図7を用いて説明する。
【0075】
図7は本発明の実施形態3の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【0076】
図7に示すように、実施形態3の画像撮影装置は、実施形態2の図4の画像撮影装置に対して、時刻取得部71を新たに追加した構成である。そこで、以下で、時刻取得部71について説明する。
【0077】
時刻取得部71は、指定されたタイミングにおける時刻情報をタイマ(不図示)から取得し、取得した時刻情報を情報付加部15へ出力する。ここで、指定されたタイミングとは、例えば、画像入力部11による画像入力処理が実行されたタイミングや、位置情報取得部13による位置情報取得処理が実行されたタイミング等がある。
【0078】
次に、実施形態3の画像撮影装置の撮影処理について、図8を用いて説明する。
【0079】
図8は本発明の実施形態3の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0080】
尚、図8において、実施形態2の図6と同一の処理(ステップS22、ステップS23、ステップS25〜ステップS28及びステップS61)については同一のステップ番号を付加してその説明は省略する。
【0081】
まず、画像入力部11で画像データを撮影して入力すると共に、時刻取得部71で画像データ撮影時刻である第1の時刻情報t1を取得する(ステップS81)。次に、位置情報取得設定部12における設定状態を確認し、位置情報取得機能が有効(ON)になっているか否かを判定する(ステップS22)。位置情報取得機能が有効になっている場合(ステップS22でYES)、ステップS23に進む。一方、位置情報取得機能が有効になっていない場合(ステップS22でNO)、ステップS27に進む。
【0082】
位置情報取得機能が有効になっている場合、位置情報取得部13で位置情報が取得可能であるか否かを確認する(ステップS23)。位置情報が取得可能である場合(ステップS23でYES)、ステップS84に進む。一方、位置情報が取得可能でない場合(ステップS23でNO)、ステップS82に進む。
【0083】
位置情報が取得可能である場合は、位置情報取得部13で位置情報を取得すると共に、時刻取得部71での位置情報取得時刻である第2の時刻情報t2を取得する(ステップS84)。その後、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出し、算出した値が予め定められた閾値未満である否かを判定する(ステップS85)。算出した値が閾値未満である場合(ステップS85でYES)、ステップS25に進む。一方、算出した値が閾値以上である場合(ステップS85でNO)、ステップS26に進む。
【0084】
一方、位置情報が取得可能でない場合は、画像データを一旦バッファへ保持する(ステップS82)。次に、当該画像撮影装置が電源OFF処理中であるか否かを判定する(ステップS83)。電源OFF処理中である場合(ステップS83でYES)、ステップS26に進む。一方、電源OFF処理中でない場合(ステップS83でNO)、ステップS23に進む。
【0085】
以上説明したステップS22、ステップS23、ステップS85及びステップS83の判定結果に応じて、ステップS25〜ステップS27のいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0086】
尚、実施形態3では、第2の時刻情報t2を取得するために時刻取得部71(図7)を構成しているが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、取得した位置情報の中に時刻情報が含まれている場合、これを第2の時刻情報t2としても良い。
【0087】
以上説明したように、実施形態3によれば、たとえ撮影した際に電波の状態が良好でないため位置情報を取得できない場合でも、画像撮影装置の電源がOFFにされない限り位置情報の取得を試行するので、確実に撮影位置情報を付加することが可能となる。
【0088】
但し、この試行回数を大きくすると、画像データの出力が大幅に遅くなる可能性がある。そこで、例えば、所定回数試行しても位置情報を取得できない場合には、その時点で処理を打ち切るようにしても良い。
【0089】
また、撮影時刻と位置情報取得時刻の差が閾値以上である場合は、「位置情報取得不可情報」を付加情報として付加するので、信頼性の高い(撮影位置からの差がそれほど大きくない)位置情報を付加することが可能となる。即ち、撮影時刻から所定の時間が経過しても位置情報を受信できなかった場合は、「位置情報取得不可情報」を付加することが可能となる。
【0090】
更に、実施形態3では、特許文献2における撮影位置を付加する構成と比較して、より実際の撮影位置に近い位置情報を撮影位置情報として付加することが可能となる。この効果について、図9を用いて詳細に説明する。
【0091】
図9は本発明の実施形態3の効果を説明するための図である。
【0092】
図9において、91は実際の撮影位置、92は位置情報が取得不可能なエリア、93は実施形態3によって画像データに付加される撮影位置情報、94は特許文献2によって画像データに付加される撮影位置情報である。
【0093】
図示のように、特許文献2によれば、撮影位置91がエリア92に含まれている場合、次回撮影を実行した位置が前回の撮影位置情報として画像データに付加される。そのため、一旦エリア92に含まれる位置でダミーの撮影を実行しておき、その後の所望の位置で実際の撮影を実行することにより、結果として任意の位置情報を撮影位置として付加できてしまう。これは、例えば、撮影位置を認証するようなセキュリティ用途には適さない場合がある。
【0094】
一方、実施形態3では、撮影位置91がエリア92に含まれている場合でも、図8のステップS23、ステップS82及びステップS83を繰り返し実行することで、エリア92から出た直後に位置情報を取得して、それを画像データに付加することができる。そのため、従来技術と比較してより実際の撮影位置に近い位置情報を自動的に記録することが可能となる。
【0095】
<実施形態4>
実施形態3の画像撮影装置では、撮影時に位置情報が取得できない場合、位置情報が取得できるまで位置情報の取得を繰り返し試行する。そして、位置情報が取得できた後、撮影時刻からの経過時間を測定し、それが所定の経過時間以上である場合には「位置情報取得不可情報」を画像ファイルに付加し、一方、所定の経過時間未満である場合には取得した位置情報を画像ファイルに付加する。
【0096】
しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、撮影時に位置情報が取得できない場合で、かつ所定の経過時間未満の場合にだけ、位置情報の取得を試行することも可能である。更に、この所定の経過時間以上の場合には「位置情報取得不可情報」を画像ファイルに付加し、この所定の経過時間未満の場合には、取得した位置情報を画像ファイルに付加することも可能である。実施形態4では、実施形態3の変形例について説明する。
【0097】
実施形態4の画像撮影装置は、実施形態3の図7に示す画像撮影装置と同じ構成であるため、その説明は省略する。
【0098】
次に、実施形態4の画像撮影装置の撮影処理について、図10を用いて説明する。
【0099】
図10は本発明の実施形態4の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0100】
尚、図10において、図8と共通のステップには同一のステップ番号を付加し、その詳細については省略する。
【0101】
位置情報が取得可能である場合、位置情報取得部13で位置情報を受信する(ステップS102)。
【0102】
一方、位置情報が取得可能でない場合、画像データを一旦バッファへ保持する(ステップS82)。次に、当該画像撮影装置が電源OFF処理中であるか否かを判定する(ステップS83)。電源OFF処理中である場合(ステップS83でYES)、ステップS26に進む。一方、電源OFF処理中でない場合(ステップS83でNO)、ステップS101に進む。
【0103】
電源OFF処理中でない場合、時刻取得部71で第2の時刻情報t2を取得する(ステップS101)。その後、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出し、算出した値が予め定められた閾値未満であるか否かを判定する(ステップS85)。算出した値が閾値未満である場合(ステップS85でYES)、ステップS23に進む。一方、算出した値が閾値以上である場合(ステップS85でNO)、ステップS26に進む。
【0104】
以上説明したステップS22、ステップS23、ステップS83及びステップS85の判定結果に応じて、ステップS25〜ステップS27のいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0105】
以上説明したように、実施形態4によれば、たとえ撮影した際に電波の状態が良好でないため位置情報を取得できなかった場合でも、確実に撮影位置情報を付加することが可能となる。また、撮影時刻から所定時間が経過した場合は、位置情報の取得を停止することにより、より効率的に位置情報の取得を実行することが可能となる。
【0106】
また、実施形態3及び実施形態4の構成の両者を含む構成を概念的に捉えると、実施形態3及び4では、画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得部と、第1の時刻からの経過時間を測定する測定部とを少なくとも含むことになる。そして、この測定部の測定結果に応じて、入力した画像データに付加する付加情報を設定することになる。
【0107】
また、実施形態3では、更に、位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得部を更に備える。実施形態3の構成では、測定部は、位置情報が取得可能である場合、第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0108】
また、実施形態4では、位置情報が取得可能であるか否かの判定処理後の第2の時刻を取得する第2の時刻取得部を更に備える。実施形態4の構成では、測定部は、位置情報が取得可能でないと判定された場合に、第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0109】
<実施形態5>
実施形態4では、撮影時に位置情報が取得できなかった場合に、撮影時刻からの経過時間に応じて付加する付加情報の内容を制御している。即ち、撮影時刻と位置情報取得時刻の差が大きい場合には、位置情報の信頼度は低いと判断し、位置情報を付加するのではなく、「位置情報取得不可情報」を画像ファイルに付加している。
【0110】
しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、撮影時には撮影時刻、及び位置情報取得時刻を画像ファイルに記録するようにしておき、撮影位置情報を検証する際に、この撮影時刻、及び位置情報取得時刻に基づいて信頼度を算出するようにしても良い。実施形態5では、この構成について説明する。
【0111】
実施形態5の画像撮影装置は、実施形態3の図7に示す画像撮影装置と同じ構成であるため、その説明は省略する。
【0112】
次に、実施形態5の画像撮影装置の撮影処理について、図11を用いて説明する。
【0113】
図11は本発明の実施形態5の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0114】
尚、図11において、図8と共通のステップには同一のステップ番号を付加し、その詳細については省略する。特に、図11では、図8のステップS85を省略し、また、ステップS25〜ステップS27の代わりに、ステップS25a〜ステップS27aを実行する。
【0115】
具体的には、ステップS22、ステップS23、及びステップS83の判定結果に応じて、ステップS25a〜ステップS27aのいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0116】
まず、位置情報取得可能である場合には、ステップS25aで、位置情報取得部13で取得した位置情報、第1の時刻情報(撮影時刻情報)t1及び第2の時刻情報(位置情報取得時刻)t2を付加情報として設定する。そして、その付加情報を情報付加部15において画像ファイルに付加する。
【0117】
また、位置情報取得可能でない場合には、ステップS26aで、「位置情報取得不可情報」、第1の時刻情報(撮影時刻情報)t1及び第2の時刻情報(位置情報取得時刻)t2を付加情報として設定する。そして、その付加情報を情報付加部15において画像ファイルに付加する。
【0118】
更に、位置情報取得機能が有効(ON)になっていない場合、ステップS27aでは、「位置情報取機能OFF情報」、第1の時刻情報(撮影時刻情報)t1及び第2の時刻情報(位置情報取得時刻)t2を付加情報として設定する。そして、その付加情報を情報付加部15において画像ファイルに付加する。
【0119】
そして、ステップS25a〜ステップS27aのいずれかの処理によって付加情報が付加された画像ファイルに対し、署名部41で署名処理を実行する(ステップS61)。そして、署名処理が施された画像ファイルを、最終的に画像出力部16から出力する(ステップS28)。
【0120】
次に、図11の処理によって得られる画像ファイルに対して、撮影位置情報を検証する検証装置の構成について、図12を用いて説明する。
【0121】
図12は本発明の実施形態5の検証装置の一例を示すブロック図である。
【0122】
図12に示すように、実施形態5の検証装置は、画像入力部121、検証部122及び検証結果表示部123から構成される。
【0123】
画像入力部121は、画像撮影装置で撮影された画像ファイルを入力する。例えば、この画像データは、例えば、図7の画像出力部16から出力された画像データがある。
【0124】
検証部122は、入力された画像データに付加されている撮影位置情報、第1の時刻情報t1、第2の時刻情報t2、及び署名データを用いて撮影位置情報の信頼度を算出し、算出された信頼度を出力する。信頼度の算出処理の詳細については後述する。
【0125】
検証結果表示部123は、入力された信頼度をディスプレイ等の表示部に表示する。
【0126】
次に、実施形態5の検証装置による撮影位置検証処理について、図13を用いて説明する。
【0127】
図13は本発明の実施形態5の撮影位置検証処理の一例を示すフローチャートである。
【0128】
まず、画像入力部121から入力した画像データに署名データが付加されているか否かを判定する(ステップS131)。署名データが付加されている場合(ステップS131でYES)、ステップS133に進む。一方、署名データが付加されていない場合(ステップS131でNO)、ステップS132に進む。
【0129】
署名データが付加されている場合、その署名データを用いて、検証部122は、署名データの検証処理を実行する(ステップS133)。この署名データの検証処理は、当業者にとって公知の技術であるので詳細な説明は省略する。署名データの検証処理の結果に基づいて、検証が失敗したか否かを判定する(ステップS134)。
【0130】
検証が失敗した場合(ステップS134でYES)、ステップS132に進む。検証が成功した場合(ステップS134でNO)、ステップS135に進む。
【0131】
署名データの検証が成功した場合、画像データに付加されている第1の時刻t、及び第2の時刻t2の差を算出し、その算出した時刻差が閾値未満であるか否かを判定する。閾値以上である場合(ステップS135でNO)、ステップS137に進む。一方、閾値未満である場合(ステップS135でYES)、ステップS136に進む。
【0132】
算出した時刻差が閾値未満である場合、算出した時刻差がであるか0か否かを判定する(ステップS136)。時刻差が0でない場合(ステップS136でNO)、ステップS138に進む。一方、時刻差が0である場合(ステップS136でYES)、ステップS139に進む。
【0133】
以上説明したステップS131、ステップS134、ステップS135及びステップS136の判定結果に応じて、検証部122で付加されている撮影時刻の信頼度を算出する。
【0134】
まず、署名データが付加されていない場合あるいは署名データの検証が失敗した場合には、ステップS132で、検証部122は、信頼度として「信頼なし」であると判定する。
【0135】
また、時刻差が閾値以上である場合には、ステップS137で、検証部122は、信頼度として「信頼度低」と判定する。
【0136】
また、時刻差が閾値未満でかつ0でない場合には、ステップS138で、検証部122は、信頼度として「信頼度中」と判定する。
【0137】
また、時刻差が0である場合には、ステップS139で、検証部122は、信頼度として「信頼度高」と判定する。
【0138】
ここで、信頼度の高さは、「信頼度高」>「信頼度中」>「信頼度低」>「信頼なし」である。
【0139】
そして、ステップS132〜ステップS139のいずれかで判定された信頼度を、検証結果表示部123で表示する(ステップS1310)。
【0140】
尚、実施形態5では、図11のステップS25、ステップS26、及びステップS27で、付加情報として第1の時刻情報t1、及び第2の時刻情報t2を付加するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出し、算出した時刻差情報を付加するようにしても良い。その場合、図13のステップS135では、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出する代わりに、付加されている時刻差情報を利用して判定するようにすれば良い。
【0141】
以上説明したように、実施形態5によれば、画像データに、その信頼性を検証可能な情報を付加することで、その付加情報を用いて別途画像データの信頼性を検証することが可能となる。特に、実施形態5では、実施形態4の構成に比べて、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出したり、それに基づく判定を省略することができるので、画像撮影装置の処理負荷を軽減することができる。
【0142】
以上説明したように、本発明によれば、撮影された画像データに位置情報が付加されていない場合に、撮影時に撮影位置情報記録機能が設定されていなかったのか、或いは、位置情報を受信できなかったのかを識別できる。また、たとえ撮影時に位置情報が取得できなかった場合でも、できるだけ多くの画像に精度の高い位置情報を自動的に付加することができる。
【0143】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0144】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0145】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0146】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0147】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0148】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0149】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0150】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0151】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の実施形態1の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の画像ファイルのフォーマットを説明する図である。
【図3】本発明の実施形態1の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態2の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態2の署名処理を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態2の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態3の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態3の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態3の効果を説明するための図である。
【図10】本発明の実施形態4の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態5の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態5の検証装置の一例を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施形態5の撮影位置検証処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0153】
11 画像入力部
12 位置情報取得設定部
13 位置情報取得部
14 付加情報設定部
15 情報付加部
16 画像出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮影時にGPS情報を取得し、取得したGPS情報をメタデータとして付加するようなデジタルカメラが提案されている。こうしたデジタルカメラを用いることにより、後で画像が何処で撮影されたかを容易に知ることが可能となる。
【0003】
しかしながら、画像データに付加されたGPS情報は容易に編集することが可能であるため、例えば、画像データの撮影場所を認証するようなセキュリティ用途に利用する場合は、その証拠性が課題であった。
【0004】
こうした課題を解決するために、特許文献1では、GPS情報を含むメタデータと画像データの証拠性を向上させる技術が提案されている。特許文献1によれば、撮影時に、GPS情報を含むメタデータと画像データに対してデジタル署名を生成し付加する。撮影後にメタデータ、或いは画像データが改竄された場合には、付加されているデジタル署名を検証することにより、改竄を検出することが可能となる。
【0005】
一方、GPS情報は、通常、電波により受信し、受信した電波を元に取得する。よって、電波の受信状態が悪い場合には、GSP情報を取得することができないため、画像データにGPS情報を付加することが困難であった。
【0006】
こうした課題を解決するために、特許文献2では、電波の受信状態が悪い撮影位置でもGPS情報を付加可能な技術が提案されている。特許文献2によれば、予め、電波の受信状態が良好な撮影位置で取得したGPS情報をカメラ内部に保持しておく。そして、撮影時に電波の受信状態を確認し、受信状態が悪い場合には撮影時のGPS情報の代わりに、カメラ内部に保持されているGPS情報を付加するようにする。こうすることにより、たとえ電波の受信状態が悪い場所で撮影した場合でも、容易にGPS情報を画像に付加することが可能となる。
【特許文献1】特開2000−215379号公報
【特許文献2】特開平10−56609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、撮影された画像データにGPS情報が付加されていない場合には、次のようなことが発生する。つまり、撮影時に電波の受信状態が良好でないためGPS情報を取得できなかったのか、或いは、カメラに対してGPS情報を付加するように設定しなかったのかを識別をすることが困難である。よって、例えば、撮影者の意図により容易に撮影位置を記録しないようにすることが可能となり、撮影位置の記録を強制し、且つ、撮影位置を認証するようなセキュリティ用途には適さなかった。
【0008】
また、撮影時に電波の受信状態が良好でない場合、予め、電波の受信状態が良好な撮影位置で取得したGPS情報をカメラ内部に保持しておいて、撮影時のGPS情報として画像に付加する。そのため、実際の撮影位置と画像に付加される位置との差が大きくなる場合があり、撮影位置を認証するようなセキュリティ用途には適さなかった。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像の入力位置情報を精度良くかつ安全に取得することができる情報処理装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定手段と、
前記取得手段によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定手段と、
前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定手段と、
前記付加情報設定手段で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加手段と
を備える。
【0011】
また、好ましくは、前記付加手段によって前記付加情報が付加された画像データに署名処理を実行する署名手段を更に備える。
【0012】
また、好ましくは、前記付加情報設定手段は、前記設定手段によって前記位置情報取得処理を実行しないことが設定されている場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する。
【0013】
また、好ましくは、前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報を取得可能でないと判定された場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する。
【0014】
また、好ましくは、前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報取得処理を実行することが設定されていて、かつ、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記取得手段によって取得した前記位置情報を前記付加情報として設定する。
【0015】
また、好ましくは、前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記第1の時刻からの経過時間を測定する測定手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果及び前記測定手段による測定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する。
【0016】
また、好ましくは、前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0017】
また、好ましくは、前記判定手段による判定処理後の第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0018】
また、好ましくは、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記取得手段は、前記位置情報の受信を繰り返し実行する。
【0019】
また、好ましくは、前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記取得手段によって取得した前記位置情報と、前記第1の時刻、及び前記第2の時刻に応じた時刻情報を前記付加情報として設定する。
【0020】
また、好ましくは、上記情報処理装置における前記位置情報の信頼度を検証する情報処理装置であって、
前記付加情報が付加されている画像データを入力する入力手段と、
前記画像データに署名データが付加されているか否かを判定する判定手段と、
前記署名データの検証処理を実行する検証手段と、
前記付加情報に含まれる時刻情報を用いて、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出する算出手段と、
前記判定手段による判定結果、前記検証手段による検証結果、及び前記算出手段による算出結果に応じて、前記位置情報の信頼度を判定する信頼度判定手段と、
前記信頼度判定手段の判定結果を表示する表示手段と
を備える。
【0021】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
を備える。
【0022】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、画像の入力位置情報を精度良くかつ安全に取得することができる情報処理装置及びその制御方法、プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0025】
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、実施形態1の画像撮影装置(情報処理装置)は、画像入力部11、位置情報取得設定部12、位置情報取得部13、付加情報設定部14、情報付加部15、及び画像出力部16から構成される。また、画像撮影装置は、例えば、デジタルカメラ等で実現される。この画像撮影装置には図1に示す構成要素に加えて、一般的なデジタルカメラ等の画像撮影装置に搭載されるCPU、RAM、ROM、シャッターボタン、ディスプレイ等の構成要素が構成されている。
【0027】
画像入力部11は、CCD(電荷結合素子)等の光学センサ、及び光学系を制御するマイクロプロセッサ等を有し、光学系、及び光学センサによって生成されたビデオ信号をイメージ情報として取得し、画像データを形成する。画像入力部11は、形成した画像データを、当該画像データに関連するメタデータと共に画像ファイルとして、情報付加部15へ出力する。この画像ファイルの詳細については、後述する。
【0028】
尚、実施形態1では、画像データとして、静止画像データを入力するものとして説明するが、本発明はこれに限定することなく、動画像データ、音声データ、及び/或いは文書データ等の種々のコンテンツに対して適応可能であることは明らかである。
【0029】
位置情報取得設定部12は、位置情報取得部13で位置情報取得処理を実行するか否かを設定する。位置情報取得設定部12は、例えば、タッチパネルあるいは物理キーやボタン等の入力インタフェース(不図示)で実現される。これにより、画像撮影装置の利用者は、この入力インタフェース(操作画面)を介して、位置情報取得処理を実行するか否かを設定することができる。ここで、位置情報取得部13で位置情報取得処理を実行する場合、つまり、位置情報取得機能を実行する場合にはそれを示すフラグとしてON(位置情報取得機能ON情報)が設定される。一方、位置情報取得機能を実行しない場合にはそれを示すフラグとしてOFF(位置情報取得機能OFF情報)が設定される。
【0030】
また、位置情報取得設定部12による設定状態は、位置情報取得設定部12が、位置情報取得部13、及び付加情報設定部14に通知する。これは、例えば、位置情報取得設定部12が、設定状態を示すフラグ(ON/OFF)を記憶媒体(例えば、RAM)上に保持しておき、位置情報取得部13、及び付加情報設定部14が当該フラグを確認することで実現できる。
【0031】
位置情報取得部13は、位置情報取得設定部12による設定状態に応じて、位置情報の取得を試行する。実施形態1では、位置情報取得処理の一例として、衛星(GPS衛星)からの電波を受信し、受信した電波により位置情報(GPS情報(地理的位置情報))を取得するGPS方式を例にして説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯電話、或いはPHS電話等の基地局、或いは無線LANのアクセスポイントからの電波を受信して位置情報を取得する方式等の種々の方式を適用可能であることは明らかである。
【0032】
位置情報取得部13は、電波の受信状態を検出し、受信状態が良好である場合には、受信した電波から位置情報(GPS情報)を取得し、取得した位置情報を付加情報設定部14へ出力する。一方、受信状態が良好でない場合には、位置情報が取得できないことを表す情報(位置情報取得不可情報)を付加情報設定部14へ出力する。
【0033】
尚、受信状態が良好であるか否かの判定は、例えば、受信感度が所定値以上である場合には受信状態が良好であると判定し、受信感度が所定値未満である場合には受信状態が良好でないと判定する。特に、本発明では、受信感度が所定値以上である受信状態が良好である場合を、位置情報を取得可能であると判定する。一方、受信感度が所定値未満である受信状態が良好でない場合を、位置情報を取得可能でないと判定する。
【0034】
付加情報設定部14は、位置情報取得設定部12による設定状態、及び位置情報取得部13による位置情報、或いは位置情報取得不可情報に基づいて、付加情報を設定し、設定した付加情報を情報付加部15へ出力する。付加情報設定部14での設定方法に関しての詳細は、後述する。
【0035】
情報付加部15は、画像入力部11から入力された画像ファイルに対し、付加情報設定部14で設定された付加情報を所定のフォーマットに従って付加し、付加情報が付加された画像ファイルを出力する。
【0036】
画像出力部16は、付加情報が付加された画像ファイルを所定の記憶媒体(例えば、メモリ(スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)等))に出力したり、或いは有線或いは無線の通信部を介して所定のホストへ送信する。
【0037】
次に、実施形態1の画像ファイルのフォーマットの詳細について、図2を用いて説明する。
【0038】
図2は本発明の実施形態1の画像ファイルのフォーマットを説明する図である。
【0039】
図2に示すように、実施形態1の画像ファイルのフォーマットは、メタデータ部201、及び画像データ部202から構成される。ここで、メタデータ部201とは、図示のように、カメラ情報、絞り値、シャッター速度等の画像データに関連する一連の情報を記録する部分である。一方、画像データ部202とは、入力画像データそのものを記録する部分である。
【0040】
実施形態1では、画像データ部202に記録するデータの種類に関しては、特に限定するものではない。データの種類としては、例えば、JPEG等の非可逆圧縮符号化データ、及び/或いはJPEG−LS等の可逆符号化データ、及び/或いはビットマップデータ等の圧縮が施されていないデータ等を用いることが可能である。
【0041】
実施形態1では、付加情報設定部14で設定された付加情報を、情報付加部15で、メタデータ部201に「位置情報」として記録する。尚、ここでの情報付加処理は、これに限定されることなく、例えば、画像データ部202に電子透かし等のデータハイディング技術を用いて付加情報を付加するようにしても良い。
【0042】
次に、実施形態1の画像撮影装置による撮影処理について、図3を用いて説明する。
【0043】
図3は本発明の実施形態1の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】
まず、画像入力部11で画像データを撮影して入力する(ステップS21)。次に、位置情報取得設定部12における設定状態を確認し、位置情報取得機能が有効(ON)になっているか否かを判定する(ステップS22)。位置情報取得機能が有効になっている場合(ステップS22でYES)、ステップS23に進む。一方、位置情報取得機能が有効になっていない場合(ステップS22でNO)、ステップS27に進む。
【0045】
位置情報取得機能が有効になっている場合、位置情報取得部13で位置情報が取得可能であるか否かを判定する(ステップS23)。位置情報が取得可能である場合(ステップS23でYES)、ステップS24に進む。一方、位置情報が取得可能でない場合(ステップS23でNO)、ステップS26に進む。
【0046】
位置情報を取得可能である場合、位置情報取得部13で位置情報を取得する(ステップS24)。
【0047】
以上説明したステップS22及びステップS23の判定結果、即ち、位置情報取得設定部12の設定状態及び位置情報取得可能であるか否かに応じて、ステップS25〜ステップS27のいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0048】
まず、位置情報取得可能である場合には、ステップS25で、位置情報取得部13で取得した位置情報を付加情報として設定し、情報付加部15で画像ヘッダとして画像ファイルに付加する。
【0049】
また、位置情報取得可能でない場合には、ステップS26で、「位置情報取得不可情報」を付加情報として設定し、情報付加部15で画像ヘッダとして画像ファイルに付加する。
【0050】
更に、位置情報取得機能が有効(ON)になっていない場合、ステップS27では、「位置情報取機能OFF情報」を付加情報として設定し、情報付加部15で画像ヘッダとして画像ファイルに付加する。
【0051】
そして、ステップS25〜ステップS27のいずれかの処理によって付加情報が付加された画像ファイルを、最終的に画像出力部16から出力する(ステップS28)。
【0052】
以上説明したように、実施形態1によれば、画像ヘッダに、位置情報、位置情報取得不可情報、位置情報取得機能OFF情報のいずれかを画像データに設定する。これにより、この画像ヘッダに基づいて、後で画像データの撮影位置情報を容易に確認することが可能となる。また、撮影位置情報が付加されていない場合には、電波を受信できなかったことが原因であるのか、或いは、撮影者が故意に撮影位置情報を付与しようとしなかったことが原因であるかを区別することが可能となる。
【0053】
<実施形態2>
実施形態1の画像撮影装置では、位置情報は、図2に示すメタデータ部201に付加する構成であるため、位置情報を撮影後に容易に編集される可能性がある。これにより、悪意のある利用者は、容易に撮影位置情報を改竄したり、偽造したりすることが可能となり、付加されている撮影位置情報の信頼性が問題となる場合がある。そこで、実施形態2では、撮影位置情報の改竄や偽造を防止し、より信頼性の高い位置情報を付加する構成について説明する。
【0054】
まず、実施形態2の画像撮影装置の構成について、図4を用いて説明する。
【0055】
図4は本発明の実施形態2の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【0056】
図4に示すように、実施形態2の画像撮影装置は、実施形態1の図1の画像撮影装置に対して、署名部41を新たに追加した構成である。そこで、以下では、署名部41について説明する。
【0057】
署名部41は、情報付加部15から出力された画像ファイルに対し、署名処理を施し、署名処理を施した画像ファイルを画像出力部16へ出力する。
【0058】
ここで、実施形態2の署名処理の例について、図5を用いて説明する。
【0059】
図5は本発明の実施形態2の署名処理を説明する図である。
【0060】
署名処理としては、様々な処理を実現できるが、実施形態2では、例えば、図5(A)〜図5(C)に示すような署名処理を実行することができる。
【0061】
まず、図5(A)では、メタデータ部201において、後で署名データを付加する箇所の前までのデータを被署名データ1、署名データを付加する箇所の後のデータを被署名データ2、画像データ部202を被署名データ3とする。そして、夫々の被署名データに対しハッシュ値を算出し、算出した3つのハッシュ値を結合させ、結合したハッシュ値に対して署名値(署名データ)を算出する。
【0062】
また、図5(B)では、画像ファイル全体から、後で署名データを付加する箇所を除くデータ部を被署名データ1とし、被署名データ1に対しハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値に対して署名値(署名データ)を算出する。
【0063】
また、図5(C)では、画像ファイル全体を被署名データ1とし、被署名データ1に対してハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値に対して署名値(署名データ)を算出する。
【0064】
署名処理を実行した後、図5(A)及び(B)の方法の場合には、図示のように、算出した署名データ203をメタデータ部201内に記録する。一方、図5(C)の方式の場合には、図示のように、算出した署名データ203を被署名データ1の前や後等の被署名データ1に含まれない箇所に付加する。
【0065】
尚、本発明においては、被署名データの構成に関しては特に限定するものではないが、少なくとも被署名データ中に位置情報が含まれるように構成するべきである。これにより、万一、位置情報が改竄された場合に、後で改竄を検証することが可能となる。また、望ましくは被署名データ中には位置情報に加えて、画像データ部も含めるように構成したほうが良い。これにより、画像データ部と位置情報の関連付けに関しても後で検証することが可能となる。
【0066】
また、本発明においては、署名データを算出する方式に関しても、特に限定することなく、RSA署名方式やDSA署名方式等の公開鍵を用いる方式や、HMACやCMAC等の秘密情報を用いる方法等の種々の方式を適用可能であることは明らかである。
【0067】
次に、実施形態2の画像撮影装置の撮影処理について、図6を用いて説明する。
【0068】
図6は本発明の実施形態2の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
尚、図6において、実施形態1の図3と同一の処理(ステップS21〜ステップS28)については同一のステップ番号を付加してその説明は省略する。実施形態2では、ステップS25〜ステップS27のいずれかの処理によって付加情報が付加された画像ファイルに対し、署名部41で署名処理を実行する(ステップS61)。そして、署名処理が施された画像ファイルを、最終的に画像出力部16から出力する(ステップS28)。
【0070】
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した構成に加えて、撮影時に位置情報を付与し、位置情報を付与した画像データに対して署名処理を施している。そのため、付加されている署名データを検証することにより、改竄されているか否かを検出することが可能となる。
【0071】
これにより、実施形態1で説明した効果に加えて、より信頼性が高い撮影位置の特定が可能となる。更に、位置情報が付与されていない場合には、電波を受信できなかったことが原因であるのか、或いは、撮影者が故意に撮影位置情報を付与しようとしなかったことが原因であるかを、より確実に区別することが可能となる。
【0072】
<実施形態3>
実施形態1や2の画像撮影装置では、撮影位置での電波の受信状態が良好ではなく、結果として撮影位置情報が取得できなかった場合、「位置情報取得付加情報」、或いは「位置情報取機能OFF情報」のどちらかが画像ファイルに付加されることになる。
【0073】
これに対し、実施形態3では、たとえ撮影時に位置情報が取得できない場合でも、より確実に撮影位置情報を特定可能とする構成について説明する。
【0074】
まず、実施形態3の画像撮影装置の構成について、図7を用いて説明する。
【0075】
図7は本発明の実施形態3の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【0076】
図7に示すように、実施形態3の画像撮影装置は、実施形態2の図4の画像撮影装置に対して、時刻取得部71を新たに追加した構成である。そこで、以下で、時刻取得部71について説明する。
【0077】
時刻取得部71は、指定されたタイミングにおける時刻情報をタイマ(不図示)から取得し、取得した時刻情報を情報付加部15へ出力する。ここで、指定されたタイミングとは、例えば、画像入力部11による画像入力処理が実行されたタイミングや、位置情報取得部13による位置情報取得処理が実行されたタイミング等がある。
【0078】
次に、実施形態3の画像撮影装置の撮影処理について、図8を用いて説明する。
【0079】
図8は本発明の実施形態3の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0080】
尚、図8において、実施形態2の図6と同一の処理(ステップS22、ステップS23、ステップS25〜ステップS28及びステップS61)については同一のステップ番号を付加してその説明は省略する。
【0081】
まず、画像入力部11で画像データを撮影して入力すると共に、時刻取得部71で画像データ撮影時刻である第1の時刻情報t1を取得する(ステップS81)。次に、位置情報取得設定部12における設定状態を確認し、位置情報取得機能が有効(ON)になっているか否かを判定する(ステップS22)。位置情報取得機能が有効になっている場合(ステップS22でYES)、ステップS23に進む。一方、位置情報取得機能が有効になっていない場合(ステップS22でNO)、ステップS27に進む。
【0082】
位置情報取得機能が有効になっている場合、位置情報取得部13で位置情報が取得可能であるか否かを確認する(ステップS23)。位置情報が取得可能である場合(ステップS23でYES)、ステップS84に進む。一方、位置情報が取得可能でない場合(ステップS23でNO)、ステップS82に進む。
【0083】
位置情報が取得可能である場合は、位置情報取得部13で位置情報を取得すると共に、時刻取得部71での位置情報取得時刻である第2の時刻情報t2を取得する(ステップS84)。その後、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出し、算出した値が予め定められた閾値未満である否かを判定する(ステップS85)。算出した値が閾値未満である場合(ステップS85でYES)、ステップS25に進む。一方、算出した値が閾値以上である場合(ステップS85でNO)、ステップS26に進む。
【0084】
一方、位置情報が取得可能でない場合は、画像データを一旦バッファへ保持する(ステップS82)。次に、当該画像撮影装置が電源OFF処理中であるか否かを判定する(ステップS83)。電源OFF処理中である場合(ステップS83でYES)、ステップS26に進む。一方、電源OFF処理中でない場合(ステップS83でNO)、ステップS23に進む。
【0085】
以上説明したステップS22、ステップS23、ステップS85及びステップS83の判定結果に応じて、ステップS25〜ステップS27のいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0086】
尚、実施形態3では、第2の時刻情報t2を取得するために時刻取得部71(図7)を構成しているが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、取得した位置情報の中に時刻情報が含まれている場合、これを第2の時刻情報t2としても良い。
【0087】
以上説明したように、実施形態3によれば、たとえ撮影した際に電波の状態が良好でないため位置情報を取得できない場合でも、画像撮影装置の電源がOFFにされない限り位置情報の取得を試行するので、確実に撮影位置情報を付加することが可能となる。
【0088】
但し、この試行回数を大きくすると、画像データの出力が大幅に遅くなる可能性がある。そこで、例えば、所定回数試行しても位置情報を取得できない場合には、その時点で処理を打ち切るようにしても良い。
【0089】
また、撮影時刻と位置情報取得時刻の差が閾値以上である場合は、「位置情報取得不可情報」を付加情報として付加するので、信頼性の高い(撮影位置からの差がそれほど大きくない)位置情報を付加することが可能となる。即ち、撮影時刻から所定の時間が経過しても位置情報を受信できなかった場合は、「位置情報取得不可情報」を付加することが可能となる。
【0090】
更に、実施形態3では、特許文献2における撮影位置を付加する構成と比較して、より実際の撮影位置に近い位置情報を撮影位置情報として付加することが可能となる。この効果について、図9を用いて詳細に説明する。
【0091】
図9は本発明の実施形態3の効果を説明するための図である。
【0092】
図9において、91は実際の撮影位置、92は位置情報が取得不可能なエリア、93は実施形態3によって画像データに付加される撮影位置情報、94は特許文献2によって画像データに付加される撮影位置情報である。
【0093】
図示のように、特許文献2によれば、撮影位置91がエリア92に含まれている場合、次回撮影を実行した位置が前回の撮影位置情報として画像データに付加される。そのため、一旦エリア92に含まれる位置でダミーの撮影を実行しておき、その後の所望の位置で実際の撮影を実行することにより、結果として任意の位置情報を撮影位置として付加できてしまう。これは、例えば、撮影位置を認証するようなセキュリティ用途には適さない場合がある。
【0094】
一方、実施形態3では、撮影位置91がエリア92に含まれている場合でも、図8のステップS23、ステップS82及びステップS83を繰り返し実行することで、エリア92から出た直後に位置情報を取得して、それを画像データに付加することができる。そのため、従来技術と比較してより実際の撮影位置に近い位置情報を自動的に記録することが可能となる。
【0095】
<実施形態4>
実施形態3の画像撮影装置では、撮影時に位置情報が取得できない場合、位置情報が取得できるまで位置情報の取得を繰り返し試行する。そして、位置情報が取得できた後、撮影時刻からの経過時間を測定し、それが所定の経過時間以上である場合には「位置情報取得不可情報」を画像ファイルに付加し、一方、所定の経過時間未満である場合には取得した位置情報を画像ファイルに付加する。
【0096】
しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、撮影時に位置情報が取得できない場合で、かつ所定の経過時間未満の場合にだけ、位置情報の取得を試行することも可能である。更に、この所定の経過時間以上の場合には「位置情報取得不可情報」を画像ファイルに付加し、この所定の経過時間未満の場合には、取得した位置情報を画像ファイルに付加することも可能である。実施形態4では、実施形態3の変形例について説明する。
【0097】
実施形態4の画像撮影装置は、実施形態3の図7に示す画像撮影装置と同じ構成であるため、その説明は省略する。
【0098】
次に、実施形態4の画像撮影装置の撮影処理について、図10を用いて説明する。
【0099】
図10は本発明の実施形態4の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0100】
尚、図10において、図8と共通のステップには同一のステップ番号を付加し、その詳細については省略する。
【0101】
位置情報が取得可能である場合、位置情報取得部13で位置情報を受信する(ステップS102)。
【0102】
一方、位置情報が取得可能でない場合、画像データを一旦バッファへ保持する(ステップS82)。次に、当該画像撮影装置が電源OFF処理中であるか否かを判定する(ステップS83)。電源OFF処理中である場合(ステップS83でYES)、ステップS26に進む。一方、電源OFF処理中でない場合(ステップS83でNO)、ステップS101に進む。
【0103】
電源OFF処理中でない場合、時刻取得部71で第2の時刻情報t2を取得する(ステップS101)。その後、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出し、算出した値が予め定められた閾値未満であるか否かを判定する(ステップS85)。算出した値が閾値未満である場合(ステップS85でYES)、ステップS23に進む。一方、算出した値が閾値以上である場合(ステップS85でNO)、ステップS26に進む。
【0104】
以上説明したステップS22、ステップS23、ステップS83及びステップS85の判定結果に応じて、ステップS25〜ステップS27のいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0105】
以上説明したように、実施形態4によれば、たとえ撮影した際に電波の状態が良好でないため位置情報を取得できなかった場合でも、確実に撮影位置情報を付加することが可能となる。また、撮影時刻から所定時間が経過した場合は、位置情報の取得を停止することにより、より効率的に位置情報の取得を実行することが可能となる。
【0106】
また、実施形態3及び実施形態4の構成の両者を含む構成を概念的に捉えると、実施形態3及び4では、画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得部と、第1の時刻からの経過時間を測定する測定部とを少なくとも含むことになる。そして、この測定部の測定結果に応じて、入力した画像データに付加する付加情報を設定することになる。
【0107】
また、実施形態3では、更に、位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得部を更に備える。実施形態3の構成では、測定部は、位置情報が取得可能である場合、第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0108】
また、実施形態4では、位置情報が取得可能であるか否かの判定処理後の第2の時刻を取得する第2の時刻取得部を更に備える。実施形態4の構成では、測定部は、位置情報が取得可能でないと判定された場合に、第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする。
【0109】
<実施形態5>
実施形態4では、撮影時に位置情報が取得できなかった場合に、撮影時刻からの経過時間に応じて付加する付加情報の内容を制御している。即ち、撮影時刻と位置情報取得時刻の差が大きい場合には、位置情報の信頼度は低いと判断し、位置情報を付加するのではなく、「位置情報取得不可情報」を画像ファイルに付加している。
【0110】
しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、撮影時には撮影時刻、及び位置情報取得時刻を画像ファイルに記録するようにしておき、撮影位置情報を検証する際に、この撮影時刻、及び位置情報取得時刻に基づいて信頼度を算出するようにしても良い。実施形態5では、この構成について説明する。
【0111】
実施形態5の画像撮影装置は、実施形態3の図7に示す画像撮影装置と同じ構成であるため、その説明は省略する。
【0112】
次に、実施形態5の画像撮影装置の撮影処理について、図11を用いて説明する。
【0113】
図11は本発明の実施形態5の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【0114】
尚、図11において、図8と共通のステップには同一のステップ番号を付加し、その詳細については省略する。特に、図11では、図8のステップS85を省略し、また、ステップS25〜ステップS27の代わりに、ステップS25a〜ステップS27aを実行する。
【0115】
具体的には、ステップS22、ステップS23、及びステップS83の判定結果に応じて、ステップS25a〜ステップS27aのいずれかのステップで、付加情報設定部14を用いて付加情報を設定する。
【0116】
まず、位置情報取得可能である場合には、ステップS25aで、位置情報取得部13で取得した位置情報、第1の時刻情報(撮影時刻情報)t1及び第2の時刻情報(位置情報取得時刻)t2を付加情報として設定する。そして、その付加情報を情報付加部15において画像ファイルに付加する。
【0117】
また、位置情報取得可能でない場合には、ステップS26aで、「位置情報取得不可情報」、第1の時刻情報(撮影時刻情報)t1及び第2の時刻情報(位置情報取得時刻)t2を付加情報として設定する。そして、その付加情報を情報付加部15において画像ファイルに付加する。
【0118】
更に、位置情報取得機能が有効(ON)になっていない場合、ステップS27aでは、「位置情報取機能OFF情報」、第1の時刻情報(撮影時刻情報)t1及び第2の時刻情報(位置情報取得時刻)t2を付加情報として設定する。そして、その付加情報を情報付加部15において画像ファイルに付加する。
【0119】
そして、ステップS25a〜ステップS27aのいずれかの処理によって付加情報が付加された画像ファイルに対し、署名部41で署名処理を実行する(ステップS61)。そして、署名処理が施された画像ファイルを、最終的に画像出力部16から出力する(ステップS28)。
【0120】
次に、図11の処理によって得られる画像ファイルに対して、撮影位置情報を検証する検証装置の構成について、図12を用いて説明する。
【0121】
図12は本発明の実施形態5の検証装置の一例を示すブロック図である。
【0122】
図12に示すように、実施形態5の検証装置は、画像入力部121、検証部122及び検証結果表示部123から構成される。
【0123】
画像入力部121は、画像撮影装置で撮影された画像ファイルを入力する。例えば、この画像データは、例えば、図7の画像出力部16から出力された画像データがある。
【0124】
検証部122は、入力された画像データに付加されている撮影位置情報、第1の時刻情報t1、第2の時刻情報t2、及び署名データを用いて撮影位置情報の信頼度を算出し、算出された信頼度を出力する。信頼度の算出処理の詳細については後述する。
【0125】
検証結果表示部123は、入力された信頼度をディスプレイ等の表示部に表示する。
【0126】
次に、実施形態5の検証装置による撮影位置検証処理について、図13を用いて説明する。
【0127】
図13は本発明の実施形態5の撮影位置検証処理の一例を示すフローチャートである。
【0128】
まず、画像入力部121から入力した画像データに署名データが付加されているか否かを判定する(ステップS131)。署名データが付加されている場合(ステップS131でYES)、ステップS133に進む。一方、署名データが付加されていない場合(ステップS131でNO)、ステップS132に進む。
【0129】
署名データが付加されている場合、その署名データを用いて、検証部122は、署名データの検証処理を実行する(ステップS133)。この署名データの検証処理は、当業者にとって公知の技術であるので詳細な説明は省略する。署名データの検証処理の結果に基づいて、検証が失敗したか否かを判定する(ステップS134)。
【0130】
検証が失敗した場合(ステップS134でYES)、ステップS132に進む。検証が成功した場合(ステップS134でNO)、ステップS135に進む。
【0131】
署名データの検証が成功した場合、画像データに付加されている第1の時刻t、及び第2の時刻t2の差を算出し、その算出した時刻差が閾値未満であるか否かを判定する。閾値以上である場合(ステップS135でNO)、ステップS137に進む。一方、閾値未満である場合(ステップS135でYES)、ステップS136に進む。
【0132】
算出した時刻差が閾値未満である場合、算出した時刻差がであるか0か否かを判定する(ステップS136)。時刻差が0でない場合(ステップS136でNO)、ステップS138に進む。一方、時刻差が0である場合(ステップS136でYES)、ステップS139に進む。
【0133】
以上説明したステップS131、ステップS134、ステップS135及びステップS136の判定結果に応じて、検証部122で付加されている撮影時刻の信頼度を算出する。
【0134】
まず、署名データが付加されていない場合あるいは署名データの検証が失敗した場合には、ステップS132で、検証部122は、信頼度として「信頼なし」であると判定する。
【0135】
また、時刻差が閾値以上である場合には、ステップS137で、検証部122は、信頼度として「信頼度低」と判定する。
【0136】
また、時刻差が閾値未満でかつ0でない場合には、ステップS138で、検証部122は、信頼度として「信頼度中」と判定する。
【0137】
また、時刻差が0である場合には、ステップS139で、検証部122は、信頼度として「信頼度高」と判定する。
【0138】
ここで、信頼度の高さは、「信頼度高」>「信頼度中」>「信頼度低」>「信頼なし」である。
【0139】
そして、ステップS132〜ステップS139のいずれかで判定された信頼度を、検証結果表示部123で表示する(ステップS1310)。
【0140】
尚、実施形態5では、図11のステップS25、ステップS26、及びステップS27で、付加情報として第1の時刻情報t1、及び第2の時刻情報t2を付加するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出し、算出した時刻差情報を付加するようにしても良い。その場合、図13のステップS135では、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出する代わりに、付加されている時刻差情報を利用して判定するようにすれば良い。
【0141】
以上説明したように、実施形態5によれば、画像データに、その信頼性を検証可能な情報を付加することで、その付加情報を用いて別途画像データの信頼性を検証することが可能となる。特に、実施形態5では、実施形態4の構成に比べて、第1の時刻情報t1と第2の時刻情報t2の差を算出したり、それに基づく判定を省略することができるので、画像撮影装置の処理負荷を軽減することができる。
【0142】
以上説明したように、本発明によれば、撮影された画像データに位置情報が付加されていない場合に、撮影時に撮影位置情報記録機能が設定されていなかったのか、或いは、位置情報を受信できなかったのかを識別できる。また、たとえ撮影時に位置情報が取得できなかった場合でも、できるだけ多くの画像に精度の高い位置情報を自動的に付加することができる。
【0143】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0144】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0145】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0146】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0147】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0148】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0149】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0150】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0151】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の実施形態1の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の画像ファイルのフォーマットを説明する図である。
【図3】本発明の実施形態1の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態2の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態2の署名処理を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態2の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態3の画像撮影装置の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態3の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態3の効果を説明するための図である。
【図10】本発明の実施形態4の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態5の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態5の検証装置の一例を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施形態5の撮影位置検証処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0153】
11 画像入力部
12 位置情報取得設定部
13 位置情報取得部
14 付加情報設定部
15 情報付加部
16 画像出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定手段と、
前記取得手段によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定手段と、
前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定手段と、
前記付加情報設定手段で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記付加手段によって前記付加情報が付加された画像データに署名処理を実行する署名手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付加情報設定手段は、前記設定手段によって前記位置情報取得処理を実行しないことが設定されている場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報を取得可能でないと判定された場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報取得処理を実行することが設定されていて、かつ、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記取得手段によって取得した前記位置情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記第1の時刻からの経過時間を測定する測定手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果及び前記測定手段による測定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判定手段による判定処理後の第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記取得手段は、前記位置情報の受信を繰り返し実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記取得手段によって取得した前記位置情報と、前記第1の時刻、及び前記第2の時刻に応じた時刻情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理装置における前記位置情報の信頼度を検証する情報処理装置であって、
前記付加情報が付加されている画像データを入力する入力手段と、
前記画像データに署名データが付加されているか否かを判定する判定手段と、
前記署名データの検証処理を実行する検証手段と、
前記付加情報に含まれる時刻情報を用いて、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出する算出手段と、
前記判定手段による判定結果、前記検証手段による検証結果、及び前記算出手段による算出結果に応じて、前記位置情報の信頼度を判定する信頼度判定手段と、
前記信頼度判定手段の判定結果を表示する表示手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項1】
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定手段と、
前記取得手段によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定手段と、
前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定手段と、
前記付加情報設定手段で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記付加手段によって前記付加情報が付加された画像データに署名処理を実行する署名手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付加情報設定手段は、前記設定手段によって前記位置情報取得処理を実行しないことが設定されている場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報を取得可能でないと判定された場合、そのことを示す情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記付加情報設定手段は、前記判定手段によって前記位置情報取得処理を実行することが設定されていて、かつ、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記取得手段によって取得した前記位置情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記第1の時刻からの経過時間を測定する測定手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記設定手段による設定状況、前記判定手段による判定結果及び前記測定手段による測定結果に応じて、前記入力手段で入力した画像データに付加する付加情報を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能であると判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判定手段による判定処理後の第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段を更に備え、
前記測定手段は、前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出し、算出した値を測定結果とする
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定手段によって前記位置情報が取得可能でないと判定された場合、前記取得手段は、前記位置情報の受信を繰り返し実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記入力手段によって前記画像データを入力した第1の時刻を取得する第1の時刻取得手段と、
前記取得手段によって前記位置情報を取得した第2の時刻を取得する第2の時刻取得手段とを更に備え、
前記付加情報設定手段は、前記取得手段によって取得した前記位置情報と、前記第1の時刻、及び前記第2の時刻に応じた時刻情報を前記付加情報として設定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理装置における前記位置情報の信頼度を検証する情報処理装置であって、
前記付加情報が付加されている画像データを入力する入力手段と、
前記画像データに署名データが付加されているか否かを判定する判定手段と、
前記署名データの検証処理を実行する検証手段と、
前記付加情報に含まれる時刻情報を用いて、前記第1の時刻と第2の時刻の差を算出する算出手段と、
前記判定手段による判定結果、前記検証手段による検証結果、及び前記算出手段による算出結果に応じて、前記位置情報の信頼度を判定する信頼度判定手段と、
前記信頼度判定手段の判定結果を表示する表示手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
画像データを入力し、その入力した画像データに付加情報を付加して出力する情報処理装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
当該情報処理装置の地理的位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程による位置情報取得処理を実行するか否かを設定する設定工程と、
前記取得工程によって位置情報を取得可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記設定工程による設定状況、前記判定工程による判定結果に応じて、前記入力工程で入力した画像データに付加する付加情報を設定する付加情報設定工程と、
前記付加情報設定工程で設定した付加情報を前記画像データに付加する付加工程と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−131311(P2008−131311A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−313599(P2006−313599)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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