説明

情報処理装置及び情報処理方法、並びに記録媒体

【課題】ユーザが互いの生体リズム情報を参考にしながら仮想空間上でのコミュニケーションをより円滑に効率的に行うことを可能にする技術の提供。
【解決手段】使用者の生体リズム情報を管理する管理手段と、生体リズム情報を使用者に対応するオブジェクトと関連付けて表示する表示制御手段と、を含む情報処理装置を提供する。この情報処理装置において、オブジェクトは仮想空間内に存在し、表示手段は、使用者が前記仮想空間上に入場している間、生体リズム情報とオブジェクトとを関連付けて表示することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、並びに記録媒体に関する。より詳しくは、使用者の生体リズム情報を仮想空間内におけるアバタに関連付けて表示するための情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の使用者(ユーザ)が自己のコンピュータを、インターネットを介してサーバに接続し、3次元仮想空間(以下、単に「仮想空間」という)を共有できるサービスが普及してきている。このようなサービスによれば、仮想空間において、各ユーザはアバタ(avatar;インド神話に登場する神の化身)と呼ばれるユーザの分身(ユーザ自身を表すオブジェクト)を移動させ、仮想空間上で出会った他のユーザ(アバタ)とチャットなどのコミュニケーションを行うことができる。
【0003】
このような仮想空間上でのアバタを用いたコミュニケーションチャットは、さまざまな分野で利用されつつある。例えば、離れた位置にある学校の生徒間での交流などの教育の現場で用いられることが試みられている。特許文献1には、仮想空間上でのチャットに関し、チャットメッセージを発信したユーザに対応する発信元のアバタを仮想空間内において容易に探索するための技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−188310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
仮想空間上で各ユーザに対応して設定されるアバタは、複数の形の異なるアバタ、例えば、動物の形をしたアバタや、人間の形をしたアバタなどが用意されており、ユーザはそれらの予め設定されているアバタの中から好きなアバタを選択することができるようになっている。
【0006】
また、アバタにはユーザに対応した属性を設定することができ、例えば、ユーザの年齢や性別、居住国、趣味等に関する情報をアバタに付して、これを仮想空間上で他のユーザが確認できるようにすることができる。これらの属性は、上記のようはアバタの形、すなわち、子供や大人の形、男性と女性の形等、として表されたり、ユーザのアバタが他のユーザのアバタとチャット等のコミュニケーションをとろうとする際に互いのアバタについての文字情報として表示されたりする。
【0007】
アバタに設定されるこれらの属性は、仮想空間上におけるユーザ同士のコミュニケーションをより円滑にするために寄与するものであり、ユーザが仮想空間上でより効率的に活動することを可能にするものである。
【0008】
一方、近年、生物個体の様々な生体現象は、自立的に周期変動(振動)するリズムを示すことが知られるようになり、人それぞれが固有のリズム(生体リズム)をもって日々の生活を営んでいることが明らかになっている。特に、約一日を周期とする「概日リズム(サーカディアンリズム)」は、睡眠覚醒サイクルや、体温・血圧・ホルモン分泌量の日内変動のほか、心身の活動度や運動能力などを広く支配していると考えられている。
【0009】
仮想空間上には、世界中の国々から時差を超えて、様々な生活を営むユーザが参加しているため、アバタの属性としてユーザの生体リズムに関する情報を設定することができれば、仮想空間上における客観的時刻のみならず、各ユーザの生体リズムを反映した主観的時刻を参考にしながら、例えば、互いに最も活動的な状態にあるときにコミュニケーションを図るといったように、さらに円滑で効率的なコミュニケーションが可能になるものと考えられる。
【0010】
そこで、本発明は、ユーザが互いの生体リズム情報を参考にしながら仮想空間上でのコミュニケーションをより円滑に効率的に行うことを可能にする技術を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題解決のため、本発明は、使用者の生体リズム情報を管理する管理手段と、生体リズム情報を使用者に対応するオブジェクトと関連付けて表示する表示制御手段と、を含む情報処理装置を提供する。
この情報処理装置において、オブジェクトは仮想空間内に存在し、表示手段は、使用者が前記仮想空間上に入場している間、生体リズム情報とオブジェクトとを関連付けて表示することを特徴とする。
この情報処置装置は、外部機器又は/及び内部測定部から送信される使用者の生体情報、もしくは、外部機器から送信される使用者の生活リズム情報を取得して蓄積し、蓄積された生体情報もしくは生活リズム情報に基づいて使用者の生体リズムを自動判定し、結果を生体リズム情報として管理手段に送信する判定手段を備えていてもよい。
この場合において、生体情報は、心拍、脈拍、血圧のいずれかから選択された一以上の情報とすることができる。
さらに、この情報処理装置は、オブジェクトの画像情報を記憶する記憶手段を備え、表示制御手段により、前記生体リズム情報に基づいて記憶手段に記憶された画像情報を選択して表示させるように構成してもよい。
【0012】
また、本発明は、使用者の生体リズム情報を管理する管理ステップと、生体リズム情報を使用者に対応するオブジェクトと関連付けて表示させる表示制御ステップとを含む、情報処理方法及びコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体をも提供する。
【0013】
ここで、本発明において「生体リズム情報」とは、人それぞれが有する生体現象の自立的な周期変動リズム(生体リズム)に関する情報を意味するものとする。代表的な生体リズムには、睡眠・覚醒サイクルや、体温や血圧の日中変化などあり、これらは特にサーカディアンリズム(概日周期)と呼ばれる日内変動を示す。生体リズムは、「時計遺伝子(クロックジーン)」と呼ばれる遺伝子群による制御に加え、光環境や生活リズムの影響を受けて、各人において固有のリズムを発現している。
【0014】
また、「生体情報」とは、心拍、脈拍、血圧のいずれかから選択された一以上の情報を意味する。心拍数、脈拍数、血圧値の日内変動はサーカディアンリズムによって支配されている(「Robust circadian rhythm in heart rate and its variability: influence of exogenous melatonin and photoperiod.」, Journal of Sleep Research, 2007 Jun;16(2):148-55.参照)。従って、心拍数等に基づけば、それらの日内変動から生体リズムを判定することが可能である。また、「心拍」には、例えば、心拍変動(Heart Rate Viability: HRV)や心拍間隔標準偏差(Standard Deviation of the Normal-to-Normal intervals: SDNN)、R-R間隔等の心拍に基づいて算出される各種指数が包含される。この点、脈拍や血圧についても同様である。
【0015】
「生活リズム情報」とは、就寝時刻や起床時刻、摂食時刻等の実生活における生活サイクル(生活リズム)に関する時刻情報を意味するものとする。上記の通り、生体リズムは生活サイクルの影響を受けて変化するため、生活サイクルに関する時刻情報に基づけば、凡その生体リズムの状態を判定することが可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、ユーザが互いの生体リズム情報を参考にしながら仮想空間上でのコミュニケーションをより円滑に効率的に行うことを可能にする情報処理装置及び情報処理方法、並びに記録媒体が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
【0018】
図1は、本発明に係る情報処理装置を適用した仮想空間システムの構成を示す図である。
【0019】
図1中、符号D1〜Dnで示す端末(以下、単に「端末D」ともいう)は、インターネット又はこれに類するネットワークであるネットワークNと接続され、サーバSと情報の授受が行えるよう構成されている。
【0020】
サーバSは、仮想空間そのものを保持管理し、同時に仮想空間上におけるユーザに対応するオブジェクト(アバタ)の情報を保持管理する管理手段として機能する。このアバタの情報には、アバタの属性として使用者(ユーザ)の生体リズム情報が含まれる。
【0021】
端末Dは、仮想空間システムに接続するユーザが用いる利用端末であり、ユーザ数に応じて任意の数nがシステムに接続される。端末Dは、サーバSに保持管理される仮想空間及びアバタの情報を、その表示部(ディスプレイ)に表示する表示制御手段を備える。
【0022】
以上の構成により、この仮想空間システムでは、ユーザが端末Dを用いてサーバS内に保持管理された仮想空間上を、同じくサーバS内に保持管理される自己の分身(アバタ)によって移動することができる。そして、ユーザ同士がアバタを介して互いの生体リズム情報を参照することが可能である。
【0023】
図2は、仮想空間システムにおけるアバタの情報の授受を説明する図である。ここでは、システムに3名のユーザA〜Cが接続している場合を例に説明する。
【0024】
図2中、端末D1, D2, D3はユーザA, B, Cの利用端末を示す。端末D1〜D3には出力部としてディスプレイが設けられており、各ディスプレイには仮想空間と空間上に存在するユーザAのアバタa、ユーザBのアバタb、ユーザCのアバタcの情報がそれぞれの表示制御手段によって表示されている。
【0025】
ユーザAは、自分の分身としてのアバタaを操作することはできるが、他のユーザのアバタb,アバタcを操作することはできない。同様に、ユーザBはアバタbのみ、ユーザCはアバタcのみを操作することができる。
【0026】
サーバSは、各ユーザのアバタを管理するために、ユーザAのアバタa、ユーザBのアバタb及びユーザCのアバタcの情報を保持している。そして、この情報には、アバタの属性としての各ユーザの生体リズム情報が含まれている。アバタの情報としては、他に、位置や形状、動作などがある。サーバSにおいて、アバタa、アバタb及びアバタcの情報は、システム内の共有情報として保持管理される。
【0027】
例えば、ユーザAが自己のアバタaを操作して仮想空間上を移動した場合、その情報は、端末D1からまずサーバSに伝えられる(図2中矢印1参照)。サーバSは、その情報を基にアバタaに対応する仮想空間内の位置情報を更新し、その更新した情報を端末D2及びD3に送信する(図2中矢印2及び3参照)。そして、端末D2及びD3は、それぞれサーバSからの位置情報を基にアバタaが仮想空間上で移動された表示にする。
【0028】
同様に、例えば、ユーザAの生体リズム情報は、端末D1からまずサーバSに伝えられる(図2中矢印1参照)。サーバSはその情報を基にアバタaに対応する生体リズム情報を更新し、その更新した情報をD2及びD3に送信する(図2中矢印2及び3参照)。そして、端末D2及びD3は、それぞれサーバSからの生体リズム情報を基にアバタaの生体リズム情報を表示する。この生体リズム情報の表示は、ユーザAが仮想空間に入場すると同時に行われ、ユーザAが仮想空間を退場するまで行われることが望ましい。
【0029】
図3は、端末Dの具体的な構成を示す図である。
【0030】
端末Dは、入出力インターフェース11に、通信部12、CPU(Central Processing Unit)13、ROM(Read Only Memory)14、RAM(Random Access Memory)15、出力部16、入力部17、記憶部18が接続されている。この基本構成は、サーバSについても同様である。
【0031】
通信部12は、ネットワークNを介してサーバSと情報の授受を行う。
【0032】
CPU13は、ROM14に記憶されているプログラムに従って、各種の処理を実行する。RAM15には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータやプログラムなどが適宜記憶される。
【0033】
CPU13による処理には、出力部16として構成されるディスプレイに、通信部12を介してサーバSから送信される仮想空間及びアバタの情報を表示するための処理が含まれる。すなわち、CPU11は、仮想空間及びアバタの情報の表示を制御する表示制御手段として機能するものである。また、CPU11は、後述するように、ユーザの生体リズムを自動判定する判定手段としても機能する。
【0034】
入力部17には、マウス171やキーボード172などの内部機器及び外部機器2からの信号が入力される。そして、この信号には、ユーザの生体情報や生活リズム情報が含まれる。
【0035】
入力部17から入力されたユーザの生体情報及び生活リズム情報は、ハードディスクなどから構成される記憶部18に蓄積される。そして、CPU13は、この記憶部18に蓄積された生体情報及び生活リズム情報を参照し、ユーザの生体リズムを自動判定し、結果を生活リズム情報として、通信部12及びネットワークNを介してサーバSに送信する。
【0036】
すなわち、CPU13及び記憶部18は、マウス171やキーボード172などの内部機器及び外部機器2から送信されるユーザの生体情報もしくは生活リズム情報を取得して蓄積し、蓄積されたこれらの情報に基づいてユーザの生体リズムを自動判定し、結果をサーバS(管理手段)に送信する判定手段として機能する。
【0037】
また、記憶部18には、アバタの画像情報を記憶する記憶手段としても機能し、記憶部18に記憶されたアバタの画像情報は、サーバSから送信される生体リズムの判定結果に応じ、CPU11によって適切な画像情報が選択され、出力部16を構成するディスプレイ上に表示される(この点、詳しく後述する)。
【0038】
端末Dは、パーソナルコンピュータや携帯電話などのネットワークに接続可能な汎用電子機器として構成されるものである。
【0039】
次に、内部機器(マウス171、キーボード172等)及び外部機器2から送信されるユーザの生体情報もしくは生活リズム情報について詳しく説明する。
【0040】
始めに、生体情報について、これに基づく生体リズムの判定方法と併せて説明する。
【0041】
生体情報としては、例えば、心拍、脈拍、血圧等が挙げられ、マウス171やキーボード172などの内部機器には、これらの生体情報を検出可能なセンサによって構成された生体接触部(内部測定部)が設けられる。
【0042】
図4に、生体接触部が設けられたマウス171の構成を示す。
【0043】
マウス171には、これを保持するユーザの親指が当接する部位に生体接触部1711が設けられている。生体接触部1711は、ユーザがマウス171を保持して操作している間、自動的に生体情報を検出し、検出した生体情報を入力部17へ送信する(図4中点線矢印、図3も参照)。入力部17へ送信された生体情報は、入出力インターフェース11を経て、記憶部18に蓄積される。
【0044】
マウス171による生体情報の検出は、ユーザが端末Dを利用して仮想空間に入場している間のみならず、ユーザがマウス171を操作して端末Dによる種々の作業を行っている間にも行うことができる。これによって、ユーザの生体情報をより長時間にわたって検出し、記憶部18に蓄積することが可能となる。
【0045】
内部機器は、上記のマウス171の他、キーボード172などの端末D(パーソナルコンピュータや携帯電話等)を構成する電子機器であって、ユーザの体表に当接した状態で使用される電子機器とすることができる。このような電子機器に生体接触部を設け、端末Dを用いた作業中に生体情報の検出を行うことで、ユーザの無意識下に自動的かつ持続的に生体情報を検出することができる。
【0046】
図5には、生体接触部が設けられた外部機器2の具体例としてヘッドホンの構成を示す。
【0047】
図5中、符号21で示すヘッドホンは、これを装着するユーザの頭部こめかみ部分に当接する部位に生体接触部211が設けられている。こめかみは、心拍等の生体情報を感度よく検出できる部位のひとつとして知られる。
【0048】
生体接触部211は、ユーザがヘッドホン21を装着している間、自動的かつ継続的に生体情報を検出し、検出した生体情報を入力部17へ送信する(図5中点線矢印、図3も参照)。
【0049】
生体接触部211により検出された生体情報は、ヘッドホン21内に一時的に保持蓄積されるように構成してもよい。これにより、例えば、通勤電車内でヘッドホン21を用いて音楽を視聴している間にユーザの生体情報を検出して保持蓄積するといったように、仮想空間システムに接続してない間のユーザの生体情報を得ることが可能となる。そして、ユーザが仮想空間システムに接続する際に、ヘッドホン21内に保持蓄積された生体情報を一括して入力部17に送信するようにすることで、より長時間の生体情報を記憶部18に蓄積することができる。
【0050】
外部機器2は、ヘッドホンに限定されず、日常身に付けて(体表に当接した状態で)使用される電子機器であればよい。このような電子機器としては、他に腕時計が考えられる。心拍等の測定が可能な腕時計としては既に多くの技術が開発されており(特開平6−289168号公報、特開平9−285453号公報、特開2005−342163号公報等参照)、これらの技術に基づいて外部機器2を腕時計として構成することができる。
【0051】
さらに、外部機器2は、狭義の電子機器に限定して解するべきではなく、例えば、ヘッドホンに替えて眼鏡や、腕時計に替えて指輪に、同様の生体接触部を設けて自動的かつ継続的に生体情報を検出、蓄積できるよう構成されたものをも含み得る。さらに、小型機器に限定して解釈されるべきではなく、例えば、特開2007−209446号公報に開示される心拍センサを備えた椅子などを外部機器2として用いることもできる。
【0052】
外部機器2を、これらの日常身に付けて(体表に当接した状態で)使用される機器として構成することで、外部機器本来の目的使用に際し、ユーザの無意識下に自動的かつ持続的に生体情報を検出し、保持蓄積することができる。
【0053】
続いて、生体情報に基づく生体リズムの自動判定について説明する。
【0054】
生体リズムの判定は、CPU13と記憶部18によって構成される判定手段によって行われ、CPU13が記憶部18に蓄積された生体情報を参照し自動で判定を行う。生体情報から生体リズムを判定するための具体的な方法としては、例えば、特開平4―239380号公報に詳細に記載されている。
【0055】
ここでは、より簡便な判定方法として、日中の心拍数ピーク(最大心拍数)の出現時刻に基づいて、生体リズムを判定するための方法を説明する。
【0056】
表1は、3名のユーザA〜Cについて、心拍数ピークの出現時刻を10日間記録した結果を示している。表中、「16」は「16:00」、「14.5」は「14:30」を表す。
【0057】
【表1】

【0058】
表に示すように、ユーザA〜Cにおいて、心拍数ピークの出現時刻はそれぞれほぼ一定しており、心拍がサーカディアンリズムを示していることが分かる。 このことは、心拍数ピークの出現時刻が各ユーザの生体リズムを示す指標となり得ることを示している。
【0059】
従って、生体情報として心拍数を記憶部18に蓄積し、CPU13によって日中の心拍数ピークの出現時刻を自動判定により算出することにより、当日のユーザの生体リズムの状態を示す生体リズム情報を得ることができる。また、算出された心拍数ピークの出現時刻と現在時刻とを自動比較することにより、ユーザの生体リズムが活動期(心拍数上昇期)にあるのか、沈静期(心拍数下降期)にあるのかに関する情報を得ることも可能である。
【0060】
また、心拍数ピークの出現時刻そのもの以外にも、例えば、過去10日間の心拍数ピークの出現時刻の平均値や標準偏差を自動判定により算出すれば、過去10日間のユーザの生体リズムの状態や安定性(若しくは、不規則さ)を示す生体リズム情報を得ることができる。
【0061】
次に、内部機器(マウス171、キーボード172等)及び外部機器2から送信されるユーザの生体情報もしくは生活リズム情報に関し、生活リズム情報とこれに基づく生体リズムの判定方法について詳しく説明する。
【0062】
生活リズム情報とは、就寝時刻や起床時刻、摂食時刻等の生活サイクル(生活リズム)に関する時刻情報であり、外部機器2には、これらの時刻情報を蓄積可能な電子機器が用いられる。
【0063】
図6には、生活リズム情報を蓄積可能に構成された外部機器2の具体例として携帯電話を示した。現在、携帯電話は、多くの人にとって生活の中で常に手近な場所に置かれるものとなっており、就寝時刻や起床時刻、摂食時刻等の生活サイクルに関する時刻情報を記録、蓄積するために最適な機器となっている。
【0064】
図6中、符号22で示す携帯電話は、所定の時間帯において、ユーザに対し生活サイクルに関する時刻情報を入力することを促すメッセージ(以下、「入力支援メッセージ」)を、ディスプレイ221上に表示させる。図では、符号222で示す入力支援メッセージとして、「昼食時刻を入力して下さい」との旨が表示されている。
【0065】
入力支援メッセージ222としては、昼食時刻の他に、ユーザの就寝時刻や起床時刻、朝食時刻や夕食時刻などの生活サイクルに関する時刻情報の入力を促すメッセージが考えられる。
【0066】
入力支援メッセージ222は、所定の時間帯に表示されるものであり、例えば、上記の「昼食時刻を入力して下さい」とのメッセージであれば、12時前後の時間帯に表示されるようにする。昼食の時間帯は、ユーザに応じて異なるため、11時〜14時程度を目安に各ユーザに適した時間帯が設定される。
【0067】
入力支援メッセージ222によって使用者の就寝時刻や起床時刻、朝食時刻や夕食時刻などの時刻情報の入力を促す場合には、それぞれの時刻に適切な時間帯において入力支援メッセージ222の表示を行う。各時間帯は使用者に応じて異なり得るが、例えば、就寝の時間帯を23時〜2時、起床もしくは朝食の時間帯を6時〜9時、夕食の時間帯を18時〜21時とすることができる。
【0068】
入力支援メッセージ222を視認した使用者は、例えば、昼食前又は昼食中、昼食後のいずれかの時点において、昼食時刻についての時刻情報の入力を行う。
【0069】
時刻情報の入力方法としては、入力キー223を用いて、時刻(例えば、昼食時刻12:00)を直接数値入力する方法が考えられるが、より好適には以下のように構成される。
【0070】
すなわち、入力支援メッセージ222を視認したユーザにより入力キー223から何らかの入力(例えば、入力キー223のいずれかのキーを一回押す等)がなされると、入力キー223からの信号出力を受けて、携帯電話22内に保持された現在時刻(例えば、12:00)が昼食時刻の時刻情報として自動的に記録されるよう構成する。
【0071】
これにより、時刻情報を直接数値入力するのに比べて、簡便な操作によって時刻情報を携帯電話22に記録し、蓄積することができる。従って、ユーザが時刻情報の入力を失念することがなく、確実に生活リズム情報の蓄積を行うことが可能となる。
【0072】
このようにして、携帯電話22に蓄積された生活リズム情報は、有線送信又は無線送信によって端末Dの入力部17に送信され、入出力インターフェースを経て、記憶部18に蓄積される(図3参照)。また、携帯電話22に蓄積された生活リズム情報は、携帯電話22をネットワークNに直接接続することで、端末Dの通信部12を介して、記憶部18に蓄積することも可能である。
【0073】
この場合の外部機器2も、上記の携帯電話22に限らず、例えば、PDA (Personal Digital Assistant)等の携帯情報端末や腕時計などの生活の中で常に手近な場所に置かれる機器を、携帯電話22と同様に、生活リズム情報の蓄積が可能なように構成したものとできる。
【0074】
続いて、蓄積された生活リズム情報に基づく生体リズムの自動判定について説明する。
【0075】
生体リズムの判定は、CPU13と記憶部18によって構成される判定手段によって行われ、CPU13が記憶部18に蓄積された生活リズム情報を参照して自動で判定を行う。
【0076】
生活リズム情報は、ユーザの就寝時刻や起床時刻、摂食時刻などのユーザの生活サイクルを反映した情報である。そして、先に説明したように、生体リズムは、生活サイクルの影響を受けて変化するため、生活リズム情報に基づけば、生体リズムの凡その状態を判定することが可能である。
【0077】
ここでは、簡便な判定方法として、ユーザの就寝時刻、起床時刻及び摂食時刻に基づいて生体リズムを判定するための方法を説明する。なお、生活リズム情報に基づく生体リズムの判定方法は、この方法に限定されず、様々な方法が考えられる。
【0078】
表2〜表4は、3名のユーザA〜Cについて、就寝時刻、起床時刻及び摂食時刻を10日間記録した結果を示している。表中、各時刻は、時間単位で表示している。例えば、「6:00」は「6」と、「7:30」は「7.5」と示される(表1中、第2日参照)。また、就寝時刻については、午前0:00後である場合、例えば「午前1:00」は「25:00」として示した。
【0079】
【表2】

【表3】

【表4】

【0080】
始めに、各日について「時刻指数(1日)」を以下の式(1)により算出する。
【0081】
【数1】

【0082】
ここで、朝食基準時、昼食基準時及び夕食基準時は、それぞれ7時、12時及び19時とする(表中、「基準時」参照)。例えば、表2のユーザAの第1日目の「時刻指数(1日)」は、「(25+7)/2+{(8-7)+(13-12)+(21-19)}/3=17.3」となる。
【0083】
次に、各日について求めた「時刻指数(1日)」の10日間の平均値及び標準偏差である「時刻指数(10日)」及び「時刻指数(標準偏差)」を算出する。例えば、表2のユーザAでは、「時刻指数(平均)」は16.3、「時刻指数(標準偏差)」は0.96となる。
【0084】
同様に、ユーザBの「時刻指数(10日)」は17.7、「時刻指数(標準偏差)」は0.90となり、ユーザCの「時刻指数(10日)」は15.0、「時刻指数(標準偏差)」は0.52となる。
【0085】
表4に示すように、ユーザCの「時刻指数(1日)」は、第1日〜第10日の全てで14.0〜15.6の範囲であり、ユーザAの14.9〜17.7(表2参照)、ユーザBの15.9〜18.8(表3参照)に比べてぶれが少なく、生活リズムが最も規則正しいことが分かる。これは「時刻指数(標準偏差)」がユーザA、B、Cの順に低くなることからも支持される。
【0086】
従って、生活リズム情報を記憶部18に蓄積し、CPU13によって、例えば、上記式(1)に基づいて「時刻指数(1日)」及び「時刻指数(10日)」を自動判定により算出することにより、各ユーザの当該日または当該10日間の生体リズムの凡その状態を示す生体リズム情報を得ることができる。
【0087】
また、「時刻指数(標準偏差)」を自動判定により算出すれば、ユーザの生体リズムの安定性(若しくは、不規則さ)を示す生体リズム情報を得ることができる。
【0088】
以上のようにして、内部機器(マウス171、キーボード172等)及び外部機器2から送信されるユーザの生体情報もしくは生活リズム情報に基づいて得られた生体リズム情報は、通信部12及びネットワークNを介して、サーバSに送信される。
【0089】
サーバSに生体リズム情報が送信されると、サーバSはその情報を基にユーザのアバタに対応する生体リズム情報を更新し、その更新した情報を各ユーザの端末Dに送信する。そして、各端末Dは、それぞれサーバSからの生体リズム情報を基にアバタの生体リズム情報を表示する。
【0090】
次に、仮想空間システムにおける生体リズム情報の具体的な表示方法について説明する。
【0091】
アバタの生体リズム情報は、例えば、仮想空間上においてユーザがチャットによるコミュニケーションをとる際に表示することができる。図7に、仮想空間上においてユーザAがユーザBとチャットする際のユーザA側の端末D1の出力部16(ディスプレイ)を示す。
【0092】
図中、符号bはユーザBのアバタを示す。ユーザBの端末D2の出力部16にも同様にユーザAのアバタaが表示されており、ユーザAとユーザBは互いのアバタa及びアバタbを介してチャットを行う。
【0093】
図中、符号161bはユーザB(アバタb)のチャットメッセージ表示部であり、符号161aはユーザA(アバタa)のチャットメッセージ表示部である。ユーザAは、チャットメッセージ表示部161bに表示されるユーザB(アバタb)からのメッセージに対して、チャットメッセージ表示部161aに自己のメッセージを入力することによりチャットを行う。
【0094】
図中、符号162bはアバタbの情報を表示するアバタ情報表示部である。アバタ情報表示部162bには、アバタbに設定された属性、すなわちユーザBの生体リズム情報の他、年齢や性別、居住国、趣味等に関する情報が表示される。
【0095】
アバタ情報表示部162bに表示される生体リズム情報は、先に説明した心拍数ピークの出現時刻や「時刻指数」などの数値によって表示することができる。また、数値表示に替えて、これらの数値を所定の基準により画像化したものを表示することもできる。例えば、心拍数ピークの出現時刻や「時刻指数」の標準偏差は、ユーザの生体リズムの安定性を示す生体リズム情報と成り得るが、上述の「時刻指数(標準偏差)」(表2〜4参照)であれば、例えば、0.5未満を「○」、0.5以上0.8未満を「△」、0.8以上を「×」といったように、シンボルマークや図形、絵柄等によって表示してもよい。
【0096】
さらに、生体リズム情報の表示は、アバタの画像そのものによって表示することもできる。上記の例では、「時刻指数(標準偏差)」が0.5未満である場合にはアバタbを「笑顔」で表示し、0.5以上0.8未満である場合には「通常の表情」で、0.8以上である場合には「体調の悪そうな表情」で表示することが考えられる。このようなアバタの画像情報による生体情報の表示は、アバタの表情のみならず、動画像としてアバタの動作によっても表示するもできる
【0097】
このようなアバタの画像情報は、アバタの画像情報記憶手段としての記憶部18に記憶されており、サーバSから送信される生体リズムの判定結果に応じて、CPU11によって適切な画像情報が選択され、出力部16(ディスプレイ)に表示されるものである。このように、生体リズム情報を、アバタの画像そのものによって表示することで、より直感的、感覚的にユーザAにユーザBの生体リズム情報を伝達することが可能となる。
【0098】
また、アバタの生体リズム情報は、チャットの際以外にも、仮想空間上を移動しているアバタそのものの画像によって表示させることも可能である。
【0099】
例えば、ユーザAのディスプレイ上に表示された仮想空間上を移動するアバタa自体の画像を、サーバSから送信される自己(ユーザA)の生体リズム情報に応じて「笑顔」や「通常の表情」、「体調の悪そうな表情」などの画像情報として表示させることで、ユーザA自身に自己の生体リズムの状態を知らせることができる。さらに、アバタ画像を動画像として表示させることで、より直感的、感覚的に生体リズムの異常を知らせることもできる。
【0100】
また、仮想空間上を移動しているアバタそのもの画像によって各アバタの生体リズム情報を表示させることで、仮想空間上を移動する際にすれ違う他のユーザのアバタの生体リズムの状態を、チャット等のコミュニケーションを図る前に予め知ることが可能となる。
【0101】
以上のように、本仮想空間システムにおいては、チャットなどのコミュニケーションの際、ユーザの生体リズム情報が、数値情報やシンボル、アバタの表情などとして、相手ユーザに伝達されることで、ユーザが互いの生体リズム情報を参考にしながらコミュニケーションを行うことが可能である。
【0102】
また、仮想空間上を移動するアバタそのものの画像情報をユーザの生体リズム情報に基づいて変化させることで、空間上ですれ違うアバタ同士にコミュニケーションのきっかけを提供したり、互いに最も活動的な状態にあるときにコミュニケーションを図るといったことが可能になる。
【0103】
従って、本仮想空間システムによれば、例えば、同じ生体リズム情報をもつユーザ同士が集まってコミュニティーを形成したり、特定の生体リズムをもつユーザを集めて電子商取引のためのマーケティングを行ったりというように、仮想空間上でのコミュニケーションをより円滑に効率的に行うことができる
【0104】
さらに、形成されたコミュニティーの内での男女間の交際を支援することを目的として、生体リズム情報に基づいて、相性診断を行ったり、アバタ同士が仮想空間上で設けた家庭内における子作り成功率を決定したりすることもできる。例えば、生体リズム情報を示す上述の拍数ピークの出現時刻や「時刻指数」などの数値が近い男女間ほど相性診断結果を良好としたり、数値が安定している男女間ほど子作り成功率を高めたりするといったことが想定される。
【0105】
また、例えば、仮想空間上でアバタに付された生体リズム情報に基づいて健康診断を行い、不安定な生活リズム情報を有するユーザに対しては、生体リズムが健康に及ぼす影響について説明を行ったり、生体リズムを安定維持するための指導を行ったりといったように、新たな仮想空間の利用形態を提供することが可能となる。
【0106】
これは、仮想空間のアバタを介してユーザ(実在人物)の健康状態を把握することを可能にするものであり、例えば、電子商取引との組み合わせにより、不安定な生活リズム情報を有するユーザに対して、生体リズムの調整効果のある光照射装置(例えば、特開平11−39916号公報に開示される携帯型光照射装置など)や健康補助食品(サプリメント)を販売するといった事例への適用が考えられる。
【0107】
また、睡眠時刻や摂食時刻などの生活リズムに関する社会的な統計調査を行う場合に、仮想空間におけるアバタを介して被験者を募集するといった事例も考えられ、これにより、現実社会で被験者を集めるのに比べ、簡単な方法で大きな調査母集団を得ることが可能になると考えられる。
【0108】
最後に本発明に係る記録媒体について簡単に説明する。上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0109】
それらの記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、若しくは半導体メモリ34などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記憶されているROMやハードディスクなどで構成される。
【0110】
なお、本明細書において、媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って、時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0111】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明に係る情報処理装置及び情報処理方法、並びに記録媒体によれば、ユーザが互いの生体リズム情報を参考にしながら仮想空間上でのコミュニケーションをより円滑に効率的に行うことが可能であるので、例えば、仮想空間内における電子商取引や取引のための広告やマーケティングなどをより効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明に係る情報処理装置を適用した仮想空間システムの構成を示す図である。
【図2】仮想空間システムにおけるアバタの情報の授受を説明する図である。
【図3】端末Dの具体的な構成を示す図である。
【図4】マウス171の構成を示す図である。
【図5】外部機器2(ヘッドホン)の構成を示す図である。
【図6】外部機器2(携帯電話)の構成を示す図である。
【図7】仮想空間上のチャット画面を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
a, b, c アバタ
D(D1〜Dn) 端末
N ネットワーク
S サーバ
11 入出力インターフェース
12 通信部
13 CPU
14 ROM
15 RAM
16 出力部
17 入力部
18 記憶部
171 マウス
172 キーボード
2 外部機器
162b アバタ情報表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の生体リズム情報を管理する管理手段と、
該生体リズム情報を、使用者に対応するオブジェクトと関連付けて表示する表示制御手段と、を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記オブジェクトは仮想空間内に存在し、
前記表示手段は、使用者が前記仮想空間上に入場している間、前記生体リズム情報と前記オブジェクトとを関連付けて表示することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項3】
外部機器又は/及び内部測定部から送信される使用者の生体情報を取得して蓄積し、蓄積された生体情報に基づいて前記使用者の生体リズムを自動判定し、結果を生体リズム情報として前記管理手段に送信する判定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生体情報は、心拍、脈拍、血圧のいずれかから選択された一以上の情報であることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
外部機器から送信される使用者の生活リズム情報を取得して蓄積し、蓄積された生活リズム情報に基づいて前記使用者の生体リズムを自動判定し、結果を生体リズム情報として前記管理手段に送信する判定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項6】
さらに、前記オブジェクトの画像情報を記憶する記憶手段を備え、
前記表示制御手段は、前記生体リズム情報に基づいて前記記憶手段に記憶された前記画像情報を選択して表示させることを特徴とする請求項3又は5記載の情報処理装置。
【請求項7】
使用者の生体リズム情報を管理する管理ステップと、
該生体リズム情報を、使用者に対応するオブジェクトと関連付けて表示させる表示制御ステップと、を含む情報処理方法。
【請求項8】
使用者の生体リズム情報を管理する管理ステップと、
該生体リズム情報を、使用者に対応するオブジェクトと関連付けて表示させる表示制御ステップと、を含む、
コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−93509(P2009−93509A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−265106(P2007−265106)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】