説明

情報処理装置及び表示制御方法

【課題】アイコンへの入力を行いやすくすることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】携帯電話10は、アイコン20を外周12aに近接した外寄りに表示するタッチパネルディスプレイ12と、外寄りのアイコン20におけるタッチ箇所を検出する検出部14と、検出部14で検出されたタッチ箇所に基づいて、外寄りのアイコン20において、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いか否かを判定する判定部16と、判定部16で内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、外寄りのアイコン20を内側にずらして表示させる制御部18とを備えている。このような構成により、タッチパネルディスプレイ12の外周12aに保護カバーがかかっている等の状況を検出して、これに応じて、アイコン20の表示箇所を修正できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びその表示制御方法に関し、特に、タッチパネルディスプレイを備えた情報処理装置及びその表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の情報処理装置にタッチパネルディスプレイが搭載され、このタッチパネルディスプレイに表示された各種アイコンをタッチすることで、所定の操作を行える場合がある。その一方、このような情報処理装置では、ユーザが自身の個性を出すために装置の外観をカスタマイズしたり、装置を保護するためにカバーをかぶせたりすることがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−299522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したタッチパネルディスプレイを備えた情報処理装置において、装置外観をカスタマイズしたり保護カバーをかぶせたりした場合、タッチパネルディスプレイの外周にカスタマイズが及んだり、保護カバーがかかったりしてしまい、タッチパネルディスプレイの外周付近に表示されたアイコンへの入力が行いづらくなるといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、アイコンへの入力を行いやすくすることができる情報処理装置及びその表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、アイコンを表示するタッチパネルディスプレイと、アイコンにおけるタッチ箇所を検出する検出手段と、検出手段で検出されたタッチ箇所に基づいて、アイコンの一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いか否かを判定する判定手段と、判定手段で一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、アイコンを一の端部側にずらして表示させる制御手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る表示制御方法は、アイコンを表示する第一の表示ステップと、アイコンにおけるタッチ箇所を検出する検出ステップと、検出ステップにて検出されたタッチ箇所に基づいて、アイコンの一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いか否かを判定する判定ステップと、判定ステップにて一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、アイコンを一の端部側にずらして表示させる第二の表示ステップとを備えることを特徴としている。
【0008】
この情報処理装置又は表示制御方法によれば、アイコンの一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いか否かを判定し、一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、アイコンを一の端部側にずらして表示させるようになっている。この場合、タッチパネルディスプレイの外周にカスタマイズが及んでいる又は保護カバーがかかっている等のためにユーザがアイコンの一の端部を押下げしてしまうといった状況を検出でき、この検出結果に応じて、そのアイコンを見やすい位置にずらすようになるため、アイコンへの入力を行いやすくすることができる。
【0009】
上記情報処理装置において、タッチパネルディスプレイは、アイコンを含む複数のアイコンを一列に表示し、制御手段は、アイコンを一の端部側にずらして表示させる際、アイコンのずれ量に基づいて複数のアイコンを再配置して表示させるようにしてもよい。この場合、移動対象となったアイコンを見やすい位置にずらす際のずれ量に基づいて他のアイコンを再配置することになるため、タッチパネルディスプレイ上の各アイコンを整理して表示することになり、移動対象となったアイコンを含む各アイコンへの入力を行いやすくすることができる。
【0010】
上記情報処理装置において、制御手段は、複数のアイコンを再配置して表示させる際、配列方向に隣接する複数のアイコンそれぞれが互い違いとなるように配列方向と交差する方向にずらすようにしてもよい。この場合、各アイコンを互い違いに表示することにより、限られた表示範囲を有効に使うことができ、各アイコンへの入力を一層、行いやすくすることができる。
【0011】
上記情報処理装置において、検出手段は、一の端部に対向する他の端部から一の端部に向かってアイコンを少なくとも三つに分けた部分ごとにタッチ箇所を検出し、判定手段は、三つの部分の内、一の端部側の一つの部分を一の端部として判定すると共に、残りの二つの部分を他の部分として判定するようにしてもよい。この場合、他の端部から一の端部に向かってアイコンを三つ以上に分けて上述した検出や判定を行うことになり、タッチパネルディスプレイの外周にカスタマイズが及んでいる等の状況であるか否かをより精度よく検出することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アイコンへの入力を行いやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】タッチパネルディスプレイを備えた携帯電話の一例を示す平面図である。
【図2】携帯電話のハードウェア構成を示す図である。
【図3】携帯電話の機能構成を示すブロック図である。
【図4】タッチパネルディスプレイ上のアイコンと保護カバーとの関係を示す図である。
【図5】アイコンを三つの部分に分けた状態を示す図である。
【図6】タッチパネルディスプレイ上のアイコンをずらして表示させた例を示した図である。
【図7】タッチパネルディスプレイ上のアイコンをずらして表示させた別の例を示した図である。
【図8】携帯電話での表示制御方法を示すフローチャートである。
【図9】タッチパネルディスプレイ上のアイコンを互い違いに表示させた例を示した図である。
【図10】タッチパネルディスプレイ上のアイコンを互い違いに表示させた別の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、可能な場合には、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
本実施形態に係る携帯電話10は、図1に示されるように、液晶ディスプレイから構成される表示画面上にタッチパネルが配設されたタッチパネルディスプレイ12を含んで構成される。本実施形態では、以下、携帯電話10を例にとって説明するが、タッチパネルディスプレイ12を備えた情報処理装置であればよく、携帯電話に限らず、タッチパネル型のパーソナルコンピュータや音楽プレーヤーなどに本発明を適用してもよい。
【0016】
携帯電話10は、図2に示されるように、物理的には、CPU10a、RAM10b、ROM10c、入力装置10d、出力装置10e、通信装置10f及び記録装置10gを備えており、これらはバス10hに接続されている。CPU10aは、ROM10cや記録装置10g等の内蔵メモリに格納された所定のコンピュータソフトウェア(図8に示す携帯電話10の行う処理を実行するためのコンピュータプログラム等を含む)をRAM10bにロードして実行することにより、携帯電話10を統括的に制御する。
【0017】
入力装置10dは、タッチパネル等からなる入力用デバイスであり、入力されたデータをCPU10aに出力する。出力装置10eは、LCD等の表示装置やスピーカ等の音声出力装置であり、CPU10aから入力された画像情報等(例えばアイコンなど)を表示画面に表示する。通信装置10fは、通信網等を介して他の携帯電話との間で通話や通信を行うためのインターフェイスを有する。記録装置10gは、CPU10aの実行可能なコンピュータソフトウェアを格納する。後述する各機能は、CPU10aがROM10cや記録装置10g等に格納されたコンピュータソフトウェアを実行し、図2に示す携帯電話10の各構成部を動作させることにより実現される機能である。
【0018】
続いて、図3を参照して、携帯電話10の機能構成について説明する。携帯電話10は、機能的には、タッチパネルディスプレイ12、検出部14(検出手段)、判定部16(判定手段)及び制御部18(制御手段)を備えている。
【0019】
タッチパネルディスプレイ12は、その外周12aが略矩形状に形成されており、LCD等の表示画面とタッチパネル部とを含んで構成される。表示画面には制御部18による表示制御により各種の画像情報(例えばアイコン等)が表示される。タッチパネル部は、この表示画面の略全面を覆おうように配置される。タッチパネル部は、表示画面上に配置された際に表示画面に表示される各種情報が視認できる程度の透明度を有しており、入力の検出方式としては、抵抗膜方式、表面弾性波方式や静電容量方式などが適宜、選択され得る。
【0020】
このような構成を備えたタッチパネルディスプレイ12は、図4に示されるように、制御部18の制御に基づいて、アイコン20を外周12aに近接した外寄りに表示する。図4に示されるタッチパネルディスプレイ12には、他のアイコンも表示され得るが、説明の便宜上、ここでは、外寄りのアイコン20のみを記載し他を省略する。そして、タッチパネルディスプレイ12は、ユーザの指Fによってアイコン20へのタッチ操作(押下げ操作)が行われた場合、そのタッチ操作に伴って発生する出力信号を検出部14及び制御部18に出力する。この出力信号には、押下げがされたアイコン20を特定する特定情報とそのタッチ箇所を示す位置情報とが含まれている。なお、携帯電話10では、図示点線で示されるように、タッチパネルディスプレイ12の外周12aの上下部分の箇所にかかるように保護カバーCが例えば被せられており、外寄りに表示されたアイコン20の外側部分への入力等が当初は行いづらくなっている。
【0021】
検出部14は、タッチパネルディスプレイ12に表示されたアイコン20に対してユーザがタッチ操作を行った場合に、アイコン20へのタッチ箇所を検出する部分である。検出部14は、アイコン20に対するタッチ操作に伴って発生する出力信号をタッチパネルディスプレイ12から取得すると、その出力信号からタッチ箇所を示す位置情報を抽出する。そして、検出部14は、アイコン20の表示領域を、図5に示されるように、外周12aから内側に向かって三つの部分22,24,26に分割し、抽出した位置情報が何れの部分に含まれるかのタッチ部分情報を生成する。このタッチ部分情報は、抽出した位置情報が内側部分22(一の端部)に含まれることを示す内側タッチ部分情報と、抽出した位置情報が外側部分24,26(他の部分)に含まれることを示す外側タッチ部分情報とを含む。検出部14は、生成したタッチ部分情報を判定部16に出力する。
【0022】
判定部16は、検出部14で検出されたタッチ箇所に基づいて、アイコン20において、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26の個別のタッチ回数よりも多いか否かを判定する部分である。判定部16は、検出部14からタッチ部分情報を取得すると、取得したタッチ部分情報が内側タッチ部分情報であるか又は外側タッチ部分情報であるかを判定し、内側部分22へのタッチ回数又は外側部分24,26へのタッチ回数のいずれかに積算する。そして、判定部16は、アイコン20への総タッチ回数が所定の回数(例えば10回)を超えた場合に、アイコン20において、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いか否かを判定する。判定部16は、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いと判定した場合、内側優先信号を生成して、制御部18に内側優先信号を出力する。
【0023】
制御部18は、判定部16で内側部分へのタッチ回数が外側部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、アイコン20を内側(一の端部側)にずらして表示させる部分である。制御部18は、判定部16から内側優先信号を取得すると、その信号から、判定部16において内側部分へのタッチ回数が外側部分へのタッチ回数よりも多いと判断されたことを認識し、図6に示されるように、アイコン20を当初の位置(図6(a)参照)から所定距離、内側に移動した位置(図6(b)参照)にずらして表示させる。ここで用いる内側とは、外周12aの上下辺の対向方向における中央を意味する。なお、制御部18は、タッチパネルディスプレイ12から出力信号を取得すると、出力信号に含まれる特定情報に基づいて、当該アイコン20に対応づけられた所定の機能を起動させる等の処理を行う。
【0024】
なお、図7(a)に示されるように、タッチパネルディスプレイ12がアイコン30を外周12aの左右辺に近接した外寄りに表示する場合もあり、この場合、上記と同様、検出部14は、アイコン30に対してユーザが行ったタッチ箇所を検出し、判定部16は、検出されたタッチ箇所に基づいて、アイコン30の内側部分へのタッチ回数が外側部分のタッチ回数よりも多いか否かを判定する。そして、制御部18は、内側部分へのタッチ回数が外側部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、図7(b)に示されるように、アイコン30を内側にずらして表示させる。ここで用いる内側とは、外周12aの左右辺の対向方向における中央側を意味する。
【0025】
続いて、上述した構成を備えた携帯電話10における表示制御方法について、図8を参照して詳細に説明する。
【0026】
まず、携帯電話10の電源がON状態にされると、予め表示箇所が設定されているアイコンがタッチパネルディスプレイ12に表示され、それと共に、タッチパネルディスプレイ12のタッチ検出機能が起動される。そして、何れのアイコンに対するタッチ(押下げ)がユーザによって行われたかを検出する。この検出によって、ユーザによってタッチされたアイコンが外寄りのアイコン20,30であるか否かがまず判定される(ステップS1)。ステップS1で、ユーザによってタッチされたアイコンが外寄りのアイコン20,30であると判定されるとステップS2に進む。
【0027】
続いて、ステップS2では、タッチされたアイコンが上下辺に近接するアイコン20であるか否かが判定される。判定の結果、タッチされたアイコンがアイコン20であれば、ステップS3,S4に進み、検出部14によって、アイコン20の表示領域が外周12aから内側に向かう三つの部分22,24,26に分割されると共に(図5参照)、内側部分22が判定対象に設定されて、タッチパネルディスプレイ12のタッチ位置を示す位置情報がこの内側部分22に含まれることを示す内側タッチ部分情報、又は、その位置情報が外側部分24,26に含まれることを示す外側タッチ部分情報の何れかが生成され、ステップS5に進む。
【0028】
一方、ステップS2での判定の結果、タッチされたアイコンがアイコン30であれば、ステップS6,S7に進み、検出部14によって、アイコン30の表示領域が外周12aから内側に向かう三つの部分に分割されると共に、内側部分が判定対象に設定されて、タッチパネルディスプレイ12のタッチ位置を示す位置情報がこの内側部分に含まれることを示す内側タッチ部分情報、又は、その位置情報が外側部分に含まれることを示す外側タッチ部分情報の何れかが生成され、ステップS5に進む。
【0029】
続いて、ステップS5では、判定部16によって、タッチ部分情報が内側タッチ部分情報であるか又は外側タッチ部分情報であるかが判定され、内側部分22へのタッチ回数又は外側部分24,26へのタッチ回数のいずれかに積算される。そして、アイコン20への総タッチ回数が所定の回数を超えた場合、判定対象となる内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いか否かが判定部16によって判定される。ステップS5において、判定対象となる内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いと判定された場合には、ステップS8に進み、判定対象となる内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも少ないと判定された場合にはステップS1に戻る。
【0030】
続いて、ステップS8では、ステップS2と同様に、タッチされたアイコンが上下辺に近接するアイコン20であるか否かが判定される。判定の結果、タッチされたアイコンがアイコン20であれば、ステップS9に進み、制御部18によって、アイコン20を当初の位置(図6(a)参照)から所定距離、内側に移動した位置(図6(b)参照)にずれるように表示させる。一方、判定の結果、タッチされたアイコンがアイコン30であれば、ステップS10に進み、制御部18によって、アイコン30を当初の位置(図7(a)参照)から所定距離、内側に移動した位置(図7(b)参照)にずれるように表示させる。
【0031】
このように、本実施形態によれば、携帯電話10では、アイコン20(又は30)において、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いか否かを判定し、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、アイコン20(又は30)を内側にずらして表示させるようになっている。このため、タッチパネルディスプレイ12の外周にカスタマイズが及んでいる又は保護カバーがかかっている等のためにユーザがアイコン20(又は30)の内側部分22を押下げしてしまうといった状況を検出でき、この検出結果に応じて、そのアイコン20(又は30)を見やすい位置にずらすようになるため、アイコン20(又は30)への入力を行いやすくすることができる。
【0032】
また、本実施形態では、検出部14は、外周12aから内側に向かってアイコン20(又は30)を三つに分けた部分22,24,26ごとにタッチ箇所を検出し、判定部16は、三つの部分22,24,26の内、最も内側の部分22を内側部分として判定すると共に、残りの二つの部分24,26を外側部分として判定するようになっている。このため、外周12aから内側に向かってアイコン20(又は30)を三つに分けて上述した検出や判定を行うことにより、タッチパネルディスプレイ12の外周12aにカスタマイズが及んでいる等の状況であるか否かをより精度よく検出することができるようになっている。
【0033】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態の図6等では、外寄りのアイコン20以外のアイコンの記載を省略して説明したが、図9(a)に示されるように、外周12aの上下辺の対向方向(配列方向)に沿って、外寄りのアイコン20a,20bと複数のアイコン28とをタッチパネルディスプレイ12に当初、一列に表示させる場合もある。この場合においては、上述した判定を行って、アイコン20a,20bそれぞれを内側にずらして表示させる際、アイコン20,28の全部、又は、その一部もそれに併せて再配置するため、これらアイコン20,28を内側にずらして表示させるようにしてもよい。この場合、アイコン20a,20bをこのように見やすい位置にずらした際にそれに併せて他のアイコン28もずらして表示させることになるため、タッチパネルディスプレイ12上の各アイコン20,28を整理して表示することになり、外寄りアイコン20を含む各アイコン20,28への入力をユーザが行いやすくすることができる。
【0034】
更に、上記したようにアイコン20,28を内側にずらして表示させる際、図9(b)に示されるように、対向方向に互いに隣接する各アイコン20,28それぞれが互い違いになるようにこれらアイコン20,28を対向方向と直交する方向にずらして表示させるようにしてもよい。このように、各アイコン20,28を互い違いに表示することにより、タッチパネルディスプレイ12の限られた表示範囲を有効に使うことができ、外寄りアイコン20を含む各アイコン20,28への入力を一層、行いやすくすることができる。
【0035】
また、上記実施形態の図7では、外寄りのアイコン30以外のアイコンの記載を省略して説明したが、図10(a)に示されるように、外周12aの左右辺の対向方向(配列方向)に沿って、外寄りのアイコン30a,30bと複数のアイコン38とをタッチパネルディスプレイ12に当初、一列に表示させる場合もある。この場合において、上述した判定を行って、外寄りアイコン30a,30bそれぞれを内側にずらして表示させる際、アイコン30,38の全部、又は、その一部もそれに併せて再配置するため、これらアイコン30,38を内側にずらして表示させるようにしてもよい。この場合、アイコン30a,30bをこのように見やすい位置にずらした際にそれに併せて他のアイコン38もずらして表示させることになるため、タッチパネルディスプレイ12上の各アイコン30,38を整理して表示することになり、上記同様、外寄りアイコン30を含む各アイコン30,38への入力をユーザが行いやすくすることができる。
【0036】
更に、上記したようにアイコン30,38を内側にずらして表示させる際、図10(b)に示されるように、左右辺の対向方向に互いに隣接する各アイコン30,38それぞれが互い違いになるようにこれらアイコン30,38を対向方向と直交する方向にずらして表示させるようにしてもよい。このように、各アイコン30,38を互い違いに表示することにより、上記同様、タッチパネルディスプレイ12の限られた表示範囲を有効に使うことができ、外寄りアイコン30を含む各アイコン30,38への入力を一層、行いやすくすることができる。
【0037】
また、上記実施形態では、外寄りのアイコン20,30を3つの部分に分けて検出及び判定を行っていたが、2つ以上の部分に分けて検出及び判定を行えばよく、例えば5つや7つといった部分に分けて検出及び判定を行ってもよい。また、上記実施形態では、内側部分22へのタッチ回数が外側部分24,26への個別のタッチ回数よりも多いか否かで判定を行っていたが、内側部分へのタッチ回数が外側部分24,26の合計タッチ回数よりも多いか否かで判定するようにしてもよく、更に、内側部分22へのタッチ回数が全体(即ち部分22,24,26のすべて)へのタッチ総数の80%以上となっているか否かで、上述した判定を判定部16で行うようにしてもよい。なお、各部分22,24,26の何れかにまたがってタッチされた場合には、その接触面積に応じて、いずれかの部分へのタッチとして算出してもよいし、又は、接触面積に比例してタッチ回数を分けるようにしてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、タッチパネルディスプレイ12の外周12aに近接した位置に配置されるアイコン20,30をずらして表示させる場合を例にとって説明したが、本発明が適用されるアイコンは、このような外寄りのアイコンに限られる必要はなく、タッチパネルディスプレイ12の何れかの箇所に配置されたアイコンであればよい。このようなアイコンに本発明を適用する場合には、検出部14で検出されたタッチ箇所に基づいて、判定部16が、このようなアイコンの一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いか否かを判定し、一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、制御部18が、アイコンを一の端部側にずらして表示させるようにする。これにより、タッチパネルディスプレイ12に表示されたアイコンを見やすい位置にずらすことができ、上記実施形態と同様に、アイコンへの入力を行いやすくすることができる。
【符号の説明】
【0039】
10…情報処理装置、12…タッチパネルディスプレイ、14…検出部、16…判定部、18…制御部、20,30…アイコン、22…内側部分、24,26…外側部分、28,38…アイコン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイコンを表示するタッチパネルディスプレイと、
前記アイコンにおけるタッチ箇所を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された前記タッチ箇所に基づいて、前記アイコンの一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記一の端部へのタッチ回数が前記他の部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、前記アイコンを前記一の端部側にずらして表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記タッチパネルディスプレイは、前記アイコンを含む複数のアイコンを一列に表示し、
前記制御手段は、前記アイコンを前記一の端部側にずらして表示させる際、前記アイコンのずれ量に基づいて前記複数のアイコンを再配置して表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記複数のアイコンを再配置して表示させる際、配列方向に隣接する前記複数のアイコンそれぞれが互い違いとなるように前記配列方向と交差する方向にずらすことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記一の端部に対向する他の端部から前記一の端部に向かって前記アイコンを少なくとも三つに分けた部分ごとにタッチ箇所を検出し、
前記判定手段は、前記三つの部分の内、前記一の端部側の一つの部分を前記一の端部として判定すると共に、残りの二つの部分を前記他の部分として判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
アイコンを表示する第一の表示ステップと、
前記アイコンにおけるタッチ箇所を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにて検出された前記タッチ箇所に基づいて、前記アイコンの一の端部へのタッチ回数が他の部分へのタッチ回数よりも多いか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて前記一の端部へのタッチ回数が前記他の部分へのタッチ回数よりも多いと判定された場合に、前記アイコンを前記一の端部側にずらして表示させる第二の表示ステップと、
を備えることを特徴とする表示制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−215876(P2011−215876A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83326(P2010−83326)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】