説明

情報担持シート及びそのための印刷インキ

【課題】 目視により情報パターンを識別できず、偽造などを防止するのに有用な情報担持シート、及びこのシートを得るために有用な印刷インキを提供する。
【解決手段】 赤外線反射性の表面を有する基材2に、目視により識別又は検知困難な微細要素3で構成された情報パターンを、赤外線吸収剤を含む平版印刷インキ(オフセット印刷インキ、特に水なしオフセット印刷インキ)で形成し、情報担持シート1を得る。情報パターンは、平均径1〜100μm及び厚み0.5〜2μmのドット3で構成できる。そのため、肉眼では、情報パターンを形態的に識別できない。赤外線吸収剤の含有量は、固形分換算で、印刷インキ全体に対して1〜20重量%であり、赤外線吸収剤と体質顔料とを、前者/後者=5/95〜50/50(重量比)の割合で含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報パターンを精度よく検出でき、証券類などの真偽を判別したり音声などを生成するに有用な情報担持シート及び前記情報パターンを形成するのに有用な印刷インキ(又は情報パターン形成用組成物)に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー複写機などによる画像記録精度の向上に伴って、証券類(株券、債券、小切手や宝くじなど)が偽造されるケースが増えている。さらに、身分証明書(パスポートや運転免許証など)についても改竄又は変造されるケースも増加している。
【0003】
このような偽造などを防止するため、カーボンブラックなどの赤外線吸収物質を含む印刷インキで証券類などの所定部に情報パターンを印刷し、赤外線読み取り装置により情報パターンの有無を読み取り、真偽を判定している。しかし、前記カーボンブラックは可視光域でも光吸収性を有するため、情報パターンの有無を目視で判別できる。そのため、情報パターンを形成しても識別されてしまい、真偽の判別精度を低下させる。
【0004】
特開平6−191137号公報(特許文献1)には、シート状基材内に赤外線吸収物質を含む情報担持シート用媒体に、白色系赤外線反射インキにより情報パターンを印刷した機械読み取り可能な情報担持シートが開示されている。
【0005】
一方、特開平6−247087号公報(特許文献2)には、赤外線反射性を有する表面と、この表面と同系色であり、二価の鉄イオン及び/又は二価の銅イオンとリン酸塩系白色結晶粉末などを含有する赤外線吸収性の印刷インキ層とを備えた機械的読み取り可能な情報担持シートが開示されている。特開平7−68982号公報(特許文献3)及び特開2003−326879号公報(特許文献4)には、赤外線反射性の基材上に、赤外線吸収物質を含む紫外線硬化型の赤外線吸収インキにより形成された情報パターンを具備する機械読み取り可能な情報担持シートが開示されている。この文献には、赤外線吸収インキが、赤外線吸収物質とともに着色顔料又は着色染料を含んでいてもよいことも記載されている。さらに、赤外線吸収物質としてN,N,N’,N’−テトラキス(p−ジブチルアミノ)p−フェニレンジアミニウム塩などを用いると、情報パターンの薄膜化が図れること、情報担持シートは、白色系コート紙に赤外線吸収インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)により厚さ1〜2μmの情報パターンをオフセット印刷し、赤外線を透過する4色のプロセスインキによりカラー画像を印刷して製造されることも記載されている。
【0006】
国際公開WO 2004/029871号(特許文献5)には、マルチメディア情報を認識させるためにドットコード生成アルゴリズムにより生成されたドットを所定の規則に則って配列したドットパターン部が形成された印刷物などの媒体を読み取り手段で画像データとして読み取り、ドットパターン部の画像データをコードデータ化し、コードデータに対応するマルチメディア情報を記憶手段から読み出して再生するドットパターンを用いた情報再生方法が開示されている。この文献には、ドットパターン部を、赤外線を吸収するインクで形成することも記載されている。
【0007】
これらのシートでは、情報パターンが肉眼で識別困難であり、基材と情報パターンとによる赤外線の反射率の差を利用して、証券類などの真偽をより高い精度で判別できる。しかし、情報パターンやドットパターンが微細化又は薄膜化するにつれて、パターンの輪郭のシャープネス、パターンを形成する被膜の厚みが不均一化し、パターン精度が低下する。そのため、微細なパターンを形成しようとすると、証券類の真偽を精度よく判別できなくなる。
【特許文献1】特開平6−191137号公報
【特許文献2】特開平6−247087号公報
【特許文献3】特開平7−68982号公報
【特許文献4】特開2003−326879号公報(特許請求の範囲、段落番号[0013][0014][実施例])
【特許文献5】国際公開WO 2004/029871号(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、目視により識別することが困難であり、偽造・改変などを防止するのに有用な情報担持シート、及びこのシートを得るために有用な赤外線吸収インキ組成物(又は印刷インキ)を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、情報パターンが微細化又は薄膜化してもシャープで均一なパターンが形成された情報担持シート、及びこのシートを得るために有用な赤外線吸収インキ組成物(又は印刷インキ)を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、高い精度で情報パターンを光学的に検出でき、偽造や改竄防止に有用であるだけでなく、情報パターンを利用して音声や音楽などを生成するために有用な情報担持シート、及び赤外線吸収インキ組成物(又は印刷インキ)を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、赤外線吸収剤を含む平版印刷インキ(水なしオフセット印刷インキなどのオフセット印刷インキ、特に乾性油などを含む酸化重合型オフセット印刷インキ)を用い、微細要素で構成された情報パターンを形成すると、目視により情報パターンを形態的に識別困難であること、輪郭がシャープでしかも厚み均一性に優れた微細要素を基材に精度よく形成できることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明では、赤外線反射性の表面を有する基材に、赤外線吸収剤を含む組成物(印刷インキ)を用いて目視により識別又は検知困難(又は不能)な微細要素で構成された情報パターンを形成する。そのため、肉眼では、情報パターンを形態的に識別又は認識することが困難である。
【0013】
印刷インキとしては、微細であっても情報パターンを精度よく形成するため、平版印刷インキが使用される。平版印刷インキは、オフセット印刷インキ(特に、水なしオフセット印刷インキ)であってもよい。平版印刷インキは、酸化重合型オフセット印刷インキであってもよい。前記印刷インキは、目視により情報パターンを色彩的にも識別不能又は識別困難とするため、可視光領域で、前記赤外線反射性の表面と同系統色又は淡色の赤外線吸収剤を含んでいてもよい。なお、前記赤外線吸収剤の含有量は、固形分換算(又は被膜形成成分換算)で、印刷インキ全体に対して1〜20重量%程度であってもよい。さらに、平版印刷インキは、赤外線吸収剤と体質顔料とを、前者/後者=5/95〜50/50(重量比)の割合で含んでいてもよい。
【0014】
本発明は、赤外線反射性の表面を有する基材と、この基材の表面に前記印刷インキにより形成され、かつ目視により識別困難(又は不能)な微細要素で構成された情報パターンとを備えており、光学的に読み取り可能な情報担持シートも含む。この情報担持シートにおいて、情報パターンは、ドット状要素で構成してもよい。特に、情報パターンは、微細パターン、例えば、平均径1〜100μm及び厚み0.5〜2μmのドットで構成してもよい。より具体的には、白色紙基材に、赤外線吸収剤の含有量が、固形分換算で、2〜10重量%の水なしオフセット印刷インキにより、平均径5〜50μm及び厚み0.5〜1.5μmのドット状情報パターンを形成してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、赤外線反射性表面を有する基材に、赤外線吸収剤を含む印刷インキで目視により識別困難(又は不能)な微細要素で構成された情報パターンを形成するので、情報パターンを目視により識別できず、偽造・改変などを防止するのに有用である。また、オフセット印刷インキで情報パターンを形成すると、微細要素を精度よく形成でき、情報パターンが微細化又は薄膜化しても輪郭がシャープでしかも厚み均一性の高い微細要素で構成された情報パターンを形成できる。そのため、情報パターンを光学的に高い精度で検出できる。また、情報担持シートの情報パターンを光学的に高い精度で読み取り、高い精度で真偽を判別又は識別し、偽造や改竄防止に有用である。さらに、情報パターンを利用して音声や音楽などを生成するために有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、必要により添付図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の情報担持シートの一例を示す概略断面図である。
【0018】
この例では、情報担持シート1は、赤外線反射性の表面を有する基材2と、この基材の表面に形成された赤外線吸収性の情報パターンとで構成されている。この情報パターン3は、肉眼では形態的に識別できない微細なドット3で構成されている。この例では、オフセット印刷インキを用いて、前記情報パターンのドット3を、平均直径5〜30μm程度、厚み0.5〜1.5μm程度に形成している。なお、グラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキ、スクリーン印刷インキなどを用いてドットを印刷すると、前記ドットを精度よく形成することが困難である。また、インクジェット記録方式、静電記録方式(又は電子写真方式)を利用してドットを形成してもよいが、通常、情報担持シートの生産性やドットの精度を高めることが困難である。そのため、この例では、オフセット印刷インキにより前記ドット3を形成している。
【0019】
さらに、前記ドット3は、可視光領域において、目視により前記基材2の赤外線反射性表面と識別困難な赤外線吸収剤(基材2の赤外線反射性表面と色彩的に識別できない色、例えば、同色又は同系統色の赤外線吸収剤)を含むオフセット印刷インキで形成されている。
【0020】
さらに、情報パターン3が形成された基材2の面には、複数色のプロセス印刷インキにより赤外線透過性の所定のフルカラー画像(例えば、動植物、車輌などのカラー画像)4a,4b,4cが印刷されている。
【0021】
このような情報担持シート1では、オフセット印刷によりドット3を形成するため、微細なドット3であっても精度よく形成できる。そのため、高い精度で視覚的に識別不能な微細なドット3で構成された情報パターンを形成でき、基材2と情報パターン(又はドット3)との赤外線に対する吸収性又は反射性を利用して、基材2と情報パターン(又はドット3)との境界領域をシャープな立ち上がりで光学的に読み取ることができる。しかも、オフセット印刷インキの赤外線吸収剤が、前記基材2の赤外線反射性表面と同色又は同系統色であるため、識別できない。そのため、目視により情報パターンを形態的にも色彩的にも判別できず、高い精度で偽造又は変造を防止できる。さらには、所定のフルカラー画像4a,4b,4cが赤外線透過性を有しているため、前記情報パターンを光学的に精度よく読み取ることができるとともに、読み取った情報パターンを利用して、このパターンに対応する情報(例えば、動物、植物、車輌、航空機、スポーツや映画の場面などの前記フルカラー画像4a,4b,4cに対応する音声)を情報再生ユニットにより再生することができる。
【0022】
なお、基材は、赤外線反射性の表面を有する限り特に制限されず、印刷用紙、グラビア用紙、上質紙、コート紙、バライタ紙、アート紙、キャストコート紙などの紙基材、合成紙、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などで構成されたプラスチック基材(又はプラスチックシート)であってもよく、複数の層が積層された積層体(例えば、プラスチックシートに紙がラミネートされた積層体、蒸着フィルムなど)であってもよい。また、基材は、赤外線反射性を有する限り、着色していてもよい。基材としては、通常、白色コート紙などの紙基材、特に白色紙基材を用いる場合が多い。
【0023】
基材の赤外線反射率は、照射する赤外線(例えば、波長850〜950nmの赤外線)に対して、例えば、50〜100%程度、好ましくは60〜100%(例えば、65〜95%)、さらに好ましくは70〜100%(例えば、75〜90%)程度である。
【0024】
本発明では、赤外線吸収性の情報パターンを形成するための組成物として、赤外線吸収剤を含む平版印刷インキを用いる。この印刷インキに含まれる赤外線吸収剤としては、通常、可視光線域で吸収を示さないか又は吸収が小さく、赤外領域(特に、少なくとも近赤外線領域(例えば、850〜1100nm程度))において吸収(又は吸収域)を有する成分(又は色素)、例えば、ポリメチン系色素(ポリメチン色素、シアニン色素、アズレニウム色素、ピリリウム色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素など)、フタロシアニン系色素(フタロシアニン系化合物)、金属キレート系色素(インドアニリンキレート色素、インドナフトールキレート色素、アゾキレート色素、ジチオール系色素など)、アミニウム色素、インモニウム系色素(インモニウム系色素、ジインモニウム系色素など)、キノン系色素(アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物など)、トリフェニルメタン系色素などが例示できる。これらの赤外線吸収剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。赤外線吸収剤は近赤外線吸収剤であってもよい。
【0025】
これらの近赤外吸収色素のうち、フタロシアニン系色素、ジチオール金属錯塩系色素などのジチオール系色素(又はジチオレン色素)、アミニウム系色素、インモニウム系色素、ジインモニウム系色素が好ましい。フタロシアニン系色素としては、金属を含まないフタロシアニン系色素の他、金属を含むフタロシアニン系色素、例えば、周期表1B族元素(Cuなど)、周期表IVB族元素(Tiなど)、周期表VB族元素(Vなど)、周期表VIIB族元素(Mnなど)、周期表VIII族元素(Ni、Co、Rhなど)、周期表IIA族元素(Mgなど)、周期表IIIA族元素(Alなど)、周期表IVA族元素(Si、Sn、Pbなど)などの金属配位子が配位したフタロシアニン系色素などが例示できる。ジチオール金属錯塩系色素などのジチオール系色素としては、芳香族ジチオール金属錯体又はその塩、例えば、1,2−ジフェニル−1,2−エテンジチオ金属錯体(又はビス(ジチオベンジル)金属錯体)や1,2−ジ(4−C1-6アルコキシフェニル)−1,2−エテンジチオ金属錯体(又はビス(ジチオ(4−C1-6アルコキシベンジル))金属錯体、例えば、周期表VIII族元素(Ni、Pd、Ptなど)などの金属との錯体など;前記金属錯体のアンモニウム塩、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩(テトラブチルアンモニウム塩など)などが例示できる。インモニウム系色素、ジインモニウム系色素としては、例えば、1,4−ビス[N−フェニル−N−(4−C1-6アルキルアミノフェニル)アミノ)]ベンゼン、1,4−ビス[N,N−ジ(4−C1-6アルキルアミノフェニル)アミノ)]ベンゼン、又はそのモノ又はジアンモニウム(モノ又はジカチオン)とアニオン[例えば、ClO4、BF4、PF6、SbF6などのアニオン]との塩(例えば、モノ又はジアンモニオ ヘキサフルオロアンチモンなど)などが例示できる。
【0026】
さらに、赤外線吸収剤又は印刷インキは、少なくとも情報パターンの形態で、目視により基材の赤外線反射性表面と識別困難(又は不能)であれば、可視光域において着色していてもよい。なお、色彩的にも識別困難(又は不能)であれば、目視による識別をさらに困難にする。そのため、赤外線吸収剤は、微細ドットパターンの形態に限らず、色彩的にも基材表面と識別困難(又は不能)であるのが好ましい。このような赤外線吸収剤又は印刷インキは、可視光領域で、前記赤外線反射性の基材表面と同系統色(同一又は類似色)であるか、又は無色乃至淡色であるのが好ましい。なお、同系統色及び淡色とは、目視により色彩的に基材と実質的に同視できることを意味し、基材の色に対して、色相、彩度及び/又は明度が同一又は近似(又は類似)する場合が多い。
【0027】
本発明では、微細で均一な厚みを有する薄膜のドットを精度よく形成するため、印刷インキとしては平版インキを用いる。平版インキは、オフセット輪転印刷インキ(オフ輪インキ)などであってもよいが、オフセット印刷インキ(枚葉インキ)である場合が多い。なお、濡し水を用いるオフセット印刷インキでパターンを形成すると、輪郭部がギザギザしているとともに、微細な水滴によりドットに巣抜け又は白抜け部が生成し、不均一なパターンが形成され、パターン精度が低下する。そこで、情報パターンの精度を高めるため、水なしオフセット印刷インキ(ドライオフセットインキ)であるのが好ましい。湿し水を用いる一般的なオフセット印刷インキに比べて、水なしオフセット印刷インキを用いると、厚みが均一で、しかもシャープな輪郭の構成要素(ドットなど)を形成でき、基材と情報パターン(又はドットなどの構成要素)との境界域のコントラストが高くなり、微細なパターン(又はドット)を薄くしかも均一に精度よく形成できる。なお、「平版印刷インキ」は、紫外線硬化型印刷インキなどの活性光線硬化型印刷インキではなく、通常、乾性油又は半乾性油(不飽和油脂類)を含む酸化重合型印刷インキである場合が多い。
【0028】
平版印刷インキは、種類に応じて慣用の成分(バインダー樹脂又はベヒクル、溶媒、可塑剤、粘度調整剤、乾燥剤など)で構成できる。より具体的には、平版インキ(オフセット印刷インキを含む)のベヒクルとしては、慣用のベヒクルが使用できる。ベヒクルは、例えば、樹脂類[フェノール系樹脂(フェノール系樹脂、ロジン、硬化ロジン、重合ロジンなどのロジン類を用いたロジン変性フェノール系樹脂など)、マレイン酸系樹脂(ロジン変性マレイン酸系樹脂、ロジンエステル系樹脂など)、アルキド樹脂又は変性アルキド樹脂、石油樹脂など]:油脂類[乾性油又は半乾性油(亜麻仁油、重合亜麻仁油、キリ油、大豆油など)、合成乾性油(脱水ひまし油、マレイン化油など)など];高沸点溶媒(鉱物油などの沸点260〜350℃程度の石油系溶媒)などで構成できる。また、印刷インキは、必要により、耐摩耗性向上剤(ワックス類など)、乾燥促進剤又はドライヤ(ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸セリウムなどの脂肪酸金属塩など)、乾燥抑制剤(酸化防止剤など)、ミスチング防止剤、裏移り防止剤などを含有していてもよい。
【0029】
さらに、印刷インキは、体質顔料、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカなどを含有していてもよい。体質顔料の平均粒子径は、例えば、0.01〜1μm(好ましくは0.01〜0.1μm)程度である場合が多く、炭酸カルシウムを用いる場合が多い。必要であれば、情報パターンを形成するための印刷インキには、目視により基材と情報パターンとが識別できない限り、赤外線透過性又は赤外線吸収性顔料(例えば、酸化チタンなどの白色顔料、ジスアゾイエローなどの黄色顔料、ブリリアントカーミン6Bなどの赤色顔料、フタロシアニンブルーなどの青色顔料、黒色顔料(特に減色混合を利用して複数の着色剤成分で調製された黒色着色剤など)など)を含んでいてもよい。
【0030】
印刷インキにおいて、赤外線吸収剤の含有量は、情報パターンの厚みが薄くても、赤外線反射率(又は吸収率)により情報パターンと基材とを光学的に判別又は識別できればよく、例えば、固形分換算で、印刷インキ全体に対して1〜20重量%(例えば、2〜15重量%)、好ましくは2〜10重量%(例えば、5〜10重量%)、さらに好ましくは3〜8重量%(例えば、3〜7重量%)程度であり、2〜5重量%程度であってもよい。
【0031】
なお、赤外線吸収剤の含有量が少ないと、印刷インキの特性(稠度、粘度特性など)が変化し情報パターンの精度が低下する場合がある。そのため、赤外線吸収剤を含む印刷インキでは、赤外線吸収剤の種類によって体質顔料は含まなくてもよいが、赤外線吸収剤と体質顔料とを組み合わせるのが好ましい。体質顔料は赤外線吸収性を有していてもよく赤外線吸収性がなくてもよい。体質顔料の含有量は、固形分換算で、印刷インキ全体に対して2〜35重量%(例えば、5〜30重量%)、好ましくは10〜30重量%(例えば、15〜25重量%)程度であり、10〜20重量%程度であってもよい。また、赤外線吸収剤と体質顔料との割合(重量比)は、前者/後者=5/95〜50/50程度の範囲から選択でき、通常、10/90〜45/55、好ましくは15/85〜40/60(例えば、15/85〜35/65)程度であり、20/80〜30/70程度であってもよい。
【0032】
平版印刷インキ(特にオフセット印刷インキ)において、各成分の割合は、赤外線吸収剤3〜10重量%、体質顔料10〜20重量%、樹脂(ロジン変性フェノール樹脂など)10〜40重量%、植物油20〜30重量%、鉱物油20〜30重量%程度であり、助剤などの添加剤を含めて総量100重量%となる量的割合である。各成分の割合は、例えば、樹脂100重量部に対して、赤外線吸収剤2〜50重量部(例えば、5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部)、体質顔料10〜120重量部(例えば、20〜100重量部、好ましくは30〜90重量部、さらに好ましくは50〜80重量部)程度である場合が多い。また、樹脂100重量部に対して、油脂類の割合は、50〜200重量部(好ましくは70〜150重量部、さらに好ましくは80〜120重量部)程度、高沸点溶媒の割合は、30〜200重量部(好ましくは50〜150重量部、さらに好ましくは70〜120重量部)程度であってもよい。
【0033】
平版印刷インキは、通常、粘稠組成物であり、温度25℃において、オフセット輪転インキの粘度は、例えば、50〜400dPa・s、好ましくは100〜300dPa・s、さらに好ましくは150〜250dPa・s程度である。オフセット印刷インキの粘度は、通常、50〜1500dPa・s、好ましくは100〜1000dPa・s(例えば、150〜700dPa・s)、さらに好ましくは250〜500dPa・s程度であってもよい。また、ドライオフセット印刷インキの粘度は、300〜2000dPa・s、好ましくは350〜1500dPa・s(例えば、400〜1200dPa・s)、さらに好ましくは600〜1000dPa・s程度であってもよい。
【0034】
情報パターンによる赤外線の反射率は、照射する赤外線(例えば、波長850〜950nmの赤外線)に対して、例えば、0〜40%(例えば、3〜35%)、好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0〜25%(例えば、5〜20%)程度である。
【0035】
情報パターンは、形態的に目視(視覚)により認識又は識別困難(又は不能)な種々の形態の微細要素で構成できる。情報パターンは、通常、所定の規則に従って配列されたドット状要素で構成されたドットパターン部を形成している場合が多い。ドット状要素の形態(形状)は、円形や楕円形状、多角形状(三角形状、四角形状、五角形状など)であってもよく、細線状であってもよい。
【0036】
ドット状要素のサイズは、ドットが光学的に検出可能であり、かつ視覚により形態的に認識困難(又は識別不能)な大きさであればよく、例えば、平均径1〜100μm(例えば、5〜50μm)、好ましくは7〜40μm、さらに好ましくは10〜30μm程度であり、15〜40μm(例えば、20〜40μmや30〜40μm)程度であってもよい。なお、平均径とは、楕円形状やロッド状要素では長軸径と短軸径との相加平均を意味し、多角形状要素では外接円の径を意味する。ドット状要素の厚みは、ドットが光学的に検出可能であればよく、通常、0.1〜5μm程度の範囲から選択できる。ドット状要素の厚みは、例えば、0.5〜3μm(例えば、0.5〜2μm)、好ましくは0.7〜1.8μm程度である場合が多く、0.5〜1.5μm程度であってもよい。
【0037】
なお、前記情報パターンを構成するドット状要素は、種々の方法、例えば、生成されたドットを所定の規則に従って配列し、例えば、第1の方向の数値情報を付与するため、ドットコード生成アルゴリズムにより、第1の方向のラインに所定の規則に従って微細ドットを配列し、この第1の方向のラインと交差(又は直交)する第2の方向の数値情報を付与するため、ドットコード生成アルゴリズムにより、第2の方向のラインに所定の規則に従って微細ドットを配列する方法で、ドットパターン部を形成してもよい(例えば、国際公開WO 2004/029871号)。この方法では、第1の方向のライン及び第2の方向のラインは、互いに隣接する複数ラインで構成してもよい。さらに、X/Y座標情報と、コード番号情報とを、それぞれドットパターン部で形成してもよい。また、ドットパターンは、ブロックがX及びY軸方向に隣接して配置され、データドットパターンと、このデータドットパターンにはあり得ないパターンと、マーカと、ブロックアドレスパターンとで構成されたドットコードを形成する方法(特開平10−261059号公報)、ラスター点を利用する方法(特表2003−511763号公報)などにより形成してもよい。
【0038】
このような情報パターンは、視覚により識別し難いため、基材に施す部位が制約を受けることがなく、基材の任意の部位に施すことができ、プロセスカラーインキ(例えば、カーボンブラックを含むインキではなく、赤外線吸収性がないか又は低いインキ)などにより形成される画像部に情報パターンを施しても、画像の品質を損なうことがない。特に、情報パターンと基材とが色彩的にも識別し難い印刷インキを用いると、さらに画像品質を高めることができる。
【0039】
プロセスインキによる画像は必ずしも必要ではないが、情報パターンが形成された基材表面には、少なくとも1つの有彩色又は無彩色インキ、特に少なくとも3色(黄色、赤色、青色など)のプロセスインキ(プロセスオフセット印刷インキなど)により、赤外線を透過可能な所定の画像が形成されている場合が多い。この画像を形成するためのインキは、特に制限されず、平版インキ(オフセット輪転インキ、オフセットインキ、ドライオフセットインキなど)、凸版インキ(輪転インキ、活版インキなど)、グラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキなどの印刷インキ、インクジェット用インキ、感熱転写用インキなどであってもよく、電子写真用トナーであってもよい。好ましい画像形成手段は、印刷インキ、特に平版インキ(なかでもオフセットインキ、ドライオフセットインキ)による印刷手段である。
【0040】
また、有彩色又は3色のプロセスインキは、赤外線を透過可能な着色剤(染顔料)、例えば、ジスアゾイエロー、縮合アゾなどの黄色顔料、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、ローダミン6G、ローダミンB、ウォッチングレッドなどの赤色顔料、フタロシアニンブルーなどの青色顔料、フタロシアニングリーンなどの緑色顔料などを含んでいてもよい。なお、無彩色又は黒色インキの着色剤は、減色混合を利用して、赤外線を透過可能な複数の着色剤(例えば、黄色、赤色及び青色顔料の組合せ、オレンジ色顔料と青色顔料との組合せ、緑色顔料と赤色顔料との組合せ、黄色顔料と紫色顔料との組合せなど)により調製された黒色着色剤であるのが好ましい。
【0041】
前記情報担持シートにおいて、前記情報パターンは、直接的又は間接的に基材に担持されていればよく、必ずしも基材に情報パターンを形成する必要はない。例えば、図2に示すように、基材情報担持シート11は、赤外線反射性の表面を有する基材12と、この基材上に複数色のプロセス印刷インキ(プロセスカラーインキなど)により形成された赤外線透過性の所定のフルカラー画像14a,14b,14cと、このフルカラー画像の表面にオフセット印刷インキにより形成された微細なドット13で構成された情報パターンとを備えていてもよい。また、図3に示されるように、情報担持シート21において、情報パターンを構成するドット23は、基材22上に複数色のプロセス印刷インキ(プロセスカラーインキなど)により形成された赤外線透過性の所定のフルカラー画像24a,24b,24cの間(この例では、印刷インキ層24a,24bと印刷インキ層24cとの間)に形成してもよい。また、濃色インキ(例えば、赤外線吸収剤を含む印刷インキと同系統色又は類似色で濃度の高い印刷インキ)や、減色混合を利用して赤外線を透過可能な複数の着色剤で調製された黒色着色剤を含む黒色インキを用いる場合、前記濃色インキ層や黒色インキ層の下部にドットで構成された情報パターンを印刷により形成してもよい。なお、ドットなどの微細要素を印刷インキの被膜上に精度よく形成するためには、トラッピングの点から、下地の印刷インキ層が乾燥又はセットした後、赤外線吸収剤を含む平版インキで微細要素の情報パターンを印刷するのが有利である。
【0042】
本発明の情報担持シートでは、基材の表面に形成された情報パターンを、赤外線センサや赤外線カメラなどの光学的手段により光学的に読み取り、読み取られた情報パターンに基づいて、情報パターンに対応する情報を再生できる。例えば、情報再生装置は、情報担持シートの情報パターンを読み取るための読み取り手段(赤外線センサ、赤外線カメラなど)と、前記情報パターンに対応する情報を、所定の数値データと関連付けて記憶するための記憶手段と、前記読み取り手段により読み取られた画像データを数値化してデジタル化するための手段と、この手段によりデジタル化された数値に基づいて、記憶手段に記憶された情報(マルチメディア情報)を再生するための再生手段(音声、映像などの再生手段)とで構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、身分証明書(パスポート、運転免許証、社員証など)、証券類(株券、債券、小切手、通帳、宝くじ、回数券、定期券、チケットなど)、カード類(IDカード、クレジットカード、キャッシュカード、ギフトカード、プリペイドカードなど)などの偽造、改竄などによる不正使用の防止に有効である。さらに、種々の印刷物(絵本、教科書、辞書、百科事典、雑誌、商品カタログなどの書籍類、楽譜、語学教材用テキスト、通信教育用テキストなどのテキスト類、新聞、チラシ、祝電、旅行案内やダイレクトメールなどの案内状、カレンダー、ポスターなど)に前記情報パターンを施すことにより、情報パターンに対応する情報を、音声、画像(静止又は動画画像)、文字、記号などの可視、可聴、可読可能な情報として再生するのに有用である。
【実施例】
【0044】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0045】
実施例1
三本ロールミルを用い、フタロシアニン系赤外線吸収剤(日本触媒(株)製、最大吸収波長:871nm(メチルエチルケトン),885nm(トルエン),892nm(クロロホルム))5重量部、炭酸カルシウム15重量部、ロジン変性フェノール樹脂(荒川化学(株)製「タマノール350」)25重量部、大豆油23重量部、鉱物油25重量部、オクチル酸マンガン2重量部及び助剤5重量部を含むオフセット印刷インキ(ドライオフセットインキ)を調製した。この印刷インキを用い、アート紙に、円形状ドット(平均径50μm、厚み1μm)で構成された情報パターンを、水なしオフセット印刷により印刷した。さらに、形成された情報パターンの上に、4色の赤外線透過性のプロセスカラー印刷インキ(オフセット印刷インキ)を用いて、水なしオフセット印刷により動物の象のカラー画像を印刷した。なお、前記情報パターンは、動物の象の音声をコードするドットパターン部を含んでいる。
【0046】
比較例1
三本ロールミルを用い、フタロシアニン系赤外線吸収剤(日本触媒(株)製、最大吸収波長:871nm(メチルエチルケトン),885nm(トルエン),892nm(クロロホルム))5重量部、エポキシアクリレート系オリゴマー(ハリマ化成(株)製、UV22A)60重量部、ペンタエリスリトールポリアクリレート(荒川化学(株)製、ビームセット700)10重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(東亜合成(株)製、アロニックスM309)17重量部、光重合開始剤としてアセトフェノン誘導体(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)3重量部、チオキサントン系開始剤(日本化薬(株)製、カヤキュアDETX)2重量部、及び助剤3重量部を含む紫外線硬化型オフセット印刷インキを調製した。このインキを用いて濡し水を供給しながら、実施例1と同様のアート紙上に、円形状ドット(平均径50μm、厚み1μm)で構成された情報パターンを印刷した。さらに、形成された情報パターンの上に、4色の赤外線透過性のプロセスカラー印刷インキ(オフセット印刷インキ)を用いて、水なしオフセット印刷により動物の象のカラー画像を印刷した。
【0047】
そして、実施例および比較例で得られた情報担持シートを目視したところ、情報パターンを確認することができなかった。また、波長850〜950nmの赤外線センサで、印刷されたドットの検出パターンを調べた。すなわち、前記波長の赤外線を透過可能なフィルタを備えた顕微鏡によりドットパターンを観察し、ドットパターンを撮影(倍率200倍)したところ、図4及び図5に示す結果を得た。その結果、図5に示すように比較例で得られた情報担持シートでは、ドットの周辺部がギザギザして輪郭が不鮮明であるとともに、ドット内に白抜け部があり、ドットの厚みが不均一であった。これに対して、図4に示すように実施例で得られた情報担持シートでは、ドットの輪郭がシャープであるとともに、厚みが均一なドットを形成できた。
【0048】
さらに、波長850〜950nmの赤外線センサを備えた読み取り装置により、情報パターンによるデータの読み取り速度及び読み取り精度を評価した。すなわち、前記読み取りにおいては、赤外線センサにより検出されたドットパターンをコードデータ化するための手段と、このコードデータに対応する情報(前記ドットにより構成された動物の象に関する情報)が格納された記憶手段と、前記データ化されたコードデータと前記記憶手段に記憶された情報とが一致するか否かを判別するための判別手段と、この判別手段によりコードデータと記憶手段の所定の情報とが一致したとき、記憶手段に格納された情報に対応する音声を生成するための音声生成手段とを備えたコンピュータを用いた。なお、このコンピュータては、前記赤外線センサにより検出された前記ドットパターンをディスプレイに表示可能である。
【0049】
そして、赤外線センサを印刷面に接触させ、読み取り可能か否かとともに読み取り速度を以下の基準で判断した。
【0050】
読み取り可能:1秒以内に読み取る
読み取り早い:1秒以内に読み取り可能であるが、瞬時にデータを読みとる
読み取り遅い:1秒以内に読み取り可能であるが、読み取るのに若干の時間が必要
読み取り不能:1秒を越えても読み取らない
このような操作は印刷場所を変えて50回繰り返し、読み取り精度を調べた。結果を表に示す。なお、表中の数字は、50回の読み取り操作において各評価基準に何回該当したかを示す。
【0051】
【表1】

【0052】
表に示すように、実施例では、微細なドットで構成されたパターンであっても確実かつ高い精度で読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は本発明の情報担持シートの一例を示す概略断面図である。
【図2】図2は本発明の情報担持シートの他の例を示す概略断面図である。
【図3】図3は本発明の情報担持シートのさらに他の例を示す概略断面図である。
【図4】図4は実施例で得られたドットパターンの顕微鏡写真である。
【図5】図5は比較例で得られたドットパターンの顕微鏡写真である。
【符号の説明】
【0054】
1,11,21…情報担持シート
2,12,22…基材
3,13,23…ドット
4a,4b,4c,14a,14b,14c,24a,24b,24c…カラー画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線反射性の表面を有する基材に、目視により識別困難な微細要素で構成された情報パターンを形成するための組成物であって、赤外線吸収剤を含む平版印刷インキ。
【請求項2】
赤外線反射性の表面と同系統色又は淡色の赤外線吸収剤を含むオフセット印刷インキである請求項1記載の印刷インキ。
【請求項3】
水なしオフセット印刷インキである請求項1記載の印刷インキ。
【請求項4】
赤外線吸収剤の含有量が、固形分換算で、1〜20重量%である請求項1記載の印刷インキ。
【請求項5】
赤外線吸収剤と体質顔料とを、前者/後者=5/95〜50/50(重量比)の割合で含む請求項1記載の印刷インキ。
【請求項6】
酸化重合型オフセット印刷インキである請求項1記載の印刷インキ。
【請求項7】
赤外線反射性の表面を有する基材と、この基材の表面に請求項1記載の印刷インキにより形成され、かつ目視により識別困難な微細要素で構成された情報パターンとを備えており、光学的に読み取り可能な情報担持シート。
【請求項8】
情報パターンが微細なドット状要素で構成されている請求項7記載の情報担持シート。
【請求項9】
情報パターンが、平均径1〜100μm及び厚み0.5〜2μmのドットで構成されている請求項7記載の情報担持シート。
【請求項10】
白色紙基材に、赤外線吸収剤の含有量が、固形分換算で、2〜10重量%の水なしオフセット印刷インキにより、平均径5〜50μm及び厚み0.5〜1.5μmのドット状情報パターンが形成されている請求項7記載の情報担持シート。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−143778(P2006−143778A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−332086(P2004−332086)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(504424432)サン美術印刷株式会社 (1)
【出願人】(301042077)内外インキ製造株式会社 (3)
【Fターム(参考)】