情報管理装置、情報管理方法および情報管理用プログラム
【課題】保護対象の情報の漏れを追跡可能にする。
【解決手段】保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段101と、前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として記憶する画像記憶手段104と、前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段105に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段101に記憶する追加手段103と、を備える情報管理装置。
【解決手段】保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段101と、前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として記憶する画像記憶手段104と、前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段105に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段101に記憶する追加手段103と、を備える情報管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ファイルなどの情報を管理する情報管理装置、情報管理方法および情報管理用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報漏洩を防止するために電子ファイルの操作や流用そのものを禁止する技術が知られている。しかし、電子ファイルの操作や流用は、不正に行なわれる場合だけではなく、日常業務でも行なわれる場合が多い。そこで、情報漏洩などの問題が発覚した場合に直ちに調査できるようにする目的で、または、情報漏洩などの抑止効果を狙う目的で、電子ファイルの操作や流用を記録することにより後日の追跡を可能にしている。例えば、電子ファイルの名称が変更された場合、名称変更後の電子ファイルと名称変更前の電子ファイルとを関連付けて記憶することで、電子ファイルの追跡を可能にしている。
【0003】
上記技術に関連して、圧縮処理を施した伝送形式の画像データに対して伸長処理を施し、この伸長された画像データに、予め設定された種類のマークをマーキングすることで、画像データの出所を特定可能にする画像処理端末装置について知られている。
【0004】
また、携帯電話端末から、撮影したパーツの画像データを含むヘルプ要求を受けると、管理コンピュータが、ヘルプ要求に含まれる機種識別子や撮影画像データに基づいてパーツ画像データを特定する機能を有する情報提供管理システムについて知られている。
【0005】
また、パーソナルコンピュータ内のファイルの移動やコピーを精度よく監視できるようにする文書ファイルコピー移動監視システムについて知られている。
また、アクティブウィンドウから、クリップボードを介して、ユーザデータを複製または移動をするとき、そのクリップボードの内容を別のメモリに移して、複製または移動を制限するデータ管理方法について知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平09−163339号公報
【特許文献2】特開2005−107992号公報
【特許文献3】特開2006−092149号公報
【特許文献4】特開2009−230587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、電子ファイルが表示された画面をキャプチャすることで得られるキャプチャ画像が流用された場合、保護対象の電子ファイルが表示されたウィンドウ部分が含まれている場合があり得る。この場合、流用されたファイルの追跡漏れが生じてしまうこととなる。
【0008】
1つの側面では、本発明は、保護対象の情報を漏れの改善を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本情報管理装置の1つの観点によれば、本情報管理装置は、以下の構成要素を備える。 保護対象記憶手段は、保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する記憶手段である。
記憶処理手段は、前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶する。
【0010】
追加手段は、前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段に記憶する。
【発明の効果】
【0011】
本情報管理装置によると、保護対象の情報の追跡漏れの改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施例に係る情報管理装置を説明する図である。
【図2】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置を使用した情報処理システムの構成例を示す図である。
【図3】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置の動作の概要を説明する図である。
【図4】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置の処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施例に係る保護対象ファイルDBの具体例を示す図である。
【図6】第2の実施例に係る監視対象ウィンドウDBの具体例を示す図である。
【図7】第2の実施例に係る、電子ファイルオープン時のファイルI/O情報の具体例を示す図である。
【図8】第2の実施例に係るウィンドウオブジェクト情報の具体例を示す図である。
【図9】第2の実施例に係るキャプチャ画像DBの具体例を示す図である。
【図10】第2の実施例に係る表示画面の表示例を示す図である。
【図11】第2の実施例に係るキャプチャ画像DBに記憶する画像の具体例を示す図である。
【図12】第2の実施例に係る監視対象アプリケーションDBの具体例を示す図である。
【図13】第2の実施例に係る保護対象ファイルDBに、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像が流用された電子ファイルJが追加された場合の例を示す図である。
【図14】第2の実施例に係る、電子ファイル保存時のファイルI/O情報の具体例を示す図である。
【図15】第2の実施例に係るウィンドウの監視処理を示すフローチャートである。
【図16】第2の実施例に係る表示画面のキャプチャの監視処理を示すフローチャートである。
【図17】第2の実施例に係るクリップボードの監視処理を示すフローチャートである。
【図18】第2の実施例に係るアプリケーションの監視処理を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施例に係るアプリケーション終了の監視処理を示すフローチャートである。
【図20】第2の実施例に係るキャプチャ画像の流用を説明する図である。
【図21】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置の具体的な構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本実施形態の一例について、図1〜図21に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態はあくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図ではない。すなわち、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲で、各実施例を組み合わせるなど種々変形して実施することができる。
【実施例1】
【0014】
図1は、本実施例に係る情報管理装置100を説明する図である。
情報管理装置100は、保護対象記憶手段101と、記憶処理手段102と、追加手段103と、を備える。
【0015】
保護対象記憶手段101は、保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する記憶装置である。保護対象記憶手段101には、例えば、磁気ディスク装置などの不揮発性メモリを使用することができる。
【0016】
記憶処理手段102は、保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、表示画面のうち、保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段104に記憶する。
【0017】
なお、「保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択され」る、とは、例えば、情報処理装置に備わる、「ハードコピー(Hard Copy)」などと呼ばれる処理が実行される、ことを含むことができる。このバードコピー機能では、例えば、情報処理装置の入力装置であるキーボードに備わる「Print Screenキー」などを押下すると、表示画面をそのままキャプチャすることができる。
【0018】
また、画像記憶手段104には、例えば、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリなどを使用することができる。
追加手段103は、第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が、情報を記憶する情報記憶手段105に記憶されたことを検出する。この場合、追加手段103は、第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報を保護対象記憶手段101に記憶する。
【0019】
なお、第2の画像情報には、画像データ以外にも、文字情報など様々な情報を含むことができる。情報記憶手段105には、例えば、磁気ディスク装置などの不揮発性メモリを使用することができる。
【0020】
以上のように、情報管理装置100は、第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が、情報を記憶する情報記憶手段105に記憶されたことを検出すると、第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報を保護対象記憶手段101に記憶する。
【0021】
その結果、保護対象の情報を含む第1の画像情報を流用した第2の画像情報を、漏れなく追跡することが可能となる。
【実施例2】
【0022】
図2は、本実施例に係る電子ファイル管理装置を使用した情報処理システム200の構成例を示す図である。
図2に示す情報処理システム200は、電子ファイル管理装置210〜212と、ログ収集サーバ220と、管理端末230と、を備える。電子ファイル管理装置210〜212と、ログ収集サーバ220と、管理端末230と、はネットワーク250を介して互いに通信可能に接続している。
【0023】
電子ファイル管理装置210〜212は、所定の情報処理を行なう情報処理装置である。そして、電子ファイル管理装置210〜212は、それぞれ、所定のプログラム命令にしたがって、自装置で行なわれる、保護対象の電子ファイルの操作や流用を監視する。そして、電子ファイル管理装置210〜212は、必要に応じてログを収集し、収集したログをログ収集サーバ220に出力する。このログには、後述する保護対象ファイルDB500、監視対象ウィンドウDB600、キャプチャ画像DB900、監視対象アプリケーションDB1200などの情報を含むことができる。
【0024】
ログ収集サーバ220は、電子ファイル管理装置210〜212が出力するログを収集し、ログ収集サーバ220に備わる記憶装置に記憶する情報処理装置である。また、ログ収集サーバ220は、管理端末230からの要求に応じて、ログ収集サーバ220に備わる記憶装置に記憶されたログを管理端末230に出力する。
【0025】
管理端末230は、例えば、ユーザによる所定の操作に応じて、ログ収集サーバ220から所望のログを取得して、表示装置等に出力する情報処理装置である。
電子ファイル管理装置210〜212は、いずれも同じ構成の電子ファイル管理装置なので、以下の説明では、代表して、電子ファイル管理装置210について説明する。
【0026】
図3は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の動作の概要を説明する図である。図3では、電子ファイルAが保護対象である場合について示している。図3に示す(1)〜(3)は、以下の(1)〜(3)と対応する。
【0027】
(1)電子ファイル管理装置210は、ウィンドウ監視、すなわち、保護対象の電子ファイルの内容が表示されるウィンドウの生成・消滅を監視する。ウィンドウとは、表示装置の表示画面に表示される表示領域であって、電子ファイルの内容を表示する表示領域である。表示領域のサイズは、変更可能であってもよい。表示領域には、アプリケーションの機能に基づき、電子ファイルや画像データなどを編集する編集画面も含むことができる。したがって、表示領域には、電子ファイルや画像データなどを編集する、任意のアプリケーションの編集画面が表示される場合もある。ウィンドウは、ユーザからの指示やアプリケーションからの指示にしたがって、OS(Operating System)が表示装置に表示する。保護対象の電子ファイルとは、図5で後述する保護対象ファイルDB(Data Base)500に記憶された電子ファイルである。
【0028】
図3では、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311と、保護対象ではない電子ファイルBの内容が表示されたウィンドウ312と、が表示されている表示画面310を例示している。
【0029】
保護対象である電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311が表示画面310に表示されると、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウ311を監視する。このとき、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウ311を、図6で後述する監視対象ウィンドウDB600に登録する。
【0030】
(2)電子ファイル管理装置210に備わる入力装置、例えば、キーボードのPrintScreenキー320が押下されたことを検出すると、電子ファイル管理装置210は、クリップボードの入出力を監視する。
【0031】
一般に、情報処理装置には、PrintScreenキー320などの特定のキーが押下されると、表示画面310に表示されている表示画面の画像データ、例えば、ビットマップ形式の画像データをクリップボードと呼ばれる記憶領域に記憶する機能を備える。そこで、本実施例では、PrintScreenキー320の押下を契機に、クリップボード監視を開始する場合を例に説明する。
【0032】
以下では、PrintScreenキー320の押下を契機に生成される、表示画面310をキャプチャした画像データ、を全画面キャプチャ画像データという。また、全画面キャプチャ画像データで表わされる表示画面310の画像を全画面キャプチャ画像という。
【0033】
クリップボードの監視を開始するに際して、電子ファイル管理装置210は、全画面キャプチャ画像から、保護対象の電子ファイルA以外の画像を消去した監視対象キャプチャ画像を生成する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像を、図9で後述するキャプチャ画像DB900に登録する。
【0034】
電子ファイル管理装置210は、アプリケーションによる、クリップボードに記憶されている画像データの貼付け処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、貼付けた画像データの画像と監視対象キャプチャ画像との比較により、貼付けた画像データの画像に、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれるか否かを判別する。
【0035】
なお、貼付け処理とは、例えば、クリップボードに記憶された画像データを読み出し、読み出した画像データをアプリケーションの編集画面等に貼付ける複製処理をいう。
貼付けた画像データの画像に、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の一部または全部の画像が含まれる場合、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションの監視を開始する。このとき、電子ファイル管理装置210は、監視対象のアプリケーションを、図12で後述する監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0036】
図3には、クリップボードに記憶された、表示画面310の全画面キャプチャ画像331の画像データが、画像編集アプリケーションに読み出されて編集画面330に貼付けられている例が示されている。この場合、全画面キャプチャ画像データが示す全画面キャプチャ画像331には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれている。電子ファイル管理装置210は、画像編集アプリケーションを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0037】
同様に、図3には、全画面キャプチャ画像331が、画像編集アプリケーションの編集画面330からアプリケーションCの編集画面340に貼付けられている例が示されている。この場合も、全画面キャプチャ画像331には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれているので、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションCを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0038】
同様に、図3には、全画面キャプチャ画像331の一部または全部の画像であって、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311が含まれた画像332が、画像編集アプリケーションの編集画面330からアプリケーションDの編集画面350に貼付けている例が示されている。この場合、画像332には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれているので、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションDを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0039】
また、図3には、画像編集アプリケーションの編集画面330の全画面キャプチャ画像331の一部または全部の画像であって、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311を含まない画像333を、アプリケーションEの編集画面360に貼付けている例が示されている。この場合、画像333には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の一部または全部の画像が含まれていないので、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションEを、監視対象アプリケーションDB1200に登録しない。
【0040】
(3)電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されているアプリケーションについてアプリケーション監視を行なう。アプリケーション監視では、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションによるファイル保存処理を監視する。
【0041】
そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されているアプリケーションのファイル保存処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、保存された電子ファイルに流用された画像に含まれる保護対象の電子ファイルと関連付けて、保存された電子ファイルを保護対象ファイルDB500に登録する。
【0042】
図3には、アプリケーションCが、全画面キャプチャ画像331を含むデータを電子ファイルFに保存する処理が例示されている。また、アプリケーションDが、画像332を含むデータを電子ファイルGに保存する処理が例示されている。これらの処理は、上述のように、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されたアプリケーションによるファイル保存処理なので、電子ファイル管理装置210は、電子ファイルFおよびGをファイルAと関連付けて保護対象ファイルDB500に登録する。その結果、全画面キャプチャ画像331のうち、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像の一部または全部を流用している電子ファイルFおよびGは、保護対象の電子ファイルとして監視されることになる。
【0043】
一方、アプリケーションEは、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されたアプリケーションでない。この場合、アプリケーションEが、画像333を電子ファイルHに保存しても、電子ファイル管理装置210は、電子ファイルHを保護対象ファイルDB500に登録することはない。全画面キャプチャ画像331のうち、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像を含まない電子ファイルHは、保護対象とはならない。
【0044】
図4は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の処理の概要を示すフローチャートである。
ステップS401において、電子ファイル管理装置210は、入力手段を介してユーザから指定された保護対象の電子ファイルを、後述する保護対象ファイルDB500に登録する。
【0045】
ステップS402において、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500に登録された保護対象の電子ファイルの内容が表示されたウィンドウを監視する。
保護対象の電子ファイルがアプリケーションなどによってオープンされ、保護対象の電子ファイルの内容を表示するウィンドウが表示されたことを検出すると、電子ファイル管理装置210は、検出したウィンドウを監視対象ウィンドウDB600に登録する。
【0046】
ステップS403において、電子ファイル管理装置210は、表示画面310のキャプチャ、すなわち、表示画面310から全画面キャプチャ画像データを生成する処理を監視する。
【0047】
例えば、電子ファイル管理装置210は、PrintScreenキー320の押下を、ハードウェア割り込み機能などを用いて監視する。そして、PrintScreenキー320の押下を検出すると、電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶された全画面キャプチャ画像データから、保護対象の電子ファイル以外の画像部分を消去した監視対象キャプチャ画像の画像データを生成する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像を、図9で後述するキャプチャ画像DB900に登録する。
【0048】
ステップS404において、電子ファイル管理装置210は、クリップボードの監視を行なう。例えば、クリップボードに記憶されている画像データの貼付け処理を検出すると、電子ファイル管理装置210は、貼付けられた画像データの画像に、保護対象の電子ファイルの内容が含まれているかを判別する。保護対象の電子ファイルの内容が含まれる場合、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0049】
ステップS405において、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションの監視を行なう。例えば、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されたアプリケーションが、ファイル保存処理を行なうことを検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、保存された電子ファイルに含まれる保護対象の電子ファイルと関連付けて、保存された電子ファイルを保護対象ファイルDB500に登録する。
【0050】
なお、図4に示したフローチャートは、ステップS401〜S405の処理の順序を限定する趣旨ではない。ステップS401〜S405の処理は、同時並行的に行なわれてもよいのは当然である。例えば、ウィンドウの監視をしているときに(ステップS402)、保護対象ファイルの登録(ステップS402)を行なってもよいし、ウィンドウの監視(ステップS402)と表示画面キャプチャの監視(ステップS403)は同時に行なうことも当然に可能である。
【0051】
図5は、本実施例に係る保護対象ファイルDB500の具体例を示す図である。
保護対象ファイルDB500は、保護対象の電子ファイルについての情報であって、「ファイルID(Identification)」と、「ファイル名」と、「流用元ファイル名」と、を含む情報である。
【0052】
「ファイルID」は、保護対象となる電子ファイルを識別する識別情報である。
「ファイル名」は、保護対象の電子ファイルの名称を示す情報である。この「ファイル名」には、保護対象の電子ファイルの記憶場所についての情報も含むことができる。例えば、電子ファイルが記憶されている記憶装置または記憶装置の一部の論理ボリュームに割当てられたドライブレターから始まるファイルパスを用いて記憶場所を示し、以下のように「ファイル名」を設定してもよい。
C:¥folder¥file.txt
上記例では、Cドライブの「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。
【0053】
また、ルートディレクトリから始まるファイルパスを用いて記憶場所を示し、以下のように「ファイル名」を設定しても良い。
/folder/file.txt
上記例では、ルートディレクトリの「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。
【0054】
また、ネットワーク環境において、ネットワーク越しの記憶装置に記憶された電子ファイルの記憶場所をUNC(Universal Naming Convention)を用いて示し、以下のように「ファイル名」を設定しても良い。
¥¥pc¥folder¥file.txt
上記例では、ネットワークに接続されている「pc」という情報処理装置が備える記憶装置の「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。UNCを用いたファイル名を使用すると、電子ファイル管理装置210は、ネットワーク上の全ての電子ファイルを保護対象とすることができる。
【0055】
また、VSN(Volume Serial Number)を含むファイルパスを用いて記憶場所を示し、以下のように「ファイル名」を設定しても良い。
80FC−F5ED¥folder¥file.txt
上記例では、VSNが「80FC−F5ED」のボリュームの「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。
【0056】
「流用元ファイル名」は、流用元の電子ファイル、すなわち、「ファイル名」が示す電子ファイルに内容の一部または全部が含まれる電子ファイルの名称を示す情報である。「流用元ファイル名」には、「ファイル名」と同様に、流用元の電子ファイルの記憶場所についての情報も含むことができる。
【0057】
図6は、本実施例に係る監視対象ウィンドウDB600の具体例を示す図である。
監視対象ウィンドウDB600は、監視対象のウィンドウについての情報であって、「ウィンドウID」と、「プロセスID」と、「ファイルID」と、を含む情報である。
【0058】
「ウィンドウID」は、監視対象のウィンドウ、すなわち、保護対象の電子ファイルの内容が表示されているウィンドウを識別する識別情報である。「プロセスID」は、監視対象のウィンドウを表示しているプロセスを識別する識別情報である。「ファイルID」は、監視対象のウィンドウに表示されている電子ファイルを識別する識別情報である。
【0059】
図7は、本実施例に係る、電子ファイルオープン時のファイルI/O情報700の具体例を示す図である。
ファイルI/O情報700は、任意の電子ファイルがオープンされたときにOSが生成する情報である。電子ファイル管理装置210は、ファイルI/O情報700をOSから取得することができる。
【0060】
ファイルI/O情報700は、「ファイル名」と、「プロセスID」と、を含む情報である。「ファイル名」は、オープンされた電子ファイルの名称である。「プロセスID」は、電子ファイルをオープンしたプロセスを識別する識別情報である。
【0061】
図8は、本実施例に係るウィンドウオブジェクト情報800の具体例を示す図である。
ウィンドウオブジェクト情報800は、OSが保持している情報のうち、表示画面310に表示しているウィンドウについての情報である。電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800をOSから取得することができる。
【0062】
ウィンドウオブジェクト情報800は、表示画面310に表示しているウィンドウについての情報であって、「ウィンドウID」と、「座標」と、「プロセスID」と、「重なり順」と、「最小化の有無」と、「ウィンドウタイトル」と、を含む情報である。
【0063】
「ウィンドウID」は、表示画面310に表示しているウィンドウを識別する識別情報である。「座標」は、表示画面310におけるウィンドウの表示位置を示す、表示画面310上の座標である。「プロセスID」は、表示画面310にウィンドウを表示しているプロセスを識別する識別情報である。
【0064】
「重なり順」は、ウィンドウが重なっている順番を示す情報である。「重なり順」の数字が大きいほど、ウィンドウが上に重なっていることを示す。図8では、「重なり順」の数字が最も大きい「3」のウィンドウが一番上に表示されていることを示している。
【0065】
「最小化の有無」は、ウィンドウが最小化されているか否かを示す情報である。例えば、「Yes」が設定されている場合、ウィンドウが最小化されていることを示す。ウィンドウが最小化されているとは、ウィンドウが最小の状態、例えば、ウィンドウの有無を示すタイトルバーのみが表示された状態をいう。本実施例では、ウィンドウが最小化された状態の場合、保護対象の電子ファイルの内容を表示したウィンドウは、表示画面310に表示されていないと判断する。最小化されたウィンドウには、電子ファイルの内容が表示されないからである。また、「No」が設定されている場合、ウィンドウが最小化されていないことを示す。
【0066】
「ウィンドウタイトル」は、ウィンドウの所定位置に表示されるタイトルを示す情報である。本実施例では、特別な設定をOSにしない限り、「ウィンドウタイトル」には、ウィンドウに表示している電子ファイルの名称が含まれるものとする。
【0067】
図9は、本実施例に係るキャプチャ画像DB900の具体例を示す図である。
キャプチャ画像DB900は、監視対象キャプチャ画像についての情報であって、「画像ID」と、「監視対象ウィンドウ座標」と、「画像ファイル名」と、「ファイルID」と、を含む情報である。
【0068】
「画像ID」は、監視対象キャプチャ画像を識別する識別情報である。「監視対象ウィンドウ座標」は、監視対象キャプチャ画像における、監視対象のウィンドウが表示されている表示領域、例えば、図11に示すウィンドウ1001の表示領域を示す座標である。図9の例では、「監視対象ウィンドウ座標」に、ウィンドウの対角線の両端の座標を用いる例を示しているが、これに限定する趣旨ではない。「監視対象ウィンドウ座標」には、2以上の複数の座標を用いてもよい。
【0069】
「画像ファイル名」は、監視対象キャプチャ画像の名称を示す情報である。「画像ファイル名」には、図5に示した「ファイル名」と同様に、監視対象キャプチャ画像の記憶場所についての情報を含むことができる。
「ファイルID」は、監視対象キャプチャ画像に含まれる監視対象のウィンドウに表示されている電子ファイルの識別情報である。
【0070】
図10は、本実施例に係る表示画面310の表示例を示す図である。
表示画面310には、「ウィンドウID」が001のウィンドウ1001に電子ファイルAが表示され、「ウィンドウID」が002のウィンドウ1002に電子ファイルBが表示され、「ウィンドウID」が003のウィンドウ1003に電子ファイルCが表示されている。
【0071】
図10に示す表示画面310に表示されているウィンドウ1001、1002および1003は、図8のウィンドウオブジェクト情報800に示した「重なり順」で重なっている。
【0072】
図11は、本実施例に係る監視対象キャプチャ画像の具体例を示す図である。図11では、監視対象のウィンドウがウィンドウ1001である場合を例に説明する。
電子ファイル管理装置210は、図10に示した表示画面310の全画面キャプチャ画像から、監視対象のウィンドウ1001の画像部分以外を消去して、図11に示す監視対象キャプチャ画像を生成する。
【0073】
例えば、電子ファイル管理装置210は、全画面キャプチャ画像のうち監視対象のウィンドウ1001の画像部分以外の部分の画素値を0x00などに書き換えることで、全画面キャプチャ画像から、監視対象のウィンドウ1001の画像部分以外を消去できる。
【0074】
図12は、本実施例に係る監視対象アプリケーションDB1200の具体例を示す図である。
監視対象アプリケーションDB1200は、監視対象のアプリケーションについての情報であって、「アプリケーションID」と、「プロセスID」と、「画像ID」と、を含む情報である。
【0075】
「アプリケーションID」は、監視対象のアプリケーションを識別する識別情報である。「プロセスID」は、監視対象のアプリケーションが動作するプロセスを識別する識別情報である。「画像ID」は、監視対象のアプリケーションがクリップボードから読み出して自身の編集画面等に貼付けた画像を識別する識別情報である。
【0076】
図13は、本実施例に係る保護対象ファイルDB500に、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像が流用された電子ファイルJが登録された場合の例を示す図である。
【0077】
図13に示す保護対象ファイルDB500には、「ファイルID」が「004」の電子ファイルJが記憶されている。そして、「流用元ファイル名」には、電子ファイルJに流用された電子ファイルAが記憶されている。このようにして、流用元の電子ファイルAが、電子ファイルJと関連付けられて登録される。
【0078】
図14は、本実施例に係る、電子ファイル保存時のファイルI/O情報1400の具体例を示す図である。
ファイルI/O情報1400は、任意の電子ファイルが保存されたときにOSが生成する情報である。電子ファイル管理装置210は、ファイルI/O情報1400をOSから取得することができる。
【0079】
ファイルI/O情報1400は、保存された電子ファイルについての情報であって、「ファイル名」と、「プロセスID」と、を含む情報である。「ファイル名」は、保存された電子ファイルの名称である。「プロセスID」は、電子ファイルの保存処理を実行したアプリケーションが動作しているプロセスを識別する識別情報である。
【0080】
図15は、本実施例に係るウィンドウの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、任意の電子ファイルがオープンされると、以下の処理を開始する(ステップS1500)。
【0081】
ステップS1501において、電子ファイル管理装置210は、OSからファイルI/O情報700を取得する。さらに、ステップS1502において、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500を参照し、ファイルI/O情報700に含まれる「ファイル名」と一致するファイル名の電子ファイルが保護対象ファイルDB500に記憶されているか否かを判別する。
【0082】
ファイルI/O情報700に含まれる「ファイル名」と一致するファイル名の電子ファイルが保護対象ファイルDB500に記憶されている場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象のファイルがオープンされたと判別する(ステップS1503 YES)。この場合、電子ファイル管理装置210は、OSからウィンドウオブジェクト情報800を取得する(ステップS1504)。
【0083】
そして、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800に含まれるウィンドウのうち、ステップS1501で取得したファイルI/O情報700の「ファイル名」が、「ウィンドウタイトル」に含まれるウィンドウを監視対象のウィンドウと特定する。電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800から、監視対象のウィンドウの「ウィンドウID」と、監視対象のウィンドウを表示しているプロセスの「プロセスID」と、を取得する。また、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500から、監視対象のウィンドウに表示されている保護対象ファイルの「ファイルID」を、を取得する。
【0084】
ステップS1505において、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウを監視対象ウィンドウDB600に登録する。具体的には、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウについての情報、例えば、ステップS1504の処理で取得した「ウィンドウID」、「プロセスID」および「ファイルID」を、監視対象ウィンドウDB600に記憶する。
以上の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウの監視処理を終了する(ステップS1506)。
【0085】
図16は、本実施例に係る表示画面310のキャプチャの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、PrintScreenキー320が押下されたことを検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1600)。
【0086】
ステップS1601において、電子ファイル管理装置210は、監視対象ウィンドウDB600を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象ウィンドウDB600から、監視対象のウィンドウについての情報、例えば、「ウィンドウID」と「プロセスID」を取得する。また、ステップS1602において、電子ファイル管理装置210は、OSからウィンドウオブジェクト情報800を取得する。
【0087】
ステップS1603において、電子ファイル管理装置210は、保護対象のファイルが表示画面310に表示されているか否かを判別する。保護対象ファイルが表示画面310に表示されているか否かの判別は、例えば、以下の手順(a)−(c)で行なうことができる。
【0088】
(a)電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれるか否かを判別する。電子ファイル管理装置210は、ステップS1601の処理で取得した「ウィンドウID」と「プロセスID」が一致するウィンドウが、ウィンドウオブジェクト情報800に含まれていれば、ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれると判別する。ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれていない場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていないと判別する。
【0089】
(b)ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれている場合、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800の、監視対象のウィンドウの最小化の設定を参照する。この最小化の設定に「Yes」と設定されている場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていないと判別する。最小化されたウィンドウには、例えば、電子ファイルのタイトルのみが表示され、電子ファイルの内容は表示されないからである。
【0090】
(c)最小化の設定に「No」と設定されている場合、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800の「座標」と「重なり順」を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウの座標が示す表示領域と、監視対象のウィンドウの「重なり順」の値よりも大きい値の「重なり順」のウィンドウの座標が示す表示領域と、を比較する。
【0091】
監視対象のウィンドウの座標が示す表示領域に、監視対象のウィンドウの「重なり順」の値よりも大きい値の「重なり順」を持つ各ウィンドウの座標が示す表示領域のいずれとも重複しない表示領域があれば、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていると判別できる。
【0092】
監視対象のウィンドウの座標が示す表示領域が、監視対象のウィンドウの「重なり順」の値よりも大きい値の「重なり順」を持つ各ウィンドウの座標が示す表示領域のいずれかと必ず重複する場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていないと判別できる。
【0093】
ステップS1603において、保護対象のファイルが表示画面310に表示されていると判別した場合(ステップS1603 YES)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1604に移行する。この場合、電子ファイル管理装置210は、全画面キャプチャ画像から、監視対象のウィンドウが表示されている部分以外を消去した監視対象キャプチャ画像を生成してキャプチャ画像DB900に登録する(ステップS1604)。
【0094】
具体的には、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像の「画像ID」と、監視対象キャプチャ画像における、監視対象のウィンドウが表示されている表示領域を示す「監視対象ウィンドウ座標」と、をキャプチャ画像DB900に記憶する。さらに、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像の「画像ファイル名」をキャプチャ画像DB900に記憶する。電子ファイル管理装置210は、表示画面310に表示されている保護対象の電子ファイルのファイルIDを監視対象ウィンドウDB600から取得し、取得したファイルIDを、キャプチャ画像DB900の「ファイルID」に記憶される。
【0095】
ステップS1605において、電子ファイル管理装置210は、クリップボード監視フラグ1700をONに設定する。クリップボード監視フラグ1700が「ON」に設定されている期間中は、図17で後述するクリップボードの監視処理が行なわれる。クリップボード監視フラグ1700は、例えば、電子ファイル管理装置210に備わる記憶装置に設けることができる。
以上の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、表示画面310のキャプチャの監視処理を終了する(ステップS1606)。
【0096】
図17は、本実施例に係るクリップボードの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶されているデータの貼付け処理を検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1700)。
ステップS1701において、電子ファイル管理装置210は、クリップボード監視フラグ1700を参照する。クリップボード監視フラグ1700が「ON」の場合(ステップS1702 YES)、電子ファイル管理装置210は、クリップボードから画像データを取得する(ステップS1703)。
【0097】
ステップS1704において、電子ファイル管理装置210は、キャプチャ画像DB900を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、キャプチャ画像DB900の「画像ファイル名」が示す監視対象キャプチャ画像データを取得する。
【0098】
ステップS1705において、電子ファイル管理装置210は、ステップS1703で取得した画像データの画像と、ステップS1704で取得した監視対象キャプチャ画像データの画像と、の画像マッチングを行なう。この画像マッチング処理では、両キャプチャ画像を、例えば、1画素毎または複数の画素毎に比較することにより、両キャプチャ画像が重複する重複領域の有無が判別される。なお、2つの画像の重複領域を検出する処理については、一般に知られる技術を用いることができる。
【0099】
ステップS1706において、電子ファイル管理装置210は、ステップS1705の処理で検出された重複領域が、保護対象領域であるか否かを判別する。例えば、重複領域が、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域の一部または全部と重複する場合、電子ファイル管理装置210は、重複領域が保護対象領域であると判別することができる。
【0100】
ステップS1705の処理で検出された重複領域が保護対象領域であると判別した場合(ステップS1706 YES)、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションの情報をOSから取得する(ステップS1707)。このOSから取得する情報には、アプリケーションの「アプリケーションID」と、アプリケーションが動作しているプロセスの「プロセスID」と、が含まれる。
【0101】
ステップS1708において、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
この登録では、電子ファイル管理装置210は、ステップS1707で取得した「アプリケーションID」と「プロセスID」と監視対象アプリケーションDB1200に記憶する。さらに、電子ファイル管理装置210は、キャプチャ画像DB900から「画像ID」を取得し、取得した「画像ID」を監視対象アプリケーションDB1200に記憶する。
【0102】
クリップボード監視フラグ1700が「OFF」の場合(ステップS1702 NO)やステップS1703の画像マッチングで重複領域が検出されなかった場合(ステップS1706 NO)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1709に移行する。
以上の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、クリップボードの監視処理を終了する(ステップS1709)。
【0103】
図18は、本実施例に係るアプリケーションの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、アプリケーションがデータを電子ファイルに保存する処理を検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1800)。以下、データを電子ファイルに保存する処理を行ったアプリケーションを「対象アプリケーション」という。
【0104】
ステップS1801において、電子ファイル管理装置210は、OSからファイルI/O情報1400を取得する。さらに、ステップS1802において、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200を参照する。そして、ファイルI/O情報1400の「プロセスID」と一致するプロセスIDが、監視対象アプリケーションDB1200の「プロセスID」に含まれている場合、電子ファイル管理装置210は、対象アプリケーションが監視対象であると判別できる。
【0105】
対象アプリケーションが監視対象のアプリケーションであると判別すると(ステップS1803 YES)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1804に移行する。この場合、電子ファイル管理装置210は、対象アプリケーションが保存した電子ファイルを、保護対象ファイルDB500に登録する(ステップS1804)。
【0106】
この登録では、電子ファイル管理装置210は、対象アプリケーションが保存した電子ファイルのファイル名、すなわち、ステップS1801で取得したファイルI/O情報1400の「ファイル名」を、保護対象ファイルDB500の「ファイル名」に記憶する。
【0107】
このとき、電子ファイル管理装置210は、図13で示したように、対象アプリケーションが保存した電子ファイルの流用元の電子ファイルのファイル名を、保護対象ファイルDB500の「流用元ファイル名」に記憶する。電子ファイル管理装置210は、例えば、「流用元ファイル名」を、以下のようにして取得することができる。
【0108】
まず、電子ファイル管理装置210は、ファイルI/O情報1400の「プロセスID」と一致するプロセスIDに対応付けて記憶されている「画像ID」を監視対象アプリケーションDB1200から取得する。
【0109】
そして、電子ファイル管理装置210は、取得した画像IDと対応付けて記憶されている「ファイルID」をキャプチャ画像DB900から取得する。取得した「ファイルID」のファイル名は、保護対象ファイルDB500から取得することができる。このように取得したファイル名が「流用元ファイル名」である。
【0110】
保護対象ファイルを保護対象ファイルDB500に登録すると、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1805に移行する。また、対象アプリケーションが監視対象のアプリケーションでないと判別すると(ステップS1803 NO)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1805に移行する。そして、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションの監視処理を終了する(ステップS1805)。
【0111】
図19は、本実施例に係るアプリケーション終了の監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、アプリケーションの終了処理を検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1900)。
【0112】
ステップS1901において、電子ファイル管理装置210は、OSからプロセス終了情報を取得する。このプロセス終了情報とは、終了したプリケーションを実行していたプロセスのプロセスIDを含む情報である。
【0113】
ステップS1902において、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、ステップS1901で取得したプロセスIDと一致するプロセスIDが、監視対象アプリケーションDB1200に含まれているか否かを判別する。ステップS1901で取得したプロセスIDと一致するプロセスIDが、監視対象アプリケーションDB1200に含まれている場合、電子ファイル管理装置210は、終了したアプリケーションが、監視対象のアプリケーションであったと判別する。
【0114】
終了したアプリケーションが監視対象のアプリケーションであった場合(ステップS1903 YES)、電子ファイル管理装置210は、終了したアプリケーションの登録を、監視対象アプリケーションDB1200から削除する(ステップS1904)。
【0115】
この削除では、電子ファイル管理装置210は、終了したアプリケーションについての、「アプリケーションID」、「プロセスID」および「画像ID」、を監視対象アプリケーションDB1200から削除する。
【0116】
ステップS1904の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、ステップS1905に処理を移行する。また、終了したアプリケーションが監視対象のアプリケーションでなかった場合(ステップS1903 NO)、電子ファイル管理装置210は、アプリケーション終了の監視処理を終了する(ステップS1907)。
【0117】
ステップS1905において、電子ファイル管理装置210は、監視対象のアプリケーションが全て終了したか否かを判別する。例えば、監視対象アプリケーションDB1200に登録されているアプリケーションが1つもない場合、監視対象アプリケーションが全て終了したと判別できる。
【0118】
監視対象のアプリケーションが全て終了した場合(ステップS1905 YES)、電子ファイル管理装置210は、クリップボード監視フラグをOFFに設定する(ステップS1906)。そして、電子ファイル管理装置210は、アプリケーション終了の監視処理を終了する(ステップS1907)。
【0119】
また、終了していない監視対象のアプリケーションがある場合(ステップS1905 NO)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1907に移行し、アプリケーション終了の監視処理を終了する(ステップS1907)。
【0120】
図20は、本実施例に係る画像データの流用を説明する図である。
図20には、図11で示した監視対象キャプチャ画像2000をあらためて示している。領域2001は、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域である。点線で示されている領域2002は、ウィンドウ1002が表示されていた領域を示している。同様に、点線で示されている領域2003は、ウィンドウ1003が表示されていた領域を示している。
【0121】
例えば、ステップS1705の重複領域が、一点破線で示す重複領域Aであった場合、図10に示した表示画面の全画面キャプチャ画像の一部または全部が流用されたと判断できる。重複領域Aは、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域2001に含まれるからである。一方、ステップS1705の重複領域が、一点破線で示す重複領域Bであった場合、図10に示した表示画面の全画面キャプチャ画像は流用されていないと判断できる。重複領域Bは、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域2001に含まれないからである。
【0122】
図21は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の具体的な構成例を示す図である。
図21に示す電子ファイル管理装置210は、CPU2101と、メモリ2102と、入力装置2103と、出力装置2104と、外部記憶装置2105と、媒体駆動装置2106と、ネットワーク接続装置2108と、を備える。そして、これらの装置がバスに接続されて相互にデータの受け渡しが行なえる構成となっている。
【0123】
CPU2101は、周辺機器やOS、各種アプリケーションを実行する他に本実施例に係る電子ファイルの管理を実現するプログラムを実行する演算装置である。メモリ2102は、プログラムを実行するために使用される揮発性の記憶装置である。メモリ2102には、例えば、RAMなどを使用することができる。
【0124】
入力装置2103は、外部からのデータ入力手段である。入力装置2103には、例えば、キーボードやマウスなどを使用することができる。出力装置2104は、データ等を表示装置等に出力する装置である。なお、出力装置2104には、表示装置を含むこともできる。
【0125】
外部記憶装置2105は、電子ファイル管理装置210が動作するために必要なプログラムやデータの他に本実施例に係る電子ファイルの管理を実現するプログラムを記憶する不揮発性の記憶装置である。外部記憶装置2105には、例えば、磁気ディスク記憶装置などを使用することができる。
【0126】
媒体駆動装置2106は、メモリ2102や外部記憶装置2105のデータを可搬記憶媒体2107、例えば、フロッピイディスクやMOディスク、CD−RやDVD−Rなどに出力し、または可搬記憶媒体2107からプログラムやデータ等を読み出す装置である。
【0127】
ネットワーク接続装置2108は、ネットワークに接続する装置である。
なお、図21に示した構成例は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の一態様を例示するものであって、電子ファイル管理装置210の構成を図21に示した構成に限定するものではない。必要に応じて、図21に示す構成から不要な構成要素ものを削除してもよいし、必要な構成要素を追加してもよい。また、メモリ2102、外部記憶装置2105および可搬記憶媒体2107などの情報処理装置に読取り可能な記憶媒体は、非一時的(non−transitory)な媒体であってもよい。
【0128】
本実施例で使用した、保護対象ファイルDB500、監視対象ウィンドウDB600、キャプチャ画像DB900および監視対象アプリケーションDB1200は、データベースであることに限定する趣旨ではない。したがって、保護対象ファイルDB500、監視対象ウィンドウDB600、キャプチャ画像DB900および監視対象アプリケーションDB1200は、テーブル形式の情報などを様々な形態で実現することができる。
【0129】
以上の構成において、例えば、保護対象記憶手段は、保護対象ファイルDB500によって実現することができる。画像記憶手段は、キャプチャ画像DB900によって実現することができる。情報記憶手段は、外部記憶装置210によって実現することができる。記憶処理手段および追加手段は、所定のプログラム命令をCPUに実行させることにより実現することができる。
【0130】
以上に述べたように、電子ファイル管理装置210は、保護対象の電子ファイルが表示されたウィンドウが表示された表示画面310についての全画面キャプチャ画像データがクリップボードに記憶されたことを検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶された全画面キャプチャ画像から、保護対象の電子ファイルが表示されたウィンドウ以外を消去した監視対象キャプチャ画像を生成する。
【0131】
そして、電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶された画像データの貼り付け処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像との重複領域に保護対象の電子ファイルの内容が含まれている画像データをクリップボードから読み出して自身の編集画面等に貼付けたアプリケーションを監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0132】
そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象のアプリケーションによるファイル保存処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、保存された電子ファイルを、保存された電子ファイルに流用された画像に含まれる保護対象の電子ファイルと関連付けて、保護対象ファイルDB500に登録する。
【0133】
そのため、全画面キャプチャ画像の一部が流用された場合でも、流用された部分に保護対象ファイルが含まれていれば、流用された部分を含む電子ファイルは、保護対象ファイルDB500に登録される。逆に、全画面キャプチャ画像の一部が流用された場合でも、流用された部分に保護対象ファイルが含まれていなければ、流用された部分を含む電子ファイルは、保護対象ファイルDB500に登録されない。
【0134】
その結果、全画面キャプチャ画像の一部または全部の画像であって保護対象の電子ファイルの内容を含む画像が流用された電子ファイルを、保護対象の電子ファイルとして漏れなく管理することが可能となる。
【0135】
また、保存された電子ファイルは、その保存された電子ファイルに流用された画像に含まれる保護対象の電子ファイルと、関連付けて記憶されるので、保護対象の電子ファイルの内容を含む電子ファイルを漏れなく追跡することが可能となる。
【0136】
また、保護対象の電子ファイルの内容を含む電子ファイルの追跡を漏れなく行なうことができるので、保護対象の電子ファイルを含む表示画面をキャプチャしたり、キャプチャした画面を流用したりすることを抑止する心理的な効果も得ることができる。また、保護対象の電子ファイルの内容を含む電子ファイルの追跡を漏れなく行なうことができるので、追跡調査に要する時間を短縮することができる。
【0137】
また、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500に登録されている保護対象の電子ファイルがオープンされると、保護対象の電子ファイルが表示されているウィンドウを監視対象ウィンドウDB600に登録して監視対象とする。そのため、表示画面310の全画面キャプチャ画像に監視対象のウィンドウが表示されているか否かを判別することにより、表示画面310の全画面キャプチャ画像に保護対象の電子ファイルの内容が含まれているか否かを判別することができる。
【0138】
また、電子ファイル管理装置210は、保護対象の電子ファイルの内容を含む画像データがクリップボードから読み出されて貼付けられると、貼付け処理を行ったアプリケーションを監視対象アプリケーションDB1200に登録して監視対象とする。その結果、監視対象のアプリケーションが保存する電子ファイルを、保護対象の電子ファイルの内容を含む画像が流用された、新たな監視対象の電子ファイルと判別することができる。
【0139】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段と、
前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶する記憶処理手段と、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段に記憶する追加手段と、
を備える情報管理装置。
(付記2)
前記記憶処理手段は、
前記保護対象の情報が前記表示画面へ出力されたことを検出すると、前記保護対象の情報が出力された表示領域を監視対象の表示領域と特定する特定手段、
を備え、
前記表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面から、前記監視対象の表示領域の画像を含む前記第1の画像を生成する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
(付記3)
前記追加手段は、
前記第1の画像情報の一部または全部が貼付けられた画像情報を前記第2の画像情報と判別する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
(付記4)
前記特定手段は、
前記表示画面へ出力された前記保護対象の情報のうち、前記保護対象の情報の一部だけが前記表示画面に表示されている場合、前記表示対象の情報の一部が表示されている表示領域を監視対象の表示領域と特定する、 ことを特徴とする付記2に記載の情報管理装置。
(付記7)
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせる情報管理方法。
(付記8)
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせるプログラム。
【符号の説明】
【0140】
100 情報管理装置
101 保護対象記憶手段
102 記憶処理手段
103 追加手段
104 画像記憶手段
105 情報記憶手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ファイルなどの情報を管理する情報管理装置、情報管理方法および情報管理用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報漏洩を防止するために電子ファイルの操作や流用そのものを禁止する技術が知られている。しかし、電子ファイルの操作や流用は、不正に行なわれる場合だけではなく、日常業務でも行なわれる場合が多い。そこで、情報漏洩などの問題が発覚した場合に直ちに調査できるようにする目的で、または、情報漏洩などの抑止効果を狙う目的で、電子ファイルの操作や流用を記録することにより後日の追跡を可能にしている。例えば、電子ファイルの名称が変更された場合、名称変更後の電子ファイルと名称変更前の電子ファイルとを関連付けて記憶することで、電子ファイルの追跡を可能にしている。
【0003】
上記技術に関連して、圧縮処理を施した伝送形式の画像データに対して伸長処理を施し、この伸長された画像データに、予め設定された種類のマークをマーキングすることで、画像データの出所を特定可能にする画像処理端末装置について知られている。
【0004】
また、携帯電話端末から、撮影したパーツの画像データを含むヘルプ要求を受けると、管理コンピュータが、ヘルプ要求に含まれる機種識別子や撮影画像データに基づいてパーツ画像データを特定する機能を有する情報提供管理システムについて知られている。
【0005】
また、パーソナルコンピュータ内のファイルの移動やコピーを精度よく監視できるようにする文書ファイルコピー移動監視システムについて知られている。
また、アクティブウィンドウから、クリップボードを介して、ユーザデータを複製または移動をするとき、そのクリップボードの内容を別のメモリに移して、複製または移動を制限するデータ管理方法について知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平09−163339号公報
【特許文献2】特開2005−107992号公報
【特許文献3】特開2006−092149号公報
【特許文献4】特開2009−230587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、電子ファイルが表示された画面をキャプチャすることで得られるキャプチャ画像が流用された場合、保護対象の電子ファイルが表示されたウィンドウ部分が含まれている場合があり得る。この場合、流用されたファイルの追跡漏れが生じてしまうこととなる。
【0008】
1つの側面では、本発明は、保護対象の情報を漏れの改善を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本情報管理装置の1つの観点によれば、本情報管理装置は、以下の構成要素を備える。 保護対象記憶手段は、保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する記憶手段である。
記憶処理手段は、前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶する。
【0010】
追加手段は、前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段に記憶する。
【発明の効果】
【0011】
本情報管理装置によると、保護対象の情報の追跡漏れの改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施例に係る情報管理装置を説明する図である。
【図2】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置を使用した情報処理システムの構成例を示す図である。
【図3】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置の動作の概要を説明する図である。
【図4】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置の処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施例に係る保護対象ファイルDBの具体例を示す図である。
【図6】第2の実施例に係る監視対象ウィンドウDBの具体例を示す図である。
【図7】第2の実施例に係る、電子ファイルオープン時のファイルI/O情報の具体例を示す図である。
【図8】第2の実施例に係るウィンドウオブジェクト情報の具体例を示す図である。
【図9】第2の実施例に係るキャプチャ画像DBの具体例を示す図である。
【図10】第2の実施例に係る表示画面の表示例を示す図である。
【図11】第2の実施例に係るキャプチャ画像DBに記憶する画像の具体例を示す図である。
【図12】第2の実施例に係る監視対象アプリケーションDBの具体例を示す図である。
【図13】第2の実施例に係る保護対象ファイルDBに、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像が流用された電子ファイルJが追加された場合の例を示す図である。
【図14】第2の実施例に係る、電子ファイル保存時のファイルI/O情報の具体例を示す図である。
【図15】第2の実施例に係るウィンドウの監視処理を示すフローチャートである。
【図16】第2の実施例に係る表示画面のキャプチャの監視処理を示すフローチャートである。
【図17】第2の実施例に係るクリップボードの監視処理を示すフローチャートである。
【図18】第2の実施例に係るアプリケーションの監視処理を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施例に係るアプリケーション終了の監視処理を示すフローチャートである。
【図20】第2の実施例に係るキャプチャ画像の流用を説明する図である。
【図21】第2の実施例に係る電子ファイル管理装置の具体的な構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本実施形態の一例について、図1〜図21に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態はあくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図ではない。すなわち、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲で、各実施例を組み合わせるなど種々変形して実施することができる。
【実施例1】
【0014】
図1は、本実施例に係る情報管理装置100を説明する図である。
情報管理装置100は、保護対象記憶手段101と、記憶処理手段102と、追加手段103と、を備える。
【0015】
保護対象記憶手段101は、保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する記憶装置である。保護対象記憶手段101には、例えば、磁気ディスク装置などの不揮発性メモリを使用することができる。
【0016】
記憶処理手段102は、保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、表示画面のうち、保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段104に記憶する。
【0017】
なお、「保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択され」る、とは、例えば、情報処理装置に備わる、「ハードコピー(Hard Copy)」などと呼ばれる処理が実行される、ことを含むことができる。このバードコピー機能では、例えば、情報処理装置の入力装置であるキーボードに備わる「Print Screenキー」などを押下すると、表示画面をそのままキャプチャすることができる。
【0018】
また、画像記憶手段104には、例えば、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリなどを使用することができる。
追加手段103は、第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が、情報を記憶する情報記憶手段105に記憶されたことを検出する。この場合、追加手段103は、第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報を保護対象記憶手段101に記憶する。
【0019】
なお、第2の画像情報には、画像データ以外にも、文字情報など様々な情報を含むことができる。情報記憶手段105には、例えば、磁気ディスク装置などの不揮発性メモリを使用することができる。
【0020】
以上のように、情報管理装置100は、第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が、情報を記憶する情報記憶手段105に記憶されたことを検出すると、第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報を保護対象記憶手段101に記憶する。
【0021】
その結果、保護対象の情報を含む第1の画像情報を流用した第2の画像情報を、漏れなく追跡することが可能となる。
【実施例2】
【0022】
図2は、本実施例に係る電子ファイル管理装置を使用した情報処理システム200の構成例を示す図である。
図2に示す情報処理システム200は、電子ファイル管理装置210〜212と、ログ収集サーバ220と、管理端末230と、を備える。電子ファイル管理装置210〜212と、ログ収集サーバ220と、管理端末230と、はネットワーク250を介して互いに通信可能に接続している。
【0023】
電子ファイル管理装置210〜212は、所定の情報処理を行なう情報処理装置である。そして、電子ファイル管理装置210〜212は、それぞれ、所定のプログラム命令にしたがって、自装置で行なわれる、保護対象の電子ファイルの操作や流用を監視する。そして、電子ファイル管理装置210〜212は、必要に応じてログを収集し、収集したログをログ収集サーバ220に出力する。このログには、後述する保護対象ファイルDB500、監視対象ウィンドウDB600、キャプチャ画像DB900、監視対象アプリケーションDB1200などの情報を含むことができる。
【0024】
ログ収集サーバ220は、電子ファイル管理装置210〜212が出力するログを収集し、ログ収集サーバ220に備わる記憶装置に記憶する情報処理装置である。また、ログ収集サーバ220は、管理端末230からの要求に応じて、ログ収集サーバ220に備わる記憶装置に記憶されたログを管理端末230に出力する。
【0025】
管理端末230は、例えば、ユーザによる所定の操作に応じて、ログ収集サーバ220から所望のログを取得して、表示装置等に出力する情報処理装置である。
電子ファイル管理装置210〜212は、いずれも同じ構成の電子ファイル管理装置なので、以下の説明では、代表して、電子ファイル管理装置210について説明する。
【0026】
図3は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の動作の概要を説明する図である。図3では、電子ファイルAが保護対象である場合について示している。図3に示す(1)〜(3)は、以下の(1)〜(3)と対応する。
【0027】
(1)電子ファイル管理装置210は、ウィンドウ監視、すなわち、保護対象の電子ファイルの内容が表示されるウィンドウの生成・消滅を監視する。ウィンドウとは、表示装置の表示画面に表示される表示領域であって、電子ファイルの内容を表示する表示領域である。表示領域のサイズは、変更可能であってもよい。表示領域には、アプリケーションの機能に基づき、電子ファイルや画像データなどを編集する編集画面も含むことができる。したがって、表示領域には、電子ファイルや画像データなどを編集する、任意のアプリケーションの編集画面が表示される場合もある。ウィンドウは、ユーザからの指示やアプリケーションからの指示にしたがって、OS(Operating System)が表示装置に表示する。保護対象の電子ファイルとは、図5で後述する保護対象ファイルDB(Data Base)500に記憶された電子ファイルである。
【0028】
図3では、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311と、保護対象ではない電子ファイルBの内容が表示されたウィンドウ312と、が表示されている表示画面310を例示している。
【0029】
保護対象である電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311が表示画面310に表示されると、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウ311を監視する。このとき、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウ311を、図6で後述する監視対象ウィンドウDB600に登録する。
【0030】
(2)電子ファイル管理装置210に備わる入力装置、例えば、キーボードのPrintScreenキー320が押下されたことを検出すると、電子ファイル管理装置210は、クリップボードの入出力を監視する。
【0031】
一般に、情報処理装置には、PrintScreenキー320などの特定のキーが押下されると、表示画面310に表示されている表示画面の画像データ、例えば、ビットマップ形式の画像データをクリップボードと呼ばれる記憶領域に記憶する機能を備える。そこで、本実施例では、PrintScreenキー320の押下を契機に、クリップボード監視を開始する場合を例に説明する。
【0032】
以下では、PrintScreenキー320の押下を契機に生成される、表示画面310をキャプチャした画像データ、を全画面キャプチャ画像データという。また、全画面キャプチャ画像データで表わされる表示画面310の画像を全画面キャプチャ画像という。
【0033】
クリップボードの監視を開始するに際して、電子ファイル管理装置210は、全画面キャプチャ画像から、保護対象の電子ファイルA以外の画像を消去した監視対象キャプチャ画像を生成する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像を、図9で後述するキャプチャ画像DB900に登録する。
【0034】
電子ファイル管理装置210は、アプリケーションによる、クリップボードに記憶されている画像データの貼付け処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、貼付けた画像データの画像と監視対象キャプチャ画像との比較により、貼付けた画像データの画像に、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれるか否かを判別する。
【0035】
なお、貼付け処理とは、例えば、クリップボードに記憶された画像データを読み出し、読み出した画像データをアプリケーションの編集画面等に貼付ける複製処理をいう。
貼付けた画像データの画像に、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の一部または全部の画像が含まれる場合、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションの監視を開始する。このとき、電子ファイル管理装置210は、監視対象のアプリケーションを、図12で後述する監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0036】
図3には、クリップボードに記憶された、表示画面310の全画面キャプチャ画像331の画像データが、画像編集アプリケーションに読み出されて編集画面330に貼付けられている例が示されている。この場合、全画面キャプチャ画像データが示す全画面キャプチャ画像331には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれている。電子ファイル管理装置210は、画像編集アプリケーションを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0037】
同様に、図3には、全画面キャプチャ画像331が、画像編集アプリケーションの編集画面330からアプリケーションCの編集画面340に貼付けられている例が示されている。この場合も、全画面キャプチャ画像331には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれているので、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションCを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0038】
同様に、図3には、全画面キャプチャ画像331の一部または全部の画像であって、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311が含まれた画像332が、画像編集アプリケーションの編集画面330からアプリケーションDの編集画面350に貼付けている例が示されている。この場合、画像332には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の画像が含まれているので、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションDを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0039】
また、図3には、画像編集アプリケーションの編集画面330の全画面キャプチャ画像331の一部または全部の画像であって、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311を含まない画像333を、アプリケーションEの編集画面360に貼付けている例が示されている。この場合、画像333には、保護対象の電子ファイルAの内容が表示されたウィンドウ311の一部または全部の画像が含まれていないので、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションEを、監視対象アプリケーションDB1200に登録しない。
【0040】
(3)電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されているアプリケーションについてアプリケーション監視を行なう。アプリケーション監視では、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションによるファイル保存処理を監視する。
【0041】
そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されているアプリケーションのファイル保存処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、保存された電子ファイルに流用された画像に含まれる保護対象の電子ファイルと関連付けて、保存された電子ファイルを保護対象ファイルDB500に登録する。
【0042】
図3には、アプリケーションCが、全画面キャプチャ画像331を含むデータを電子ファイルFに保存する処理が例示されている。また、アプリケーションDが、画像332を含むデータを電子ファイルGに保存する処理が例示されている。これらの処理は、上述のように、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されたアプリケーションによるファイル保存処理なので、電子ファイル管理装置210は、電子ファイルFおよびGをファイルAと関連付けて保護対象ファイルDB500に登録する。その結果、全画面キャプチャ画像331のうち、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像の一部または全部を流用している電子ファイルFおよびGは、保護対象の電子ファイルとして監視されることになる。
【0043】
一方、アプリケーションEは、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されたアプリケーションでない。この場合、アプリケーションEが、画像333を電子ファイルHに保存しても、電子ファイル管理装置210は、電子ファイルHを保護対象ファイルDB500に登録することはない。全画面キャプチャ画像331のうち、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像を含まない電子ファイルHは、保護対象とはならない。
【0044】
図4は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の処理の概要を示すフローチャートである。
ステップS401において、電子ファイル管理装置210は、入力手段を介してユーザから指定された保護対象の電子ファイルを、後述する保護対象ファイルDB500に登録する。
【0045】
ステップS402において、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500に登録された保護対象の電子ファイルの内容が表示されたウィンドウを監視する。
保護対象の電子ファイルがアプリケーションなどによってオープンされ、保護対象の電子ファイルの内容を表示するウィンドウが表示されたことを検出すると、電子ファイル管理装置210は、検出したウィンドウを監視対象ウィンドウDB600に登録する。
【0046】
ステップS403において、電子ファイル管理装置210は、表示画面310のキャプチャ、すなわち、表示画面310から全画面キャプチャ画像データを生成する処理を監視する。
【0047】
例えば、電子ファイル管理装置210は、PrintScreenキー320の押下を、ハードウェア割り込み機能などを用いて監視する。そして、PrintScreenキー320の押下を検出すると、電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶された全画面キャプチャ画像データから、保護対象の電子ファイル以外の画像部分を消去した監視対象キャプチャ画像の画像データを生成する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像を、図9で後述するキャプチャ画像DB900に登録する。
【0048】
ステップS404において、電子ファイル管理装置210は、クリップボードの監視を行なう。例えば、クリップボードに記憶されている画像データの貼付け処理を検出すると、電子ファイル管理装置210は、貼付けられた画像データの画像に、保護対象の電子ファイルの内容が含まれているかを判別する。保護対象の電子ファイルの内容が含まれる場合、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0049】
ステップS405において、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションの監視を行なう。例えば、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200に記憶されたアプリケーションが、ファイル保存処理を行なうことを検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、保存された電子ファイルに含まれる保護対象の電子ファイルと関連付けて、保存された電子ファイルを保護対象ファイルDB500に登録する。
【0050】
なお、図4に示したフローチャートは、ステップS401〜S405の処理の順序を限定する趣旨ではない。ステップS401〜S405の処理は、同時並行的に行なわれてもよいのは当然である。例えば、ウィンドウの監視をしているときに(ステップS402)、保護対象ファイルの登録(ステップS402)を行なってもよいし、ウィンドウの監視(ステップS402)と表示画面キャプチャの監視(ステップS403)は同時に行なうことも当然に可能である。
【0051】
図5は、本実施例に係る保護対象ファイルDB500の具体例を示す図である。
保護対象ファイルDB500は、保護対象の電子ファイルについての情報であって、「ファイルID(Identification)」と、「ファイル名」と、「流用元ファイル名」と、を含む情報である。
【0052】
「ファイルID」は、保護対象となる電子ファイルを識別する識別情報である。
「ファイル名」は、保護対象の電子ファイルの名称を示す情報である。この「ファイル名」には、保護対象の電子ファイルの記憶場所についての情報も含むことができる。例えば、電子ファイルが記憶されている記憶装置または記憶装置の一部の論理ボリュームに割当てられたドライブレターから始まるファイルパスを用いて記憶場所を示し、以下のように「ファイル名」を設定してもよい。
C:¥folder¥file.txt
上記例では、Cドライブの「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。
【0053】
また、ルートディレクトリから始まるファイルパスを用いて記憶場所を示し、以下のように「ファイル名」を設定しても良い。
/folder/file.txt
上記例では、ルートディレクトリの「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。
【0054】
また、ネットワーク環境において、ネットワーク越しの記憶装置に記憶された電子ファイルの記憶場所をUNC(Universal Naming Convention)を用いて示し、以下のように「ファイル名」を設定しても良い。
¥¥pc¥folder¥file.txt
上記例では、ネットワークに接続されている「pc」という情報処理装置が備える記憶装置の「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。UNCを用いたファイル名を使用すると、電子ファイル管理装置210は、ネットワーク上の全ての電子ファイルを保護対象とすることができる。
【0055】
また、VSN(Volume Serial Number)を含むファイルパスを用いて記憶場所を示し、以下のように「ファイル名」を設定しても良い。
80FC−F5ED¥folder¥file.txt
上記例では、VSNが「80FC−F5ED」のボリュームの「folder」というフォルダに記憶された「file.txt」という名称の電子ファイルを表わしている。
【0056】
「流用元ファイル名」は、流用元の電子ファイル、すなわち、「ファイル名」が示す電子ファイルに内容の一部または全部が含まれる電子ファイルの名称を示す情報である。「流用元ファイル名」には、「ファイル名」と同様に、流用元の電子ファイルの記憶場所についての情報も含むことができる。
【0057】
図6は、本実施例に係る監視対象ウィンドウDB600の具体例を示す図である。
監視対象ウィンドウDB600は、監視対象のウィンドウについての情報であって、「ウィンドウID」と、「プロセスID」と、「ファイルID」と、を含む情報である。
【0058】
「ウィンドウID」は、監視対象のウィンドウ、すなわち、保護対象の電子ファイルの内容が表示されているウィンドウを識別する識別情報である。「プロセスID」は、監視対象のウィンドウを表示しているプロセスを識別する識別情報である。「ファイルID」は、監視対象のウィンドウに表示されている電子ファイルを識別する識別情報である。
【0059】
図7は、本実施例に係る、電子ファイルオープン時のファイルI/O情報700の具体例を示す図である。
ファイルI/O情報700は、任意の電子ファイルがオープンされたときにOSが生成する情報である。電子ファイル管理装置210は、ファイルI/O情報700をOSから取得することができる。
【0060】
ファイルI/O情報700は、「ファイル名」と、「プロセスID」と、を含む情報である。「ファイル名」は、オープンされた電子ファイルの名称である。「プロセスID」は、電子ファイルをオープンしたプロセスを識別する識別情報である。
【0061】
図8は、本実施例に係るウィンドウオブジェクト情報800の具体例を示す図である。
ウィンドウオブジェクト情報800は、OSが保持している情報のうち、表示画面310に表示しているウィンドウについての情報である。電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800をOSから取得することができる。
【0062】
ウィンドウオブジェクト情報800は、表示画面310に表示しているウィンドウについての情報であって、「ウィンドウID」と、「座標」と、「プロセスID」と、「重なり順」と、「最小化の有無」と、「ウィンドウタイトル」と、を含む情報である。
【0063】
「ウィンドウID」は、表示画面310に表示しているウィンドウを識別する識別情報である。「座標」は、表示画面310におけるウィンドウの表示位置を示す、表示画面310上の座標である。「プロセスID」は、表示画面310にウィンドウを表示しているプロセスを識別する識別情報である。
【0064】
「重なり順」は、ウィンドウが重なっている順番を示す情報である。「重なり順」の数字が大きいほど、ウィンドウが上に重なっていることを示す。図8では、「重なり順」の数字が最も大きい「3」のウィンドウが一番上に表示されていることを示している。
【0065】
「最小化の有無」は、ウィンドウが最小化されているか否かを示す情報である。例えば、「Yes」が設定されている場合、ウィンドウが最小化されていることを示す。ウィンドウが最小化されているとは、ウィンドウが最小の状態、例えば、ウィンドウの有無を示すタイトルバーのみが表示された状態をいう。本実施例では、ウィンドウが最小化された状態の場合、保護対象の電子ファイルの内容を表示したウィンドウは、表示画面310に表示されていないと判断する。最小化されたウィンドウには、電子ファイルの内容が表示されないからである。また、「No」が設定されている場合、ウィンドウが最小化されていないことを示す。
【0066】
「ウィンドウタイトル」は、ウィンドウの所定位置に表示されるタイトルを示す情報である。本実施例では、特別な設定をOSにしない限り、「ウィンドウタイトル」には、ウィンドウに表示している電子ファイルの名称が含まれるものとする。
【0067】
図9は、本実施例に係るキャプチャ画像DB900の具体例を示す図である。
キャプチャ画像DB900は、監視対象キャプチャ画像についての情報であって、「画像ID」と、「監視対象ウィンドウ座標」と、「画像ファイル名」と、「ファイルID」と、を含む情報である。
【0068】
「画像ID」は、監視対象キャプチャ画像を識別する識別情報である。「監視対象ウィンドウ座標」は、監視対象キャプチャ画像における、監視対象のウィンドウが表示されている表示領域、例えば、図11に示すウィンドウ1001の表示領域を示す座標である。図9の例では、「監視対象ウィンドウ座標」に、ウィンドウの対角線の両端の座標を用いる例を示しているが、これに限定する趣旨ではない。「監視対象ウィンドウ座標」には、2以上の複数の座標を用いてもよい。
【0069】
「画像ファイル名」は、監視対象キャプチャ画像の名称を示す情報である。「画像ファイル名」には、図5に示した「ファイル名」と同様に、監視対象キャプチャ画像の記憶場所についての情報を含むことができる。
「ファイルID」は、監視対象キャプチャ画像に含まれる監視対象のウィンドウに表示されている電子ファイルの識別情報である。
【0070】
図10は、本実施例に係る表示画面310の表示例を示す図である。
表示画面310には、「ウィンドウID」が001のウィンドウ1001に電子ファイルAが表示され、「ウィンドウID」が002のウィンドウ1002に電子ファイルBが表示され、「ウィンドウID」が003のウィンドウ1003に電子ファイルCが表示されている。
【0071】
図10に示す表示画面310に表示されているウィンドウ1001、1002および1003は、図8のウィンドウオブジェクト情報800に示した「重なり順」で重なっている。
【0072】
図11は、本実施例に係る監視対象キャプチャ画像の具体例を示す図である。図11では、監視対象のウィンドウがウィンドウ1001である場合を例に説明する。
電子ファイル管理装置210は、図10に示した表示画面310の全画面キャプチャ画像から、監視対象のウィンドウ1001の画像部分以外を消去して、図11に示す監視対象キャプチャ画像を生成する。
【0073】
例えば、電子ファイル管理装置210は、全画面キャプチャ画像のうち監視対象のウィンドウ1001の画像部分以外の部分の画素値を0x00などに書き換えることで、全画面キャプチャ画像から、監視対象のウィンドウ1001の画像部分以外を消去できる。
【0074】
図12は、本実施例に係る監視対象アプリケーションDB1200の具体例を示す図である。
監視対象アプリケーションDB1200は、監視対象のアプリケーションについての情報であって、「アプリケーションID」と、「プロセスID」と、「画像ID」と、を含む情報である。
【0075】
「アプリケーションID」は、監視対象のアプリケーションを識別する識別情報である。「プロセスID」は、監視対象のアプリケーションが動作するプロセスを識別する識別情報である。「画像ID」は、監視対象のアプリケーションがクリップボードから読み出して自身の編集画面等に貼付けた画像を識別する識別情報である。
【0076】
図13は、本実施例に係る保護対象ファイルDB500に、保護対象の電子ファイルAの内容が表示された画像が流用された電子ファイルJが登録された場合の例を示す図である。
【0077】
図13に示す保護対象ファイルDB500には、「ファイルID」が「004」の電子ファイルJが記憶されている。そして、「流用元ファイル名」には、電子ファイルJに流用された電子ファイルAが記憶されている。このようにして、流用元の電子ファイルAが、電子ファイルJと関連付けられて登録される。
【0078】
図14は、本実施例に係る、電子ファイル保存時のファイルI/O情報1400の具体例を示す図である。
ファイルI/O情報1400は、任意の電子ファイルが保存されたときにOSが生成する情報である。電子ファイル管理装置210は、ファイルI/O情報1400をOSから取得することができる。
【0079】
ファイルI/O情報1400は、保存された電子ファイルについての情報であって、「ファイル名」と、「プロセスID」と、を含む情報である。「ファイル名」は、保存された電子ファイルの名称である。「プロセスID」は、電子ファイルの保存処理を実行したアプリケーションが動作しているプロセスを識別する識別情報である。
【0080】
図15は、本実施例に係るウィンドウの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、任意の電子ファイルがオープンされると、以下の処理を開始する(ステップS1500)。
【0081】
ステップS1501において、電子ファイル管理装置210は、OSからファイルI/O情報700を取得する。さらに、ステップS1502において、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500を参照し、ファイルI/O情報700に含まれる「ファイル名」と一致するファイル名の電子ファイルが保護対象ファイルDB500に記憶されているか否かを判別する。
【0082】
ファイルI/O情報700に含まれる「ファイル名」と一致するファイル名の電子ファイルが保護対象ファイルDB500に記憶されている場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象のファイルがオープンされたと判別する(ステップS1503 YES)。この場合、電子ファイル管理装置210は、OSからウィンドウオブジェクト情報800を取得する(ステップS1504)。
【0083】
そして、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800に含まれるウィンドウのうち、ステップS1501で取得したファイルI/O情報700の「ファイル名」が、「ウィンドウタイトル」に含まれるウィンドウを監視対象のウィンドウと特定する。電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800から、監視対象のウィンドウの「ウィンドウID」と、監視対象のウィンドウを表示しているプロセスの「プロセスID」と、を取得する。また、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500から、監視対象のウィンドウに表示されている保護対象ファイルの「ファイルID」を、を取得する。
【0084】
ステップS1505において、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウを監視対象ウィンドウDB600に登録する。具体的には、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウについての情報、例えば、ステップS1504の処理で取得した「ウィンドウID」、「プロセスID」および「ファイルID」を、監視対象ウィンドウDB600に記憶する。
以上の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウの監視処理を終了する(ステップS1506)。
【0085】
図16は、本実施例に係る表示画面310のキャプチャの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、PrintScreenキー320が押下されたことを検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1600)。
【0086】
ステップS1601において、電子ファイル管理装置210は、監視対象ウィンドウDB600を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象ウィンドウDB600から、監視対象のウィンドウについての情報、例えば、「ウィンドウID」と「プロセスID」を取得する。また、ステップS1602において、電子ファイル管理装置210は、OSからウィンドウオブジェクト情報800を取得する。
【0087】
ステップS1603において、電子ファイル管理装置210は、保護対象のファイルが表示画面310に表示されているか否かを判別する。保護対象ファイルが表示画面310に表示されているか否かの判別は、例えば、以下の手順(a)−(c)で行なうことができる。
【0088】
(a)電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれるか否かを判別する。電子ファイル管理装置210は、ステップS1601の処理で取得した「ウィンドウID」と「プロセスID」が一致するウィンドウが、ウィンドウオブジェクト情報800に含まれていれば、ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれると判別する。ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれていない場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていないと判別する。
【0089】
(b)ウィンドウオブジェクト情報800に監視対象のウィンドウが含まれている場合、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800の、監視対象のウィンドウの最小化の設定を参照する。この最小化の設定に「Yes」と設定されている場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていないと判別する。最小化されたウィンドウには、例えば、電子ファイルのタイトルのみが表示され、電子ファイルの内容は表示されないからである。
【0090】
(c)最小化の設定に「No」と設定されている場合、電子ファイル管理装置210は、ウィンドウオブジェクト情報800の「座標」と「重なり順」を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象のウィンドウの座標が示す表示領域と、監視対象のウィンドウの「重なり順」の値よりも大きい値の「重なり順」のウィンドウの座標が示す表示領域と、を比較する。
【0091】
監視対象のウィンドウの座標が示す表示領域に、監視対象のウィンドウの「重なり順」の値よりも大きい値の「重なり順」を持つ各ウィンドウの座標が示す表示領域のいずれとも重複しない表示領域があれば、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていると判別できる。
【0092】
監視対象のウィンドウの座標が示す表示領域が、監視対象のウィンドウの「重なり順」の値よりも大きい値の「重なり順」を持つ各ウィンドウの座標が示す表示領域のいずれかと必ず重複する場合、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルが表示画面310に表示されていないと判別できる。
【0093】
ステップS1603において、保護対象のファイルが表示画面310に表示されていると判別した場合(ステップS1603 YES)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1604に移行する。この場合、電子ファイル管理装置210は、全画面キャプチャ画像から、監視対象のウィンドウが表示されている部分以外を消去した監視対象キャプチャ画像を生成してキャプチャ画像DB900に登録する(ステップS1604)。
【0094】
具体的には、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像の「画像ID」と、監視対象キャプチャ画像における、監視対象のウィンドウが表示されている表示領域を示す「監視対象ウィンドウ座標」と、をキャプチャ画像DB900に記憶する。さらに、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像の「画像ファイル名」をキャプチャ画像DB900に記憶する。電子ファイル管理装置210は、表示画面310に表示されている保護対象の電子ファイルのファイルIDを監視対象ウィンドウDB600から取得し、取得したファイルIDを、キャプチャ画像DB900の「ファイルID」に記憶される。
【0095】
ステップS1605において、電子ファイル管理装置210は、クリップボード監視フラグ1700をONに設定する。クリップボード監視フラグ1700が「ON」に設定されている期間中は、図17で後述するクリップボードの監視処理が行なわれる。クリップボード監視フラグ1700は、例えば、電子ファイル管理装置210に備わる記憶装置に設けることができる。
以上の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、表示画面310のキャプチャの監視処理を終了する(ステップS1606)。
【0096】
図17は、本実施例に係るクリップボードの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶されているデータの貼付け処理を検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1700)。
ステップS1701において、電子ファイル管理装置210は、クリップボード監視フラグ1700を参照する。クリップボード監視フラグ1700が「ON」の場合(ステップS1702 YES)、電子ファイル管理装置210は、クリップボードから画像データを取得する(ステップS1703)。
【0097】
ステップS1704において、電子ファイル管理装置210は、キャプチャ画像DB900を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、キャプチャ画像DB900の「画像ファイル名」が示す監視対象キャプチャ画像データを取得する。
【0098】
ステップS1705において、電子ファイル管理装置210は、ステップS1703で取得した画像データの画像と、ステップS1704で取得した監視対象キャプチャ画像データの画像と、の画像マッチングを行なう。この画像マッチング処理では、両キャプチャ画像を、例えば、1画素毎または複数の画素毎に比較することにより、両キャプチャ画像が重複する重複領域の有無が判別される。なお、2つの画像の重複領域を検出する処理については、一般に知られる技術を用いることができる。
【0099】
ステップS1706において、電子ファイル管理装置210は、ステップS1705の処理で検出された重複領域が、保護対象領域であるか否かを判別する。例えば、重複領域が、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域の一部または全部と重複する場合、電子ファイル管理装置210は、重複領域が保護対象領域であると判別することができる。
【0100】
ステップS1705の処理で検出された重複領域が保護対象領域であると判別した場合(ステップS1706 YES)、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションの情報をOSから取得する(ステップS1707)。このOSから取得する情報には、アプリケーションの「アプリケーションID」と、アプリケーションが動作しているプロセスの「プロセスID」と、が含まれる。
【0101】
ステップS1708において、電子ファイル管理装置210は、貼付け処理を行ったアプリケーションを、監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
この登録では、電子ファイル管理装置210は、ステップS1707で取得した「アプリケーションID」と「プロセスID」と監視対象アプリケーションDB1200に記憶する。さらに、電子ファイル管理装置210は、キャプチャ画像DB900から「画像ID」を取得し、取得した「画像ID」を監視対象アプリケーションDB1200に記憶する。
【0102】
クリップボード監視フラグ1700が「OFF」の場合(ステップS1702 NO)やステップS1703の画像マッチングで重複領域が検出されなかった場合(ステップS1706 NO)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1709に移行する。
以上の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、クリップボードの監視処理を終了する(ステップS1709)。
【0103】
図18は、本実施例に係るアプリケーションの監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、アプリケーションがデータを電子ファイルに保存する処理を検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1800)。以下、データを電子ファイルに保存する処理を行ったアプリケーションを「対象アプリケーション」という。
【0104】
ステップS1801において、電子ファイル管理装置210は、OSからファイルI/O情報1400を取得する。さらに、ステップS1802において、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200を参照する。そして、ファイルI/O情報1400の「プロセスID」と一致するプロセスIDが、監視対象アプリケーションDB1200の「プロセスID」に含まれている場合、電子ファイル管理装置210は、対象アプリケーションが監視対象であると判別できる。
【0105】
対象アプリケーションが監視対象のアプリケーションであると判別すると(ステップS1803 YES)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1804に移行する。この場合、電子ファイル管理装置210は、対象アプリケーションが保存した電子ファイルを、保護対象ファイルDB500に登録する(ステップS1804)。
【0106】
この登録では、電子ファイル管理装置210は、対象アプリケーションが保存した電子ファイルのファイル名、すなわち、ステップS1801で取得したファイルI/O情報1400の「ファイル名」を、保護対象ファイルDB500の「ファイル名」に記憶する。
【0107】
このとき、電子ファイル管理装置210は、図13で示したように、対象アプリケーションが保存した電子ファイルの流用元の電子ファイルのファイル名を、保護対象ファイルDB500の「流用元ファイル名」に記憶する。電子ファイル管理装置210は、例えば、「流用元ファイル名」を、以下のようにして取得することができる。
【0108】
まず、電子ファイル管理装置210は、ファイルI/O情報1400の「プロセスID」と一致するプロセスIDに対応付けて記憶されている「画像ID」を監視対象アプリケーションDB1200から取得する。
【0109】
そして、電子ファイル管理装置210は、取得した画像IDと対応付けて記憶されている「ファイルID」をキャプチャ画像DB900から取得する。取得した「ファイルID」のファイル名は、保護対象ファイルDB500から取得することができる。このように取得したファイル名が「流用元ファイル名」である。
【0110】
保護対象ファイルを保護対象ファイルDB500に登録すると、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1805に移行する。また、対象アプリケーションが監視対象のアプリケーションでないと判別すると(ステップS1803 NO)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1805に移行する。そして、電子ファイル管理装置210は、アプリケーションの監視処理を終了する(ステップS1805)。
【0111】
図19は、本実施例に係るアプリケーション終了の監視処理を示すフローチャートである。
電子ファイル管理装置210は、アプリケーションの終了処理を検出すると、以下の処理を開始する(ステップS1900)。
【0112】
ステップS1901において、電子ファイル管理装置210は、OSからプロセス終了情報を取得する。このプロセス終了情報とは、終了したプリケーションを実行していたプロセスのプロセスIDを含む情報である。
【0113】
ステップS1902において、電子ファイル管理装置210は、監視対象アプリケーションDB1200を参照する。そして、電子ファイル管理装置210は、ステップS1901で取得したプロセスIDと一致するプロセスIDが、監視対象アプリケーションDB1200に含まれているか否かを判別する。ステップS1901で取得したプロセスIDと一致するプロセスIDが、監視対象アプリケーションDB1200に含まれている場合、電子ファイル管理装置210は、終了したアプリケーションが、監視対象のアプリケーションであったと判別する。
【0114】
終了したアプリケーションが監視対象のアプリケーションであった場合(ステップS1903 YES)、電子ファイル管理装置210は、終了したアプリケーションの登録を、監視対象アプリケーションDB1200から削除する(ステップS1904)。
【0115】
この削除では、電子ファイル管理装置210は、終了したアプリケーションについての、「アプリケーションID」、「プロセスID」および「画像ID」、を監視対象アプリケーションDB1200から削除する。
【0116】
ステップS1904の処理が終了すると、電子ファイル管理装置210は、ステップS1905に処理を移行する。また、終了したアプリケーションが監視対象のアプリケーションでなかった場合(ステップS1903 NO)、電子ファイル管理装置210は、アプリケーション終了の監視処理を終了する(ステップS1907)。
【0117】
ステップS1905において、電子ファイル管理装置210は、監視対象のアプリケーションが全て終了したか否かを判別する。例えば、監視対象アプリケーションDB1200に登録されているアプリケーションが1つもない場合、監視対象アプリケーションが全て終了したと判別できる。
【0118】
監視対象のアプリケーションが全て終了した場合(ステップS1905 YES)、電子ファイル管理装置210は、クリップボード監視フラグをOFFに設定する(ステップS1906)。そして、電子ファイル管理装置210は、アプリケーション終了の監視処理を終了する(ステップS1907)。
【0119】
また、終了していない監視対象のアプリケーションがある場合(ステップS1905 NO)、電子ファイル管理装置210は、処理をステップS1907に移行し、アプリケーション終了の監視処理を終了する(ステップS1907)。
【0120】
図20は、本実施例に係る画像データの流用を説明する図である。
図20には、図11で示した監視対象キャプチャ画像2000をあらためて示している。領域2001は、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域である。点線で示されている領域2002は、ウィンドウ1002が表示されていた領域を示している。同様に、点線で示されている領域2003は、ウィンドウ1003が表示されていた領域を示している。
【0121】
例えば、ステップS1705の重複領域が、一点破線で示す重複領域Aであった場合、図10に示した表示画面の全画面キャプチャ画像の一部または全部が流用されたと判断できる。重複領域Aは、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域2001に含まれるからである。一方、ステップS1705の重複領域が、一点破線で示す重複領域Bであった場合、図10に示した表示画面の全画面キャプチャ画像は流用されていないと判断できる。重複領域Bは、キャプチャ画像DB900に記憶されている「監視対象ウィンドウ座標」が示す領域2001に含まれないからである。
【0122】
図21は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の具体的な構成例を示す図である。
図21に示す電子ファイル管理装置210は、CPU2101と、メモリ2102と、入力装置2103と、出力装置2104と、外部記憶装置2105と、媒体駆動装置2106と、ネットワーク接続装置2108と、を備える。そして、これらの装置がバスに接続されて相互にデータの受け渡しが行なえる構成となっている。
【0123】
CPU2101は、周辺機器やOS、各種アプリケーションを実行する他に本実施例に係る電子ファイルの管理を実現するプログラムを実行する演算装置である。メモリ2102は、プログラムを実行するために使用される揮発性の記憶装置である。メモリ2102には、例えば、RAMなどを使用することができる。
【0124】
入力装置2103は、外部からのデータ入力手段である。入力装置2103には、例えば、キーボードやマウスなどを使用することができる。出力装置2104は、データ等を表示装置等に出力する装置である。なお、出力装置2104には、表示装置を含むこともできる。
【0125】
外部記憶装置2105は、電子ファイル管理装置210が動作するために必要なプログラムやデータの他に本実施例に係る電子ファイルの管理を実現するプログラムを記憶する不揮発性の記憶装置である。外部記憶装置2105には、例えば、磁気ディスク記憶装置などを使用することができる。
【0126】
媒体駆動装置2106は、メモリ2102や外部記憶装置2105のデータを可搬記憶媒体2107、例えば、フロッピイディスクやMOディスク、CD−RやDVD−Rなどに出力し、または可搬記憶媒体2107からプログラムやデータ等を読み出す装置である。
【0127】
ネットワーク接続装置2108は、ネットワークに接続する装置である。
なお、図21に示した構成例は、本実施例に係る電子ファイル管理装置210の一態様を例示するものであって、電子ファイル管理装置210の構成を図21に示した構成に限定するものではない。必要に応じて、図21に示す構成から不要な構成要素ものを削除してもよいし、必要な構成要素を追加してもよい。また、メモリ2102、外部記憶装置2105および可搬記憶媒体2107などの情報処理装置に読取り可能な記憶媒体は、非一時的(non−transitory)な媒体であってもよい。
【0128】
本実施例で使用した、保護対象ファイルDB500、監視対象ウィンドウDB600、キャプチャ画像DB900および監視対象アプリケーションDB1200は、データベースであることに限定する趣旨ではない。したがって、保護対象ファイルDB500、監視対象ウィンドウDB600、キャプチャ画像DB900および監視対象アプリケーションDB1200は、テーブル形式の情報などを様々な形態で実現することができる。
【0129】
以上の構成において、例えば、保護対象記憶手段は、保護対象ファイルDB500によって実現することができる。画像記憶手段は、キャプチャ画像DB900によって実現することができる。情報記憶手段は、外部記憶装置210によって実現することができる。記憶処理手段および追加手段は、所定のプログラム命令をCPUに実行させることにより実現することができる。
【0130】
以上に述べたように、電子ファイル管理装置210は、保護対象の電子ファイルが表示されたウィンドウが表示された表示画面310についての全画面キャプチャ画像データがクリップボードに記憶されたことを検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶された全画面キャプチャ画像から、保護対象の電子ファイルが表示されたウィンドウ以外を消去した監視対象キャプチャ画像を生成する。
【0131】
そして、電子ファイル管理装置210は、クリップボードに記憶された画像データの貼り付け処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、監視対象キャプチャ画像との重複領域に保護対象の電子ファイルの内容が含まれている画像データをクリップボードから読み出して自身の編集画面等に貼付けたアプリケーションを監視対象アプリケーションDB1200に登録する。
【0132】
そして、電子ファイル管理装置210は、監視対象のアプリケーションによるファイル保存処理を検出する。この場合、電子ファイル管理装置210は、保存された電子ファイルを、保存された電子ファイルに流用された画像に含まれる保護対象の電子ファイルと関連付けて、保護対象ファイルDB500に登録する。
【0133】
そのため、全画面キャプチャ画像の一部が流用された場合でも、流用された部分に保護対象ファイルが含まれていれば、流用された部分を含む電子ファイルは、保護対象ファイルDB500に登録される。逆に、全画面キャプチャ画像の一部が流用された場合でも、流用された部分に保護対象ファイルが含まれていなければ、流用された部分を含む電子ファイルは、保護対象ファイルDB500に登録されない。
【0134】
その結果、全画面キャプチャ画像の一部または全部の画像であって保護対象の電子ファイルの内容を含む画像が流用された電子ファイルを、保護対象の電子ファイルとして漏れなく管理することが可能となる。
【0135】
また、保存された電子ファイルは、その保存された電子ファイルに流用された画像に含まれる保護対象の電子ファイルと、関連付けて記憶されるので、保護対象の電子ファイルの内容を含む電子ファイルを漏れなく追跡することが可能となる。
【0136】
また、保護対象の電子ファイルの内容を含む電子ファイルの追跡を漏れなく行なうことができるので、保護対象の電子ファイルを含む表示画面をキャプチャしたり、キャプチャした画面を流用したりすることを抑止する心理的な効果も得ることができる。また、保護対象の電子ファイルの内容を含む電子ファイルの追跡を漏れなく行なうことができるので、追跡調査に要する時間を短縮することができる。
【0137】
また、電子ファイル管理装置210は、保護対象ファイルDB500に登録されている保護対象の電子ファイルがオープンされると、保護対象の電子ファイルが表示されているウィンドウを監視対象ウィンドウDB600に登録して監視対象とする。そのため、表示画面310の全画面キャプチャ画像に監視対象のウィンドウが表示されているか否かを判別することにより、表示画面310の全画面キャプチャ画像に保護対象の電子ファイルの内容が含まれているか否かを判別することができる。
【0138】
また、電子ファイル管理装置210は、保護対象の電子ファイルの内容を含む画像データがクリップボードから読み出されて貼付けられると、貼付け処理を行ったアプリケーションを監視対象アプリケーションDB1200に登録して監視対象とする。その結果、監視対象のアプリケーションが保存する電子ファイルを、保護対象の電子ファイルの内容を含む画像が流用された、新たな監視対象の電子ファイルと判別することができる。
【0139】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段と、
前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶する記憶処理手段と、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段に記憶する追加手段と、
を備える情報管理装置。
(付記2)
前記記憶処理手段は、
前記保護対象の情報が前記表示画面へ出力されたことを検出すると、前記保護対象の情報が出力された表示領域を監視対象の表示領域と特定する特定手段、
を備え、
前記表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面から、前記監視対象の表示領域の画像を含む前記第1の画像を生成する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
(付記3)
前記追加手段は、
前記第1の画像情報の一部または全部が貼付けられた画像情報を前記第2の画像情報と判別する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
(付記4)
前記特定手段は、
前記表示画面へ出力された前記保護対象の情報のうち、前記保護対象の情報の一部だけが前記表示画面に表示されている場合、前記表示対象の情報の一部が表示されている表示領域を監視対象の表示領域と特定する、 ことを特徴とする付記2に記載の情報管理装置。
(付記7)
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせる情報管理方法。
(付記8)
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせるプログラム。
【符号の説明】
【0140】
100 情報管理装置
101 保護対象記憶手段
102 記憶処理手段
103 追加手段
104 画像記憶手段
105 情報記憶手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段と、
前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶する記憶処理手段と、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段に記憶する追加手段と、
を備える情報管理装置。
【請求項2】
前記記憶処理手段は、
前記保護対象の情報が前記表示画面へ出力されたことを検出すると、前記保護対象の情報が出力された表示領域を監視対象の表示領域と特定する特定手段、
を備え、
前記表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面から、前記監視対象の表示領域の画像を含む前記第1の画像を生成する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記追加手段は、
前記第1の画像情報の一部または全部が貼付けられた画像情報を前記第2の画像情報と判別する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
【請求項4】
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせる情報管理方法。
【請求項5】
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせるプログラム。
【請求項1】
保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段と、
前記保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶する記憶処理手段と、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として前記保護対象記憶手段に記憶する追加手段と、
を備える情報管理装置。
【請求項2】
前記記憶処理手段は、
前記保護対象の情報が前記表示画面へ出力されたことを検出すると、前記保護対象の情報が出力された表示領域を監視対象の表示領域と特定する特定手段、
を備え、
前記表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面から、前記監視対象の表示領域の画像を含む前記第1の画像を生成する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記追加手段は、
前記第1の画像情報の一部または全部が貼付けられた画像情報を前記第2の画像情報と判別する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報管理装置。
【請求項4】
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせる情報管理方法。
【請求項5】
保護対象の情報が出力された表示画面が複写対象として選択されたことを検出すると、前記表示画面のうち、前記保護対象の表示画像のみの画像情報を生成して第1の画像情報として画像記憶手段に記憶し、
前記第1の画像情報が貼り付けられた第2の画像情報が情報を記憶する情報記憶手段に記憶されたことを検出すると、前記保護対象の情報を識別する識別情報を記憶する保護対象記憶手段に、前記第1の画像情報に対応する識別情報と関連付けた第2の画像情報に対応する識別情報として記憶する、
処理を情報処理装置に行わせるプログラム。
【図1】
【図4】
【図21】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図4】
【図21】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−159889(P2012−159889A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17270(P2011−17270)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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