説明

情報表示装置およびプログラム

【課題】表示内容の変更を分かり易くする。
【解決手段】実施形態の情報表示装置は、商品に対応付けて設置され、前記商品に関する商品情報を表示する装置である。また、情報表示装置は、表示手段と、表示制御手段と、を有する。表示手段は、前記商品情報に含まれる各種情報をそれぞれ割当てられた表示領域で表示する。表示制御手段は、前記表示手段で表示される商品情報のうち所定の前記表示領域に表示される所定情報を変更表示する場合、変更前の所定情報の表示形式と異なる表示形式で、変更後の所定情報を表示する表示制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報表示装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報を表示する情報表示装置として、例えば、商品を販売する店舗に設置され、対応付けられた商品に関する商品情報を表示する電子棚札端末が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の電子棚札端末にあっては、表示内容の変更が分かり難いという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態の情報表示装置は、商品に対応付けて設置され、前記商品に関する商品情報を表示する装置である。また、情報表示装置は、表示手段と、表示制御手段と、を有する。表示手段は、前記商品情報に含まれる各種情報をそれぞれ割当てられた表示領域で表示する。表示制御手段は、前記表示手段で表示される商品情報のうち所定の前記表示領域に表示される所定情報を変更表示する場合、変更前の所定情報の表示形式と異なる表示形式で、変更後の所定情報を表示する表示制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、電子棚札端末を備える電子棚札システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、電子棚札端末の設置状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、電子棚札端末の外観構成を示す斜視図である。
【図4】図4は、電子棚札端末の表示部で表示される表示画面の一構成例を示す図である。
【図5】図5は、電子棚札端末の表示部で表示される表示画面の一構成例を示す図である。
【図6】図6は、電子棚札端末の本体ハウジング内に内臓されるハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、ストアサーバおよび電子棚札管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、電子棚札端末における機能的構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、電子棚札管理サーバにおける機能的構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、棚札情報管理テーブルの一構成例を示す図である。
【図11】図11は、電子棚札管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、電子棚札端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、図12のステップの詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0007】
なお、以下では、本実施形態の情報表示装置として、スーパーマーケットなどの商品を販売する店舗に設置され、対応付けられた商品に関する商品情報を表示する電子棚札端末の場合について説明する。
【0008】
図1は、本実施形態の電子棚札端末を備える電子棚札システム1の概略構成を説明するためのブロック図である。
【0009】
図1に示すように、この電子棚札システム1では、ストアサーバ2、電子棚札管理サーバ3および無線LANアクセスポイント4が、LAN(Local Area Network)などのネットワーク5を介して相互に通信可能に接続されている。また、この電子棚札システム1では、ストアサーバ2または電子棚札管理サーバ3と、電子棚札端末6およびハンディターミナル7が、無線LANアクセスポイント4や無線中継器8を介して相互に通信可能に接続されている。
【0010】
ストアサーバ2は、店舗のバックヤードなどに設置され、電子棚札管理サーバ3、電子棚札端末6、POS(Point Of Sales System)端末(不図示)などの上位装置として機能するサーバ装置であり、POS端末(不図示)との間で客の購入する商品の登録および決済処理を行ったり、電子棚札管理サーバ3を介して電子棚札端末6の表示内容の変更を指示したりする。
【0011】
電子棚札管理サーバ3は、バックヤードなどに設置され、複数の電子棚札端末6の上位装置としてのサーバ装置であり、ストアサーバ2から受信した商品情報に基づいて表示データを生成し、該生成した表示データを該当する電子棚札端末6に送信するなどにより、各電子棚札端末6の表示を管理する。
【0012】
無線LANアクセスポイント4は、バックヤードや売り場などに設置され、無線中継器8を介して、ストアサーバ2または電子棚札管理サーバ3と、各電子棚札端末6とを通信可能に接続するとともに、ストアサーバ2または電子棚札管理サーバ3と、ハンディターミナル7とを通信可能に接続するための装置である。なお、本実施形態の無線LANアクセスポイント4は、ストアサーバ2および電子棚札管理サーバ3とは有線LANによる通信を行い、一方、ハンディターミナル7および無線中継器8とは無線LANによる通信を行う。
【0013】
各電子棚札端末6は、売り場の商品陳列棚SH(図2参照)などに設置され、それぞれ対応付けられた商品に関する商品情報(商品名を示す情報、価格(標準価格)を示す情報、値引き情報、成分を示す情報など)を表示する情報表示装置である。
【0014】
なお、ここでいう「値引き情報」とは、賞味期限または消費期限などの所定期限に近づき、通常の販売価格(標準価格)より安く販売する「見切り商品」の値引きに係る情報のことである。
【0015】
図2は、電子棚札端末6の設置状態を説明するための斜視図である。
【0016】
図2に示すように、電子棚札端末6は、商品陳列棚SHなどに設置される。そして、電子棚札端末6は、当該電子棚札端末6が設置されている付近に陳列されている商品G、即ち、対応付けられた商品Gに関する商品情報を表示部61に表示する。
【0017】
なお、図2の例では、電子棚札端末(A)6が、「牛ロースしゃぶしゃぶ用」という商品名の商品(牛ロース)Gに対応付けて設置されている場合を示している。即ち、この場合には、電子棚札端末(A)6は、「牛ロースしゃぶしゃぶ用」という商品Gに関する商品情報を表示する。
【0018】
図1に戻って、ハンディターミナル7は、店舗の店員などにより操作される携帯型の情報処理端末であり、バックヤードでの商品の検品データの入力に使用されるとともに、電子棚札端末6の端末コード部62(図3参照)で表される端末コード(棚札ID)と、商品Gに付されたバーコード(GS1データバー)の商品コードを読み取るのに使用される。なお、ハンディターミナル7で読み取られた端末コード(棚札ID)および商品コードは、無線LANアクセスポイント4を介して電子棚札管理サーバ3に送信される。
【0019】
無線中継器8は、売り場の天井などに設置され、無線LANアクセスポイント4を介して、ストアサーバ2または電子棚札管理サーバ3と、各電子棚札端末6とを通信可能に接続するための装置である。なお、本実施形態の無線中継器8は、無線LANアクセスポイント4とは無線LANによる通信を行い、一方、各電子棚札端末6とは無線PAN(Personal Area Network)による通信を行う。
【0020】
図3は、電子棚札端末6の外観構成を説明するための斜視図である。
【0021】
図3に示すように、電子棚札端末6は、外観構成として、薄板状(ラベル状)の本体ハウジング60を備え、本体ハウジング60の正面側に、対応付けられた商品Gに関する商品情報を表示する表示画面(図4および図5参照)を表示する表示部(表示手段)61と、当該電子棚札端末6に設定された固有の端末コード(棚札ID)を表す端末コード部62を備えているとともに、本体ハウジング60の背面側に、当該電子棚札端末6を商品陳列棚SHに取り付けるためのフックや磁石などの取付部材(不図示)を備えている。
【0022】
図4および図5は、本実施形態の電子棚札端末6の表示部61で表示される表示画面の一構成例を説明するための図である。
【0023】
図4は、商品陳列棚SHに見切り商品Gと標準価格で販売する通常の商品Gとが混在して陳列されている場合に表示部61で表示される表示画面の一構成例を示す図である。
【0024】
なお、図4(a)の例では、賞味期限が販売当日「18日」である見切り商品Gに関する商品情報を表示する表示画面61Aを示しており、図4(b)の例では、賞味期限が販売当日「18日」より1日先の「19日」である見切り商品Gに関する商品情報を表示する表示画面61Bを示している。
【0025】
表示画面61Aおよび表示画面61Bは、電子棚札端末6に対応付けられた商品Gの商品名を示す情報を表示する商品名表示領域611a、611bと、商品Gの標準価格を示す情報を表示する標準価格表示領域612a、612bと、商品(見切り商品)Gの値引き情報を表示する値引き情報表示領域613a、613bと、標準価格表示領域612a、612bと値引き情報表示領域613a、613bとを区分けする区分け線614a、614bなどを有している。
【0026】
なお、見切り商品Gの値引き情報には、値引き商品Gの賞味期限日、消費期限日、有効期限日などの期限日情報や、加工日、包装年月日などの生成日情報などの年月日情報と、値引き商品Gの値引き額を示す値引き額情報とが含まれている。
【0027】
図4の例では、表示画面61Aおよび表示画面61Bは、商品名を示す情報として「牛ロースしゃぶしゃぶ用 100gあたり」を表示し、標準価格を示す情報として「標準価格 1、180円」を表示している。
【0028】
また、表示画面61Aの値引き情報としては、「賞味期限18日の品 20%引き」を示しており、一方、表示画面61Bの値引き情報としては、「賞味期限19日の品 10%引き」を示している。
【0029】
ところで、本実施形態の電子棚札端末6では、当該電子棚札端末6に対応付けられた商品Gとして、標準価格で販売する商品Gと見切り商品Gとが混在して陳列されており、更に、見切り商品Gとして、賞味期限が異なる見切り商品Gが複数陳列されている場合には、表示部61で表示される商品情報のうち値引き情報表示領域613a、613bに表示される値引き情報のみを変更表示する表示制御を行う。
【0030】
ところが、値引き情報表示領域613a、613bの値引き情報のみを変更する場合には、その値引き情報に含まれる賞味期限の数字や値引き額の数字のみが変更されることになるので、客は、それら数字が変更表示されたことに気づかない虞がある。
【0031】
そこで、本実施形態の電子棚札端末6では、値引き情報表示領域613a、613bの値引き情報(特に、その数字部分)が変更されたことを客に気付かせるべく、所定時間(例えば、「2秒」など)が経過する毎に、値引き情報表示領域613a、613bに表示される値引き情報を変更表示する場合、値引き情報表示領域613a、613b内において、変更前の値引き情報の表示位置と異なる表示位置で、変更後の値引き情報を表示する表示制御を行う。
【0032】
即ち、本実施形態の電子棚札端末6が表示する表示画面61Aの値引き情報表示領域613aにおける値引き情報と、同じく本実施形態の電子棚札端末6が表示する表示画面61Bの値引き情報表示領域613bにおける値引き情報とでは、賞味期限を示す情報および値引き額を示す情報の表示位置が異なっている。
【0033】
より具体的には、区分け線614aから値引き情報の賞味期限を示す情報の先頭の文字「賞」までの距離W1が、区分け線614bから値引き情報の賞味期限を示す情報の先頭の文字「賞」までの距離W2より短くなっており、また、区分け線614aから値引き情報の値引き額情報の先頭の文字「2」までの距離W3が、区分け線614bから値引き情報の値引き額情報の先頭の文字「1」までの距離W4より短くなっている。
【0034】
即ち、本実施形態の電子棚札端末6では、値引き情報表示領域613aにおける値引き情報の表示位置の変更方法として、区分け線614a、614bに対して値引き情報(賞味期限を示す情報および値引き額を示す情報)を近づけたり、遠ざけたりする変更方法、言い換えると、表示画面61A、61Bの横方向で値引き情報の表示位置をずらす変更方法を採用している。
【0035】
図5は、商品陳列棚SHに見切り商品Gが存在せず、標準価格で販売する通常の商品Gのみが陳列されている場合に表示部61に表示される表示画面の一構成例を示す図である。
【0036】
なお、図5の例では、賞味期限が販売当日「18日」より2日先の「20日」であり、標準価格で販売する通常の商品Gに関する商品情報を表示する表示画面61Cを示している。
【0037】
表示画面61Cは、表示画面61Aおよび表示画面61Bにおける値引き情報表示領域613a、613bが省略され、商品名表示領域611cと、標準価格表示領域612cのみを有している。
【0038】
また、表示画面61Cでは、標準価格情報表示領域612cが、標準価格表示領域612a、612bより大きく、表示画面61Cの横方向一杯に拡大されている。
【0039】
なお、図4で説明した表示画面61A、61Bによれば、標準価格を示す情報と見切り商品Gの値引き情報とを並べて表示しているので、客に対してお買い得感を演出することができる。
【0040】
図6は、電子棚札端末6の本体ハウジング60内に内臓されるハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0041】
図6に示すように、電子棚札端末6は、CPUなどで実現されて各部を制御する制御部63を備えるとともに、その制御部63とバスBL1を介して接続されるROMやRAMなどで実現されて各種処理を実行するための処理プログラムや、電子棚札管理サーバ3から無線中継器8を介して受信した表示データや、端末コード部62で表される端末コード(棚札ID)などの各種ファイルを記憶する記憶部64と、その記憶部64に記憶された表示データに基づいて対応付けられた商品Gに関する商品情報を表示する表示画面を有する表示部61と、表示データの切り替え処理や通信処理などの各種制御時におけるタイミングをとるための計時処理を行うタイマ部65と、表示データや棚札IDデータなどの各種データの送受信を行う通信部66と、各部の動作に必要な電力を供給するバッテリ67とを備えている。
【0042】
なお、表示部61には、表示部61の画面に一度情報を表示した後、表示部61への電力供給が遮断されても画面の表示を保持し続けることが可能な省電力に優れたメモリ性液晶を採用している。
【0043】
即ち、この電子棚札端末6では、表示部61における表示内容を変更しない場合には、表示部61に対するバッテリ67からの電力供給を遮断するような制御を行っている。
【0044】
また、本実施形態の表示部61では、高精細フルドット表示を採用していることにより、対応付けられた商品Gに関する情報としての商品名や価格などの文字情報以外にも、対応付けられた商品Gに付されるバーコード、QRコード、GS1データバーなどの各種コードと同一のコードや、対応付けられた商品Gの原産地を示す地図、などの画像も表示することが可能である。
【0045】
なお、本実施形態の表示部61では、対応付けられた商品に関する文字や画像の商品情報以外にも、対応付けられた商品または他の商品を客にアピールする商品広告を示す文字や画像などの情報を表示することも可能である。
【0046】
また、本実施形態の電子棚札端末6では、表示部61にメモリ性液晶を採用し、通信部66の通信に、省電力化に優れた無線PAN技術を採用していることから、電力供給源となるバッテリ67として、店舗側で交換自在のリチウムコイン電池を利用することができる。
【0047】
図7は、ストアサーバ2および電子棚札管理サーバ3のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0048】
図7に示すように、ストアサーバ2および電子棚札管理サーバ3は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、CPU(Central Processing Unit)101と、このCPU101とバスラインBL2を介して接続されるROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスク装置)104、記憶媒体読取部105、通信部106、入力部107、表示部108、音声出力部109などと、電力供給部110などを備えている。
【0049】
ここで、CPU101は、このコンピュータ(ストアサーバ2または電子棚札管理サーバ3)全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御するものである。また、ROM102またはHDD104は、コンピュータにおける各種処理を実行するための制御プログラムなどの各種ファイルを記憶するものである。また、RAM103は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、コンピュータの起動時にROM102またはHDD104から読み出された制御プログラムなどの各種ファイルを一時的に記憶するものである。
【0050】
記憶媒体読取部105は、CD−RW(Compact Disc−Rewritable)やDVD−RW(Digital Versatile Disc−Rewritable)などの外部記録媒体に対する読み書き処理を行う装置である。
【0051】
通信部106は、通信インタフェース回路(不図示)を有し、ネットワーク5を介して接続された他の機器との間で各種データの送受信を行うものである。
【0052】
入力部107は、キーボードやマウス等の各種操作機器や入力インタフェース回路(不図示)を有し、入力インタフェース回路が各種操作機器からの操作信号をCPU101に出力するものである。
【0053】
音声出力部109は、スピーカや音響回路(不図示)を有し、スピーカから警告音などの各種音を鳴動させる処理を行うものである。
【0054】
電力供給部110は、商用電源からの電圧を前記した各構成要素に供給する直流電圧に変換して出力するものである。
【0055】
図8は、電子棚札端末6における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0056】
図8に示すように、電子棚札端末6は、機能的構成として、データ送受信部610、表示データ記憶部620および表示制御部630を含み、表示処理を実行する表示処理部600を有している。
【0057】
ここで、データ送受信部610は、表示データなどの各種データを送受信する。
【0058】
表示データ記憶部620は、データ送受信部610を介して受信した表示データを記憶部64に対して更新記憶する処理を行う。
【0059】
表示制御部630は、記憶部64に記憶されている表示データを用いて、表示部61で商品情報を表示する表示画面61A、61B、61C(図4および図5参照)を表示する表示制御を行う。
【0060】
また、この表示制御部630は、所定時間(例えば、「2秒」など)が経過する毎に、表示部61で表示される商品情報のうち値引き情報表示領域(所定の表示領域)613a、613bに表示される値引き情報(所定情報)を変更表示する場合、変更前の値引き情報の表示位置(表示形式)と異なる表示位置で、変更後の値引き情報を表示する表示制御を行う。
【0061】
図9は、電子棚札管理サーバ3における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0062】
図9に示すように、電子棚札管理サーバ3は、機能的構成として、データ送受信部310、棚札情報管理部320、表示データ生成部330、値引き値管理部340などを含み、電子棚札端末6の表示を制御する棚札表示制御部300を有している。
【0063】
ここで、データ送受信部310は、他の機器に対する各種データの送受信処理を行ったり、電子棚札管理サーバ3の入力部107から各種データを入力処理する。
【0064】
棚札情報管理部320は、棚札情報管理テーブルT(図10参照)を有し、データ送受信部310および値引き値管理部340から入力した情報に基づいて、棚札情報管理テーブルTの登録情報を更新処理したり、表示データ生成部330に表示データの生成を指示する。
【0065】
図10は、棚札情報管理テーブルTの一構成例を説明するための図である。
【0066】
図10に示すように、棚札情報管理テーブルTは、各電子棚札端末6の識別情報としての端末コード(棚札ID)が登録される棚札ID項目と、当該IDに対応付けられた商品G、即ち、各電子棚札端末6に対応付けられた商品Gの商品識別コードが登録される商品識別コード項目と、商品Gの商品名が登録される商品名項目と、商品Gの年月日情報(この例では、賞味期限)が登録される年月日項目と、商品G、1つ当たりの単価(標準価格)が登録される単価項目と、当該商品Gの値引き額を示す情報(この例では、何%引きなど)が登録される値引き値項目と、当該商品Gが商品陳列棚SHなどに陳列されている商品Gの個数が登録される残数項目などを有している。
【0067】
なお、この棚札情報管理テーブルTでは、例えば、上から3行分の登録内容が、図2に示す電子棚札端末(A)6の登録内容を示しており、電子棚札端末(A)6の棚札IDが「A」であり、電子棚札端末(A)6に対応付けられた商品Gが、商品識別コード「aaaa」、商品名「牛ロースしゃぶしゃぶ用」の商品であることを示している。
【0068】
また、電子棚札端末(A)6に対応付けられて商品陳列棚SHに陳列されている商品Gとして、賞味期限が販売当日「2010.8.18」であり、値引き値として「20%引き」が設定された見切り商品Gが「1個」陳列されており、また、賞味期限が販売当日の1日先の「2010.8.19」であり、値引き値として「10%引き」が設定された見切り商品Gが「3個」陳列されており、更に、賞味期限が販売当日より2日先の「2010.8.20」であり、値引きをしない標準価格で販売する通常の商品Gが「10個」陳列されていることを示している。
【0069】
なお、図10の例では、年月日項目に登録される情報として、商品の賞味期限である場合について説明したが、これ以外にも、商品の加工日、消費期限日、有効期限日などのいずれかであっても良いものとする。また、図10の例では、値引き値項目に登録される情報として、「10%引き」などの値引き額を示す情報の場合について説明したが、これ以外にも、「1割引」などの割引を示す情報であっても良いものとする。
【0070】
図9に戻って、表示データ生成部330は、棚札情報管理テーブルTの登録情報に基づいて、各電子棚札端末6で表示される商品情報(商品名を示す情報、価格(標準価格)を示す情報、値引き情報、成分を示す情報など)を示す表示データを生成する。
【0071】
値引き値管理部340は、データ送受信部310を介してストアサーバ2やPOS端末(不図示)などの上位装置から受信した当営業日の売上データや過去の販売実績データなどの商品管理データに基づいて、見切り商品Gの販売による当該店舗の利益が最適化となる(例えば、利益が最大となる)ように、各電子棚札端末6に対応付けられる見切り商品Gの時間経過に伴って段階的に変更する値引き値(例えば、「10%引き」など)を算出して、棚札情報管理部320に出力する。
【0072】
なお、前記した図8および図9における各機能構成は、制御部63、CPU101が、それぞれ記憶部64、HDD104などの記憶手段に記憶されている処理プログラムを、記憶部64、HDD104上に展開して実行することにより実現されるものである。
【0073】
次に、電子棚札管理サーバ3および電子棚札端末6の処理動作について説明する。
【0074】
図11は、電子棚札管理サーバ3の処理の流れを示すフローチャートである。
【0075】
図11に示すように、電子棚札管理サーバ3では、ステップS11およびステップS12において、データ送受信部310を介して棚札IDおよび商品GのGS1データバーのバーコードデータの入力があるか否か、または、値引き値管理部340の算出結果に基づいて表示価格の変更が必要な電子棚札端末6が有るか否かを監視しており、この監視の結果、ストアサーバ2または電子棚札管理サーバ3の入力部107またはハンディターミナル7を介して、データ送受信部310が、棚札IDおよび商品Gのバーコード情報を入力すると(ステップS11:YES)、続いて、ステップS13において、棚札情報管理部320が、棚札情報管理テーブルTに受信した棚札IDを登録するとともに、その棚札IDに対応付けられる商品Gに関する商品情報(商品名を示す情報、価格(標準価格)を示す情報、値引き情報、成分を示す情報など)をストアサーバ2などから取得して登録する。
【0076】
続いて、ステップS14において、表示データ生成部330が、当該棚札IDの電子棚札端末6に表示させる商品情報(例えば、商品名、価格(標準価格)、値引き額などを示す情報)(例えば、図5に示す表示画面61Cで表示する商品情報など)を含む表示データを生成する。
【0077】
続いて、ステップS15において、表示データ生成部330が生成した表示データをデータ送受信部310に出力することにより、データ送受信部310が該当する電子棚札端末6に表示データを送信し、ここでの処理を終了する。
【0078】
一方、前記ステップS11およびS12の監視の結果、表示価格の変更が必要な電子棚札端末6があった場合(ステップS12:YES)、続いて、ステップS16において、値引き値管理部340が、当該電子棚札端末6において更新表示される値引き値などの価格情報を算出し、該算出した価格情報とともに当該電子棚札端末6の棚札IDを、表示データ生成部330に出力する。これにより、処理がステップS14に移行し、表示データ生成部330により更新後の価格情報を有する商品情報(例えば、図4(a)に示す表示画面61Aまたは図4(b)に表示する表示画面61Bで表示する商品情報など)を含む表示データが生成され、それ以降、同様の処理が行われる。
【0079】
図12は、電子棚札端末6の処理の流れを示すフローチャートである。
【0080】
図12に示すように、電子棚札端末6では、ステップS21において、表示処理部600が、電子棚札管理サーバ3からの表示データの受信の待受け処理を行うとともに、表示制御部630が、現在、記憶部64に記憶している表示データに基づく商品情報を含む表示画面(61A、61B、61Cなど)を表示部61に表示する表示制御を行う。
【0081】
ここで、表示処理部600が、データ送受信部610を介して、電子棚札管理サーバ3から表示データを受信した場合(ステップS22:Yes)、続いて、ステップS23において、表示データ記憶部620が、受信した表示データを記憶部64に更新記憶する。その後、表示処理部600は、処理をステップS21に移行させて以下同様の処理を行う。即ち、ステップS23の記憶処理した後のステップS21の処理では、表示処理部600は、記憶部64に新たに更新記憶した表示データに基づく表示処理を実行する。
【0082】
図13は、ステップS21の処理における表示処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【0083】
図13に示すように、この処理では、まず、ステップS211において、表示制御部630は、受信して記憶部64に記憶した表示データに値引き情報が含まれているか否かを判定する。
【0084】
この判定の結果、値引き情報が含まれていないと判定された場合(ステップS211:No)、続いて、ステップS212において、表示制御部630は、値引き情報を含まない通常の表示画面(例えば、図5の表示画面61C)を表示部61に表示する表示制御を行う。
【0085】
即ち、ステップS212の表示処理は、当該電子棚札端末6に対応付けられた商品Gとして、通常の商品Gのみが商品陳列棚SHに陳列されている場合の表示処理である。より具体的には、例えば、販売当日「18日」の営業時間が「PM7:00」であり、賞味期限が販売当日「18日」より1日先の「19日」である見切り商品Gや、賞味期限が販売当日「18日」である見切り商品Gなどが全て売り切れて、賞味期限が販売当日「18日」より2日先の「20日」である標準価格で販売する通常の商品Gのみが陳列されている場合に、表示制御部630は、図5に示す表示画面61Cを表示部61に表示する。
【0086】
一方、ステップS211の判定の結果、値引き情報が含まれていると判定された場合(ステップS211:Yes)、続いて、ステップS213において、表示制御部630は、値引き情報が複数有るか否かを判定する。
【0087】
この判定の結果、値引き情報が複数ない、即ち、1つのみであると判定された場合(ステップS213:No)、続いて、ステップS214において、表示制御部630は、標準価格を示す情報と値引き情報とを区分けして表示し、且つ、それら両情報がそれぞれ対応する表示領域(標準価格情報表示領域や値引き情報表示領域)内の固定位置で表示される表示画面(例えば、図4(a)の表示画面61Aのようなもの)を表示部61に表示する表示制御を行う。
【0088】
一方、ステップS213の判定の結果、値引き情報が複数あると判定された場合(ステップS213:Yes)、続いて、ステップS215において、表示制御部630は、標準価格を示す情報が固定表示され、値引き情報のみが時分割で変更表示される表示画面を表示部61に表示する表示制御を行う。
【0089】
即ち、このステップS215の処理では、表示制御部630は、所定時間経過する毎に、値引き情報のみが、変更前と変更後で表示位置が異なるように表示する表示画面を表示部61に表示する表示制御を行う。
【0090】
即ち、ステップS215の表示処理は、当該電子棚札端末6に対応付けられた商品Gとして、通常の商品Gと、賞味期限の異なる複数の見切り商品Gとが商品陳列棚SHに陳列されている場合の表示処理である。より具体的には、例えば、複数の値引き情報として、「賞味期限18日の品 20%引き」と、「賞味期限19日の品 10%引き」といった2つの値引き情報があった場合で、販売当日「18日」の営業時間が「AM10:00」であり、賞味期限が販売当日「18日」より2日先の「20日」である標準価格で販売する通常の商品Gと、賞味期限が販売当日「18日」より1日先の「19日」である見切り商品Gと、賞味期限が販売当日「18日」である見切り商品Gとが混在して陳列されている場合に、表示制御部630は、5秒などの所定時間が経過する毎に、図4(a)に示す表示画面61Aと図4(b)に示す表示画面61Bを交互に切り替えて表示部61に表示する。
【0091】
なお、ステップS212、ステップS214およびステップS215の処理後には、表示処理部600は、処理をステップS22に移行させて以下同様の処理を行う。
【0092】
即ち、以上説明した実施形態によれば、電子棚札端末6における表示内容の変更を分かり易くすることができる。
【0093】
より具体的には、前記した実施形態によれば、電子棚札端末6の表示部61で表示される商品情報のうち、客にとって重要な情報である値引き情報(特に、値引き額を示す数字)のみを、所定時間経過する毎に変更表示する場合に、変更前の値引き情報の表示位置と異なる表示位置で、変更後の値引き情報を表示するように構成したため、値引き情報の変更が分かり易くなり、客に値引き情報の変更が行われていることを容易に気付かせることが可能となる。
【0094】
更に、より具体的には、前記した実施形態によれば、値引き情報として、「10%引き」が「20%引き」に変更されるような場合、即ち、「1」という数字が「2」に変わるだけの場合、即ち、数字のみの変更のように変更が分かり難い変更表示をする場合でも、客に値引き情報の変更が行われていることを容易に気付かせることが可能となる。
【0095】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本実施形態は、前記した実施形態により限定されるものではない。
【0096】
例えば、前記した実施形態では、値引き情報表示領域613a、613b内において、値引き情報の表示位置を横方向にずらす場合について説明したが、これ以外にも、例えば、値引き情報表示領域613a、613b内において、値引き情報の表示位置を縦方向にずらすような形態とすることも可能である。
【0097】
また、前記した実施形態では、表示制御部630の表示制御における「表示形式」として、「表示位置」である場合について説明したが、これ以外にも、例えば、「表示フォントの種類」や「表示色」などの他の表示形式とすることも可能である。
【0098】
また、前記した実施形態では、値引き情報に含まれる値引き額情報として、「10%引き」や「50円引き」などの値引率を示す情報について説明したが、これ以外にも、例えば、値引き額情報として、標準価格より値引き額を差し引いた値引き後価格を示す情報を採用することも可能である。
【0099】
また、前記した実施形態では、表示形式を変更する所定情報として、年月日情報(「賞味期限18日の品」など)と値引き額情報(「10%引き」など)などを含む値引き情報の場合について説明したが、これに限定されず、その他の情報を設定することも可能である。
【0100】
また、前記した実施形態の電子棚札管理サーバ3や電子棚札端末6で実行される各種プログラムは、ROMなどの記憶手段に予め組み込むように提供してもよいし、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0101】
また、前記した実施形態では、情報表示装置として電子棚札端末6の場合について説明したが、これに限定されず、その他の情報表示装置とすることも可能である。
【0102】
その他、前記した実施形態におけるシステム構成や、各装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成や、表示画面で表示される情報のレイアウトや、各装置の処理手順などは、単なる例として記載したものであり、本実施形態は、これらにより限定されない。
【符号の説明】
【0103】
1 電子棚札システム
2 ストアサーバ
3 電子棚札管理サーバ
4 無線LANアクセスポイント
5 ネットワーク
6 電子棚札端末(情報表示装置)
7 ハンディターミナル
8 無線中継器
61 表示部(表示手段)
62 端末コード部
63 制御部
64 記憶部
65 タイマ部
66 通信部
67 バッテリ
600 表示処理部
610 データ送受信部
620 表示データ記憶部
630 表示制御部(表示制御手段)
61A、61B、61C 表示画面
611a、611b、611c 商品名表示領域
612a、612b、612c 標準価格表示領域
613a、613b 値引き情報表示領域(所定の表示領域)
614a、614b 区分け線
SH 商品陳列棚(商品陳列箇所)
G 商品(通常の商品、見切り商品)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0104】
【特許文献1】特開2009−251811号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に対応付けて設置され、前記商品に関する商品情報を表示する情報表示装置であって、
前記商品情報に含まれる各種情報をそれぞれ割当てられた表示領域で表示する表示手段と、
前記表示手段で表示される商品情報のうち所定の前記表示領域に表示される所定情報を変更表示する場合、変更前の所定情報の表示形式と異なる表示形式で、変更後の所定情報を表示する表示制御を行う表示制御手段と、
を有する、情報表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、所定時間が経過する毎に前記所定の表示領域に表示されている所定情報を変更表示する場合、前記表示制御を行う、請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記所定の表示領域は、前記商品の値引きに係る値引き情報を表示する値引き情報表示領域である、請求項1または2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、所定時間が経過する毎に、前記値引き情報表示領域に表示される値引き情報を変更表示する場合、前記値引き情報表示領域内において、変更前の値引き情報の表示位置と異なる表示位置で、変更後の値引き情報を表示する表示制御を行う、請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記値引き情報は、前記商品の、期限日を示す情報および値引き額を示す情報を含む、請求項3または4に記載の情報表示装置。
【請求項6】
商品に対応付けて設置され、前記商品に関する商品情報を表示する表示手段を備える情報表示装置に実装されるコンピュータを、
前記表示手段で、前記商品情報に含まれる各種情報をそれぞれ割当てられた表示領域で表示するとともに、前記表示手段で表示される商品情報のうち所定の前記表示領域に表示される所定情報を変更表示する場合、変更前の所定情報の表示形式と異なる表示形式で、変更後の所定情報を表示する表示制御を行う表示制御手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−53811(P2012−53811A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197461(P2010−197461)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】