説明

情報記録装置

【課題】装置外筐を構成するケーシング内に情報記録ユニットを簡単に着脱することが可能な情報記録装置を提供する。
【解決手段】カード収納部と情報記録部を内蔵するケーシングに外部から情報記録ユニットを着脱可能に装着する際に、ケーシングにユニット挿入開口と、この開口から情報記録部に記録ユニットを案内するガイドレールを設ける。このとき記録ユニットをユニット挿入開口に挿入する挿入姿勢と、情報記録部に装着する装着姿勢を異ならせてユニット挿入開口が記録ユニットの据付面積より小さくなるように構成し、ガイドレールは挿入開口から記録ユニットの姿勢を変更して情報記録部に案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックカード、厚紙カードなどの記録媒体に情報記録する情報記録装置に係わり、装置外装のケーシングから情報記録ユニットを着脱するユニット交換機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種の情報記録装置は、各種証明用カード、商決済用カードなどとして使用されるカード類に情報記録する装置として広く知られている。この情報記録ユニットとしては、磁気的に情報記録する磁気リードライタユニット、電気的に情報記録するICリードライタユニット、或いは文字画像情報を記録する印刷ユニットなどが知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、複数のカードを収納したカードカセットから繰り出したカードを磁気記録部と画像記録部に案内し、磁気情報の記録と画像情報の記録を同時に処理する装置が開示されている。また特許文献2にも同様に磁気情報の記録と画像情報の記録を同時に処理する装置が開示されている。
【0004】
このようにカードに画像情報と磁気情報或いはIC情報を同時に形成する装置は、例えばカード発行システムの端末装置として知られている。特許文献1の装置はカードの供給スタッカと、このスタッカから繰り出したカードの搬送パスに磁気記録ユニットを配置し、その下流側に画像形成プラテンを配置した装置が提案されている。また特許文献2にはカードホッパから繰り出したカードを反転ユニットで磁気記録経路と画像形成経路に振り分け搬送し、それぞれの経路で磁気情報記録と画像情報記録を実行する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−187712号公報
【特許文献2】特開2001−063893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようにカードなどの記録媒体に磁気情報記録、IC情報記録、画像情報記録する情報記録装置は、特許文献1、2などで知られている。そして証明用カード、商決済用カードに磁気的に情報記録する磁気リードライタユニット、電気的に情報記録するICリードライタユニット、或いはコード情報を記録するバーコードリードライタユニットも種々の方式が知られている。
【0007】
このため、この種の情報記録装置は、カード発行システムに応じたリードライタユニットを装備する必要があり、カード上に画像情報を記録する印刷ユニットを除いて磁気記録ユニット、IC記録ユニットはオプションユニットとして装置に着脱可能に構成している。
【0008】
そこでオプションユニットを装置に着脱可能に装着する場合、装置の外装ケーシングに開閉扉を設け、この扉を開放してユニットを装置内に装備している。しかし、この種の装置では磁気リードライタユニットとICリードライタユニットと画像形成用のインクリボンカートリッジなどケーシング内に着脱するユニット或いはカセットが複数種類に及ぶことが一般的である。
【0009】
従って、ケーシングに複数の開閉扉を設けることとなり、装置フレームの強度を損ねることとケーシング内側に配置する部品、例えばハーネス部品などの配置に問題が生ずる。
【0010】
本発明者は、ケーシング内に装着するオプションユニットをケーシングの開口から挿入する姿勢と、内部に装着する姿勢を異ならせることによって挿入開口を小型化することが可能であるとの着想に至った。
【0011】
本発明は、装置外筐を構成するケーシング内に情報記録ユニットを簡単に着脱することが可能であると共にケーシングを小型コンパクトで堅牢に構成することが可能な情報記録装置の提供をその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
なお、本発明にあって据付面積とは機器を設置したときに占有する床面積の意味とする。上記課題を達成するため本発明は、カード収納部と情報記録部を内蔵するケーシングに外部から情報記録ユニットを着脱可能に装着する際に、ケーシングにユニット挿入開口と、この開口から情報記録部に記録ユニットを案内するガイドレールを設ける。このとき記録ユニットをユニット挿入開口に挿入する挿入姿勢と、情報記録部に装着する装着姿勢を異ならせてユニット挿入開口が記録ユニットの据付面積より小さくなるように構成し、ガイドレールは挿入開口から記録ユニットの姿勢を変更して情報記録部に案内することを特徴としている。
【0013】
更にその構成を詳述すると、複数の記録媒体を収納するカード収納部(4)と、カード収納部から送られた記録媒体に情報記録する情報記録部(A)と、カード収納部の記録媒体を情報記録部に移送する搬送経路(P1)と、カード収納部と情報記録部とを内蔵するケーシング(2)と、情報記録部にケーシング外部から着脱可能に装着される情報記録ユニット(24)とを備える。そしてケーシングには、情報記録ユニットを挿入するユニット挿入開口(13)と、このユニット挿入開口から情報記録部に情報記録ユニットを案内するガイドレール(15)とを設ける。このときガイドレールは、情報記録ユニットをユニット挿入開口に挿入する挿入姿勢と、この情報記録ユニットを情報記録部に装着する装着姿勢が異なるように構成してユニット挿入開口を情報記録ユニットの外形状より小さく形成する。そこでガイドレールはユニット挿入開口から挿入した情報記録ユニットの姿勢を変更して情報記録部に案内するように構成する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、ケーシングに情報記録ユニットの据付面積より小さいユニット挿入開口を設け、この開口から情報記録ユニットを挿入する挿入姿勢と情報記録部に装着する装着姿勢が異なるようにガイドレールで挿入開口から挿入した記録ユニットの姿勢を変更して情報記録部に案内するようにしたものであるから以下の効果を奏する。
【0015】
ケーシング内に記録ユニットを着脱可能に装着する際に、ケーシングにユニットの据付面積より小さいユニット挿入開口から着脱することとなるため、ケーシングを比較的堅牢で小型コンパクトに構成することが可能である。つまりケーシングに記録ユニットの外形状に合致する開口と、ユニット装着部に挿入する空間(着脱スペース)を確保することに起因するケーシング強度の低下とケーシングの内部スペースの大型化を招くことがない。
【0016】
このように本発明は、例えば情報記録ユニットの外形状が直方体であるとき、その最小断面積とほぼ一致する形状にユニット挿入開口をケーシングに形成することが可能であるから、ケーシングは比較的堅牢となり装置フレームをモノコック構造など簡素化することが可能である。これと共にケーシング内に複数の記録ユニット、或いはカードカセット、インクリボンカセットなどを着脱する装置構成の場合に、ケーシングを簡単な構造で小型に構成することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係わる情報記録装置の全体構成を示す説明図。
【図2】(a)は図1の装置のレイアウト構成を示す概念図であり、(b)は給紙カセットの断面図。
【図3】図1の装置に於ける磁気記録ユニットの装着状態図。
【図4】(a)はユニット装着部の詳細説明図であり、(b)は磁気記録ユニットの全体斜視図。
【図5】磁気記録ユニットとケーシングとの装着状態を示す概念図。
【図6】図1の装置に於ける制御構成図。
【図7】図1の装置に於ける磁気記録ユニットの挿入中の状態を示す図。
【図8】図1の装置に於けるIC記録ユニットの装着状態図。
【図9】磁気記録ユニット及びIC記録ユニットを装着するためのガイドレールを示す図。
【図10】磁気記録ユニットが装着状態でジャム開閉カバーを開いた状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。
図1は本発明に係わる情報記録装置1の全体構成の説明図である。この装置は各種証明用のIDカード、商取引用のクレジットカードなどに磁気情報、IC情報などの「情報記録」と文字、写真、マークなどの「画像形成(印刷)」を行う。このため図1に示すケーシング(外筐体;以下同様)2には、情報記録部Aと画像転写部Bと給紙部Cが備えられる。この他、ケーシング2には画像転写部Bに転写フィルム46が走行可能に装備され、この転写フィルム46に画像を形成する画像形成部Dが備えられる。
【0019】
上記ケーシング2は、金属、合成樹脂などの成形加工で適宜のデザイン形状に形成(図示のものはボックス形状)されている。図示2aは外装プレートであり、その適宜個所に補強ステーが内張され、この外装プレートで装置強度を保持するモノコック構造に構成されている。
【0020】
図2は図1の装置のレイアウト構成を示す概念図であり、これに従ってケーシング2の内部構造を説明する。
【0021】
ケーシング2には、給紙部Cと、この給紙部Cから送られた記録媒体(以下「カード」という)の方向を変換する反転部Fが配置されている。反転部Fの下流側には、第1の方向にカードを移送する第1搬送パスP1と、第2の方向にカードを移送する第2搬送パスP2が配置されている。図1の装置は、第2搬送パスP2とは別に第3の方向にカードを移送する第3搬送パスP3及び第4の方向にカードを移送する第4搬送パスP4が配置されている。
【0022】
上記第1搬送パスP1には、カード上に画像情報を記録(印刷)する転写部Bが配置され、上記第2搬送パスP2には、カード上に磁気情報を記録する磁気記録ユニット24が配置されている。また上記第3搬送パスP3には、カード上にIC情報を記録する接触式IC記録ユニット27が配置され、第4搬送パスには、接触式IC記録ユニット27とは異なる非接触式IC記録ユニット23が配置されている。以下ケーシング2に内蔵されている各構成について説明する。
【0023】
給紙部Cは複数のカードを立位姿勢(図2(b)参照)で前後(図2左右方向)に整列収納する給紙カセット3で構成されている。この給紙カセット3はケーシング2の上部にレイアウトされている。この給紙カセット3からカードを繰り出す方向(図2矢印X方向)と、第1搬送パスP1のカード搬送方向(図2矢印Y方向)は、互いに反対方向で略々平行する方向に配置されている。つまり図2上方に位置する給紙カセット3と第1搬送パスP1は上下に平行に配置されている。このためカードの収容エリアと画像転写機構(後述する転写プラテン31、待機部E)が上下平行にレイアウトされ装置の集密化を図っている。
【0024】
上記反転部F(後述の反転ユニット)は、給紙部Cの下方に隣設して設けられ、ケーシング2の一端側(図2右端)に配置されている。そしてこの反転部Fの下流に第1搬送パスP1が略々水平方向に配置され、第2搬送パスP2及び第3搬送パスP3が略々鉛直方向に配置されている。この第1第2搬送パスP1、P2は、角度が異なる方向に配置され図示のように90度乃至180度の角度範囲に配置されることが好ましいが経路の集密性を考慮して適宜の角度範囲に設定する。
【0025】
上記第1搬送パスP1には、待機部Eと転写部Bとが配置され、待機部Eは反転部Fと転写部Bとの間に配置されている。この待機部Eは、図1に示す第1ローラ対29と第2ローラ対30で構成されている。転写部Bは、転写プラテン(図示のものはプラテンローラ31)で構成されカードをバックアップ支持して表面(図1下面)に画像転写する。この転写プラテン31には転写ローラ33がカードから離間した待機位置とカードに接する作動位置との間で昇降するように配置されている。
【0026】
この転写プラテン31と転写ローラ33との間には転写フィルム46が巻装されている。図示のものは後述するフィルムカセット50で構成され、このフィルムカセット50は後述するリボンカセット42と共に第1搬送パスP1の下方に配置されている。
【0027】
フィルムカセット50に収容された転写フィルム46は、上記転写プラテン31と画像形成部Dとの間で走行するようにフィルムパスP4が構成されている。画像形成部Dは第1搬送パスP1の待機部Eの配置スペースでこの搬送パスの下方に配置されている。そして画像形成部Dは画像形成プラテン45と、このプラテンに対向配置されたサーマルヘッド40で構成され、両者の間にインクリボン41が走行するように配置されている。このインクリボン41の構成は後述するリボンカセットで説明する。
【0028】
このように構成された画像形成部Dは、上方に第1搬送パスP1の反転部Fと待機部Eが位置し、側方に第2搬送パスP2とその情報記録部A(後述する磁気記録機構及びIC記録機構)が位置する。そして第1搬送パスP1の反転部Fと画像転写部Bとの間にリボンカセット42とフィルムカセット50がこの順に配置されている。
【0029】
上述のように第1搬送パスP1と第2搬送パスP2を反転部Fを介して角度の異なる方向に配置し、この両パスで囲まれるエリア内にリボンカセット42とフィルムカセット50を配置して中間転写エリアを形成する。そして、反転部Fと画像転写部Bの間の第1搬送パスP1に待機部Eを配置し、その下方に画像形成部Dを配置する。このようなレイアウト構成によって装置の集密化が可能となりコンパクト化が達成される。さらに、第1搬送パスP1と第2搬送パスP2との間に第3搬送パスP3を配置し、情報記録部Aに複数の情報記録部(磁気記録ユニット24及び接触式IC記録ユニット27)を配置したことにより、より装置の集密化が可能となる。
【0030】
[給紙部の構成]
上記給紙部Cは、複数枚のカードを収納するホッパ機構で構成する。図示のホッパ機構はケーシング2に着脱可能に装着する給紙カセット3で構成されている。給紙カセット3は、図2(b)に示すようにボックス形状のカセット筐体3aと、この筐体内に設けられたカード収容部4で構成される。このカード収納部4は、複数のカードを立位姿勢で整列して収納可能なカード寸法に適合する収容スペースで構成されている。このカード収納部4には図示上方にカードを出し入れする開口部が設けられ、この開口部を開閉する開閉カバー(不図示)がヒンジ連結されている。
【0031】
上記カード収納部4は、図2(b)に示すように一端(図示左端)から他端(右端)にカードを前後に整列して立位姿勢で収納するスペース形状に構成されている。このスペースにはカードを立位姿勢で載置するカード載置面5と、最前列のカードを係止するカード係止面6が設けられている。
【0032】
上記カード載置面5とカード係止面6はカードを前傾姿勢で保持する。このためカード載置面5は操出方向(矢示X方向)に高低差Δdを有する傾斜面か、若しくは段差面で構成されている。また、カード係止面6はカードを前傾姿勢で係止する傾斜面で形成されている。この場合カード繰出方向とは、カードを前後に積載する方向で開口部にカードを繰り上げる方向を云う。
【0033】
上記カード収納部4には、給紙開口7が操出方向先端部に設けてある。この給紙開口7は最前列のカードを筐体外部に搬出可能な開口で構成されている。そして図2(b)に示すようにカード係止面6に前傾姿勢で係止された最前列のカードをカセット筐体3aの底部から外部に搬出するスリット形状に形成されている。この給紙開口7はカード厚さに適合するスリット厚さと幅で構成され、最前列のカードのみが通過可能なスリット形状に形成されている。この給紙開口7でカードを一枚ずつ分離する分離手段を構成している。
【0034】
上記カード収納部4には、図1に示すように最前列のカード表面に後述するピックアップローラ19を係合させるピッカー開口11が設けられている。このピッカー開口11は、最前列のカードを給紙開口7から繰り出すため、後述するピックアップローラ19を最前列のカードに係合させる開口として形成されている。
【0035】
[反転部の構成]
給紙部Cの下流側に配置される反転部(反転ユニット:以下同様)Fについて説明する。図1に示すように給紙カセット3の給紙開口7の下流側に搬入ローラ22が配置されている。そして給紙カセット3から繰り出されたカードは搬入ローラ22で反転ユニットFに送られる。反転ユニットFは装置フレーム(不図示)に旋回動可能に軸受け支持されたユニットフレームと、このフレームに支持された一対、或いは複数のローラ対で構成される。
【0036】
図示のものは距離を隔てて前後に配置された2つのローラ対20、21をユニットフレームに回転自在に軸支持されている。そしてユニットフレームは旋回モータ(パルスモータなど)で所定角度方向に旋回動し、これに取付けられているローラ対は搬送モータで正逆転方向に回転するように構成されている。この駆動機構は図示しないが、例えば1つのパルスモータでユニットフレームの旋回動と、ローラ対の回転をクラッチで切り換えるように構成する。
【0037】
従って給紙カセット3に準備されたカードはピックアップローラ19によって繰出され、給紙開口7の分離ギャップで1枚ずつ分離され下流側の反転ユニットFに送られる。そして反転ユニットFはカードをローラ対20、21でユニット内に搬入し、ローラ対でニップした状態で所定角度方向に姿勢偏向することとなる。
【0038】
上記反転ユニットFの下流側には後述する第1搬送パスP1、第2搬送パスP2、第3搬送パスP3と第4搬送パスP4が、それぞれの角度方向に配置されている。そして第2搬送パスP2には磁気記録ユニット24が内蔵され、反転部Fから送られたカードの磁気ストライプに磁気情報を記録する。図示の磁気記録ユニット24はリードライトヘッドで構成され、磁気情報の記録と同時に、記録した情報を読み取って正誤判別するように構成されている。第3搬送パスP3には接触式IC記録ユニット27が内蔵され、記録媒体にIC情報記録を行う。
【0039】
また、第4搬送パスP4には非接触式IC記録ユニット23が内蔵され、予め記録媒体に内蔵されているICに情報記録する。また反転ユニットFの旋回方向外周には、リジェクトスタッカ25と、バーコードリーダ28が配置されている。このバーコードリーダ28は例えば後述する画像形成部Dで印刷したバーコードを読み取って正誤判別(エラー判別)するためのユニットである。
【0040】
従って反転ユニットFで所定の角度方向に姿勢偏向されたカードをローラ対20、21で情報記録部Aに移送すると、カード上に磁気的若しくは電気的にデータ入力することが可能となる。またこれらのデータ入力ユニットで記録ミスが生じた場合にはリジェクトスタッカ25に搬出する。
【0041】
[第1搬送パスの構成]
上記反転ユニットFの下流側には第1搬送パスP1が配置されている。この第1搬送パスP1には画像転写部Bが配置され、反転ユニットFから送られたカードに画像を形成する。この第1搬送パスP1には画像転写部Bの上流側にローラ対(ベルトでも良い)29、30が配置され、図示しない搬送モータに連結されている。この第1第2ローラ対29、30は正逆転切り換え可能に構成され、反転ユニットFから画像転写部Bにカードを搬送するのと同時に画像転写部Bからカードを反転ユニットFに搬送することが可能なようになっている。
【0042】
[待機部の構成]
第1搬送パスP1には、転写部Bの上流側に待機部Eが配置されている。この待機部Eは、カードの搬送方向長さより短い間隔で第1ローラ対29と第2ローラ対30が配置されている。この前後に距離を隔てて配置されたローラ対29、30にカードを保持した状態で一時的に待機させる。このため第1第2ローラ対29、30と駆動モータとの間には伝動クラッチ(不図示)が設けられ、クラッチをOFF状態にするとカードを停止待機させることが可能になっている。この第1第2ローラ対29、30は反転ユニットFと後述する転写部Bとの間に配置されている。また、反転ユニットFに対するカードの搬入出を検知するセンサSe5が反転ユニットFと第1ローラ対29との間に配置され、反転ユニットF内のカードの有無を検出することができる。
【0043】
なお、カードを待機させた状態において、カード先端は後述する転写ローラ33よりも上流側にある。これにより、待機中のカード先端部分が転写ローラ33によって加熱されることがないため、カードに転写される画像にムラが発生する恐れがない。また、カード先端が屈曲している場合、カードを転写ローラ33上に待機させてしまうと、後述する転写フィルム46にカードが擦れて転写フィルム46を傷つけてしまう恐れがあるが、本実施形態では待機部Eを転写部Bの上流側に配置しているため、転写フィルム46を傷つけることもない。また、カードを待機させた状態において、カード後端は第1ローラ対29とセンサSe5との間(センサSe5を通過した状態)にあるので、カード待機中に反転ユニットFが旋回してもカードに接触することがない。
【0044】
このように待機部Eを反転ユニットFと転写部Bとの間の第1搬送パスP1に配置することによって上流側に位置する第2搬送パスP2で磁気情報を記録するジョブ及び第3搬送パスP3でIC情報を記録するジョブと、下流側に位置する第1搬送パスP1で画像形成するジョブを分離して制御することが出来る。
【0045】
従って下流側の第1搬送パスP1における画像形成ジョブで例えば転写フィルム46にジャムなどの不具合が発生したとき、或いはインクリボン41に不具合が発生したときには、装置を停止することなく、上流側の第2搬送パスP2における情報記録のジョブ終了後に装置を停止する制御が可能となる。
【0046】
[画像転写部の構成]
第1搬送パスP1には、待機部Eの下流側に画像転写部Bが配置されている。この画像転写部Bは図1に示すようにカードをバックアップ支持する転写プラテン31(以下プラテン31と云う)で構成され、このプラテン31に対向して転写ローラ33が配置されている。この転写ローラ33はプラテン31から離間した待機位置(図1実線状態)からプラテン31との間にカードを挟圧する作動位置(図1破線状態)との間で昇降する。この昇降機構は図示しないが、例えばシフトカムとこれを回転する駆動モータで構成する。
【0047】
そしてプラテン31と転写ローラ33との間に転写フィルム46が走行可能に巻装されている。転写ローラ33はヒートローラで構成され、転写フィルム46に形成された画像インクをカードに加熱溶着する。このためプラテン31と転写ローラ33とは少なくとも一方(図示のものは転写ローラ)が回転駆動され、その速度はカードの搬送速度と、フィルムの走向速度と一致するように設定されている。また、転写ローラ33は第2ローラ対30で繰り出されるカード先端がプラテン31に達するタイミングで待機状態から作動状態にシフトする。
【0048】
またヒートローラ33には、第1搬送パスP1に配置されているプラテン31に転写フィルム46を介して圧接離間するように昇降機構(不図示)が設けられている。このヒートローラ33は加熱ローラで構成され、内部に配置されている加熱手段で転写フィルム46上の画像をカード表面に転写する。尚図示Se10はインクリボン41の位置検出センサであり、図示Se9は転写フィルム46の有無検出センサである。尚、画像転写部Bには装置内に発生した熱を外に出す為のファン35が設けられている。
【0049】
[搬出パス]
上記転写部Bの下流側には収容スタッカ60にカードを移送する搬出パスP5が設けられている。搬出パスP5にはカードを搬送する搬送ローラ(ベルトでも良い)37、38が配置され、図示しない搬送モータに連結されている。尚、搬送ローラ37と搬送ローラ38の間にはディカール機構36が配置され、搬送ローラ37、38間に保持されたカード中央部を押圧することによってカール矯正する。このためディカール機構36は図示しない昇降機構で図1上下方向に位置移動可能に構成されている。
【0050】
「画像形成部の構成]
画像形成部Dは、カードの表裏面に顔写真、文字データなど画像を形成する。図示の装置は昇華型インクリボンで画像形成する場合を示している。画像形成部Dにはサーマルヘッド40とインクリボン41が配置されている。インクリボン41はリボンカセット42に収納され、このリボンカセット42に供給スプール43と巻取スプール44が収容され、巻取スプール44にはワインドモータMr1が連結されている。
【0051】
そして画像形成プラテン45に対向する位置にサーマルヘッド40が配置されている。このサーマルヘッド40にはヘッドコントロール用IC74x(図6参照)が連結され、サーマルヘッド40を熱制御するようになっている。このヘッドコントロール用IC74xは画像データに従ってサーマルヘッド40を加熱制御することによってインクリボン41を後述する転写フィルム46に画像形成する。このためサーマルヘッド40の熱制御と同期して巻取スプール44が回転し、インクリボン41を所定速度で巻き取るように構成されている。図示39はサーマルヘッド40を冷やす為の冷却ファンである。
【0052】
上記転写フィルム46は供給スプール47と巻取スプール48に巻回され、この転写フィルム46はプラテンローラ31と転写ローラ(ヒートローラ)33に転写画像を移送するように巻装されている。図示49は転写フィルム46の移送ローラであり、その周面にピンチローラ32aと32bが配置され、この移送ローラ49には図示しない駆動モータに連結されている。そして転写フィルム46は、インクリボン41と同一速度で図1反時計方向に移動する。
【0053】
「収容部」
収容部Gは図1に示すように画像転写部Bから送られたカードを収容スタッカ60に収容するように構成されている。この収容スタッカ60は図示しない昇降機構61とレベルセンサで、最上カードを検出し、昇降機構61で図1下側に下降移動するように構成されている。
【0054】
「フィルムカセットの構成」
上述の転写フィルム46を装填するフィルムカセット50について説明する。このフィルムカセット50は図1に示すようにケーシング2とは分離したユニットで構成され、ケーシング2に着脱可能に取付けられている。図示しないが図1前面側にフロントカバーが開閉自在に配置され、このフロントカバーを開けた状態で装置フレームにフィルムカセット50を装着するようになっている。
【0055】
このフィルムカセット50には、供給スプール47と巻取スプール48が着脱可能に装着され、本装置では、カードに転写フィルム46上の画像を転写する際は供給スプール47で転写フィルム46を巻き取りながら転写を行う。よって、剥離コロ34は転写フィルム46の転写時におけるフィルム搬送方向下流側(転写ローラ33よりも供給スプール47側)に設けられている。
【0056】
このように架け渡された転写フィルム46には装置側に配置された移送ローラ49とピンチローラ32a、32bが係合される。そして供給スプール47と巻取スプール48に連結される駆動回転軸(不図示)と、上記移送ローラ49は同一速度でフィルムを走行するように駆動回転する。
【0057】
フィルムカセット50に収容された転写フィルム46は、上記転写プラテン31と画像形成部Dとの間で走行するようにフィルム走行パスP4が構成されている。画像形成部Dは第1搬送パスP1の待機部Eの配置スペースでこの搬送パスの下方に配置されている。そして画像形成部Dは画像形成プラテン45と、このプラテンに対向配置されたサーマルヘッド40で構成され、両者の間にインクリボンが走行するように配置されている。このインクリボンの構成は後述するリボンカセットで説明する。
【0058】
「リボンカセットの構成」
図1の装置におけるリボンカセット42について説明する。図1に示すようにリボンカセット42には、供給スプール43と、巻取スプール44が回転可能に組み込まれている。この両スプール間にはフィルム状のインクリボン41が巻装されている。インクリボン41は、例えば昇華型リボンでY(イエロー)M(マジェンダ)C(シアン)B(ブラック)のリボンが面順位に帯状に形成されている。そしてこのインクリボン41が供給スプール43にロール状に巻回されている。
【0059】
リボンカセット42は、図1紙面表裏方向にケーシング2に着脱可能に装着され、インクリボン41はケーシング2側に装備してある画像形成プラテン(プラテンローラ)45とサーマルヘッド40との間に挿入される。また巻取りスプール44はカップリング(不図示)でケーシング2側に装備してあるワインドモータMr1と係合する。なお、このリボンカセット42の装着時にはサーマルヘッド40はプラテンローラ45から離間した待機位置に待機するようにヘッド昇降機構(不図示)が設けてある。
【0060】
このリボンカセット42は図1に示すように第2搬送パスP2の経路方向(鉛直方向)にスプール43、44が配置されている。一方前述したフィルムカセット50も供給スプール47と巻取スプール48が同方向(鉛直方向)に配置されている。このように第2搬送パスP2の経路方向と、略々同一の方向にリボンカセット42のスプール43、44及びフィルムカセット50のスプール47、48を配列することによって装置の集密化が図られる。
【0061】
そこで本発明は、前述の磁気記録ユニット24(情報記録ユニット;以下「磁気ユニット」という)をケーシング2内に着脱可能に装着する構造に関する。図3に示すようにケーシング2の外装プレート2aにはユニット挿入開口13(以下「挿入開口」という)が設けられ、この挿入開口13には開閉カバー14(図4(a))が設けられている。一方、装置フレーム(不図示)にはユニット装着部2xが設けられ、ケーシング2の挿入開口13から磁気ユニット24を装着又は取り外すようになっている。
【0062】
挿入開口13はユニット装着部2xに対して、図4(a)に示すように磁気ユニット24を挿入する挿入姿勢(同図破線)とケーシング内に装着した装着姿勢(同図実線)とが異なるような位置関係に配置されている。図示の装置は直方体形状の磁気ユニット24を水平姿勢で挿入開口13から挿入し、ユニット装着部2xに略鉛直姿勢で装着するようになっている。
【0063】
そして挿入開口13の開口面積Ar1は、ユニット装着部2xの据付面積Ar2より小さく形成されている。つまり直方体形状の磁気ユニット24を断面積が最も小さい方向(図示のものは水平姿勢)からケーシング内の所定位置に挿入して装着する。
【0064】
上記挿入開口13とユニット装着部2xとの間には磁気ユニット24をガイドするガイドレール15aが設けてある。このガイドレール15aは磁気ユニット24の対向する側面に、それぞれ配置されている。一方、磁気ユニット24には、ガイドレール15aと係合する係合部24aが、左右側壁それぞれに設けられている。図示の係合部24aは突起壁で構成されているが、これは係合コロであっても良い。
【0065】
このガイドレール15aは水平姿勢で案内する磁気ユニット24を鉛直姿勢に姿勢偏向する屈曲部15zが設けられている。図示の屈曲部15zはカーブ形状に形成されている。従って直方体形状の磁気ユニット24を水平姿勢で挿入開口13から挿入し、磁気ユニット側の係合部(突起或いはコロ)24aをガイドレール15aに係合する(図7参照)。そしてこのガイドレール15aに沿って磁気ユニット24をケーシング2内に押し込むと、磁気ユニットは水平姿勢から垂直姿勢に姿勢偏向するのと同時に挿入開口13からユニット装着部2xに案内される。
【0066】
そこでユニット装着部2xに装着した磁気ユニット24を装置フレームに固定する。図示の装置は、ユニット装着部2xに掛止部材16が設けてあり、磁気ユニット24に設けた係合突起24bを掛止部材16に係合する。なお、係合突起24bを掛止部材16にネジ止めしてもよい。
【0067】
また、図9に示すように、ガイドレール15aの装置奥側には磁気ユニット24の係合部24aを支持する支持部15cと15dが設けられている。係合部24aは、磁気ユニット24が挿入途中の状態では支持部15c及び15dに当接はしないが、磁気ユニット24が装着部2xまで挿入され、垂直姿勢に姿勢偏向した際に係合部24aが支持部15c及び15dに当接して2点で支持される。これによって磁気ユニット24は装着部2xの所定位置に位置決めされ係止される。
【0068】
「磁気ユニットの構成」
そこで磁気ユニット24の構成について説明すると、図4(b)に示すようにユニットフレーム24f内に磁気ヘッドとカード移送経路(不図示)が設けられ、カード移送経路には搬送ローラが内蔵されている。そして経路入口24cに送られたカードをカード移送経路に搬送ローラで搬入し、磁気ヘッドでカードに形成されている磁気ストライプにリードライトする。
【0069】
そこでユニットフレーム24fにはジャム開閉カバー26が開閉可能にヒンジ連結されている。そして経路内でジャムしたカードをユニット外部に取り出すようになっている。
【0070】
図5は、上述の挿入開口13とユニットフレーム24fとジャム開閉カバー26の関係を示す。この図から明らかなように磁気ユニット24の据付面積Ar2と挿入開口13の開口面積Ar1とジャム処理開口Ar3とは、Ar2>Ar1>Ar3の関係が成立するようになっている。また図示長手方向の高さが磁気ユニットの高さL2>挿入開口の高さL1>ジャム開閉カバーの高さL3となるように設定され、幅方向長さは挿入開口の幅W1>磁気ユニットの幅W2≧ジャム開閉カバーの幅W3となるように設定されている。
【0071】
従って磁気ユニット24は、図10に示すように、その据付面積Ar2より小さい開口面積Ar1からケーシング2内に挿入してユニット装着部2xに装着し、開閉カバー14を開蓋した状態でジャム開閉カバー26を開閉することが可能となる。
【0072】
また、磁気ユニット24の高さL2が挿入開口13の高さL1よりも大きいため、装着状態の磁気ユニット24の反転ユニットF側はケーシング2と高さ方向で重なることになる(L2−L1:オーバーラップ部17)。これにより、挿入開口13を小さくすることでケーシング2の強度を増すことができ、さらに、オーバーラップ部17はセンサ等の配線を通すためのハーネスガイドとして利用することができるため、装置の小型化(スペースの有効利用)にも効果がある。
【0073】
なお、本実施形態では、接触式IC記録ユニット27(以下、ICユニットという。)も挿入開口13からガイドレール15bを用いてユニット装着部2yに挿入される。ガイドレール15bは上述したガイドレール15aと同様に屈曲した形状で設けられ、ICユニット27を水平姿勢から垂直姿勢に姿勢偏向するのと同時に挿入開口13からユニット装着部2yに案内するように構成されている。なお、ICユニット27はガイドレール15bと係合する係合部27aが設けられており、係合部27aがガイドレール15bに沿うようにICユニット27を押し込むことで、ICユニット27をユニット装着部2yに案内する。また、挿入方法及びユニットの係止(固定)方法は磁気ユニット24と同様である。
【0074】
以上から、複数のガイドレール15を略並行に設け、順次記録ユニットを挿入することにより、複数の記録ユニットを装置に内蔵することが可能である。なお、本実施形態では、ICユニット27を挿入した後に磁気ユニット24を挿入し、取り外す場合は磁気ユニット24を取り外した後にICユニット27を取り外す。
【0075】
[制御構成]
図6に本発明に係わる制御構成について説明する。制御部Hは、例えば制御CPU70で構成し、このCPU70にはROM71とRAM72が備えられている。そして制御CPU70には、データ入力制御部73と、画像形成制御部74と、処理時間演算部75と、カード搬送制御部76が構成されている。そしてカード搬送制御部76は第1搬送パスP1と搬出パスP5に配置されているカード搬送手段(第1第2ローラ対29,30)を制御するように図示しない駆動モータのドライブ回路にコマンド信号を送信する。このカード搬送制御部76は反転ユニットFの旋回モータのドライブ回路にコマンド信号を送信する。
【0076】
上記カード搬送制御部76には、センサSe1〜Se12の状態信号を受信するようにそれぞれのセンサと電気的に接続されている。これと共にデータ入力制御部73からジョブ信号を受信するように接続されている。
【0077】
上記データ入力制御部73は、磁気記録部A1に内蔵されているデータR/W用のIC73xに入力データの送受信を制御するコマンド信号を送信し、同様にIC記録部A2のデータR/W用のIC73yにコマンド信号を送信するように構成されている。上記画像形成制御部74は、画像形成部Bでカードの表裏面への画像形成を制御する。
【0078】
そして上記RAM72には、データ入力部(磁気・IC記録部)でカード上にデータ入力する処理時間が、例えばデータテーブルに記憶されている。
【0079】
そして、カード搬送制御部76には監視手段と判断手段が設けられ、いずれも制御CPU70の制御プログラムに組み込まれている。この監視手段は、各センサの状態信号と、データ入力制御部73のジョブ信号を受信して、装置内に存在するカードの搬送状態を監視するように構成されている。
【0080】
上記処理時間演算部75には、第2搬送パスP2における情報記録の終了時を演算する情報処理演算手段75xと、画像形成部Dにおける画像形成の終了時を演算する画像処理演算手段75yと、この各演算手段で算出された処理時間を比較する比較手段75zが設けられている。上記情報処理演算手段75xは、例えば給紙指示信号を基準に「カードを第2搬送パスに搬送セットする時間」と「カードに情報記録する時間」から算出する。このとき情報記録する時間は予め設定された磁気ヘッドの走査時間から算出する。
【0081】
また画像処理演算手段75yは、例えばカード上に画像形成する画像エリアのカード移動方向長さから算出する。この場合、カードの搬送方向前面に画像形成する場合が、最大の処理時間となる。
【0082】
そして制御CPU70は、比較手段75zで画像形成の終了時が情報記録の終了時より遅いとき、反転部Fから送られた記録媒体を待機部Eに待機させるように構成されている。これと共に、制御CPU70は比較手段75zで情報記録の終了時が画像形成の終了時より遅いとき、反転部Fから送られた記録媒体を待機部Eに待機させることなく画像転写部Bに移送するように構成されている。
【符号の説明】
【0083】
A 情報記録部(磁気記録機構)
P1 第1搬送パス
P2 第2搬送パス
P3 第3搬送パス
P4 第4搬送パス
1 情報記録装置
2 ケーシング(外筺体)
2a 外装プレート
2x 磁気記録ユニット装着部
2y 接触式IC記録ユニット装着部
2b 開閉カバー
3 給紙カセット
13 ユニット挿入開口
14 開閉カバー
15 ガイドレール(15a、15b)
15c 支持部
15d 支持部
15z 屈曲部
16 掛止部材
17 オーバーラップ部
22 搬入ローラ
23 非接触式IC記録ユニット
24 磁気記録ユニット(情報記録ユニット)
24a 係合部
24b 係合突起
24f ユニットフレーム
24c 経路入口
25 リジェクトスタッカ
26 ジャム開閉カバー
27 接触式IC記録ユニット
27a 係合部
27b 係合突起
31 転写プラテン(プラテンローラ)
33 転写ローラ(ヒートローラ)
41 インクリボン
50 フィルムカセット
59 収容スタッカ
60 昇降機構
Ar1 挿入開口の開口面積
Ar2 据付面積
Ar3 ジャム処理開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード状記録媒体に情報記録する記録装置であって、
複数の記録媒体を収納するカード収納部と、
前記カード収納部から送られた記録媒体に情報記録する情報記録部と、
前記カード収納部の記録媒体を前記情報記録部に移送する搬送経路と、
前記カード収納部と情報記録部とを内蔵するケーシングと、
前記情報記録部に前記ケーシング外部から着脱可能に装着される情報記録ユニットと、
を備え、
前記ケーシングには、
前記情報記録ユニットを挿入するユニット挿入開口と、
このユニット挿入開口から前記情報記録部に情報記録ユニットを案内するガイドレールと、
が設けられ、
前記ガイドレールは、前記情報記録ユニットをユニット挿入開口に挿入する挿入姿勢と、
この情報記録ユニットを前記情報記録部に装着する装着姿勢が異なるように構成され、
前記ユニット挿入開口は、前記情報記録ユニットの装着姿勢における据付面積より小さく形成され、
前記ガイドレールはユニット挿入開口から挿入した情報記録ユニットの姿勢を変更して前記情報記録部に案内することを特徴とする情報記録装置。
【請求項2】
前記ガイドレールは、
前記ユニット挿入開口から前記情報記録ユニットを略水平方向に案内した後、この情報記録ユニットを略垂直方向に案内する屈曲部を有し、
前記情報記録ユニットは、この屈曲部を有するガイドレールの軌道面と係合する係合部を有していることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
【請求項3】
前記ユニット挿入開口は、前記情報記録ユニットを略水平方向から挿入可能な形状に形成され、
前記情報記録部の装着部は、前記情報記録ユニットを略鉛直方向から装着するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
【請求項4】
前記搬送経路には、前記カード収納部から送られた記録媒体の姿勢を変更する反転ユニットが配置され、
この反転ユニットの周囲に複数の情報記録部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
【請求項5】
前記情報記録部には、記録媒体を検出するセンサが配置され、
前記ケーシングの前記ユニット挿入開口の周縁は、このセンサを遮光する位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
【請求項6】
前記ケーシングには、記録媒体に画像形成する印刷部が設けられ、
この印刷部にはインクリボンカートリッジが着脱自在に装着され、
前記ケーシングには、インクリボンカートリッジを挿入するカートリッジ挿入開口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
【請求項7】
前記ケーシングはボックス形状に形成され、
前記ユニット挿入開口と前記カートリッジ挿入開口とは、互いに異なる面に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の情報記録装置。
【請求項8】
前記情報記録部には、前記情報記録ユニットを掛け止め係止する係止部と、この情報記録ユニットを固定するネジ止め部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−118740(P2012−118740A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267548(P2010−267548)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【出願人】(000231589)ニスカ株式会社 (568)
【Fターム(参考)】