説明

情報選択装置、情報選択プログラム及び情報選択方法

【課題】 集積されたファイル等のアイテムから、所定のテーマに関連するファイル等のアイテムを選択する情報選択装置を提供する。
【解決手段】 コンピュータに集積されたファイル等のアイテムに、これらのアイテムを識別する識別キーを含むメタデータを関連付けて管理し、一のテーマに関連する情報を描画するためのスケッチ情報に該テーマに関連するアイテムの識別キーを指定することによって、スケッチ情報が指定されれば、あるテーマに関連するアイテムに関する情報を、スケッチ情報の設定によって自由なフォーマットで描画することができる。集積するアイテムに検索条件を含めることによって、特定の条件に合致するアイテムを検索して出力対象として選択し、新たに追加されたアイテムをテーマ毎に指定する作業を行わなくても自動的に表示させることも可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択装置、情報選択プログラム及び情報選択方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
企業や公共機関等においては、コンピュータやネットワークを利用して様々な業務が行われている。特に、電子メールのメーラや文書作成、表計算などのアプリケーションプログラムが多く利用されているが、コンピュータのユーザが電子メールの送受信や内容の確認、文書作成や表計算などを行う際には、各々のアプリケーションプログラムを立ち上げて作業を行うことになる。
【0003】
これらのアプリケーションプログラムによって作成されたファイルやデータなどの情報は、各々のツールの機能セットにより分散することとなってしまうが、作業を行っているユーザにとってこれらの情報は、プロジェクト、担当部署や担当者、作業を行った業務の種類や作業を行った期間など、ユーザにとって何らかのテーマ別に把握されるべきものである。
【0004】
ユーザ側にとって必要なテーマ別に情報を管理する方法として、例えば、コンピュータのOSのフォルダ管理の機能を利用して、ユーザが情報を整理したいテーマ別にフォルダを作成し、その中にアプリケーションプログラムで作成したファイルを格納することができる。しかしながら、この方法によると、フォルダを開いた際に通常表示されるのはファイルのアイコンやサムネイルとなるため、そのテーマについて一覧する際に直接表示させたい情報をメモなどの形式で書き込むことができないし、表示する情報のレイアウトを自由に設定することもできない。
【0005】
こうした問題に対して、様々なファイルなどの形式で保存された情報のうち、あるテーマに関連する情報を1ヶ所に集約して表示するための情報集約ツールが提供されるようになっている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−107458号公報 (第7〜8頁)
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Microsoft Office OneNote2007の製品概要、マイクロソフト社ホームページ、[2009年2月13日検索]、インターネット<http://office.microsoft.com/ja-jp/onenote/default.aspx>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような情報集約ツールを利用すると、ユーザは必要な情報をテーマ別に管理し、そのテーマに関連する情報を一覧表示する際のレイアウトを自由に設定して、直接表示したいメモなどの情報を付加することが可能になる。
【0009】
しかしながら、これらのツールでは、ツールによって作成されるフォームの中に、関連するファイルへのショートカットを作成したり、ファイルを直接埋め込んだりする形式となっており、管理対象となるファイルは当該ツールに対応したアプリケーションプログラムによって作成されたファイルに限られることとなる。また、ファイルへのショートカットを作成する形式だと元のファイルが移動された場合にファイルが開けなくなるほか、ファイルが埋め込まれる形式となる場合には、元のファイルや他のフォームに埋め込まれたファイルが更新されたとしても更新後の情報が反映されず、そのファイルを埋め込んだ全てのフォームのファイルを更新する作業が必要になるという問題が生じる。
【0010】
また、これらのツールでは、集約するファイルはそれぞれ個別に指定することが必要であり、そのテーマに関連のある新たなファイルが作成されたとしても、そのファイルを集約対象として追加するための操作が必要になるという問題がある。
【0011】
現在提供されているツールのこれらの問題点に対して、ユーザが利用しているアプリケーションプログラムの種類に依存することなく、ユーザが利用するファイルやデータなどの情報を集積し、ユーザが担当するプロジェクトなど、ユーザが行いたい作業をベースにした特定のテーマに必要な情報を選択して出力することができるツールが求められるところである。
【0012】
本発明は、このような課題に対応するためになされたものであり、集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択装置、情報選択プログラム及び情報選択方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような課題を解決する本発明は、集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択装置であって、集積された複数のファイル又はデータを、前記ファイル又はデータについて、各々のファイル又はデータの識別キーを含むメタデータと関連付けて格納するデータ格納手段と、一のテーマに関連する情報を描画するために用いられる情報として、前記テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを含むスケッチ情報を格納するスケッチ情報格納手段と、一のテーマを指定して、前記テーマに関連する情報の出力要求を受け付ける情報出力受付手段と、前記情報出力受付手段の受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を前記スケッチ情報格納手段から読み出して、前記スケッチ情報に含まれるファイル又はデータの識別キーを特定する識別キー特定手段と、前記識別キー特定手段の特定した識別キーに対応するファイル又はデータを前記データ格納手段に格納されたメタデータから特定し、前記ファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ前記テーマに関連する情報を描画して出力するための出力データを前記スケッチ情報に従って生成する出力データ生成手段と、を備えることを特徴とする情報選択装置である。
【0014】
本発明においては、コンピュータに集積されたファイルやデータに、これらのファイルやデータを識別する識別キーを含むメタデータを関連付けて管理し、一のテーマに関連する情報を描画するためのスケッチ情報に該テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを指定することによって、ファイルやデータの種類に制約されることなく、スケッチ情報が指定されれば、あるテーマに関連するファイル又はデータに関する情報を、スケッチ情報の設定によって自由なフォーマットで描画することが可能になる。
【0015】
また、本発明にかかる情報選択装置は、前記データ格納手段に格納されたファイル又はデータには、前記データ格納手段に格納された他のファイル又はデータを検索するための検索条件を指定した検索データが含まれ、前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、前記検索データの識別キーが含まれていて、前記識別キー特定手段によって特定される識別キーに前記検索データの識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成手段は、前記識別キーにより特定される検索データに指定された検索条件に従って検索処理を実行し、前記検索条件に該当するファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成することを特徴とすることもできる。
【0016】
このように、集積するファイル又はデータに検索条件を含めることによって、特定の条件に合致するファイル又はデータを検索し、出力対象として選択するため、新たに追加されたファイル又はデータをテーマ毎に指定する作業を行わなくても、自動的に表示させることが可能になる。
【0017】
また、本発明にかかる情報選択装置は、前記スケッチ情報格納手段に記憶された各々のスケッチ情報にも前記識別キーが割り当てられていて、前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、他のスケッチ情報の識別キーが含まれていて、前記識別キー特定手段によって特定される識別キーに前記他のスケッチ情報の識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成手段は、前記識別キーにより特定される他のスケッチ情報に従ってファイル又はデータを特定し、前記他のスケッチ情報により特定されたファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成することを特徴とすることもできる。
【0018】
このようにスケッチ情報に他のスケッチ情報の指定を可能にすることによって、あるテーマに関連する情報として描画される情報の中に、そのテーマと関連する他のテーマに関する情報を埋め込むことが可能になる。
【0019】
さらに、本発明にかかる情報選択装置は、アプリケーションプログラムにより作成されたファイルの選択を受け付けると、前記ファイルを前記データ格納手段に格納させるファイル選択受付手段と、前記ファイル選択受付手段が選択を受け付けたファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成手段と、を備えることを特徴としてもよい。
【0020】
このように構成することによって、ユーザが本発明による情報の出力対象に追加したいファイル又はデータを選択する操作を行えば、本発明の管理対象として集積されたファイル又はデータに追加されることになる。
【0021】
さらに、本発明にかかる情報選択装置は、メーラが新たな電子メールの送受信を検出すると、前記新たな電子メールのファイルを前記データ格納手段に格納させる電子メール送受信手段と、前記電子メール送受信手段が送受信したファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成手段と、を備えることを特徴としてもよい。
【0022】
このように構成することによって、メーラが送受信した新たな電子メールは、自動的に本発明の管理対象として集積されたファイル又はデータに追加されることになる。
【0023】
本発明は、本発明にかかる情報選択装置に備えられる情報選択プログラムとして特定することもできる。
【0024】
本発明にかかる情報選択プログラムは、集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択プログラムであって、集積された複数のファイル又はデータを、前記ファイル又はデータについて、各々のファイル又はデータの識別キーを含むメタデータと関連付けて格納するデータ格納手段と、一のテーマに関連する情報を描画するために用いられる情報として、前記テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを含むスケッチ情報を格納するスケッチ情報格納手段とを備えたコンピュータ、又は前記データ格納手段、前記スケッチ情報格納手段の少なくとも一の手段がネットワークで接続された他のコンピュータに備えられ、かつ他の手段を備えたコンピュータに、一のテーマを指定して、前記テーマに関連する情報の出力要求を受け付ける情報出力受付ステップと、前記情報出力受付ステップで受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を前記スケッチ情報格納手段から読み出して、前記スケッチ情報に含まれるファイル又はデータの識別キーを特定する識別キー特定ステップと、前記識別キー特定ステップで特定した識別キーに対応するファイル又はデータを前記データ格納手段に格納されたメタデータから特定し、前記ファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ前記テーマに関連する情報を描画して出力するための出力データを前記スケッチ情報に従って生成する出力データ生成ステップと、を実行させること特徴とする情報選択プログラムである。
【0025】
また、本発明にかかる情報選択プログラムは、前記データ格納手段に格納されたファイル又はデータには、前記データ格納手段に格納された他のファイル又はデータを検索するための検索条件を指定した検索データが含まれ、前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、前記検索データの識別キーが含まれていて、前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記検索データの識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータに、前記識別キーにより特定される検索データに指定された検索条件に従って検索処理を実行し、前記検索条件に該当するファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成する処理を実行させることを特徴とすることもできる。
【0026】
また、本発明にかかる情報選択プログラムは、前記スケッチ情報格納手段に記憶された各々のスケッチ情報にも前記識別キーが割り当てられていて、前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、他のスケッチ情報の識別キーが含まれていて、前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記他のスケッチ情報の識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータに、前記識別キーにより特定される他のスケッチ情報に従ってファイル又はデータを特定し、前記他のスケッチ情報により特定されたファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成する処理を実行させることを特徴とすることもできる。
【0027】
さらに、本発明にかかる情報選択プログラムは、前記コンピュータに、アプリケーションプログラムにより作成されたファイルの選択を受け付けると、前記ファイルを前記データ格納手段に格納させるファイル選択受付ステップと、前記ファイル選択受付ステップで選択を受け付けたファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成ステップと、を実行させることを特徴としてもよい。
【0028】
さらに、本発明にかかる情報選択プログラムは、前記コンピュータに、メーラが新たな電子メールの送受信を検出すると、前記新たな電子メールのファイルを前記データ格納手段に格納させる電子メール送受信ステップと、前記電子メール送受信ステップで送受信したファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成ステップと、を実行させることを特徴としてもよい。
【0029】
本発明は、本発明にかかる情報選択装置又は情報選択プログラムによって実行される情報選択方法として特定することもできる。
【0030】
本発明にかかる情報選択方法は、集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択方法であって、集積された複数のファイル又はデータを、前記ファイル又はデータについて、各々のファイル又はデータの識別キーを含むメタデータと関連付けて格納するデータ格納手段と、一のテーマに関連する情報を描画するために用いられる情報として、前記テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを含むスケッチ情報を格納するスケッチ情報格納手段とを備えたコンピュータ、又は前記データ格納手段、前記スケッチ情報格納手段の少なくとも一の手段がネットワークで接続された他のコンピュータに備えられ、かつ他の手段を備えたコンピュータが、一のテーマを指定して、前記テーマに関連する情報の出力要求を受け付ける情報出力受付ステップと、前記コンピュータが、前記情報出力受付ステップで受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を前記スケッチ情報格納手段から読み出して、前記スケッチ情報に含まれるファイル又はデータの識別キーを特定する識別キー特定ステップと、前記コンピュータが、前記識別キー特定ステップで特定した識別キーに対応するファイル又はデータを前記データ格納手段に格納されたメタデータから特定し、前記ファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ前記テーマに関連する情報を描画して出力するための出力データを前記スケッチ情報に従って生成する出力データ生成ステップと、を有すること特徴とする情報選択方法である。
【0031】
また、本発明にかかる情報選択方法は、前記データ格納手段に格納されたファイル又はデータには、前記データ格納手段に格納された他のファイル又はデータを検索するための検索条件を指定した検索データが含まれ、前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、前記検索データの識別キーが含まれていて、前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記検索データの識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータが、前記識別キーにより特定される検索データに指定された検索条件に従って検索処理を実行し、前記検索条件に該当するファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成することを特徴とすることもできる。
【0032】
また、本発明にかかる情報選択方法は、前記スケッチ情報格納手段に記憶された各々のスケッチ情報にも前記識別キーが割り当てられていて、前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、他のスケッチ情報の識別キーが含まれていて、前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記他のスケッチ情報の識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータが、前記識別キーにより特定される他のスケッチ情報に従ってファイル又はデータを特定し、前記他のスケッチ情報により特定されたファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成することを特徴とすることもできる。
【0033】
さらに、本発明にかかる情報選択方法は、前記コンピュータが、アプリケーションプログラムにより作成されたファイルの選択を受け付けると、前記ファイルを前記データ格納手段に格納させるファイル選択受付ステップと、前記コンピュータが、前記ファイル選択受付ステップで選択を受け付けたファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成ステップと、を有することを特徴としてもよい。
【0034】
さらに、本発明にかかる情報選択方法は、前記コンピュータが、メーラが新たな電子メールの送受信を検出すると、前記新たな電子メールのファイルを前記データ格納手段に格納させる電子メール送受信ステップと、前記コンピュータが、前記電子メール送受信ステップで送受信したファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成ステップと、を有することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0035】
本発明によって、ユーザが利用しているアプリケーションプログラムの種類に依存することなく、ユーザが利用するファイルやデータなどの情報を集積し、ユーザが担当するプロジェクトなど、ユーザが行いたい作業をベースにした特定のテーマに対応する必要な情報を選択して出力することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明にかかる情報選択装置の第1の実施形態の概要を示す図である。
【図2】本発明にかかる情報選択装置の第2の実施形態の概要を示す図である。
【図3】本発明にかかる情報選択装置の第1の実施形態における構成を示すブロック図である。
【図4】本発明にかかる情報選択装置の第2の実施形態における構成を示すブロック図である。
【図5】本発明にかかる情報選択装置におけるスケッチ情報とファイル等の関連付けの第1の例を示す図である。
【図6】本発明にかかる情報選択装置におけるスケッチ情報とファイル等の関連付けの第1の例において、ディスプレイに出力された情報の一例を示す図である。
【図7】本発明にかかる情報選択装置におけるスケッチ情報とファイル等の関連付けの第2の例を示す図である。
【図8】本発明にかかる情報選択装置におけるスケッチ情報とファイル等の関連付けの第2の例において、ディスプレイに出力された情報の一例を示す図である。
【図9】本発明にかかる情報選択装置において、各々のファイル等に関連付けられるメタデータの一例を示す図である。
【図10】本発明にかかる情報選択装置において、ファイル等を選択して情報を出力するフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。尚、以下の説明において示される情報集積の対象となるアプリケーションプログラムやメタデータの形式などの具体的な実施例は、本発明の実施形態の一例を示したものであって、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。
【0038】
図1、図2は、それぞれ本発明にかかる情報選択装置の第1、第2の実施形態の概要を示したものである。図1は、ユーザが利用するコンピュータ内に集積されたファイルやデータなどの情報を対象にして、必要な情報を選択して出力する第1の実施形態を示している。図2は、ユーザが利用するコンピュータが接続されたネットワークで共用されているファイルサーバに集積されたファイルやデータなどの情報も対象に加えて、必要な情報を選択して出力する第2の実施形態を示している。
【0039】
図1に示した第1の実施形態では、ユーザが利用するコンピュータに文書作成や表計算などのアプリケーションプログラムによって作成され、ファイル管理システムによって管理されているファイルやデータを集積し、集積したファイル等のアイテムから必要な情報を選択して出力する機能を備えた情報集積アプリケーションを備えている。集積されたファイル等のアイテムには、各々のファイルやデータの識別キーが情報集積アプリケーションによって割り当てられる。コンピュータがメールサーバによって送受信した電子メールのファイルも、集積対象となるファイルに含むことができる。
【0040】
一方、ユーザが担当するプロジェクト、担当部署や担当者、作業を行った業務の種類や作業を行った期間など、ユーザが情報を整理する単位となるテーマ毎に、そのテーマの対象となるファイル等のアイテムと、それらを出力する際のレイアウト等に関する情報からなるスケッチ情報が、情報集積アプリケーションによって生成される。ユーザが一のスケッチ情報を選択して情報の出力操作を行うと、スケッチ情報に指定されたファイル等のアイテムに関する情報が、スケッチ情報に指定されたレイアウト等に従って出力される。
【0041】
出力される画面にはファイルのアイコン等が表示され、ユーザがいずれかを選択すると対応するファイルが読み出される。また、アイテムにはファイル形式ではないURLのようなデータを指定することも可能であり、その場合は指定されたURLへのリンク等が表示され、ユーザがこれを選択すると、URLに対応するWebサーバにアクセスしてWebページが読み込まれる。
【0042】
図2に示した第2の実施形態では、ユーザが利用するコンピュータが接続されたネットワークで共用されているファイルサーバに、文書作成や表計算などのアプリケーションプログラムによって作成されたファイル等のアイテムを集積し、ユーザ側のコンピュータに備えられたクライアントアプリケーションとネットワークで接続されたサーバのサーバアプリケーションが協働して、情報集積アプリケーションとして機能する。また、第2の実施形態でも、ユーザ側のコンピュータがメールサーバによって送受信した電子メールのファイルを集積対象となるファイルに含むこととしてもよい。
【0043】
集積されたファイルやデータには、第1の実施形態と同様に各々のファイル等のアイテムの識別キーが情報集積アプリケーションによって割り当てられる。ユーザが情報を整理する単位となるテーマ毎に生成されるスケッチ情報はデータベースサーバに格納され、ユーザが一のスケッチ情報を選択して情報の出力操作を行うと、スケッチ情報に指定されたファイル等のアイテムに関する情報が、スケッチ情報に指定されたレイアウト等に従ってユーザ側のコンピュータに出力される。
【0044】
出力される画面には第1の実施形態と同様にファイルのアイコン等が表示され、ユーザがいずれかを選択すると対応するファイルがファイルサーバから読み出される。また、アイテムにはファイル形式ではないURLのようなデータを指定することも可能であり、その場合は指定されたURLへのリンク等が表示され、ユーザがこれを選択すると、URLに対応するWebサーバにアクセスしてWebページが読み込まれる。
【0045】
図3、図4は、それぞれ本発明にかかる情報選択装置の第1、第2の実施形態における構成の一例を示したものである。まず、図3の構成と、図5〜図8に示したスケッチ情報とファイル等の関連付けとディスプレイに出力された情報の例、図9に示した各々のファイル等に関連付けられるメタデータの例、図10のファイル等を選択して情報を出力するフローを示すフローチャートを用いて、第1の実施形態における本発明にかかる情報選択装置の動作について説明する。
【0046】
本発明にかかる情報選択装置として動作するコンピュータ10には、情報集積実行部11、アプリケーション実行部12、メーラ13、ファイル格納部14、Webブラウザ15、スケッチ情報格納部16が備えられている。コンピュータ10は、インターネットを介してメールサーバ20、Webサーバ30と接続できるように構成されている。
【0047】
コンピュータ10には、CPU、メインメモリ、HDDが備えられていて、HDDに格納されたアプリケーションプログラムを動作させる場合には、メインメモリにアプリケーションプログラムが読み出されて、CPUによって演算処理が実行される。
【0048】
情報集積実行部11、アプリケーション実行部12、メーラ13、Webブラウザ15は、いずれも機能的に特定されるものであって、これらの機能に対応するアプリケーションプログラムがHDDからメインメモリに読み出されて、CPUで演算処理が実行されることによって、各々の機能が実現される。尚、情報集積実行部11では、本発明のためのファイル等のアイテムの集積処理や情報の出力処理などの情報集積アプリケーションが実行され、アプリケーション実行部12においては、主として文書作成、表計算などのオフィスアプリケーションが実行される。ファイル格納部14、スケッチ情報格納部16は、それぞれHDDの所定の記憶領域が割り当てられる。
【0049】
ファイル格納部14には、アプリケーション実行部12において作成された文書ファイルや表計算ファイルが格納されている。これらのファイルは、それぞれ対応するアプリケーションプログラムを起動することによって作成や編集の作業が可能となり、作業後のファイルを保存する操作を行うと、ファイル格納部14に作成又は更新されたファイルが保存される。これらの保存されたファイルは、コンピュータ10のOSに備えられたフォルダ管理機能によって体系的に管理することが可能である。
【0050】
また、ファイル格納部14には、メーラ13によりメールサーバ20に接続して送受信した電子メールファイルも格納される。電子メールファイルはメーラ13によって送受信等の操作が行われ、メーラ13によって生成されたファイル格納部14にある所定のフォルダに保存されている。
【0051】
これらのファイルのうち、本発明にかかる情報選択装置において利用対象として登録されるファイル等のアイテムには、図9の例に示したようなメタデータが生成されて、各々のファイルと関連付けてファイル格納部14に格納され、利用対象となるファイルがメタデータと関連付けて集積される。図9の例では、ファイルの識別キーとして「タイトル」のフィールドに、ファイル毎にユニークな番号が記録されている。この「タイトル」によって、異なるアプリケーションによって作成されたファイルも統一的に管理され、「タイトル」を指定することによってファイルを特定することができる。
【0052】
その他にも、メタデータには対応するファイル等のアイテムに関する情報が記録される。例えば、タグ情報として、メールの送信者や受信者のように固定された情報を記録することとしてもよいし、関連するプロジェクトを特定する情報などの任意の情報を記録するように構成することもできる。ファイルの更新履歴を記録してもよいし、ファイルへのアクセス権を設定してファイルへのアクセスを制限することとしてもよい。
【0053】
メタデータの生成は、対象となるアプリケーションプログラムによるファイル等のアイテムの保存やメールの送受信などの処理をトリガとして、情報集積実行部11によって自動的に実行されることとしてもよいし、ユーザが情報集積実行部11を起動して、登録するファイル等のアイテムを指定するための所定の操作を行うことによって実行されることとしてもよい。特にオフィス利用においては電子メールが重要なアプリケーションとなるため、メーラ13によりメールサーバ20に接続して送受信した電子メールファイルについては、自動的にメタデータが生成されるように構成することが好ましい。
【0054】
また、生成されたメタデータと関連付けられるファイル等のアイテムは、アプリケーションプログラムによって作成されたファイル等のアイテムをそのまま用いることとしてもよいが、本発明にかかる情報選択装置の利用対象としてファイル格納部14に集積されるファイル等のアイテムを他のファイルと区別して管理するためには、例えば、ファイルを登録する際に元のファイルのコピーを生成して、情報集積アプリケーションに固有のフォルダの体系により管理することが好ましい。このように構成すると、情報集積実行部11を起動し、テーマ毎に設定したフォルダ間でファイルを移動させることによって、後に説明するスケッチ情報に登録するファイルを自動的に指定することが可能になる。
【0055】
このようにして、メタデータと関連付けてファイル格納部14に格納されたファイル等のアイテムに対し、本発明ではスケッチ情報格納部16に、例えば、プロジェクト、担当部署や担当者、作業を行った業務の種類や作業を行った期間など、ユーザが情報を整理する単位となるテーマ毎に、そのテーマの対象となるファイルとそれらを出力する際のレイアウト等に関する情報からなる一のテーマに関連する情報を描画するために用いられるスケッチ情報が格納され、スケッチ情報には対象となるファイル等のアイテムが、メタデータに含まれるファイル等のアイテムの識別キー(図9の例では「タイトル」)によって指定される。
【0056】
これらのスケッチ情報は、ユーザが情報集積実行部11を起動することによって生成される。スケッチ情報を生成するための方法は特に限定されるものではなく、実際に描画される画面を生成しながら、対象となるファイル等のアイテムをフォルダから選択することとしてもよいし、ウィザードによって、ユーザに対象となるファイル等のアイテムを含む必要な情報を指定させることとしてもよい。スケッチ情報毎にフォルダを作成し、そのフォルダに対象となるファイル等のアイテムを移動させることによって、ファイル等のアイテムの指定を行えることとしてもよい。
【0057】
このように、スケッチ情報は、そのテーマに関連するファイル等のアイテムを特定するためのメタデータに含まれる識別キー、それらのファイル等のアイテムを描画する際のディスプレイ上の位置やアイコン等の表示形式、背景の色彩などの表示条件、その他にスケッチ毎に書き込めるメモなどのデザイン要素などが含まれた、情報集積アプリケーションによって制御されるファイルとして生成され、スケッチ情報格納部16に格納される。
【0058】
スケッチ情報格納部16に格納されるスケッチ情報には、図5の第1の例に示したように、対象となるファイル格納部14に格納されたファイル等のアイテムを指定することができる。「プロジェクトA」に関する情報を出力するためのS1のスケッチ情報には、文書ファイルであるD1、表計算ファイルであるX1と、電子メールファイルであるM1〜M3が、メタデータの識別キーにより指定されている。この他に、他のファイルが保存されているフォルダF1(図5の例ではプロジェクトAの一部を構成するプロジェクトA2に関するファイルを保存したフォルダ)や、関連するWebページのURLのように、ファイル形式ではないデータをアイテムとして指定することもできる。
【0059】
ユーザが情報集積実行部11を起動し、図5のS1のスケッチ情報を指定して「プロジェクトA」に関する情報を出力する操作を行うと、S1のスケッチ情報に指定されたレイアウトや背景等のデザインに従って、図6の例に示したような画面を描画して、ディスプレイ上に表示する。ここで、各々のファイルやフォルダのアイコン等には、それぞれ対応するファイルやフォルダの格納場所が埋め込まれていて、例えばアイコン等をダブルクリックする操作を行うと、対応するアプリケーションプログラムが起動されるとともに、ファイルやフォルダが読み込まれて表示される。
【0060】
また、WebページのURL等の表示部分にはリンクが埋め込まれていて、URL等をダブルクリックする操作を行うと、Webブラウザ15が起動されてリンクに指定されたWebサーバ30にアクセスして、指定されたファイルを読み出して表示する。
【0061】
尚、スケッチ情報には、ファイル等のアイテムの検索条件に関するデータを指定することもできる。例えば、図5のS2のスケッチ情報であれば、S2のスケッチ情報を選択して「プロジェクトB」に関する情報を出力する操作を行うと、データの1つとして指定された検索条件に従って、対象となるファイル等のアイテムのメタデータを対象に、検索処理が実行される。この例であれば、検索条件に合致するM3〜M5の電子メールファイルが検索条件に合致し、これらの電子メールファイルのアイコン等がディスプレイ上に表示される。
【0062】
検索条件の指定は、次のような場合に効果的である。例えば、メッセージ本文に「プロジェクトB」の名称を含む電子メールファイル、といった検索条件を指定し、メーラ13によって送受信した電子メールファイルについて、自動的にメタデータが生成されてファイル格納部14に登録されるように構成すると、新たに送受信した電子メールファイルをスケッチ情報に指定するための操作を行わなくても、「プロジェクトB」に関連する電子メールファイルを自動的に出力対象に追加することが可能になる。
【0063】
図7は、スケッチ情報格納部16に格納されるスケッチ情報とファイル格納部14に格納されるファイル等のアイテムの関連付けの第2の例を示したものである。「プロジェクトA」に関する情報を出力するためのS1のスケッチ情報には、文書ファイルであるD1、電子メールファイルであるM1〜M3と、他のテーマである「プロジェクトB」に関する情報を出力するためのS2のスケッチ情報が、メタデータの識別キーにより指定されている(すなわち、スケッチ情報も情報集積アプリケーションにより作成されたファイルとして、他のファイル等のアイテムと同じ形式のメタデータが生成される)。このように図7の例では、スケッチ情報に他のスケッチ情報が指定されている。
【0064】
「プロジェクトB」に関する情報を出力するためのS2のスケッチ情報には、表計算ファイルであるX1と、検索条件に関するデータが、メタデータの識別キーにより指定されている。ここで指定された検索条件に従って電子メールファイルのメタデータを検索すると、M4〜M5の電子メールファイルを特定することができる。
【0065】
ユーザが情報集積実行部11を起動し、図7のS1のスケッチ情報を指定して「プロジェクトA」に関する情報を出力する操作を行うと、S1のスケッチ情報に指定されたレイアウトや背景等のデザインに従って、図8の例に示したような画面を描画して、ディスプレイ上に表示する。すなわち、S1のスケッチ情報から特定された「プロジェクトB」に関する情報の中に、S2のスケッチ情報から特定された他のテーマである「プロジェクトB」に関する情報を埋め込んで表示することが可能になる。
【0066】
以上の2つの例から説明したように、スケッチ情報にはアプリケーションプログラムにより作成されたファイルの他に、URL等のデータ、検索条件を指定したデータ、他のテーマに関するスケッチ情報などのアイテムについてのメタデータの識別キーを指定することができる。
【0067】
メタデータの形式については特に限定されるものではないが、メタデータの識別キーには、対象となるファイル等のアイテムを識別することができるように、ユニークな番号等が割り当てられることが必要である。図9の例であれば、「タイトル」のフィールドには、各々のファイル等に割り当てられたユニークな番号が記録される。
【0068】
また、検索条件が指定された場合に検索キーとして用いることができるタグ情報には、関連付けられるファイル等のアイテムから自動取得されるメールの送信者や受信者などの固定された情報を記録するフィールドの他に、プロジェクト名、担当部署、担当者などの任意の情報を記録するフィールドを設けることによって、多様な検索条件の設定を可能にすることもできる。図9の例の「メモ」のように、検索キーとしては用いられないものの、ファイル等に関して備忘録的な情報を記録するフィールドを設けることとしてもよい。
【0069】
各々のファイル等のアイテムについて描画される情報の形式は特に限定されるものではないが、例えば、メタデータにアイテム種別(ファイルの種類)とファイル名を記録しておいて、アイテム種別から特定されるアプリケーションプログラムを示すアイコンとファイル名を描画して、どのようなアイテムかを認識できることとすればよい。
【0070】
図10のフローチャートは、これまでに説明したファイル等のアイテムを選択して情報を出力するフローを示している。ユーザが、コンピュータのディスプレイに出力したいテーマを、プロジェクト名や担当部署名などを指定して選択し、コンピュータがこれを受け付ける(S01)。各々のテーマには、そのテーマに関連する情報を出力するためのスケッチ情報が格納されているので、コンピュータは受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を読み出す(S02)。
【0071】
次に、そのスケッチ情報に指定された一のファイル等のアイテムを、メタデータの識別キーから選択する(S03)。そのアイテムが検索式、すなわち検索条件に関するデータである場合には(S04)、検索式に従ってファイル等のアイテムのメタデータを検索し、検索式に該当するアイテムを特定する(S05)。
【0072】
選択されたアイテムが検索式でない場合にはそのアイテムの、検索式である場合には検索結果から得られたアイテムのアイコンやファイル名等を特定する(S06)。スケッチ情報に他のアイテムが指定されている場合には(S07)、上記と同じ処理を繰り返して、選択されたテーマに関連する全てのアイテムのアイコンやファイル名等を特定する。
【0073】
スケッチ情報に指定されている全てのアイテムについて、上記の処理が終了すると、アイコンやファイル名等をスケッチ情報に指定されたレイアウトに従って描画した出力用の画面を生成し、コンピュータのディスプレイに出力する(S08)。尚、情報を出力するハードウエアはディスプレイに限定されるものではなく、同様の情報をプリンタに出力するものであってもよい。
【0074】
続いて、本発明にかかる情報選択装置の第2の実施形態にかかる構成の一例を示した、図4について説明する。第2の実施形態では、ユーザが利用するコンピュータが接続されたネットワークで共用されているファイルサーバに、文書作成や表計算などのアプリケーションプログラムによって作成されたファイル等のアイテムが集積され、本発明はネットワークで接続されたクライアントとサーバが協働する情報選択装置として構成される。
【0075】
図4では、第1の実施形態においてユーザの操作するコンピュータ10に備えられたファイル格納部14、スケッチ情報格納部16が、それぞれファイルサーバ60のファイル格納部61、データベースサーバ70のスケッチ情報格納部72として、ネットワークで接続されたサーバコンピュータに備えられることになる。但し、メーラ43によって送受信される電子メールファイルはクライアント側に保存されるため、図3を用いて説明した第1の実施形態と同様に、クライアント端末40のファイル格納部44に格納されたものが利用される。
【0076】
また、本発明に固有の、ファイル等のアイテムにかかる情報集積とテーマ毎に出力にかかる情報選択の処理は、クライアント端末40の情報集積実行部41のクライアントアプリケーションと、情報集積サーバ50のサーバアプリケーションが協働して行われる。その他のアプリケーション実行部42、メーラ43、Webブラウザ45の動作や、メールサーバ80やWebサーバ90の位置付けについては、図3を用いて説明した第1の実施形態と特に異なるものではない。
【0077】
尚、図4では、ファイル等のアイテムに関するメタデータが、データベースサーバ70のメタデータ格納部71に格納されて、ファイルサーバ60のファイル格納部61に格納されたファイル等のアイテムと関連付けられている構成としているが、本発明においてはファイル等のアイテムのそれぞれに対応するメタデータが格納されていればよく、ファイルサーバやデータベースサーバの構成は特に限定されるものではない。
【0078】
すなわち、アプリケーションプログラムによって作成されたファイル等のアイテムがファイルサーバ60のファイル格納部61に格納されているところに、本発明のためのメタデータを生成し、ファイル格納部61に格納されたファイル等のアイテムと関連付けてデータベースサーバ70のメタデータ格納部71に格納してもよいし、ファイルサーバ60又はデータベースサーバ70に、本発明のみに用いるためのファイル等のアイテムを、通常使用しているファイルサーバ60のファイル格納部61に格納されたファイル等のアイテムからコピーして、これに各々のメタデータを関連付けて格納することとしてもよい。
【0079】
また、情報集積サーバ50、ファイルサーバ60、データベースサーバ70は機能的に特定されるものであって、サーバコンピュータのハードウエア構成は特に限定されるものではない。これらは異なるコンピュータに備えられるものであってもよいし、2以上の機能が1のコンピュータに備えられるものであってもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 コンピュータ
11 情報集積実行部
12 アプリケーション実行部
13 メーラ
14 ファイル格納部
15 Webブラウザ
16 スケッチ情報格納部
20 メールサーバ
30 Webサーバ
40 クライアント端末
41 情報集積実行部
42 アプリケーション実行部
43 メーラ
44 ファイル格納部
45 Webブラウザ
50 情報集積サーバ
60 ファイルサーバ
61 ファイル格納部
70 データベースサーバ
71 メタデータ格納部
72 スケッチ情報格納部
80 メールサーバ
90 Webサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択装置であって、
集積された複数のファイル又はデータを、前記ファイル又はデータについて、各々のファイル又はデータの識別キーを含むメタデータと関連付けて格納するデータ格納手段と、
一のテーマに関連する情報を描画するために用いられる情報として、前記テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを含むスケッチ情報を格納するスケッチ情報格納手段と、
一のテーマを指定して、前記テーマに関連する情報の出力要求を受け付ける情報出力受付手段と、
前記情報出力受付手段の受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を前記スケッチ情報格納手段から読み出して、前記スケッチ情報に含まれるファイル又はデータの識別キーを特定する識別キー特定手段と、
前記識別キー特定手段の特定した識別キーに対応するファイル又はデータを前記データ格納手段に格納されたメタデータから特定し、前記ファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ前記テーマに関連する情報を描画して出力するための出力データを前記スケッチ情報に従って生成する出力データ生成手段と、
を備えることを特徴とする情報選択装置。
【請求項2】
前記データ格納手段に格納されたファイル又はデータには、前記データ格納手段に格納された他のファイル又はデータを検索するための検索条件を指定した検索データが含まれ、
前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、前記検索データの識別キーが含まれていて、
前記識別キー特定手段によって特定される識別キーに前記検索データの識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成手段は、前記識別キーにより特定される検索データに指定された検索条件に従って検索処理を実行し、前記検索条件に該当するファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成すること
を特徴とする請求項1記載の情報選択装置。
【請求項3】
前記スケッチ情報格納手段に記憶された各々のスケッチ情報にも前記識別キーが割り当てられていて、
前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、他のスケッチ情報の識別キーが含まれていて、
前記識別キー特定手段によって特定される識別キーに前記他のスケッチ情報の識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成手段は、前記識別キーにより特定される他のスケッチ情報に従ってファイル又はデータを特定し、前記他のスケッチ情報により特定されたファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成すること
を特徴とする請求項1又は2記載の情報選択装置。
【請求項4】
アプリケーションプログラムにより作成されたファイルの選択を受け付けると、前記ファイルを前記データ格納手段に格納させるファイル選択受付手段と、
前記ファイル選択受付手段が選択を受け付けたファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の情報選択装置。
【請求項5】
メーラが新たな電子メールの送受信を検出すると、前記新たな電子メールのファイルを前記データ格納手段に格納させる電子メール送受信手段と、
前記電子メール送受信手段が送受信したファイルに識別キーを割り当て、前記識別キーを含む前記ファイルのメタデータを生成し、前記ファイルと関連付けて前記データ格納手段に格納させるメタデータ生成手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の情報選択装置。
【請求項6】
集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択プログラムであって、
集積された複数のファイル又はデータを、前記ファイル又はデータについて、各々のファイル又はデータの識別キーを含むメタデータと関連付けて格納するデータ格納手段と、一のテーマに関連する情報を描画するために用いられる情報として、前記テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを含むスケッチ情報を格納するスケッチ情報格納手段とを備えたコンピュータ、又は前記データ格納手段、前記スケッチ情報格納手段の少なくとも一の手段がネットワークで接続された他のコンピュータに備えられ、かつ他の手段を備えたコンピュータに、
一のテーマを指定して、前記テーマに関連する情報の出力要求を受け付ける情報出力受付ステップと、
前記情報出力受付ステップで受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を前記スケッチ情報格納手段から読み出して、前記スケッチ情報に含まれるファイル又はデータの識別キーを特定する識別キー特定ステップと、
前記識別キー特定ステップで特定した識別キーに対応するファイル又はデータを前記データ格納手段に格納されたメタデータから特定し、前記ファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ前記テーマに関連する情報を描画して出力するための出力データを前記スケッチ情報に従って生成する出力データ生成ステップと、
を実行させること特徴とする情報選択プログラム。
【請求項7】
前記データ格納手段に格納されたファイル又はデータには、前記データ格納手段に格納された他のファイル又はデータを検索するための検索条件を指定した検索データが含まれ、
前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、前記検索データの識別キーが含まれていて、
前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記検索データの識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータに、前記識別キーにより特定される検索データに指定された検索条件に従って検索処理を実行し、前記検索条件に該当するファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成する処理を実行させること
を特徴とする請求項6記載の情報選択プログラム。
【請求項8】
前記スケッチ情報格納手段に記憶された各々のスケッチ情報にも前記識別キーが割り当てられていて、
前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、他のスケッチ情報の識別キーが含まれていて、
前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記他のスケッチ情報の識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータに、前記識別キーにより特定される他のスケッチ情報に従ってファイル又はデータを特定し、前記他のスケッチ情報により特定されたファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成する処理を実行させること
を特徴とする請求項6又は7記載の情報選択プログラム。
【請求項9】
集積されたファイル又はデータから、所定のテーマに関連するファイル又はデータを選択する情報選択方法であって、
集積された複数のファイル又はデータを、前記ファイル又はデータについて、各々のファイル又はデータの識別キーを含むメタデータと関連付けて格納するデータ格納手段と、一のテーマに関連する情報を描画するために用いられる情報として、前記テーマに関連するファイル又はデータの識別キーを含むスケッチ情報を格納するスケッチ情報格納手段とを備えたコンピュータ、又は前記データ格納手段、前記スケッチ情報格納手段の少なくとも一の手段がネットワークで接続された他のコンピュータに備えられ、かつ他の手段を備えたコンピュータが、
一のテーマを指定して、前記テーマに関連する情報の出力要求を受け付ける情報出力受付ステップと、
前記コンピュータが、前記情報出力受付ステップで受け付けたテーマに対応するスケッチ情報を前記スケッチ情報格納手段から読み出して、前記スケッチ情報に含まれるファイル又はデータの識別キーを特定する識別キー特定ステップと、
前記コンピュータが、前記識別キー特定ステップで特定した識別キーに対応するファイル又はデータを前記データ格納手段に格納されたメタデータから特定し、前記ファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ前記テーマに関連する情報を描画して出力するための出力データを前記スケッチ情報に従って生成する出力データ生成ステップと、
を有すること特徴とする情報選択方法。
【請求項10】
前記データ格納手段に格納されたファイル又はデータには、前記データ格納手段に格納された他のファイル又はデータを検索するための検索条件を指定した検索データが含まれ、
前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、前記検索データの識別キーが含まれていて、
前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記検索データの識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータが、前記識別キーにより特定される検索データに指定された検索条件に従って検索処理を実行し、前記検索条件に該当するファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成すること
を特徴とする請求項9記載の情報選択方法。
【請求項11】
前記スケッチ情報格納手段に記憶された各々のスケッチ情報にも前記識別キーが割り当てられていて、
前記スケッチ情報格納手段に記憶された一のスケッチ情報には、他のスケッチ情報の識別キーが含まれていて、
前記識別キー特定ステップで特定される識別キーに前記他のスケッチ情報の識別キーが含まれている場合には、前記出力データ生成ステップでは、前記コンピュータが、前記識別キーにより特定される他のスケッチ情報に従ってファイル又はデータを特定し、前記他のスケッチ情報により特定されたファイル又はデータに関する情報を埋め込んだ出力データを生成すること
を特徴とする請求項9又は10記載の情報選択方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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