説明

感熱紙付きスクラッチくじ用紙、感熱紙付きスクラッチくじ、及び、感熱紙付きスクラッチくじの使用方法

【課題】本発明は、セキュリティ性、ゲーム性を付加した感熱紙付きスクラッチくじ用紙等を提供する。
【解決手段】基材の片面に遮光層と感熱発色記録層をこの順に設けた感熱紙の感熱発色記録層上に、印刷方式が互いに異なる第1印刷領域と第2印刷領域とが配置してあり、第1印刷領域には、少なくとも数字、文字、記号等が印刷してあり、その上方に少なくとも1層のスクラッチ層を含むスクラッチ部が設けてあり、第2印刷領域は、前記感熱発色記録層が選択的に発色することにより印刷する情報が前記感熱紙1枚ごとに変更可能な領域であり、その上方には隠蔽性を持つスクラッチ部が少なくとも1層のスクラッチ層を含んで設けてあって、しかも、前記第1印刷領域には、その下方に存在する感熱発色記録層が発色しても該発色を隠蔽する発色隠蔽層が設けてある感熱紙付きスクラッチくじ用紙、感熱紙付きスクラッチくじ及びその使用方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクラッチくじに関するもので、さらに詳細には、例えば、インクジェット方式などで視認可能な印刷する印刷領域と、可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域とを備え、異なる印刷方式で印刷することでセキュリティ性、ゲーム性を付加した感熱紙付きスクラッチくじ用紙、感熱紙付きスクラッチくじ、及び、感熱紙付きスクラッチくじの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スクラッチくじ等で知られているように、紙、プラスチック等の基材上に文字、記号などの情報(可変情報)を印刷し、その上に不透明印刷インキ、例えば、スクリーン印刷用銀インキ等で隠蔽層を形成し、情報(可変情報)を印刷した部分を隠蔽した印刷物が知られている。この印刷物は硬貨等で擦ることにより隠蔽層を剥がし、下層の文字、記号などの印刷された情報(可変情報)を表示させ、くじとしての役割を果たしている。
【0003】
従来のスクラッチくじでは、下記のような問題がある。
(1)スクラッチくじを印刷している際にゲームの「アタリ」、「ハズレ」がわかり、「アタリ」の管理番号を覚えその管理番号を探して購入すれば「アタリ」券を買うことができてしまう。
(2)また、従来のスクラッチくじでは、ゲームパターンが単調であり、単調な「アタリ」、「ハズレ」がでるゲームではゲーム性が低く、しかしながら、一方ゲーム性の高いものは、換金の際に「アタリ」、「ハズレ」の当落の判定が難しくなり、判定に時間を要したり、また「ハズレ」券を「アタリ」と誤認識し換金してしまったり、等級を間違えるという不具合が懸念されているので、あえてゲーム性を低くし円滑な換金が望まれるスクラッチくじが発行されているが、このようなゲーム性の低いスクラッチくじでは面白みがなく、購入者からはゲーム性の高いスクラッチくじが求められている。
(3)一方、ゲーム性を高くして、当選番号をバーコードなどで印刷して換金の際には当落をデーター照合するシステムでは、当落データをスクラッチ隠蔽するとわざわざスクラッチして読み取ることで、手間がかかる。また、スクラッチ隠蔽しないと当落データが解読される危惧があり、セキュリティ性が極めて低くなる。
(4)さらに、強い光源等でスクラッチくじを透かして印刷内容が視認される場合があり、これを防止するためにスクラッチくじ用紙に遮光層を施したり、印刷濃度を低下させたり、くじ裏面に墨ベタ印刷を施したりすることが行われているが、バーコード読み取り等を伴う場合は印刷濃度を下げることは困難であり、コスト負担が増大したり、デザイン性を損なうといった問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来のスクラッチくじの問題点を解決するためになされたものであって、セキュリティ性、ゲーム性を付加した感熱紙付きスクラッチくじ用紙、感熱紙付きスクラッチくじ、及び、感熱紙付きスクラッチくじの使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、すなわち、
請求項1に係る発明は、
基材の片面に遮光層と感熱発色記録層をこの順に設けた感熱紙を使用してあり、
該感熱発色記録層上には、印刷方式が互いに異なる第1の印刷領域と第2の印刷領域とが配置してあり、
該第1の印刷領域には、少なくとも数字、文字、記号、又はシンボルのいずれかが印刷してあり、その上方に少なくとも1層のスクラッチ層を含み印刷も施されたスクラッチ部が設けてあり、
該第2の印刷領域は、選択的な加熱で前記感熱発色記録層が選択的に発色することにより印刷する情報が前記感熱紙1枚ごとに変更可能な領域であり、その上方には隠蔽性を持つスクラッチ部が少なくとも1層のスクラッチ層を含んで設けてあって、
しかも、前記第1の印刷領域は、その下方に存在する前記感熱発色記録層と該印刷してある面との間に該感熱発色記録層が発色しても該発色を隠蔽する発色隠蔽層が設けてあるか、又は、下方には前記感熱発色記録層が欠落していること、を特徴とする感熱紙付きスクラッチくじ用紙である。
【0006】
請求項2に係る発明は、
前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部が、該領域の前記印刷を透視できる透明性を持っていること、を特徴とする請求項1に記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙である。
【0007】
請求項3に係る発明は、
前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部が、該領域の前記印刷を透視困難にする隠蔽性を持っていること、を特徴とする請求項1に記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙である。
【0008】
請求項4に係る発明は、
前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部とその下方の前記印刷の面との間か、又は、前記第2の印刷領域の前記スクラッチ部とその下方の前記感熱発色記録層との間の、いずれか少なくとも一方には、剥離ニス層が設けてあること、を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙である。
【0009】
請求項5に係る発明は、
前記第1の印刷領域の少なくとも前記印刷の面は、インクジェット印字受理層が設けてあること、を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙である。
【0010】
請求項6に係る発明は、
請求項1乃至5のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の、少なくとも前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層に、前記発色による画像が記録してあること、を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじである。
【0011】
請求項7に係る発明は、
請求項6に記載のいずれかの感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法であって、
該感熱紙付きスクラッチくじは、予め、前記第1の印刷領域の前記印刷はビンゴ等のゲーム用の印刷になっており、該第1の印刷領域外にはバーコード等によりその個別管理データが印刷されてあって、
該感熱紙付きスクラッチくじを発行する前に、発行者側が、前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの固有情報を前記感熱発色により記録し、該第2の印刷領域外の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの個別管理データを含むバーコード等を前記感熱発色により記録し、
しかる後に、くじ購入者側は、該第2の印刷領域のスクラッチ部を削り取って前記感熱発色による固有情報を読み取り、また、前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部を削り取って当落を読み取って、
その後、前記の両方のバーコード等による個別管理データを読み取り、これを照合することによって当落を自動判定させることが可能なゲームに使用する、感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法である。
【0012】
請求項8に係る発明は、
請求項6に記載のいずれかの感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法であって、
該感熱紙付きスクラッチくじは、予め、前記第1の印刷領域にはビンゴゲーム用の数字からなるビンゴ部が印刷されており、該第1の印刷領域外にはバーコード等によりその個別管理データが印刷されてあって、
該感熱紙付きスクラッチくじを発行する前に、発行者側が、前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの数字からなる固有情報を前記感熱発色により記録し、該第2の印刷領域外の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの個別管理データを含むバーコード等を前記感熱発色により記録し、
しかる後に、くじ購入者側は、該第2の印刷領域のスクラッチ部を削り取って前記感熱発色による数字からなる固有情報を読み取り、前記第1の印刷領域に形成したビンゴ部の予め印刷された数字を照合して、半透明着色印刷層が積層された透明スクラッチメジュウムからなるスクラッチ部を削り取って当落を目視判定し、
その後、前記の両方のバーコード等による個別管理データを読み取り、これを照合することによって当落を自動判定させることが可能なビンゴゲームに使用する感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の感熱紙付きスクラッチくじは上記のような構成からなることで、セキュリティ性、ゲーム性を付加した感熱紙付きスクラッチくじ用紙、感熱紙付きスクラッチくじおよび感熱紙付きスクラッチくじの使用方法を提供することができる。
【0014】
すなわち、例えば、インクジェット方式などで視認可能な印刷する印刷領域と、可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域とを備え、可変隠蔽情報を隠蔽するスクラッチ層を形成した後で、くじを発行するその場でスクラッチ層または感熱紙側から感熱印刷することが可能であり、セキュリティ性が向上する。
【0015】
印刷方式が異なる、インクジェット方式などで視認可能な印刷する印刷領域と可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域とを備えることから、ゲームバリエーションが増えるのでゲーム性が向上する。
【0016】
印刷する印刷領域と可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域外近傍に印刷したお互いのバーコード等による管理番号を読み取り、当選を決定できるので複雑なゲームにおいても簡単に当落を鑑定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施例としての実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の構成の一例を示す断面図(a)およびその平面図(b)である。図2は、本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の構成の他の例を示す断面図である。図1に示すように、本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙は、基材31の片面に遮光層32と感熱発色記録層33をこの順に設けた感熱紙3を使用してあり、その感熱発色記録層33上には、印刷方式が互いに異なる第1の印刷領域1と第2の印刷領域2とが配置してあり、第1の印刷領域1には、少なくとも数字、文字、記号、又はシンボルのいずれかが印刷してあり、その上方に少なくとも1層の透明スクラッチメジュウムからなるスクラッチ層12を含み半透明着色印刷層11が施されたスクラッチ部が設けてあり、第2の印刷領域2は、選択的な加熱で上記感熱発色記録層33が選択的に発色する
ことにより印刷する情報が前記感熱紙1枚ごとに変更可能な領域であり、その上方には隠蔽性を持つスクラッチ部が少なくとも1層のスクラッチ層22を含んで設けてあって、しかも、第1の印刷領域1は、その下方に存在する上記感熱発色記録層33と印刷してある面との間にその感熱発色記録層が発色してもその発色を隠蔽する発色隠蔽層4を設けた構成を基本構成とし、さらに、第1の印刷領域1および第2の印刷領域2の各々透明スクラッチメジュウムからなるスクラッチ層12および隠蔽性を持つスクラッチ層22の下層に剥離ニス層13,23と、上記第1の印刷領域1の感熱発色記録層33上のみに設けた発色隠蔽層4を覆うように、感熱発色記録層33全面にインクジェット印字受理層5とを設けたものである。
【0018】
また、本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の他の例として、図2に示すように、上記の図1に示した本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の第2の印刷領域2の隠蔽性を持つスクラッチ層2およびその下側に設けた剥離ニス層23を除いた構成の感熱紙付きスクラッチくじ用紙である。このような構成のスクラッチくじ用紙とすることで、選択的な加熱で上記感熱発色記録層33が選択的に発色することにより印刷する情報を予め視認できるゲーム性を付加することもできる。
【0019】
本発明における第1の印刷領域1は、主として数字、文字、記号、又はシンボル等を印刷する領域であって、印刷方式は、特に限定されないが、インクジェット、ドットインパクト、レーザー、オフセット印刷などが挙げられる。
【0020】
本発明における第1の印刷領域1の透明スクラッチメジュウム層12は、透明な樹脂、例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体等を使用してインキ組成物ないし塗料組成物としたものを用い、公知の印刷方法もしくは塗布方法により印刷もしくは塗布する。
【0021】
本発明における第1の印刷領域1の半透明着色印刷層11は、プロセスカラーインキにて印刷する。印刷はオーバープリントを行い、絵柄と共に印刷することもできる。また、透明スクラッチメジュウムからなる透明スクラッチ層12のみオーバープリントしてもよい。また、透明スクラッチメジュウム層を着色してカラーリングすることもできる。この場合、半透明着色印刷層11を除くことができる。
【0022】
本発明における第2の印刷領域2の隠蔽性を持つスクラッチ層22は、下層を隠蔽し、かつ、コインのエッジ等で擦る等により、比較的容易に削り取ることができる性質を備えた層であり、具体的には、隠蔽性の高い顔料が、比較的多量に、バインダ樹脂中に分散したものであって、必要に応じて、着色の目的で、染料もしくは通常の顔料が配合されてあってもよい。特に、本発明におけるスクラッチ層22は、熱伝導率が高いことが好ましい。スクラッチ層22の熱伝導率を高める方法としては、その組成物に熱伝導性の高い銅や白金等の微粉末を含有させることが挙げられる。
【0023】
スクラッチ層22を構成する隠蔽性の高い顔料としては、アルミニウム粉末、黄銅粉末、もしくは銅粉末等の金属系粉末、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、カーボンブラック、もしくは樹脂粉末等を使用することができる。
【0024】
また、スクラッチ層22を構成するバインダ樹脂としては、上記の隠蔽性の高い顔料を保持し、シール基材との接着性の良好なものを選択して用い、例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン/ブタジエン共重合体、アク
リロニトリル/ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体等を使用する。
【0025】
スクラッチ層22積層するには、上記した隠蔽性の高い顔料、バインダ樹脂、および溶剤等を用いて混合、分散して印刷適性とスクラッチ性との双方を満足する組成物とすることができる。スクラッチ層形成用インキ組成物ないし塗料組成物としたものを用い、公知の印刷方法もしくは塗布方法により印刷もしくは塗布することができるが、一般には、スクラッチ層22はシルクスクリーン印刷により印刷される。
【0026】
スクラッチ層22は、一定以上の力がかかったときには、容易に除去出来るものであることが好ましいが、通常の保管環境下やハンドリングの際に、傷が付くことは、下層を隠蔽すべき機能上、好ましくないので、必要に応じて、スクラッチ層22上に保護層を形成してもよい。
【0027】
保護層は、適宜な樹脂の溶液を塗布することにより形成でき、樹脂としては、フェノール樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、もしくはポリウレタン樹脂を使用することができる。
【0028】
本発明における透明スクラッチメジュウムからなる透明スクラッチ層12および隠蔽性を持つスクラッチ層22の下層に形成する剥離ニス層13,23は、隠蔽層を擦りとる際に剥離性が悪く、可変情報が壊れてしまうような場合には設けることが好ましい。剥離ニス層の材料としては、透明でこの層を通して可変情報を読み取ることができ、印刷等を視認でき、また、硬貨などで擦っても削りとられない強靱さを持っていれば特に限定されるものではない。例えば、紫外線もしくは電子線硬化型のアクリル系インキなどにシリコンなどの滑剤を添加したものが用いられる。
【0029】
本発明における第1の印刷領域1に対向する感熱発色記録層33上のみに設ける発色隠蔽層4は、例えば、インクジェットもしくはレーザー印字の際に、感熱発色記録層33が発色することにより印刷が視認できなくなる危惧があることから、発色した場合の隠蔽層として機能する層である。
【0030】
発色隠蔽層4としては、顔料として二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウムもしくは樹脂粉末等を使用することができる。発色隠蔽層4を構成するバインダ樹脂としては、上記の顔料を保持し、接着性の良好なものを選択して用い、例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体等を使用する。発色隠蔽層4積層するには、上記の顔料、バインダ樹脂、および溶剤等を用いて混合、分散して、発色隠蔽層形成用インキ組成物ないし塗料組成物としたものを用い、公知の印刷方法もしくは塗布方法により印刷もしくは塗布する。
【0031】
本発明における第1の印刷領域1に対向する感熱発色記録層33上のみに設けた発色隠蔽層4を覆うように、感熱発色記録層33の全面に設けるインクジェット印字受理層5は、インクジェット印字適性を付与するものである。
【0032】
インクジェット印字受理層5としては、受理層に使用するフィラーとしては、特に限定されるものではなく公知の顔料を一種類以上使用することができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二
酸化チタン、酸化亜鉛、チサンホワイト、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロサイト、水酸化マグネシウム等の無機顔料、アクリル系プラスチックピグメント、スチレン系プラスチックピグメント、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料が挙げられる。その中でも多孔性無機顔料類が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナ等が挙げられ、特にコスト的にも細孔容量の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。
【0033】
インクジェット印字受理層5に使用するバインダーについても、特に限定されるものではなく公知のバインダーを一種類以上使用することができる。例えば、合成品としては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、アリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、およびポリビニルイソブチルエーテル等の変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸エステル部分けん化物、ポリメタクリル酸塩、およびポリアクリルアマイド等のポリアクリル酸誘導体およびポリメタクリル酸誘導体、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合物、スチレンブタジエン共重合体、ニトリルブタジエン共重合体、スチレンアクリル酸エステル共重合体、スチレンマレイン酸共重合体、スチレンクロトン酸共重合体、塩化ビニル含有共重合体等が挙げられる。天然物としては、ゼラチン等の蛋白質類、馬鈴薯等の澱粉類、寒天等の藻類、マンナン等の植物性粘質物、グルカン等の微生物粘質物等が挙げられる。
【0034】
次に、本発明において用いられる感熱紙3について説明する。
【0035】
基材31としては、紙、合成紙、プラスチックシート、もしくは単独か、又は組合せて使用することができる。
【0036】
基材31をプラスチックシートで構成するときは、ポリアミド(ナイロン)、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリイミド、ポリカーボネート、もしくは、その他の樹脂のシートを使用することができる。
【0037】
基材31上に積層する感熱発色記録層33としては、サーマルヘッド、もしくはレーザー光等の点状加熱手段により印刷可能なものであればいずれでもよいが、例えば、加熱により互いが融解して反応し、発色する電子供与性染料前駆体、および電子受容性化合物(顕色剤)を主成分とし、これらがバインダ樹脂中に分散したものが代表的なものである。この感熱発色記録層33は、発色成分自体を既に内在している自己発色型である。
【0038】
電子供与性染料前駆体としては、ロイコ染料として感熱記録材料に使用されているものが利用でき、具体的には、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フルオレン系、ジビニル系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、もしくはインドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。
【0039】
電子受容性化合物としては、上記の電子供与性染料前駆体と組合わせて顕色剤として用いられ、加熱加圧により被着体上に貼る等の際の熱に耐えられる程度の耐熱性を有し、サーマルヘッド等による感熱記録の際に、感度よく反応するものが選ばれる。
【0040】
具体的には、ビスフェノールA等のフェノール性物質、オクチルスルホン酸、ノニルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデ
シルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、もしくはエイコシルホスホン酸、α−ヒドロキシオクタノイック酸、α−ヒドロキシデカノイック酸、α−ヒドロキシテトラデカノイック酸、もしくはα−ヒドロキシオクタデカノイック酸、α−チオジフェニル酸、またはキノン類等が好ましく用いられる。
【0041】
上記の電子供与性染料前駆体、および電子受容性化合物を分散させ、感熱発色記録層12を構成するバインダ樹脂としては、ポリビニルアルコール、でんぷん、変性でんぷん、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アルキレン/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド系水溶性樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、もしくはポリウレタン樹脂の主に水溶性樹脂が好まししい。
【0042】
感熱発色記録層33の形成は、上記の電子供与性染料前駆体、および電子受容性化合物をバインダ樹脂、溶剤(水、もしくは、水およびアルコールである。)を混合し、分散させて、感熱発色記録層形成用組成物とし、この組成物を用いて、シート状基材上に、印刷、もしくは塗布することにより行なう。なお、感熱発色記録層33中には、上記のほか、種々の添加剤を添加することができ、添加剤としては、増感剤、退色防止剤、もしくは顔料が挙げられる。
【0043】
本発明における感熱紙の基材31と感熱発色記録層33との間に設けられる遮光層32は、遮光材として無機顔料が使用される。無機顔料は、従来着色材として一般に使用されているものが使用可能であり、具体的には、カーボンブラック、二酸化チタン、チタンブラック、チタニウムイエロー、酸化コバルト、群青、亜鉛華、べんがら、アルミニウムペースト等が挙げられるが、遮光性に優れたものとしてカーボンブラック、二酸化チタン、べんがら、アルミニウムペーストは特に好適である。
【0044】
本発明における遮光層32は、前記した無機顔料と結着用樹脂とからなり、結着用樹脂としては、従来一般に用いられるコーティング用の樹脂の使用が可能であり、具体例としては、アクリル系、スチレン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、塩化ビニル系、醋酸ビニル系、ポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、でんぷん、カゼイン、ニトロセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロース、ポリビニルブチラール系、ポリビニルアセタール系等の樹脂が挙げられる。またこれらの組合せによるポリマーブレンド、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等の使用も可能である。遮光層中における無機顔料と結着用樹脂の配合割合は、重量比で無機顔料:結着用樹脂=4:1〜1:20、より好ましくは2:1〜1:10である。遮光層の塗布量としては8〜20g/m2程度が好適である。8g/m2未満では十分な遮光性が得られず、20g/m2を越えて多いと、塗布量に見合う性質が得られず、コスト高とな
次に、この感熱紙3に印刷する方法について説明する。図3に示すように、印刷は、サーマルヘッド6を用いて行われる。サーマルヘッド6は、微細な電気抵抗発熱体を多数並設させたものである。このサーマルヘッド6に電流が流れると、上記の発熱体が発熱し、熱が感熱発色記録層33に与えられる。この熱により、上述したロイコ染料等の電子供与体と、フェノール類等の電子受容体とが反応して、その部分が発色し、印刷等が形成される。
【0045】
また、スクラッチ層22の下側、剥離ニス層23、インクジェット印字受理層5を介して位置する感熱発色記録層33には、感熱印刷情報24が記録される。サーマルヘッド6は、スクラッチ層22上から熱を与える。この熱は、スクラッチ層22内を通って感熱発色記録層33に伝導し、上述と同様の作用により感熱発色記録層33に印字が形成される。サーマルヘッド6の熱の温度は、スクラッチ層22、剥離ニス層23、インクジェット印字受理層5の厚みや組成物等により異なるが、与えられた熱がスクラッチ層22内を伝
導して感熱発色記録層33まで到達できるように、スクラッチ層22、剥離ニス層23、インクジェット印字受理層5による熱損失を考慮して、通常より高温に設定される。隠蔽情報14が感熱発色記録層33に形成されても、スクラッチ層22上には発色等が生じない。従って、隠蔽情報24は、スクラッチ層22により外部から視認不能となる。なお、必要に応じて、スクラッチ層22の反対面の感熱紙側から印字することもできる。
【0046】
次に、上述した構成の本発明の感熱紙付きスクラッチくじの使用方法の一例ついて図3を参照して説明する。
【0047】
図4(a)に示すように、オフセット印刷等する第1の印刷領域1と、感熱印刷する第2の印刷領域2とを備え、異なる印刷方式で印刷される、第1の印刷領域1には、予め、半透明着色印刷層11が積層された透明スクラッチメジュウムからなるスクラッチ層で被覆されて視認可能な番号群14およびその領域外近傍にバーコード15等の個別管理データを印刷してなるビンゴ部が形成されて、一方、第2の印刷領域2には可変隠蔽情報を隠蔽するスクラッチ層22が形成された本発明の感熱紙付きスクラッチくじである。第1の印刷領域1の印刷群14は視認可能であることから印刷抜け、印刷欠け等の印刷不良の外観検査ができる。
【0048】
図4(b)に示すように、上記の感熱紙付きスクラッチくじを発行する際に、くじ発行者が、第2の印刷領域2にそのスクラッチ層22を介して感熱印刷装置にて番号等の可変隠蔽情報およびその領域外近傍にバーコード25などの個別管理データを感熱印刷する。その可変隠蔽情報は、予め印刷されたバーコード15を読み取ってデータを加工することもできるし、第1の印刷領域1に予め印刷された印刷内容とは全く独立したデータとすることもできる。また、バーコード25の印刷によって可変隠蔽情報が間違いなく印刷されたことが確認できる。また、印刷不良があってもバーコード25によって認証可能であり、印刷抜け、印刷欠け等も保証可能となる。
【0049】
図4(c)に示すように、くじ購入者が第2の印刷領域2の番号等の可変隠蔽情報を隠蔽するスクラッチ層を削り取り視認された番号群26と、前記第1の印刷領域1のビンゴ部の予め印刷された番号群14を照合して、番号が照合一致すれば透明スクラッチメジュウムからなるスクラッチ層を削り取ると共に半透明着色印刷層14が剥がされ、スクラッチした箇所とスクラッチしない箇所とが目視できるので、スクラッチ箇所はビンゴゲームの場合のパンチ穴をあける作業もしくは○印を付ける作業と同様にスクラッチして目印を付けることができる。感熱印刷された第2の印刷領域2の番号群26と照合して、照合一致するビンゴ部の番号群14を全てスクラッチして、縦、横、斜めでビンゴ部分を確認し、当落を目視判定することができる。
【0050】
くじ発行者は、第1の印刷領域1と第2の印刷領域2近傍に感熱印刷されたお互いのバーコード15,25等の個別管理データを読み取り、照合して当落を自動判定が可能である。
【0051】
以上、本発明の該感熱紙付きスクラッチくじの使用方法を説明したように、本発明の感熱紙付きスクラッチくじは、予め、第1の印刷領域の前記印刷はビンゴ等のゲーム用の印刷になっており、第1の印刷領域外にはバーコード等によりその個別管理データが印刷されてあって、感熱紙付きスクラッチくじを発行する前に、発行者側が、前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの固有情報を前記感熱発色により記録し、第2の印刷領域外の感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの個別管理データを含むバーコード等を前記感熱発色により記録し、しかる後に、くじ購入者側は、第2の印刷領域のスクラッチ部を削り取って前記感熱発色による固有情報を読み取り、また、第1の印刷領域の前記スクラッチ部を削り取って当落を読み取って、その後、
前記の両方のバーコード等による個別管理データを読み取り、これを照合することによって当落を自動判定させることが可能なゲームに使用する方法である。
【0052】
本発明のセキュリティ性、ゲーム性を付加した感熱紙付きスクラッチくじは、例えば、インクジェット方式などで視認可能な印刷する印刷領域と、可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域とを備え、可変隠蔽情報を隠蔽するスクラッチ層を形成した後で、くじを発行するその場でスクラッチ層または感熱紙側から感熱印刷することが可能であり、セキュリティ性が向上するので、本発明における感熱紙に設けた遮光層を必ずしも設けなくともくじとして成り立つ可能性がある。また、印刷方式が異なる、インクジェット方式などで視認可能な印刷する印刷領域と可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域とを備えることから、ゲームバリエーションが増えるので当落が一見してわからない複雑なゲームパターンを実現できることでゲーム性が向上する。印刷する印刷領域と可変隠蔽情報を感熱印刷する印刷領域外近傍に印刷したお互いのバーコード等による管理番号を読み取り、当選を決定できるので複雑なゲームにおいても簡単に当落を鑑定することができる。本発明の感熱紙付きスクラッチくじは、上記に例示したビンゴゲームに限定されるず、様々なゲームに使用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】(a)は、本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の構成の一例を示す断面図である。(b)は、(a)に示した感熱紙付きスクラッチくじ用紙の平面図である。
【図2】本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の構成の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の感熱紙に感熱印刷する方法を説明する説明図である。
【図4】本発明の感熱紙付きスクラッチくじの使用方法の一例を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0054】
1・・・第1の印刷領域
2・・・第2の印刷領域
3・・・感熱紙
4・・・発色隠蔽層
5・・・インクジェット印字受理層
6・・・感熱印刷装置のサーマルヘッド
11・・・半透明着色印刷層
12・・・透明スクラッチメジウムからなるスクラッチ層
13、23・・・剥離ニス層
14・・・ビンゴ部の印刷情報(番号群)
15、25・・・バーコード管理情報
16・・・スクラッチ部
22・・・隠蔽性を持つスクラッチ層
24・・・感熱印刷情報(番号群)
26・・・スクラッチされて視認された感熱印刷情報(番号群)
31・・・基材
32・・・遮光層
33・・・感熱発色記録層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の片面に遮光層と感熱発色記録層をこの順に設けた感熱紙を使用してあり、
該感熱発色記録層上には、印刷方式が互いに異なる第1の印刷領域と第2の印刷領域とが配置してあり、
該第1の印刷領域には、少なくとも数字、文字、記号、又はシンボルのいずれかが印刷してあり、その上方に少なくとも1層のスクラッチ層を含み印刷も施されたスクラッチ部が設けてあり、
該第2の印刷領域は、選択的な加熱で前記感熱発色記録層が選択的に発色することにより印刷する情報が前記感熱紙1枚ごとに変更可能な領域であり、その上方には隠蔽性を持つスクラッチ部が少なくとも1層のスクラッチ層を含んで設けてあって、
しかも、前記第1の印刷領域は、その下方に存在する前記感熱発色記録層と該印刷してある面との間に該感熱発色記録層が発色しても該発色を隠蔽する発色隠蔽層が設けてあるか、又は、下方には前記感熱発色記録層が欠落していること、
を特徴とする感熱紙付きスクラッチくじ用紙。
【請求項2】
前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部が、該領域の前記印刷を透視できる透明性を持っていること、を特徴とする請求項1に記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙。
【請求項3】
前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部が、該領域の前記印刷を透視困難にする隠蔽性を持っていること、を特徴とする請求項1に記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙。
【請求項4】
前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部とその下方の前記印刷の面との間か、又は、前記第2の印刷領域の前記スクラッチ部とその下方の前記感熱発色記録層との間の、いずれか少なくとも一方には、剥離ニス層が設けてあること、を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙。
【請求項5】
前記第1の印刷領域の少なくとも前記印刷の面は、インクジェット印字受理層が設けてあること、を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ用紙の、少なくとも前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層に、前記発色による画像が記録してあること、を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱紙付きスクラッチくじ。
【請求項7】
請求項6に記載のいずれかの感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法であって、
該感熱紙付きスクラッチくじは、予め、前記第1の印刷領域の前記印刷はビンゴ等のゲーム用の印刷になっており、該第1の印刷領域外にはバーコード等によりその個別管理データが印刷されてあって、
該感熱紙付きスクラッチくじを発行する前に、発行者側が、前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの固有情報を前記感熱発色により記録し、該第2の印刷領域外の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの個別管理データを含むバーコード等を前記感熱発色により記録し、
しかる後に、くじ購入者側は、該第2の印刷領域のスクラッチ部を削り取って前記感熱発色による固有情報を読み取り、また、前記第1の印刷領域の前記スクラッチ部を削り取って当落を読み取って、
その後、前記の両方のバーコード等による個別管理データを読み取り、これを照合することによって当落を自動判定させることが可能なゲームに使用する感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法。
【請求項8】
請求項6に記載のいずれかの感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法であって、
該感熱紙付きスクラッチくじは、予め、前記第1の印刷領域にはビンゴゲーム用の数字からなるビンゴ部が印刷されており、該第1の印刷領域外にはバーコード等によりその個別管理データが印刷されてあって、
該感熱紙付きスクラッチくじを発行する前に、発行者側が、前記第2の印刷領域の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの数字からなる固有情報を前記感熱発色により記録し、該第2の印刷領域外の前記感熱発色記録層にはその感熱紙付きスクラッチくじの個別管理データを含むバーコード等を前記感熱発色により記録し、
しかる後に、くじ購入者側は、該第2の印刷領域のスクラッチ部を削り取って前記感熱発色による数字からなる固有情報を読み取り、前記第1の印刷領域に形成したビンゴ部の予め印刷された数字を照合して、半透明着色印刷層が積層された透明スクラッチメジュウムからなるスクラッチ部を削り取って当落を目視判定し、
その後、前記の両方のバーコード等による個別管理データを読み取り、これを照合することによって当落を自動判定させることが可能なビンゴゲームに使用する感熱紙付きスクラッチくじを使用する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−7686(P2006−7686A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190860(P2004−190860)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】