説明

感覚刺激評価方法

【課題】 感覚刺激の差異を客観的、具体的に評価することができる感覚刺激評価方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 被験者に心電図測定装置と皮膚電気反射測定装置の電極を取り付けた。被験者に基準刺激を負荷したとき、被験者の左前膊に被験物質Aを塗布した後、被験者の右前膊に被験物質Bを塗布し後のそれぞれに、ECGとGSRのデータを取得した。ECGのデータから心拍数の推移を算出し、そこから、1分間の区間毎にパワースペクトルを求めた。パワースペクトルにおいて、周波数0.05〜0.15Hzの区間を積分したLF値と、周波数0.15〜0.30Hzの区間を積分したHF値との比率であるLF値/HF値により評価を行った。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、毛髪化粧料等の化粧料を使用した際の感覚刺激を評価する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、毛髪化粧料等の化粧料が使用者に与える感覚刺激性の評価は、主として人の感覚に頼った官能統計評価により行われてきた。
また、他の評価方法としては、角質水分量、経皮水分蒸散量の測定による方法、電流知覚閾値(CPT)の測定による方法、血中IgEの測定による方法、マウスの引っ掻き行動に基づく評価方法、In vitroカルシウムイオン濃度の測定による方法(特許文献1参照)等があった。
【特許文献1】特願2001−180366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、人による官能統計評価方法は客観性に乏しく、感覚刺激の差異を具体的に数値で比較することができなかった。また、他の評価方法も十分な方法であるとは言えなかった。
【0004】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、感覚刺激の差異を客観的、具体的に評価することができる感覚刺激評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)請求項1の発明は、
被験物質が被験者に生じさせる感覚刺激を評価する感覚刺激評価方法であって、前記被験物質を前記被験者に使用したときの前記被験者の心拍変動から、所定の周波数範囲にある低周波成分の大きさと、前記低周波成分よりも高い周波数範囲にある高周波成分の大きさとを測定し、前記低周波成分の大きさと、前記高周波成分の大きさとに基づいて、前記感覚刺激の強さを評価することを特徴とする感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0006】
本発明の感覚刺激評価方法では、低周波成分の大きさと、高周波成分の大きさとに基づいて感覚刺激の強さを評価することにより、感覚刺激の強さを客観的、具体的に評価することができる。
【0007】
・前記低周波成分とは交感神経の緊張を反映する周波数の成分であり、例えば、0.05〜0.15Hzの範囲の成分である。また、前記高周波成分とは迷走神経の緊張を反映する周波数の成分であり、例えば、0.15〜0.30Hzの範囲の成分である。
(2)請求項2の発明は、
前記低周波成分は、周波数が0.05〜0.15Hzの範囲の成分であることを特徴とする請求項1記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0008】
本発明において、低周波成分としている周波数が0.05〜0.15Hzの範囲の成分は、交感神経の緊張を反映している。交感神経の緊張は被験物質を被験者に使用したときの不快感の強さに対応している。そのため、本発明によれば、低周波成分の大きさを測定し、高周波成分の大きさに対する低周波成分の大きさを評価に用いることで、被験物質の感覚刺激の強さを客観的、具体的に評価することができる。
(3)請求項3の発明は、
前記高周波成分は、周波数が0.15〜0.30Hzの範囲の成分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0009】
本発明において、高周波成分としている周波数が0.15〜0.30Hzの範囲の成分は、迷走神経の緊張を反映している。一般に迷走神経の緊張の度合いは、交感神経の緊張の度合いと相反するので、本発明における高周波成分の大きさは、交感神経の緊張と相反する。
【0010】
そのため、本発明では、高周波成分の大きさを測定し、高周波成分の大きさに対する低周波成分の大きさを評価に用いることで、被験物質の感覚刺激の強さを客観的、具体的に評価することができる。
(4)請求項4の発明は、
前記高周波成分の大きさに対する前記低周波成分の大きさの比率に基づいて感覚刺激の強さを評価することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0011】
本発明において、低周波成分は被験物質を被験者に使用したときの不快感の強さを反映する成分であり、高周波成分の大きさは、低周波成分の大きさと相反する傾向がある。従って、高周波成分の大きさに対する低周波成分の大きさの比率は、被験物質を被験者に使用したときの感覚刺激の強さに応じて大きくなる値である。
【0012】
本発明は、この高周波成分の大きさに対する低周波成分の大きさの比率に基づいて評価を行うので、被験物質を被験者に使用したときの感覚刺激の強さを客観的、具体的に評価することができる。
(5)請求項5の発明は、
前記心拍変動をフーリエ変換することで前記低周波成分と前記高周波成分とを取り出し、その取り出した前記低周波成分及び前記高周波成分の大きさを測定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0013】
本発明によれば、低周波成分の大きさと高周波成分の大きさを正確に測定することができる。
(6)請求項6の発明は、
被験物質が被験者に生じさせる感覚刺激を評価する感覚刺激評価方法であって、前記被験物質を前記被験者に使用したときの前記被験者の皮膚電気反射の測定値により前記感覚刺激の強さを評価することを特徴とする感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0014】
本発明は、被験物質を被験者に使用したとき、被験者の発汗に伴う皮膚電気反射が、被験物質による感覚刺激の強さに応じて変化することを利用して評価を行う。つまり、被験物質を使用したときの皮膚電気反射の測定値が高いほど被験物質の感覚刺激が強いと評価し、皮膚電気反射の測定値が低いほど、被験物質の感覚刺激が弱いと評価する。
【0015】
本発明によれば、被験者の発汗に伴う皮膚電気反射の測定値により感覚刺激の強さを評価するので、客観的、具体的な評価を行うことができる。
(7)請求項7の発明は、
皮膚電気反射測定における一方の電極を被験者の指に、他方の電極を被験者の別の指に装着して皮膚電気反射を測定することを特徴とする請求項6記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0016】
本発明によれば、皮膚電気反射を正確に測定することができる。
(8)請求項8の発明は、
所定の刺激の強さを有する基準刺激を被験者に与えたときの測定値を評価基準として用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0017】
本発明では、所定の刺激の強さを有する基準刺激を被験者に与えたときの測定値を評価基準として用いるので、被験物質の塗布でどれだけ皮膚が敏感になったか(閾値がどれだけ変化したか)を確認することができる。
【0018】
ここで、所定の刺激の強さを有する基準刺激を被験者に与えたときの測定値としては、請求項1〜5の発明においては、基準刺激を被験者に与えたときの低周波成分の大きさ、高周波成分の大きさ、高周波成分の大きさに対する低周波成分の大きさの比率が挙げられ、請求項6〜7の発明においては、基準刺激を被験者に与えたときの被験者の発汗に伴う皮膚電気反射の測定値が挙げられる。
【0019】
本発明によれば、被験者の皮膚の状態が変動したとしても、被験物質を塗布したときの評価値と、基準刺激を与えたときの評価値との比較により、被験物質の刺激の強さを判断することができる。
【0020】
前記基準刺激としては、例えば、機械的な刺激が挙げられる。
(9)請求項9の発明は、
前記被験物質が化粧料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の感覚刺激評価方法を要旨とする。
【0021】
本発明によれば、毛髪化粧料等の化粧料の感覚刺激の強さを客観的、具体的に評価できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に本発明の実施の形態の例(実施例)を説明する。
【実施例】
【0023】
a)本実施例の感覚刺激評価方法について図1〜6を用いて説明する。
(i)被験者の胸に心電図測定装置を取り付けた。また、皮膚電気反射測定装置(GSR測定装置)の電極を被験者の人差し指と薬指に取り付けた。尚、被験者はT、Sの2名とし、それぞれ同様の試験を行った。
【0024】
(ii)被験者が安静にしている状態で、心電図測定装置を用いてECG(electrocardiogram、心電図)のデータを取得するとともに、GSR測定装置を用いてGSRのデータを取得した。
【0025】
(iii)被験者に基準刺激を負荷し、そのときのECGとGSRのデータを取得した。ここで、基準刺激とは、後に被験物質を塗布する部分に与える、一定の強さの機械的刺激である。
【0026】
(iv)被験物質Aを被験者の左前膊に塗布した。塗布領域は5cm×10cmとした。ここで、被験物質Aは50名のパネラーテストにおいて刺激が強いと答えた人数が多かったものである。
【0027】
(v)前記(iv)の被験物質A塗布後、15分間にわたってECGとGSRのデータを取得した。
(vi)被験物質Bを被験者の左前膊に塗布した。塗布領域は5cm×10cmとした。ここで、被験物質Bは50名のパネラーテストにおいて刺激が強いと答えた人数が少なかったものである。
【0028】
(vii)前記(vi)の被験物質B塗布後、15分間にわたってECGとGSRのデータを取得した。
図1に、基準刺激を負荷したとき、被験物質Aを塗布した直後、及び塗布後5分の時点におけるECG、GSRの測定データを示す。また、図1には、後述する方法により、ECGから求められる心拍数の推移も示す。
【0029】
(viii)前記(ii)、(iii)、(v)、(vii)において取得したデータの解析を行った。
まず、図2に示すように、ECGから心拍数の推移を算出した。具体的には、ECGにおけるR−R間隔(心電図の波形で一番大きくスパイク状に出るR波と次のR波までの間隔)をx(sec)とし、60/xを計算することで、心拍数(拍/分)の推移を求めた。
【0030】
次に、図2に示すように心拍数の推移からパワースペクトルを求めた。このパワースペクトルは、心拍数の推移を1分間の区間に区切り、各区間において求めたものである。パワースペクトルを求めるには、まず、下記数式(1)に従って自己相関係数を求めた。尚、数式(1)において、foutput(n)はn点目の自己相関関数であり、ftemplate(k)はk番目のデータ値であり、fwaveform(n)はn番目のデータ値である。また、Kは計算に用いる全データ表である。
【数1】

【0031】
次に、高速フーリエ変換を行い、図3に示すようなパワースペクトルを得た。尚、図3は基準刺激を負荷したとき、被験物質Aの塗布後1分、2分、3分、4分、及び5分におけるパワースペクトルである。パワースペクトルの導出においては、トレンドの減算(これにより端点間に線が描かれ、傾きが波形から差し引かれる)、及び平均値減算(選択された領域の全ポイントの平均を計算し、それを波形から引く)を行った。
【0032】
次に、図3に示すように、パワースペクトルにおいて、周波数0.05〜0.15Hzの区間(低周波成分)を積分し、この値をLF値とした。また、周波数0.15〜0.30Hzの区間(高周波成分)を積分し、この値をHF値とした。尚、パワースペクトルは上記のように心拍数の推移における1分間の区間毎に求めたので、このLF値、HF値も1分ごとに算出される。
【0033】
前記(iv)にて被験者Tに被験物質Aを塗布してから5分経過するまでのLF値、HF値、及びLF値/HF値を表1及び図4(a)に示す。また、表1及び図4(a)には機械刺激を与えたときのLF値、HF値、及びLF値/HF値もあわせて示す。
【0034】
【表1】

また、前記(vi)にて被験者Tに被験物質Bを塗布してから5分経過するまでのLF値、HF値、及びLF値/HF値を表2及び図4(b)に示す。また、表2及び図4(b)には機械刺激を与えたときのLF値、HF値、及びLF値/HF値もあわせて示す。
【0035】
上記表1及び図4(a)に示すように、被験物質Aの塗布から5分後では、LF値が大きく上昇し、HF値は低いままであるため、LF/HF値は大きく増加し、基準刺激負荷時のLF/HF値よりも大きくなっている。それに対し、上記表2及び図4(b)に示すように、被験物質Bの塗布から5分経過しても、HF値、LF値は大きく変化せず、LF/HF値も大きく変化しない。そして5分経過時のLF/HF値の値は、基準刺激負荷時のLF/HF値よりも小さくなっている。
【0036】
【表2】

同様に、被験者Sについても、被験物質Aを塗布してから6分経過するまでのLF値、HF値、及びLF値/HF値を表3及び図5(a)に示し、被験物質Bを塗布してから7分経過するまでのLF値、HF値、及びLF値/HF値を表4及び図5(b)に示す。また、表3〜4及び図5には機械刺激を与えたときのLF値、HF値、及びLF値/HF値もあわせて示す。
【0037】
【表3】

【0038】
【表4】

上記表3及び図5(a)に示すように、被験物質Aの塗布から5分後では、LF値が大きく上昇し、HF値は低いままであるため、LF/HF値は大きく増加し、基準刺激負荷時のLF/HF値よりも大きくなっている。それに対し、上記表4及び図5(b)に示すように、被験物質Bの塗布から5分経過しても、HF値、LF値は大きく変化せず、LF/HF値も大きく変化しない。そして5分経過時のLF/HF値の値は、基準刺激負荷時のLF/HF値よりも小さくなっている。
【0039】
次に、GSRのデータについては、1分間の区間に区切り、それぞれの区間で積分を行った。そして、それぞれの区間における積分値をGSR値とした。表5及び図6(a)に、被験者Tに対し被験物質Aを塗布してから15分経過するまでのGSR値を示す。また、表5及び図6(a)には、被験者Tに対し被験物質Bを塗布してから15分経過するまでのGSR値も示す。
【0040】
【表5】

また、同様に、被験者Sに対し被験物質Aを塗布してから9分経過するまでのGSR値と、被験物質Bを塗布してから9分経過するまでのGSR値を表6及び図6(b)に示す。
【0041】
【表6】

上記表5〜6及び図6に示すように、被験者T、Sの両者において、被験物質Aを塗布した場合はGSR値は大きく上昇したが、被験物質Bを塗布した場合のGSR値は小さく、ほとんど変化しなかった。
【0042】
なお、官能評価の結果では、被験者Tは被験物質Aの方が刺激が強いと答え、被験者Sは被験物質Aと被験物質Bの両方とも刺激が強いが、差は感じられなかったと答えた。
b)次に、本実施例の感覚刺激評価方法が奏する効果を説明する。
【0043】
(i)本実施例の感覚刺激評価方法によれば、被験者Tに被験物質Aを塗布した場合の結果である図4(a)と、被験物質Bを塗布した場合の結果である図4(b)との対比から明らかなように、50名のパネラーテストにおいて刺激が強いと答えた人数が多い被験物質AではLF/HF値が高くなり、刺激が強いと答えた人数が少ない被験物質BではLF/HF値が低くなっている。
【0044】
また、被験者Sに被験物質Aを塗布した場合の結果である図5(a)と、被験物質Bを塗布した場合の結果である図5(b)との対比から明らかなように、刺激が強いと答えた人数が多い被験物質AではLF/HF値が高くなり、パネラーテストにおいて刺激が強いと答えた人数が少ない被験物質BではLF/HF値が低くなっている。
【0045】
従って、本実施例の感覚刺激評価方法によれば、LF/HF値に基づいて、刺激があると感じる人数に対応した評価をすることができる。つまり、LF/HF値が高い被験物質は、刺激があると感じる人数が多いと判断し、LF/HF値が低い被験物質は刺激があると感じる人数が少ないと判断することができる。
【0046】
また、本実施例の感覚刺激評価方法では、評価結果をLF/HF値により表すことができるので、感覚刺激の差異を客観的、具体的に評価することができる。このことにより、商品開発時の刺激基準を具体的な数値で設定することや、刺激低減効果等の実証、刺激があると感じる人数の予想等が可能となる。従って、より安全性の高い製品を提供することができる。
【0047】
(ii)本実施例の感覚刺激評価方法によれば、被験者T、Sに、50名のパネラーテストにおいて刺激が強いと答えた人数が多い被験物質Aを塗布した場合のGSR値は、刺激が強いと答えた人数が少ない被験物質Bを塗布した場合のGSR値よりも明らかに高くなっている。
【0048】
従って、本実施例の感覚刺激評価方法によれば、GSR値に基づいて、刺激があると感じる人数に対応した評価をすることができる。また、本実施例の感覚刺激評価方法では、評価結果をGSR値により表すことができるので、感覚刺激の差異を客観的、具体的に評価することができる。
【0049】
このことにより、商品開発時の刺激基準を具体的な数値で設定することや、刺激低減効果等の実証、刺激があると感じる人数の予想等が可能となる。従って、より安全性の高い製品を提供することができる。
【0050】
(iii)本実施例の感覚刺激評価方法では、被験者に基準刺激を被験者に与えたときの評価値(LF/HF値やGSR値)を求めている。そのため、被験物質の塗布でどれだけ皮膚が敏感になったか(閾値がどれだけ変化したか)を確認することができる。
【0051】
そして、被験者の皮膚の状態が変動したとしても、被験物質を塗布したときの評価値と、基準刺激を与えたときの評価値との比較により、被験物質の刺激の強さを判断することができる。
【0052】
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施例の感覚刺激評価方法における測定データを表す説明図である。
【図2】実施例の感覚刺激評価方法におけるデータ処理方法を表す説明図である。
【図3】実施例の感覚刺激評価方法におけるデータ処理方法を表す説明図である。
【図4】実施例の感覚刺激評価方法における測定結果を表す説明図である。
【図5】実施例の感覚刺激評価方法における測定結果を表す説明図である。
【図6】実施例の感覚刺激評価方法における測定結果を表す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験物質が被験者に生じさせる感覚刺激を評価する感覚刺激評価方法であって、
前記被験物質を前記被験者に使用したときの前記被験者の心拍変動から、所定の周波数範囲にある低周波成分の大きさと、前記低周波成分よりも高い周波数範囲にある高周波成分の大きさとを測定し、前記低周波成分の大きさと、前記高周波成分の大きさとに基づいて、前記感覚刺激の強さを評価することを特徴とする感覚刺激評価方法。
【請求項2】
前記低周波成分は、周波数が0.05〜0.15Hzの範囲の成分であることを特徴とする請求項1記載の感覚刺激評価方法。
【請求項3】
前記高周波成分は、周波数が0.15〜0.30Hzの範囲の成分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感覚刺激評価方法。
【請求項4】
前記高周波成分の大きさに対する前記低周波成分の大きさの比率に基づいて感覚刺激の強さを評価することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感覚刺激評価方法。
【請求項5】
前記心拍変動をフーリエ変換することで前記低周波成分と前記高周波成分とを取り出し、その取り出した前記低周波成分及び前記高周波成分の大きさを測定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感覚刺激評価方法。
【請求項6】
被験物質が被験者に生じさせる感覚刺激を評価する感覚刺激評価方法であって、
前記被験物質を前記被験者に使用したときの前記被験者の皮膚電気反射の測定値により前記感覚刺激の強さを評価することを特徴とする感覚刺激評価方法。
【請求項7】
皮膚電気反射測定における一方の電極を被験者の指に、他方の電極を被験者の別の指に装着して皮膚電気反射を測定することを特徴とする請求項6記載の感覚刺激評価方法。
【請求項8】
所定の刺激の強さを有する基準刺激を被験者に与えたときの測定値を評価基準として用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感覚刺激評価方法。
【請求項9】
前記被験物質が化粧料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の感覚刺激評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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