説明

懸吊滑車

【課題】
懸吊滑車を構成する樹脂製の滑車本体が割れて、案内レールに対する滑車本体の支持を失っても、当該案内レールから滑車本体が外れるのを防止して、被懸吊物の落下を防止することである。
【解決手段】
樹脂製の滑車本体P10と、一対一組となった少なくとも一対の主ローラR1 とを備えた懸吊滑車において、前記主ローラR1 による案内レールGに対する滑車本体P10の支持の全部又は一部を失った状態で、前記案内レールGに対する滑車本体P10の支持を可能とする金属製の落下防止具Aを備え、当該落下防止具Aは、前記滑車本体P10の側壁部1の外側に配置される一対の本体板部22と、当該本体板部22における滑車本体P10の走行方向に沿った両端部に内側に直角に折り曲げられて形成されて、前記案内レールGに対する滑車本体P10の支持を失った状態で、当該案内レールGの荷重支持フランジ部62に当接する滑車本体支持板部22とを備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場等の天井面に設けられた案内レールに案内されて走行して、被懸吊物である電動ドリル、電動ドライバ等の電動工具、或いはこの電動工具、移動して使用される諸機械等に対して給電するためのケーブル等を天井面から懸吊させるための滑車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記した滑車としては、特許文献1に開示のものが知られている。この滑車は、横断面略L字状をした左右一対の滑車本体分割体の下端の連結部を複数本の連結ボルトにより連結して一体化される滑車本体と、当該滑車本体を構成する各滑車本体分割体の側壁部に、軸心を水平にし、しかも滑車の走行方向に対して直交する水平方向に沿って所定隙間を有して対向状態で支持される一対一組となった複数組(通常は二組)の主ローラとを備えている。なお、特許文献1に開示の滑車は、走行中の滑車本体の横揺れ、傾き等を防止可能とする一対一組となった二組のサイドローラを備えている。
【0003】
また、上記滑車の走行案内には、起立板部の上下端部に左右対称となったフランジ部が一体に形成された案内レールが使用される。案内レールに対して滑車を組み付けるには、各滑車本体分割体の側壁部の内側にそれぞれ主ローラを配置して当該側壁部を支持しておいて、案内レールの上下の各フランジ部の間に一組の主ローラを、起立板部を挟んで嵌合状態で配置させて、各滑車本体分割体の下端の連結部を複数本の連結ボルトにより連結している。このため、滑車本体の下端面から下方に突出した取付部に被懸吊物を懸吊状態で取付けて滑車を走行させると、下方の荷重支持フランジ部に主ローラが当接するために、滑車本体を含む被懸吊物の全重量は、前記荷重支持フランジ部で支持される。
【0004】
移動して使用される電動工具、或いは給電ケーブルを懸吊させる滑車に加わる吊下荷重は、それ程大きくなく、しかも滑車全体を軽量化したいために、滑車本体、及び主ローラは、いずれも樹脂で製作されている。このため、経年使用により主ローラに亀裂が生じたり、或いは使用中において滑車本体に衝撃力が加わることにより、滑車本体又は主ローラが割れてしまうことがある。複数の主ローラの少なくとも一部、或いは滑車本体の一部が割れてしまった場合には、走行が不安定になるか、或いは走行不能となり、甚だしい場合には、案内レールに対する滑車本体の支持を失って、案内レールから滑車本体が被懸吊物と一緒になって落下してしまい、きわめて危険であって、重大事故を招く恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭54−53276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、懸吊滑車を構成する樹脂製の滑車本体が割れて、案内レールに対する滑車本体の支持を失っても、当該案内レールから滑車本体が外れるのを防止して、被懸吊物の落下を防止することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、走行方向と直交する水平方向である幅方向の中央部にローラ配置空間が、上方、並びに前記走行方向に沿った前方及び後方の計3方向に開口して形成された樹脂製の滑車本体と、当該滑車本体のローラ配置空間に前記幅方向に間隔をおいて対向配置されて、当該滑車本体の対向側壁部に軸心が水平となって回転可能に支持される一対一組となった少なくとも一組の主ローラとを備え、前記滑車本体を支持する案内レールは、起立板部の下端に荷重支持フランジ部が左右対称に設けられて、当該案内レールの荷重支持フランジ部に、前記起立板部を挟んで前記一組の主ローラが対向配置された状態で支持されて、滑車本体に加わる全懸吊荷重が、前記荷重支持フランジ部に支持された状態で当該案内レールに案内されて走行する懸吊滑車であって、前記主ローラによる前記案内レールに対する滑車本体の支持の全部又は一部を失った状態で、前記案内レールに対する滑車本体の支持を可能とする金属製の落下防止具を備え、当該落下防止具は、前記滑車本体の側壁部の外側に配置される一対の本体板部と、前記案内レールに対する滑車本体の支持を失った状態で、前記案内レールの荷重支持フランジ部に当接して、滑車本体の支持を可能とすべく、当該本体板部における滑車本体の走行方向に沿った両端部に内側に直角に折り曲げられて形成されて、前記ローラ配置空間の前後方向の各開口端を部分閉塞した形態で配置される滑車本体支持板部と、前記滑車本体の側壁部の上端面に引っ掛けられるように、前記本体板部の上端部が内側に直角に折り曲げられて形成された引掛け板部とを備え、前記落下防止具は、前記一対の本体板部が一体に連結された状態で前記滑車本体に一体に取付けられることを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明によれば、落下防止具は、一対の本体板部が互いに連結され、しかも引掛け板部によって案内レールの荷重支持フランジ部に対して滑車本体支持板部の位置決めが行われた状態で、滑車本体に一体に取付けられて、樹脂製の滑車本体が割れて、案内レールの荷重支持フランジ部に対する滑車本体の支持を失っても、滑車本体に一体に取付けられている金属製の落下防止具の落下防止板部が、前記荷重支持フランジ部に当接して、案内レールから滑車本体が外れるのが防止される。このため、滑車本体は、金属製であって、案内レールの荷重支持フランジ部に対する支持力は大きいために、滑車を構成する樹脂製の滑車本体が割れても、滑車本体に懸吊されている被懸吊物が落下することを防止できて、安全が図られる。このように、請求項1の発明は、樹脂製の滑車本体を備えた滑車の強度不足を、金属製の落下防止具により補足して、案内レールから滑車が落下するのを防止している点に特徴が存する。
【0009】
また、落下防止具は、滑車本体の側壁部の外側に配置される本体板部における滑車の走行方向に沿った両端部が内側に折り曲げられて、滑車本体の前後の開口にそれぞれ配置される滑車本体支持板部が形成される構成であって、金属板体が折り曲げられて形成されているため、製作が容易である。また、金属板体を折り曲げて形成された落下防止具は、本体板部が滑車本体の外壁部の外側面に配置されると共に、前記本体板部における滑車の走行方向に沿った両端部を内側に折り曲げて形成された滑車本体支持板部が滑車本体のローラ配置空間の前後方向の各開口端にそれぞれ配置されることにより、金属板体で構成された落下防止具は滑車本体の外周面にのみ配置されて、新たな突出部等を発生させない。このため、金属板体を折り曲げて形成された落下防止具を滑車本体に取付けても、当該滑車本体は、その走行時に、落下防止具が周辺の物品等に引っ掛かることがないので、スムーズに走行可能である。更に、滑車本体とは別体の落下防止具を当該滑車本体に一体に取付ける構成であるので、既存の滑車に対して実施できる利点がある。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記落下防止具は、一対の落下防止具分割体で構成されて、当該一対の落下防止具分割体は、各本体板部が連結部材により連結された状態で、滑車本体に一体に取付けられることを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明によれば、落下防止具が、一対の落下防止具分割体により構成されていて、当該一対の落下防止具分割体は、連結部材により一体に連結する構成であるため、滑車本体に対する取付けが容易となる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記滑車本体は、一対の滑車本体分割体により構成されて、前記連結部材は、前記一対の滑車本体分割体を連結する連結ボルトであることを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明によれば、落下防止具、及び滑車本体の双方が分割構造になっているために、しかも一対の滑車本体分割体を連結する連結ボルトにより、一対の落下防止具分割体が連結される構成であるので、連結ボルトを共用して、一対の滑車本体分割体の組付け時に、落下防止具分割体を同時に組み付けることができる。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記一対の落下防止具分割体を構成する各滑車本体支持板部の自由端側であって、しかも下方のコーナー部は、案内レールの荷重支持フランジ部の形状に対応して切り欠かれていることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明によれば、前記切り欠きによって、落下防止具の滑車本体支持板部と、案内レールの荷重支持フランジ部との干渉を回避して、当該滑車本体支持板部による滑車本体の支持が可能となる。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記滑車本体支持板部の下端面である当接端面は、案内レールの荷重支持フランジ部が水平面に対して傾斜している角度と同一角度だけ傾斜して形成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項5の発明によれば、滑車本体が割れて、落下防止具の計4つの滑車本体支持板部が案内レールの荷重支持フランジ部の上面に当接して、案内レールに対して落下防止具を介して滑車本体が支持されている状態において、案内レールの荷重支持フランジ部に対する各滑車本体支持板部の当接状態が安定して、滑車本体は、案内レールに対して僅かに下がった状態で、本来の姿勢に対して傾斜することなく配置される。このため、滑車本体が割れて、案内レールに対する被懸吊物の支持が落下防止具により行われている非常事態においても、被懸吊物は、正常時と同様の懸吊状態を維持できて安全である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、樹脂製の滑車本体が割れて、案内レールの荷重支持フランジ部に対する滑車本体の支持を失っても、滑車本体に一体に取付けられている金属製の落下防止具の落下防止板部が、前記荷重支持フランジ部に当接して、案内レールから滑車本体が外れるのが防止されるため、滑車本体が割れても、滑車本体に懸吊されている被懸吊物が落下することを防止できて、安全が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る各懸吊滑車P1 ,P2 にそれぞれ給電ケーブルC及びケーブル巻胴38を懸吊した状態の斜視図である。
【図2】懸吊滑車P1 と一対の落下防止具分割体A1 とが分離された状態の斜視図である。
【図3】(a),(b)は、それぞれ落下防止具分割体A1 の斜視図、及び横断面図である。
【図4】案内レールGに対して懸吊滑車P1 を組み付ける前の横断面図である。
【図5】同じく組付け後の横断面図である。
【図6】同じく一部を破断した平面断面図である。
【図7】(a),(b)は、それぞれ案内レールGに対して懸吊滑車P1 が正常に走行可能な状態、及び主ローラR1 の割れにより落下防止具Aを介して懸吊荷重が案内レールGに支持されている状態の懸吊滑車P1 の横断面図である。
【図8】先頭滑車P2 の一部を分離させた斜視図である。
【図9】先頭滑車P2 の正常な走行状態の横断面図である。
【図10】先頭滑車P2 を構成する2個の懸吊滑車P1 の主ローラR1 の全部又は一部が割れて、落下防止具Aにより懸吊荷重が支持されている状態の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、複数の最良の実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明に係る各懸吊滑車(以下、単に「滑車」という)P1 ,P2 にそれぞれ給電ケーブルC及び先端に電動ドライバ36を連結したケーブル巻胴38を懸吊した状態の斜視図であり、図2は、滑車P1 と一対の落下防止具分割体A1 とが分離された状態の斜視図であり、図3(a),(b)は、それぞれ落下防止具分割体A1 の斜視図、及び横断面図であり、図4は、案内レールGに対して滑車P1 を組み付ける前の横断面図であり、図5は、同じく組付け後の横断面図であり、図6は、同じく一部を破断した平面断面図であり、図7(a),(b)は、それぞれ案内レールGに対して滑車P1 が正常に走行可能な状態、及び主ローラR1 の割れにより落下防止具Aを介して懸吊荷重が案内レールGに支持されている状態の滑車P1 の横断面図である。
【0022】
滑車P1 は、主として給電ケーブルCを吊り下げるのに使用され、図2ないし図6に示されるように、横断面視で左右一対に分割された滑車本体分割体P11と、当該各滑車本体分割体P11の側壁部1に支持軸部2を水平にして回転可能に支持される一対一組となった二組の主ローラR1 と、前記側壁部1における前記主ローラR1 よりも下方の部分に支持軸部3を垂直にして支持される一対一組となった二組のサイドローラR2 とから成る。一対の滑車本体分割体P11が一体に連結された滑車本体P10には、上方、及び滑車P1 の走行方向に沿った前方及び後方の計3方向に開口したローラ配置空間Vが形成される。前記滑車本体分割体P11、主ローラR1 及びサイドローラR2 は、いずれも樹脂製である。
【0023】
滑車P1 が支持されて案内走行する案内レールGは、起立板部61の上下端部にフランジ部62,63が当該起立板部61に対して左右対称となって一体に形成された構成であって、滑車P1 の主ローラR1 は、案内レールGの下方のフランジ部62に当接して走行して、滑車P1 に懸吊される被懸吊物である給電ケーブルC(図1参照)の荷重を支持する。案内レールGは、起立板部61に対して左右対称であると共に、断面視において起立板部の長手方向の中央に対する垂線に対して上下対称となっている。上下の各フランジ部62,63は、被懸吊物の荷重に対する支持強度を高めるために、両端部が内側に開口したコの字状に形成されて、下方の荷重支持フランジ部62の両側面は、案内レールGに案内されて走行する滑車P1 が横揺れしたり、傾いたりした場合に、サイドローラR2 が当接するサイドローラ当接面64となっている。また、案内レールGの起立板部61の両側において、上下の各フランジ部62,63の間に主ローラR1 を嵌合可能にするため、及び主ローラR1 の安定走行の確保のために、荷重支持フランジ部62の上面は、全体として起立板部61の部分が最も高くなるように長高に形成されている。換言すると、案内レールGを天井部に配置した状態において、荷重支持フランジ部62の上面は、幅方向の中央部から両端部に向けて低くなるように傾斜して形成されている。案内レールGは、水平に配置されて、所定間隔をおいた複数本の吊下ロッド(図示せず)によって天井面から吊り下げられる。
【0024】
滑車P1 を構成する一対の滑車本体分割体P11は、図2、図4及び図5に示されるように、横断面視で厚肉の略L字状に形成されて、主ローラR1 及びサイドローラR2 の各支持軸部2,3を支持するための側壁部1と、当該側壁部1の下端部に一体に形成されて、一対一組の滑車本体分割体P11を互いに連結するための連結壁部4とから成る。一対の滑車本体分割体P11の各側壁部1には、一対一組となった二組の主ローラR1 を水平方向に所定間隔をおいて支持可能にするために、その支持軸部2を支持すると共に、当該二組の主ローラR1 の下方に配置される一対一組となった二組のサイドローラR2 を支持するための支持軸部3を垂直に配置可能とするために、内外面に大きな凹凸部が形成された構造になっている。即ち、側壁部1の上半部には、滑車P1 の走行方向に沿って主ローラR1 の外径よりも僅かに大きな軸心間隔(D)〔図6参照〕をおいて内外に凸部5,6が形成されて、内側の凸部5に、主ローラR1 の支持軸部2を挿通して支持するための軸支持孔7が水平に形成されている。滑車本体分割体P11の側壁部1の内側に形成された前記軸支持孔7に、主ローラR1 の支持軸部2が挿入支持されることにより、一体に組み付けられた一対の滑車本体分割体P11の内側には、一対一組となった二組の主ローラR1 が所定の間隔をおいて側壁部1に対して片持ち状となって対向配置される。
【0025】
また、側壁部1の下端部には、サイドローラR2 を配置可能とする凸部8が長手方向(滑車P1 の走行方向)のほぼ全長に亘って形成され、サイドローラR2 のほぼ半分が、前記凸部8の内側に形成されたローラ収容孔9に収容された状態で、前記凸部5と連結壁部4との間にサイドローラR2 の支持軸部3が垂直に配置されている。案内レールGに滑車P1 が組み付けられた状態で、サイドローラR2 の支持軸部3は、側壁部1の内側面に全長に亘って当接した状態で、案内レールGの荷重支持フランジ部62の側面のサイドローラ当接面64との間に僅かの隙間が形成されるようになっている(図5参照)。なお、側壁部1の周縁部には、内側に向けてフランジ部11が連結壁部4を除く全周に亘って形成されている。
【0026】
また、図2、図5及び図6に示されるように、一対の滑車本体分割体P11の側壁部1の下端部に内側に向けて一体に設けられた連結壁部4には、連結ボルトB1 を挿通するために、水平方向に貫通する2本の連結ボルト貫通孔12が、滑車P1 の走行方向に沿って所定間隔をおいて形成され、各連結壁部4の対向する端面は、一対の滑車本体分割体P11を組み付ける際に、互いに当接する組付け当接面13となっている。一対の滑車本体分割体P11は、連結壁部4において2本の連結ボルトB1 により一体に連結される。なお、図6に示されるように、2本の連結ボルト貫通孔12は、平面視において、主ローラR1 及びサイドローラR2 の回転軸心と同一位置に配置されている。また、一対の滑車本体分割体P11の連結壁部4の下面には、当該一対の滑車本体分割体P11の組付け時において、給電ケーブルCを懸吊するブラケット71の取付けを可能とするためのブラケット取付け部14が一体に形成されている。一対の滑車本体分割体P11の各ブラケット取付け部14の対向する内側の端面は、前記連結壁部4の内側の組付け当接面13と同一平面となるように形成されて、一対の滑車本体分割体P11の組付け時には、互いに密着する。また、図5に示されるように、一対の滑車本体分割体P11の各ブラケット取付け部14における滑車P1 の走行方向に沿った中央部には、ブラケット71の上端部に形成された引掛け吊下げ部71aの半分を収容可能な吊下げ部収容凹部15a(図5参照)が形成され、一対の滑車本体分割体P11を組み付ける際に、各ブラケット取付け部14に形成された各吊下げ部収容凹部15aが合成された凹部15に、ブラケット71の上端部の引掛け吊下げ部71aが収容されて、当該ブラケット71は、滑車P1 の連結壁部4の下面に、一定角度内において前記引掛け吊下げ部71aを中心にして全方向に揺動可能となって、吊り下げられている。滑車本体分割体P11の各ブラケット取付け部14は、当該ブラケット取付け部14に貫通された連結ボルト貫通孔20に貫通される2本の連結ボルトB2 により連結される。なお、図5及び図6において、16は、落下防止具Aの非使用時において、連結ボルトB1 の頭部17、及び当該連結ボルトB1 に螺合されるナット18を収容するために、滑車本体分割体P11の連結壁部4の外側面に形成された凹部を示す。また、19は、案内レールGに案内されて走行する前後の滑車P1 (P2 )を連結するチェーン72の両端部を滑車P1 (P2 )に連結するためのチェーン連結ピン73(図1参照)を支持するために、滑車本体分割体P11のブラケット取付け部14の前後に設けられたピン支持ブラケットを示す。
【0027】
次に、図2ないし図5を参照して、落下防止具Aについて説明する。落下防止具Aは、各滑車本体分割体P11の外側に嵌め込まれる形態となって、当該各滑車本体分割体P11に一体に取付けられる一対の落下防止具分割体A1 により構成され、各落下防止具分割体A1 は、金属板を折り曲げて形成される。このため、一対の落下防止具分割体A1 は、滑車本体分割体P11の外形形状に対応した同一形状であって、平面視において一方を他方に対して180°回して配置させることにより、対向状態で使用される。即ち、落下防止具分割体A1 は、金属板を折り曲げて形成されていて、滑車本体分割体P11の側壁部1の外側に形成された各凸部6,8を覆った状態で、当該側壁部1の外面に密着配置される本体板部21と、当該本体板部21の上下方向の中央部の前記各凸部6,8を覆う凸部覆い板部21aの前後方向(滑車P1 の走行方向)の両端部が内側に向けて直角に折り曲げられて、前記ローラ配置空間Vの前後方向の各開口端面であって、案内レールGに滑車P1 が組み込まれた状態において、当該案内レールGの荷重支持フランジ部62よりも上方の部分を部分的に閉塞した状態で配置される前後一対の滑車本体支持板部22と、前記本体板部21の下端部に形成されて、一対の滑車本体分割体P11を一体に連結する2本の連結ボルトB1 により、当該滑車本体分割体P11に一体に連結される連結板部23と、前記本体板部21の上端部が内側に直角に折り曲げられて、滑車本体分割体P11の側壁部1及びフランジ部11の上面に引っ掛けられた状態で配置される引掛け板部24とで構成される。滑車本体支持板部22の自由端側であって、しかも下方のコーナー部は、方形状に切り欠かれて、案内レールGに対する滑車本体P10の支持を失った場合に、当該案内レールGの荷重支持フランジ部62に当接する当接支持端面26が形成されている。なお、図4において、12は、一対の滑車本体分割体P11を連結する連結ボルトB1 の貫通孔を示す。
【0028】
このため、図4ないし図6に示されるように、一対の滑車本体分割体P11の外側にそれぞれ落下防止具分割体A1 を嵌め込むと、前後の各滑車本体支持板部22は、それぞれ滑車本体分割体P11の側壁部1の前後の各側面に密着されると共に、引掛け板部24は、前記側壁部1の上面に引っ掛けられた形態となる。そして、案内レールGの起立板部61の両側にそれぞれ外側に落下防止具分割体A1 が嵌め込まれた滑車本体分割体P11を配置しておいて、一対の滑車本体分割体P11の連結壁部4の各組付け当接面13を互いに当接させて、外側に落下防止具分割体A1 が嵌め込まれた滑車本体分割体P11を2本の連結ボルトB1 により一体に連結すると、一対の滑車本体分割体P11が一体となって結合されて、案内レールGに対して組み付けられる。案内レールGに対して滑車P1 が組み付けられた状態では、一対一組となった二組の主ローラR1 は、案内レールGの上下の各フランジ部62,63の間に嵌め込まれて、上方のフランジ部63との間に僅かの隙間が形成された状態で、下方の荷重支持フランジ部62に当接すると共に、滑車本体支持板部22の当接支持端面26は、案内レールGの荷重支持フランジ部62との間に所定の隙間27が形成された状態で配置される〔図5及び図7(a)参照〕。このため、図1に示されるように、滑車本体P10の下面に吊下げ状態で取付けられたブラケット71に給電ケーブルCが懸吊されると、当該ケーブルCの荷重は、複数の主ローラR1 を介して案内レールGの荷重支持フランジ部62に支持され、当該荷重支持状態で、滑車P1 は、案内レールGに案内されて走行可能である。
【0029】
また、図5及び図7(a)に示されるように、落下防止具分割体A1 の滑車本体支持板部22の下端面である当接支持端面26は、滑車P1 が案内レールGに組み付けられた状態で、案内レールGの荷重支持フランジ部62の上面の荷重支持面と平行となるように、水平線に対して傾斜している。このため、案内レールGの荷重支持フランジ部62の上面と、滑車本体支持板部22の当接支持端面26との隙間27は、案内レールGの幅方向に沿って一定している。ここで、樹脂製の主ローラR1 は、経年使用により磨耗して外径が小さくなり、当該磨耗が一定限度を超えると、滑車本体P10に対して主ローラR1 の必要な外径を維持できなくなると共に、複数の主ローラR1 の相互の磨耗の程度に差が発生して、安定した走行ができなくなったり、走行不能による事故が発生する等の理由によって、滑車自体の交換を行っている。そして、主ローラR1 の磨耗によって、案内レールGに対して滑車P1 の全体が僅かに下がることにより、前記隙間27は、小さく(狭く)なるが、案内レールGの荷重支持フランジ部62の上面と、滑車本体支持板部22の当接支持端面26との平行は維持されるために、前記隙間27の減少の程度、即ち、主ローラR1 の磨耗の程度を視覚的に把握し易くなる。この結果、主ローラR1 の磨耗の程度を正確に把握することができて、主ローラR1 の過磨耗に起因する事故を未然に防止できる。
【0030】
そして、経年使用、或いは衝撃力を受ける等して、樹脂製の滑車本体P10が割れたり、或いは樹脂製の複数の主ローラR1 の一部又は全部が割れて、主ローラR1 により給電ケーブルCの懸吊荷重を支持できなくなった場合には、図7(b)に示されるように、落下防止具分割体A1 の前後方向の両端部に内側に向けて折り曲げられた滑車本体支持板部22の下端面である当接支持端面26が、案内レールGの荷重支持フランジ部62に当接することにより、懸吊荷重は、一対の落下防止具分割体A1 で構成される金属製の落下防止具Aを介して案内レールGに支持される。そして、滑車P1 の懸吊荷重が落下防止具Aにより案内レールGの荷重支持フランジ部62に支持された状態では、金属板体を折り曲げて形成された落下防止具分割体A1 の滑車本体支持板部22は、前記荷重支持フランジ部62に対して垂直配置されるので、落下防止具分割体A1 が金属板体で形成されているにもかかわらず、大きな荷重支持力が得られる。このため、複数の主ローラR1 の全部又は一部が割れて、主ローラR1 により懸吊荷重を支持できなくなっても、滑車本体P10は、案内レールGから落下しないので、安全が図られる。また、滑車本体P10に設けられたローラ配置空間Vの前後方向の両端開口の一部は、いずれも落下防止具分割体A1 の滑車本体支持板部22により部分閉塞されているため、割れた主ローラR1 は、ローラ配置空間Vから落下することなく、そのまま当該ローラ配置空間Vに残ることが多い。このため、割れた主ローラR1 の落下をも防止できて、割れた主ローラR1 の落下による危険も併せて防止できる。
【0031】
一方、滑車本体P10も樹脂製であるために、経年使用、不意の衝突等が原因で割れることがあるが、連結壁部4は、連結ボルトB1 により互いに強固に連結されているため、割れが発生することは少なく、割れの多くは、側壁部1において発生する。しかし、滑車本体P10の側壁部1は、その外側面において各凸部6,8の突出形状に対応して折り曲げられた本体板部21により覆われていると共に、その上端面、及び両側端面は、それぞれ引掛け板部24及び一対の滑車本体支持板部22により覆われている。即ち、割れの発生の恐れのある滑車本体P10の側壁部1は、その内側面を除く4面において落下防止具分割体A1 により覆われているために、当該側壁部1に割れが発生しても、当該側壁部1は、分離されることなく、落下防止具分割体A1 によって、本来の全体形状が維持されるため、側壁部1の分離された部分が落下することはない。従って、落下防止具Aによって、側壁部1の割れに起因する落下をも防止できる。
【0032】
なお、図7(b)に示されるように、一対の落下防止具分割体A1 により案内レールGの荷重支持フランジ部62に懸吊荷重が支持される場合には、懸吊荷重は、滑車P1 に作用した後に、一対の落下防止具分割体A1 を介して案内レールGに作用するために、仮に、懸吊荷重により一対の落下防止具分割体A1 に対して滑車P1 が上下方向に微動可能な場合には、一対の落下防止具分割体A1 に対して滑車P1 が僅かに下降して、滑車本体P10は、凸部覆い板部21a(図2及び図5参照)の下方の水平板部21a1 の部分に安定して当接支持されるが、この状態は図示していない。
【0033】
このように、実施例1の落下防止具Aは、既存の滑車に対して必要に応じて実施できる利点がある。また、案内レールGに対して主ローラR1 による滑車P1 の支持を失って、落下防止具Aにより支持された場合には、案内レールGに対して滑車P1 が走行できなくなるので、主ローラR1 の割れて、滑車P1 の使用が不能になったことが分かる。
【実施例2】
【0034】
次に、図1、図8ないし図10を参照して、本発明に係る別の実施例について説明する。実施例2は、本発明を、2個の滑車P1 が一組となって先頭を走行する先頭滑車P2 に実施したものである。図8は、先頭滑車P2 の一部を分離させた斜視図であり、図9は、先頭滑車P2 の正常な走行状態の横断面図であり、図10は、先頭滑車P2 を構成する2個の滑車P1 の主ローラR1 の全部又は一部が割れて、落下防止具Aにより懸吊荷重が支持されている状態の横断面図である。
【0035】
図1及び図8に示されるように、先頭滑車P2 は、相前後する2個の滑車P1 を案内レールGに対して組み付ける際に、連結ブラケット31を使用することにより、2個の滑車P1 が一体となって案内レールGを走行するようにしたものである。連結ブラケット31は、浅い方形状の箱体の対向する一組の側板を欠落された形状であって、対向する一組の側板部32には、滑車P1 の相前後する主ローラR1 の軸心間隔(D)と同一間隔をおいて一対が一組となった二組の連結ボルト挿通孔33が設けられている。2個の各滑車P1 の滑車本体分割体P11を2本の連結ボルトB1 により一体に連結する際に、図8及び図9に示されるように、各滑車本体分割体P11の外側に落下防止具分割体A1 を嵌め込んだ状態で、各落下防止具分割体A1 の下端の連結板部23を、前記連結ブラケット31の対向する側板部32の内側に配置して、一対の滑車本体分割体P11、一対の落下防止具分割体A1 及び連結ブラケット31の各側板部32を2本の連結ボルトB1 で連結することにより、相前後する2個の滑車を連結ブラケット31により一体に連結された構成である。
【0036】
連結ブラケット31の底板部34の裏面には、引掛け環35が一体に取付けられていて、先端に電動ドライバ36が連結された細ケーブル37は、ケーブル巻胴38に巻回されていて、当該ケーブル巻胴38は、前記引掛け環35にフック39を介して吊り下げられている。このため、2個の滑車P1 が一組となって構成される先頭滑車P2 には、大きな懸吊荷重が作用すると共に、作業時に電動ドライバ36を引っ張ることにより生ずる引張力も作用する。そして、図1及び図9に示されるように、正常時においては、ケーブル巻胴38の自重、及び電動ドライバ36の操作時に発生する引張力は、連結ブラケット31を介して先頭滑車P2 を構成する前後2個の各滑車P1 に作用して、各滑車P1 の主ローラR1 を介して案内レールGの荷重支持フランジ部62に支持されて、先頭滑車P2 は、案内レールGに沿って走行する。このように、先頭滑車P2 は、2つの独立した滑車P1 が連結ブラケット31により一体に連結されているので、単独使用される滑車P1 に比較して、大きな懸吊荷重に耐え得る。
【0037】
そして、上記原因により、先頭滑車P2 を構成する2個の滑車P1 の複数の主ローラR1 の一部又は全部が割れて、主ローラR1 によりケーブル巻胴38の支持ができなくなった場合には、実施例1と同様にして、落下防止具Aを構成する一対の落下防止具分割体A1 の当接支持端面26が案内レールGの荷重支持フランジ部62に当接して、落下防止具Aによってケーブル巻胴38が案内レールGに支持される(図10参照)。このため、先頭滑車P2 を構成する2個の滑車P1 の各主ローラR1 によるケーブル巻胴38の自重、及び引張力の支持を失っても、先頭滑車P2 は、案内レールGから外れてケーブル巻胴38と一緒になって落下することはないので、安全が図られる。
【0038】
上記各実施例1,2においては、落下防止具Aは、いずれも分割構造であって、しかも一対の滑車本体分割体P11を連結する連結ボルトB1 を使用しているため、連結ボルトB1 が共用できると共に、一対の滑車本体分割体P11の連結時に落下防止具Aを同時に連結できる利点があるが、本発明においては、落下防止具は、分割構造に限定されず、一体構造であってもよく、また、落下防止具を滑車本体に一体に取付ける構造は、一対の滑車本体分割体P11を連結する連結ボルトB1 を使用する構造に限定されず、専用の連結部材を設けてもよい。
【0039】
また、滑車本体に関しても、上記各実施例1,2のように、分割構造であると、案内レールの任意の位置で当該案内レールに組み付けられる利点があるが、一体構造の滑車本体に対しても落下防止具の取付けは可能である。一体構造の滑車本体に取付けられる落下防止具は、一体構造又は分割構造のいずれでもよく、当該落下防止具は、その本体板部の部分が連結部材によって滑車本体に対して一体に取付けられる。なお、滑車本体が一体構造(非分割構造)の場合には、当該滑車本体は、案内レールの長手方向の端部から挿入して、当該案内レールに対して組み付けられる。
【0040】
また、本発明においては、滑車本体のローラ配置空間における当該滑車の走行方向に沿った両端面に、落下防止具の滑車本体支持板部が配置され、しかも当該落下防止具の滑車本体支持板部は、主ローラによる滑車の支持を失った状態で、案内レールに対して滑車を支持する支持力を有しておれば、滑車本体に取付けられる落下防止具は、上記形状に限定されず、いかなる形状であってもよい。
【符号の説明】
【0041】
A:落下防止具
1 :落下防止具分割体
1 :連結ボルト(連結部材)
2 :連結ボルト
G:案内レール
1 :懸吊滑車
2 :先頭滑車(懸吊滑車)
10:滑車本体
11:滑車本体分割体
1 :主ローラ
V:ローラ配置空間
21:落下防止具分割体の本体板部
22:落下防止具分割体の滑車本体支持板部
23:落下防止具分割体の連結板部
24:落下防止具分割体の引掛け板部
61:案内レールの起立板部
62:案内レールの荷重支持フランジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行方向と直交する水平方向である幅方向の中央部にローラ配置空間が、上方、並びに前記走行方向に沿った前方及び後方の計3方向に開口して形成された樹脂製の滑車本体と、当該滑車本体のローラ配置空間に前記幅方向に間隔をおいて対向配置されて、当該滑車本体の対向側壁部に軸心が水平となって回転可能に支持される一対一組となった少なくとも一組の主ローラとを備え、
前記滑車本体を支持する案内レールは、起立板部の下端に荷重支持フランジ部が左右対称に設けられて、当該案内レールの荷重支持フランジ部に、前記起立板部を挟んで前記一組の主ローラが対向配置された状態で支持されて、滑車本体に加わる全懸吊荷重が、前記荷重支持フランジ部に支持された状態で当該案内レールに案内されて走行する懸吊滑車であって、
前記主ローラによる前記案内レールに対する滑車本体の支持の全部又は一部を失った状態で、前記案内レールに対する滑車本体の支持を可能とする金属製の落下防止具を備え、
当該落下防止具は、
前記滑車本体の側壁部の外側に配置される一対の本体板部と、
前記案内レールに対する滑車本体の支持を失った状態で、前記案内レールの荷重支持フランジ部に当接して、滑車本体の支持を可能とすべく、当該本体板部における滑車本体の走行方向に沿った両端部に内側に直角に折り曲げられて形成されて、前記ローラ配置空間の前後方向の各開口端を部分閉塞した形態で配置される滑車本体支持板部と、
前記滑車本体の側壁部の上端面に引っ掛けられるように、前記本体板部の上端部が内側に直角に折り曲げられて形成された引掛け板部と、
を備え、
前記落下防止具は、前記一対の本体板部が一体に連結された状態で前記滑車本体に一体に取付けられることを特徴とする懸吊滑車。
【請求項2】
前記落下防止具は、一対の落下防止具分割体で構成されて、当該一対の落下防止具分割体は、各本体板部が連結部材により連結された状態で、滑車本体に一体に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の懸吊滑車。
【請求項3】
前記滑車本体は、一対の滑車本体分割体により構成されて、前記連結部材は、前記一対の滑車本体分割体を連結する連結ボルトであることを特徴とする請求項2に記載の懸吊滑車。
【請求項4】
前記一対の落下防止具分割体を構成する各滑車本体支持板部の自由端側であって、しかも下方のコーナー部は、案内レールの荷重支持フランジ部の形状に対応して切り欠かれていることを特徴とする請求項2又は3に記載の懸吊滑車。
【請求項5】
前記滑車本体支持板部の下端面である当接端面は、案内レールの荷重支持フランジ部が水平面に対して傾斜している角度と同一角度だけ傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の懸吊滑車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−201674(P2011−201674A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−71873(P2010−71873)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】