説明

扉ロック装置の包装用台紙

【課題】 扉ロック装置を簡単に正確に取り付けることができる包装用台紙を提供すること。
【解決手段】 記包装用台紙の外周部を構成する枠部と、前記枠部の内方に位置し折罫線と切込線とによって囲まれ該切込線に切り込みを入れた状態で該枠部に対して前記折罫線にて折曲げ可能なガイド部とを備え、前記枠部の内方部分は、前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合させたブロック係合体の裏面を前記包装用台紙に対向させた状態で投影した大きさ・形状となっており、前記ガイド部は、前記切込線に切り込みを入れた状態で前記枠部に対して前記折罫線にて折曲した際に前記ブロック係合体の外周面に当接可能となっており、さらに、前記枠部には両開き式扉の扉同士の境界部に合致させて位置合わせをするための指標が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉ロック装置を封入するために使用される包装用台紙の改良に係わるものである。
【背景技術】
【0002】
両開き式扉又は片開き用扉の扉ロック装置は、扉や収納ボックスの表面に外付けされる2つのブロック備えている。そして、2つのブロックには係合部がそれぞれ設けられ、この2つのブロックの係合部が互いに係合することによって扉がロックされるようになっている。(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】実公平7−43403号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のような扉ロック装置を取り付けるにあたっては、2つのブロックを扉や収納ボックスの表面に精度良く取り付ける必要がある。ブロック同士を例えば傾いた状態で取り付けたり、その取付け位置がずれてしまった場合には扉ロック装置が正常に機能しなかったり、また、扉の開閉が困難となってしまうという問題がある。
【0004】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、扉ロック装置を簡単に正確に取り付けることができる包装用台紙を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の扉ロック装置の包装用台紙は、一方の扉の表面に外付けされる一のブロックと他方の扉の表面に外付けされる他のブロックを備え前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合によって両開き式扉をロックする扉ロック装置の包装用台紙であって、前記包装用台紙の外周部を構成する枠部と、前記枠部の内方に位置し折罫線と切込線とによって囲まれ該切込線に切り込みを入れた状態で該枠部に対して前記折罫線にて折曲げ可能なガイド部とを備え、前記枠部の内方部分は、前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合させたブロック係合体の裏面を前記包装用台紙に対向させた状態で投影した大きさ・形状となっており、前記ガイド部は、前記切込線に切り込みを入れた状態で前記枠部に対して前記折罫線にて折曲した際に前記ブロック係合体の外周面に当接可能となっており、さらに、前記枠部には前記両開き式扉の扉同士の境界部に合致させて位置合わせをするための指標が設けられていることを特徴とする。ここに「境界部」とは扉の端を意味している。
【0006】
請求項2記載の扉ロック装置の包装用台紙は、収納ボックスの表面に外付けされる一のブロックと扉の表面に外付けされる他のブロックを備え前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合によって片開き式扉をロックする扉ロック装置の包装用台紙であって、前記包装用台紙の外周部を構成する枠部と、前記枠部の内方に位置し折罫線と切込線とによって囲まれ該切込線に切り込みを入れた状態で該枠部に対して前記折罫線にて折曲げ可能なガイド部とを備え、前記枠部の内方部分は、前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合させたブロック係合体の裏面を前記包装用台紙に対向させた状態で投影した大きさ・形状となっており、前記ガイド部は、前記切込線に切り込みを入れた状態で前記枠部に対して前記折罫線にて折曲した際に前記ブロック係合体の外周面に当接可能となっており、さらに、前記枠部には前記収納ボックスと前記扉との境界部に合致させて位置合わせをするための指標が設けられていることを特徴とする。ここに「境界部」とは収納ボックスや扉の端を意味している。
【0007】
請求項3記載の扉ロック装置の包装用台紙は、請求項1又は2に記載の扉ロック装置の包装用台紙において、前記枠部の内方部分は、切込線にて切り込まれて切取り可能な余剰部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、指標を両開き式扉の両扉の境界部分に合致させた状態でブロック係合体を取り付ければ、正確に位置合わせを行うことができる。また、包装用台紙を取付プレートとしているので、位置合わせのための特別な部材を添付することが不要となり、省資源化にも適する。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、指標を収納ボックスと扉の境界部分に合致させた状態で係合体を取り付ければ、正確に位置合わせを行うことができる。また、包装用台紙を取付プレートとしているので、位置合わせのための特別な部材を添付することが不要となり、省資源化にも適する。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、余剰部を設けることによって、起立させたガイド部の高さを調整等することができ、取付作業を簡単にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の包装用台紙を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る包装用台紙を適用した包装(パッケージ)の下面図、図2はその包装用台紙の正面図(包装の内側面)、図3はその包装用台紙の平面図、図4は包装用台紙の背面図、図5は包装用台紙の右側面図、図6は余剰部を切り取った状態の正面図、図7はガイド部を立てた状態の斜視図、図8は立てたガイド部内に扉ロック装置を設置した状態の斜視図である。なお、包装用台紙の左側面は右側面と対称なので図示を省略する。
【0012】
包装用台紙100は紙製で矩形状に構成されている。包装用台紙100には、例えば透明プラスチックカバー200の端部を折曲状態として取り付けられる。これによって包装300が構成される。この包装300には扉ロック装置が封入される。
【0013】
まず、扉ロック装置について簡単に説明すれば、扉ロック装置は2つのブロック12,13によって構成されている。2つのブロック12,13にはそれぞれ係合部が設けられている。そして、2つのブロック12,13の係合部同士は互いに係合して扉をロックするように構成されている。また、片方のブロック12には操作子10,16aが設けられている。
【0014】
次に、包装用台紙100について説明すれば、包装用台紙100は、包装用台紙100の外周部を構成する枠部110と、枠部110の内方に位置し折罫線(破線で図示)120と切込線(一点鎖線で図示)140とによって囲まれ該切込線140に切り込みを入れた状態で該枠部110に対して折罫線120にて折曲げ可能なガイド部130と、枠部110の内方に位置し切込線140によって囲まれ該切込線140に切り込みを入れることによって切り取られる余剰部150とを備えている。
【0015】
この包装用台紙100における枠部110の内方部分の大きさ・形状は、矩形状のブロック係合体(2つのブロック12,13の係合部同士を互いに係合させたもの)の裏面を包装用台紙110に対向させた状態で投影した大きさ・形状となっている。そして、この包装用台紙100における枠部110の内方部分にブロック係合体の裏面を当接させた状態でブロック係合体が載置される。また、包装用台紙100に取り付けられる透明プラスチックカバー200は、包装用台紙100に載置されたブロック係合体の裏面を除く面を取り囲むように、枠部110の内方部分に対応する部分だけが膨出した形状となっている。
【0016】
ガイド部130は、切込線140に切り込みを入れた状態で該枠部110に対して折罫線120にて谷折りした際に、ブロック係合体の表裏面を除く面(外周面)に当接可能となっている。
【0017】
余剰部150は、ガイド部120をブロック係合体の外周面に当接させた際に、ガイド部120がブロック係合体の表面から大きく突出するような場合には、ブロック係合体の取付作業を簡単にする意味で、設けておくことが好ましい。また、余剰部150は、ブロック係合体の外周に突起があったり、外周面が平面でない場合にも、同様な理由で、設けておくことが好ましい。本実施形態では、このような理由から包装用台紙100に余剰部150を設けている。
【0018】
また、包装用台紙100の枠部110には位置決め用の指標160が設けられている。この指標160は、ブロック係合体を取り付ける際に使用される。この指標160は、特に限定はされないが、扉の自由端等に合わせることが容易となるように、直線であることが好ましい。
【0019】
次に、この包装用台紙100を使用しての扉ロック装置の取付方法を説明する。
まず、包装用台紙100から透明プラスチックカバー200を取り外してブロック係合体を取り出す。包装用台紙100の切込線120に切り込みを入れて余剰部分150を切り離す(図6参照)。その後に、図7に示すように、ガイド部130を折罫線120にて谷折りして枠部110に対して起立させる。そして、図8に示すように、ガイド部130によって囲まれた領域にブロック係合体を入れる。この状態で位置決めをしてブロック係合体を所定箇所に取り付ける。この場合の取付けは、ブロック係合体の裏面に付設された粘着テープ又はマグネットによって行う。
【0020】
この場合、扉ロック装置を両開き式扉に取り付けるときには、位置決め用の指標160を一方の扉の自由端に合致させる。一方、扉ロック装置を片開き式扉に取り付けるときには、指標160を収納ボックス本体の縁又は扉の自由端に合致させる。
【0021】
次に、扉ロック装置の一例を詳細に説明する。この扉ロック装置は図8に示す扉ロック装置とほぼ同様のものである。
【0022】
図9は本発明に係る扉ロック装置の内部機構を示した図であり、図9(A)は第1組の係合部が互いに係合した状態を示した図、図9(B)はA−A線断面図,図10(A)は第2組の係合部の互いの係合が解除された状態を示した図、図10(B)はB−B線断面図,図11(A)は嵌挿部材が退避状態で保持された状態を示した図、図11(B)はC−C線断面図、図11(C)はD−D線断面図,図12(A)は扉が開かれた状態の図、図12(B)はE−E線断面図、図12(C)はF−F線断面図である。
【0023】
この扉ロック装置は扁平な箱状ブロック12,13を備えている。このうちブロック12は、両開き式の扉のうちの一方の扉1に取り付けられ、ブロック13は他方の扉2に取り付けられる。この場合の取付けは、例えば、ブロック係合体の裏面に付設された粘着テープ又はマグネットによって行う。
【0024】
ブロック12には嵌挿部材(第1組の係合部)14が設けられている。嵌挿部材14は、回動板14aと、この回動板14aを支持する枠体14bとを備えてなる。回動板14aは板状に構成されている。そして、この回動板14aは枠体14bに取り付けられている。すなわち、回動板14aは、枠体14bに支持される軸14cを中心にブロック12の表裏方向に回動可能となるように枠体14bに取り付けられている。回動板14aの表面には、先端側に爪14dが、また長手方向中央に操作部10がそれぞれ設けられている。さらに、回動板14aの表面の基端側には、操作部10の長手方向中央部に連接され且つ回動板14aの基端近くまで延びる突起14eが設けられている。突起14eの上辺は回動板14aの基端に向けて下り勾配を有する形状となっている。
ここで、爪14dは、その頂部先端側に傾斜部を備える。また、回動板14aの裏面には長手方向中央に突片14fが設けられている。そして、この突片14fとブロック12の固定部との間にはばね(押しばね)19が設けられている。回動板14aひいては嵌挿
部材14は、このばね19によって、ブロック12から突出する方向に付勢される。また、軸14cを中心として回動する回動板14aは、このばね19によって、ブロック12の表面側に向けて付勢される。一方、枠体14bの一壁には、矩形状の切欠き14g(第2組の係合部)と、半舌状の切欠き14hとが形成されている。また、枠体14bの他壁には三角状の切欠き14iが形成されている。さらに、枠体14bの表壁には、前記爪14dを受容する長孔14jと、前記操作部10及び突起14eを受容するT字状の孔14kが形成されている。
また、ブロック12の表壁には、操作部10を突出させ、かつ操作部10の操作を可能とする矩形状開口12aが形成されている。
一方、ブロック13において、他方のブロック12に対向する一端部には、嵌挿部材14の進入口13aが形成されている。また、ブロック13の係合部(第1組の係合部)11は、ブロック13の表壁に形成され、かつ、嵌挿部材14がブロック12から突出状態にあるときに爪14dと嵌合可能な長孔11aを備えている。図8に示すブロック13においてはブロック13の表壁の上に装飾板が設けられ、長孔11aが露出しないように構成されている。
なお、本実施形態では、爪14dを設け、これを長孔11aに嵌合させるようにしているが、嵌挿部材14が長尺である場合のように、嵌挿部材14のブロック13への進入だけで扉をロックできる場合には、爪14dや長孔11aは必ずしも設ける必要はない。
【0025】
また、ブロック12には操作阻止手段15が設けられている。この操作阻止手段15は操作部10の操作を阻止するものである。操作阻止手段15は、中間部がブロック12に軸支持されたレバー15aの一方のアームに設けられた爪15bを備えてなる。爪15bは、ばね20によって、嵌挿部材14側に向けて付勢される。この爪15bは、嵌挿部材14がブロック12から突出した状態にあるときに、図9に示すようにばね20の付勢力によって嵌挿部材14の枠体14bの後端に引っかかり、嵌挿部材14をブロック12から突出した状態に保持する。その結果、操作部10の操作が阻止される。また、嵌挿部材14がブロック12に没入した状態にあるときに、図11に示すように枠体14bの切欠き14iに引っかかる。この場合の爪15bと切欠き14iとは、嵌挿部材14がブロック12に没入した際の位置決めの役割をし、爪15bと切欠き14iとの係合状態から嵌挿部材14がブロック12から突出しようとする際にはその動作を許容する働きをする。
なお、操作阻止手段15として、レバー15aの代わりにロッドのように直線往復運動が可能な部材を設けてもよい。
【0026】
また、ブロック12には操作阻止解除手段16が設けられている。操作阻止解除手段16は、レバー15aの他方のアームに設けられた操作部(操作子)16aによって構成されている。この操作部16aは、ブロック12に形成された孔12bに挿入されて、その一部が外部に突出している。この操作部16aは、枠体14bの後端に爪15bが引っかかった状態でばね20の付勢力に抗して操作すると爪15bを退行させて操作阻止解除手段16による操作部10の操作阻止を解除させる働きをする。この操作部16aの部分をボタンとしたものが図8に示す扉ロック装置である。その機能は両者の扉ロック装置とも同じである。
【0027】
さらに、ブロック12には解除状態保持手段17が設けられている。この解除状態保持手段17は、第1組の係合部の係合解除状態を保持するためのものである。解除状態保持手段18は、一端部がブロック12に軸支持されたレバー17aに設けられた爪17b(第2組の係合部)と、爪17bを嵌挿部材14側に向けて付勢するばね21とを備えている。レバー17aはその先端部が斜部となっている。そして、この斜部の裏側一部には厚肉部17cが形成されている。この厚肉部17cは、図11(C)に示すように、レバー17aの先端側から後端側に向けて肉厚が小さくなるように構成されている。この解除状態保持手段17の爪17bは、嵌挿部材14がブロック12から突出した状態にあるときに、図9に示すように枠体14bの切欠き14hに引っかかる。この爪17bと切欠き14hとの係合は、嵌挿部材14がブロック12に没入する方向に動作するときにはその動作の妨げとはならない。すなわち、嵌挿部材14がブロック12に没入する方向に動作するときには、爪17bは切欠き14hの縁の直線部を倣うので、嵌挿部材14の動作の妨げとはならない。また、爪17bは、嵌挿部材14がブロック12に没入した状態にあるときには、図11に示すように枠体14bの切欠き14gに引っかかり、嵌挿部材14をブロック12に没入した状態に保持する。
なお、解除状態保持手段17として、レバー17aの代わりにロッドのように直線往復運動が可能な部材を設けてもよい。
【0028】
また、ブロック12には係合解除手段18が設けられている。係合解除手段18は、ブロック12に対して出没可能なロッド18aを備えてなる。ロッド18aは、ブロック12から突出する方向にばね(押しばね)22によって付勢されている。ロッド18aの先端は図11(C)に示すように楔状となっている。すなわち、ロッド18aの先端には表裏に傾斜面が形成されている。また、ロッド18aの先端近くには、同図に示すように、ロッド18aの表裏方向に動作しロッド18aから出没可能な突起18bと、この突起18bをロッド18aから突出する方向に付勢するばね18cとを備えている。このように構成された係合解除手段18のロッド18aは、扉が開放状態にあるときには、ばね22の付勢力によって図12に示すようにブロック12から突出した状態にある。一方、ロッド18aは、開放状態の扉を閉じる場合には、扉2又はブロック13の端部がロッド18aの楔状の先端部の傾斜面に当たることによってブロック12に没入する方向に押し込まれる。ロッド18aがブロック12側に押し込まれると、ロッド18aの突起18bがレバー17aの先端を押す。レバー17cの先端部は斜部となっているため、この時、レバー17aがばね21の付勢力に抗して回転動作し、爪17bが枠体14bの切欠き14gから離反する。これによって、解除状態保持手段17による保持状態が解除され、嵌挿部材14がばね22の付勢力によってブロック12から突出する。なお、ロッド18aがブロック12に押し込まれる際に、レバー17aが回転動作することによって突起18bが厚肉部17cの位置を越えると、レバー17aの先端部の斜部が突起18bによって押されなくなるので、レバー17aはばね21の付勢力によって枠体14b側に向けて回転動作し、その際に突起18bはレバー17aの裏側に潜り込んだ状態となる(図11)。一方、図11の状態から、扉が開放されると、ばね22の付勢力によってロッド18aの突起18bは厚肉部17cの裏面を倣いロッド18a内に徐々に没し、突起18bが厚肉部17cを乗り越えて遂にはロッド18aはブロック12から突出する。
【0029】
次に、扉ロック装置の全体的な動作を説明する。
扉が閉塞されている状態では、扉ロック装置は図9に示す状態にある。この状態から扉1,2の一方又は双方を開ける場合には、まず、操作部16aを操作して枠体14bの後端から爪15bを退行させる。この状態で、操作部10をブロック12内に少し押し込んで爪14dを長孔11aから離脱させた後、図10に示すように、操作部10をブロック13から離反する方向に動作させる。この時、レバー17aがばね21の付勢力に抗して回転動作し、爪17bが切欠き14hから外れる。そして、爪17bは枠体14bの一壁を倣って遂には切欠き14gに引っかかり、嵌挿部材14は没入状態に保持される。また、レバー15の爪15bも切欠き14iに引っかかる。この状態を図11が示している。その後に、扉1,2の一方又は双方の扉を開放すると、ロッド18aの突起18bは厚肉部17cの裏面を倣い、ロッド18aは遂にはブロック12から突出する。この状態が図12に示されている。
なお、図10に示すように、操作部10をブロック13から離反する方向に動作させる直後に、突起14eがブロック12の表壁の下側に潜り込む。これによって、それ以降、操作部10をブロック13から離反する方向に動作させるのに、押し込み操作を継続させる必要がなくなる。
【0030】
一方、図12の状態から扉1,2を閉めると、扉2又はブロック13の端部がロッド18aの楔状の先端部の傾斜面(表側傾斜面又は裏側傾斜面)に当たるので、ロッド18aはブロック12に没入する方向に押し込まれる。このロッド18aの動作に伴って、ロッド18aの突起18bがレバー17aの先端部の斜部を押し、レバー17aの爪17bが嵌挿部材14の切欠き14gから外れて解除状態保持手段17による保持状態が解除される。これによって、嵌挿部材14はばね19の付勢力によってブロック12から突出して嵌挿部材14の先端部が進入口13aから箱状ケース13に入る。そして、爪14dが長孔11aに嵌合する。この状態が図9に示されている。
【0031】
上記した実施の形態では、両開き式扉に使用する扉ロック装置の包装用台紙を説明したが、そもそも両開き式の扉ロック装置は片開き式扉にも使用できるので片開き式扉の包装用台紙にも適用できることは勿論である。また、片開き式扉専用の扉ロック装置にも適用できるものである。この片開き式扉の包装用台紙とする場合には、位置決め用の指標160は収納ボックスと扉との境界部に合致させるものとすればよい。
【0032】
また、上記した実施の形態では、包装用台紙100の全体が取付プレートとなっているものについて説明したが、長方形の紙が折り曲げられていてその一部を取付プレートとしたものであってもよいし、また、包装用台紙の一部を切込線で切り取って取付プレートとして用いてもよい。
【0033】
また、プッシュオープン式のキャビネット(収納ボックス)に扉ロック装置を取り付ける際には、ブロック係合体を強く押し付けると2つのブロック同士が少し折れ曲がったり、必要以上に接近してしまい位置合わせが正確に行われない場合が生じる。そこで、このようなプッシュオープン式のキャビネットにも対応できるように、2つのブロック同士の間に入れるスペーサを別に添付してもよい。この場合のスペーサの形状は、2つのブロック同士の折れ曲がりを防止したり、2つのブロック同士の必要以上の接近を防止することができるものであれば特には限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は本発明に係る包装用台紙を適用した包装の下面図である。
【図2】図2はその包装用台紙の正面図である。
【図3】図3はその包装用台紙の平面図である。
【図4】図4は包装用台紙の背面図である。
【図5】図5は包装用台紙の右側面図である。
【図6】図6は余剰部を切り取った状態の正面図である。
【図7】図7はガイド部を立てた状態の斜視図である。
【図8】図8は立てたガイド部内に扉ロック装置を設置した状態の斜視図である。
【図9】図9は本発明に係る扉ロック装置の内部機構を示した図であり、図9(A)は第1組の係合部が互いに係合した状態を示した図、図9(B)はA−A線断面図である。
【図10】図10(A)は第2組の係合部の互いの係合が解除された状態を示した図、図10(B)はB−B線断面図である。
【図11】図11(A)は嵌挿部材が退避状態で保持された状態を示した図、図11(B)はC−C線断面図、図11(C)はD−D線断面図である。
【図12】図12(A)は扉が開かれた状態の図、図12(B)はE−E線断面図、図12(C)はF−F線断面図である。
【符号の説明】
【0035】
100 包装用台紙
110 枠部
120 折罫線
130 ガイド部
140 切込線
150 余剰部
160 指標

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の扉の表面に外付けされる一のブロックと他方の扉の表面に外付けされる他のブロックを備え前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合によって両開き式扉をロックする扉ロック装置の包装用台紙であって、前記包装用台紙の外周部を構成する枠部と、前記枠部の内方に位置し折罫線と切込線とによって囲まれ該切込線に切り込みを入れた状態で該枠部に対して前記折罫線にて折曲げ可能なガイド部とを備え、前記枠部の内方部分は、前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合させたブロック係合体の裏面を前記包装用台紙に対向させた状態で投影した大きさ・形状となっており、前記ガイド部は、前記切込線に切り込みを入れた状態で前記枠部に対して前記折罫線にて折曲した際に前記ブロック係合体の外周面に当接可能となっており、さらに、前記枠部には前記両開き式扉の扉同士の境界部に合致させて位置合わせをするための指標が設けられていることを特徴とする扉ロック装置の包装用台紙。
【請求項2】
収納ボックスの表面に外付けされる一のブロックと扉の表面に外付けされる他のブロックを備え前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合によって片開き式扉をロックする扉ロック装置の包装用台紙であって、前記包装用台紙の外周部を構成する枠部と、前記枠部の内方に位置し折罫線と切込線とによって囲まれ該切込線に切り込みを入れた状態で該枠部に対して前記折罫線にて折曲げ可能なガイド部とを備え、前記枠部の内方部分は、前記一のブロック及び前記他のブロックの係合部同士の係合させたブロック係合体の裏面を前記包装用台紙に対向させた状態で投影した大きさ・形状となっており、前記ガイド部は、前記切込線に切り込みを入れた状態で前記枠部に対して前記折罫線にて折曲した際に前記ブロック係合体の外周面に当接可能となっており、さらに、前記枠部には前記収納ボックスと前記扉との境界部に合致させて位置合わせをするための指標が設けられていることを特徴とする扉ロック装置の包装用台紙。
【請求項3】
前記枠部の内方部分は、切込線にて切り込まれて切取り可能な余剰部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の扉ロック装置の包装用台紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−321550(P2006−321550A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−148203(P2005−148203)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】