手動型の充填機及びその先頭部品
【課題】片手操作によりプラグにトリガーレバー付きのソケットを信頼性良く連結する。
【解決手段】気体又は液体を通す開閉可能な第1のノズル12と、ソケット被係止手段とを有するプラグ10に着脱自在に連結されるトリガーレバー付きのソケット20Aであって、ソケット20Aは、気体又は液体を通す開閉可能な第2のノズル23と、プラグ係止手段と、片手で把持できる把持体36と、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37とを有し、トリガーレバー37の初期状態でプラグ10にソケット20Aを連結した後に、トリガーレバー37の1段階目の操作によりソケット20Aのプラグ係止手段を作動して、このプラグ係止手段でプラグ10のソケット被係止手段を係止させ、その後、トリガーレバー37の2段階目の操作で第1,第2のノズル12,23を開くことを特徴とするトリガーレバー付きのソケット20Aを提供する。
【解決手段】気体又は液体を通す開閉可能な第1のノズル12と、ソケット被係止手段とを有するプラグ10に着脱自在に連結されるトリガーレバー付きのソケット20Aであって、ソケット20Aは、気体又は液体を通す開閉可能な第2のノズル23と、プラグ係止手段と、片手で把持できる把持体36と、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37とを有し、トリガーレバー37の初期状態でプラグ10にソケット20Aを連結した後に、トリガーレバー37の1段階目の操作によりソケット20Aのプラグ係止手段を作動して、このプラグ係止手段でプラグ10のソケット被係止手段を係止させ、その後、トリガーレバー37の2段階目の操作で第1,第2のノズル12,23を開くことを特徴とするトリガーレバー付きのソケット20Aを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動型の充填機に関する。
【背景技術】
【0002】
車両(タクシー等)の燃料としてプロパンガスボンベを用いている場合は、ガスの補給のために手動型の充填機を作業員が手にもってプロパンガスボンベ(プラグが横についている)のプラグに手動型の充填機を挿入してガスを補給していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−192099号公報
【特許文献2】特開2009−281539号公報
【特許文献3】特開2005−155864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プロパンガスボンベのプラグに手動型の充填機の先端部分を確実に接続するには容易ではない。
【0005】
すなわち、プロパンガスボンベのプラグに手動型の充填機の先端部分を容易に接続してガスを容易に充填できる手動型の充填機が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、
本発明の手動型の充填機は、気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
前記摺動用筒体に一端が連結され、他端が前記把持体に連結されて、エアー圧又は油圧により前記摺動用筒体に対して該摺動用筒体を前記ソケット本体の後方側に摺動させる方向の力を印加する摺動用筒体駆動手段と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記摺動用筒体駆動手段からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを開くように構成されていることを要旨とする。
【0007】
また、本発明の手動型の充填機は、気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記連結棒からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを共に開くように構成されていることを要旨とする。
【0008】
本発明の手動型の充填機の先頭部品は、 気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機の先頭部品であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記ノズル収納用筒体が前記ソケット本体の第2の流通路内から抜け出ることを防止する抜け防止手段と、
を備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明の手動型の充填機によれば、プラグにソケットを片手操作により容易に信頼性良く連結できる管継手及びソケットを提供できる。
【0010】
更に、先頭部品によると、ソケット内で先頭側に設けたいくつかの部材の耐久性が劣化した場合に安価に先頭側(先頭部品)だけを交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】管継手に適用される本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケットを示した斜視図である。
【図2】ボンベ又はタンクに取り付けられているプラグを断面して示した縦断面図である。
【図3】本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケットの主要部を示した断面図である。
【図4】本実施の形態1において、プラグとソケットとが離間し、且つ、片手で2段階操作が可能なトリガーレバーの初期状態を説明するための第1動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図5】本実施の形態1において、トリガーレバーが初期状態の時にプラグにソケットを連結した状態を説明するための第2動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図6】本実施の形態1において、トリガーレバーの1段階目の操作によりプラグにソケットをロックした状態を説明するための第3動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図7】本実施の形態1において、トリガーレバーの2段階目の操作により第1,第2のノズルを開いた状態を説明するための第4動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図8】管継手に適用される本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケットを示した斜視図である。
【図9】本実施の形態2において、プラグとソケットとが離間し、且つ、片手で2段階操作が可能なトリガーレバーの初期状態を説明するための第1動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図10】本実施の形態2において、トリガーレバーが初期状態の時にプラグにソケットを連結した状態を説明するための第2動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図11】本実施の形態2において、トリガーレバーの1段階目の操作によりプラグにソケットをロックした状態を説明するための第3動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図12】本実施の形態2において、トリガーレバーの2段階目の操作により第1,第2のノズルを開いた状態を説明するための第4動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図13】本本実施の形態3のソケット先頭部品の全体構成を示した斜視図でり、(a)はソケット先頭部品を実施の形態1に適用する場合を示し、(b)はソケット先頭部品を実施の形態2に適用する場合を示した図である。
【図14】本実施の形態3のソケット先頭部品を拡大して示した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明に係るトリガーレバー付きのソケット及びソケット先頭部品について、実施の形態1,実施の形態2,実施の形態3の順に図1〜図14を参照して詳細に説明する。
【実施の形態1】
【0013】
図1は本実施の形態1の手動型の充填機(トリガーレバー付きのソケットともいう)20Aを示した斜視図である。但し、図1においてはプロパンガスボンベB又はタンクTに取り付けられているプラグ10も示しており、プラグ10と本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aとで実施の形態1における管継手1Aを構成する。
【0014】
また、本実施の形態に用いる例えばプロパンガスボンベ(以下、ボンベBと記す)Bでは、ボンベの横にプラグ10を設けている。
【0015】
また、図2はボンベB又はタンクTに取り付けられているプラグ10の断面図である。更に、図3は本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aの主要部を示した断面図である。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aは、プラグ10に着脱自在に装着されてボンベB又はタンクTに気体や液体を充填できる手動型の充填機として構成されている。
【0017】
上記した本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20A(以下、ソケット20Aと記す)の主要構成部材は、ソケット本体21と、ソケット本体21内を移動可能でソケット側ノズル23(図3)を収納したノズル収納用筒体28と、流通路連結用筒体28と、ソケット本体21上を摺動する摺動用筒体34と、把持体36と、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37と、摺動用筒体34とトリガーレバー37との間に連結された連結棒40と、トリガーレバー37の操作により摺動用筒体34にエアー圧又は油圧による力を印加する摺動用筒体駆動手段50等から構成されており、これらの主要構成部材については後で詳述する。
【0018】
上記した構成により、ボンベB又はタンクTに固定して取り付けられた雄型のプラグ10に対して、片手で2段階操作可能なトリガレーレバー37で容易に着脱自在とするものである。
【0019】
そして、トリガレーレバー37の初期状態時に固定側となるプラグ10にソケット20Aを片手で把持して連結した後に、トリガレーレバー37の1段階目の操作でプラグ10にソケット20Aをロック(係止)する。その後、トリガレーレバー37の2段階目の操作で、プラグ10内に設けたプラグ側ノズル(第1のノズル)12及びソケット20A内に設けたソケット側ノズル(第2のノズル)23を開いて、気体又は液体をプラグ10とソケット20Aとの間で確実に通すことを可能とする。
【0020】
以下の説明において両者10,20Aが接続する側を先端側とし、先端側とは逆側を後端側と呼称する。
【0021】
図1〜図3に示す如く、実施の形態1における管継手1Aは、気体又は液体を収容するボンベB又はタンクTに固定して取り付けられた雄型のプラグ10と、片手で2段階操作可能なトリガレーレバー37を有し且つプラグ10に対して着脱自在な実施の形態1の雌型のソケット20Aとを備えている。
【0022】
この際、ボンベBは例えば屋外などに設置されてプロパンガスなどの気体を収容するものであり、一方、タンクTは例えば自動車の車体に設けられてガソリン又は重油などの液体を収容するものであり、且つ、ボンベB又はタンクTは用途に応じて適宜な形状に形成されている。
【0023】
まず、図1及び図2に示す如く、上記した雄型のプラグ10は、気体又は液体を通すためにプラグ本体11が鍔付き円環状に形成されており、且つ、ソケット20Aに対して接続側となる先端部11aと後端部11bとの間の中間部位に鍔部11c1が先端側外周部11cよりも大径に形成されている。
【0024】
また、雄型のプラグ10は、ボンベB又はタンクTに取り付けたプラグ支持部材PSにプラグ本体11の後端部11b側の外周に形成したネジ部11c3をネジ嵌合させて、鍔部11c1をボンベB又はタンクTに当接させることで、プラグ本体11がボンベB又はタンクTに固定されている。
【0025】
また、プラグ本体11の先端側外周部11c上で鍔部11c1よりも前方には、プラグ本体11の軸方向の前後にテーパを付けたテーパ付き凹溝(第1の凹溝)11c2が円周方向に沿って周回され且つ先端側外周部11cよりも小径に形成されており、このテーパ付き凹溝11c2はソケット20Aをロックするために、後述するソケット本体21(図3)の先端部21a側に取り付けた複数のボール22が進退自在に係合できるようになっている。
【0026】
また、プラグ本体11の先端部11aと後端部11bとの間の内部に気体又は液体を流通させるプラグ側流通路(第1の流通路)11dが貫通して穿設され、且つ、このプラグ側流通路11d内にプラグ側ノズル(第1のノズル)12が第1の軸受支持部材13に支持されたプラグ側ノズル軸受14に嵌合しながら第1の圧縮バネ15の付勢力により開閉自在に収納されている。
【0027】
上記したプラグ側ノズル(第1のノズル)12は、先端側のテーパ状先端鍔部12aと、テーパ状先端鍔部12aの後方に連接してこのテーパ状先端鍔部12aよりも小径に形成された中間軸部12bと、中間軸部12bの後方に連接してこの中間軸部12bよりも小径に形成された後端軸部12cとが同心で一体形成されている。
【0028】
この際、プラグ本体11のプラグ側流通路11dは、先端部11a側に向かって徐々に内径が狭まるように円錐状に傾斜したテーパ状内面11d1が形成されているので、このテーパ状内面11d1にプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aが接離することでプラグ側ノズル12が開閉自在になっている。
【0029】
また、プラグ本体11のプラグ側流通路11d内の中間部位に設けた第1の軸受支持部材13は、中央のプラグ側ノズル軸受14の外周に沿って放射状に設けた複数のスポークにより複数の貫通孔が形成され、これら複数の貫通孔により気体又は液体をプラグ側流通路11d内に何等の支障もなく通すことができるようになっている。
【0030】
そして、プラグ側ノズル12の後端軸部12cがプラグ側ノズル軸受14に嵌合して軸支されているので、プラグ側ノズル12がプラグ側ノズル軸受14の軸方向に摺動可能になっている。
【0031】
更に、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aとプラグ側ノズル軸受14との間でプラグ側ノズル12の中間軸部12bに嵌入された第1の圧縮バネ15の付勢力により、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aがプラグ側流通路11d内に傾斜して形成したテーパ状内面11d1に当接することにより、プラグ10がソケット20Aから離間している初期時に、プラグ本体11のプラグ側流通路11d内に収納したプラグ側ノズル12が閉じ状態となっている。
【0032】
次に、図1及び図3に示す如く、上記した雌型のソケット(トリガーレバー付きソケット)20Aは、気体又は液体を通すために円環状の内部に第2の流通路21hが形成されたソケット本体21と、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて先端側丸孔21f内に一部分が突出可能な複数のボール22と、円環状の内部に形成した第3の流通路28e内に開閉可能なソケット側ノズル(第2のノズル)23を第2の圧縮バネ26により閉じ方向に付勢した状態で収納し、且つ、ソケット本体21の第2の流通路21h内を第3の圧縮バネ27で後方側に付勢されながら円環状の外周部が第2の流通路21h内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体28とを備えている。
【0033】
また、ノズル収納用筒体28の内部後方部位に設けたOリング29及びシール部材30を介して先端側がノズル収納用筒体28と一体的に接続され且つ後端にホース32を接続させた状態で気体又は液体を流通させる流通路31cを内部に形成した流通路連結用筒体31と、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って軸方向に摺動可能に設けられ且つ複数のボール22が進退可能に係合するように先端側丸孔34eの内面の円周方向に沿ってテーパ付き凹溝34e1が周回された摺動用筒体34とを備えている。
【0034】
さらに、ノズル収納用筒体28と一体な流通路連結用筒体31に取り付けられて片手で把持できる把持体36と、把持体36に取り付けられて片手で2段階操作可能なトリガーレバー37と、トリガーレバー37と対向して把持体36に取り付けられたノブ付きスイッチ39と、一端が初期状態時の摺動用筒体34に連結され、且つ、他端が初期状態時のトリガーレバー37に連結された連結棒40と、摺動用筒体34に一端が連結され、他端が把持体36に連結されて、エアー圧又は油圧により摺動用筒体34に対してこの摺動用筒体34をソケット本体21の後方側に摺動させる方向の力を印加する摺動用筒体駆動手段50とで構成されている。
【0035】
この際、図1に示す如く、ソケット20Aをユーザーが片手で把持するための把持体36は、L字箱状に形成されて流通路連結用筒体31の角形状外周部31bの下面に取り付けられており、把持体36の先端部36aと後端部36bとの間の内部はエアー流通路(図示せず)が形成され、且つ、把持体36の後端部36bに摺動用筒体駆動手段50のエアーホース51の一端が接続され、このエアーホース51の他端が不図示のエアーポンプに接続されている。
【0036】
尚、把持体36は、ノズル収納用筒体28に一体的に連結した流通路連結用筒体31に取り付けているが、把持体36をノズル収納用筒体28に直接取り付けても良い。
【0037】
また、把持体36の先端部36a側には、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37がピン38を介して回動自在に取り付けられ、且つ、このトリガーレバー37の操作に応じて押圧されるノブ付きスイッチ39がトリガーレバー37と対向して設けられている。
【0038】
この際、トリガーレバー37は、1段階目の操作によりストローク分S1(図6)だけ移動し、且つ、2段階目の操作によりストローク分S2(図7)だけ移動して、合計でS1+S2のストローク量が得られるようになっている。
【0039】
そして、トリガーレバー37でノブ付きスイッチ39を押圧したときに、摺動用筒体駆動手段50を作動させて、把持体36内に設けた不図示のエアーバルブを開くことによりエアー圧の印加を開始するようになっている。
【0040】
これにより、ユーザーが片手で把持体36を把持しながら、片手操作によりトリガーレバー37を引き込んだときに不図示のエアーポンプから送られたエアーが把持体36の後端部36b側から先端部36a側に向かって流れるようになっている。
【0041】
また、摺動用筒体34とトリガーレバー37との間に連結棒40が介在しており、この連結棒40は、一端が初期状態時の摺動用筒体34の鍔部34dの下部にピン41を介して連結され、且つ、他端が初期状態時のトリガーレバー37の中間部位にピン42を介して連結されている。
【0042】
また、把持体36の先端部36aに二股パイプ52の一端が接続されて、この二股パイプ52の他端が二股に分岐しており、二股パイプ52の他端に接続した2本のパイプ53,53が流通路連結用筒体31の角形状外周部31bの左右側面に突出させた突出片31d,31dに取り付けた2本のエアーシリンダ54,54のうちで各前方側エアー室に接続されている。
【0043】
更に、2本のエアーシリンダ54,54からそれぞれ前方に向かって突出させた2本のピストン55,55が摺動用筒体34の後端側に形成した鍔部34dの左右部位にナット56,56を用いて連結されているので、摺動用筒体34はソケット本体21の後端側外周部21d(図3)に沿って軸方向への摺動が許容されている。
【0044】
尚、この実施の形態1では、摺動用筒体駆動手段50をエアー圧によって作動させているが、エアー圧に代えて油圧を用いても良い。
【0045】
ここで、実施の形態1における雌型のソケット20Aについて具体的に説明すると、図3に拡大して示した如く、ソケット本体21は、先端部21aと後端部21bとの間で先端側に形成した先端側外周部21cと、この先端側外周部21cに続いて先端側外周部21cよりも一回り大径で後端側に形成した後端側外周部21dと、後端側外周部21dの一部を突出させてこの後端側外周部21dよりも大径に形成した摺動用筒体ストッパ鍔部21eとで段付き円環状に形成されている。
【0046】
また、ソケット本体21の先端部21a側には、プラグ本体11の先端側外周部11c(図1,図2)が挿入されて嵌め込まれる先端側丸孔21fが開口されており、且つ、先端側丸孔21fに続いて気体又は液体を流通させる中間部丸孔21h(第2の流通路)が先端側丸孔21fの径よりも大径に形成されていると共に、中間部丸孔21hに続いて後端側丸孔21iが中間部丸孔21hの径よりも大径に後端部21bまで形成されている。
【0047】
また、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間には、先端部21aよりも少し後方に複数の長孔21gが円周方向に沿って略等間隔に貫通して穿設され、且つ、軸方向に長く形成されており、これら複数の長孔21g内に複数のボール22がそれぞれ1個ずつ遊嵌されている。
【0048】
この際、ソケット本体21の各長孔21g内に遊嵌している各ボール22は、プラグ本体11(図1,図2)が挿入されていない初期時にソケット本体21の先端側丸孔21f内に落下しないように、各長孔21gは先端側丸孔21fに向かって各ボール22の直径よりも小径となるように長孔21gの内面に沿って傾斜を付けることで、各ボール22の一部分のみが先端側丸孔21fに向かって突出できるようになっている。
【0049】
また、ソケット本体21の中間部丸孔21h内の前方部位に第3の圧縮バネ27が嵌入されており、この第3の圧縮バネ27よりも後方の中間部丸孔21h内及び後端側丸孔21i内には、ノズル収納用筒体28が先端側を第3の圧縮バネ27により後方側に付勢されながら前後方向に往復動可能に嵌め込まれている。
【0050】
上記したノズル収納用筒体28は、先端部28aと後端部28bとの間で先端側に形成した先端側外周部28cと、この先端側外周部28cに続いて先端側外周部28cよりも一回り大径で後端部28bに向かって形成した後端側外周部28dとで段付き円環状に形成されている。
【0051】
また、ノズル収納用筒体28の内部に先端部28a側から後端部28b側に向かって気体又は液体を流通させるソケット側流通路(第3の流通路)28eと、ソケット側流通路28eの径よりも大径な後端側丸孔28fとが同心的に形成されている。
【0052】
そして、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内にソケット側ノズル(第2のノズル)23が第2の軸受支持部材24に支持されたソケット側ノズル軸受25に嵌合しながら第2の圧縮バネ26の付勢力により開閉自在に収納されている。
【0053】
上記したソケット側ノズル(第2のノズル)23は、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12a(図2)に接離する先端側の先端軸部23aと、先端軸部23aの後方に連接してこの先端軸部23aよりも大径に形成されたテーパ状中間鍔部23bと、テーパ状中間鍔部23bの後方に連接してこのテーパ状中間鍔部23bよりも小径に形成された中間軸部23cと、中間軸部23cの後方に連接してこの中間軸部23cよりも小径に形成された後端軸部23dとが同心で一体形成されている。
【0054】
この際、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28eは、先端部28a側に向かって徐々に内径が狭まるように円錐状に傾斜したテーパ状内面28e1が形成されているので、このテーパ状内面28e1にソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bが接離することでソケット側ノズル23が開閉自在になっている。
【0055】
また、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内の中間部位に設けた第2の軸受支持部材24は、中央のソケット側ノズル軸受25の外周に沿って放射状に設けた複数のスポークにより複数の貫通孔が形成され、これら複数の貫通孔により気体又は液体をソケット側流通路28e内に何等の支障もなく通すことができるようになっている。
【0056】
そして、ソケット側ノズル23の後端軸部23dがソケット側ノズル軸受25に嵌合して軸支されているので、ソケット側ノズル23がソケット側ノズル軸受25の軸方向に摺動可能になっている。
【0057】
更に、ソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bとソケット側ノズル軸受25との間でソケット側ノズル23の中間軸部23cに第2の圧縮バネ26が嵌入されており、この第2の圧縮バネ26の付勢力によりソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bがノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内に傾斜して形成したテーパ状内面28e1に当接することにより、ソケット20Aがプラグ10から離間している初期状態時にソケット側ノズル23が閉じ状態となっている。
【0058】
また、ソケット20Aがプラグ10から離間している初期状態時に、ソケット側ノズル23の先端軸部23aはソケット本体21の中間部丸孔21h内に突出しているが、このソケット側ノズル23の先端軸部23aの先端位置は初期状態でプラグ10と連結したときにプラグ本体10内に設けたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aを押し込めないように設定されている。
【0059】
また、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28eの後方にOリング29を周回させたシール部材30が嵌め込まれ、更に、シール部材30の後方に流通路連結用筒体31の円環状先端外周部31aが嵌合する後端側丸孔28fが後端部28bに向かって開口されている。そして、流通路連結用筒体31の円環状先端外周部31aの先端部位をOリング29を周回させたシール部材30に突き当てることにより気体又は液体の漏れを防止している。
【0060】
また、ソケット本体21の先端側丸孔21f内の中間部位にOリング33が嵌め込まれており、ソケット本体21の先端側丸孔21f内にプラグ本体11の先端側外周部11c(図1,図2)を嵌合させたときに、Oリング33によって気体又は液体の漏れを防止している。
【0061】
また、ソケット本体21の後端側外周部21d上を摺動する摺動用筒体34は、先端部34aと後端部34bとの間に形成した外周部34cの後方に連結棒40及び2本のピストン55(図1)を連結する鍔部34dが突出形成されて、鍔付き円環状に形成されている。
【0062】
また、摺動用筒体34は、先端部34aと後端部34bとの間で先端側に先端側丸孔34eがソケット本体21の先端側外周部21cの径よりも僅かに大きく開口され、且つ、先端側丸孔34eに続いて後端側に後端側丸孔34fが先端側丸孔34eの径よりも大径で且つソケット本体21の後端側外周部21dの径よりも僅かに大きく開口されている。
【0063】
そして、摺動用筒体34の先端側丸孔34e内及び後端側丸孔34f内にソケット本体21の先端側外周部21c及び後端側外周部21dが同心的に嵌め込まれている。
【0064】
また、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面には、先端部34aよりも少し後方に軸方向の前後にテーパを付けたテーパ付き凹溝(第2の凹溝)34e1が円周方向に沿って周回され且つ先端側丸孔34eの内径よりも大径に形成されており、このテーパ付き凹溝34e1はプラグ10をロックするために、ソケット本体21の先端側に取り付けた複数のボール22が進退自在に係合できるようになっている。
【0065】
更に、摺動用筒体34の後端側丸孔34f内にソケット本体21の後端側外周部21dを嵌合させた状態で、摺動用筒体34の後端側丸孔34fとソケット本体21の先端側外周部21cとの間に生じた空間内に第4の圧縮バネ35が嵌入されている。
【0066】
この際、第4の圧縮バネ35は、ソケット20Aがプラグ10から離間している初期状態時に複数のボール22が摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に周回させたテーパ付き凹溝34e1内に進入するように摺動用筒体34をソケット本体21の先端部21a側に付勢しており、言い換えると、第4の圧縮バネ35は、摺動用筒体34をソケット本体21上で初期状態にする機能を有している。
【0067】
そして、摺動用筒体34がソケット本体21上で初期位置に至っているときには、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21gと、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1とが互いに対向し、且つ、複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22がソケット本体21の先端側丸孔21f内に臨みながら摺動用筒体34のテーパ付き凹溝34e1に係合している状態であり、且つ、摺動用筒体34の先端部34aがソケット本体21の先端部21aよりも僅かに前方に突出した状態である。
【0068】
ここで、上記のように構成した本発明に係る実施の形態1の管継手1Aの動作について、図4〜図7を用いて動作順に説明する。
【0069】
まず、図4(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第1動作図は、可動側のソケット20Aが固定側のプラグ10から離間して、プラグ10及びソケット20Aが共に初期状態に至っていると共に、ソケット20A側に2段階操作可能に取り付けたトリガーレバー37も初期状態(40が引かれていない状態)を保っている状態であり、先に説明した図2,図3の状態と同じである。
【0070】
また、ボンベB又はタンクTに取り付けられた雄型のプラグ10は、プラグ本体11のプラグ側流通路11d内に収納されたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aが第1の圧縮バネ15の付勢力によりプラグ側流通路11dの前方に形成したテーパ状内面11d1に当接して、プラグ側ノズル12が閉じ状態である。
【0071】
一方、可動側の雌型のソケット20Aは、ソケット本体21の先端側丸孔21fよりも後方側に順に形成した中間部丸孔21h内及び後端側丸孔21i内でノズル収納用筒体28が第3の圧縮バネ27の付勢力によりソケット本体21の後方側に移動している。
【0072】
また、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内に収納されたソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bが第2の圧縮バネ26の付勢力によりソケット側流通路28eの前方に形成したテーパ状内面28e1に当接して、ソケット側ノズル23が閉じ状態であると共に、ソケット側ノズル23の先端軸部23aはソケット本体21の中間部丸孔21h内に突出して臨んでいる。
【0073】
また、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37は引かれてなく、且つ、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って摺動する摺動用筒体34はソケット本体21の先端部21a側に移動して初期状態を保っている。
【0074】
また、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22が、ソケット本体21の先端側丸孔21f内に臨みながら摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1に係合し、摺動用筒体34の先端部34aがソケット本体21の先端部21aよりも僅かに前方に突出しているので、摺動用筒体34は初期状態に至っている。
【0075】
そして、摺動用筒体34及びトリガーレバー37が初期状態に至っているときに、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔ており、且つ、トリガーレバー37は1段階目の操作によるストローク分S1だけの余裕を持って把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39から離れている。
【0076】
次に、図5(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第2動作図は、トリガーレバー37が初期状態のときに、固定側のプラグ10に可動側のソケット20Aを連結した状態である。
【0077】
ここで、ユーザーはソケット20Aの把持体36を片手で把持しながらソケット本体21の先端側丸孔21f内にプラグ本体11の先端側外周部11cを挿入する。
【0078】
このとき、摺動用筒体34はソケット本体21に対して初期状態を保っているので、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔てた状態を保っている。
【0079】
また、プラグ本体11の先端側をソケット本体21内に挿入したときに、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22は、プラグ本体11の先端側外周部11cに当接しながらプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に係合すると共に、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1にも係合するので、ソケット本体21内にプラグ本体11が同心的に連結される。
【0080】
尚、プラグ10とソケット20Aとが連結しているときに、ユーザーが故意にソケット20Aをプラグ10から引き抜くと、複数のボール22はプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内から離脱できる状態である。
【0081】
また、ソケット本体21内に収納されたノズル収納用筒体28は、第3の圧縮バネ27によってソケット本体21内の後方側に移動しているので、ソケット本体21内にプラグ本体11の先端部11a側を挿入しても、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aと、ノズル収納用筒体28内に収納したソケット側ノズル23の先端軸部23aは互いに接近した状態で対向しているために、両ノズル12,23は共に閉じられたままである。
【0082】
次に、図6(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第3動作図は、ソケット20Aをプラグ10に連結した後に、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37の1段階目の操作によりプラグ10にソケット20Aをロックした状態を示している。
【0083】
ここで、ユーザーはソケット20Aの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して1段階目の操作を行うと、トリガーレバー37は1段階目のストローク分S1により後方側に移動して、把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39に当接する。
【0084】
また、一端を初期状態時の摺動用筒体34の鍔部34dに連結し且つ他端を初期状態時のトリガーレバー37の中間部位に連結した連結棒40も、トリガーレバー37の1段階目のストローク分S1により後方側に移動するので、連結棒40の後方側への移動に伴って摺動用筒体34が第4の圧縮バネ35の付勢力に抗してソケット本体21の後端側外周部21dに沿いながら摺動用筒体ストッパ鍔部21eに向かって摺動して、摺動用筒体34の鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接するので、摺動用筒体34はこれ以上後方側への移動が規制される。
【0085】
また、連結棒40と一緒に摺動用筒体34がソケット本体21の後方側に摺動すると、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22が、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1内から外れて摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面に当接して、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面で複数のボール22をプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に押圧することで、複数のボール22はプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内で動けなくなるので、ソケット20Aをプラグ10に確実にロックできる。
【0086】
この際、ソケット本体21に収納されたノズル収納用筒体28は第3の圧縮バネ27によってソケット本体21内の後方側に移動したままの状態を保持しているので、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12及びソケット本体21内に収納したソケット側ノズル23は共に閉じられたままである。
【0087】
一方、ソケット20Aをプラグ10にロックした後に、ユーザーがトリガーレバー37を初期状態に戻せば、連結棒30を介して摺動用筒体34を初期状態まで戻すことができる。
【0088】
次に、図7(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第4動作図は、プラグ10にソケット20Aをロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作により第1,第2のノズル12,23を開く状態を示している。
【0089】
ここで、ユーザーはソケット20Aの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して2段階目の操作を行い、この2段階目の操作によりトリガーレバー37が2段階目のストローク分S2だけ後方側に移動できるようにすると共に、トリガーレバー37で把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39に対してクリック感を持って押し込む。
【0090】
そして、トリガーレバー37の2段階目の操作によりノブ付きスイッチ39が押し込まれると、把持体36内に設けた不図示のエアーバルブを開き、不図示のポンプから送られたエアーを、エアーホース51から把持体36内を経てエアーシリンダ54の各前方側エアー室内に押し込むように摺動用筒体駆動手段50を作動させる。
【0091】
このとき、連結棒40及びピストン55を連結した摺動用筒体34は、この鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接しているために、摺動用筒体34はソケット本体21の後方側に移動できない。
【0092】
一方、摺動用筒体駆動手段50からのエアー圧により摺動用筒体34の鍔部34dに対してこの摺動用筒体34をソケット本体21の後方側に摺動させる方向の力が印加されるが、鍔部34dに印加されるエアー圧による力は連結棒40の長さを維持しようとする反力となり、この反力は摺動用筒体34の鍔部34dに連結した連結棒40の一端側からトリガーレバー37に連結した連結棒40の他端側に伝達されて、リガーレバー37を経て把持体36に伝わる。
【0093】
更に、把持体36に伝わった反力は、把持体36と一体な流通路連結用筒体31を経てノズル収納用筒体28に伝わるので、ノズル収納用筒体28は連結棒40の長さを維持しようと第3の圧縮バネ27に抗してソケット本体21の中間部丸孔21h内の前方側に移動することで、トリガーレバー37は2段階目のストローク分S2だけ移動できる。
【0094】
そして、ノズル収納用筒体28がソケット本体21内の前方側に移動すると、ノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル23の先端軸部23aでプラグ本体11内に収納されたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aを押しながらソケット側ノズル23の中間軸部23cの後端が第2の圧縮バネ26の付勢力に抗してソケット側ノズル軸受25に当接することにより、ソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bとノズル収納用筒体28のテーパ状内面28e1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0095】
これと略同時に、ソケット側ノズル23により押されたプラグ側ノズル12の中間軸部12bの後端が第1の圧縮バネ15の付勢力に抗してプラグ側ノズル軸受14に当接することにより、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aとプラグ本体11のテーパ状内面11d1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0096】
これにより、プラグ10にソケット20Aを確実にロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作によりプラグ側ノズル12及びソケット側ノズル23が共に開くために、プラグ10にソケット20Aを係止させるまでの間では気体又は液体の漏れがなく、且つ、プラグ10にソケット20Aを係止させた後に気体又は液体をソケット20Aからプラグ10に確実に通すことができる。
【0097】
従って、ユーザーは、トリガーレバー37の1段階目の操作による感触と、2段階目の操作による感触とが異なることを片手に感じることができ、これにより1段階目の操作と2段階目の操作が確実に行うことができたことを確認できる。
【0098】
更に、ノズル収納用筒体28をソケット本体21内の前方側に移動させる駆動源として、摺動用筒体駆動手段50によるエアー圧を用い、このエアー圧による力を摺動用筒体34に印加することで、ノズル収納用筒体28をソケット本体21内の前方側に確実に移動させることができる。
【0099】
従って、プラグ10にソケット20Aを片手操作により信頼性良く連結できる実施の形態1の管継手1A及びソケット20Aを提供できる。
【0100】
尚、ここでの図示を省略するが、実施の形態1を一部変形させて、把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39の先端を初期状態で待機しているトリガーレバー37に当接する寸前まで延ばしておき、トリガーレバー37を操作したらこのトリガーレバー37でノブ付きスイッチ39を直ちに押圧して摺動用筒体駆動手段50を作動させ、トリガーレバー37による全ストローク分(S1+S2)中に摺動用筒体駆動手段50からのエアー圧(又は油圧)による力を摺動用筒体34の鍔部34dに印加することも可能である。
【0101】
この場合には、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1と2段階目の操作によるストローク分S2とが連続して自動的に行われるので、ユーザーは1度だけトリガーレバー37を操作したものと見なしてしまうので、片手での感触を把握しにくい点が生じるものの、実施の形態1の管継手1Aの全ての動作を実行できる。
【実施の形態2】
【0102】
図8は本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20Bを示した斜視図である。但し、図8においても実施の形態と同様に、ボンベB又はタンクTに取り付けられているプラグ10も示しており、プラグ10と本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20Bとで実施の形態1における管継手1Bが構成されている。
【0103】
図8に示した実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20Bは、先に説明した実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、先に示した構成部材は必要に応じて適宜説明し、実施の形態1に対して異なる構成部材に新たな符号を付して説明する。
【0104】
図8に示すように、本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20B(以下、ソケット20Bと記す)も、実施の形態1と同様に、プラグ10に着脱自在に装着されてボンベB又はタンクTに気体や液体を充填できる手動型の充填機として構成されている。
【0105】
また、実施の形態1における管継手1Bも、実施の形態1と同様に、気体又は液体を収容するボンベB又はタンクTなどに固定して取り付けられた雄型のプラグ10と、片手で2段階操作可能なトリガレーレバー37を有し且つプラグ10に対して着脱自在な実施の形態2の雌型のソケット20Bとを備えている。
【0106】
そして、トリガレーレバー37の初期状態時に固定側となるプラグ10に可動側となるソケット20Bを片手で把持して連結した後に、トリガレーレバー37の1段階目の操作によりプラグ10にソケット20Bを確実にロック(係止)し、その後、トリガレーレバー37の2段階目の操作によりプラグ10内に設けたプラグ側ノズル12(図9)及びソケット20B内に設けたソケット側ノズル23(図9)を確実に開くことで、気体又は液体をソケット20Bからプラグ10に確実に通すことができるようになっている点は実施の形態1と同じである。
【0107】
一方、実施の形態1に対して実施の形態2の管継手1Bでは、ソケット20Bが一部異なるだけである。
【0108】
即ち、実施の形態2のソケット(トリガーレバー付きのソケット)20Bでは、ソケット本体21と、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内にそれぞれ1個ずつ遊嵌された複数のボール22と、ソケット本体21内を移動可能に設けられてソケット側ノズル(第2のノズル)23を収納したノズル収納用筒体28と、ノズル収納用筒体28に一体的に連結された流通路連結用筒体31と、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って軸方向に摺動可能に設けられた摺動用筒体34と、ノズル収納用筒体28と一体な流通路連結用筒体31に取り付けられて片手で把持できる把持体36と、把持体36に取り付けられて片手で2段階操作可能なトリガーレバー37と、一端が初期状態時の摺動用筒体34に連結され、且つ、他端が初期状態時のトリガーレバー37に連結された連結棒40とを備えている点は実施の形態1と同じ構成である。
【0109】
しかし、実施の形態2のソケット20Bでは、エアー圧でノズル収納用筒体28をソケット本体21内の前方側に移動させるための駆動源となる摺動用筒体駆動手段(50)及び摺動用筒体駆動手段(50)を作動させるノブ付きスイッチ(39)が設けられていなく、且つ、ノブ付きスイッチ(39)に代えてトリガーレバー37の操作に対してクリック感を付与するために進退自在なノブ45がトリガーレバー37と対向して把持体36に取り付けられている点が実施の形態1に対して異なっているだけである。
【0110】
尚、この実施の形態2では、説明の都合上、摺動用筒体34の鍔部34の下部とトリガーレバー37の中間部位との間を1本の連結棒40で連結しているが、摺動用筒体34の鍔部34の左右とトリガーレバー37の中間部位との間を2本の連結棒40で連結すれば、連結棒40が1本の場合よりも摺動用筒体34をソケット本体21の後端側外周部21dに沿ってスムーズに摺動させることが可能である。
【0111】
ここで、上記のように構成した本発明に係る実施の形態2の管継手2Bの動作について、図9〜図12を用いて動作順に説明する。
【0112】
この際、実施の形態2の管継手2Bの動作では、実施の形態1に対して摺動用筒体駆動手段(50)を削除した点が異なるだけであるので、実施の形態2の第1〜第4動作図(図9〜図12)において、実施の形態1の第1〜第4動作図(図4〜図7)と同じ動作に対して同じ符番を付して簡略に説明し、実施の形態1に対して異なる点を中心に説明する。
【0113】
まず、図9(a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第1動作図は、可動側のソケット20Bが固定側のプラグ10から離間して、プラグ10及びソケット20Bが共に初期状態に至っていると共に、ソケット20B側に2段階操作可能に取り付けたトリガーレバー37も初期状態を保っている状態である。
【0114】
また、プラグ10のプラグ本体11内に収納されたプラグ側ノズル(第1のノズル)12と、ソケット20Bのソケット本体21内で第3の圧縮バネ27により後方側に付勢された移動可能なノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル(第2のノズル)23とが共に閉じ状態である。
【0115】
また、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37は引かれてなく、且つ、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って摺動する摺動用筒体34はソケット本体21の先端部21a側に移動して初期状態を保っている。
【0116】
そして、摺動用筒体34及びトリガーレバー37が初期状態に至っているときに、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔ており、且つ、トリガーレバー37は1段階目の操作によるストローク分S1だけの余裕を持って把持体36に取り付けた進退自在なノブ45から離れている。
【0117】
次に、図10(a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第2動作図は、トリガーレバー37が初期状態のときに、固定側のプラグ10に可動側のソケット20Bを連結した状態である。
【0118】
ここで、ユーザーはソケット20Bの把持体36を片手で把持しながらソケット本体21の先端側丸孔21f内にプラグ本体11の先端側外周部11cを挿入する。
【0119】
このとき、摺動用筒体34はソケット本体21に対して初期状態を保っているので、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔てた状態を保っている。
【0120】
また、プラグ本体11の先端側をソケット本体21内に挿入したときに、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22は、プラグ本体11の先端側外周部11cに当接しながらプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に係合すると共に、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1にも係合するので、ソケット本体21内にプラグ本体11が同心的に連結される。
【0121】
そして、ソケット本体21内にプラグ本体11の先端側を挿入しても、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aと、ノズル収納用筒体28内に収納したソケット側ノズル23の先端軸部23aは互いに接近した状態で対向しているために、両ノズル12,23は共に閉じられたままである。
【0122】
次に、図11(a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第3動作図は、ソケット20Bをプラグ10に連結した後に、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37の1段階目の操作によりプラグ10にソケット20Bをロックした状態を示している。
【0123】
ここで、ユーザーはソケット20Bの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して1段階目の操作を行うと、トリガーレバー37は1段階目のストローク分S1により後方側に移動して、把持体36に取り付けたノブ45に当接する。
【0124】
また、一端を初期状態時の摺動用筒体34の鍔部34dに連結し且つ他端を初期状態時のトリガーレバー37の中間部位に連結した連結棒40も、トリガーレバー37の1段階目のストローク分S1により後方側に移動するので、連結棒40の後方側への移動に伴って摺動用筒体34が第4の圧縮バネ35の付勢力に抗してソケット本体21の後端側外周部21dに沿いながら摺動用筒体ストッパ鍔部21eに向かって摺動して、摺動用筒体34の鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接するので、摺動用筒体34はこれ以上後方側への移動が規制される。
【0125】
また、連結棒40と一緒に摺動用筒体34がソケット本体21の後方側に摺動すると、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22が、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1内から外れて摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面に当接して、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面で複数のボール22をプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に押圧することで、複数のボール22はプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内で動けなくなるので、ソケット20Bをプラグ10に確実にロックできる。
【0126】
この際、ソケット本体21に収納されたノズル収納用筒体28は第3の圧縮バネ27によってソケット本体21内の後方側に移動したままの状態を保持しているので、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12及びソケット本体21内に収納したソケット側ノズル23は共に閉じられたままである。
【0127】
次に、図12a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第4動作図は、プラグ10にソケット20Bをロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作により第1,第2のノズル12,23を開く状態を示している。
【0128】
ここで、ユーザーはソケット20Bの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して2段階目の操作を行い、この2段階目の操作によりトリガーレバー37が2段階目のストローク分S2だけ後方側に移動できるようにすると共に、トリガーレバー37で把持体36に取り付けたノブ45に対してクリック感を持って押し込む。
【0129】
そして、トリガーレバー37の2段階目の操作を行ったときに、連結棒40を連結した摺動用筒体34は、この鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接しているために、摺動用筒体34はソケット本体21の後方側に移動できない。
【0130】
一方、摺動用筒体34の鍔部34dには、連結棒40の長さを維持しようとする反力が加わり、この反力は摺動用筒体34の鍔部34dに連結した連結棒40の一端側からトリガーレバー37に連結した連結棒40の他端側に伝達されて、リガーレバー37を経て把持体36に伝わる。
【0131】
更に、把持体36に伝わった反力は、把持体36と一体な流通路連結用筒体31を経てノズル収納用筒体28に伝わるので、ノズル収納用筒体28は連結棒40の長さを維持しようと第3の圧縮バネ27に抗してソケット本体21の中間部丸孔21h内の前方側に移動することで、トリガーレバー37は2段階目のストローク分S2だけ移動できる。
【0132】
そして、ノズル収納用筒体28がソケット本体21内の前方側に移動すると、ノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル23の先端軸部23aでプラグ本体11内に収納されたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aを押しながらソケット側ノズル23の中間軸部23cの後端が第2の圧縮バネ26の付勢力に抗してソケット側ノズル軸受25に当接することにより、ソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bとノズル収納用筒体28のテーパ状内面28e1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0133】
これと略同時に、ソケット側ノズル23により押されたプラグ側ノズル12の中間軸部12bの後端が第1の圧縮バネ15の付勢力に抗してプラグ側ノズル軸受14に当接することにより、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aとプラグ本体11のテーパ状内面11d1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0134】
これにより、プラグ10にソケット20Bを確実にロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作によりプラグ側ノズル12及びソケット側ノズル23が共に開くために、プラグ10にソケット20Bを係止させるまでの間では気体又は液体の漏れがなく、且つ、プラグ10にソケット20Bを係止させた後に気体又は液体をソケット20Bからプラグ10に確実に通すことができる。
【0135】
更に、ノズル収納用筒体28をソケット本体11内の前方側に移動させる駆動源としては連結棒40のみであるのでソケット20Bの構造が簡単である。
【0136】
従って、プラグ10にソケット20Bを片手操作により信頼性良く連結できる実施の形態2の管継手1B及びソケット20Bを提供できる。
【0137】
尚、本発明に係るトリガーレバー付きのソケットでは、実施の形態1,2に限定されることなく、プラグは気体又は液体を通す開閉可能な第1のノズルと、ソケット被係止手段とを有し、ソケットは、気体又は液体を通す開閉可能な第2のノズルと、プラグ係止手段と、片手で把持できる把持体と、片手で2段階操作可能なトリガーレバーとを有した上で、トリガーレバーの初期状態でプラグにソケットを連結した後に、トリガーレバーの1段階目の操作によりソケットのプラグ係止手段を作動して、このプラグ係止手段をプラグのソケット被係止手段に係止させ、その後、トリガーレバーの2段階目の操作で第1,第2のノズルを開くことができる構造であれば良いものである。
【実施の形態3】
【0138】
図13は本発明に係る実施の形態3のソケット先頭部品の全体構成を示した斜視図であり、(a)はソケット先頭部品を実施の形態1に適用する場合を示し、(b)はソケット先頭部品を実施の形態2に適用する場合を示している。また、図14は実施の形態3のソケット先頭部品を拡大して示した縦断面図である。
【0139】
図13(a),(b)に示した実施の形態3のソケット先頭部品20Cは、先に説明した実施の形態1,2のソケット20A,20Bの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、先に示した構成部材は必要に応じて適宜説明し、実施の形態1,2に対して異なる構成部材に新たな符号を付して異なる点を中心にして説明する。
【0140】
図13(a),(b)及び図14に示す如く、実施の形態3のソケット先頭部品20Cは、先に説明した実施の形態1,2のソケット20A,20Bに対して各ソケット20A,20Bの先頭部分(先頭部品)を交換可能に構成したものである。
【0141】
即ち、先に説明した実施の形態1,2のソケット20A,20Bでは、ソケット本体21の中間部丸孔21h内に移動可能に設けたノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル(第2のノズル)23や、ソケット本体21内に嵌め込んだOリング29,33や、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌させた各ボール22に係合する摺動用筒体34などは、長期間使用していると耐久性が劣化する場合があり、この場合にソケット20A,20B全体を交換すると高価になってしまうので、ソケット20A,20Bの先頭部分(先頭部品)だけを交換すれば安価となる。
【0142】
そこで、図13(a)に示したように、実施の形態3のソケット先頭部品20Cを実施の形態1のソケット20Aに適用する場合には、サービス時に先に図1に示した摺動用筒体34の鍔部34eから連結棒40と2本のピストン55とを取り外し、且つ、流通路連結用筒体31側も取り外して、新品のソケット先頭部品20Cに交換し、交換後に取り外した各部材を再度連結させれば良い。
【0143】
一方、図13(b)に示したように、実施の形態3のソケット先頭部品20Cを実施の形態2のソケット20Bに適用する場合には、サービス時に先に図8に示した摺動用筒体34の鍔部34eから連結棒40を取り外し、且つ、流通路連結用筒体31側も取り外して、新品のソケット先頭部品20Cに交換し、交換後に取り外した各部材を再度連結させれば良い。
【0144】
この際、図14に示す如く、実施の形態3のソケット先頭部品20Cでは、ソケット本体21の中間部丸孔21h内に移動可能に設けたノズル収納用筒体28が、第3の圧縮バネ27に押されてソケット本体21内の後方側から抜け出ないように抜け防止手段を施している。
【0145】
上記した抜け防止手段としては、ソケット本体21の後端側外周部21dの下方部位に抜け防止用長孔21d1をノズル収納用筒体28の移動量に対して少し余裕を持った長さで貫通して形成し、この抜け防止用長孔21d1からノズル収納用筒体28の後端側外周部28dに向けて抜け防止ピン60を後端側丸孔28f内に突出しないように圧入している。
【0146】
従って、実施の形態3のソケット先頭部品20Cは、ソケット本体21と、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内にそれぞれ1個ずつ遊嵌された複数のボール22と、ソケット本体21内を移動可能に設けられてソケット側ノズル(第2のノズル)23を収納したノズル収納用筒体28と、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って軸方向に摺動可能に設けられた摺動用筒体34とが実施の形態1,2と同じ構成であるが、ノズル収納用筒体28がソケット本体21内から抜け出るのを防止する抜け防止手段としてソケット本体21の抜け防止用長孔21d1及び抜け防止ピン60を追加している。
【0147】
尚、摺動用筒体34は、先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝(第2の凹溝)34e1内にソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している各ボール22が係合することで抜け防止を図ることができる。
【0148】
これにより、実施の形態3のソケット先頭部品20Cによれば、実施の形態1,2のソケット20A,20B内で先頭側に設けたいくつかの部材の耐久性が劣化した場合に安価に先頭側(先頭部品)だけを交換することができる。
【0149】
尚、実施の形態3で追加したノズル収納用筒体28がソケット本体21内から抜け出るのを防止する抜け防止手段を、実施の形態1,2のソケット20A,20Bに適用すれば、ソケット20A,20Bの先頭部以外の部材を組み立てる時に組み立て作業を向上させることができる。
【符号の説明】
【0150】
1A…実施の形態1における管継手、1B…実施の形態2における管継手、
10…雄型のプラグ、
11…プラグ本体、11a…先端部、11b…後端部、
11c…先端側外周部、11c1…鍔部、11c2…第1の凹溝(テーパ付き凹溝)、
11d…第1の流通路(プラグ側流通路)、11d1…テーパ状内面、
12…第1のノズル(プラグ側ノズル)、12a…テーパ状先端鍔部、
12b…中間軸部、12c…後端軸部、
13…第1の軸受支持部材、14…ソケット側ノズル軸受、
15…第1の圧縮バネ、
20A…実施の形態1のトリガーレバー付のソケット、
20B…実施の形態2のトリガーレバー付のソケット、
20C…実施の形態3のソケット先頭部品、
21…ソケット本体、21a…先端部、21b…後端部、
21c…先端側外周部、21d…後端側外周部、21d1…抜け防止用長孔、
21e…摺動用筒体ストッパ鍔部、
21f…先端側丸孔、21g…複数の長孔、
21h…第2の流通路(中間部丸孔)、21i…後端側丸孔、22…ボール、
23…第2のノズル(ソケット側ノズル)、23a…先端軸部、
23b…テーパ状中間鍔部、23c…中間軸部、23d…後端軸部、
24…第2の軸受支持部材、25…ソケット側ノズル軸受、
26…第2の圧縮バネ、27…第3の圧縮バネ、
28…ノズル収納用筒体、28a…先端部、28b…後端部、28c…先端側外周部、
28d…後端側外周部、28e…第3の流通路(プラグ側流通路)、
28e1…テーパ状内面、28f…後端側丸孔、
29…Oリング、30…シール部材、
31…流通路連結用筒体、31a…円環状先端外周部、
31b…角形状外周部、31c…流通路、31d…突出片、
32…ホース、30…Oリング、
34…摺動用筒体、34a…先端部、34b…後端部、34c…外周部、
34d…鍔部、34e…先端側丸孔、34e1…第2の凹溝(テーパ付き凹溝)、
34f…後端側丸孔、
35…第4の圧縮バネ、
36…把持体、36a…先端部、36b…後端部、
37…トリガーレバー、38…ピン、39…ノブ付きスイッチ、
40…連結棒、41…ピン、42…ピン、45…ノブ、
50…摺動用筒体駆動手段、
51…エアーホース、52…二股パイプ、53…パイプ、
54…エアーシリンダ、55…ピストン、56…ナット、
60…抜け防止ピン、
B…ボンベ、T…タンク、PS…プラグ支持部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動型の充填機に関する。
【背景技術】
【0002】
車両(タクシー等)の燃料としてプロパンガスボンベを用いている場合は、ガスの補給のために手動型の充填機を作業員が手にもってプロパンガスボンベ(プラグが横についている)のプラグに手動型の充填機を挿入してガスを補給していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−192099号公報
【特許文献2】特開2009−281539号公報
【特許文献3】特開2005−155864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プロパンガスボンベのプラグに手動型の充填機の先端部分を確実に接続するには容易ではない。
【0005】
すなわち、プロパンガスボンベのプラグに手動型の充填機の先端部分を容易に接続してガスを容易に充填できる手動型の充填機が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、
本発明の手動型の充填機は、気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
前記摺動用筒体に一端が連結され、他端が前記把持体に連結されて、エアー圧又は油圧により前記摺動用筒体に対して該摺動用筒体を前記ソケット本体の後方側に摺動させる方向の力を印加する摺動用筒体駆動手段と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記摺動用筒体駆動手段からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを開くように構成されていることを要旨とする。
【0007】
また、本発明の手動型の充填機は、気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記連結棒からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを共に開くように構成されていることを要旨とする。
【0008】
本発明の手動型の充填機の先頭部品は、 気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機の先頭部品であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記ノズル収納用筒体が前記ソケット本体の第2の流通路内から抜け出ることを防止する抜け防止手段と、
を備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明の手動型の充填機によれば、プラグにソケットを片手操作により容易に信頼性良く連結できる管継手及びソケットを提供できる。
【0010】
更に、先頭部品によると、ソケット内で先頭側に設けたいくつかの部材の耐久性が劣化した場合に安価に先頭側(先頭部品)だけを交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】管継手に適用される本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケットを示した斜視図である。
【図2】ボンベ又はタンクに取り付けられているプラグを断面して示した縦断面図である。
【図3】本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケットの主要部を示した断面図である。
【図4】本実施の形態1において、プラグとソケットとが離間し、且つ、片手で2段階操作が可能なトリガーレバーの初期状態を説明するための第1動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図5】本実施の形態1において、トリガーレバーが初期状態の時にプラグにソケットを連結した状態を説明するための第2動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図6】本実施の形態1において、トリガーレバーの1段階目の操作によりプラグにソケットをロックした状態を説明するための第3動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図7】本実施の形態1において、トリガーレバーの2段階目の操作により第1,第2のノズルを開いた状態を説明するための第4動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図8】管継手に適用される本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケットを示した斜視図である。
【図9】本実施の形態2において、プラグとソケットとが離間し、且つ、片手で2段階操作が可能なトリガーレバーの初期状態を説明するための第1動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図10】本実施の形態2において、トリガーレバーが初期状態の時にプラグにソケットを連結した状態を説明するための第2動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図11】本実施の形態2において、トリガーレバーの1段階目の操作によりプラグにソケットをロックした状態を説明するための第3動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図12】本実施の形態2において、トリガーレバーの2段階目の操作により第1,第2のノズルを開いた状態を説明するための第4動作図であり、(a)は全体を示した側面図,(b)は一部破断して拡大して示した縦断面図である。
【図13】本本実施の形態3のソケット先頭部品の全体構成を示した斜視図でり、(a)はソケット先頭部品を実施の形態1に適用する場合を示し、(b)はソケット先頭部品を実施の形態2に適用する場合を示した図である。
【図14】本実施の形態3のソケット先頭部品を拡大して示した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明に係るトリガーレバー付きのソケット及びソケット先頭部品について、実施の形態1,実施の形態2,実施の形態3の順に図1〜図14を参照して詳細に説明する。
【実施の形態1】
【0013】
図1は本実施の形態1の手動型の充填機(トリガーレバー付きのソケットともいう)20Aを示した斜視図である。但し、図1においてはプロパンガスボンベB又はタンクTに取り付けられているプラグ10も示しており、プラグ10と本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aとで実施の形態1における管継手1Aを構成する。
【0014】
また、本実施の形態に用いる例えばプロパンガスボンベ(以下、ボンベBと記す)Bでは、ボンベの横にプラグ10を設けている。
【0015】
また、図2はボンベB又はタンクTに取り付けられているプラグ10の断面図である。更に、図3は本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aの主要部を示した断面図である。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aは、プラグ10に着脱自在に装着されてボンベB又はタンクTに気体や液体を充填できる手動型の充填機として構成されている。
【0017】
上記した本実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20A(以下、ソケット20Aと記す)の主要構成部材は、ソケット本体21と、ソケット本体21内を移動可能でソケット側ノズル23(図3)を収納したノズル収納用筒体28と、流通路連結用筒体28と、ソケット本体21上を摺動する摺動用筒体34と、把持体36と、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37と、摺動用筒体34とトリガーレバー37との間に連結された連結棒40と、トリガーレバー37の操作により摺動用筒体34にエアー圧又は油圧による力を印加する摺動用筒体駆動手段50等から構成されており、これらの主要構成部材については後で詳述する。
【0018】
上記した構成により、ボンベB又はタンクTに固定して取り付けられた雄型のプラグ10に対して、片手で2段階操作可能なトリガレーレバー37で容易に着脱自在とするものである。
【0019】
そして、トリガレーレバー37の初期状態時に固定側となるプラグ10にソケット20Aを片手で把持して連結した後に、トリガレーレバー37の1段階目の操作でプラグ10にソケット20Aをロック(係止)する。その後、トリガレーレバー37の2段階目の操作で、プラグ10内に設けたプラグ側ノズル(第1のノズル)12及びソケット20A内に設けたソケット側ノズル(第2のノズル)23を開いて、気体又は液体をプラグ10とソケット20Aとの間で確実に通すことを可能とする。
【0020】
以下の説明において両者10,20Aが接続する側を先端側とし、先端側とは逆側を後端側と呼称する。
【0021】
図1〜図3に示す如く、実施の形態1における管継手1Aは、気体又は液体を収容するボンベB又はタンクTに固定して取り付けられた雄型のプラグ10と、片手で2段階操作可能なトリガレーレバー37を有し且つプラグ10に対して着脱自在な実施の形態1の雌型のソケット20Aとを備えている。
【0022】
この際、ボンベBは例えば屋外などに設置されてプロパンガスなどの気体を収容するものであり、一方、タンクTは例えば自動車の車体に設けられてガソリン又は重油などの液体を収容するものであり、且つ、ボンベB又はタンクTは用途に応じて適宜な形状に形成されている。
【0023】
まず、図1及び図2に示す如く、上記した雄型のプラグ10は、気体又は液体を通すためにプラグ本体11が鍔付き円環状に形成されており、且つ、ソケット20Aに対して接続側となる先端部11aと後端部11bとの間の中間部位に鍔部11c1が先端側外周部11cよりも大径に形成されている。
【0024】
また、雄型のプラグ10は、ボンベB又はタンクTに取り付けたプラグ支持部材PSにプラグ本体11の後端部11b側の外周に形成したネジ部11c3をネジ嵌合させて、鍔部11c1をボンベB又はタンクTに当接させることで、プラグ本体11がボンベB又はタンクTに固定されている。
【0025】
また、プラグ本体11の先端側外周部11c上で鍔部11c1よりも前方には、プラグ本体11の軸方向の前後にテーパを付けたテーパ付き凹溝(第1の凹溝)11c2が円周方向に沿って周回され且つ先端側外周部11cよりも小径に形成されており、このテーパ付き凹溝11c2はソケット20Aをロックするために、後述するソケット本体21(図3)の先端部21a側に取り付けた複数のボール22が進退自在に係合できるようになっている。
【0026】
また、プラグ本体11の先端部11aと後端部11bとの間の内部に気体又は液体を流通させるプラグ側流通路(第1の流通路)11dが貫通して穿設され、且つ、このプラグ側流通路11d内にプラグ側ノズル(第1のノズル)12が第1の軸受支持部材13に支持されたプラグ側ノズル軸受14に嵌合しながら第1の圧縮バネ15の付勢力により開閉自在に収納されている。
【0027】
上記したプラグ側ノズル(第1のノズル)12は、先端側のテーパ状先端鍔部12aと、テーパ状先端鍔部12aの後方に連接してこのテーパ状先端鍔部12aよりも小径に形成された中間軸部12bと、中間軸部12bの後方に連接してこの中間軸部12bよりも小径に形成された後端軸部12cとが同心で一体形成されている。
【0028】
この際、プラグ本体11のプラグ側流通路11dは、先端部11a側に向かって徐々に内径が狭まるように円錐状に傾斜したテーパ状内面11d1が形成されているので、このテーパ状内面11d1にプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aが接離することでプラグ側ノズル12が開閉自在になっている。
【0029】
また、プラグ本体11のプラグ側流通路11d内の中間部位に設けた第1の軸受支持部材13は、中央のプラグ側ノズル軸受14の外周に沿って放射状に設けた複数のスポークにより複数の貫通孔が形成され、これら複数の貫通孔により気体又は液体をプラグ側流通路11d内に何等の支障もなく通すことができるようになっている。
【0030】
そして、プラグ側ノズル12の後端軸部12cがプラグ側ノズル軸受14に嵌合して軸支されているので、プラグ側ノズル12がプラグ側ノズル軸受14の軸方向に摺動可能になっている。
【0031】
更に、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aとプラグ側ノズル軸受14との間でプラグ側ノズル12の中間軸部12bに嵌入された第1の圧縮バネ15の付勢力により、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aがプラグ側流通路11d内に傾斜して形成したテーパ状内面11d1に当接することにより、プラグ10がソケット20Aから離間している初期時に、プラグ本体11のプラグ側流通路11d内に収納したプラグ側ノズル12が閉じ状態となっている。
【0032】
次に、図1及び図3に示す如く、上記した雌型のソケット(トリガーレバー付きソケット)20Aは、気体又は液体を通すために円環状の内部に第2の流通路21hが形成されたソケット本体21と、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて先端側丸孔21f内に一部分が突出可能な複数のボール22と、円環状の内部に形成した第3の流通路28e内に開閉可能なソケット側ノズル(第2のノズル)23を第2の圧縮バネ26により閉じ方向に付勢した状態で収納し、且つ、ソケット本体21の第2の流通路21h内を第3の圧縮バネ27で後方側に付勢されながら円環状の外周部が第2の流通路21h内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体28とを備えている。
【0033】
また、ノズル収納用筒体28の内部後方部位に設けたOリング29及びシール部材30を介して先端側がノズル収納用筒体28と一体的に接続され且つ後端にホース32を接続させた状態で気体又は液体を流通させる流通路31cを内部に形成した流通路連結用筒体31と、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って軸方向に摺動可能に設けられ且つ複数のボール22が進退可能に係合するように先端側丸孔34eの内面の円周方向に沿ってテーパ付き凹溝34e1が周回された摺動用筒体34とを備えている。
【0034】
さらに、ノズル収納用筒体28と一体な流通路連結用筒体31に取り付けられて片手で把持できる把持体36と、把持体36に取り付けられて片手で2段階操作可能なトリガーレバー37と、トリガーレバー37と対向して把持体36に取り付けられたノブ付きスイッチ39と、一端が初期状態時の摺動用筒体34に連結され、且つ、他端が初期状態時のトリガーレバー37に連結された連結棒40と、摺動用筒体34に一端が連結され、他端が把持体36に連結されて、エアー圧又は油圧により摺動用筒体34に対してこの摺動用筒体34をソケット本体21の後方側に摺動させる方向の力を印加する摺動用筒体駆動手段50とで構成されている。
【0035】
この際、図1に示す如く、ソケット20Aをユーザーが片手で把持するための把持体36は、L字箱状に形成されて流通路連結用筒体31の角形状外周部31bの下面に取り付けられており、把持体36の先端部36aと後端部36bとの間の内部はエアー流通路(図示せず)が形成され、且つ、把持体36の後端部36bに摺動用筒体駆動手段50のエアーホース51の一端が接続され、このエアーホース51の他端が不図示のエアーポンプに接続されている。
【0036】
尚、把持体36は、ノズル収納用筒体28に一体的に連結した流通路連結用筒体31に取り付けているが、把持体36をノズル収納用筒体28に直接取り付けても良い。
【0037】
また、把持体36の先端部36a側には、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37がピン38を介して回動自在に取り付けられ、且つ、このトリガーレバー37の操作に応じて押圧されるノブ付きスイッチ39がトリガーレバー37と対向して設けられている。
【0038】
この際、トリガーレバー37は、1段階目の操作によりストローク分S1(図6)だけ移動し、且つ、2段階目の操作によりストローク分S2(図7)だけ移動して、合計でS1+S2のストローク量が得られるようになっている。
【0039】
そして、トリガーレバー37でノブ付きスイッチ39を押圧したときに、摺動用筒体駆動手段50を作動させて、把持体36内に設けた不図示のエアーバルブを開くことによりエアー圧の印加を開始するようになっている。
【0040】
これにより、ユーザーが片手で把持体36を把持しながら、片手操作によりトリガーレバー37を引き込んだときに不図示のエアーポンプから送られたエアーが把持体36の後端部36b側から先端部36a側に向かって流れるようになっている。
【0041】
また、摺動用筒体34とトリガーレバー37との間に連結棒40が介在しており、この連結棒40は、一端が初期状態時の摺動用筒体34の鍔部34dの下部にピン41を介して連結され、且つ、他端が初期状態時のトリガーレバー37の中間部位にピン42を介して連結されている。
【0042】
また、把持体36の先端部36aに二股パイプ52の一端が接続されて、この二股パイプ52の他端が二股に分岐しており、二股パイプ52の他端に接続した2本のパイプ53,53が流通路連結用筒体31の角形状外周部31bの左右側面に突出させた突出片31d,31dに取り付けた2本のエアーシリンダ54,54のうちで各前方側エアー室に接続されている。
【0043】
更に、2本のエアーシリンダ54,54からそれぞれ前方に向かって突出させた2本のピストン55,55が摺動用筒体34の後端側に形成した鍔部34dの左右部位にナット56,56を用いて連結されているので、摺動用筒体34はソケット本体21の後端側外周部21d(図3)に沿って軸方向への摺動が許容されている。
【0044】
尚、この実施の形態1では、摺動用筒体駆動手段50をエアー圧によって作動させているが、エアー圧に代えて油圧を用いても良い。
【0045】
ここで、実施の形態1における雌型のソケット20Aについて具体的に説明すると、図3に拡大して示した如く、ソケット本体21は、先端部21aと後端部21bとの間で先端側に形成した先端側外周部21cと、この先端側外周部21cに続いて先端側外周部21cよりも一回り大径で後端側に形成した後端側外周部21dと、後端側外周部21dの一部を突出させてこの後端側外周部21dよりも大径に形成した摺動用筒体ストッパ鍔部21eとで段付き円環状に形成されている。
【0046】
また、ソケット本体21の先端部21a側には、プラグ本体11の先端側外周部11c(図1,図2)が挿入されて嵌め込まれる先端側丸孔21fが開口されており、且つ、先端側丸孔21fに続いて気体又は液体を流通させる中間部丸孔21h(第2の流通路)が先端側丸孔21fの径よりも大径に形成されていると共に、中間部丸孔21hに続いて後端側丸孔21iが中間部丸孔21hの径よりも大径に後端部21bまで形成されている。
【0047】
また、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間には、先端部21aよりも少し後方に複数の長孔21gが円周方向に沿って略等間隔に貫通して穿設され、且つ、軸方向に長く形成されており、これら複数の長孔21g内に複数のボール22がそれぞれ1個ずつ遊嵌されている。
【0048】
この際、ソケット本体21の各長孔21g内に遊嵌している各ボール22は、プラグ本体11(図1,図2)が挿入されていない初期時にソケット本体21の先端側丸孔21f内に落下しないように、各長孔21gは先端側丸孔21fに向かって各ボール22の直径よりも小径となるように長孔21gの内面に沿って傾斜を付けることで、各ボール22の一部分のみが先端側丸孔21fに向かって突出できるようになっている。
【0049】
また、ソケット本体21の中間部丸孔21h内の前方部位に第3の圧縮バネ27が嵌入されており、この第3の圧縮バネ27よりも後方の中間部丸孔21h内及び後端側丸孔21i内には、ノズル収納用筒体28が先端側を第3の圧縮バネ27により後方側に付勢されながら前後方向に往復動可能に嵌め込まれている。
【0050】
上記したノズル収納用筒体28は、先端部28aと後端部28bとの間で先端側に形成した先端側外周部28cと、この先端側外周部28cに続いて先端側外周部28cよりも一回り大径で後端部28bに向かって形成した後端側外周部28dとで段付き円環状に形成されている。
【0051】
また、ノズル収納用筒体28の内部に先端部28a側から後端部28b側に向かって気体又は液体を流通させるソケット側流通路(第3の流通路)28eと、ソケット側流通路28eの径よりも大径な後端側丸孔28fとが同心的に形成されている。
【0052】
そして、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内にソケット側ノズル(第2のノズル)23が第2の軸受支持部材24に支持されたソケット側ノズル軸受25に嵌合しながら第2の圧縮バネ26の付勢力により開閉自在に収納されている。
【0053】
上記したソケット側ノズル(第2のノズル)23は、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12a(図2)に接離する先端側の先端軸部23aと、先端軸部23aの後方に連接してこの先端軸部23aよりも大径に形成されたテーパ状中間鍔部23bと、テーパ状中間鍔部23bの後方に連接してこのテーパ状中間鍔部23bよりも小径に形成された中間軸部23cと、中間軸部23cの後方に連接してこの中間軸部23cよりも小径に形成された後端軸部23dとが同心で一体形成されている。
【0054】
この際、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28eは、先端部28a側に向かって徐々に内径が狭まるように円錐状に傾斜したテーパ状内面28e1が形成されているので、このテーパ状内面28e1にソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bが接離することでソケット側ノズル23が開閉自在になっている。
【0055】
また、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内の中間部位に設けた第2の軸受支持部材24は、中央のソケット側ノズル軸受25の外周に沿って放射状に設けた複数のスポークにより複数の貫通孔が形成され、これら複数の貫通孔により気体又は液体をソケット側流通路28e内に何等の支障もなく通すことができるようになっている。
【0056】
そして、ソケット側ノズル23の後端軸部23dがソケット側ノズル軸受25に嵌合して軸支されているので、ソケット側ノズル23がソケット側ノズル軸受25の軸方向に摺動可能になっている。
【0057】
更に、ソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bとソケット側ノズル軸受25との間でソケット側ノズル23の中間軸部23cに第2の圧縮バネ26が嵌入されており、この第2の圧縮バネ26の付勢力によりソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bがノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内に傾斜して形成したテーパ状内面28e1に当接することにより、ソケット20Aがプラグ10から離間している初期状態時にソケット側ノズル23が閉じ状態となっている。
【0058】
また、ソケット20Aがプラグ10から離間している初期状態時に、ソケット側ノズル23の先端軸部23aはソケット本体21の中間部丸孔21h内に突出しているが、このソケット側ノズル23の先端軸部23aの先端位置は初期状態でプラグ10と連結したときにプラグ本体10内に設けたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aを押し込めないように設定されている。
【0059】
また、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28eの後方にOリング29を周回させたシール部材30が嵌め込まれ、更に、シール部材30の後方に流通路連結用筒体31の円環状先端外周部31aが嵌合する後端側丸孔28fが後端部28bに向かって開口されている。そして、流通路連結用筒体31の円環状先端外周部31aの先端部位をOリング29を周回させたシール部材30に突き当てることにより気体又は液体の漏れを防止している。
【0060】
また、ソケット本体21の先端側丸孔21f内の中間部位にOリング33が嵌め込まれており、ソケット本体21の先端側丸孔21f内にプラグ本体11の先端側外周部11c(図1,図2)を嵌合させたときに、Oリング33によって気体又は液体の漏れを防止している。
【0061】
また、ソケット本体21の後端側外周部21d上を摺動する摺動用筒体34は、先端部34aと後端部34bとの間に形成した外周部34cの後方に連結棒40及び2本のピストン55(図1)を連結する鍔部34dが突出形成されて、鍔付き円環状に形成されている。
【0062】
また、摺動用筒体34は、先端部34aと後端部34bとの間で先端側に先端側丸孔34eがソケット本体21の先端側外周部21cの径よりも僅かに大きく開口され、且つ、先端側丸孔34eに続いて後端側に後端側丸孔34fが先端側丸孔34eの径よりも大径で且つソケット本体21の後端側外周部21dの径よりも僅かに大きく開口されている。
【0063】
そして、摺動用筒体34の先端側丸孔34e内及び後端側丸孔34f内にソケット本体21の先端側外周部21c及び後端側外周部21dが同心的に嵌め込まれている。
【0064】
また、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面には、先端部34aよりも少し後方に軸方向の前後にテーパを付けたテーパ付き凹溝(第2の凹溝)34e1が円周方向に沿って周回され且つ先端側丸孔34eの内径よりも大径に形成されており、このテーパ付き凹溝34e1はプラグ10をロックするために、ソケット本体21の先端側に取り付けた複数のボール22が進退自在に係合できるようになっている。
【0065】
更に、摺動用筒体34の後端側丸孔34f内にソケット本体21の後端側外周部21dを嵌合させた状態で、摺動用筒体34の後端側丸孔34fとソケット本体21の先端側外周部21cとの間に生じた空間内に第4の圧縮バネ35が嵌入されている。
【0066】
この際、第4の圧縮バネ35は、ソケット20Aがプラグ10から離間している初期状態時に複数のボール22が摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に周回させたテーパ付き凹溝34e1内に進入するように摺動用筒体34をソケット本体21の先端部21a側に付勢しており、言い換えると、第4の圧縮バネ35は、摺動用筒体34をソケット本体21上で初期状態にする機能を有している。
【0067】
そして、摺動用筒体34がソケット本体21上で初期位置に至っているときには、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21gと、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1とが互いに対向し、且つ、複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22がソケット本体21の先端側丸孔21f内に臨みながら摺動用筒体34のテーパ付き凹溝34e1に係合している状態であり、且つ、摺動用筒体34の先端部34aがソケット本体21の先端部21aよりも僅かに前方に突出した状態である。
【0068】
ここで、上記のように構成した本発明に係る実施の形態1の管継手1Aの動作について、図4〜図7を用いて動作順に説明する。
【0069】
まず、図4(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第1動作図は、可動側のソケット20Aが固定側のプラグ10から離間して、プラグ10及びソケット20Aが共に初期状態に至っていると共に、ソケット20A側に2段階操作可能に取り付けたトリガーレバー37も初期状態(40が引かれていない状態)を保っている状態であり、先に説明した図2,図3の状態と同じである。
【0070】
また、ボンベB又はタンクTに取り付けられた雄型のプラグ10は、プラグ本体11のプラグ側流通路11d内に収納されたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aが第1の圧縮バネ15の付勢力によりプラグ側流通路11dの前方に形成したテーパ状内面11d1に当接して、プラグ側ノズル12が閉じ状態である。
【0071】
一方、可動側の雌型のソケット20Aは、ソケット本体21の先端側丸孔21fよりも後方側に順に形成した中間部丸孔21h内及び後端側丸孔21i内でノズル収納用筒体28が第3の圧縮バネ27の付勢力によりソケット本体21の後方側に移動している。
【0072】
また、ノズル収納用筒体28のソケット側流通路28e内に収納されたソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bが第2の圧縮バネ26の付勢力によりソケット側流通路28eの前方に形成したテーパ状内面28e1に当接して、ソケット側ノズル23が閉じ状態であると共に、ソケット側ノズル23の先端軸部23aはソケット本体21の中間部丸孔21h内に突出して臨んでいる。
【0073】
また、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37は引かれてなく、且つ、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って摺動する摺動用筒体34はソケット本体21の先端部21a側に移動して初期状態を保っている。
【0074】
また、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22が、ソケット本体21の先端側丸孔21f内に臨みながら摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1に係合し、摺動用筒体34の先端部34aがソケット本体21の先端部21aよりも僅かに前方に突出しているので、摺動用筒体34は初期状態に至っている。
【0075】
そして、摺動用筒体34及びトリガーレバー37が初期状態に至っているときに、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔ており、且つ、トリガーレバー37は1段階目の操作によるストローク分S1だけの余裕を持って把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39から離れている。
【0076】
次に、図5(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第2動作図は、トリガーレバー37が初期状態のときに、固定側のプラグ10に可動側のソケット20Aを連結した状態である。
【0077】
ここで、ユーザーはソケット20Aの把持体36を片手で把持しながらソケット本体21の先端側丸孔21f内にプラグ本体11の先端側外周部11cを挿入する。
【0078】
このとき、摺動用筒体34はソケット本体21に対して初期状態を保っているので、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔てた状態を保っている。
【0079】
また、プラグ本体11の先端側をソケット本体21内に挿入したときに、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22は、プラグ本体11の先端側外周部11cに当接しながらプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に係合すると共に、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1にも係合するので、ソケット本体21内にプラグ本体11が同心的に連結される。
【0080】
尚、プラグ10とソケット20Aとが連結しているときに、ユーザーが故意にソケット20Aをプラグ10から引き抜くと、複数のボール22はプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内から離脱できる状態である。
【0081】
また、ソケット本体21内に収納されたノズル収納用筒体28は、第3の圧縮バネ27によってソケット本体21内の後方側に移動しているので、ソケット本体21内にプラグ本体11の先端部11a側を挿入しても、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aと、ノズル収納用筒体28内に収納したソケット側ノズル23の先端軸部23aは互いに接近した状態で対向しているために、両ノズル12,23は共に閉じられたままである。
【0082】
次に、図6(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第3動作図は、ソケット20Aをプラグ10に連結した後に、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37の1段階目の操作によりプラグ10にソケット20Aをロックした状態を示している。
【0083】
ここで、ユーザーはソケット20Aの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して1段階目の操作を行うと、トリガーレバー37は1段階目のストローク分S1により後方側に移動して、把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39に当接する。
【0084】
また、一端を初期状態時の摺動用筒体34の鍔部34dに連結し且つ他端を初期状態時のトリガーレバー37の中間部位に連結した連結棒40も、トリガーレバー37の1段階目のストローク分S1により後方側に移動するので、連結棒40の後方側への移動に伴って摺動用筒体34が第4の圧縮バネ35の付勢力に抗してソケット本体21の後端側外周部21dに沿いながら摺動用筒体ストッパ鍔部21eに向かって摺動して、摺動用筒体34の鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接するので、摺動用筒体34はこれ以上後方側への移動が規制される。
【0085】
また、連結棒40と一緒に摺動用筒体34がソケット本体21の後方側に摺動すると、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22が、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1内から外れて摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面に当接して、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面で複数のボール22をプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に押圧することで、複数のボール22はプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内で動けなくなるので、ソケット20Aをプラグ10に確実にロックできる。
【0086】
この際、ソケット本体21に収納されたノズル収納用筒体28は第3の圧縮バネ27によってソケット本体21内の後方側に移動したままの状態を保持しているので、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12及びソケット本体21内に収納したソケット側ノズル23は共に閉じられたままである。
【0087】
一方、ソケット20Aをプラグ10にロックした後に、ユーザーがトリガーレバー37を初期状態に戻せば、連結棒30を介して摺動用筒体34を初期状態まで戻すことができる。
【0088】
次に、図7(a),(b)に示した実施の形態1の管継手1Aにおける第4動作図は、プラグ10にソケット20Aをロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作により第1,第2のノズル12,23を開く状態を示している。
【0089】
ここで、ユーザーはソケット20Aの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して2段階目の操作を行い、この2段階目の操作によりトリガーレバー37が2段階目のストローク分S2だけ後方側に移動できるようにすると共に、トリガーレバー37で把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39に対してクリック感を持って押し込む。
【0090】
そして、トリガーレバー37の2段階目の操作によりノブ付きスイッチ39が押し込まれると、把持体36内に設けた不図示のエアーバルブを開き、不図示のポンプから送られたエアーを、エアーホース51から把持体36内を経てエアーシリンダ54の各前方側エアー室内に押し込むように摺動用筒体駆動手段50を作動させる。
【0091】
このとき、連結棒40及びピストン55を連結した摺動用筒体34は、この鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接しているために、摺動用筒体34はソケット本体21の後方側に移動できない。
【0092】
一方、摺動用筒体駆動手段50からのエアー圧により摺動用筒体34の鍔部34dに対してこの摺動用筒体34をソケット本体21の後方側に摺動させる方向の力が印加されるが、鍔部34dに印加されるエアー圧による力は連結棒40の長さを維持しようとする反力となり、この反力は摺動用筒体34の鍔部34dに連結した連結棒40の一端側からトリガーレバー37に連結した連結棒40の他端側に伝達されて、リガーレバー37を経て把持体36に伝わる。
【0093】
更に、把持体36に伝わった反力は、把持体36と一体な流通路連結用筒体31を経てノズル収納用筒体28に伝わるので、ノズル収納用筒体28は連結棒40の長さを維持しようと第3の圧縮バネ27に抗してソケット本体21の中間部丸孔21h内の前方側に移動することで、トリガーレバー37は2段階目のストローク分S2だけ移動できる。
【0094】
そして、ノズル収納用筒体28がソケット本体21内の前方側に移動すると、ノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル23の先端軸部23aでプラグ本体11内に収納されたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aを押しながらソケット側ノズル23の中間軸部23cの後端が第2の圧縮バネ26の付勢力に抗してソケット側ノズル軸受25に当接することにより、ソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bとノズル収納用筒体28のテーパ状内面28e1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0095】
これと略同時に、ソケット側ノズル23により押されたプラグ側ノズル12の中間軸部12bの後端が第1の圧縮バネ15の付勢力に抗してプラグ側ノズル軸受14に当接することにより、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aとプラグ本体11のテーパ状内面11d1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0096】
これにより、プラグ10にソケット20Aを確実にロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作によりプラグ側ノズル12及びソケット側ノズル23が共に開くために、プラグ10にソケット20Aを係止させるまでの間では気体又は液体の漏れがなく、且つ、プラグ10にソケット20Aを係止させた後に気体又は液体をソケット20Aからプラグ10に確実に通すことができる。
【0097】
従って、ユーザーは、トリガーレバー37の1段階目の操作による感触と、2段階目の操作による感触とが異なることを片手に感じることができ、これにより1段階目の操作と2段階目の操作が確実に行うことができたことを確認できる。
【0098】
更に、ノズル収納用筒体28をソケット本体21内の前方側に移動させる駆動源として、摺動用筒体駆動手段50によるエアー圧を用い、このエアー圧による力を摺動用筒体34に印加することで、ノズル収納用筒体28をソケット本体21内の前方側に確実に移動させることができる。
【0099】
従って、プラグ10にソケット20Aを片手操作により信頼性良く連結できる実施の形態1の管継手1A及びソケット20Aを提供できる。
【0100】
尚、ここでの図示を省略するが、実施の形態1を一部変形させて、把持体36に取り付けたノブ付きスイッチ39の先端を初期状態で待機しているトリガーレバー37に当接する寸前まで延ばしておき、トリガーレバー37を操作したらこのトリガーレバー37でノブ付きスイッチ39を直ちに押圧して摺動用筒体駆動手段50を作動させ、トリガーレバー37による全ストローク分(S1+S2)中に摺動用筒体駆動手段50からのエアー圧(又は油圧)による力を摺動用筒体34の鍔部34dに印加することも可能である。
【0101】
この場合には、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1と2段階目の操作によるストローク分S2とが連続して自動的に行われるので、ユーザーは1度だけトリガーレバー37を操作したものと見なしてしまうので、片手での感触を把握しにくい点が生じるものの、実施の形態1の管継手1Aの全ての動作を実行できる。
【実施の形態2】
【0102】
図8は本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20Bを示した斜視図である。但し、図8においても実施の形態と同様に、ボンベB又はタンクTに取り付けられているプラグ10も示しており、プラグ10と本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20Bとで実施の形態1における管継手1Bが構成されている。
【0103】
図8に示した実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20Bは、先に説明した実施の形態1のトリガーレバー付きのソケット20Aの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、先に示した構成部材は必要に応じて適宜説明し、実施の形態1に対して異なる構成部材に新たな符号を付して説明する。
【0104】
図8に示すように、本実施の形態2のトリガーレバー付きのソケット20B(以下、ソケット20Bと記す)も、実施の形態1と同様に、プラグ10に着脱自在に装着されてボンベB又はタンクTに気体や液体を充填できる手動型の充填機として構成されている。
【0105】
また、実施の形態1における管継手1Bも、実施の形態1と同様に、気体又は液体を収容するボンベB又はタンクTなどに固定して取り付けられた雄型のプラグ10と、片手で2段階操作可能なトリガレーレバー37を有し且つプラグ10に対して着脱自在な実施の形態2の雌型のソケット20Bとを備えている。
【0106】
そして、トリガレーレバー37の初期状態時に固定側となるプラグ10に可動側となるソケット20Bを片手で把持して連結した後に、トリガレーレバー37の1段階目の操作によりプラグ10にソケット20Bを確実にロック(係止)し、その後、トリガレーレバー37の2段階目の操作によりプラグ10内に設けたプラグ側ノズル12(図9)及びソケット20B内に設けたソケット側ノズル23(図9)を確実に開くことで、気体又は液体をソケット20Bからプラグ10に確実に通すことができるようになっている点は実施の形態1と同じである。
【0107】
一方、実施の形態1に対して実施の形態2の管継手1Bでは、ソケット20Bが一部異なるだけである。
【0108】
即ち、実施の形態2のソケット(トリガーレバー付きのソケット)20Bでは、ソケット本体21と、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内にそれぞれ1個ずつ遊嵌された複数のボール22と、ソケット本体21内を移動可能に設けられてソケット側ノズル(第2のノズル)23を収納したノズル収納用筒体28と、ノズル収納用筒体28に一体的に連結された流通路連結用筒体31と、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って軸方向に摺動可能に設けられた摺動用筒体34と、ノズル収納用筒体28と一体な流通路連結用筒体31に取り付けられて片手で把持できる把持体36と、把持体36に取り付けられて片手で2段階操作可能なトリガーレバー37と、一端が初期状態時の摺動用筒体34に連結され、且つ、他端が初期状態時のトリガーレバー37に連結された連結棒40とを備えている点は実施の形態1と同じ構成である。
【0109】
しかし、実施の形態2のソケット20Bでは、エアー圧でノズル収納用筒体28をソケット本体21内の前方側に移動させるための駆動源となる摺動用筒体駆動手段(50)及び摺動用筒体駆動手段(50)を作動させるノブ付きスイッチ(39)が設けられていなく、且つ、ノブ付きスイッチ(39)に代えてトリガーレバー37の操作に対してクリック感を付与するために進退自在なノブ45がトリガーレバー37と対向して把持体36に取り付けられている点が実施の形態1に対して異なっているだけである。
【0110】
尚、この実施の形態2では、説明の都合上、摺動用筒体34の鍔部34の下部とトリガーレバー37の中間部位との間を1本の連結棒40で連結しているが、摺動用筒体34の鍔部34の左右とトリガーレバー37の中間部位との間を2本の連結棒40で連結すれば、連結棒40が1本の場合よりも摺動用筒体34をソケット本体21の後端側外周部21dに沿ってスムーズに摺動させることが可能である。
【0111】
ここで、上記のように構成した本発明に係る実施の形態2の管継手2Bの動作について、図9〜図12を用いて動作順に説明する。
【0112】
この際、実施の形態2の管継手2Bの動作では、実施の形態1に対して摺動用筒体駆動手段(50)を削除した点が異なるだけであるので、実施の形態2の第1〜第4動作図(図9〜図12)において、実施の形態1の第1〜第4動作図(図4〜図7)と同じ動作に対して同じ符番を付して簡略に説明し、実施の形態1に対して異なる点を中心に説明する。
【0113】
まず、図9(a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第1動作図は、可動側のソケット20Bが固定側のプラグ10から離間して、プラグ10及びソケット20Bが共に初期状態に至っていると共に、ソケット20B側に2段階操作可能に取り付けたトリガーレバー37も初期状態を保っている状態である。
【0114】
また、プラグ10のプラグ本体11内に収納されたプラグ側ノズル(第1のノズル)12と、ソケット20Bのソケット本体21内で第3の圧縮バネ27により後方側に付勢された移動可能なノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル(第2のノズル)23とが共に閉じ状態である。
【0115】
また、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37は引かれてなく、且つ、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って摺動する摺動用筒体34はソケット本体21の先端部21a側に移動して初期状態を保っている。
【0116】
そして、摺動用筒体34及びトリガーレバー37が初期状態に至っているときに、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔ており、且つ、トリガーレバー37は1段階目の操作によるストローク分S1だけの余裕を持って把持体36に取り付けた進退自在なノブ45から離れている。
【0117】
次に、図10(a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第2動作図は、トリガーレバー37が初期状態のときに、固定側のプラグ10に可動側のソケット20Bを連結した状態である。
【0118】
ここで、ユーザーはソケット20Bの把持体36を片手で把持しながらソケット本体21の先端側丸孔21f内にプラグ本体11の先端側外周部11cを挿入する。
【0119】
このとき、摺動用筒体34はソケット本体21に対して初期状態を保っているので、摺動用筒体34の鍔部34dとソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eとの間の間隔は、トリガーレバー37の1段階目の操作によるストローク分S1だけ隔てた状態を保っている。
【0120】
また、プラグ本体11の先端側をソケット本体21内に挿入したときに、ソケット本体21の先端側外周部21cと先端側丸孔21fとの間に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22は、プラグ本体11の先端側外周部11cに当接しながらプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に係合すると共に、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1にも係合するので、ソケット本体21内にプラグ本体11が同心的に連結される。
【0121】
そして、ソケット本体21内にプラグ本体11の先端側を挿入しても、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aと、ノズル収納用筒体28内に収納したソケット側ノズル23の先端軸部23aは互いに接近した状態で対向しているために、両ノズル12,23は共に閉じられたままである。
【0122】
次に、図11(a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第3動作図は、ソケット20Bをプラグ10に連結した後に、片手で2段階操作可能なトリガーレバー37の1段階目の操作によりプラグ10にソケット20Bをロックした状態を示している。
【0123】
ここで、ユーザーはソケット20Bの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して1段階目の操作を行うと、トリガーレバー37は1段階目のストローク分S1により後方側に移動して、把持体36に取り付けたノブ45に当接する。
【0124】
また、一端を初期状態時の摺動用筒体34の鍔部34dに連結し且つ他端を初期状態時のトリガーレバー37の中間部位に連結した連結棒40も、トリガーレバー37の1段階目のストローク分S1により後方側に移動するので、連結棒40の後方側への移動に伴って摺動用筒体34が第4の圧縮バネ35の付勢力に抗してソケット本体21の後端側外周部21dに沿いながら摺動用筒体ストッパ鍔部21eに向かって摺動して、摺動用筒体34の鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接するので、摺動用筒体34はこれ以上後方側への移動が規制される。
【0125】
また、連結棒40と一緒に摺動用筒体34がソケット本体21の後方側に摺動すると、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している複数のボール22が、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝34e1内から外れて摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面に当接して、摺動用筒体34の先端側丸孔34eの先端部内面で複数のボール22をプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内に押圧することで、複数のボール22はプラグ本体11のテーパ付き凹溝11c2内で動けなくなるので、ソケット20Bをプラグ10に確実にロックできる。
【0126】
この際、ソケット本体21に収納されたノズル収納用筒体28は第3の圧縮バネ27によってソケット本体21内の後方側に移動したままの状態を保持しているので、プラグ本体11内に収納したプラグ側ノズル12及びソケット本体21内に収納したソケット側ノズル23は共に閉じられたままである。
【0127】
次に、図12a),(b)に示した実施の形態2の管継手1Bにおける第4動作図は、プラグ10にソケット20Bをロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作により第1,第2のノズル12,23を開く状態を示している。
【0128】
ここで、ユーザーはソケット20Bの把持体36を片手で把持しながらトリガーレバー37に対して2段階目の操作を行い、この2段階目の操作によりトリガーレバー37が2段階目のストローク分S2だけ後方側に移動できるようにすると共に、トリガーレバー37で把持体36に取り付けたノブ45に対してクリック感を持って押し込む。
【0129】
そして、トリガーレバー37の2段階目の操作を行ったときに、連結棒40を連結した摺動用筒体34は、この鍔部34dがソケット本体21の摺動用筒体ストッパ鍔部21eに当接しているために、摺動用筒体34はソケット本体21の後方側に移動できない。
【0130】
一方、摺動用筒体34の鍔部34dには、連結棒40の長さを維持しようとする反力が加わり、この反力は摺動用筒体34の鍔部34dに連結した連結棒40の一端側からトリガーレバー37に連結した連結棒40の他端側に伝達されて、リガーレバー37を経て把持体36に伝わる。
【0131】
更に、把持体36に伝わった反力は、把持体36と一体な流通路連結用筒体31を経てノズル収納用筒体28に伝わるので、ノズル収納用筒体28は連結棒40の長さを維持しようと第3の圧縮バネ27に抗してソケット本体21の中間部丸孔21h内の前方側に移動することで、トリガーレバー37は2段階目のストローク分S2だけ移動できる。
【0132】
そして、ノズル収納用筒体28がソケット本体21内の前方側に移動すると、ノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル23の先端軸部23aでプラグ本体11内に収納されたプラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aを押しながらソケット側ノズル23の中間軸部23cの後端が第2の圧縮バネ26の付勢力に抗してソケット側ノズル軸受25に当接することにより、ソケット側ノズル23のテーパ状中間鍔部23bとノズル収納用筒体28のテーパ状内面28e1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0133】
これと略同時に、ソケット側ノズル23により押されたプラグ側ノズル12の中間軸部12bの後端が第1の圧縮バネ15の付勢力に抗してプラグ側ノズル軸受14に当接することにより、プラグ側ノズル12のテーパ状先端鍔部12aとプラグ本体11のテーパ状内面11d1との間に気体又は液体を通す隙間が生じる。
【0134】
これにより、プラグ10にソケット20Bを確実にロックした後に、トリガーレバー37の2段階目の操作によりプラグ側ノズル12及びソケット側ノズル23が共に開くために、プラグ10にソケット20Bを係止させるまでの間では気体又は液体の漏れがなく、且つ、プラグ10にソケット20Bを係止させた後に気体又は液体をソケット20Bからプラグ10に確実に通すことができる。
【0135】
更に、ノズル収納用筒体28をソケット本体11内の前方側に移動させる駆動源としては連結棒40のみであるのでソケット20Bの構造が簡単である。
【0136】
従って、プラグ10にソケット20Bを片手操作により信頼性良く連結できる実施の形態2の管継手1B及びソケット20Bを提供できる。
【0137】
尚、本発明に係るトリガーレバー付きのソケットでは、実施の形態1,2に限定されることなく、プラグは気体又は液体を通す開閉可能な第1のノズルと、ソケット被係止手段とを有し、ソケットは、気体又は液体を通す開閉可能な第2のノズルと、プラグ係止手段と、片手で把持できる把持体と、片手で2段階操作可能なトリガーレバーとを有した上で、トリガーレバーの初期状態でプラグにソケットを連結した後に、トリガーレバーの1段階目の操作によりソケットのプラグ係止手段を作動して、このプラグ係止手段をプラグのソケット被係止手段に係止させ、その後、トリガーレバーの2段階目の操作で第1,第2のノズルを開くことができる構造であれば良いものである。
【実施の形態3】
【0138】
図13は本発明に係る実施の形態3のソケット先頭部品の全体構成を示した斜視図であり、(a)はソケット先頭部品を実施の形態1に適用する場合を示し、(b)はソケット先頭部品を実施の形態2に適用する場合を示している。また、図14は実施の形態3のソケット先頭部品を拡大して示した縦断面図である。
【0139】
図13(a),(b)に示した実施の形態3のソケット先頭部品20Cは、先に説明した実施の形態1,2のソケット20A,20Bの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、先に示した構成部材は必要に応じて適宜説明し、実施の形態1,2に対して異なる構成部材に新たな符号を付して異なる点を中心にして説明する。
【0140】
図13(a),(b)及び図14に示す如く、実施の形態3のソケット先頭部品20Cは、先に説明した実施の形態1,2のソケット20A,20Bに対して各ソケット20A,20Bの先頭部分(先頭部品)を交換可能に構成したものである。
【0141】
即ち、先に説明した実施の形態1,2のソケット20A,20Bでは、ソケット本体21の中間部丸孔21h内に移動可能に設けたノズル収納用筒体28内に収納されたソケット側ノズル(第2のノズル)23や、ソケット本体21内に嵌め込んだOリング29,33や、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌させた各ボール22に係合する摺動用筒体34などは、長期間使用していると耐久性が劣化する場合があり、この場合にソケット20A,20B全体を交換すると高価になってしまうので、ソケット20A,20Bの先頭部分(先頭部品)だけを交換すれば安価となる。
【0142】
そこで、図13(a)に示したように、実施の形態3のソケット先頭部品20Cを実施の形態1のソケット20Aに適用する場合には、サービス時に先に図1に示した摺動用筒体34の鍔部34eから連結棒40と2本のピストン55とを取り外し、且つ、流通路連結用筒体31側も取り外して、新品のソケット先頭部品20Cに交換し、交換後に取り外した各部材を再度連結させれば良い。
【0143】
一方、図13(b)に示したように、実施の形態3のソケット先頭部品20Cを実施の形態2のソケット20Bに適用する場合には、サービス時に先に図8に示した摺動用筒体34の鍔部34eから連結棒40を取り外し、且つ、流通路連結用筒体31側も取り外して、新品のソケット先頭部品20Cに交換し、交換後に取り外した各部材を再度連結させれば良い。
【0144】
この際、図14に示す如く、実施の形態3のソケット先頭部品20Cでは、ソケット本体21の中間部丸孔21h内に移動可能に設けたノズル収納用筒体28が、第3の圧縮バネ27に押されてソケット本体21内の後方側から抜け出ないように抜け防止手段を施している。
【0145】
上記した抜け防止手段としては、ソケット本体21の後端側外周部21dの下方部位に抜け防止用長孔21d1をノズル収納用筒体28の移動量に対して少し余裕を持った長さで貫通して形成し、この抜け防止用長孔21d1からノズル収納用筒体28の後端側外周部28dに向けて抜け防止ピン60を後端側丸孔28f内に突出しないように圧入している。
【0146】
従って、実施の形態3のソケット先頭部品20Cは、ソケット本体21と、ソケット本体21に形成した複数の長孔21g内にそれぞれ1個ずつ遊嵌された複数のボール22と、ソケット本体21内を移動可能に設けられてソケット側ノズル(第2のノズル)23を収納したノズル収納用筒体28と、ソケット本体21の後端側外周部21dに沿って軸方向に摺動可能に設けられた摺動用筒体34とが実施の形態1,2と同じ構成であるが、ノズル収納用筒体28がソケット本体21内から抜け出るのを防止する抜け防止手段としてソケット本体21の抜け防止用長孔21d1及び抜け防止ピン60を追加している。
【0147】
尚、摺動用筒体34は、先端側丸孔34eの内面に形成したテーパ付き凹溝(第2の凹溝)34e1内にソケット本体21に形成した複数の長孔21g内に遊嵌している各ボール22が係合することで抜け防止を図ることができる。
【0148】
これにより、実施の形態3のソケット先頭部品20Cによれば、実施の形態1,2のソケット20A,20B内で先頭側に設けたいくつかの部材の耐久性が劣化した場合に安価に先頭側(先頭部品)だけを交換することができる。
【0149】
尚、実施の形態3で追加したノズル収納用筒体28がソケット本体21内から抜け出るのを防止する抜け防止手段を、実施の形態1,2のソケット20A,20Bに適用すれば、ソケット20A,20Bの先頭部以外の部材を組み立てる時に組み立て作業を向上させることができる。
【符号の説明】
【0150】
1A…実施の形態1における管継手、1B…実施の形態2における管継手、
10…雄型のプラグ、
11…プラグ本体、11a…先端部、11b…後端部、
11c…先端側外周部、11c1…鍔部、11c2…第1の凹溝(テーパ付き凹溝)、
11d…第1の流通路(プラグ側流通路)、11d1…テーパ状内面、
12…第1のノズル(プラグ側ノズル)、12a…テーパ状先端鍔部、
12b…中間軸部、12c…後端軸部、
13…第1の軸受支持部材、14…ソケット側ノズル軸受、
15…第1の圧縮バネ、
20A…実施の形態1のトリガーレバー付のソケット、
20B…実施の形態2のトリガーレバー付のソケット、
20C…実施の形態3のソケット先頭部品、
21…ソケット本体、21a…先端部、21b…後端部、
21c…先端側外周部、21d…後端側外周部、21d1…抜け防止用長孔、
21e…摺動用筒体ストッパ鍔部、
21f…先端側丸孔、21g…複数の長孔、
21h…第2の流通路(中間部丸孔)、21i…後端側丸孔、22…ボール、
23…第2のノズル(ソケット側ノズル)、23a…先端軸部、
23b…テーパ状中間鍔部、23c…中間軸部、23d…後端軸部、
24…第2の軸受支持部材、25…ソケット側ノズル軸受、
26…第2の圧縮バネ、27…第3の圧縮バネ、
28…ノズル収納用筒体、28a…先端部、28b…後端部、28c…先端側外周部、
28d…後端側外周部、28e…第3の流通路(プラグ側流通路)、
28e1…テーパ状内面、28f…後端側丸孔、
29…Oリング、30…シール部材、
31…流通路連結用筒体、31a…円環状先端外周部、
31b…角形状外周部、31c…流通路、31d…突出片、
32…ホース、30…Oリング、
34…摺動用筒体、34a…先端部、34b…後端部、34c…外周部、
34d…鍔部、34e…先端側丸孔、34e1…第2の凹溝(テーパ付き凹溝)、
34f…後端側丸孔、
35…第4の圧縮バネ、
36…把持体、36a…先端部、36b…後端部、
37…トリガーレバー、38…ピン、39…ノブ付きスイッチ、
40…連結棒、41…ピン、42…ピン、45…ノブ、
50…摺動用筒体駆動手段、
51…エアーホース、52…二股パイプ、53…パイプ、
54…エアーシリンダ、55…ピストン、56…ナット、
60…抜け防止ピン、
B…ボンベ、T…タンク、PS…プラグ支持部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
前記摺動用筒体に一端が連結され、他端が前記把持体に連結されて、エアー圧又は油圧により前記摺動用筒体に対して該摺動用筒体を前記ソケット本体の後方側に摺動させる方向の力を印加する摺動用筒体駆動手段と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記摺動用筒体駆動手段からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを開くように構成されていることを特徴とする手動型の充填機。
【請求項2】
気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記連結棒からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを共に開くように構成されていることを特徴とする手動型の充填機。
【請求項3】
気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機の先頭部品であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記ノズル収納用筒体が前記ソケット本体の第2の流通路内から抜け出ることを防止する抜け防止手段と、
を備えたことを特徴とする手動型の充填機の先頭部品。
【請求項1】
気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
前記摺動用筒体に一端が連結され、他端が前記把持体に連結されて、エアー圧又は油圧により前記摺動用筒体に対して該摺動用筒体を前記ソケット本体の後方側に摺動させる方向の力を印加する摺動用筒体駆動手段と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記摺動用筒体駆動手段からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを開くように構成されていることを特徴とする手動型の充填機。
【請求項2】
気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ノズル収納用筒体側に一体的に取り付けられて、片手で把持できる把持体と、
前記把持体に取り付けられて、片手で2段階操作可能なトリガーレバーと、
一端が初期状態時の前記摺動用筒体に連結され、且つ、他端が初期状態時の前記トリガーレバーに連結された連結棒と、
を備え、
前記トリガーレバーの初期状態で前記プラグ本体の先端側を前記ソケット本体内に挿入して前記複数のボールを前記第1の凹溝内に係合させることで前記プラグに前記ソケットを連結した後に、前記トリガーレバーの1段階目の操作で前記複数のボールが前記第2の凹溝内から離脱するように前記摺動用筒体を前記第4の圧縮バネに抗して前記連結棒の移動によって前記摺動用筒体ストッパ鍔部に向かって摺動させることで前記プラグに前記ソケットを係止させ、且つ、前記トリガーレバーの1段階目の操作後に前記摺動用筒体の移動が前記摺動用筒体ストッパ鍔部で規制されたまま前記トリガーレバーの2段階目の操作で該摺動用筒体に印加された前記連結棒からの力の反力により前記ノズル収納用筒体を前記第3の圧縮バネに抗して前記ソケット本体の前記第2の流通路内の先端側に移動させて、前記第2のノズルで前記第1のノズルを押し込むことで、前記第1,第2のノズルを共に開くように構成されていることを特徴とする手動型の充填機。
【請求項3】
気体又は液体を通すために円環状の内周部に形成された第1の流通路と、前記第1の流通路内で第1の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第1のノズルと、円環状の外周部の円周方向に沿って周回された第1の凹溝とを有するプラグ本体を備えたプラグに着脱自在に連結される手動型の充填機の先頭部品であって、
前記プラグ本体の外周部の先端側を着脱自在に嵌合するために円環状の内部の先端側に形成された先端側丸孔と、前記先端側丸孔の後方に連接されて前記気体又は液体を通すために形成された第2の流通路と、円環状の先端側外周部と前記先端側丸孔との間で円周方向に沿って複数貫通して設けられ且つ軸方向が長く形成された複数の長孔と、円環状の外周部の後端側に形成された摺動用筒体ストッパ鍔部とを有するソケット本体と、
前記ソケット本体の前記複数の長孔内にそれぞれ1個ずつ遊嵌されて前記先端側丸孔内に一部分が突出可能な複数のボールと、
前記気体又は液体を通すために円環状の内部に形成された第3の流通路と、前記第3の流通路内で第2の圧縮バネにより閉じ方向に付勢された状態で収納された開閉可能な第2のノズルとを有し、且つ、前記ソケット本体の前記第2の流通路内を第3の圧縮バネで後方側に付勢されながら円環状の外周部が該第2の流通路内に沿って移動可能に設けられたノズル収納用筒体と、
前記ソケット本体の外周部に摺動可能に嵌合される丸孔と、前記複数のボールが進退可能に係合するように前記丸孔の内面の円周方向に沿って周回された第2の凹溝とを有する摺動用筒体と、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記複数のボールが前記第2の凹溝内に進入するように前記摺動用筒体を前記ソケット本体の先端部側に付勢する第4の圧縮バネと、
前記ソケット本体が前記プラグから離間している初期時に、前記ノズル収納用筒体が前記ソケット本体の第2の流通路内から抜け出ることを防止する抜け防止手段と、
を備えたことを特徴とする手動型の充填機の先頭部品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−91505(P2013−91505A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233963(P2011−233963)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(507398925)株式会社 イー・エス・プロジェクト (3)
【出願人】(507398648)株式会社アキバ (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(507398925)株式会社 イー・エス・プロジェクト (3)
【出願人】(507398648)株式会社アキバ (3)
【Fターム(参考)】
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