説明

打抜き用雌型の固定方法

【課題】盤面に雌型取り付け用穴加工を施すことなく、また、衝撃緩衝材を盤面裏面に別途付加する必要のない雌型取付方法を提供する。
【解決手段】雌型1の盤面2への固定を粘着剤(粘着剤塗布層3)の粘着力で行い、粘着剤、および、中間材4で衝撃緩衝性能と、厚さの調整を可能ならしめる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【産業上の利用分野】
【0001】
本発明は例えば、段ボール、板紙又は樹脂フィルムの折れ線溝をプレス成形加工工程で使用する型に関するもので、裁断と折れ線溝形成両機能を併せ持つ雌型を面盤へ取り付ける時の、固定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の方法はネジ止めによる固定方法が一般的である。
【0003】
上述の固定方法は雌型又は固定用治具と盤面に取り付け機能を持った穴加工を施して用いる事が一般的である。
【0004】
型の耐久力向上、平滑度補正及び製品の品質向上を目的で利用する衝撃緩衝材は別途付加する方法が一般的である。
【0005】
上記から現状方法では、固定用治具又は雌型と盤面に穴加工を施す必要がある。また異なる製品品種雌型毎に固定穴位置の変更を伴う事から、盤面の共用利用の限界を持って交換を余儀なくされ、運用には多数枚用意する事が必要となる。また、ネジ止め作業、別途緩衝材の用意等、作業工数及び部材共に多く無駄を発生させる要因を抱えている。
以上のことから、従来の固定方法は部材の無駄、作業性、性能、品質確保に多くの問題を抱えている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記説明でも明らかなように、上記公知の固定方法が抱えている、部材の無駄、作業性、性能、品質確保の問題を解決することにある。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、固定を粘着剤の粘着力で、同剤及び中間材で補強、緩衝、厚さ要件調整を可能ならしめる、雌型固定方法を提供することに有る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、粘着層に固定、衝撃緩衝、厚さ調整の複数の機能を併せ持たせる事を特徴とする。
【0009】
粘着層は上述複数機能を粘着剤単体、または中間材、粘着剤を複数用いて実現する事を特徴とする。
【0010】
中間材は単相又は複層構造で用い、上述機能を得る選択枝の自由度を拡大させる事を特徴とする。
【作用】
【0011】
粘着力による固定の為盤面への加工が不要となる。
【0012】
取り付け用穴位置の制約から回避出来る。
【0013】
粘着固定作業工具の使用を排除できる。
【0014】
緩衝機能により衝撃をやわらげることが出来る。
【0015】
緩衝機能により振動の発生を抑制することが可能となる。
【0016】
振動の発生が抑制されることにより騒音の発生が抑制できる。
【0017】
緩衝機能により雄型と雌型の平滑度なじみが向上する。
【発明の効果】
【0018】
盤面加工が不要となる事から作業性が向上する。
【0019】
盤面加工が不要となる事から盤面の使い回し制限が排除され、在庫量と管理業務の削減が図れる。
【0020】
工具を用いての作業が無くなり作業工数の削減と作業性が向上する。
【0021】
衝撃吸収、振動発生の抑制により装置の故障の減少、劣化速度の遅延が見込め保守作業、費用の削減が可能となる。
【0022】
振動発生、騒音抑制で作業環境の改善が図れる
【0023】
緩衝機能により雄型と雌型の平滑度なじみが向上する事から、型の長寿命化が見込め、品質保証、作業性向上及びコストダウンが可能となる
【実施例】
【0024】
本発明による粘着層により固定した打抜き用雌型の具体的取り付け例を図を参照しながら説明する。
【0025】
[図−1]は盤面に雌型を固定した状態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図−1】は雌型▲1▼、粘着層▲2▼、粘着剤塗布層▲3▼、中間材▲4▼の各部位が盤面▲5▼に接着された状態を示している。
【符号の説明】
【0027】
▲1▼ 雌型 ▲2▼ 粘着層 ▲3▼ 粘着剤塗布層
▲4▼ 中間材 ▲5▼ 盤面 ▲6▼ レジスターピン穴
▲7▼ 折れ線形成溝
【図−1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
打抜き用雌型の固定を粘着剤の粘着力を用いて可能ならしめる。
【請求項2】
上述粘着剤を、雌型の裏面に層状に塗布(以後粘着層と呼ぶ)し、当該材の持つ柔軟性を利用して、衝撃緩衝材として活用する。
【請求項3】
上述粘着層は中間材を用いて中間材の表裏両面に粘着剤を層状に塗布して、補強、緩衝、厚さ、の性能、数値調整を行うことを特徴とする固定方法。

【公開番号】特開2013−107190(P2013−107190A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−267337(P2011−267337)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(304032686)有限会社イマジン二十一 (6)
【Fターム(参考)】