説明

投影制御装置、投影制御方法、およびプログラム

【課題】投影制御装置、投影制御方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】
本体部と、投影装置に前記本体部が載置されたことを検出する載置検出部と、操作部が設けられ、前記本体部に対する前記操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材と、前記載置検出部により前記投影装置に前記本体部が載置されたことが検出された場合に、前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御する投影制御部と、を備える、投影制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影制御装置、投影制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近日、小型プロジェクターを搭載した撮像装置が提案されている。この撮像装置によれば、撮像により取得したコンテンツをプロジェクターから投影できるので、表示装置を用いることなく大勢のユーザでコンテンツを観賞することが可能である。
【0003】
また、小型プロジェクターが搭載された装置としては、充電用クレードルも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−186712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した撮像装置はプロジェクターモジュールを備えるため、本体のサイズが大きくなり、持ち運びが不便となる問題がある。
【0006】
この問題に対し、小型プロジェクターが搭載されたクレードルに撮像装置を載置し、当該小型プロジェクターから投影を行なうことで、本体のサイズを大きくすることなく、大画面での投影が可能となる。
【0007】
しかし、撮像装置をクレードルに載置してから、プロジェクターによる投影を開始するまでに、クレードルのボタンや撮像装置本体のメニュー操作を行なわなければならず、投影開始の操作が煩雑であるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、投影部からの投影を開始するための煩雑な操作の負担を軽減することが可能な、新規かつ改良された撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、本体部と、投影装置に前記本体部が載置されたことを検出する載置検出部と、操作部が設けられ、前記本体部に対する前記操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材と、前記載置検出部により前記投影装置に前記本体部が載置されたことが検出された場合に、前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御する投影制御部と、を備える、投影制御装置が提供される。
【0010】
また、前記可動部材は、上下方向に形成される開閉軸を中心に開閉可能、かつ、前記開閉軸に直交する回転軸を中心に回転可能に連結されてもよい。
【0011】
また、前記投影制御部は、前記操作部の向きが前記投影装置による投影方向と逆側になるよう前記操作部を外側に向けて前記可動部材が前記本体部に対して閉じられた閉状態が検出された場合に、前記投影装置からの投影開始を制御してもよい。
【0012】
また、前記投影制御部は、前記操作部の向きが前記投影装置による投影方向と逆側になるよう前記可動部材が前記本体部に対して開かれた状態が検出された場合に前記投影装置からの投影開始を制御してもよい。
【0013】
また、前記投影制御部は、前記本体部に対する前記可動部材の開閉状態と回転状態に基づく前記可動部材の向きを前記操作部の向きとしてもよい。
【0014】
また、前記操作部は、タッチパネルであり、前記可動部材が前記本体部に対して開かれた状態が検出された場合に、前記タッチパネルを外側に向けて前記可動部材が前記本体部に対して閉じられた閉状態にするよう促す表示を前記タッチパネルに表示させる表示制御部を備えてもよい。
【0015】
また、前記操作部は、タッチパネルであり、前記可動部材が前記タッチパネルを外側に向けて前記可動部材が前記本体部に対して閉じられた閉状態が検出された場合に、前記可動部材を前記本体部に対して開かれた状態にするよう促す表示を前記タッチパネルに表示させる表示制御部を備えてもよい。
【0016】
また、前記投影制御部は、前記投影装置から取得した識別情報に応じて、異なる操作部の向きにより前記投影装置からの投影開始を制御してもよい。
【0017】
また、前記本体部は撮像部を備えてもよい。
【0018】
また、前記投影制御装置は、前記可動部材に設けられる磁石と、前記本体部に設けられ、前記磁石との近接を検知する磁気センサと、前記磁気センサによる検知結果に基づき、前記可動部材の開閉状態を検出する状態検出部と、をさらに備えてもよい。
【0019】
また、前記本体部に設けられ、前記本体部に対する前記可動部材の開閉角度を検知する角度センサと、前記角度センサによる検知結果に基づき、前記可動部材の開閉状態を検出する状態検出部と、をさらに備えてもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、投影装置に本体部が載置されたことを検出するステップと、前記本体部に対する操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材における前記操作部の前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御するステップと、を含む、投影制御方法が提供される。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、投影装置に本体部が載置されたことを検出する載置検出部、前記本体部に対する操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材における前記操作部の前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御する投影制御部、として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、投影部からの投影を開始するための煩雑な操作の負担を軽減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態による撮像装置とクレードルの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の同実施形態による撮像装置とクレードルの外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の同実施形態による撮像装置の外観を示す斜視図である。
【図4】撮像画面の具体例を示した説明図である。
【図5】インデックス画面の具体例を示した説明図である。
【図6】再生画面の具体例を示した説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による撮像装置の構成を示したブロック図である。
【図8】プロジェクターモジュールの構成を示した説明図である。
【図9】本発明の同実施形態による撮像装置の動作処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の同実施形態による撮像装置の操作部の向きと投影開始制御について説明するための図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による撮像装置の操作部の向きと投影開始制御について説明するための図である。
【図12】本発明の同実施形態による撮像装置の動作処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施形態によるクレードルのIDと撮像装置による投影制御の関係について説明するための図である。
【図14】本発明の同実施形態による撮像装置の動作処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.第1の実施形態
1−1.撮像装置およびクレードルから成る投影システムの概略
1−2.撮像装置の基本構成
1−3.本実施形態による撮像装置およびクレードルの構成と動作
2.第2の実施形態
3.第3の実施形態
4.第4の実施形態
5.まとめ
【0026】
<1.第1の実施形態>
本発明は、一例として「1.第1の実施形態」〜「3.第3の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態において説明する投影制御装置(撮像装置1)は、
A:本体部4と、
B:投影装置(クレードル5)に前記本体部4が載置されたことを検出する載置検出部(クレードル検出部108)と、
C:操作部(タッチパネル12)が設けられ、本体部に対する操作部の向きを変更可能に本体部と連結される可動部材(開閉部8)と、
D:前記載置検出部により前記投影装置に前記本体部が載置されたことが検出された場合に、前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御する投影制御部(制御部10)と、
を備える。
【0027】
なお、本明細書において、撮像装置は投影制御装置の一例として参照する。また、本発明による各実施形態では、撮像装置の一例として撮像装置1(ビデオカメラ)を示しているが、撮像装置はかかる例に限定されない。例えば、撮像装置は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの情報処理装置であってもよい。
【0028】
[1−1.撮像装置およびクレードルから成る投影システムの概略]
まず、本発明の実施形態による投影システムの概略について図1および図2を参照して説明する。
【0029】
図1および図2は、本発明の実施形態による撮像装置1とクレードル5の外観を示す斜視図である。図1および図2に示すように、撮像装置1がクレードル5に載置され、タッチパネル12を外側に向けて本体部に対して閉じられた状態にすると、クレードル5のプロジェクターモジュール50から撮像装置1で生成した画面の投影が開始される。なお、画面がプロジェクターモジュール50から投影されている間、タッチパネル12は、投影画面と同一の画面を表示してもよいし、投影画面と異なる画面を表示してもよいし、画面を非表示にしてもよい。
【0030】
次に、本実施形態による投影システムを構成するクレードル5について説明する。クレードル5は、プロジェクターモジュール50とプロジェクター操作部53とを備える。プロジェクター操作部53は、撮像装置1により生成した画面を図2に示すプロジェクターモジュール50から投影するか否かを強制的に切り替えるためのユーザ操作を受け付ける。プロジェクター操作部53は、例えば、図1に示すような押圧式のボタンである。この場合、撮像装置1は、当該ボタンの押圧に応じて画面をプロジェクターモジュール50から投影するか否かを切り替える。
【0031】
次に、本実施形態による投影システムを構成する撮像装置1について、図1および図3を参照して説明する。撮像装置1は、図7を参照して後述する撮像部30や制御部10を備える本体部4と、タッチパネル12が設けられた開閉部8から構成される。
【0032】
開閉部8は、本体部4にヒンジ機構6を介して連結される。具体的には、開閉部8は、ヒンジ機構6により、図1に示した第1回転軸(開閉軸)L1回り、および第1回転軸L1と直交する第2の回転軸L2回りに回転可能に本体部4と連結されている。図1には、タッチパネル12を外側に向けて開閉部8が本体部4に対して閉じられた状態を示しており、図3には、開閉部8を第1回転軸L1回りに回転させて本体部4に対して開き、開閉部8を第2回転軸L2回りに回転させてタッチパネル12を内側に向けた状態を示している。
【0033】
以上本実施形態による投影システムの概略について説明した。続いて、撮像装置1の基本構成について説明する。
【0034】
[1−2.撮像装置の基本構成]
以下では、本発明による各実施形態において共通する撮像装置1の基本構成について図3〜図6を参照して説明する。
【0035】
図3は、本発明の実施形態による撮像装置1の外観を示す斜視図である。図3に示したように、撮像装置1は、本体部4、ヒンジ機構6、および開閉部8を備える。なお、図3には撮像装置の一例として撮像装置1(ビデオカメラ)を示しているが、撮像装置はかかる例に限定されない。例えば、撮像装置は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの情報処理装置であってもよい。
【0036】
撮像装置1の本体部4は、ズーム操作部21と、マニュアル操作部22と、静止画撮像操作部23と、モード操作部24と、投影切替操作部25と、撮像光学系31と、を備える。
【0037】
撮像光学系31は、被写体から発せられる光を集光する撮影レンズおよびズームレンズを備え、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの信号変換部に被写体像を形成する撮像部である。被写体像が信号変換部に形成されると、被写体像は信号変換部により電気的な画像信号に変換される。
【0038】
ズーム操作部21は、撮像光学系31の焦点距離を変更するためのユーザ操作を受け付ける。ズーム操作部21は、図3に示したように例えばワイド側またはテレ側に傾倒可能なレバーで構成される。この場合、撮像光学系31は、当該レバーがワイド側に傾倒されると焦点距離を短くし(被写体像を縮小し)、当該レバーがテレ側に傾倒されると焦点距離を長くする(被写体像を拡大する。)。
【0039】
マニュアル操作部22は、撮像光学系31の焦点を合わせるためのユーザ操作を受け付ける。マニュアル操作部22は、図3に示したように例えば時計周り、または反時計周りに回転可能なダイヤルで構成される。この場合、撮像光学系31は、当該ダイヤルの回転方向および回転量に応じて焦点位置を調整する。
【0040】
静止画撮像操作部23は、静止画を撮像するためのユーザ操作を受け付ける。静止画撮像操作部23は、図3に示したように例えば押圧式のボタンで構成される。この場合、撮像装置1は、当該ボタンの押圧に応じて静止画を撮像することにより、静止画の画像データを取得する。
【0041】
モード操作部24は、撮像装置1の動作モードを切り替えるためのユーザ操作を受け付ける。ここで、撮像装置1の動作モードは、一例として撮影モードと再生モードとに大別される。また、モード操作部24は、図3に示したように例えば押圧式のボタンで構成される。この場合、撮像装置1は、当該ボタンの押圧に応じて動作モードを撮影モードと再生モードとの間で切り換える。
【0042】
なお、撮影モードは、撮像光学系31および信号変換部などを動作させることにより被写体を撮像するための動作モードである。一方、再生モードは、例えば撮影モードにおいて取得された画像データを再生するための動作モードである。これら動作モードの詳細については図4〜図6を参照して後述する。
【0043】
以上、撮像装置1の本体部4の構成を説明した。続いて、開閉部8について説明する。上述したように、開閉部8は、本体部4にヒンジ機構6を介して連結される。さらに、開閉部8は、ヒンジ機構6により、図3に示した第1回転軸(開閉軸)L1回り、および第1回転軸L1と直交する第2の回転軸L2回りに回転可能に本体部4と連結されている。
【0044】
このような開閉部8は、図1に示したように、一方の面にタッチパネル12を備える。図3には、開閉部8を第1回転軸L1回りに回転させて本体部4に対して開き、タッチパネル12が内側に向いた状態を示している。
【0045】
タッチパネル12は、表示機能および操作検出機能を有する操作表示部の一例である。タッチパネル12は、撮影モードにおいては撮像光学系31により集光されている被写体の画像を表示し、再生モードにおいては後述のインデックス画面または再生画面などを表示することができる。また、ユーザは、タッチパネル12を操作することにより撮像装置1に各種指示や情報を入力することも可能である。
【0046】
(撮影モードおよび再生モード)
以上、本発明の実施形態による撮像装置1の基本構成を説明した。続いて、撮像装置1の動作モードである撮影モードおよび再生モードについて説明する。
【0047】
撮影モードは、撮像光学系31および信号変換部などを動作させることにより被写体を撮像するための動作モードである。この撮影モードにおいては、図4に示すように、撮像光学系31による被写体の撮像画面Rがタッチパネル12に表示される。さらに、撮像画面Rが録画中である場合、撮像画面Rには図4に示したように録画マーク62が付加される。
【0048】
なお、撮影モードにおいてユーザにより静止画撮像操作部24が押圧された場合、撮像装置1は、被写体の静止画を撮像して静止画の画像データを取得する。
【0049】
そして、撮影モードにおいてユーザによりモード操作部24が押圧されると、撮像装置1は動作モードを再生モードに切り替える。再生モードは、コンテンツデータを再生するための動作モードである。このため、撮像装置1は、再生モードへの切替後、再生対象のコンテンツデータをユーザが選択するためのインデックス画面Iを生成する。
【0050】
図5は、インデックス画面Iの具体例を示した説明図である。図5に示したように、インデックス画面Iは、複数のコンテンツデータの各々に対応するサムネイルs1、s2、s3・・・を含む。なお、コンテンツデータは、撮像装置1が撮像により取得した画像データであってもよいし、外部から取得された画像データであってもよい。また、コンテンツデータのデータ種別は画像データに限定されず、コンテンツデータのデータ種別は、音声データ、ゲーム、またはソフトウェアなどであってもよい。また、各サムネイルsは静止画であってもよいし、動画であってもよい。
【0051】
また、インデックス画面Iは、上方スクロールボタン64および下方スクロールボタン66を含み、ユーザは、上方スクロールボタン64または下方スクロールボタン66を選択することにより、インデックス画面Iを任意の方向にスクロールすることができる。
【0052】
また、ユーザは、インデックス画面Iにおいてカーソル68を所望のサムネイルに合わせることにより、再生対象のコンテンツデータを選択することができる。そして、ユーザによりコンテンツデータの選択が決定されると、撮像装置1は、選択されたコンテンツデータの再生を開始し、当該コンテンツデータの再生画面を生成する。
【0053】
図6は、コンテンツデータの再生画面Pの具体例を示した説明図である。図6に示したように、コンテンツデータの再生画面Pは、停止ボタン71、巻き戻しボタン72、再生/一時停止ボタン73、早送りボタン74、およびリターンボタン76を含む。
【0054】
撮像装置1は、ユーザにより停止ボタン71、巻き戻しボタン72、再生/一時停止ボタン73、または早送りボタン74が選択されると、選択されたボタンに応じてコンテンツデータの再生を制御する。例えば、撮像装置1は、ユーザにより停止ボタン71が選択されると、コンテンツデータの再生を停止する。また、撮像装置1は、ユーザによりリターンボタン76が選択されると、コンテンツデータの再生を停止し、インデックス画面Iを生成する。
【0055】
なお、上記では撮影モードと再生モードの切替えがモード操作部24へのユーザ操作に応じて行われる例を説明したが、モード切替えのトリガはかかる例に限定されない。例えば、撮像装置1は、撮像画面Rに再生モードへの切替用ボタンを付加し、再生モードへの切替用ボタンがユーザにより選択された場合に動作モードを再生モードに切り替えてもよい。同様に、撮像装置1は、インデックス画面Iや再生画面Pに撮影モードへの切替用ボタンを付加し、撮影モードへの切替用ボタンがユーザにより選択された場合に動作モードを撮影モードに切り替えてもよい。
【0056】
また、インデックス画面Iの構成は図5に示した例に限定されない。例えば、インデックス画面Iは、画像データに関連する地図上の位置(例えば、撮像位置)に当該画像データのサムネイルが重畳された画面であってもよいし、画像データに関連する時間軸上の位置(例えば、撮像日時)に当該画像データのサムネイルが重畳された画面であってもよい。
【0057】
また、撮像装置1は、再生モードにおいて、上記のインデックス画面Iや再生画面Pをタッチパネル12に表示することも、クレードル5のプロジェクターモジュール50から投影することも可能である。
【0058】
[1−3.本実施形態による撮像装置およびクレードルの構成と動作]
(撮像装置の構成)
図7は、本発明の第1の実施形態による撮像装置1の構成を示したブロック図である。図7に示したように、本発明の第1の実施形態による撮像装置1は、制御部10、撮影部30および記録再生処理部40を備えている。
【0059】
撮影部(撮像部)30は、撮影光学系31、光学系制御部32、信号変換部33、画像信号処理部34、音声入力部35および音声信号処理部36を備える。
【0060】
撮影光学系31は、内部に、被写体を撮像するためのレンズ群、絞り調整機構、フォーカス調整機構、ズーム機構、シャッター機構、フラッシュ機構、および、手ぶれ補正機構などを備え、信号変換部33に被写体像を形成する。
【0061】
光学系制御部32は、制御部10からの制御信号を受けて、撮影光学系31に供給する制御信号を生成する。そして、光学系制御部32は、生成した制御信号を撮影光学系31に供給し、ズーム制御、シャッター制御、および、露出制御などの制御を行う。
【0062】
信号変換部33は、上述したように例えばCCDやCMOSなどの撮像素子により構成される。この信号変換部33は、操作入力部20に対するユーザ操作に基づいて制御部10から画像取り込みタイミング信号が供給されると、撮影光学系31により結像面に形成された被写体像を電気的な画像信号に変換し、画像信号処理部34に供給する。なお、撮影モードにおいては制御部10から画像取り込みタイミング信号が連続的に供給されるので、信号変換部33は連続的に被写体像の画像信号の変換を行うことにより、複数フレームの画像信号を取得する。
【0063】
画像信号処理部34は、制御部10からの制御信号に基づいて、画像信号についてのガンマ補正やAGC(Auto Gain Control)などの処理を行うとともに、画像信号をデジタル形式に変換する処理も行う。
【0064】
音声入力部35は、撮影モード時に被写体周辺の音声を収集する。音声入力部35は、収集した音声を電気的な音声信号に変換して音声信号処理部36に供給する。音声信号処理部36は、制御部10からの制御信号に基づいて、音声信号についての補正やAGCなどの処理を行うとともに、音声信号をデジタル形式に変換する処理も行う。
【0065】
また、記録再生処理部40は、図7に示したように、符号化/復号部41、ディスクインターフェース42、記憶装置44、出力処理部45およびバッファメモリ46を備え、再生部および記録部として機能する。
【0066】
符号化/復号部41は、撮影部30から供給される画像信号および音声信号や、時刻情報などの追加記録情報をMPEG方式等により符号化し多重化して、画像データおよび音声データを含む圧縮データに変換する符号化機能を有する。
【0067】
一方、符号化/復号部41は、圧縮データから画像データおよび音声データなどを分離し、画像データおよび音声データを画像信号および音声信号に復号する復号機能(再生機能)も有する(再生処理部)。
【0068】
また、符号化/復号部41は、制御部10からの制御信号に基づいて、画像信号処理部34から供給される画像信号に対して、自動ホワイトバランス制御、露出補正制御、デジタルズーム倍率に応じた拡大制御などをさらに行う。
【0069】
ディスクインターフェース42は、符号化/復号部41から供給された圧縮データを記憶装置44に書き込む。また、ディスクインターフェース42は、記憶装置44から圧縮データを読み出して符号化/復号部41に供給する。なお、記憶装置44は、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などの光ディスクであってもよい。
【0070】
出力処理部45は、システムバス110を介して主制御部100により制御される。また、出力処理部45は、符号化/復号部41から供給される圧縮データを制御部10や、クレードル5の画像処理部52に供給する。クレードル5への供給方法は、近距離無線通信により供給してもよいし、後述するクレードル接続部16とクレードル5の本体接続部51とが電気的に接続する場合は、かかる接続を介して供給してもよい。
【0071】
バッファメモリ46は、例えばSDRAMなどにより構成され、符号化/復号部41における符号化または復号のための作業領域として利用される。
【0072】
また、制御部10は、図7に示したように、主制御部100、ROM(Read Only Memory)101、RAM(Random Access Memory)102、操作入力部20やタッチパネル12からの操作入力を受け付ける操作入力インターフェース103、タッチパネル12を制御する表示制御部104、メモリカード14を装填するメモリカードインターフェース105、撮影時刻の記録などに利用する時間情報を生成する時計回路106、およびクレードル5が有するプロジェクターモジュール50を制御するプロジェクター制御部109が、システムバス110を介して接続されることにより構成される。なお、本実施形態に係る撮像装置1は図7に示す構成に限られることはなく、撮像装置1もプロジェクターモジュールを有し、プロジェクター制御部109で制御してもよい。
【0073】
主制御部100は、撮像装置1全体の処理を司るものであり、作業領域としてRAM102を使用する。また、主制御部100は、モード操作部24に対するユーザ操作により指定される動作モードに応じた制御を行なう。
【0074】
例えば、動作モードが撮像モードである場合、主制御部100は、プロジェクター制御部109への電力供給を停止し、表示制御部104を介して、タッチパネル12に画像信号処理部34から供給される画像信号を表示させる。
【0075】
また、動作モードが再生モードである場合、主制御部100は、撮影部30への電力供給を停止し、符号化/復号部41から供給される画像データの再生信号またはサムネイルに基づいて再生画面Pまたはインデックス画面Iを生成し、表示制御部104を介してタッチパネル12に再生画面Pまたはインデックス画面Iを表示させる。
【0076】
ROM101には、撮影部30を制御するためのプログラムや、画像信号や音声信号の記録制御および再生制御などを実行するためのプログラムが書き込まれている。
【0077】
操作入力インターフェース103は、接続される操作入力部20およびタッチパネル12からの操作信号を主制御部100に伝える。なお、図3に示したズーム操作部21、マニュアル操作部22、静止画撮像操作部23、モード操作部24および投影切替操作部25などを操作入力部20と総称する。
【0078】
表示制御部104は、画像信号処理部34から供給される画像信号や、主制御部100により生成された再生画面Pまたはインデックス画面Iなどをタッチパネル12に表示する制御を行なう。
【0079】
メモリカードインターフェース105は、符号化/復号部41から供給された圧縮データをメモリカード14に書き込む。また、メモリカードインターフェース105は、メモリカード14から圧縮データを読み出して符号化/復号部41に供給する。
【0080】
時計回路106は、年、月、日、時間、分、秒などを表わす時間情報を生成する。
【0081】
開閉部状態検出部107は、本体部4に対する開閉部8の状態を検出する。具体的には、回転軸L1を中心として開閉部8が本体部4に対して閉じられた状態か、若しくは開かれた状態か、さらに、回転軸L2を中心としてタッチパネル12が内側に向けられた状態か、若しくは外側に向けられた状態かを検出する。開閉部状態検出部107は、開閉部8に設けられた磁石との近接を検知する、本体部4に設けられた磁気センサを用いて、開閉状態を検出してもよい。若しくは、開閉部状態検出部107は、本体部4に設けられた角度センサにより開閉部8の角度を検知し、開閉状態を検出してもよい。
【0082】
クレードル検出部108は、本体部4がクレードル5に載置されたか否かを検出する。具体的には、本体部4に設けられたクレードル接続部16にクレードル5の本体接続部51が接続された場合に、本体部4がクレードル5に載置されたと検出する。
【0083】
クレードル接続部16は、本体部4がクレードル5に載置された場合に、クレードル5側の本体接続部51と接続する箇所に設けられるコネクタである。クレードル接続部16は、本体接続部51と電気的に接続することで撮像装置1とクレードル5間のデータの送受信を行なうことができる。
【0084】
プロジェクター制御部109は、クレードル5のプロジェクターモジュール50から投影面3に画面を投影させるための制御を行なう。プロジェクター制御部109による制御に基づき、例えば再生画面Pまたはインデックス画面Iがプロジェクターモジュール50から投影面3に投影される。特に、プロジェクター制御部109はタッチパネル12の向きに応じて投影開始の制御を行なう。
【0085】
例えば、図1に示すクレードル5に撮像装置1を載置した場合に、ユーザは、投影画面の選択や再生、停止、早送りなどの操作を行なうためにタッチパネル12を本体部4に対して外側に向けて閉じた状態(反転収納状態)にする。このように、投影方向とタッチパネル12の向きを逆にすることで、ユーザは操作画面と投影画面を同時に視認可能となり、操作がしやすい。そこで、本実施形態では、開閉部8がユーザによって動かされ、開閉部8に設けられたタッチパネル12が投影方向に対して逆向きになった場合を、投影開始のトリガとすることで、投影開始のための煩雑な操作の負担を軽減することができる。
【0086】
(クレードルの構成)
図7に示したように、本発明の第1の実施形態によるクレードル5は、プロジェクターモジュール50、本体接続部51および画像処理部52を備えている。
【0087】
プロジェクターモジュール50は、撮像装置1により生成され、画像処理部52で投影用に補正された画面を投影する投影部である。プロジェクターモジュール50は、例えば後述のインデックス画面または再生画面などを投影することができる。このプロジェクターモジュール50の詳細な構成については図8を参照して後述する。
【0088】
本体接続部51は、撮像装置1がクレードル5に載置された場合に撮像装置1のクレードル接続部16と接続する箇所に設けられるコネクタである。本体接続部51は、クレードル接続部16と電気的に接続することで撮像装置1とクレードル5間のデータの送受信を行なうことができる。
【0089】
画像処理部52は、撮像装置1の符号化/復号部41で生成され、出力処理部45から送られた画像に対して必要な補正を行い、投影用画像を生成する。送られた画像が圧縮処理されている場合には、画像処理部52は伸長処理を行なってから画像処理を行い、投影用画像を生成する。
【0090】
次に、図8を参照してプロジェクターモジュール50の詳細な構成について説明する。図8は、プロジェクターモジュール50の構成を示した説明図である。図8に示したように、プロジェクターモジュール50は、光源502と、光像表示部504と、投影レンズ506と、を備える。
【0091】
光源502は、白色光を射出する白色LED(Light Emitting Diode)、および白色LEDからの射出光を拡散して光像表示部504に射出する光学系から構成される。なお、本実施形態においては光源502が白色LEDで構成される例に重きをおいて説明するが、光源502の構成はかかる例に限定されない。例えば、光源502は高圧水銀ランプで構成されてもよい。
【0092】
光像表示部504は、投影するための画面を表示する液晶パネルである。光像表示部504に表示された画面は、光源502からの射出光により投影レンズ506に供給される。投影レンズ506は、光像表示部504に表示された画面を投影面に結像させる。
【0093】
(撮像装置の動作)
次に、本実施形態による撮像装置1の動作について図9および図10を参照して説明する。図9は、本実施形態による撮像装置1の動作処理を示すフローチャートである。図10は、本実施形態による撮像装置1がクレードル5に載置され、クレードル5のプロジェクターモジュール50から投影が開始される場合の開閉部状態を説明するための図である。
【0094】
図9に示すように、開閉部状態検出部107により、タッチパネル12が外側に向けられて本体部4に対して閉じられた状態(パネル反転収納)が検出され(ステップS202/Yes)、クレードル検出部108によりクレードル接続部16がクレードル5の本体接続部51と接続したことが検出された場合は(ステップS203/Yes)、主制御部100は、プロジェクター制御部109に対して投影制御を行なうよう命令する。かかる命令を受けたプロジェクター制御部109は、クレードル5のプロジェクターモジュール50から画面を投影する(ステップS206)。
【0095】
このように、本実施形態では、タッチパネル12が外側に向けられて本体部4に対して閉じられた状態(パネル反転収納)で撮像装置1がクレードルに載置された場合に、投影が開始される。上述したように、この場合、図10に示すようにタッチパネル12の向き(D1)がプロジェクターモジュール50からの投影方向(D2)と逆側になるため、ユーザは操作画面と投影画面を同時に視認可能となり、操作がしやすい。そこで、開閉部8がユーザによって動かされ、開閉部8に設けられたタッチパネル12が投影方向に対して逆向きになった場合を、投影開始のトリガとすることで、投影開始のための煩雑な操作の負担を軽減することができる。
【0096】
次いで、開閉部状態検出部107により、開閉部8が本体部4に対して開けられた状態(開状態)や、タッチパネル12が内側に向けられて本体部4に対して閉じられた状態(閉状態)が検出された場合は(ステップS208/No)、主制御部100は、プロジェクター制御部109に対して投影終了制御を行なうよう命令する。かかる命令を受けたプロジェクター制御部109は、クレードル5のプロジェクターモジュール50からの投影を終了させる(ステップS210)。
【0097】
(クレードルの動作)
次に、クレードルの動作について説明する。クレードル5の画像処理部52は、撮像装置1側から送られた画像を投影用に処理し、生成した投影用画面をプロジェクターモジュール50に送る。プロジェクターモジュール50は、撮像装置1側から投影開始の命令をされた場合は、投影用画面を光像表示部504に表示し、投影用画面を光源502からの射出光により投影レンズ506に供給する。投影レンズ506は、光像表示部504に表示された投影用画面を投影面に結像させる。このように、プロジェクターモジュール50は、撮像装置1側から投影開始の命令に従って投影を行なう。
【0098】
次いで、プロジェクターモジュール50は、撮像装置1側から投影終了の命令をされた場合は、光源502からの照射をOFFし、投影を終了する。なお、本体接続部51により撮像装置1の本体部4がクレードル5から外されたことが検知された場合には、プロジェクターモジュール50は投影を終了する。
【0099】
<2.第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態による投影システムについて説明する。本実施形態によるクレードル5は、図11に示すように、載置された撮像装置1の向きと同じ向きに投影を行なう位置にプロジェクターモジュール50が設けられている。
【0100】
この場合、図11に示すように、ユーザは、投影画面の選択や再生、停止、早送りなどの操作を行なうためにタッチパネル12を本体部4に対して内側に向けて開けられた状態(開状態)にする。このように、投影方向とタッチパネル12の向きを逆にすることで、ユーザは操作画面と投影画面を同時に視認可能となり、操作がしやすい。そこで、本実施形態では、開閉部8がユーザによって動かされ、開閉部8に設けられたタッチパネル12が投影方向に対して逆向きになった場合を、投影開始のトリガとすることで、投影開始のための煩雑な操作の負担を軽減することができる。
【0101】
なお、撮像装置1で生成した画面がプロジェクターモジュール50から投影されている間、タッチパネル12は、投影画面と同一の画面を表示してもよいし、投影画面と異なる画面を表示してもよいし、画面を非表示にしてもよい。
【0102】
本実施形態による撮像装置1およびクレードル5の構成は、図11に示すようにクレードル5の投影方向が前方に向けて設けられる点の他は、上記第1の実施形態に示す撮像装置1およびクレードル5と同様であるため、説明を省略する。
【0103】
(撮像装置の動作)
次に、本実施形態による撮像装置1の投影制御処理について図12を参照して説明する。図12は、本実施形態による撮像装置1の動作処理を示すフローチャートである。
【0104】
図12に示すように、開閉部状態検出部107により、タッチパネル12を内側に向けて開閉部8を本体部4に対して開けられた状態(パネル開状態)が検出され(ステップS302/パネル開状態)、クレードル検出部108によりクレードル接続部16がクレードル5の本体接続部51と接続したことが検出された場合は(ステップS306/Yes)、主制御部100は、プロジェクター制御部109に対して投影制御を行なうよう命令する。かかる命令を受けたプロジェクター制御部109は、クレードル5のプロジェクターモジュール50から画面を投影する(ステップS308)。
【0105】
このように、本実施形態では、タッチパネル12を内側に向けて開閉部8を本体部4に対して開けられた状態(パネル開状態)で撮像装置1がクレードルに載置された場合に、投影が開始される。この場合、図10に示すように、タッチパネル12の向き(D1)がプロジェクターモジュール50からの投影方向(D2)と逆側になるため、ユーザは操作を行なうタッチパネル12および投影面を視認可能となり、操作がしやすい。そこで、本実施形態では、開閉部8がユーザによって動かされ、開閉部8に設けられたタッチパネル12が投影方向に対して逆向きになった場合を、投影開始のトリガとすることで、投影開始のための煩雑な操作の負担を軽減することができる。
【0106】
一方、開閉部状態検出部107により、タッチパネル12が外側に向けられて本体部4に対して閉じられた状態(パネル反転収納)が検出された場合は(ステップS302/パネル反転収納)、主制御部100は、タッチパネル12に、投影を開始させるための条件を表示してもよい。この場合、タッチパネル12には、タッチパネル12を内側に向けて開閉部8を本体部4に対して開けられた状態(パネル開状態)にするよう促す旨が表示される(ステップS304)。
【0107】
次いで、開閉部状態検出部107により、タッチパネル12を内側に向けて開閉部8が本体部4に対して閉じられた状態(閉状態)が検出された場合は(ステップS310/パネル閉)、主制御部100は、プロジェクター制御部109に対して投影終了制御を行なうよう命令する。かかる命令を受けたプロジェクター制御部109は、クレードル5のプロジェクターモジュール50からの投影を終了させる(ステップS314)。
【0108】
一方、開閉部状態検出部107により、タッチパネル12が外側に向けられて開閉部8が本体部4に対して閉じられた状態(パネル反転収納)が検出された場合は(ステップS310/パネル反転収納)、主制御部100は、タッチパネル12に、投影を開始させるための条件を表示してもよい。この場合、タッチパネル12には、タッチパネル12を内側に向けて開閉部8を本体部4に対して開けられた状態(パネル開状態)にするよう促す旨が表示される(ステップS312)。
【0109】
次いで、主制御部100は、プロジェクター制御部109に対して投影終了制御を行なうよう命令する。かかる命令を受けたプロジェクター制御部109は、クレードル5のプロジェクターモジュール50からの投影を終了させる(ステップS314)。
【0110】
<3.第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態による投影システムについて説明する。上述した各実施形態によるクレードル5は、図10、図11に示すように、プロジェクターモジュール50による投影方向が異なる。このように、プロジェクターモジュール50からの投影方向が異なるクレードル5が複数ある場合を想定すると、撮像装置1は、タッチパネル12がどの方向を向いたときにクレードル5側の投影方向と逆になるかが判断できなければ、上述したような投影開始制御を行なうことができない。
【0111】
そこで、本実施形態による撮像装置1は、接続したクレードル5から、クレードル5を識別するための識別情報であるIDを取得する。かかるIDにより、主制御部100は、タッチパネル12がどの方向を向いた場合にクレードル5の投影方向と逆になるかが判断できる。
【0112】
以下、図13に示す2つのIDを想定し、本実施形態による撮像装置1の投影制御について説明する。図13に示すID1は、図10に示すクレードル5を示すIDである。図13に示すID2は、図11に示すクレードル5を示すIDである。
【0113】
図13に示す表では、主制御部100により投影開始制御の命令がなされる場合を○、投影開始の条件についてタッチパネル12に表示する場合を△、主制御部100により投影開始制御がなされない場合および主制御部100により投影終了制御の命令がなされる場合を×、で示す。
【0114】
(撮像装置1の動作)
次に、本実施形態による撮像装置1の投影制御処理について図14を参照して説明する。図14は、本実施形態による撮像装置1の動作処理を示すフローチャートである。
【0115】
図14に示すように、クレードル検出部108によりクレードル接続部16がクレードル5の本体接続部51と接続したことが検出されると(ステップS402/Yes)、撮像装置1はクレードル5からIDを取得する。IDの取得は、クレードル5の本体接続部51と電気的に接続するクレードル接続部16により取得してもよい。
【0116】
次いで、主制御部100は、IDの種別にしたがって、上記実施形態1による投影制御、若しくは上記実施形態2による投影制御を行なう。
【0117】
ここで、図14に示す投影制御のうち、ID1が取得された場合(ステップS406/ID1)の処理は、上記実施形態1による投影制御(図9参照)に加えて、開閉部8が開いている場合に投影開始条件の表示を行なうステップ(ステップS410、S412)が追加される。
【0118】
一方、ID2が取得された場合(ステップS406/ID2)の処理は、上記実施形態2による投影制御(図12参照)と同様である。
【0119】
<4.第4の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態として、投影方向を複数の方向に変更するクレードル5と撮像装置1からなる投影システムが提案される。本実施形態によるクレードル5では、例えば複数個所に投影レンズ506を設け、光像表示部504から投影画像を送る射出光をミラーでそれぞれの投影レンズ506に導光することで、投影方向を所望の方向に変更する。
【0120】
この場合、撮像装置1は、クレードル5の投影方向と、タッチパネル12の向きとの関係に基づき、タッチパネル12の向きがプロジェクターモジュール50からの投影方向と逆側になる場合に、画面の投影を行なうよう制御する。クレードル5の投影方向は、例えばクレードル5から取得したIDにより判断することができる。
【0121】
<5.まとめ>
以上説明したように、本発明の実施形態にかかる撮像装置1によれば、タッチパネル12の向き(D1)がプロジェクターモジュール50からの投影方向(D2)と逆側になる場合に画面の投影を行なうよう制御するため、投影開始のための煩雑な操作の負担を軽減し、投影開始のための操作の簡素化を図ることができる。
【0122】
また、クレードルから取得したIDに応じて、開閉部8の開閉状態が所定の状態の場合に、画面の投影を行なうよう制御することができる。
【0123】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0124】
例えば、本明細書の撮像装置1の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、図9に示す撮像装置1の処理におけるステップS202とS204は、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0125】
また、撮像装置1に内蔵されるハードウェアを、上述した撮像装置1の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0126】
1 撮像装置
4 本体部
6 ヒンジ機構
8 開閉部
12 タッチパネル
10 制御部
16 クレードル接続部
20 操作入力部
21 ズーム操作部
22 マニュアル操作部
23 静止画撮像操作部
24 モード操作部
30 撮影部
31 撮像光学系
40 記録再生処理部
5 クレードル
50 プロジェクターモジュール
51 本体接続部
52 画像処理部
53 投影切替操作部
100 主制御部
107 開閉部状態検出部107
108 クレードル検出部
109 プロジェクター制御部109


【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
投影装置に前記本体部が載置されたことを検出する載置検出部と、
操作部が設けられ、前記本体部に対する前記操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材と、
前記載置検出部により前記投影装置に前記本体部が載置されたことが検出された場合に、前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御する投影制御部と、
を備える、投影制御装置。
【請求項2】
前記可動部材は、上下方向に形成される開閉軸を中心に開閉可能、かつ、前記開閉軸に直交する回転軸を中心に回転可能に連結される、請求項1に記載の投影制御装置。
【請求項3】
前記投影制御部は、前記操作部の向きが前記投影装置による投影方向と逆側になるよう前記操作部を外側に向けて前記可動部材が前記本体部に対して閉じられた閉状態が検出された場合に、前記投影装置からの投影開始を制御する、請求項2に記載の投影制御装置。
【請求項4】
前記投影制御部は、前記操作部の向きが前記投影装置による投影方向と逆側になるよう前記可動部材が前記本体部に対して開かれた状態が検出された場合に前記投影装置からの投影開始を制御する、請求項2に記載の投影制御装置。
【請求項5】
前記投影制御部は、前記本体部に対する前記可動部材の開閉状態と回転状態に基づく前記可動部材の向きを前記操作部の向きとする、請求項2記載の投影制御装置。
【請求項6】
前記操作部は、タッチパネルであり、
前記可動部材が前記本体部に対して開かれた状態が検出された場合に、前記タッチパネルを外側に向けて前記可動部材が前記本体部に対して閉じられた閉状態にするよう促す表示を前記タッチパネルに表示させる表示制御部を備える、請求項3記載の投影制御装置。
【請求項7】
前記操作部は、タッチパネルであり、
前記可動部材が前記タッチパネルを外側に向けて前記可動部材が前記本体部に対して閉じられた閉状態が検出された場合に、前記可動部材を前記本体部に対して開かれた状態にするよう促す表示を前記タッチパネルに表示させる表示制御部を備える、請求項4記載の投影制御装置。
【請求項8】
前記投影制御部は、前記投影装置から取得した識別情報に応じて、異なる操作部の向きにより前記投影装置からの投影開始を制御する、請求項2に記載の投影制御装置。
【請求項9】
前記本体部は撮像部を備える、請求項1記載の投影制御装置。
【請求項10】
前記投影制御装置は、
前記可動部材に設けられる磁石と、
前記本体部に設けられ、前記磁石との近接を検知する磁気センサと、
前記磁気センサによる検知結果に基づき、前記可動部材の開閉状態を検出する状態検出部と、
をさらに備える、請求項3又は4に記載の投影制御装置。
【請求項11】
前記本体部に設けられ、前記本体部に対する前記可動部材の開閉角度を検知する角度センサと、
前記角度センサによる検知結果に基づき、前記可動部材の開閉状態を検出する状態検出部と、
をさらに備える、請求項3又は4に記載の投影制御装置。
【請求項12】
投影装置に本体部が載置されたことを検出するステップと、
前記本体部に対する操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材における前記操作部の前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御するステップと、
を含む、投影制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、
投影装置に本体部が載置されたことを検出する載置検出部、
前記本体部に対する操作部の向きを変更可能に前記本体部と連結される可動部材における前記操作部の前記本体部に対する前記操作部の向きに応じて、前記投影装置からの投影開始を制御する投影制御部、
として機能させるための、プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−99949(P2012−99949A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244425(P2010−244425)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】