説明

抗体ポリペプチドライブラリーのスクリーニングと選択された抗体ポリペプチド

本発明は、抗体ポリペプチドライブラリーのスクリーニングにおけるさらなる発展を提供する。本発明はまた、本発明の方法により取得可能である新規な単離された抗体ポリペプチドも提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体ポリペプチドのレパートリーから、標的リガンドと、標的リガンドの特異性に関係なく該レパートリーの機能的メンバーに結合することができる一般リガンドとに結合する機能的可変ドメインの集団を選択する方法であって、
a)該レパートリーを一般リガンドと接触させ、それに結合した機能的可変ドメインを選択する工程;および
b)選択された機能的可変ドメインを標的リガンドと接触させ、標的リガンドに結合する可変ドメインの集団を選択する工程、
を含み、ここで(i)可変ドメインは重鎖可変ドメインであり、一般リガンドは抗体軽鎖可変ドメインであり;または(ii)可変ドメインは軽鎖可変ドメインであり、一般リガンドは抗体重鎖可変ドメインであり;ならびに
必要に応じて、(i)において、重鎖可変ドメインはラクダ科動物の可変ドメイン(VHH)もしくはラクダ科動物の重鎖抗体(H2抗体)から誘導されたものであり;または必要に応じて、(i)および(ii)において、それぞれの可変ドメインはヒト可変ドメインであるか、もしくはヒトから誘導されたものである、前記方法。
【請求項2】
抗体ポリペプチドのレパートリーを最初に標的リガンドと接触させ、次いで一般リガンドと接触させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
一般リガンドが可変ドメインのレパートリーのサブセットに結合する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
2個以上のサブセットを、ポリペプチドのレパートリーから選択する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
選択を、2個以上の一般リガンド、必要に応じて、2個以上の軽鎖可変ドメイン(オプション(i)について)、または2個以上の重鎖可変ドメイン(オプション(ii)について)を用いて実施する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
2個以上のサブセットを、選択後に混合して、ポリペプチドのさらなるレパートリーを作製する、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
ポリペプチドの2個以上のレパートリーを一般リガンドと接触させた後、それによって得られたポリペプチドのサブセットを混合する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ポリペプチドのレパートリーから、標的リガンドと、標的リガンドの特異性に関係なく該レパートリーの機能的メンバーに結合することができる一般リガンドとに結合する機能的T細胞受容体ドメインの集団を選択する方法であって、
a)該レパートリーを一般リガンドと接触させ、それに結合した機能的T細胞受容体ドメインを選択する工程;および
b)選択された機能的T細胞受容体ドメインを標的リガンドと接触させ、標的リガンドに結合するT細胞受容体ドメインの集団を選択する工程、
を含み、ここで、(i)T細胞受容体ドメインはVαドメインであり、一般リガンドはT細胞受容体Vβドメインであり;または(ii)T細胞ドメインはT細胞受容体Vβドメインであり、一般リガンドはT細胞受容体Vαドメインであり;ならびに
必要に応じて、(i)において、T細胞受容体Vαドメインはラクダ科動物から誘導されたラクダ科動物のドメインであり;または必要に応じて、(i)および(ii)において、それぞれT細胞受容体ドメインはヒトドメインもしくはヒトから誘導されたものである、前記方法。
【請求項9】
抗体重鎖可変ドメインの集団を請求項1に従って選択し、抗体軽鎖可変ドメインの集団を請求項1に従って選択した後、それによって得られた集団を混合する方法。
【請求項10】
T細胞受容体Vαドメインの集団を請求項8に従って選択し、T細胞受容体Vβドメインの集団を請求項8に従って選択した後、それによって得られた集団を混合する方法。
【請求項11】
抗体ポリペプチドの集団から少なくとも1種の抗体重鎖可変ドメインを選択する方法であって、
a)該集団を抗体軽鎖可変ドメインと接触させること、および
b)軽鎖可変ドメインに結合する少なくとも1種の抗体重鎖可変ドメインを選択すること、
を含む前記方法。
【請求項12】
工程a)の前に、抗体ポリペプチドを標的リガンドと接触させ、標的リガンドに結合する抗体ポリペプチドを選択し、それによって工程a)で用いられる抗体ポリペプチドの前記集団を提供する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
工程b)の後に、工程b)で選択された抗体重鎖可変ドメインを標的リガンドと接触させ、標的リガンドに結合する重鎖可変ドメインを選択する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
工程b)で選択された各重鎖ドメインが、ラクダ科動物から誘導された重鎖可変ドメイン;VHHドメイン;Nanobody(商標);位置44にグリシンを有するVHH;位置45にロイシンを有するVHH;位置47にトリプトファンを有するVHH;位置44にグリシンを有し、位置45にロイシンを有するVHH;位置44にグリシンを有し、位置47にトリプトファンを有するVHH;位置45にロイシンを有し、位置47にトリプトファンを有するVHH;位置44にグリシン、位置45にロイシンおよび位置47にトリプトファンを有するVHH;位置103にトリプトファンまたはアルギニンを有するVHHからなる群に由来する、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
工程b)で選択された各重鎖ドメインが、ヒト化ラクダ科動物もしくはマウス重鎖可変ドメインまたはヒト化Nanobody(商標)である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
工程b)で選択された各重鎖ドメインが、ヒト重鎖可変ドメインである、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
軽鎖可変ドメインが、ヒト軽鎖可変ドメインもしくはヒトから誘導されたものであるか、または生殖系列遺伝子配列DPK9によりコードされるFW2と同一であるFW2配列を有する軽鎖可変ドメインである、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
軽鎖可変ドメインが、ラクダ科動物軽鎖可変ドメインであるか、またはラクダ科動物から誘導されたものである、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
工程a)中の集団をB細胞の集団により提供する、請求項11〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
B細胞が末梢血リンパ球である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
B細胞を、標的抗原で免疫した動物から単離する、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
B細胞を、標的抗原で免疫されていない動物から単離する、請求項19または20に記載の方法。
【請求項23】
工程a)で用いられる集団を、合成的に再編成された抗体遺伝子によりコードされた抗体ポリペプチドのレパートリーにより提供する、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
工程a)で用いられる集団を、前記抗体ポリペプチドを展示するバクテリオファージを含むファージディスプレイライブラリーにより提供する、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
工程a)で用いられる集団が、(i)軽鎖可変ドメインと対形成していない少なくとも1個の重鎖可変ドメインをそれぞれ含む抗体ポリペプチド;および(ii)軽鎖可変ドメインと対形成した重鎖可変ドメインをそれぞれ含む抗体ポリペプチドを含む、請求項11〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
工程a)で用いられる集団が、ラクダ科動物重鎖単一可変ドメイン(VHH)またはNanobody(商標)を含む、請求項11〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
工程a)で用いられる集団が、ヒト重鎖単一可変ドメイン(VH)を含む、請求項11〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
標的抗原で免疫されたラクダ科動物から単離されたB細胞により提供されたラクダ科動物抗体ポリペプチドの集団から、少なくとも1種のラクダ科動物抗体VHHドメインを選択する方法であって、
a)該集団を抗体軽鎖可変ドメインと接触させること、および
b)軽鎖可変ドメインに結合する少なくとも1種のVHHドメインを選択すること、
を含む前記方法。
【請求項29】
軽鎖可変ドメインがヒト軽鎖可変ドメインである、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
B細胞を、それぞれ平均で1個のB細胞型を含む複数のウェルまたは容器中で提供する、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
a)標的抗原を用いて抗体ポリペプチドの出発集団に対してSLAM(選択リンパ球抗体法)を実施して、標的抗原に結合する抗体ポリペプチドの集団を選択すること;および
b)請求項11〜30のいずれか1項に記載の方法において用いられる抗体ポリペプチドの集団として、選択された集団を用いること、
を含む方法。
【請求項32】
工程b)において、少なくとも1個の選択された抗体重鎖可変ドメインを、タンパク質部分に融合させるか、またはコンジュゲートさせる、請求項11〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記タンパク質部分を、バクテリオファージコートタンパク質、1種以上の抗体ドメイン、抗体Fcドメイン、酵素、毒素、標識およびエフェクター基から選択する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
工程b)において、少なくとも1個の選択された抗体重鎖可変ドメインが、IgG、Fab、Fab'、F(ab)2、F(ab')2、scFv、Fvおよびジスルフィド結合したFvから選択される抗体または抗体フラグメントの一部である、請求項11〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
ポリペプチドが請求項11に記載の方法により取得可能であり、該方法における軽鎖可変ドメインがヒト軽鎖可変ドメインであり、重鎖可変ドメインが非ヒト哺乳動物に由来するものである、抗体重鎖可変ドメインを含むか、またはそれからなる単離された抗体ポリペプチド。
【請求項36】
重鎖可変ドメインが、ラクダ科動物から誘導された重鎖可変ドメイン;VHHドメイン;Nanobody(商標);位置44にグリシンを有するVHH;位置45にロイシンを有するVHH;位置47にトリプトファンを有するVHH;位置44にグリシンを有し、位置45にロイシンを有するVHH;位置44にグリシンを有し、位置47にトリプトファンを有するVHH;位置45にロイシンを有し、位置47にトリプトファンを有するVHH;位置44にグリシン、位置45にロイシンおよび位置47にトリプトファンを有するVHH;位置103にトリプトファンまたはアルギニンを有するVHHからなる群に由来する、請求項35に記載の抗体ポリペプチド。
【請求項37】
重鎖可変ドメインを、ラクダ科動物のIgGまたはラクダ科動物から誘導されたIgGの一部として提供する、請求項36に記載の抗体ポリペプチド。
【請求項38】
重鎖可変ドメインを、ヒトIgGまたはヒトから誘導されたIgGの一部として提供し、重鎖可変ドメインを、IgG中、請求項11に記載の軽鎖可変ドメインとは異なる軽鎖可変ドメインと対形成させる、請求項36に記載の抗体ポリペプチド。
【請求項39】
医薬としての請求項35〜38のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの使用。
【請求項40】
ヒトにおける疾患または症状の治療および/または予防のための請求項35〜38のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの使用。
【請求項41】
重鎖可変ドメインが、TNFα、血清アルブミン、フォン・ビルブラント因子(vWF)、IgE、インターフェロンγ、EGFR、IgE、MMP12、PDK1およびアミロイドβ(A-β)、または添付物1に列挙された標的のいずれか1つからなる群より選択される標的リガンドに結合する、請求項11〜34のいずれか1項に記載の方法または請求項35〜38のいずれか1項に記載の抗体または請求項39もしくは40に記載の使用。
【請求項42】
抗体ポリペプチドの集団から少なくとも1個の抗体軽鎖可変ドメインを選択する方法であって、
a)該集団を抗体重鎖可変ドメインと接触させること、および
b)重鎖可変ドメインに結合する少なくとも1個の抗体軽鎖可変ドメインを選択すること、
を含む前記方法。
【請求項43】
工程a)の前に、抗体ポリペプチドを標的リガンドと接触させ、標的リガンドに結合する抗体ポリペプチドを選択し、それによって工程a)で用いられる抗体ポリペプチドの前記集団を提供する工程を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
工程b)の後に、工程b)で選択された抗体軽鎖可変ドメインを標的リガンドと接触させ、標的リガンドに結合する軽鎖可変ドメインを選択する工程を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
工程b)で選択された各軽鎖ドメインが、ラクダ科動物から誘導されたものである、請求項42〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
工程b)で選択された各軽鎖ドメインが、ヒト軽鎖可変ドメインである、請求項42〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
重鎖可変ドメインが、ヒト重鎖可変ドメイン;ヒトから誘導されたもの;生殖系列遺伝子配列DP47によりコードされるFW2と同一であるFW2配列を有する重鎖可変ドメイン;または生殖系列遺伝子配列DP47によりコードされる位置44、45および47と同一である位置44、45および47を有する重鎖可変ドメインである、請求項42〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
重鎖可変ドメインが、ラクダ科動物重鎖可変ドメイン(VHHもしくはVH)であるか、またはラクダ科動物から誘導されたものである、請求項42〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
工程a)における集団を、B細胞の集団により提供する、請求項42〜48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
B細胞が末梢血リンパ球である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
B細胞を、標的抗原で免疫した動物から単離する、請求項49または50に記載の方法。
【請求項52】
B細胞を、標的抗原で免疫されていない動物から単離する、請求項49または50に記載の方法。
【請求項53】
工程a)で用いられる集団を、合成的に再編成された抗体遺伝子によりコードされた抗体ポリペプチドのレパートリーにより提供する、請求項42〜48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
工程a)で用いられる集団を、前記抗体ポリペプチドを展示するバクテリオファージを含むファージディスプレイライブラリーにより提供する、請求項42〜48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
工程a)で用いられる集団が、(i)重鎖可変ドメインと対形成していない少なくとも1個の軽鎖可変ドメインをそれぞれ含む抗体ポリペプチド;および(ii)重鎖可変ドメインと対形成した軽鎖可変ドメインをそれぞれ含む抗体ポリペプチドを含む、請求項42〜54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
工程a)で用いられる集団が、ヒト軽鎖単一可変ドメイン(VL)を含む、請求項42〜54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
a)標的抗原を用いて抗体ポリペプチドの出発集団に対してSLAM(選択リンパ球抗体法)を実施して、標的抗原に結合する抗体ポリペプチドの集団を選択すること;および
b)請求項42〜56のいずれか1項に記載の方法において用いられる抗体ポリペプチドの集団として、選択された集団を用いること、
を含む方法。
【請求項58】
工程b)において、少なくとも1種の選択された抗体軽鎖可変ドメインを、タンパク質部分に融合させるか、またはコンジュゲートさせる、請求項42〜57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記タンパク質部分を、バクテリオファージコートタンパク質、1種以上の抗体ドメイン、抗体Fcドメイン、酵素、毒素、標識およびエフェクター基から選択する、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
工程b)において、少なくとも1個の選択された抗体重鎖可変ドメインが、IgG、Fab、Fab'、F(ab)2、F(ab')2、scFv、Fvおよびジスルフィド結合したFvから選択される抗体または抗体フラグメントの一部である、請求項42〜59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
ポリペプチドが請求項42に記載の方法により取得可能であり、該方法における重鎖可変ドメインがヒト重鎖可変ドメインであり、軽鎖可変ドメインが非ヒト哺乳動物に由来するものである、抗体軽鎖可変ドメインを含むか、またはそれからなる単離された抗体ポリペプチド。
【請求項62】
軽鎖可変ドメインがラクダ科動物に由来するものである、請求項61に記載の抗体ポリペプチド。
【請求項63】
軽鎖可変ドメインを、ラクダ科動物のIgGまたはラクダ科動物から誘導されたIgGの一部として提供する、請求項61に記載の抗体ポリペプチド。
【請求項64】
軽鎖可変ドメインを、ヒトIgGまたはヒトから誘導されたIgGの一部として提供し、軽鎖可変ドメインがIgG中で請求項42に記載の重鎖可変ドメインと異なる重鎖可変ドメインと対形成させる、請求項61に記載の抗体ポリペプチド。
【請求項65】
請求項35〜38および61〜64のいずれか1項に記載のポリペプチドの可変ドメインのCDR3と比較してCDR3突然変異を有する、請求項35〜38および61〜64のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの誘導体。
【請求項66】
請求項35〜38および61〜64のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの親和性成熟により産生された抗体ポリペプチド誘導体。
【請求項67】
請求項35〜38および61〜64のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドまたは請求項65もしくは67に記載の誘導体に連結された半減期延長部分を含むポリペプチドであって、該部分がPEG;抗体定常ドメイン;抗体Fc領域;アルブミンもしくはその断片;アルブミン、アルブミン断片に結合するペプチドもしくは抗体フラグメント;新生児Fc受容体;トランスフェリン;またはトランスフェリン受容体から選択される、前記ポリペプチド。
【請求項68】
医薬としての請求項61〜67のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの使用。
【請求項69】
ヒトにおける疾患または症状の治療および/または予防のための請求項61〜67のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの使用。
【請求項70】
軽鎖可変ドメインまたは抗体ポリペプチドの可変ドメインが、TNFα、血清アルブミン、フォン・ビルブラント因子(vWF)、IgE、インターフェロンγ、EGFR、IgE、MMP12、PDK1およびアミロイドβ(A-β)、または添付物1に列挙された標的のいずれか1つからなる群より選択される標的リガンドに結合する、請求項42〜66のいずれか1項に記載の方法または請求項61〜67のいずれか1項に記載の抗体または請求項68もしくは69に記載の使用。
【請求項71】
選択された可変ドメインの突然変異体または誘導体を作製する工程を含む、請求項1、11または42に記載の方法。
【請求項72】
B細胞集団を、それぞれ単一のB細胞型を含む複数のウェルまたは容器中で提供する、請求項19〜22および49〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
B細胞集団を、それぞれ平均で1個のB細胞型を含む複数のウェルまたは容器中で提供する、請求項19〜22および49〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
単一可変ドメインおよびIgGを含む抗体ポリペプチドの集団中の抗体単一可変ドメインからIgGを分離する方法であって、
a)該集団を一般リガンドと接触させること、および
b)一般リガンドに結合するサブ集団を選択し、それによって単一可変ドメインからIgGを分離すること、
を含み、一般リガンドが抗体CH1ドメイン、軽鎖定常ドメイン(CL)、IgGヒンジまたは抗体軽鎖可変ドメインに対する結合特異性を有する、前記方法。
【請求項75】
一般リガンドを、プロテインL、プロテインLドメイン、もしくは軽鎖可変ドメインに結合するプロテインLの誘導体;プロテインG、プロテインGのドメイン、もしくはCH1に結合するプロテインGの誘導体;抗体および抗体フラグメント、アフィボディ、LDL受容体ドメインならびにEGFドメインから選択する、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
一般リガンドを、dAb、Nanobody(商標)、scFv、Fab、Fab'、F(ab)2、F(ab')2、scFv、Fvまたはジスルフィド結合したFvから選択する、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
可変ドメインがヒト単一可変ドメインであり、IgGがヒトIgGである、請求項74〜76のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
一般リガンドが、1 mM以下の親和性で抗体CH1ドメイン、軽鎖定常ドメイン(CL)、IgGヒンジまたは抗体軽鎖可変ドメインに結合する、請求項74〜77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
一般リガンドが、1μM以下の親和性で抗体CH1ドメイン、軽鎖定常ドメイン(CL)、IgGヒンジまたは抗体軽鎖可変ドメインに結合する、請求項74〜77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
一般リガンドが、100 nM以下の親和性で抗体CH1ドメイン、軽鎖定常ドメイン(CL)、IgGヒンジまたは抗体軽鎖可変ドメインに結合する、請求項74〜77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
ラクダ科動物のVHHドメインおよびIgGを含む抗体ポリペプチドの集団中のIgGからラクダ科動物のVHH単一可変ドメインを分離する方法であって、
a)該集団を一般リガンドと接触させること、および
b)一般リガンドに結合するサブ集団を選択し、それによってIgGから単一可変ドメインを分離すること、
を含み、一般リガンドが(i)VHHに対する結合特異性を有するが、VHに対する結合特異性を有さず;または(ii)重鎖抗体(H2)ヒンジに対する結合特異性を有する、前記方法。
【請求項82】
一般リガンドを、抗体軽鎖可変ドメイン、抗体および抗体フラグメントから選択する、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
一般リガンドを、dAb、Nanobody(商標)、scFv、Fab、Fab'、F(ab)2、F(ab')2、scFv、Fvまたはジスルフィド結合したFvから選択する、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
一般リガンドが、1 mM以下の親和性でVHHまたは重鎖抗体(H2)ヒンジに結合する、請求項81〜83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
一般リガンドが、1μM以下の親和性でVHHまたは重鎖抗体(H2)ヒンジに結合する、請求項81〜83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
一般リガンドが、100 nM以下の親和性でVHHまたは重鎖抗体(H2)ヒンジに結合する、請求項81〜83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
抗体ポリペプチド集団をB細胞により提供する、請求項74〜86のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
可変ドメインがラクダ科動物のVHHであり、IgGがラクダ科動物のIgGである、請求項74〜87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
可変ドメインをラクダ科動物の重鎖(H2)抗体により提供する、請求項74〜88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
一般リガンドを標識するか、またはタグ付けする、請求項74〜89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
一般リガンドが添付物2a)、c)、d)またはe)から選択される抗体可変ドメインである、請求項1〜7および11〜90のいずれか1項に記載の方法、抗体ポリペプチド、誘導体または使用。
【請求項92】
抗体ポリペプチドのレパートリーから、標的リガンドと一般リガンドに結合する単一可変ドメインを選択する方法であって、
a)該レパートリーを標的リガンドと接触させ、それに結合した単一可変ドメインを選択する工程;および
b)選択された可変ドメインを一般リガンドと接触させ、一般リガンドに結合する可変ドメインを選択する工程、
を含み、一般リガンドが添付物2c)またはe)から選択される抗体可変ドメインであり;ならびに
(i)選択された可変ドメインが重鎖可変ドメインである場合、一般リガンドが軽鎖可変ドメインであるか、または(ii)選択された可変ドメインが軽鎖可変ドメインである場合、一般リガンドが重鎖可変ドメインである、前記方法。
【請求項93】
抗体ポリペプチドのレパートリーが重鎖可変ドメインのレパートリーであり、一般リガンドが軽鎖可変ドメインである、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
抗体ポリペプチドのレパートリーが軽鎖可変ドメインのレパートリーであり、一般リガンドが重鎖可変ドメインである、請求項92に記載の方法。
【請求項95】
選択された可変ドメインの突然変異体または誘導体を作製する工程を含む、請求項92〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
一般リガンドが、選択された可変ドメインと同じ標的リガンド種に結合する、請求項92〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
一般リガンドが、選択された可変ドメインと異なる標的リガンド種に結合する、請求項92〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
選択された可変ドメインを、一般リガンドと同一である抗体可変ドメインまたはその誘導体と組み合わせて、標的リガンド結合特異性を有する生成物を作製することを含む、請求項92〜97のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
標的リガンドに結合する添付物2c)(i)〜(iv)のいずれかに記載の抗体または抗体フラグメントの誘導体を作製する方法であって、
a)該抗体もしくはフラグメントの重鎖可変ドメインまたは請求項94に記載の方法における一般リガンドと同一の可変ドメインを使用し、工程a)で用いられる標的リガンドが抗体もしくはフラグメントが結合する標的リガンドであり、それによって、標的リガンドおよび重鎖可変ドメインに結合する軽鎖単一可変ドメインを選択すること;ならびに
b)抗体もしくはフラグメントの少なくとも1個の軽鎖可変ドメインを、選択された軽鎖可変ドメイン;同一の軽鎖可変ドメインもしくはその誘導体と置換すること、
を含む前記方法。
【請求項100】
添付物2c)(i)〜(iv)のいずれかに記載の抗体または抗体フラグメントの多特異的誘導体を作製する方法であって、
a)該抗体もしくはフラグメントの重鎖可変ドメインまたは請求項94に記載の方法における一般リガンドと同一の可変ドメインを使用し、工程a)で用いられる標的リガンドが抗体もしくはフラグメントが結合する標的リガンドと異なる標的リガンドであり、それによって、異なる標的リガンドおよび重鎖可変ドメインに結合する軽鎖単一可変ドメインを選択すること;ならびに
b)抗体もしくはフラグメントの少なくとも1個の軽鎖可変ドメインを、選択された軽鎖可変ドメイン;同一の軽鎖可変ドメインもしくはその誘導体と置換し、それによって多特異的生成物を作製すること、
を含む前記方法。
【請求項101】
標的リガンドに結合する添付物2c)(i)〜(iv)のいずれかに記載の抗体または抗体フラグメントの誘導体を作製する方法であって、
a)該抗体もしくはフラグメントの軽鎖可変ドメインまたは請求項94に記載の方法における一般リガンドと同一の可変ドメインを使用し、工程a)で用いられる標的リガンドが抗体もしくはフラグメントが結合する標的リガンドであり、それによって、標的リガンドおよび軽鎖可変ドメインに結合する重鎖単一可変ドメインを選択すること;ならびに
b)抗体もしくはフラグメントの少なくとも1個の重鎖可変ドメインを、選択された重鎖可変ドメイン;同一の重鎖可変ドメインもしくはその誘導体と置換すること、
を含む前記方法。
【請求項102】
添付物2c)(i)〜(iv)のいずれかに記載の抗体または抗体フラグメントの多特異的誘導体を作製する方法であって、
a)該抗体もしくはフラグメントの軽鎖可変ドメインまたは請求項94に記載の方法における一般リガンドと同一の可変ドメインを使用し、工程a)で用いられる標的リガンドが抗体もしくはフラグメントが結合する標的リガンドと異なる標的リガンドであり、それによって、異なる標的リガンドおよび軽鎖可変ドメインに結合する重鎖単一可変ドメインを選択すること;ならびに
b)抗体もしくはフラグメントの少なくとも1個の重鎖可変ドメインを、選択された重鎖可変ドメイン;同一の重鎖可変ドメインもしくはその誘導体と置換し、それによって多特異的生成物を作製すること、
を含む前記方法。
【請求項103】
重鎖可変ドメインを、ラクダ科動物から誘導された重鎖可変ドメイン;VHHドメイン;Nanobody(商標);位置44にグリシンを有するVHH;位置45にロイシンを有するVHH;位置47にトリプトファンを有するVHH;位置44にグリシンを有し、位置45にロイシンを有するVHH;位置44にグリシンを有し、位置47にトリプトファンを有するVHH;位置45にロイシンを有し、位置47にトリプトファンを有するVHH;位置44にグリシン、位置45にロイシンおよび位置47にトリプトファンを有するVHH;位置103にトリプトファンまたはアルギニンを有するVHH;ヒト化ラクダ科動物もしくはマウス重鎖可変ドメイン;ヒト化Nanobody(商標);ヒト重鎖可変ドメイン;ヒトから誘導された重鎖可変ドメイン;生殖系列遺伝子配列DP47によりコードされるFW2と同一であるFW2配列を有する重鎖可変ドメイン;または生殖系列遺伝子配列DP47によりコードされる位置44、45および47と同一である位置44、45および47を有する重鎖可変ドメインからなる群より選択する、請求項100〜102のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
軽鎖可変ドメインを、ヒト軽鎖可変ドメイン;ヒトから誘導された軽鎖可変ドメイン;生殖系列遺伝子配列DPK9によりコードされるFW2と同一であるFW2配列を有する軽鎖可変ドメイン;ラクダ科動物軽鎖可変ドメイン;ラクダ科動物から誘導された軽鎖可変ドメイン;およびヒト化ラクダ科動物もしくはマウス軽鎖可変ドメインから選択する、請求項99または101に記載の方法。
【請求項105】
a)選択された可変ドメインが重鎖可変ドメインであり、抗体もしくはフラグメントの各重鎖可変ドメインを、選択された重鎖可変ドメイン;同一の重鎖可変ドメインもしくはその誘導体と置換するか、またはb)選択された可変ドメインが軽鎖可変ドメインであり、抗体もしくはフラグメントの各軽鎖可変ドメインを、選択された軽鎖可変ドメイン;同一の軽鎖可変ドメインもしくはその誘導体と置換する、請求項99〜104のいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
請求項99〜105のいずれか1項に記載の方法により取得可能な誘導体。
【請求項107】
請求項99〜105のいずれか1項に記載の方法により取得可能である、Panorex(商標)、Rituxin(商標)、Zevalin(商標)、Mylotarg(商標)、Campath(商標)、Herceptin(商標)、ReoPro(商標)、Synagis(商標)、Xolair(商標)、Remicade(商標)、Simulect(商標)、OKT3(商標)、Orthoclone(商標)、Zenapax(商標)、Humira(商標)、Bexxar(商標)、Raptiva(商標)、Antegren(商標)、Erbitux(商標)およびAvastin(商標)から選択される抗体または抗体フラグメントの誘導体。
【請求項108】
一般リガンドが、Panorex(商標)、Rituxin(商標)、Zevalin(商標)、Mylotarg(商標)、Campath(商標)、Herceptin(商標)、ReoPro(商標)、Synagis(商標)、Xolair(商標)、Remicade(商標)、Simulect(商標)、OKT3(商標)、Orthoclone(商標)、Zenapax(商標)、Humira(商標)、Bexxar(商標)、Raptiva(商標)、Antegren(商標)、Erbitux(商標)およびAvastin(商標)から選択される抗体もしくは抗体フラグメントに由来する抗体可変ドメインまたは該抗体もしくは抗体フラグメントにより結合した標的リガンドに結合する同一の可変ドメインもしくはその誘導体である、請求項100に記載の方法。
【請求項109】
請求項108に記載の方法により取得可能である、標的リガンド結合特異性を有する生成物。
【請求項110】
医薬としての請求項106〜107および109のいずれか1項に記載の誘導体または生成物の使用。
【請求項111】
ヒトにおける疾患または症状の治療および/または予防のための請求項106〜107および109のいずれか1項に記載の誘導体または生成物の使用。
【請求項112】
症状が添付物2c)(i)中の抗体もしくは抗体フラグメントについて列挙された症状である、ヒトにおける疾患または症状の治療および/または予防のための請求項106または109に記載の誘導体または生成物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図7−3】
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【図7−4】
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【公表番号】特表2009−511892(P2009−511892A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535094(P2008−535094)
【出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【国際出願番号】PCT/GB2006/003781
【国際公開番号】WO2007/042809
【国際公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(502197046)ドマンティス リミテッド (47)
【Fターム(参考)】