説明

抗菌性炭素

本発明は、消化管の疾患および中毒、特に下痢をとりわけ治療するための抗菌性炭素ならびにその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消化管の疾患および中毒、具体的には下痢を特に治療するための、抗菌性炭素ならびにその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
下痢という用語によって、腸からごく頻繁に薄い液体の排出が起こることと理解される。この疾患は、腸の運動亢進によって、すなわち小腸および大腸内での分泌障害ならびに吸収障害によって引き起こされる。これらの障害の主な原因は、しばしば、腸の内容物の変化、具体的には腸に適合しない病原菌(細菌)のコロニーによるか、または有害物質の吸収による正常な腸内細菌叢の変化である。
【0003】
重度の持続性の下痢は、水および電解質の大きな喪失を意味し、特に幼児においては、致死的な循環虚脱を起こす恐れがあり、その結果塩および砂糖の静脈内注射によって、極端な場合は血漿輸血によってのみ解消され得る。そのため、この水および電解質の大きな喪失を早急に阻止することが絶対的に必要である。
【0004】
長い間、例えば炭素(活性炭を含む)および白陶土(カオリン)を含む吸着剤で下痢を治療することが通例であった。吸着剤は、その活性表面上に物理的に可逆的に固定することによって、細菌、細菌毒素および局所刺激物を結合する。薬用炭は、いわゆる活性炭のことであり、そこでは、特定のプロセスによって、最大限の有効表面積が得られる。薬用炭は体内投与されると、赤痢、コレラ、腸チフス、食事性中毒症、消化不良、腸内ガス、慢性胃炎、てんかん、めまい、萎黄病、炭疽病等、特に細菌感染症に対して優れた治療効果を示すことが報告された。薬物および毒物の望ましくない摂取の場合には、薬用炭を応急的に経口投与すると、解毒に効き目がある。さらに、薬用炭の内用は、様々な疾患のために生じる代謝異常によって形成された有害物質を消化管から除去するのに有効である。これらの作用は、毒素、異常代謝物、または消化管内でこのような毒素および/または異常代謝物の形成を誘発する物質が、生体には完全に無害である薬用炭に吸着され、生体に経口投与された薬用炭が、前記の有害物質を保持しながら、生体外に排出されるという事実によるものと考えられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記薬用炭は、有害物質を吸着するか、または細菌を結合することができるにすぎない。細菌による有害物質のさらなる生成が急速に減少するため、多くの場合、細菌を除去するだけでなく、それらを殺滅することが望ましい。そのため、細菌を吸着することができるだけでなく、好ましくは最適な時期にそれらを殺滅することができる一般的な薬用炭の代替物が大いに必要とされている。
【0006】
そのため、本発明の目的は、細菌を結合するだけでなく、それらを殺滅することによってその数を減少させる物質を提供することである。
【0007】
この目的は、本発明の抗菌性炭素により実現される。抗菌性炭素は、抗菌性薬用炭であることが好ましい。
【0008】
そのため、本発明は、抗菌性化合物として、炭素、好ましくは活性炭、ならびに酸化銀を含む懸濁液および/または溶液を撹拌することによって得られる抗菌性炭素、好ましくは薬用炭を対象とする。
【0009】
急性下痢を治療するために通常用いられる使用に好適な薬用炭と銀塩との間の化学反応により、強力な抗菌活性を示す物質が生み出されることが判明した。炭素の高い吸着能力は、炭素に結合した銀による影響を受けない。そのため得られた物質は、細菌を吸着および結合するのに非常によく適しており、細菌の数を減少させる銀イオンを同時に放出するため、より有効な方法で下痢を治療することが可能である。
【0010】
炭素と銀塩との物理的混合物と比較して、このような抗菌性炭素、特に薬用炭の場合には、任意の生薬不適合性を回避することが顕著な利点である。さらに、銀塩の溶解性の問題は、酸化銀または他の銀塩等の銀化合物を用いた薬用炭の処理法により克服されている。銀種の高度な表面分布は表面での優れた活性を確実にするので、少量の銀種しか必要としない。
【0011】
本発明による抗菌性炭素は、通常、任意の種類の炭素、好ましくは活性炭、特に薬用炭として使用される活性炭に基づくことができる。前記薬用炭の出発物質は、おがくず、石炭、ヤシ殻、ピッチ、有機合成ポリマー等を含む公知の出発物質のいずれかである。薬用炭は、ヤシ殻に基づくことが好ましい。特に該薬用炭は、Merck KGaA、Darmstadt、Germanyから市販されているKohle−Compretten(登録商標)で使用されているようなものである。
【0012】
また、本発明で使用する好ましい薬用炭は、球形粒子の形態をとることもできる。このような球形粒子は、ピッチなどのバインダーを使用して前記粉末状物質を小型の球体に成形するステップと、このようにして得られた球体を炭化するために800〜1000℃の温度にて不活性雰囲気下で加熱して、焼成するステップと、前記球体を900〜1000℃の温度にて蒸気雰囲気下で活性化するステップとを含むプロセスによって得られる。この種のプロセスは、当業者に知られている。通常、得られた球体は、0.05〜2mm、好ましくは0.1〜1.0mmの直径を有し、表面積は、市販の表面積測定器で決定したとき、500〜2000m2/g、好ましくは700〜1500m2/gの範囲である。細孔空洞の容積は、市販の水銀ポロシメーターにより決定し、通常0.05〜1.0cm3/g、好ましくは0.1〜0.8cm3/gの範囲で、細孔半径は100〜75000Åである。
【0013】
本発明による抗菌性炭素は、簡単な方法で得ることができる。したがって、抗菌性炭素、好ましくは抗菌性薬用炭を調製する方法も、本発明の一部である。本発明による抗菌性薬用炭を製造する好ましいプロセスは、炭素、好ましくは活性炭、および抗菌性成分としての酸化銀を含む懸濁液および/または溶液の撹拌を含む。前記プロセスは、A. Goetz, E.C.Y. Inn in "Reversible Photolysis of Ag Sorbed on Collodial Metal Oxides" in Rev. Modern Phys. 1948, 20, 131-142に記載のプロセスに基づく。これに関連して、驚くべきことに、銀カチオンの酸化物含有表面への結合を対象とするプロセスも、銀カチオンを炭素の表面に結合させるのに使用できる。
【0014】
調製は、水、エタノール、メタノール、1−プロパノール、2−プロパノールおよび/またはそれらの混合物中で行うことができ、水を使用するのが好ましい。調製温度は、10〜60℃の間、好ましくは20〜45℃の間で変動してよく、37℃で維持されるのが最も好ましい。
【0015】
懸濁液および/または溶液は、4〜24時間、好ましくは8〜20時間、最も好ましくは10〜18時間撹拌される。
【0016】
抗菌活性を有する類似の炭素は、例えばハロゲン化銀、硝酸銀、硫酸銀、酢酸銀等のカルボン酸銀、安息香酸銀、炭酸銀、クエン酸銀、乳酸銀、サリチル酸銀等の例えば銀塩だけでなく、酸化銅、硫化銅、硝酸銅、炭酸銅、硫酸銅、ハロゲン化銅、カルボン酸銅、酸化亜鉛、硫化亜鉛、ケイ酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、リン酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、サルチル酸亜鉛、乳酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、ヨウ素酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、またはそれらの組合等、他の抗菌性化合物で酸化銀の代用とすることによって得ることができる。最も好ましくは、酸化銀、酢酸銀、硫酸銅、酢酸亜鉛が使用される。
【0017】
抗菌性化合物の量は、炭素、特に薬用炭に対して、0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜5重量%、および最も好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲である。
【0018】
得られた抗菌性炭素は、当業者に公知の任意の方法を用いて分離することができる。生成物は、ろ過するか、または吸引ろ過して、水洗するのが好ましい。さらに、銀処理炭は、アセトン等の有機溶媒でさらに洗浄し、残留水を除去することができる。本発明の抗菌性炭素は乾燥させてもよい。抗菌性炭素は、オーブン内で、最も好ましくは50℃未満の温度にて乾燥させるか、または真空ポンプもしくは連続フラッシュ蒸発器を使用することによって、最も好ましくは真空で溶媒を蒸発させることによって乾燥させるのが好ましい。
【0019】
前記の製造プロセスは、容易に実行でき、導入した炭素の特徴、すなわち優れた吸着能力に抗菌活性を加えることができる。必要とされる化合物はすべて容易に入手でき、容易に扱うことができる。前記プロセスは、技術経費なしに、炭素、特に薬用炭の製造プロセスに直接従って実行できる。
【0020】
また、本発明は、本発明の少なくとも1つの抗菌性炭素、好ましくは抗菌性薬用炭を含む医薬または化粧品組成物、および医薬として許容できる担体も提供する。医薬組成物は、経口適用のために使用されるのが好ましい。化粧品組成物の場合、局所適用のために使用されるのが好ましい。
【0021】
医薬または化粧品組成物を調製する適当な方法は、本発明の抗菌性炭素と、医薬または化粧品として許容できる担体とを混合することを含む。
【0022】
医薬または化粧品組成物の種類に応じて、導入する抗菌性炭素の量は、0.1〜99重量%の間の範囲で変動させてもよい。暗色の生成物が所望される場合、例えばアイシャドーの場合、抗菌性炭素の量は99重量%まで増大させることができる。抗菌性炭素を保存料として使用する場合、少量、例えば10重量%以下を使用する。この場合、抗菌特性は、組成物にさらに導入される保存料の必要量を減少させるために使用できる。そのため、保存料としての本発明の抗菌性炭素の使用は、本発明のさらなるテーマである。
【0023】
前記のように調製した抗菌性薬用炭の医薬組成物は、経口投与用の粉末の懸濁液として製剤してもよい。粉末は、使用前に適当な希釈剤または他の医薬として許容できる担体を添加することによって再構成できる。液体製剤は、等張緩衝水溶液であってよい。適当な希釈液の例としては、等張生理食塩水、標準5%ブドウ糖液、または酢酸ナトリウムもしくはアンモニウム緩衝溶液である。このような製剤は、経口投与用に使用し得る。ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アカシア、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウムまたはクエン酸ナトリウム等の賦形剤を添加することが望ましいこともある。
【0024】
あるいは、これらの化合物は、経口投与用にカプセル化、錠剤化してもよく、または乳液もしくはシロップに調製してもよい。医薬として許容できる固体または液体担体は、組成物を増強もしくは安定化するため、または組成物の調製を促すために添加され得る。経口投与用には、医薬組成物は、医薬として許容できる賦形剤(例えば硫酸カルシウム二水和物、白土、ステアリン酸、タルク、ペクチン、アカシア、寒天もしくはゼラチン)、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、充填剤(例えばラクトース、微結晶性セルロースもしくはリン酸カルシウム)、潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクもしくはシリカ)、崩壊剤(例えばジャガイモデンプンもしくはデンプングリコール酸ナトリウム)、または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)を用いて従来の方式により調製された、例えば、錠剤(飲み込み可能なもののみ)、カプセルまたはジェルキャップ等の固形剤形の形をとり得る。錠剤は、当技術分野で周知の方法でコーティングできる。液体担体としては、シロップ、落花生油、オリーブ油、生理食塩水および水が挙げられる。また、前記担体は、モノステアリン酸グリセリルもしくはジステアリン酸グリセリル等の持続放出用物質を、単独でまたはワックスと共に含んでもよい。医薬製剤は、錠剤に対しては粉砕、混合、造粒、および必要な場合圧縮すること;または硬ゼラチンカプセル剤に対しては粉砕、混合および充填することを伴う、従来の製薬技術に従って作製される。液体担体が使用される場合、製剤は、シロップ、エリキシル、乳液または水性もしくは非水性懸濁液の形態となろう。このような液体製剤は、直接経口投与してもよく、または軟ゼラチンカプセルに充填してもよい。
【0025】
前記のように調製した抗菌性炭素の化粧品組成物は、例えば口紅、リップケアスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドー、ほお紅、パウダーメーキャップ、エマルジョンメーキャップおよびワックスメーキャップとして、好ましくはマスカラ、アイライナーまたはアイシャドーとして製剤できる。化粧品組成物は、対応する用途のために通常使用される成分をさらに含有する。例えば、抗菌性炭素に加えて、マスカラの成分は、水、ワックス増粘剤、フィルム形成剤および保存料を含む。さらなる成分を導入してもよく、その成分は当業者に知られている。
【0026】
化粧用途では、本発明の抗菌性炭素の使用は、炭素の着色特性と抗菌特性とを組み合わせた利点がある。抗菌性炭素の二機能性は、組成物が微生物によって劣化するのを防ぐために必要である保存料の量を減らすために使用できる。
【0027】
さらに、本発明は、好ましくは下痢を治療するための薬剤としての、または解毒剤としての本発明の抗菌性炭素の使用を対象とする。この場合、抗菌性薬用炭が好ましい。薬剤は、前記のように任意の公知の製剤の形態であってよい。
【0028】
したがって、本発明の抗菌性炭素は、特に下痢を治療するための薬剤の製造において使用できる。
【0029】
本発明の抗菌性炭素およびその製造プロセスは、以下の実施例によってより例示的に示されるが、これらに限定されるものではない。
実施例
1)抗菌性炭素の調製
薬用炭14g(Kohle−Compretten(登録商標)、Merck KGaA、Darmstadt、Germany)を脱塩水60ml中で懸濁する。薬用炭の量に対して0.09重量%の酢酸銀を懸濁液に添加する。前記懸濁液を37℃にて14時間撹拌する。その後、得られた懸濁液をろ過し、脱塩水で3回、次いでアセトンで5回洗浄する。生成物は、乾燥キャビネット中、真空下で乾燥させる。
2)抗菌性の調査
欧州薬局方の標準の手順を使用して、抗菌性炭素の抗菌活性を測定する。供試微生物の懸濁液(105〜106CFU/ml)を試験すべき抗菌性炭素を含有する容器中に接種する。接種した懸濁液試料を取り出し、細菌の数を一般に知られている寒天平板法で測定する。細菌の数は、接種後t=0、t=24時間、t=48時間、t=7日間、t=14日間およびt=28日間で測定する。
【0030】
結果は、対数減少値で示す(対数接種原−対数(細菌数)t)。値が高いほど、抗菌活性が良好である。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
銀含有量2.3重量%の抗菌性炭素を使用することで類似の結果が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌性化合物として炭素、好ましくは活性炭、および酸化銀を含む懸濁液および/または溶液を撹拌することによって得られる抗菌性炭素。
【請求項2】
前記懸濁液および/または溶液中で使用する活性炭が薬用炭であることを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性炭素。
【請求項3】
前記懸濁液および/または溶液中で使用する活性炭が、ヤシ殻に基づくことを特徴とする、請求項1または2に記載の抗菌性炭素。
【請求項4】
前記懸濁液および/または溶液中で使用する酸化銀が、ハロゲン化銀、硝酸銀、硫酸銀、カルボン酸銀、炭酸銀、クエン酸銀、酸化銅、硫化銅、硝酸銅、炭酸銅、硫酸銅、ハロゲン化銅、カルボン酸銅、酸化亜鉛、硫化亜鉛、ケイ酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、リン酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、サルチル酸亜鉛、乳酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、ヨウ素酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、またはそれらの組合により代用されることを特徴とする、請求項1から3の一項または複数項に記載の抗菌性炭素。
【請求項5】
前記懸濁液および/または溶液中での前記抗菌性化合物の使用量が、前記活性炭に対して、0.001〜10重量%の範囲、好ましくは0.005〜5重量%の間であることを特徴とする、請求項1から4の一項または複数項に記載の抗菌性炭素。
【請求項6】
抗菌性化合物として炭素、好ましくは活性炭、および酸化銀を含む懸濁液および/または溶液を撹拌することを含む、請求項1から5の一項または複数項に記載の抗菌性炭素を調製する方法。
【請求項7】
前記調製が水、エタノール、メタノール、1−プロパノール、2−プロパノールおよび/またはそれらの混合物中で行われることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記調製温度が10〜60℃の間であることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記懸濁液および/または溶液が4〜24時間撹拌されることを特徴とする、請求項6から8の一項または複数項に記載の方法。
【請求項10】
前記酸化銀が、ハロゲン化銀、硝酸銀、硫酸銀、カルボン酸銀、炭酸銀、クエン酸銀、酸化銅、硫化銅、硝酸銅、炭酸銅、硫酸銅、ハロゲン化銅、カルボン酸銅、酸化亜鉛、硫化亜鉛、ケイ酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、リン酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、サルチル酸亜鉛、乳酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、ヨウ素酸亜鉛、ヨウ化亜鉛またはその組合により代用されることを特徴とする、請求項6から9の一項または複数項に記載の方法。
【請求項11】
保存料としての請求項1から5の一項または複数項に記載の抗菌性炭素の使用。
【請求項12】
薬剤としての請求項1から5の一項または複数項に記載の抗菌性炭素の使用。
【請求項13】
前記薬剤が、下痢を治療するために、または解毒剤として使用されることを特徴とする請求項12に記載の使用。
【請求項14】
下痢を治療するための薬剤の製造において、請求項1から5の一項または複数項に記載の抗菌性炭素の使用。
【請求項15】
医薬または化粧品として許容できる担体と共に、請求項1から5の一項または複数項に記載の抗菌性炭素を含む、医薬または化粧品組成物。
【請求項16】
前記医薬組成物が経口適用のために使用されることを特徴とする、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記化粧品組成物が局所適用のために使用されることを特徴とする、請求項15に記載の化粧品組成物。
【請求項18】
請求項1から5の一項もしくは複数項に記載の抗菌性炭素の量が、0.1〜99重量%の間の範囲であることを特徴とする、請求項15から17の一項または複数項に記載の医薬または化粧品組成物。
【請求項19】
請求項1から5の一項もしくは複数項に記載の抗菌性炭素と、医薬または化粧品として許容できる担体とを混合することを含む、請求項15から18の一項または複数項に記載の医薬または化粧品組成物を調製する方法。

【公表番号】特表2009−539891(P2009−539891A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514654(P2009−514654)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004386
【国際公開番号】WO2007/144057
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】