折り畳みパイプ棚用管継手
【課題】リース、レンタル用として頻繁に運送、収納が繰り返される折り畳みパイプ棚の管継手に関し、棚の組立時の煩雑さを解消すると共に、長期の使用にも棚にユレが起こらず、スムーズな開閉を実現する折り畳みパイプ棚の管継手が求められている。
【解決手段】従来の技術でユレの原因であった管継手の折り畳み部材である奥行パイプ嵌入部材を一体成形とし、嵌合溝内に一体的に形成された正円柱状の回動軸を、管継手本体基部に延設された回動支持部に穿たれた正円形の軸受孔に通すため、管継手本体を軸受孔の中心から縦方向に二分割して形成し、左右に分かれて半円形となった軸受孔に該回動軸を挟み込みながら、管継手本体の合わせ面に穿たれた係止穴に係止ピン等を圧入して合体一体化させた折り畳みパイプ棚の管継手を提供する。
【解決手段】従来の技術でユレの原因であった管継手の折り畳み部材である奥行パイプ嵌入部材を一体成形とし、嵌合溝内に一体的に形成された正円柱状の回動軸を、管継手本体基部に延設された回動支持部に穿たれた正円形の軸受孔に通すため、管継手本体を軸受孔の中心から縦方向に二分割して形成し、左右に分かれて半円形となった軸受孔に該回動軸を挟み込みながら、管継手本体の合わせ面に穿たれた係止穴に係止ピン等を圧入して合体一体化させた折り畳みパイプ棚の管継手を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、リース、レンタル向けの商品ディスプレイ用パイプ棚の管継手に関し、特に管継手基部に連係する奥行方向のパイプ支持部を水平方向に回動自在な構成とすることにより棚全体を折り畳むことができるようにした折り畳みパイプ棚用管継手に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
初期の折り畳みパイプ棚の管継手は、複数のパイプ嵌入部が直角に交わる基部から棚の奥行方向に延設した平板の先端部を半円状に形成し、中心に軸受孔をあけたフランジ型回動支持部を、奥行方向のパイプ嵌入部材に設けた嵌合溝に嵌入し、螺子を回動軸として係合していた。
【０００３】
しかしながら、螺子により係合された管継手は棚全体の美観を損なうため、同型の管継手に螺子止め位置の上下を変えた二種類が必要となり、組み立て時の煩雑さのほか、運搬途中に螺子が緩んで抜け落ちるという欠点があった。
【０００４】
そこで、本発明の発明者は、先に、奥行方向のパイプ嵌入部材を上下に二分割して形成する構成とし、一方に回動軸となる円柱状のダボを突設すると共に、他方に軸穴を設けて表面処理を施した後、回動支持部の軸受孔を挿通しプレス機にて圧入して一体とする発明を完成し、特許を取得した。( 特許 第３２０４４９４号 )
【０００５】
該特許の管継手は美感上の問題点を解決し、パイプ棚の組み立て時の煩雑さを解消すると共に、管継手の在庫種類の削減を実現したが、１６ミリ角パイプを使用するという寸法上の制約のため圧入強度が十分とは言えず、リース、レンタル使用で頻繁に折り畳み、運送を繰り返すうち圧入部分に緩みが生じ、回動支持部を挟み込む奥行パイプ嵌入部材の嵌合溝が広がることにより、特にパイプ棚の奥行方向への揺れが大きくなるという問題が生じた。
【０００６】
そこで、本発明の発明者は管継手の基部に延設された回動支持部の軸受孔に切欠部を設けて回動軸の装着口とし、奥行パイプ嵌入部材を回動支持部への嵌合溝、及び円柱を装着口よりやや狭く平行に２面削り落とした略平行楕円柱状の回動軸を備えた一体成形型とすると共に、回動軸のズレを防止するために樹脂製の回動軸押さえ部材を用いる構成とし再び特許を申請した。（特許出願２００３−１０４６２１）
【０００７】
しかしながら、ここでも折り畳んだパイプ棚を広げる際に、略平行楕円柱状である回動軸の角部が軸受孔の切欠部分とこすれて磨耗し、棚の設置、収納を繰り返すうちスムーズな回動を妨げる原因となることが判明した。
【０００８】
【特許文献１】特開２００４−２７０９０８号
【特許文献２】特許第３２０４４９４号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明の発明者による従来の技術は、折り畳みパイプ棚用管継手の美感上の問題点を解決し、型種の削減によりパイプ棚の組み立て時の煩雑さを解消すると共に、奥行方向へのユレの防止を実現したが、リース、レンタル使用で頻繁に設置、折り畳んでの収納、運搬を繰り返しても回動部分に磨耗が起こりにくい折り畳みパイプ棚用管継手を提供することが新たな課題となった。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
前記課題を解決するため、本発明にかかる折り畳みパイプ棚の管継手は、奥行方向のパイプ部材が間口方向のパイプ部材に対して直角に折り畳み可能な構成とした折り畳みパイプ棚用の管継手であって、複数のパイプ嵌入部が直角に交わる基部から棚の奥行方向に延設した平板状の回動支持部の先端を半円状に形成するとともに、その中心に軸受孔を穿設した管継手本体に、奥行のパイプ嵌入部に形成された嵌合溝に前記回動支持部を回動軸により回動自在に挟んで係合した構造の管継手において、管継手本体１０を回動支持部１３の軸受孔１４の中心から縦方向に二分割し、奥行のパイプ嵌入部１２に一体的に形成されている回動軸２２が該軸受孔１４に嵌入した状態となるように合体接合した構造である。
【００１１】
また、二分割して形成された管継手本体が、合わせ面双方に穿たれた複数の係止穴と別部材である複数の係止ピンによって合体接合される構成でもある。
さらに、二分割して形成された管継手本体が、合わせ面の一方に穿たれた複数のダボ穴と、合わせ面の他方に突設した複数のダボにより一体化される構成でもある。
更にまた、二分割して形成された管継手本体が、照明器具等の電源コードの通線孔となるように、合わせ面双方の縦方向全幅に半円溝を設け、合体したとき該半円溝が接合して貫通孔を形成する構造とすることも可能である。
【００１２】
本件発明の奥行パイプ嵌入部材は、一体成形とし、回動軸を正円柱とするとともに、管継手本体の回動支持部の軸受孔は正円とする必要がある。一体成形された回動軸を軸受孔に通すため、本発明は管継手本体を回動支持部の軸受孔の中心から縦方向に二分割して左右別個に製作し、半円ずつに分かれて形成された軸受孔に奥行パイプ嵌入部材の回動軸を挟み込んだ後、ダボ、係止ピン等を用いて合体、一体化する構成とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明の折り畳みパイプ棚用管継手は、回動軸に螺子を使用することによる美感上の難点、組立上の煩雑さ、螺子の抜け落ちを排除すると共に、奥行パイプ嵌入部材を一体型とすることで回動軸部分の緩みによるパイプ棚の奥行方向への揺れを解消した。
【００１４】
管継手本体は縦方向に二分割して形成され、回動支持部の軸受孔は合体して正円となり、回動軸は正円柱であるため、繰り返しの回動にも磨耗することなく長期の使用に耐える。（実際の棚の折畳みによる回動回数は一般機械類の回転軸の回転数と比較して極端に少ないものであるため正円と正円との摩擦であれば問題にならない。）また、一体成形では二次加工が必要となる照明器具等の電源コードの通線孔が容易に形成できるとともに、製品重量の削減ともなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
本発明の実施に於いて最良の形態は、係合される複数のパイプは１６〜１９ミリ角の矩形パイプで、水平、垂直方向に対して４５度転位した状態で係合されてパイプ棚の骨組みを形成し、４５度傾斜部分に棚板を装着して商品ディスプレイ棚を実現するための折り畳みパイプ棚用管継手である。
【実施例】
【００１６】
以下、本発明に係る折り畳みパイプ棚用管継手(以下「管継手」という)を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る管継手１の合体前の全体の状態を示す斜視図であり、管継手本体１０の左部分、右部分と複数の係止ピン３０及び奥行パイプ嵌入部材２０から構成される。管継手本体１０は複数のパイプ嵌入部１２が交わる基部１１に延設された回動支持部１３の軸受孔１４の中心から垂直方向のパイプ嵌入部１２まで二分割された状態である。
【００１７】
左右の合わせ面にはそれぞれ複数の係止穴１６が穿設されており、左右の回動支持部１３の合わせ面に切欠された左右対称の半円形となった軸受孔１４に、奥行パイプ嵌入部材２０の回動軸２２を挟み込むと同時に、複数の係止ピン３０を該係止穴１６に圧入するなどして左右を合体し一体化するものである。
【００１８】
奥行パイプ嵌入部材２０はパイプ嵌入部１２、管継手本体１０の回動支持部１３を挟み込む嵌合溝２１および該嵌合溝内に円柱の回動軸２２を供え、一体的に形成されたものである。
【００１９】
図２は一体化し完成した管継手１の平面断面図である。奥行パイプ嵌入部材２０の回動軸２２が二分割された回動支持部１３の軸受孔１４に抱き込まれた状態を示している。管継手本体１０が係止ピン３０により合体されて軸受孔１４は正円となり、断面正円の回動軸２２をしっかりと回動自在に係合している。また、合わせ面縦方向全幅に設けられた半円溝が合体により円形の貫通孔（通線孔１５）となっている。
【００２０】
図３は完成した管継手１の斜視図である。本実施例に於いては基部１１で交わるパイプ嵌入部１２は奥行パイプの嵌入部材２０を含めて５箇所だが、２箇所、３箇所、４箇所のタイプが考えられ、これらを駆使してさまざまな折り畳みパイプ棚が組み上げられる。
【産業上の利用可能性】
【００２１】
折り畳みパイプ棚は従来の技術によりすでに百貨店、量販店等で数多く使用されているが、本発明の折り畳みパイプ棚用管継手は、奥行パイプ嵌入部材が回動軸を含めて一体的に形成されるため、パイプ棚の美観上の難点を排除するために引き起こされる組立、在庫の煩雑さを排したまま、よりスムーズな棚の開閉を実現したことにより、運送、収納が頻繁に繰り返されるリース、レンタル用什器として、従来の技術による製品と比較して、より長期に亘る使用に耐える折り畳みパイプ棚を提供できる。
【００２２】
また、本体縦方向に貫通孔を設けたことにより、照明器具等の電源コードの通線が可能となるばかりでなく製品重量の大幅削減を実現し、原材料の削減に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】本発明の管継手全体の合体前の状態を示す斜視図である
【図２】本発明の合体後の管継手の平面断面図である
【図３】本発明の完成した管継手の斜視図である
【符号の説明】
【００２４】
１ 管継手
１０ 管継手本体
１１ 基部
１２ パイプ嵌入部
１３ 回動支持部
１４ 軸受孔
１５ 通線孔
１６ 係止穴
２０ 奥行パイプ嵌入部材
２１ 嵌合溝
２２ 回動軸
３０ 係止ピン
【技術分野】
【０００１】
本発明は、リース、レンタル向けの商品ディスプレイ用パイプ棚の管継手に関し、特に管継手基部に連係する奥行方向のパイプ支持部を水平方向に回動自在な構成とすることにより棚全体を折り畳むことができるようにした折り畳みパイプ棚用管継手に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
初期の折り畳みパイプ棚の管継手は、複数のパイプ嵌入部が直角に交わる基部から棚の奥行方向に延設した平板の先端部を半円状に形成し、中心に軸受孔をあけたフランジ型回動支持部を、奥行方向のパイプ嵌入部材に設けた嵌合溝に嵌入し、螺子を回動軸として係合していた。
【０００３】
しかしながら、螺子により係合された管継手は棚全体の美観を損なうため、同型の管継手に螺子止め位置の上下を変えた二種類が必要となり、組み立て時の煩雑さのほか、運搬途中に螺子が緩んで抜け落ちるという欠点があった。
【０００４】
そこで、本発明の発明者は、先に、奥行方向のパイプ嵌入部材を上下に二分割して形成する構成とし、一方に回動軸となる円柱状のダボを突設すると共に、他方に軸穴を設けて表面処理を施した後、回動支持部の軸受孔を挿通しプレス機にて圧入して一体とする発明を完成し、特許を取得した。( 特許 第３２０４４９４号 )
【０００５】
該特許の管継手は美感上の問題点を解決し、パイプ棚の組み立て時の煩雑さを解消すると共に、管継手の在庫種類の削減を実現したが、１６ミリ角パイプを使用するという寸法上の制約のため圧入強度が十分とは言えず、リース、レンタル使用で頻繁に折り畳み、運送を繰り返すうち圧入部分に緩みが生じ、回動支持部を挟み込む奥行パイプ嵌入部材の嵌合溝が広がることにより、特にパイプ棚の奥行方向への揺れが大きくなるという問題が生じた。
【０００６】
そこで、本発明の発明者は管継手の基部に延設された回動支持部の軸受孔に切欠部を設けて回動軸の装着口とし、奥行パイプ嵌入部材を回動支持部への嵌合溝、及び円柱を装着口よりやや狭く平行に２面削り落とした略平行楕円柱状の回動軸を備えた一体成形型とすると共に、回動軸のズレを防止するために樹脂製の回動軸押さえ部材を用いる構成とし再び特許を申請した。（特許出願２００３−１０４６２１）
【０００７】
しかしながら、ここでも折り畳んだパイプ棚を広げる際に、略平行楕円柱状である回動軸の角部が軸受孔の切欠部分とこすれて磨耗し、棚の設置、収納を繰り返すうちスムーズな回動を妨げる原因となることが判明した。
【０００８】
【特許文献１】特開２００４−２７０９０８号
【特許文献２】特許第３２０４４９４号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明の発明者による従来の技術は、折り畳みパイプ棚用管継手の美感上の問題点を解決し、型種の削減によりパイプ棚の組み立て時の煩雑さを解消すると共に、奥行方向へのユレの防止を実現したが、リース、レンタル使用で頻繁に設置、折り畳んでの収納、運搬を繰り返しても回動部分に磨耗が起こりにくい折り畳みパイプ棚用管継手を提供することが新たな課題となった。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
前記課題を解決するため、本発明にかかる折り畳みパイプ棚の管継手は、奥行方向のパイプ部材が間口方向のパイプ部材に対して直角に折り畳み可能な構成とした折り畳みパイプ棚用の管継手であって、複数のパイプ嵌入部が直角に交わる基部から棚の奥行方向に延設した平板状の回動支持部の先端を半円状に形成するとともに、その中心に軸受孔を穿設した管継手本体に、奥行のパイプ嵌入部に形成された嵌合溝に前記回動支持部を回動軸により回動自在に挟んで係合した構造の管継手において、管継手本体１０を回動支持部１３の軸受孔１４の中心から縦方向に二分割し、奥行のパイプ嵌入部１２に一体的に形成されている回動軸２２が該軸受孔１４に嵌入した状態となるように合体接合した構造である。
【００１１】
また、二分割して形成された管継手本体が、合わせ面双方に穿たれた複数の係止穴と別部材である複数の係止ピンによって合体接合される構成でもある。
さらに、二分割して形成された管継手本体が、合わせ面の一方に穿たれた複数のダボ穴と、合わせ面の他方に突設した複数のダボにより一体化される構成でもある。
更にまた、二分割して形成された管継手本体が、照明器具等の電源コードの通線孔となるように、合わせ面双方の縦方向全幅に半円溝を設け、合体したとき該半円溝が接合して貫通孔を形成する構造とすることも可能である。
【００１２】
本件発明の奥行パイプ嵌入部材は、一体成形とし、回動軸を正円柱とするとともに、管継手本体の回動支持部の軸受孔は正円とする必要がある。一体成形された回動軸を軸受孔に通すため、本発明は管継手本体を回動支持部の軸受孔の中心から縦方向に二分割して左右別個に製作し、半円ずつに分かれて形成された軸受孔に奥行パイプ嵌入部材の回動軸を挟み込んだ後、ダボ、係止ピン等を用いて合体、一体化する構成とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明の折り畳みパイプ棚用管継手は、回動軸に螺子を使用することによる美感上の難点、組立上の煩雑さ、螺子の抜け落ちを排除すると共に、奥行パイプ嵌入部材を一体型とすることで回動軸部分の緩みによるパイプ棚の奥行方向への揺れを解消した。
【００１４】
管継手本体は縦方向に二分割して形成され、回動支持部の軸受孔は合体して正円となり、回動軸は正円柱であるため、繰り返しの回動にも磨耗することなく長期の使用に耐える。（実際の棚の折畳みによる回動回数は一般機械類の回転軸の回転数と比較して極端に少ないものであるため正円と正円との摩擦であれば問題にならない。）また、一体成形では二次加工が必要となる照明器具等の電源コードの通線孔が容易に形成できるとともに、製品重量の削減ともなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
本発明の実施に於いて最良の形態は、係合される複数のパイプは１６〜１９ミリ角の矩形パイプで、水平、垂直方向に対して４５度転位した状態で係合されてパイプ棚の骨組みを形成し、４５度傾斜部分に棚板を装着して商品ディスプレイ棚を実現するための折り畳みパイプ棚用管継手である。
【実施例】
【００１６】
以下、本発明に係る折り畳みパイプ棚用管継手(以下「管継手」という)を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る管継手１の合体前の全体の状態を示す斜視図であり、管継手本体１０の左部分、右部分と複数の係止ピン３０及び奥行パイプ嵌入部材２０から構成される。管継手本体１０は複数のパイプ嵌入部１２が交わる基部１１に延設された回動支持部１３の軸受孔１４の中心から垂直方向のパイプ嵌入部１２まで二分割された状態である。
【００１７】
左右の合わせ面にはそれぞれ複数の係止穴１６が穿設されており、左右の回動支持部１３の合わせ面に切欠された左右対称の半円形となった軸受孔１４に、奥行パイプ嵌入部材２０の回動軸２２を挟み込むと同時に、複数の係止ピン３０を該係止穴１６に圧入するなどして左右を合体し一体化するものである。
【００１８】
奥行パイプ嵌入部材２０はパイプ嵌入部１２、管継手本体１０の回動支持部１３を挟み込む嵌合溝２１および該嵌合溝内に円柱の回動軸２２を供え、一体的に形成されたものである。
【００１９】
図２は一体化し完成した管継手１の平面断面図である。奥行パイプ嵌入部材２０の回動軸２２が二分割された回動支持部１３の軸受孔１４に抱き込まれた状態を示している。管継手本体１０が係止ピン３０により合体されて軸受孔１４は正円となり、断面正円の回動軸２２をしっかりと回動自在に係合している。また、合わせ面縦方向全幅に設けられた半円溝が合体により円形の貫通孔（通線孔１５）となっている。
【００２０】
図３は完成した管継手１の斜視図である。本実施例に於いては基部１１で交わるパイプ嵌入部１２は奥行パイプの嵌入部材２０を含めて５箇所だが、２箇所、３箇所、４箇所のタイプが考えられ、これらを駆使してさまざまな折り畳みパイプ棚が組み上げられる。
【産業上の利用可能性】
【００２１】
折り畳みパイプ棚は従来の技術によりすでに百貨店、量販店等で数多く使用されているが、本発明の折り畳みパイプ棚用管継手は、奥行パイプ嵌入部材が回動軸を含めて一体的に形成されるため、パイプ棚の美観上の難点を排除するために引き起こされる組立、在庫の煩雑さを排したまま、よりスムーズな棚の開閉を実現したことにより、運送、収納が頻繁に繰り返されるリース、レンタル用什器として、従来の技術による製品と比較して、より長期に亘る使用に耐える折り畳みパイプ棚を提供できる。
【００２２】
また、本体縦方向に貫通孔を設けたことにより、照明器具等の電源コードの通線が可能となるばかりでなく製品重量の大幅削減を実現し、原材料の削減に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】本発明の管継手全体の合体前の状態を示す斜視図である
【図２】本発明の合体後の管継手の平面断面図である
【図３】本発明の完成した管継手の斜視図である
【符号の説明】
【００２４】
１ 管継手
１０ 管継手本体
１１ 基部
１２ パイプ嵌入部
１３ 回動支持部
１４ 軸受孔
１５ 通線孔
１６ 係止穴
２０ 奥行パイプ嵌入部材
２１ 嵌合溝
２２ 回動軸
３０ 係止ピン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
奥行方向のパイプ部材が間口方向のパイプ部材に対して直角に折り畳み可能な構成とした折り畳みパイプ棚用の管継手であって、複数のパイプ嵌入部が直角に交わる基部から棚の奥行方向に延設した平板状の回動支持部の先端を半円状に形成するとともに、その中心に軸受孔を穿設した管継手本体に、奥行のパイプ嵌入部に形成された嵌合溝に前記回動支持部を回動軸により回動自在に挟んで係合した構造の管継手において、
管継手本体１０を回動支持部１３の軸受孔１４の中心から縦方向に二分割し、奥行のパイプ嵌入部１２に一体的に形成されている回動軸２２が該軸受孔１４に嵌入した状態となるように合体接合した構造であることを特徴とする折り畳みパイプ棚の管継手。
【請求項２】
二分割して形成された管継手本体が、合わせ面双方に穿たれた複数の係止穴と別部材である複数の係止ピンによって合体接合されることを特徴とする請求項１記載の折り畳みパイプ棚用管継手。
【請求項３】
二分割して形成された管継手本体が、合わせ面の一方に穿たれた複数のダボ穴と、合わせ面の他方に突設した複数のダボにより一体化されることを特徴とする請求項１記載の折り畳みパイプ棚用管継手。
【請求項４】
二分割して形成された管継手本体が、照明器具等の電源コードの通線孔となるように、合わせ面双方の縦方向全幅に半円溝を設け、合体したとき該半円溝が接合して貫通孔を形成することを特徴とする請求項１記載の折り畳みパイプ棚用管継手。
【請求項１】
奥行方向のパイプ部材が間口方向のパイプ部材に対して直角に折り畳み可能な構成とした折り畳みパイプ棚用の管継手であって、複数のパイプ嵌入部が直角に交わる基部から棚の奥行方向に延設した平板状の回動支持部の先端を半円状に形成するとともに、その中心に軸受孔を穿設した管継手本体に、奥行のパイプ嵌入部に形成された嵌合溝に前記回動支持部を回動軸により回動自在に挟んで係合した構造の管継手において、
管継手本体１０を回動支持部１３の軸受孔１４の中心から縦方向に二分割し、奥行のパイプ嵌入部１２に一体的に形成されている回動軸２２が該軸受孔１４に嵌入した状態となるように合体接合した構造であることを特徴とする折り畳みパイプ棚の管継手。
【請求項２】
二分割して形成された管継手本体が、合わせ面双方に穿たれた複数の係止穴と別部材である複数の係止ピンによって合体接合されることを特徴とする請求項１記載の折り畳みパイプ棚用管継手。
【請求項３】
二分割して形成された管継手本体が、合わせ面の一方に穿たれた複数のダボ穴と、合わせ面の他方に突設した複数のダボにより一体化されることを特徴とする請求項１記載の折り畳みパイプ棚用管継手。
【請求項４】
二分割して形成された管継手本体が、照明器具等の電源コードの通線孔となるように、合わせ面双方の縦方向全幅に半円溝を設け、合体したとき該半円溝が接合して貫通孔を形成することを特徴とする請求項１記載の折り畳みパイプ棚用管継手。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００８−２９１９４５（Ｐ２００８−２９１９４５Ａ）
【公開日】平成２０年１２月４日（２００８．１２．４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１３９４４８（Ｐ２００７−１３９４４８）
【出願日】平成１９年５月２５日（２００７．５．２５）
【出願人】（５０７１７２２９９）株式会社 コーゲイ (1)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１２月４日（２００８．１２．４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年５月２５日（２００７．５．２５）
【出願人】（５０７１７２２９９）株式会社 コーゲイ (1)
【Ｆターム（参考）】
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