折り畳み式照明器具
【課題】折り畳み式照明器具において、発光体による光照射可能範囲を広くする。
【解決手段】折り畳み式照明器具1は、面状の発光体2と、発光体2を第1の軸31の周りに回動自在に支持するアーム3と、アーム3を第2の軸32の周りに回動自在に支持し、アーム3を倒したときに発光体2が載せられる本体4と、を備える。第1の軸31は、発光体2を第1の軸31に沿って移動自在とする二重軸構造とされている。発光体2は、上記のように移動して回動するときにアーム3と干渉する部位に干渉防止用のスリット2bを有する。発光体2は第1の軸31の周りに回動できると共に、第1の軸31に沿って移動でき、又はさらにその移動した状態で回動できる。しかも、アーム3の発光体2への干渉をスリット2bにより防止でき、発光体2の回動が制限されるのを防げる。このため、光照射可能範囲を広くすることができる。
【解決手段】折り畳み式照明器具1は、面状の発光体2と、発光体2を第1の軸31の周りに回動自在に支持するアーム3と、アーム3を第2の軸32の周りに回動自在に支持し、アーム3を倒したときに発光体2が載せられる本体4と、を備える。第1の軸31は、発光体2を第1の軸31に沿って移動自在とする二重軸構造とされている。発光体2は、上記のように移動して回動するときにアーム3と干渉する部位に干渉防止用のスリット2bを有する。発光体2は第1の軸31の周りに回動できると共に、第1の軸31に沿って移動でき、又はさらにその移動した状態で回動できる。しかも、アーム3の発光体2への干渉をスリット2bにより防止でき、発光体2の回動が制限されるのを防げる。このため、光照射可能範囲を広くすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体から延びたアーム先端に発光体が取り付けられた折り畳み式照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、上面が開口した箱状の本体と、この本体の開口を塞ぐ蓋状に形成され、下部にランプが配設された発光体と、上記本体の内底と照明器具の下面に連結された折り畳み可能な連結杵とを備え、連結杵が延ばされたとき、発光体は本体の上方に位置して発光体下方を照らし、連結杵が折り畳まれたとき、その連結杵は本体に収納され、発光体と本体とが上下に重ね合わされる折り畳み式照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。この照明器具は、連結杵を延ばしたときに電気スタンドとして利用でき、連結杵を折り畳んだときにはコンパクトになり、携帯し易くなる。また、本体に小物等を収納できるので、携帯用ケースとしても有用である。
【0003】
ところで、上記の折り畳み式照明器具においては、連結杵が互いに回動自在に連結された上位杵及び下位杵で構成され、上位杵の上端が発光体を回動自在に枢支し、台座が下位杵の下端を回動自在に枢支している。このため、発光体、上位杵及び下位杵をそれぞれ回動させることで、それぞれの回動軸の周りに光照射方向を変更できる。しかしながら、回動軸の周りにしか光照射方向を変更できないので、光照射可能範囲が制限される。
【特許文献1】実開平3−127711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来の問題を解決するためになされたものであり、発光体による光照射可能範囲を広くすることができる折り畳み式照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、面状の発光体と、前記発光体をアーム先端側回動軸の周りに回動自在に支持するアームと、前記アームをアーム基端側回動軸の周りに回動自在に支持し、該アームを倒したときに前記発光体が載せられる載せ面を有する本体と、を備え、前記発光体が前記本体の載せ面に載せられた折り畳み状態と、前記アームを起こして前記発光体を前記本体の載せ面から離した展開状態とを有する折り畳み式照明器具において、前記アーム先端側回動軸は、前記展開状態で前記発光体の発光面と本体の載せ面とがなす角を可変とし、かつ該発光体を該アーム先端側回動軸に沿って移動自在とする二重軸構造とされ、前記発光体は、前記展開状態で前記二重軸構造により移動して回動するときに前記アームと干渉する部位に干渉防止用のスリットが設けられているものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の折り畳み式照明器具において、前記発光体から発せられる光を配光制御するための板状の透光部材を備え、前記透光部材は、前記折り畳み状態で前記アームに保持されて前記発光体と本体との間に挟まれており、前記展開状態で前記アームと発光体の側縁に沿って該発光体の前面へスライド移動可能とされているものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の折り畳み式照明器具において、前記発光体は、可撓性を有し、前記アーム先端側回動軸方向の寸法が可変とされており、該寸法が小さくされたとき該発光体の面が膨出するものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、発光体は、アーム先端側回動軸の周りに回動できると共に、二重軸構造によりその回動軸に沿って移動でき、さらにその移動した状態で回動でき、しかも、アームの発光体への干渉をスリットにより防止して、アームによる発光体の回動制限を防ぐことができるので、光照射可能範囲を広くすることができる。
【0009】
請求項2の発明によれば、透光部材を、アームに保持される位置から発光体の前面へスライド移動させることにより、配光制御を行うことができ、しかも、その配光制御は透光部材をスライド移動するだけで行えるので、その操作が容易となる。
【0010】
請求項3の発明によれば、発光体を撓ませるだけで配光を調整できるので、その調整が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の各種実施形態に係る折り畳み式照明器具(以下、照明器具という)について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係る照明器具とその各種状態とを示す。本実施形態の照明器具1は、面状の発光体2と、発光体2をアーム先端に保持する一対のアーム3と、これらのアーム3を支持する本体4と、を備える。アーム3は、その先端側回動軸31(以下、第1の軸31という)の周りに発光体2を回動自在に支持する。本体4は、アーム3をその基端側回動軸32(以下、第2の軸32という)の周りに回動自在に支持しており、アーム3を倒したときに発光体2が載せられる載せ面4aを有する。
【0012】
照明器具1は、図1(a)に示されるように発光体2が本体4の載せ面4aに載せられた折り畳み状態と、図1(b)〜(d)に示されるようにアーム3を起こして発光体2を本体4の載せ面4aから離した展開状態とを有する。第1の軸31は、上記展開状態で発光体2の発光面2aと本体4の載せ面4aとがなす角を可変とし、かつ発光体2を第1の軸31に沿って移動自在とする二重軸構造とされている。発光体2は、上記展開状態で上述の二重軸構造により移動して回動するときにアーム3と干渉する部位に干渉防止用のスリット2bが設けられている。
【0013】
発光体2は、薄板状で横長の略長方形の面状光源21と、面状光源21の周縁を保持し、かつその背面を覆うカバー22とで構成される。面状光源21は有機ELパネルで構成することができる。カバー22の形状も横長の略長方形の薄板状とし、カバー22の長辺方向の寸法を例えば略40mm以上略150mm以下とする。
【0014】
本体4は、筐体41と、筐体41の上部に一体形成されたクリップ部42とを含む。一対のアーム3は、筐体41の後部の両側端付近に、それぞれ、基端部が回動自在に連結されている。アーム3の基端部に設けられた孔と、筐体41の後部に設けられた孔とに枢軸43を挿通させることで、アーム3と筐体41とは互いに回動自在とされている。このようにして枢軸43は第2の軸32を構成する。
【0015】
アーム3の基端部の孔、筐体41後部の孔、及び枢軸43は、アーム3を回動させたときに、互いの間に摩擦力が働き、アーム3及び筐体41の回動が制動され、発光体2及びアーム3の重みによる回動が抑制されるように、それぞれの径が調整されている。これにより、アーム3は任意の傾きで保持可能とされている。
【0016】
筐体41の上面は上述の載せ面4aを形成する。クリップ部42は、載せ面4aの周縁に沿って載せ面4aの上方に形成されており、載せ面4aとの間で、布又は紙等の薄い部材を挟むことが可能である。クリップ部42の構成は上記に限定されない。筐体41は平面視で略長方形であり、その長辺方及び短辺方向の寸法は発光体2よりも数mm〜数十mm程度大きくする。筐体41の大きさは例えばパスポート又は携帯電話機程度であることが望ましい。
【0017】
筐体41には、アーム3内の電線を介して面状光源21を点灯駆動させる駆動回路と、電源スイッチを含む各種操作スイッチと、ユーザによるその操作スイッチの操作に基づいて上述の駆動回路を制御して面状光源21を点灯制御する制御回路と、これら回路及び面状光源21へ給電する充電池又は電池とを収容している。面状光源21が、複数のEL素子を含む有機ELパネルで構成される場合、上述の駆動回路は、各素子毎に素子への駆動電流を制御しても、一括で全素子への駆動電流を制御してもよい。アーム3及び本体4の材料は、プラスチック又はゴム等の樹脂組成物、若しくはアルミニウム合金、鉄又はマグネシウム合金等の金属等の割れ難い素材であることが望ましい。
【0018】
図2(a)〜(c)は、発光体2を示す。発光体2のカバー22は、面状光源21の周縁及び背面を覆うカバー本体22aと、カバー本体22aの長手方向の一辺に沿って設けられ、その辺の端から突出した突出部22bと、上述の辺に沿って突出部22bの先端に形成された枢軸22cとを有する。枢軸22cの長さは、図示のようにカバー22の長辺方向の寸法よりも僅かに長く、又はそれと略同じにする。上述のスリット2bは、カバー22の短手方向においては、展開状態で発光体2を枢軸22cの軸方向に沿って移動させて回動させるときに上述のアーム3と干渉する部位に設けられている。また、スリット2bは、カバー22の長手方向、すなわち枢軸22cの軸方向の略中央部位に設けられており、その軸方向に延びて形成されている。カバー22の材料は、上述のアーム3又は本体4と同様とする。
【0019】
図3(a)(b)は、照明器具1のアーム3の先端付近の構成を示す。アーム3は、その先端部3aに、一方の側面から他方の側面へ貫通した孔3bを有する。孔3bは断面視で頂部が欠けた略円形状である。孔3bには、発光体2の枢軸22cを軸支するための軸受33が挿入されており、軸受33は、断面視略C字状で、かつ両側端が開口した略円筒状であり、孔3b内で回動自在とされている。軸受33の両端部は、一対のアーム3の孔3bにそれぞれ挿入される。軸受33は一対のアーム3の先端部3aに架けられ、軸支され、本体4の載せ面4a(上記図1を参照)と略平行とされる。軸受33には発光体2の枢軸22cが挿通されて、軸受33は枢軸22cを回動自在に、かつ軸受33の軸方向にスライド移動自在に支持する。このようにして、枢軸22c及び軸受33は、発光体2をアーム3に対して回動自在とし、発光体2の発光面2aと本体4の載せ面4aとがなす角を可変とし、第1の軸31を構成する。また、枢軸22c及び軸受33は、上述の展開状態における枢軸22cの軸受33に沿った移動、すなわち発光体2の移動を可能とする二重軸構造を構成する。発光体2の回動可能な角度範囲は例えば略360度とする。軸受33の軸方向への移動は、アーム3の先端部3aに設けられたストッパ等により制限されていることが望ましい。
【0020】
孔3b及び軸受33は、発光体2を回動させたときに、互いの間に摩擦力が働き、軸受33の回動が制動され、発光体2の重みによる回動が抑制されるように、それぞれの径が調整されている。これにより、発光体2は任意の傾きで保持可能とされている。
【0021】
アーム3の先端部3aの上面には、孔3bの軸方向と平行に、孔3bと繋がってスリット3cが設けられている。スリット3cは、発光体2を軸受33に沿って移動させるときに発光体2の突出部22bを通すためのものであり、スリット3cの幅は、発光体2の突出部22bの幅よりも僅かに広い程度が望ましい。アーム3の長さは、発光体2の短手方向の寸法と略等しい。アーム3は中空に形成されており、その中には面状光源21から導出されて本体4内の回路と接続される電線が収容されている。
【0022】
図4(a)(b)は、面状光源21を構成する有機ELパネル21aを示す。有機ELパネル21aの端には、外部電源と電気的に接続するための電気接点21bが発光面2a側に例えば2個配設されている。電気接点21bは非発光面側に設けられていてもよい。電気接点21bは、例えば、金属を鍍金又は蒸着する、金属板を貼り付ける、若しくはプラスチックに導電性材料を混合して成形することで形成される。
【0023】
有機ELパネル21aは、ITO(酸化インジウムすず)等を材料とした透明な導電性薄膜から成る透明電極21cと、アルミニウム等で形成された板状の金属電極21dとの間に、有機発光層21eが設けられて成る。透明電極21cは透明な保護カバー21gにより覆われ、透明電極21c、金属電極21d及び有機発光層21eは金属電極21d側から封止カバー21fにより封止されている。透明電極21c及び金属電極21dには、上述の2個の電気接点21bが1個ずつ接続されている。有機発光層21eは各色EL素子で構成され、各色毎に調光制御されて白色光を照射することが望ましいが、照射光色はこれに限定されない。各色EL素子は積層されていても、又は並設されていてもよい。
【0024】
次に、上記のように構成された照明器具1の各種使用方法について図5〜図9を参照して説明する。図5(a)(b)及び図6(a)(b)は、一使用例として、照明器具1を机等の上に置いて使用するときの様子を示す。上記図5と図6とでは、発光体及びアームのそれぞれの傾きが異なる。ユーザは本体4を机等の上に置いて、アーム3を起こし、発光体2を本体4の載せ面4aから離して、上述の展開状態とする。そして、図示のように本体4の載せ面4a上に、又は本体4の前に、雑誌又は本等(以下、雑誌等という)を開いて置き、発光体2の発光面2aを紙面に向ける。発光体2の発光面2aは、上述の状態で電源がオンされると点灯して紙面を照明する。ユーザは、紙面の大きさに合わせてアーム3を傾きを調整して、発光体2と紙面との間の距離を調整する。上記図5に示されるように、紙面が小さい場合にはアーム3の傾きを大きくして発光体2を紙面に近づけ、上記図6に示されるように、紙面が大きい場合にはアーム3の傾きを少なくして発光体2を紙面から遠ざける。アーム3の傾きに加えて発光体2の傾きも調整して、配光を制御し、紙面全体が照明されるようにする。
【0025】
図7は、上記使用例において発光体2を第1の軸31に沿って移動させた状態を示す。発光体2とアーム3とが側面視で略直線に配置されたとき、発光体2は、第1の軸31の軸方向に押されると、その方向に移動する。このように発光体2を移動させるためには、上記図3(b)に示されるように、発光体2の突出部22bの位置をアーム3のスリット3cに合わせてから、発光体2を第1の軸31の軸方向に押す必要がある。発光体2が押されると、突出部22bはスリット3c内を通り、発光体2の枢軸22cは軸受33内をスライド移動し、発光体2全体は第1の軸31の軸方向に移動する。発光体2はその移動した状態で点灯する。ユーザが発光体2を移動させ、スリット2bをアーム3の先端部3aの位置に対応させた状態で、ユーザが発光体2を第1の軸31の周りに回動させると、アーム3の先端部3aはスリット2b内を通る。発光体2はアーム3により回動が制限されることなく、さらに回動し、第1の軸31の周りに光照射方向が変更される。
【0026】
図8は、上記とは別の使用例として、照明器具1をクリップ部42により衣服の胸ポケットP1に取り付けて使用する使用例を示す。ユーザU1は、本体4を衣服の胸ポケットP1内に差し込んでクリップ部42で胸ポケットP1を挟み、そして発光体2を胸ポケットP1から出す。発光体2は電源がオンされると点灯して、ユーザU1の前方へ光を照射(光照射範囲例を破線で示す)し、そこに置かれたパソコン等を照らす。
【0027】
図9は、上記とはさらに別の使用例として、照明器具1をクリップ部42により雑誌等に取り付けて使用する使用例を示す。ユーザU1は、クリップ部42を用いて雑誌B1の見開き上部を挟み、アーム3を起こし、さらに発光体2を起こして発光面を紙面へ向ける。発光体2は電源がオンされる点灯して、紙面へ光を照射する。
【0028】
本実施形態においては、発光体2を第1の軸31の周りに回動させて、その回動軸の周りに光照射方向を変更することができる。さらに、第1の軸31の二重軸構造によりその第1の軸31に沿って発光体2を移動させ、又はさらにその状態で発光体2を回動させて、光照射方向を変更することができる。しかも、アーム3による発光体2への干渉をスリット2bにより防止して、アーム3による発光体2の回動制限を防ぐことができる。このため、光照射可能範囲を広くすることができる。
【0029】
また、クリップ部42でもって衣服の胸ポケットP1又は雑誌等に固定できるので、手に持つことなく、又は置き場所がない場合であっても使用することができる。
【0030】
また、図10に示されるように、雑誌B1等における見開き紙面の片方の頁の上部をクリップ部42で挟んだ場合において、発光体2を第1の軸31に沿って移動させて、見開き紙面の横方向の略中央に発光体を移動させることができる。このため、見開き紙面が見開き紙面全体に光を照射することができる。
【0031】
なお、発光体2は、横長の略長方形に限定されず、例えば、図11に示されるように、縦長の略長方形であってもよい。この場合、アーム3の長さは、発光体2の長手方向の寸法と略等しくし、本体4の筐体41の平面視形状は、略縦長の略長方形とする。
【0032】
また、面状光源21をカバー22に取り付ける方法としては、例えば、機械的に嵌合する方法、又は接着材で張り合わせる方法等がある。取り付け後に面状光源21をカバー22から分離できる方法を選択した場合、例えば面状光源21だけを交換してカバー22を再利用することが可能となり、交換費用の低減を図ることができる。また、材料の異なる面状光源21とカバー22とを分別処分することができ、従ってそれらの再資源化が可能となり、地球環境の保護に貢献できる。
【0033】
また、面状光源21とカバー22との間に、面状光源21の周縁に沿って又はその縁の一部にゴム等の緩衝部材が設けられていてもよい。この場合、発光体2の強度及び耐衝撃性の向上を図ることができる。また、緩衝部材を導電性材料で形成し、緩衝部材における電気接点21bとの接触部分以外を絶縁被覆してもよい。
【0034】
また、面状光源21は、図12に示されるように、複数のLED21gが配設されて成るLEDパネルで構成されていてもよい。LED21gは、例えば赤色LED、緑色LED、又は青色LEDで構成される。LED21gが複数色のLEDで構成される場合、各色LEDへの供給電流を制御することで、照明光の色成分を変化させることが可能となる。
【0035】
また、面状光源21が上述のLEDパネルで構成される場合、各LED21gは独立して制御回路により点灯制御されても構わない。この場合、制御回路は、照明光の発光強度が異なる複数の発光パターンを予め記憶したROM又はRAM等を内蔵したワンチップマイコンで構成される。このワンチップマイコンは、操作スイッチの操作に応じて発光パターンを選択し、その選択した発光パターンに応じて、各LED21gへの供給電流値、又は各LED21gへのPWM制御信号のデューティ比等を増減制御する。
【0036】
また、各アーム3は、図13(a)〜(c)に示されるように、上位アーム34と下位アーム35とで構成され、上位アーム34と下位アーム35とはそれぞれの一端部が回動自在に連結されていてもよい。この場合、上記図13(a)に示されるように、折り畳み状態では上位アーム34と下位アーム35とがそれらの連結箇所で折り畳まれて本体4の載せ面4aに載せられる。上記図13(b)(c)に示されるように、展開状態では、上位アーム34と下位アーム35とが伸ばされ、発光体2が本体4から離される。
【0037】
(第2の実施形態)
図14(a)(b)は、本発明の第2の実施形態に係る照明器具1を示す。本実施形態の照明器具1は、第1の実施形態と比べ、発光体2から発せられる光を配光制御するための略板状の透光部材5をさらに備える。透光部材5は、折り畳み状態でアーム3に保持されて発光体2と本体4との間に挟まれており、展開状態でアーム3と発光体2のカバー22の側縁22dとに沿って発光体2の前面へスライド移動可能とされている。
【0038】
アーム3の内側の側面、すなわち一対のアーム3の対向する側面には、アーム3の延伸方向に沿って溝3dが設けられている。発光体2のカバー22の側縁22dすなわち側面にも、その側縁22dに沿って溝22eが設けられている。溝3d、22eは、アーム3と発光体2の側縁22dとが側面視で略直線となる状態で一続きの溝となるように設けられている。
【0039】
透光部材5は、シート状又はフイルム状の配光部材51と、配光部材51を両端から保持する保持部材52とで構成される。配光部材51は、その面積を発光体2の発光面2aと略等しい面積とする。配光部材51は、発光体2による出射光を所望の方向へ向けてそれに指向性を持たせ、又は出射光による照度を均一とする。配光部材51による配光特性は上記に限定されない。配光部材51の材料は、プラスチック等の樹脂組成物、又はガラス等とすることができるが、プラスチック等の割れ難い素材であることが望ましい。
【0040】
保持部材52は、折り畳み状態でアーム3の溝3dと係合する突出部52aと、展開状態で配光部材51を発光体2の前面へ移動させるときに発光体2の溝22eと係合する突出部52bとを有する。突出部52a、52bは、それぞれ、アーム3の溝3d及び発光体2の溝22e内をスライド移動し、発光体2の移動をガイドする。保持部材52の突出部52bと発光体2の溝22eとは、係合時に互いの間に摩擦力が働いて保持部材52が制動され、透光部材5の自重によるスライド移動が抑制されるように大きさ及び形状が調整されている。これにより、透光部材5を発光体2の前面で固定可能とされている。保持部材52は、配光部材51の両側縁に沿って設けられ、その長さはアーム3の長さ又は発光体2の短手方向の寸法よりも僅かに短い程度である。
【0041】
次に、上記のように構成された照明器具1の使用方法について上記図14(b)に加えて図15(a)〜(d)を参照して説明する。まずここで、照明器具1は、図15(a)に示されるように折り畳み状態にあるとする。この状態で、透光部材5は発光体2と本体4との間に挟まれている。ユーザは、図15(b)に示されるようにアーム3を起こし、さらに発光体2を回動させる。そして、図15(c)に示されるように、側面視でアーム3と発光体2の側縁とが略直線となる状態とする。その状態で、透光部材5を押し上げると、保持部材5の突出部52aはアーム3の溝3d内を、そして、突出部52bは発光体2の溝22e内をスライド移動し、図15(d)に示されるように、配光部材51はガイドされて発光体2の発光面2aの前面に配置され、突出部52bと溝22eとの間の摩擦力によりその状態で固定される。発光体2は電源がオンされると点灯し、配光部材51は、発光体2から出射された光を配光する。
【0042】
本実施形態においては、透光部材5を、アーム3に保持される位置から発光体2の前面へスライド移動させることにより、透光部材5による配光制御を行うことができる。しかも、その配光制御は透光部材5をスライド移動するだけで行えるので、制御に要する操作が容易である。
【0043】
また、配光制御が不要なときには透光部材5を、アーム3に保持される位置に戻すことにより、用途に合わせて、発光体2からの直接光である拡散光を照射するか、又は透光部材5により配光制御された光を照射するかを切り替えることができる。
【0044】
また、折り畳み状態で、透光部材5は発光体2と本体4との間に挟まれるので、傷つかないように配光部材51を保護することができ、また、第1の実施形態と比べ、透光部材5がさらに設けられていてもコンパクトさを維持することができる。また、透光部材5は、アーム3に保持され、又はスライド移動して発光体2の側縁に固定されるので、透光部材5を着脱する必要がないので、別途携帯する必要がない。
【0045】
(第3の実施形態)
図16(a)(b)は、本発明の第3の実施形態に係る照明器具1とその各種状態を示す。本実施形態の照明器具1は、第1の実施形態と比べ、発光体2が、可撓性を有し、第1の軸31方向の寸法が可変とされている点で異なる。上記図16(a)は発光体2が第1の軸31方向に伸ばされた状態を示し、上記図16(b)は発光体2が撓んだ状態を示す。発光体2は、上述の寸法が小さくされて撓んだとき、図示のように発光体2の背面が膨出し、又は発光体2の前面すなわち発光面2aが膨出する。
【0046】
図17(a)(b)は、本実施形態の発光体2と、第1の軸31を構成する軸受33とを示す。本実施形態の発光体2のカバー本体22aは、面状光源21の側縁及び背面を覆っており、フレキシブル性の高い樹脂組成物で構成される。枢軸22cは、カバー本体22aにおいて面状光源21の側縁を覆う部分の下部にのみ設けられている。
【0047】
枢軸22cは軸受33内に挿嵌され、軸受33の延伸方向にスライド移動自在とされる。枢軸22cと軸受33とは、互いの間に摩擦力が働いて枢軸22cが制動され、撓ませた発光体2の反発力によるスライド移動を抑制するように大きさ及び形状が調整されている。これにより、枢軸22cは所望の位置で固定可能とされている。
【0048】
本実施形態においては、発光体2を撓ませるだけで、配光を調整することができ、その調整が容易となる。また、発光体2が撓んで、発光面2aが前方に膨出した場合、配光は広がり、発光体2がその背面方向に膨出した場合には、配光が狭くなるので、配光の調整範囲を広くすることができる。
【0049】
なお、本発明は、上記第1〜第3の実施形態の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、発光体2及び本体4のそれぞれの形状は、照明器具1の全体を薄くできるのであれば、上記に制限されない。また、アーム3の本数、形状及び長さは、上記に限定されない。また、第3の実施形態に係る発光体2及び軸受33は、第2の実施形態の構成に付加されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る折り畳み式照明器具とその各種状態を示す斜視図。
【図2】(a)は上記照明器具の発光体の斜視図、(b)は(a)のA枠部分の拡大図、(c)はその側面図。
【図3】(a)は上記照明器具のアーム先端付近の拡大斜視図、(b)はその断面図。
【図4】(a)は上記発光体の斜視図、(b)は(a)のB−B’線断面図。
【図5】(a)は上記照明器具の一使用例を示す斜視図、(b)はその側面図。
【図6】(a)は上記使用例において発光体及びアームの傾きが異なる状態の斜視図、(b)はその側面図。
【図7】上記使用例において発光体を移動させたときの斜視図。
【図8】上記とは別の使用例を示す斜視図。
【図9】上記とはさらに別の使用例を示す斜視図。
【図10】上記使用例における作用を説明するための斜視図。
【図11】上記照明器具の一変形例を示す斜視図。
【図12】上記発光体の一変形例を示す斜視図。
【図13】(a)〜(c)は上記照明器具における別の変形例とその各種状態を示す斜視図。
【図14】(a)は本発明の第2の実施形態に係る折り畳み式照明器具を示す斜視図、(b)は(a)のC枠部分の拡大斜視図。
【図15】(a)〜(d)は上記照明器具における各種状態を示す斜視図。
【図16】(a)(b)は本発明の第3の実施形態に係る折り畳み式照明器具とその各種状態を示す斜視図。
【図17】(a)は上記照明器具の発光体及び軸受の分解斜視図、(b)は同発光体を軸受に装着した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0051】
1 折り畳み式照明器具
2 発光体
2b スリット
22 カバー
22c 枢軸
22d カバーの側縁
3 アーム
31 アーム先端側回転軸
32 アーム基端側回転軸
33 軸受
4 本体
4a 載せ面
43 枢軸
5 透光部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体から延びたアーム先端に発光体が取り付けられた折り畳み式照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、上面が開口した箱状の本体と、この本体の開口を塞ぐ蓋状に形成され、下部にランプが配設された発光体と、上記本体の内底と照明器具の下面に連結された折り畳み可能な連結杵とを備え、連結杵が延ばされたとき、発光体は本体の上方に位置して発光体下方を照らし、連結杵が折り畳まれたとき、その連結杵は本体に収納され、発光体と本体とが上下に重ね合わされる折り畳み式照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。この照明器具は、連結杵を延ばしたときに電気スタンドとして利用でき、連結杵を折り畳んだときにはコンパクトになり、携帯し易くなる。また、本体に小物等を収納できるので、携帯用ケースとしても有用である。
【0003】
ところで、上記の折り畳み式照明器具においては、連結杵が互いに回動自在に連結された上位杵及び下位杵で構成され、上位杵の上端が発光体を回動自在に枢支し、台座が下位杵の下端を回動自在に枢支している。このため、発光体、上位杵及び下位杵をそれぞれ回動させることで、それぞれの回動軸の周りに光照射方向を変更できる。しかしながら、回動軸の周りにしか光照射方向を変更できないので、光照射可能範囲が制限される。
【特許文献1】実開平3−127711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来の問題を解決するためになされたものであり、発光体による光照射可能範囲を広くすることができる折り畳み式照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、面状の発光体と、前記発光体をアーム先端側回動軸の周りに回動自在に支持するアームと、前記アームをアーム基端側回動軸の周りに回動自在に支持し、該アームを倒したときに前記発光体が載せられる載せ面を有する本体と、を備え、前記発光体が前記本体の載せ面に載せられた折り畳み状態と、前記アームを起こして前記発光体を前記本体の載せ面から離した展開状態とを有する折り畳み式照明器具において、前記アーム先端側回動軸は、前記展開状態で前記発光体の発光面と本体の載せ面とがなす角を可変とし、かつ該発光体を該アーム先端側回動軸に沿って移動自在とする二重軸構造とされ、前記発光体は、前記展開状態で前記二重軸構造により移動して回動するときに前記アームと干渉する部位に干渉防止用のスリットが設けられているものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の折り畳み式照明器具において、前記発光体から発せられる光を配光制御するための板状の透光部材を備え、前記透光部材は、前記折り畳み状態で前記アームに保持されて前記発光体と本体との間に挟まれており、前記展開状態で前記アームと発光体の側縁に沿って該発光体の前面へスライド移動可能とされているものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の折り畳み式照明器具において、前記発光体は、可撓性を有し、前記アーム先端側回動軸方向の寸法が可変とされており、該寸法が小さくされたとき該発光体の面が膨出するものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、発光体は、アーム先端側回動軸の周りに回動できると共に、二重軸構造によりその回動軸に沿って移動でき、さらにその移動した状態で回動でき、しかも、アームの発光体への干渉をスリットにより防止して、アームによる発光体の回動制限を防ぐことができるので、光照射可能範囲を広くすることができる。
【0009】
請求項2の発明によれば、透光部材を、アームに保持される位置から発光体の前面へスライド移動させることにより、配光制御を行うことができ、しかも、その配光制御は透光部材をスライド移動するだけで行えるので、その操作が容易となる。
【0010】
請求項3の発明によれば、発光体を撓ませるだけで配光を調整できるので、その調整が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の各種実施形態に係る折り畳み式照明器具(以下、照明器具という)について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係る照明器具とその各種状態とを示す。本実施形態の照明器具1は、面状の発光体2と、発光体2をアーム先端に保持する一対のアーム3と、これらのアーム3を支持する本体4と、を備える。アーム3は、その先端側回動軸31(以下、第1の軸31という)の周りに発光体2を回動自在に支持する。本体4は、アーム3をその基端側回動軸32(以下、第2の軸32という)の周りに回動自在に支持しており、アーム3を倒したときに発光体2が載せられる載せ面4aを有する。
【0012】
照明器具1は、図1(a)に示されるように発光体2が本体4の載せ面4aに載せられた折り畳み状態と、図1(b)〜(d)に示されるようにアーム3を起こして発光体2を本体4の載せ面4aから離した展開状態とを有する。第1の軸31は、上記展開状態で発光体2の発光面2aと本体4の載せ面4aとがなす角を可変とし、かつ発光体2を第1の軸31に沿って移動自在とする二重軸構造とされている。発光体2は、上記展開状態で上述の二重軸構造により移動して回動するときにアーム3と干渉する部位に干渉防止用のスリット2bが設けられている。
【0013】
発光体2は、薄板状で横長の略長方形の面状光源21と、面状光源21の周縁を保持し、かつその背面を覆うカバー22とで構成される。面状光源21は有機ELパネルで構成することができる。カバー22の形状も横長の略長方形の薄板状とし、カバー22の長辺方向の寸法を例えば略40mm以上略150mm以下とする。
【0014】
本体4は、筐体41と、筐体41の上部に一体形成されたクリップ部42とを含む。一対のアーム3は、筐体41の後部の両側端付近に、それぞれ、基端部が回動自在に連結されている。アーム3の基端部に設けられた孔と、筐体41の後部に設けられた孔とに枢軸43を挿通させることで、アーム3と筐体41とは互いに回動自在とされている。このようにして枢軸43は第2の軸32を構成する。
【0015】
アーム3の基端部の孔、筐体41後部の孔、及び枢軸43は、アーム3を回動させたときに、互いの間に摩擦力が働き、アーム3及び筐体41の回動が制動され、発光体2及びアーム3の重みによる回動が抑制されるように、それぞれの径が調整されている。これにより、アーム3は任意の傾きで保持可能とされている。
【0016】
筐体41の上面は上述の載せ面4aを形成する。クリップ部42は、載せ面4aの周縁に沿って載せ面4aの上方に形成されており、載せ面4aとの間で、布又は紙等の薄い部材を挟むことが可能である。クリップ部42の構成は上記に限定されない。筐体41は平面視で略長方形であり、その長辺方及び短辺方向の寸法は発光体2よりも数mm〜数十mm程度大きくする。筐体41の大きさは例えばパスポート又は携帯電話機程度であることが望ましい。
【0017】
筐体41には、アーム3内の電線を介して面状光源21を点灯駆動させる駆動回路と、電源スイッチを含む各種操作スイッチと、ユーザによるその操作スイッチの操作に基づいて上述の駆動回路を制御して面状光源21を点灯制御する制御回路と、これら回路及び面状光源21へ給電する充電池又は電池とを収容している。面状光源21が、複数のEL素子を含む有機ELパネルで構成される場合、上述の駆動回路は、各素子毎に素子への駆動電流を制御しても、一括で全素子への駆動電流を制御してもよい。アーム3及び本体4の材料は、プラスチック又はゴム等の樹脂組成物、若しくはアルミニウム合金、鉄又はマグネシウム合金等の金属等の割れ難い素材であることが望ましい。
【0018】
図2(a)〜(c)は、発光体2を示す。発光体2のカバー22は、面状光源21の周縁及び背面を覆うカバー本体22aと、カバー本体22aの長手方向の一辺に沿って設けられ、その辺の端から突出した突出部22bと、上述の辺に沿って突出部22bの先端に形成された枢軸22cとを有する。枢軸22cの長さは、図示のようにカバー22の長辺方向の寸法よりも僅かに長く、又はそれと略同じにする。上述のスリット2bは、カバー22の短手方向においては、展開状態で発光体2を枢軸22cの軸方向に沿って移動させて回動させるときに上述のアーム3と干渉する部位に設けられている。また、スリット2bは、カバー22の長手方向、すなわち枢軸22cの軸方向の略中央部位に設けられており、その軸方向に延びて形成されている。カバー22の材料は、上述のアーム3又は本体4と同様とする。
【0019】
図3(a)(b)は、照明器具1のアーム3の先端付近の構成を示す。アーム3は、その先端部3aに、一方の側面から他方の側面へ貫通した孔3bを有する。孔3bは断面視で頂部が欠けた略円形状である。孔3bには、発光体2の枢軸22cを軸支するための軸受33が挿入されており、軸受33は、断面視略C字状で、かつ両側端が開口した略円筒状であり、孔3b内で回動自在とされている。軸受33の両端部は、一対のアーム3の孔3bにそれぞれ挿入される。軸受33は一対のアーム3の先端部3aに架けられ、軸支され、本体4の載せ面4a(上記図1を参照)と略平行とされる。軸受33には発光体2の枢軸22cが挿通されて、軸受33は枢軸22cを回動自在に、かつ軸受33の軸方向にスライド移動自在に支持する。このようにして、枢軸22c及び軸受33は、発光体2をアーム3に対して回動自在とし、発光体2の発光面2aと本体4の載せ面4aとがなす角を可変とし、第1の軸31を構成する。また、枢軸22c及び軸受33は、上述の展開状態における枢軸22cの軸受33に沿った移動、すなわち発光体2の移動を可能とする二重軸構造を構成する。発光体2の回動可能な角度範囲は例えば略360度とする。軸受33の軸方向への移動は、アーム3の先端部3aに設けられたストッパ等により制限されていることが望ましい。
【0020】
孔3b及び軸受33は、発光体2を回動させたときに、互いの間に摩擦力が働き、軸受33の回動が制動され、発光体2の重みによる回動が抑制されるように、それぞれの径が調整されている。これにより、発光体2は任意の傾きで保持可能とされている。
【0021】
アーム3の先端部3aの上面には、孔3bの軸方向と平行に、孔3bと繋がってスリット3cが設けられている。スリット3cは、発光体2を軸受33に沿って移動させるときに発光体2の突出部22bを通すためのものであり、スリット3cの幅は、発光体2の突出部22bの幅よりも僅かに広い程度が望ましい。アーム3の長さは、発光体2の短手方向の寸法と略等しい。アーム3は中空に形成されており、その中には面状光源21から導出されて本体4内の回路と接続される電線が収容されている。
【0022】
図4(a)(b)は、面状光源21を構成する有機ELパネル21aを示す。有機ELパネル21aの端には、外部電源と電気的に接続するための電気接点21bが発光面2a側に例えば2個配設されている。電気接点21bは非発光面側に設けられていてもよい。電気接点21bは、例えば、金属を鍍金又は蒸着する、金属板を貼り付ける、若しくはプラスチックに導電性材料を混合して成形することで形成される。
【0023】
有機ELパネル21aは、ITO(酸化インジウムすず)等を材料とした透明な導電性薄膜から成る透明電極21cと、アルミニウム等で形成された板状の金属電極21dとの間に、有機発光層21eが設けられて成る。透明電極21cは透明な保護カバー21gにより覆われ、透明電極21c、金属電極21d及び有機発光層21eは金属電極21d側から封止カバー21fにより封止されている。透明電極21c及び金属電極21dには、上述の2個の電気接点21bが1個ずつ接続されている。有機発光層21eは各色EL素子で構成され、各色毎に調光制御されて白色光を照射することが望ましいが、照射光色はこれに限定されない。各色EL素子は積層されていても、又は並設されていてもよい。
【0024】
次に、上記のように構成された照明器具1の各種使用方法について図5〜図9を参照して説明する。図5(a)(b)及び図6(a)(b)は、一使用例として、照明器具1を机等の上に置いて使用するときの様子を示す。上記図5と図6とでは、発光体及びアームのそれぞれの傾きが異なる。ユーザは本体4を机等の上に置いて、アーム3を起こし、発光体2を本体4の載せ面4aから離して、上述の展開状態とする。そして、図示のように本体4の載せ面4a上に、又は本体4の前に、雑誌又は本等(以下、雑誌等という)を開いて置き、発光体2の発光面2aを紙面に向ける。発光体2の発光面2aは、上述の状態で電源がオンされると点灯して紙面を照明する。ユーザは、紙面の大きさに合わせてアーム3を傾きを調整して、発光体2と紙面との間の距離を調整する。上記図5に示されるように、紙面が小さい場合にはアーム3の傾きを大きくして発光体2を紙面に近づけ、上記図6に示されるように、紙面が大きい場合にはアーム3の傾きを少なくして発光体2を紙面から遠ざける。アーム3の傾きに加えて発光体2の傾きも調整して、配光を制御し、紙面全体が照明されるようにする。
【0025】
図7は、上記使用例において発光体2を第1の軸31に沿って移動させた状態を示す。発光体2とアーム3とが側面視で略直線に配置されたとき、発光体2は、第1の軸31の軸方向に押されると、その方向に移動する。このように発光体2を移動させるためには、上記図3(b)に示されるように、発光体2の突出部22bの位置をアーム3のスリット3cに合わせてから、発光体2を第1の軸31の軸方向に押す必要がある。発光体2が押されると、突出部22bはスリット3c内を通り、発光体2の枢軸22cは軸受33内をスライド移動し、発光体2全体は第1の軸31の軸方向に移動する。発光体2はその移動した状態で点灯する。ユーザが発光体2を移動させ、スリット2bをアーム3の先端部3aの位置に対応させた状態で、ユーザが発光体2を第1の軸31の周りに回動させると、アーム3の先端部3aはスリット2b内を通る。発光体2はアーム3により回動が制限されることなく、さらに回動し、第1の軸31の周りに光照射方向が変更される。
【0026】
図8は、上記とは別の使用例として、照明器具1をクリップ部42により衣服の胸ポケットP1に取り付けて使用する使用例を示す。ユーザU1は、本体4を衣服の胸ポケットP1内に差し込んでクリップ部42で胸ポケットP1を挟み、そして発光体2を胸ポケットP1から出す。発光体2は電源がオンされると点灯して、ユーザU1の前方へ光を照射(光照射範囲例を破線で示す)し、そこに置かれたパソコン等を照らす。
【0027】
図9は、上記とはさらに別の使用例として、照明器具1をクリップ部42により雑誌等に取り付けて使用する使用例を示す。ユーザU1は、クリップ部42を用いて雑誌B1の見開き上部を挟み、アーム3を起こし、さらに発光体2を起こして発光面を紙面へ向ける。発光体2は電源がオンされる点灯して、紙面へ光を照射する。
【0028】
本実施形態においては、発光体2を第1の軸31の周りに回動させて、その回動軸の周りに光照射方向を変更することができる。さらに、第1の軸31の二重軸構造によりその第1の軸31に沿って発光体2を移動させ、又はさらにその状態で発光体2を回動させて、光照射方向を変更することができる。しかも、アーム3による発光体2への干渉をスリット2bにより防止して、アーム3による発光体2の回動制限を防ぐことができる。このため、光照射可能範囲を広くすることができる。
【0029】
また、クリップ部42でもって衣服の胸ポケットP1又は雑誌等に固定できるので、手に持つことなく、又は置き場所がない場合であっても使用することができる。
【0030】
また、図10に示されるように、雑誌B1等における見開き紙面の片方の頁の上部をクリップ部42で挟んだ場合において、発光体2を第1の軸31に沿って移動させて、見開き紙面の横方向の略中央に発光体を移動させることができる。このため、見開き紙面が見開き紙面全体に光を照射することができる。
【0031】
なお、発光体2は、横長の略長方形に限定されず、例えば、図11に示されるように、縦長の略長方形であってもよい。この場合、アーム3の長さは、発光体2の長手方向の寸法と略等しくし、本体4の筐体41の平面視形状は、略縦長の略長方形とする。
【0032】
また、面状光源21をカバー22に取り付ける方法としては、例えば、機械的に嵌合する方法、又は接着材で張り合わせる方法等がある。取り付け後に面状光源21をカバー22から分離できる方法を選択した場合、例えば面状光源21だけを交換してカバー22を再利用することが可能となり、交換費用の低減を図ることができる。また、材料の異なる面状光源21とカバー22とを分別処分することができ、従ってそれらの再資源化が可能となり、地球環境の保護に貢献できる。
【0033】
また、面状光源21とカバー22との間に、面状光源21の周縁に沿って又はその縁の一部にゴム等の緩衝部材が設けられていてもよい。この場合、発光体2の強度及び耐衝撃性の向上を図ることができる。また、緩衝部材を導電性材料で形成し、緩衝部材における電気接点21bとの接触部分以外を絶縁被覆してもよい。
【0034】
また、面状光源21は、図12に示されるように、複数のLED21gが配設されて成るLEDパネルで構成されていてもよい。LED21gは、例えば赤色LED、緑色LED、又は青色LEDで構成される。LED21gが複数色のLEDで構成される場合、各色LEDへの供給電流を制御することで、照明光の色成分を変化させることが可能となる。
【0035】
また、面状光源21が上述のLEDパネルで構成される場合、各LED21gは独立して制御回路により点灯制御されても構わない。この場合、制御回路は、照明光の発光強度が異なる複数の発光パターンを予め記憶したROM又はRAM等を内蔵したワンチップマイコンで構成される。このワンチップマイコンは、操作スイッチの操作に応じて発光パターンを選択し、その選択した発光パターンに応じて、各LED21gへの供給電流値、又は各LED21gへのPWM制御信号のデューティ比等を増減制御する。
【0036】
また、各アーム3は、図13(a)〜(c)に示されるように、上位アーム34と下位アーム35とで構成され、上位アーム34と下位アーム35とはそれぞれの一端部が回動自在に連結されていてもよい。この場合、上記図13(a)に示されるように、折り畳み状態では上位アーム34と下位アーム35とがそれらの連結箇所で折り畳まれて本体4の載せ面4aに載せられる。上記図13(b)(c)に示されるように、展開状態では、上位アーム34と下位アーム35とが伸ばされ、発光体2が本体4から離される。
【0037】
(第2の実施形態)
図14(a)(b)は、本発明の第2の実施形態に係る照明器具1を示す。本実施形態の照明器具1は、第1の実施形態と比べ、発光体2から発せられる光を配光制御するための略板状の透光部材5をさらに備える。透光部材5は、折り畳み状態でアーム3に保持されて発光体2と本体4との間に挟まれており、展開状態でアーム3と発光体2のカバー22の側縁22dとに沿って発光体2の前面へスライド移動可能とされている。
【0038】
アーム3の内側の側面、すなわち一対のアーム3の対向する側面には、アーム3の延伸方向に沿って溝3dが設けられている。発光体2のカバー22の側縁22dすなわち側面にも、その側縁22dに沿って溝22eが設けられている。溝3d、22eは、アーム3と発光体2の側縁22dとが側面視で略直線となる状態で一続きの溝となるように設けられている。
【0039】
透光部材5は、シート状又はフイルム状の配光部材51と、配光部材51を両端から保持する保持部材52とで構成される。配光部材51は、その面積を発光体2の発光面2aと略等しい面積とする。配光部材51は、発光体2による出射光を所望の方向へ向けてそれに指向性を持たせ、又は出射光による照度を均一とする。配光部材51による配光特性は上記に限定されない。配光部材51の材料は、プラスチック等の樹脂組成物、又はガラス等とすることができるが、プラスチック等の割れ難い素材であることが望ましい。
【0040】
保持部材52は、折り畳み状態でアーム3の溝3dと係合する突出部52aと、展開状態で配光部材51を発光体2の前面へ移動させるときに発光体2の溝22eと係合する突出部52bとを有する。突出部52a、52bは、それぞれ、アーム3の溝3d及び発光体2の溝22e内をスライド移動し、発光体2の移動をガイドする。保持部材52の突出部52bと発光体2の溝22eとは、係合時に互いの間に摩擦力が働いて保持部材52が制動され、透光部材5の自重によるスライド移動が抑制されるように大きさ及び形状が調整されている。これにより、透光部材5を発光体2の前面で固定可能とされている。保持部材52は、配光部材51の両側縁に沿って設けられ、その長さはアーム3の長さ又は発光体2の短手方向の寸法よりも僅かに短い程度である。
【0041】
次に、上記のように構成された照明器具1の使用方法について上記図14(b)に加えて図15(a)〜(d)を参照して説明する。まずここで、照明器具1は、図15(a)に示されるように折り畳み状態にあるとする。この状態で、透光部材5は発光体2と本体4との間に挟まれている。ユーザは、図15(b)に示されるようにアーム3を起こし、さらに発光体2を回動させる。そして、図15(c)に示されるように、側面視でアーム3と発光体2の側縁とが略直線となる状態とする。その状態で、透光部材5を押し上げると、保持部材5の突出部52aはアーム3の溝3d内を、そして、突出部52bは発光体2の溝22e内をスライド移動し、図15(d)に示されるように、配光部材51はガイドされて発光体2の発光面2aの前面に配置され、突出部52bと溝22eとの間の摩擦力によりその状態で固定される。発光体2は電源がオンされると点灯し、配光部材51は、発光体2から出射された光を配光する。
【0042】
本実施形態においては、透光部材5を、アーム3に保持される位置から発光体2の前面へスライド移動させることにより、透光部材5による配光制御を行うことができる。しかも、その配光制御は透光部材5をスライド移動するだけで行えるので、制御に要する操作が容易である。
【0043】
また、配光制御が不要なときには透光部材5を、アーム3に保持される位置に戻すことにより、用途に合わせて、発光体2からの直接光である拡散光を照射するか、又は透光部材5により配光制御された光を照射するかを切り替えることができる。
【0044】
また、折り畳み状態で、透光部材5は発光体2と本体4との間に挟まれるので、傷つかないように配光部材51を保護することができ、また、第1の実施形態と比べ、透光部材5がさらに設けられていてもコンパクトさを維持することができる。また、透光部材5は、アーム3に保持され、又はスライド移動して発光体2の側縁に固定されるので、透光部材5を着脱する必要がないので、別途携帯する必要がない。
【0045】
(第3の実施形態)
図16(a)(b)は、本発明の第3の実施形態に係る照明器具1とその各種状態を示す。本実施形態の照明器具1は、第1の実施形態と比べ、発光体2が、可撓性を有し、第1の軸31方向の寸法が可変とされている点で異なる。上記図16(a)は発光体2が第1の軸31方向に伸ばされた状態を示し、上記図16(b)は発光体2が撓んだ状態を示す。発光体2は、上述の寸法が小さくされて撓んだとき、図示のように発光体2の背面が膨出し、又は発光体2の前面すなわち発光面2aが膨出する。
【0046】
図17(a)(b)は、本実施形態の発光体2と、第1の軸31を構成する軸受33とを示す。本実施形態の発光体2のカバー本体22aは、面状光源21の側縁及び背面を覆っており、フレキシブル性の高い樹脂組成物で構成される。枢軸22cは、カバー本体22aにおいて面状光源21の側縁を覆う部分の下部にのみ設けられている。
【0047】
枢軸22cは軸受33内に挿嵌され、軸受33の延伸方向にスライド移動自在とされる。枢軸22cと軸受33とは、互いの間に摩擦力が働いて枢軸22cが制動され、撓ませた発光体2の反発力によるスライド移動を抑制するように大きさ及び形状が調整されている。これにより、枢軸22cは所望の位置で固定可能とされている。
【0048】
本実施形態においては、発光体2を撓ませるだけで、配光を調整することができ、その調整が容易となる。また、発光体2が撓んで、発光面2aが前方に膨出した場合、配光は広がり、発光体2がその背面方向に膨出した場合には、配光が狭くなるので、配光の調整範囲を広くすることができる。
【0049】
なお、本発明は、上記第1〜第3の実施形態の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、発光体2及び本体4のそれぞれの形状は、照明器具1の全体を薄くできるのであれば、上記に制限されない。また、アーム3の本数、形状及び長さは、上記に限定されない。また、第3の実施形態に係る発光体2及び軸受33は、第2の実施形態の構成に付加されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る折り畳み式照明器具とその各種状態を示す斜視図。
【図2】(a)は上記照明器具の発光体の斜視図、(b)は(a)のA枠部分の拡大図、(c)はその側面図。
【図3】(a)は上記照明器具のアーム先端付近の拡大斜視図、(b)はその断面図。
【図4】(a)は上記発光体の斜視図、(b)は(a)のB−B’線断面図。
【図5】(a)は上記照明器具の一使用例を示す斜視図、(b)はその側面図。
【図6】(a)は上記使用例において発光体及びアームの傾きが異なる状態の斜視図、(b)はその側面図。
【図7】上記使用例において発光体を移動させたときの斜視図。
【図8】上記とは別の使用例を示す斜視図。
【図9】上記とはさらに別の使用例を示す斜視図。
【図10】上記使用例における作用を説明するための斜視図。
【図11】上記照明器具の一変形例を示す斜視図。
【図12】上記発光体の一変形例を示す斜視図。
【図13】(a)〜(c)は上記照明器具における別の変形例とその各種状態を示す斜視図。
【図14】(a)は本発明の第2の実施形態に係る折り畳み式照明器具を示す斜視図、(b)は(a)のC枠部分の拡大斜視図。
【図15】(a)〜(d)は上記照明器具における各種状態を示す斜視図。
【図16】(a)(b)は本発明の第3の実施形態に係る折り畳み式照明器具とその各種状態を示す斜視図。
【図17】(a)は上記照明器具の発光体及び軸受の分解斜視図、(b)は同発光体を軸受に装着した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0051】
1 折り畳み式照明器具
2 発光体
2b スリット
22 カバー
22c 枢軸
22d カバーの側縁
3 アーム
31 アーム先端側回転軸
32 アーム基端側回転軸
33 軸受
4 本体
4a 載せ面
43 枢軸
5 透光部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
面状の発光体と、
前記発光体をアーム先端側回動軸の周りに回動自在に支持するアームと、
前記アームをアーム基端側回動軸の周りに回動自在に支持し、該アームを倒したときに前記発光体が載せられる載せ面を有する本体と、を備え、
前記発光体が前記本体の載せ面に載せられた折り畳み状態と、前記アームを起こして前記発光体を前記本体の載せ面から離した展開状態とを有する折り畳み式照明器具において、
前記アーム先端側回動軸は、前記展開状態で前記発光体の発光面と本体の載せ面とがなす角を可変とし、かつ該発光体を該アーム先端側回動軸に沿って移動自在とする二重軸構造とされ、
前記発光体は、前記展開状態で前記二重軸構造により移動して回動するときに前記アームと干渉する部位に干渉防止用のスリットが設けられていることを特徴とする折り畳み式照明器具。
【請求項2】
前記発光体から発せられる光を配光制御するための板状の透光部材を備え、
前記透光部材は、前記折り畳み状態で前記アームに保持されて前記発光体と本体との間に挟まれており、前記展開状態で前記アームと発光体の側縁に沿って該発光体の前面へスライド移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式照明器具。
【請求項3】
前記発光体は、可撓性を有し、前記アーム先端側回動軸方向の寸法が可変とされており、該寸法が小さくされたとき該発光体の面が膨出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の折り畳み式照明器具。
【請求項1】
面状の発光体と、
前記発光体をアーム先端側回動軸の周りに回動自在に支持するアームと、
前記アームをアーム基端側回動軸の周りに回動自在に支持し、該アームを倒したときに前記発光体が載せられる載せ面を有する本体と、を備え、
前記発光体が前記本体の載せ面に載せられた折り畳み状態と、前記アームを起こして前記発光体を前記本体の載せ面から離した展開状態とを有する折り畳み式照明器具において、
前記アーム先端側回動軸は、前記展開状態で前記発光体の発光面と本体の載せ面とがなす角を可変とし、かつ該発光体を該アーム先端側回動軸に沿って移動自在とする二重軸構造とされ、
前記発光体は、前記展開状態で前記二重軸構造により移動して回動するときに前記アームと干渉する部位に干渉防止用のスリットが設けられていることを特徴とする折り畳み式照明器具。
【請求項2】
前記発光体から発せられる光を配光制御するための板状の透光部材を備え、
前記透光部材は、前記折り畳み状態で前記アームに保持されて前記発光体と本体との間に挟まれており、前記展開状態で前記アームと発光体の側縁に沿って該発光体の前面へスライド移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式照明器具。
【請求項3】
前記発光体は、可撓性を有し、前記アーム先端側回動軸方向の寸法が可変とされており、該寸法が小さくされたとき該発光体の面が膨出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の折り畳み式照明器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−9829(P2010−9829A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−165820(P2008−165820)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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