説明

折畳み椅子付袋体

【課題】携帯が簡便で何時でも何処でも設置可能な肘付き椅子と、その椅子に座ったままでも、手許で荷物を取り扱うことができる袋体、例えば、リュックサックとの組み合わせによる椅子付の袋体を提供する。
【解決手段】折り畳み式肘付き椅子を、その椅子の一端側に袋体、例えば、該椅子の開脚方向と直角の方向に対してリュックサックを固定するもので、該リィックサックに対し、肩掛けのショルダーベルトやウエストベルトなどを該椅子へ装着したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は袋体、例えば、リュックサック等と折畳み椅子との組み合わせにかかる結合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アウト・ドア指向の広まりにより、袋体である各種のリュックサックや折り畳み椅子についての関心が高まっている。折畳み椅子については、付属品をつけたもの、足置きが設けられたもの、構造上等の改良が従来よりなされている。
【0003】
又折畳み椅子と袋体を結合させたものもあり、椅子は袋体に対して背中側に設けられているものがあり、座る場合に袋体は背中側に来るように結合されているので、座った場合に、取出しにくい問題点があった。
【特許文献1】特開2001−78854号公報
【特許文献2】特開2003−310381号公報
【特許文献3】特開2001−161493号公報
【特許文献4】特開平8−24045号公報
【特許文献3】特開平11−285407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来リュックサックや鞄などの横や前後に、折り畳み椅子を収納したりする構造の携帯用具もあるが、折り畳み椅子の開脚着座時に荷物がすぐ手元に届く範囲にあるものではなく、使い勝手が悪い。また折り畳み椅子部も小さく、手を載せる台(以下肘掛部とする)も無くゆったり座れない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために本発明の袋体としてのリュックサック部1と折り畳み椅子部2の結合構造は、折り畳み椅子部2の左右の肘掛部一方にショルダーベルト3の1対とウエストベルト4の1対とを配し、もう片側に少なくとも1箇所の横引き方向のファスナー式開口部を持つ蓋付きのリュックサック部1の裏側を接合し、腰掛時にそのまま荷物の出し入れ作業が出来るようにした。また椅子部折り畳み時は、それぞれの肘掛部上部を結合してコンパクトに背負って携行可能としたものを提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の椅子とリュックサック部との結合構造は、ゆったりした座り心地と、袋体が該椅子の横方向にあるので、座ったままで荷物の取り出しが簡単にでき、運搬時は折り畳んでコンパクト化し、しかも確りと結着できるので、ずり落ちることもなく、何時でもどこでも休んだり、又携帯したりすることの可能な簡便な帯行収納道具となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1に示す実施例の斜視図には、リュックサック1は、フレーム2bからなる内外枠を形成しており、一対の金属製ロの字型外側枠9、12と、該一対外側枠9、12の間に、1組の金属製コの字型内側枠8、8を備えている。外側枠9,9は、椅子の背もたれ支部5、5となる上方へ連続して延びている。内側枠8、8はX字状にクロスしており、中支点軸7で折畳めるようになっている。
【0008】
内側枠8、8の上側にはシート2aが張られており、背もたれ支部5、5まで延出して、折畳み椅子を形成している。
ここで、要は、折畳み椅子2は、図1に示すように、リュックサック1とは該リュックサック1の非背負い側である裏側とその折畳み椅子部2の側方とが結合されるように取り付けられていることである。
即ち、袋体の背負い方向に対して、座る人の方向が直角であれば、開脚方向は問わないことになる。この実施例では、畳み方向は、リュックサック1に対して平行な方向に折畳まれるようになっている。
【0009】
又、折畳み椅子部2とリュックサック1とは、止め金具11,11によって、内側枠8,8と各々結合されおり、例えば、止め金具11,11は、ピン等で回動自在に取り付けられている。
更には、布等の結合部材となる固定ベルト1cでリュックサック1と外側枠9の上下を結合している。
又フレーム2bの一つである内側枠8のリュックサック1側の下端部は沸き支点軸10でピンで回動できるように取り付けられている。
【0010】
折畳み椅子部2には、フレーム2bの外側枠12へショルダーベルト3およびウエストベルト4をそれぞれ上下に固定されている。
詳しくは、ショルダーベルト3は、外側枠12の上側で、該ベルト3の端部は、図3に示すように、外側枠12の下端両側に固定される。
又ウエストベルト3は、外側枠12の側端部へ固定される。
従って、椅子2を介して各ベルトを身体に締め付けるので、確りと固定できるのがわかる。
【0011】
図2は、本実施例の左側リュックサック部1を正面に見たものであるが、これは上部に蓋を持つ紐閉じ式の開口部がある一例であって、下部胴体には蓋付きの水平に開くファスナー部1b、1bを少なくとも1箇所以上持ち、折り畳み椅子2開脚時には、その位置関係から座ったままで中の荷物を取り扱うことが出来るようになっている。
【0012】
図3および図4は、本実施例の背負い部の反対側と側面から椅子部を見たものである。外側枠12にショルダーベルト3とウエストベルト4とを固定し、ウエストベルト4にはフック6a,6bを装着して、体にフィットできる構造とし、携行を安定した体制でおこなうことを可能にした。
【0013】
図5は本実施例の折り畳み椅子部2を畳んだ状態の左側面図であるが、上部結合ベルト2cによって折り畳み椅子部2と共に結束し、リュックサック1と折畳み椅子部2との結合することで、確りと結着できるので安全でありコンパクト化して背負って携行するのに便利とした。
【0014】
次に図7乃至10に示すものは、他の実施例であって、特に、折り畳み方向が、前記実施例とは異なり、リュックサック1に対し、直角な方向に畳まれるものである。
従って、椅子部2を折畳んだ後に、リュウクサック1又は椅子部2のいずれかを90度回転して取り付けることになる。図7では、最初に矢印Aの方向に畳み、次いで矢印Bの方向に畳んでリュックサック1に着けることになる。
その後のベルト等の使用は先の実施例と同じである。
又、図7に示すように、使用時には、椅子部2が直接地面に触れないように、脚13を設けることが示されている。更に、同図7に示すように非使用時には、該脚を折畳めるようにしておけば、コンパクトとする事も可能である。
【0015】
図11以降は、他の実施例を示すものであって、椅子部2を折畳んだときに、折畳み椅子部2が、図12でよく示すように、一直線上に収まるものとして構成されている。この状態を、図13でみれば、椅子部2のフレームがリュックサック1側のフレーム内に全部収まっている状態が示されている。
【0016】
図14及び図15には、コの字型内側枠8に止め金具111が取り付けられており、該留め金具111の端部には、交差する他の内側枠8が、折畳んだときに収納されるコの字状の曲げられた部材111bが設けられており、溝111a内をピン111cが滑って、収納時に該部材内へ収納される。
図13に示すように、折畳まれるためには、リュックサック部1側のフレーム2bに対して、他方の側のフレーム2bが、先のフレーム2b内へ折畳まれるように、より小さく構成されている。従って、同図13に示すように、左右は同じ寸法でないのが理解される。しかしながら、折畳んだ後は、リュックサック部1にぴったりとフィットして担ぎ易くコンパクトととなり、景観上も好ましいものとなる。
【0017】
以上説明してきたように、本発明は、上記実施例に限定されることなく、本発明の技術思想の範囲内で当業者によって種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同左正面図である
【図3】同背面図である
【図4】同折畳み椅子のフレーム部のみの図である
【図5】同折り畳み椅子部を折り畳んだ側面図である
【図6】同椅子が開いた状態の正面図である。
【図7】本発明の他の実施例であって背後から見た斜視図である。
【図8】同背面図である。
【図9】同側面図である。
【図10】同折畳んだ側面から見た図である。
【図11】本発明の他に実施例であって、正面側からみた斜視図である
【図12】同実施例の側面図である
【図13】同横側面からみた図である。
【図14】同折畳み部分の拡大図である。
【図15】同上記の詳細図である。
【符号の説明】
【0019】
1 リュックサック部
1a リュックサック部蓋
1b ファスナー部
1c 固定ベルト
2 折り畳み椅子部
2b フレーム
2c 上部結合ベルト
3 ショルダーベルト
4 ウエストベルト
5 背もたれ支部
6a フック雄
6b フック雌
7 中支点軸
8 コの字型内側枠
9 ロの字型外側枠
10 脇支点軸
11 止め金具
12 ロの字型外側枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み椅子が載置去れたときに該椅子の側方へ、背負うためのベルトを取り付けた袋体の裏側部分を結合したものであって、該折畳み椅子は床上又は地面上に開脚設置し腰掛けるように構成されており、該椅子へ座る方向に対し直角方向に置かれる袋体から手元で荷物の取り出し等を座ったまま可能とし、また折り畳んで背負って携行時、該袋体と背負いベルト装着部とを結節できるようにした折畳み椅子付袋体。
【請求項2】
前記ベルトは折畳み椅子の袋体から反対側の該椅子端部へ取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の折畳み椅子付袋体
【請求項3】
前記折り畳み椅子の折畳み方向は、袋体に対し、平行又は直角方向であることを特徴とする請求項1又は2記載の折畳み椅子付袋体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背当てのシートを持つ折畳み椅子と袋体の裏側部分を結合し、該折畳み椅子は床上又は地面上に開脚設置し腰掛けられるように構成されており、且つ該椅子へ座る方向に対して、背当てとなるシートを持つ折畳み椅子は該袋体に対し直角方向に設けられており、開脚設置時袋体から側手元で荷物の取り出し等を座ったまま可能とし、また折り畳んで背負って携行時、折畳み椅子に設けられている背負いベルトによって背負うことができるようにした折畳み椅子付袋体。
【請求項2】
前記背負いベルト及びショルダーベルト3は折畳み椅子が取り付けられている袋体から反対側の該椅子端部へ取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の折畳み椅子付袋体
【請求項3】
前記折り畳み椅子の折畳み方向は、袋体に対し、平行又は直角方向であることを特徴とする請求項1又は2記載の折畳み椅子付袋体

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2006−175033(P2006−175033A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371561(P2004−371561)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(504247864)
【Fターム(参考)】