説明

抵抗測定装置

【課題】 簡単且つ安全に、しかも、短時間に被試験ロールの抵抗の状況を測定することができる抵抗測定装置を提供する。
【解決手段】 カバー41を閉じることにより、ローラ部材43により載置台5を押駒18の金属板19側に移動させて導通板8と金属板19の間に被試験ロール21を挟持させると共に、被試験ロール21に電力を供給して電気抵抗を導出し、簡単且つ安全に、しかも、短時間に被試験ロール21の抵抗の状況を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電複写機の帯電ロールや現像ロール等の被試験ロールの電気抵抗の状況を測定する抵抗測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンター等の機器の構成部品である帯電ロールや現像ロールは、適切な印刷濃度や感光膜の保護等のため、感光体ドラムに対して均一な電荷が要求される。このため、バイアス条件等に適合した抵抗状態が帯電ロールや現像ロールに求められ、帯電ロールや現像ロールの適切な抵抗値を把握することは不可欠となっている。従来から、帯電ロールや現像ロールの抵抗値を測定する技術が種々提案されており(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)、抵抗値の分布状況等を含めて抵抗状態が把握できるようになっている。
【0003】
しかし、従来の装置はいずれも大掛かりな装置であるため、現状では、所定の電気抵抗が保たれているか否か等を簡単且つ安全に、しかも、短時間に把握できる抵抗測定装置は存在していないのが実情である。
【0004】
【特許文献1】特開平6−118105号公報
【特許文献2】特開平7−63800号公報
【特許文献3】特開2002−108068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、簡単且つ安全に、しかも、短時間に被試験ロールの抵抗の状況を測定することができる抵抗測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、ベース上に往復移動自在に支持され一方向に付勢されると共に被試験ロールが載置される載置台と、載置台に設けられ載置された被試験ロールの表面に対して電気的に導通される導通板と、載置台に載置された被試験ロールを所定の押圧力で導通板側に押圧する導電性の押圧部材と、ベースに対して開閉自在に支持されるカバーと、カバーが閉じられることにより載置台を付勢力に抗して押圧部材側に移動させ押圧部材及び導通板の間に被試験ロールを挟持させる移動部材と、導通板及び押圧部材にわたり接続され押圧部材及び導通板の間に被試験ロールが挟持された時に被試験ロールに電力を供給して供給状況により被試験ロールの電気抵抗を導出する抵抗導出手段とを備えたことを特徴とする抵抗測定装置にある。
【0007】
第1の態様では、カバーを閉じることにより載置台を押圧部材側に移動させ押圧部材及び導通板の間に被試験ロールを挟持させ、被試験ロールに電力を供給して被試験ロールの電気抵抗を導出し、簡単且つ安全に、しかも、短時間に被試験ロールの抵抗の状況を測定する。
【0008】
上記目的を達成するための本発明の第2の態様は、ベース上に往復移動自在に支持され移動方向の一方向に付勢される移動台と、移動台に取り付けられ移動台の付勢方向に交差する方向に延び付勢方向の前側の壁部及び付勢方向後側の底部により断面L字型に形成されて被試験ロールが長手方向に沿って底部の上面に載置される載置台と、載置台の壁部の壁面に沿って備えられ底部に載置された被試験ロールの長手方向の表面にわたり電気的に導通される導通板と、載置台の両端部位の底部側にそれぞれ備えられ載置台に載置された被試験ロールを所定の押圧力で導通板側に押圧する導電性の押圧部材と、ベースに対して開閉自在に支持されるカバーと、カバーが閉じられることにより載置台を取付けた移動台を付勢力に抗して移動させ載置台を押圧部材側に移動させて押圧部材及び導通板の間に被試験ロールの両端部位を挟持させる移動部材と、押圧部材の押圧力を所定の力に調整する押圧力調整手段と、導通板及び押圧部材にわたり接続され被試験ロールの両端部位が押圧部材及び導通板の間に挟持された時に被試験ロールに電力を供給して供給状況により被試験ロールの電気抵抗を導出する抵抗導出手段とを備えたことを特徴とする抵抗測定装置にある。
【0009】
第2の態様では、カバーを閉じることにより移動台を押圧部材側に移動させ押圧部材及び導通板の間に被試験ロールを挟持させ、被試験ロールに電力を供給して被試験ロールの電気抵抗を導出し、簡単且つ安全に、しかも、短時間に被試験ロールの抵抗の状況を測定する。
【0010】
そして、本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の抵抗測定装置において、押圧部材の押付け力を得るばね部材をそれぞれ備え、それぞれのばね部材のばね力を調整する調整手段を備えたことを特徴とする抵抗測定装置にある。
【0011】
第3の態様では、ばね部材のばね力を調整することにより、被試験ロールの両端を均一に所定の押力で導通板に押し付けることができる。
【0012】
また、本発明の第4の態様は、第2の態様または第3の態様に記載の抵抗測定装置において、それぞれの押圧部材を載置台の長手方向に沿って互いに逆方向に往復移動調整する一つの移動調整手段を備えたことを特徴とする抵抗測定装置にある。
【0013】
第4の態様では、一つの移動調整手段によりそれぞれの押圧部材を往復移動させることで、長さの異なる被試験ロールに対応させることができる。
【0014】
また、本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様のいずれかに記載の抵抗測定装置において、抵抗導出手段は、導通板側及び押圧部材側に対して独立して正極・負極の電力を供給する選択手段を備えたことを特徴とする抵抗測定装置にある。
【0015】
第5の態様では、選択手段により正極・負極の電力を選択することで、正・負いずれの極の電力に対する抵抗であっても導出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1には本発明の一実施形態例に係る抵抗測定装置の平面視、図2には図1中のII−II線矢視、図3には図1中のIII−III線矢視、図4には被試験ロールを載置した状態の要部断面、図5には図4中の概略斜視、図6には被試験ロールを挟持した状態の要部断面、図7には図5中の概略斜視を示してある。
【0017】
図1〜図3に基づいて抵抗測定装置を具体的に説明する。
【0018】
図1〜図3に示すように、ベースとしての平板状の基台1には表面に沿って延びる(図1中上下方向、図2中左右方向)一対の案内軸2が互いに平行に固定され、一対の案内軸2には案内軸2に対して直行する方向(図1、図3中左右方向)に延びる長尺矩形ブロック状の移動台3が案内軸2に沿って往復摺動自在に支持されている。案内軸2には圧縮コイルばね4がそれぞれ備えられ、圧縮コイルばね4により移動台3が一方向(図1中上方向、図2中左方向)に付勢されている。
【0019】
移動台3の上面には移動台3に沿って延びて、即ち、移動台3の付勢方向に交差する方向に延びて形成された載置台5が取り付けられている。載置台5は、付勢方向の前側(図1中上側、図2中左側)の壁部としての壁板6と付勢方向後側で移動台3の上面に固定される底部としての底板7とにより断面L字型に形成されている。壁板6及び底板7は、例えば、アクリル製とされている。底板7の上面には被試験ロール21が載置されるようになっている。また、壁板6の底板7側の面には導通板8(例えば、SUS製)が全面にわたり取り付けられ、導通板8は被試験ロール21の長手方向の表面にわたり電気的に導通されるようになっている。導通板8は、図示しないねじ等により締結固定され、交換が容易とされている。これにより、導通板8を交換するだけで、様々な材質の感光体を想定した測定が可能となっている。
【0020】
一方、案内軸2を挟んで載置台5の反対側における基台1には載置台5の長手方向に沿って延びる支持軸11が支持ブロック10に支持され、支持軸11の両端部位には移動ブロック12がそれぞれ複移動自在に支持されている。移動ブロック12には支持軸11と平行な1本の送りねじ13が螺合し、それぞれの移動ブロック12に螺合するねじ部13a、13bは互いに逆向きのねじが形成されている。つまり、送りねじ13を一方側に回転させることにより支持軸11に沿って一対の移動ブロック12が互いに離反方向に移動し、送りねじ13を他方側に回転させることにより支持軸11に沿って一対の移動ブロック12が互いに接近方向に移動する。送りねじ13は回転ハンドル14により手動で任意の方向に回転されるようになっている。これにより、被試験ロール21の長さが変更になっても、移動ブロック12の位置を所定位置に維持することができる。
【0021】
移動ブロック12の上面にはそれぞれ押圧手段15が設けられている。押圧手段15はピストン本体16にピストン軸17を備え、ピストン軸17は図示しないばね部材により載置台5側に付勢されている。つまり、押圧手段15は所謂ばね量りと同様の構成とされている。ピストン軸17の先端には載置台5の底板7上に配置する押駒18が固定され、押駒18の先端部には載置台5の壁板6に対向して押圧部材としての金属板19が取り付けられている。載置台5に載置された被試験ロール21は押駒18が付勢されることにより金属板19により所定の押圧力で導通板8側に押圧される。
【0022】
図2に示すように、それぞれの移動ブロック12の上面側にはピストン軸17に沿って平行に延びるねじ軸31が支持され、ねじ軸31にはナット部材32が螺合し、ねじ軸31の端部には調整ハンドル33が設けられている。そして、ナット部材32には押圧手段15のピストン本体16が取り付けられている。つまり、調整ハンドル33を介してねじ軸31を回転させることにより、ナット部材32を載置台5に対して移動させ、ピストン本体16の位置を調整して押駒18の金属板19の押圧力を調整する(押圧力調整手段)。これにより、定荷重方式の装置を想定した場合において、被試験ロール21の径が変更になっても所定の押圧力を維持することができる。
【0023】
また、定変位方式の装置を想定した場合において、被試験ロール21のロール硬度が変更になっても所定のニップ量を維持することができる。
【0024】
尚、図2中の符号で、35は移動ブロック12に固定される支持板、36は支持板35に形成された長穴、37は押駒18の下部に固定され長穴36に移動が案内される案内ピンである。
【0025】
図1〜図3に示すように、本実施形態例の抵抗測定装置には開閉自在とされたカバー41(例えば、アクリル製)が備えられている。即ち、図2に示すように、載置台5を挟んで押圧手段15の反対側における基台1にはカバー支持台40が設けられ、カバー支持台40には載置台5の長手方向に沿って延びる中心軸周りで回動するカバー41の基端縁が支持されている。カバー41の基端縁にはカバー41の開閉と共に回動するガイドアーム42の基端が固定され、ガイドアーム42の先端にはローラ部材43が設けられている。
【0026】
図2に実線で示すように、カバー41を閉じた状態でガイドアーム42は略水平状態に回動され、ローラ部材43により移動台3が圧縮コイルばね4のばね力に抗して押圧され、載置台5が押駒18側に移動して金属板19と導通板8の間に被試験ロール21が挟持され、導通板8に被試験ロール21の外周面が当接する。即ち、被試験ロール21のシャフトが金属板19に押され、被試験ロール21のゴムロール部が導通板8に押付けられる。
【0027】
また、図2に点線で示すように、カバー41を開けた状態でガイドアーム42は上方に回動され、ローラ部材43による移動台3の押圧が開放されて移動台3が圧縮コイルばね4のばね力により移動し、載置台5が押駒18と反対側に移動して金属板19と導通板8の間での被試験ロール21の挟持が開放される。
【0028】
図1に示すように、基台1のカバー支持台40の側部にはリミットスイッチ45が設けられ、リミットスイッチ45はカバー41の開閉によりオン・オフが切り替えられ、カバー41が閉じられた際にオンにされる。リミットスイッチ45は電源46及び切り替えスイッチ47に接続され、一方側のリミットスイッチ45(例えば、図1中右側)は導通板8に通電され、他方側のリミットスイッチ45(例えば、図1中左側)は金属板19に通電されている。
【0029】
被試験ロール21はシャフトとゴムロール部とから構成され、図3に示すように、切り替えスイッチ47にはシャフト側、即ち、シャフトが直接当接する金属板19側のスイッチ51と、ゴムロール部側、即ち、ゴムロール部が直接当接する導通板8側のスイッチ52が設けられている。スイッチ51、52により、シャフトとゴムロール部に独立して正極・負極の電力が供給され(選択手段)、被試験ロール21の通電状態が検出される。通電状態は図示しないアンプに送られ、通電状態に基づいて被試験ロール21の電気抵抗が求められる。つまり、被試験ロール21に対する導通板8、金属板19、電源46、リミットスイッチ45、切り替えスイッチ47等を介しての電力の供給系統により抵抗導出手段が構成されている。
【0030】
図4〜図7に基づいて上記構成の抵抗測定装置による測定の手順を説明する。
【0031】
スイッチ51、52(図3参照)の操作によりシャフトとゴムロール部に供給する電力の極を選択し、図4、図5に示すように、カバー41を開いた状態にする。カバー41が開かれた状態ではリミットスイッチ45がオフ状態とされ、電源46からの電力の供給が停止している。カバー41が開かれている時には、移動台3が圧縮コイルばね4の付勢力により付勢され、導通板8と金属板19との間に十分な間隔が確保される。この状態で、被試験ロール21を載置台5の上に載置し、カバー41を閉じることにより抵抗の測定が開始される。カバー41を開いている間はリミットスイッチ45がオフ状態とされて電源46からの電力の供給が停止しているので、被試験ロール21を載置台5に載置する際に誤って導通板8や金属板19等の装置部材に触れても、感電することがなく安全である。
【0032】
被試験ロール21を載置台5に載置した状態でカバー41を閉めることにより、図6、図7に示すように、移動台3が圧縮コイルばね4の付勢力に抗して押駒18側に移動し、金属板19と導通板8の間で被試験ロール21が挟持される。即ち、被試験ロール21のシャフトが金属板19に押され、被試験ロール21のゴムロール部が導通板8に押付けられる。そして、リミットスイッチ45がオン状態にされて電源46からの電力が供給可能とされ、図示しない起動スイッチ等の操作により、金属板19及び導通板8を介して被試験ロール21に電力が供給される。被試験ロール21の通電状態が検出されることにより、通電状態に基づいて被試験ロール21の電気抵抗が求められる。尚、カバー41の閉じ動作に連動して自動的に電力が供給される構成にすることも可能である。
【0033】
測定が終了した後カバー41を開くことにより、リミットスイッチ45がオフ状態とされて電力の供給が停止し、移動台3が圧縮コイルばね4の付勢力により付勢されて導通板8と金属板19との間に十分な間隔が確保される。測定が終了した被試験ロール21を載置台5から取り出すと共に、新たな被試験ロール21を載置台5に載置し、カバー41を閉じて電気抵抗の測定を行う。
【0034】
これにより、カバー41の開閉に連動して移動台3が移動するので、被試験ロール21の載置台5からの取り出し、載置台5への載置、電気抵抗の測定を連続して行うことができる。また、カバー41の開閉に連動してカバー41を閉じた時にのみ電力が供給されて測定が可能となっているので、カバー41を開けて被試験ロール21の交換を行う時の安全性を確保することができ、安全に抵抗を測定することができる。
【0035】
被試験ロール21が変更になって長さや径が変わった場合、図3に示すように、回転ハンドル14により送りねじ13を回転させ、移動ブロック12を被試験ロール21の長手方向に移動させ、図1に示すように、押駒18を被試験ロール21の両端のシャフトに一合わせする。また、図2に示すように、調整ハンドル33によりねじ軸31を回転させ、ピストン本体16を載置台5に対して所定位置に移動させ、押駒18と載置台5との位置関係を所定状態に合わせる。これにより、被試験ロール21の長さや径が変わっても、常に、所定の位置を所定の押圧力で押圧して金属板19と導通板8の間に被試験ロール21を挟持することができる。
【0036】
また、被試験ロール21が変更にならない場合でも、調整ハンドル33によりねじ軸31を回転させることでピストン本体16を移動させて挟持力を調整することができる。この時、図2に示すように、押駒18は案内ピン37を介して支持板35の長穴36に案内されるので、ピストン本体16の移動に伴って押駒18が容易に移動する。
【0037】
上述した抵抗測定装置は、簡単且つ安全に、しかも、短時間に被試験ロール21の抵抗の状況を測定することができる。また、ピストン本体16を移動させて押駒18の位置を調整することにより、常に、最適な挟持力を得ることができ、抵抗を安定して測定することができる。また、移動ブロック12の移動及びピストン本体16の移動により、被試験ロール21が変更になっても、常に、所定の条件の下で測定を行うことができる。
【0038】
尚、測定中に被試験ロール21を回転させる機構を付加することも可能であり、その場合には、より実機に近い状態での測定を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、静電複写機の帯電ロールや現像ロール等の被試験ロールの電気抵抗の状況を測定する抵抗測定装置の産業分野で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態例に係る抵抗測定装置の平面図である。
【図2】図1中のII−II線矢視図である。
【図3】図1中のIII−III線矢視図である。
【図4】被試験ロールを載置した状態の要部断面図である。
【図5】図4中の概略斜視図である。
【図6】被試験ロールを挟持した状態の要部断面図である。
【図7】図5中の概略斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 基台
2 案内軸
3 移動台
4 圧縮コイルばね
5 載置台
6 壁板
7 底板
8 導通板
10 支持ブロック
11 支持軸
12 移動ブロック
13 送りねじ
14 回転ハンドル
15 押圧手段
16 ピストン本体
17 ピストン軸
18 押駒
19 金属板
21 被試験ロール
31 ねじ軸
32 ナット部材
33 調整ハンドル
35 支持板
36 長穴
37 案内ピン
40 カバー支持台
41 カバー
42 ガイドアーム
43 ローラ部材
45 リミットスイッチ
46 電源
47 切り替えスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース上に往復移動自在に支持され一方向に付勢されると共に被試験ロールが載置される載置台と、
載置台に設けられ載置された被試験ロールの表面に対して電気的に導通される導通板と、
載置台に載置された被試験ロールを所定の押圧力で導通板側に押圧する導電性の押圧部材と、
ベースに対して開閉自在に支持されるカバーと、
カバーが閉じられることにより載置台を付勢力に抗して押圧部材側に移動させ押圧部材及び導通板の間に被試験ロールを挟持させる移動部材と、
導通板及び押圧部材にわたり接続され押圧部材及び導通板の間に被試験ロールが挟持された時に被試験ロールに電力を供給して供給状況により被試験ロールの電気抵抗を導出する抵抗導出手段と
を備えたことを特徴とする抵抗測定装置。
【請求項2】
ベース上に往復移動自在に支持され移動方向の一方向に付勢される移動台と、
移動台に取り付けられ移動台の付勢方向に交差する方向に延び付勢方向の前側の壁部及び付勢方向後側の底部により断面L字型に形成されて被試験ロールが長手方向に沿って底部の上面に載置される載置台と、
載置台の壁部の壁面に沿って備えられ底部に載置された被試験ロールの長手方向の表面にわたり電気的に導通される導通板と、
載置台の両端部位の底部側にそれぞれ備えられ載置台に載置された被試験ロールを所定の押圧力で導通板側に押圧する導電性の押圧部材と、
ベースに対して開閉自在に支持されるカバーと、
カバーが閉じられることにより載置台を取付けた移動台を付勢力に抗して移動させ載置台を押圧部材側に移動させて押圧部材及び導通板の間に被試験ロールの両端部位を挟持させる移動部材と、
押圧部材の押圧力を所定の力に調整する押圧力調整手段と、
導通板及び押圧部材にわたり接続され被試験ロールの両端部位が押圧部材及び導通板の間に挟持された時に被試験ロールに電力を供給して供給状況により被試験ロールの電気抵抗を導出する抵抗導出手段と
を備えたことを特徴とする抵抗測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の抵抗測定装置において、
押圧部材の押付け力を得るばね部材をそれぞれ備え、それぞれのばね部材のばね力を調整する調整手段を備えた
ことを特徴とする抵抗測定装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の抵抗測定装置において、
それぞれの押圧部材を載置台の長手方向に沿って互いに逆方向に往復移動調整する一つの移動調整手段を備えた
ことを特徴とする抵抗測定装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の抵抗測定装置において、
抵抗導出手段は、導通板側及び押圧部材側に対して独立して正極・負極の電力を供給する選択手段を備えた
ことを特徴とする抵抗測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−198798(P2007−198798A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−15503(P2006−15503)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【出願人】(000242426)北辰工業株式会社 (55)
【Fターム(参考)】