拡張可能バンド及びそれを用いたシールシステム
【課題】 パイプやマンホール、その他の丸い穴などのほぼ円筒構造物の内側でシール要素を固定するために使用される拡張可能バンドを提供する。
【解決手段】 拡張可能バンド10は、第1バンド端部14及び第2バンド端部16を有するバンド本体12を備える。第1バンド端部14は複数個のスロットを備え、第2バンド端部16は第1及び第2開口部を備える。ロック部材24は第1及び第2開口部に嵌合するように構成された別個の要素であり、第2バンド端部16を通って複数個のスロットの1つの中に延在して所望の直径で拡張可能バンドをロックするための第1タブと第2開口部に係合する第2タブとを備える。第2タブは、バンドが拡張されたとき、第1バンド端部に干渉しないように設計されている。ロック部材24はまた、少なくとも1つのリブ又は凸部を備えていてもよい。
【解決手段】 拡張可能バンド10は、第1バンド端部14及び第2バンド端部16を有するバンド本体12を備える。第1バンド端部14は複数個のスロットを備え、第2バンド端部16は第1及び第2開口部を備える。ロック部材24は第1及び第2開口部に嵌合するように構成された別個の要素であり、第2バンド端部16を通って複数個のスロットの1つの中に延在して所望の直径で拡張可能バンドをロックするための第1タブと第2開口部に係合する第2タブとを備える。第2タブは、バンドが拡張されたとき、第1バンド端部に干渉しないように設計されている。ロック部材24はまた、少なくとも1つのリブ又は凸部を備えていてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張可能バンド及びそのようなバンドを用いたシールシステムに関する。具体的には、一方の端部に複数個のスロットを有し、他方の端部にスロットの1つと係合し、かつ所望の直径でバンドをロックすることができるロック部材を有する拡張可能バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
拡張可能バンドは、パイプ、マンホール、又は他の同様な構造物の内側表面に対して柔軟性のあるシール要素又はガスケットを固定するために通例使用される。拡張可能バンドは、シール要素の内側の環状表面にほぼ適合し、拡張されてシール要素に圧力を加える。多様な型のロック装置がシール要素に対して拡張位置でバンドをロックするために使用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現行のバンド及びロック装置には数多くの制限や不都合がある。現行の拡張可能バンドの多くはある一つの直径までのみ拡張可能で、したがって総拡張範囲は限定されている。こうしたバンドの多くはまた、バンドを拡張しロックするために多くの段階を踏む必要があり、また、任意の直径でバンドを素早くしっかりとロックすることができない。さらに、現行のバンドは、取り付け又は調節の際、スライドさせたり留めたりするのが容易ではない。概して、現行のバンドは、多様な大きさのパイプ又はマンホールに取り付けるのに必要な多様な大きさのシーリングに有用でない。
【0004】
したがって、本発明の目的は、所定の範囲内で任意の直径に容易に調節され、かつ、しっかりとロックされる拡張可能バンドを提供することである。また、本発明の目的は、ロック位置からの解除がより容易な拡張可能バンドを提供することである。
【0005】
本発明が、1つ以上の前述した本発明の目的または特徴を必ず満たすようなシステムあるいは方法に制限されるものでないことは十分に留意されるべきである。本発明が、本願に記載の好適な実施例、例示実施例、又は主要な実施例に制限されないこともまた十分に留意されるべきである。当業者による修正及び追加は、本発明の範囲内と見なされ、以下の請求項による以外に制限されることはない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1バンド端部及び第2バンド端部を有するバンド本体を備えた拡張可能バンドを特徴とする。複数個のスロットがバンド本体の第1バンド端部に配置され、第1及び第2開口部が第2バンド端部に配置される。ロック部材は、第1タブ(ここではラッチとしても知られ参照される)と第2タブとを含む。第1タブは、第2バンド端部の第1開口部を通って、複数個のスロットの1つの中に延在し、所望の直径で拡張可能バンドをロックするように構成されている。第2タブは、第2バンド端部の第2開口部に係合するように構成されている。バンド本体の第2バンド端部は、ロック部材のタブを越えて延在する末端部分を含む。
【0007】
バンド本体の第1及び第2バンド端部が重なって、第2バンド端部とほぼ環状の形状を形成するのが好ましい。ロック部材の第1タブは、バンドに対して内側に延在して複数個のスロットの1つと係合し、かつ、バンド本体の第2バンド端部に対して接線の方向にある面について鈍角を形成するのが好ましい。ロック部材の第2タブは、第2バンド端部の第2開口部と係合する大きさに作られているが、第1バンド端部に干渉する大きさではない。
【0008】
ある実施例では、バンド本体が基部と基部から延びる側部とを含むようにバンド本体はほぼU型の断面を有する。複数個のスロットはバンド本体の基部に配置されている。第1及び第2バンド端部の少なくとも一部もまた、ほぼU型の断面を有し、かつ、第1バンド端部が第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように、第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっているのが好ましい。好適な実施例においては、第2バンド端部はタブのそれぞれの側にU型の断面を有している。
【0009】
第2バンド端部の末端部分はまた、U型の断面を有する第2バンド端の部分から延び、かつ一体となった平らな断面を有することが好ましい。あるいは、第2バンド端部は、平らな断面を有し、かつU型断面を有する第2バンド端部の部分に取り付けられる別の拡張部材を備えることもできる。
【0010】
好適な実施例において、バンド本体はほぼ「W型」又は「波型」の断面を有する。第1及び第2バンド端部は互いに「入れ子」になっているので、「ネックダウン」される必要はない。第1及び第2バンド端部は、基部から延びる少なくとも2つの「V」型の側部を含む。
【0011】
ある実施例では、複数個のスロットを有する第1バンド端部はバンド本体と一体になっている。別の実施例では、第1バンド端部はバンド本体に取り付けられ、かつ、複数個のスロットを有する別個の部材を備える。好適な実施例では、ロック部材は少なくとも1つのリブ又は凸部を含む。
【0012】
拡張可能バンドの好適な実施例はさらに、バンド拡張機構と係合するためのバンド本体の内側表面に配置された係合要素を含む。ある実施例では、係合要素は、バンド本体の内側表面に取り付けられたブロック(ジャッキ受としても参照される)を含む。
【0013】
本発明はまた、円筒形の構造物の内側表面をシールするための弾性シール部材と1つ以上の拡張可能バンドとを備えるシールシステムを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に基づく図1の拡張可能バンド10は、パイプ、マンホール、又は構造物の壁を貫いた丸い穴といった円形構造物4の内側でゴム製シール又はガスケットのようなシール要素2を固定するために使用される。拡張可能バンド10は外側に広がり、円筒構造物4の内側表面6に対してシール要素2を固定する。拡張可能バンド10は、以下に記述するように、所定の直径の範囲内の所望の拡張位置でロックされる。例示実施例ではシール要素2及び円筒構造物4を示しているが、本発明の拡張可能バンド10は、異なる形状を備えた他の型の構造物と共に、その他諸々の用途に使用されてもよい。
【0015】
拡張可能バンド10は、第1バンド端部14と第2バンド端部16とを有するバンド本体12を通常備える。バンド本体12の第1及び第2末端部14、16が重なって、ほぼ環状の形状のバンドを形成するのが好ましい。バンドが拡張する際、第1及び第2バンド端部14、16は、矢印18、20の方向が示すように互いに逆方向に移動する。好適な実施例においては、拡張可能バンド10は、304あるいは316ステンレス鋼又は他の適した材料でできている。
【0016】
好適な実施例においては、図2の複数個のスロット22は、第1バンド端部14に打抜き、研削、又は別な方法により形成されている。一例を挙げれば、スロット22は、各末端に半円を備えたほぼ長方形の形状で、幅約0.318cm、長さ約1.588cm、及び間隔約0.7938cmであることが好ましい。本発明のスロット22は他の形状及び大きさであってもよい。
【0017】
図1の拡張可能バンドはロック部材24(以下タブ又はラッチとしても参照される)も備えている。図6のロック部材24はバンド本体12から切り離された別個の要素であり、第1及び第2タブ26,50を備えている。バンド本体12の図7に示す第2バンド端部16は、それぞれロック部材24の第1及び第2タブ26,50を受け入れられる大きさ、かつ間隔をもった第1及び第2開口部52,54を備える。また、第2バンド端部16は、ロック部材24のタブ26を越えた先端まで延在して、第2バンド端部16が第1末端部14と重なる第2バンド端部16での移動を容易にする末端部分28を含むのが好ましい。
【0018】
図6の第1タブ26は主要部分51から所定の角度に配置され、第2バンド端部16の第1開口部52を通ってバンド10に対しほぼ内側に延在して第1バンド端部14のスロット22の1つと係合するようになっている。第2タブ50は、主要部分51に対してほぼ90度の角度で配置され、第2バンド端部16の第2開口部54と係合するようになっている。第2タブ50は、第1バンド端部14に干渉しない(係合しない)ような大きさに作られるのが好ましい。好適な実施例では、第2タブ50は第2バンド端部16の厚みとほぼ同じ長さをもち、第2タブ50が第2バンド端部16の第2開口部54内に延在する(完全に貫通はしない)ようになっている。
【0019】
図8のタブ24は、タブ24を第2バンド端部16及び/又は第1バンド端部14に一時的に固定する、リベット、スナップ、接着剤、又はその他の手段56を備えていてもよい。タブ24と拡張可能バンド10とは単一部材として構成されているため、リベット56により、拡張可能バンド10を容易に、かつコンパクトに収納及び設置することが可能である。リベット56は、ユーザが拡張可能バンド10を設置して拡張可能な状態にすると外れるか、又は壊れるように設計される。
【0020】
図8−図9に示すロック部材24は、少なくとも1つのリブ又は凸部44を任意に備える。リブ44は、ロック部材24の剛性と強度を増加する。リブ44は、ロック部材24から又はその上に、打抜き、研削、プレス、溶接、「パンチアウト」、接着、又はその他の方法により形成されてもよい。
【0021】
一例を挙げれば、図2の第1バンド端部14は、バンド本体12と一体である。あるいは、図3の第1バンド端部14のように、バンド本体12に溶接、圧接、接着、又は別の方法で取り付けられた別部材30を備えていてもよい。第1バンド端部は、ほぼ硬質で大体において平らな部材(例えば、約0.478cmから0.635cmの厚さを持った部材)を備えるか、又は、以下に記述するように、他の形状を有する断面を備えていてもよい。
【0022】
一例を挙げれば、図4の第1及び/又は第2バンド端部14、16もまた、ほぼU型の断面を有する。第1バンド端部14は、基部32と、U型の断面を形成するために基部32から延びる側部34、36とを備える。複数個のスロット22は、基部32に配置されている。第1バンド端部14が第2バンド端部16のU型の断面に嵌合する(又は入れ子になる)ように、第1バンド端部14は第2バンド端部16より幅が狭くなっているのが好ましい。図2に最もよく示されるように、第1バンド端部14はバンド本体12から「ネックダウン」されて、幅がより狭くなるのが好ましい。図3の実施例では、第1バンド端部14を形成するためにバンド本体12に取り付けられた別部材30の幅はより狭くなっている。
【0023】
好適な実施例においては、図5の第1及び第2バンド端部14、16の少なくとも一部はほぼW型又は波型の断面を有し、第1及び第2バンド端部14、16は互いに「入れ子」になっているので、「ネックダウン」される必要がない。第1及び第2バンド端部14、16は、基部32から延びる少なくとも2つのV型の側部35、37を有する。複数個のスロット22は基部32に配置される。
【0024】
図4の拡張可能バンド10がU型の断面を有する実施例では、「ネックダウン」された部分の大きさによって、拡張可能バンド10の機能範囲が部分的に限定される。これは、第1バンド端部14が第2バンド端部16のU型の断面と嵌合しなければならないためである。反対に、図5の拡張可能バンド10がW型の断面を有する実施例では、第1バンド端部14は、第2バンド端部16に嵌合する必要がない。したがって、W型の断面を有する拡張可能バンド10は他の既知の断面部分を有する拡張可能バンドより広範囲にわたって機能することができる。しかしながら、本発明はU又はW型の断面に限定されず、C型の断面、波型の断面、及び平らな断面をも含むがそれらに限定されない多様な型の断面を備えたバンド本体12及び第1及び第2バンド端部14、16に適用できることに留意すべきである。
【0025】
図10の拡張可能バンド10はさらに、ブロックやジャッキ受のような、バンド本体17の内側表面97に取り付けられる係合要素98を備えていてもよい。使用の1つの方法では、バンド拡張機構99が、拡張可能バンド10を拡張するのに使用される。拡張機構99の拡張部材100,102が係合要素98と第1バンド端部14の端面60とに係合し、第1及び第2バンド端部14,16を矢印18,20の方向に移動させる。本発明は、バンド本体12の穴又は開口部のような、他の型の係合要素98にも適用できる。さらに、本発明は他の型のバンド拡張機構にも適用できる。
【0026】
バンドが拡張すると、シール要素2の変形能力により、図12のタブ26が第1バンド端部14のスロット22から外れ、第1バンド端部をタブ26との係合から「持ち上げる」必要なく、第1及び第2バンド端部14,16が矢印18,20の方向に相互に容易にスライドできるようになる。
【0027】
所望の直径まで拡張されると、図13の第1タブ26は、所望の直径でスロット22aに係合し、第2タブ50が第2開口部54に係合して、第1及び第2バンド端部14,16間の相対運動を妨げることにより、バンド10をロックする。第1タブ26が角度αに設定されていることにより、バンド10が拡張されたとき、第1タブ26は、スロット22との係合から容易に外れると共に、スロット22aの中でのタブのロックを容易にする。
【0028】
ロック部材24及び第2タブ50に対してシール要素2により加えられた圧力により、第1タブ26はスロット22aに保持される。ほぼ内側に面している第1及び第2タブ26,50を有するシール要素2に対して、ロック部材24を第2バンド端部16の外側に配置することにより、シール要素2はタブ26,50に対して弾性の又はばね付勢された支持体を提供する。こうした弾性の支持体により、バンド10の端部14、16は、拘束なしに容易にスライドすることが可能になる。さらに、ロック部材24はバンド本体12とは別個の要素であるため、ロック部材24を、所定の範囲内で任意の直径に十分に拡張できるほど柔軟である必要のある拡張可能バンド本体12より丈夫で硬質な材料により構成できる。この結果、拡張可能バンド10は、構造物4の内側に対してより堅固なシーリングを提供できる
拡張可能バンド10を外す1つの方法として、スクリュードライバーに類似した図11の道具62が使用される。道具62の平頭64がタブ26(図10)の前方の隙間66内、及び、第1バンド端部14と第2バンド端部16との間、例えばU型の断面を形成する側面の間に挿入される。次に、道具はほぼ矢印68の方向に動かされ、第1タブ24がスロット22aとの係合から外れるまで、平頭64は、外側つまり第2バンド端部から、内側つまり第1バンド端部を持ち上げる。必要なら、付加的な衝撃力が、例えばハンマーにより、道具62に対して加えられてもよい。
【0029】
したがって、本発明の拡張可能バンド10は、より広範囲の直径に拡張可能で、かつ、効果的にロック可能である。本発明の拡張可能バンド10は、構造物4の内側に対してより堅固なシーリングを提供する。さらに、本発明の拡張可能バンド10は、拡張可能バンド10の取り付け及び調整と共に、取り外し目的での拡張可能バンド10の解除を容易にする。
【0030】
上述したように、本発明は、1つ以上の上述した本発明の目的または特徴を必ず満たすようなシステムあるいは方法に制限されるものでなく、また、本願に記載の好適な実施例、例示実施例、又は主要な実施例に制限されるべきでない。前述の本発明の好適な実施例の記載は、説明及び解説のために提示されており、発明を網羅するものでも正確に開示された形に制限するためのものでもない。上述の教示に照らして明らかな修正又は変更が可能である。実施例は、本発明の原理とその実用的な用途の最良の説明を提供するために選択され記述されたものであり、それにより、当業者が本発明を多様な実施例において特別な用途に合うように様々な修正を加えて使用できるようにしたものである。そのような修正及び変更は全て、公明正大に、合法的に、公平に与えられる一定の幅に基づいて解釈された場合、本願請求項による本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】シール要素内に設置された、本発明に基づく拡張可能バンドの部分的断面側面図である。
【図2】本発明に基づく拡張可能バンドの第1及び第2バンド端部の底面図である。
【図3】本発明の別の実施形態に基づく、拡張可能バンドの第1バンド端部の底面図である。
【図4】図2の鎖線4−4に沿った本発明の拡張可能バンドの断面図である。
【図5】W型の断面を有する本発明の拡張可能バンドの断面図である。
【図6】本発明に基づくロック部材の別の実施形態の側面図である。
【図7】本発明に基づくバンド本体の別の実施形態の上面図である。
【図8】本発明の第1及び第2バンド端部を重ねた、別の実施形態の上面図である。
【図9】図8の鎖線7Bに沿った、本発明に基づく半硬質ストリップの一実施形態の断面図である。
【図10】本発明の例示実施形態に基づく、拡張可能バンド及び拡張可能バンドを拡張するために使用される拡張機構の概略図である。
【図11】本発明の一方法に基づく、拡張可能バンドが道具で外されている断面図である。
【図12】本発明に基づく、拡張可能バンドが拡張された際の、第1及び第2バンド端部が重なった別の実施形態の断面図である。
【図13】本発明に基づく、ロック位置で拡張可能バンドの第1及び第2バンド端部を重ねた別の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
【0032】
10…拡張可能バンド
12…バンド本体
14…第1バンド端部
16…第2バンド端部
22…スロット
24…ロック部材
26…第1タブ
30…別部材
50…第2タブ
52…第1開口部
54…第2開口部
98…係合要素
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張可能バンド及びそのようなバンドを用いたシールシステムに関する。具体的には、一方の端部に複数個のスロットを有し、他方の端部にスロットの1つと係合し、かつ所望の直径でバンドをロックすることができるロック部材を有する拡張可能バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
拡張可能バンドは、パイプ、マンホール、又は他の同様な構造物の内側表面に対して柔軟性のあるシール要素又はガスケットを固定するために通例使用される。拡張可能バンドは、シール要素の内側の環状表面にほぼ適合し、拡張されてシール要素に圧力を加える。多様な型のロック装置がシール要素に対して拡張位置でバンドをロックするために使用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現行のバンド及びロック装置には数多くの制限や不都合がある。現行の拡張可能バンドの多くはある一つの直径までのみ拡張可能で、したがって総拡張範囲は限定されている。こうしたバンドの多くはまた、バンドを拡張しロックするために多くの段階を踏む必要があり、また、任意の直径でバンドを素早くしっかりとロックすることができない。さらに、現行のバンドは、取り付け又は調節の際、スライドさせたり留めたりするのが容易ではない。概して、現行のバンドは、多様な大きさのパイプ又はマンホールに取り付けるのに必要な多様な大きさのシーリングに有用でない。
【0004】
したがって、本発明の目的は、所定の範囲内で任意の直径に容易に調節され、かつ、しっかりとロックされる拡張可能バンドを提供することである。また、本発明の目的は、ロック位置からの解除がより容易な拡張可能バンドを提供することである。
【0005】
本発明が、1つ以上の前述した本発明の目的または特徴を必ず満たすようなシステムあるいは方法に制限されるものでないことは十分に留意されるべきである。本発明が、本願に記載の好適な実施例、例示実施例、又は主要な実施例に制限されないこともまた十分に留意されるべきである。当業者による修正及び追加は、本発明の範囲内と見なされ、以下の請求項による以外に制限されることはない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1バンド端部及び第2バンド端部を有するバンド本体を備えた拡張可能バンドを特徴とする。複数個のスロットがバンド本体の第1バンド端部に配置され、第1及び第2開口部が第2バンド端部に配置される。ロック部材は、第1タブ(ここではラッチとしても知られ参照される)と第2タブとを含む。第1タブは、第2バンド端部の第1開口部を通って、複数個のスロットの1つの中に延在し、所望の直径で拡張可能バンドをロックするように構成されている。第2タブは、第2バンド端部の第2開口部に係合するように構成されている。バンド本体の第2バンド端部は、ロック部材のタブを越えて延在する末端部分を含む。
【0007】
バンド本体の第1及び第2バンド端部が重なって、第2バンド端部とほぼ環状の形状を形成するのが好ましい。ロック部材の第1タブは、バンドに対して内側に延在して複数個のスロットの1つと係合し、かつ、バンド本体の第2バンド端部に対して接線の方向にある面について鈍角を形成するのが好ましい。ロック部材の第2タブは、第2バンド端部の第2開口部と係合する大きさに作られているが、第1バンド端部に干渉する大きさではない。
【0008】
ある実施例では、バンド本体が基部と基部から延びる側部とを含むようにバンド本体はほぼU型の断面を有する。複数個のスロットはバンド本体の基部に配置されている。第1及び第2バンド端部の少なくとも一部もまた、ほぼU型の断面を有し、かつ、第1バンド端部が第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように、第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっているのが好ましい。好適な実施例においては、第2バンド端部はタブのそれぞれの側にU型の断面を有している。
【0009】
第2バンド端部の末端部分はまた、U型の断面を有する第2バンド端の部分から延び、かつ一体となった平らな断面を有することが好ましい。あるいは、第2バンド端部は、平らな断面を有し、かつU型断面を有する第2バンド端部の部分に取り付けられる別の拡張部材を備えることもできる。
【0010】
好適な実施例において、バンド本体はほぼ「W型」又は「波型」の断面を有する。第1及び第2バンド端部は互いに「入れ子」になっているので、「ネックダウン」される必要はない。第1及び第2バンド端部は、基部から延びる少なくとも2つの「V」型の側部を含む。
【0011】
ある実施例では、複数個のスロットを有する第1バンド端部はバンド本体と一体になっている。別の実施例では、第1バンド端部はバンド本体に取り付けられ、かつ、複数個のスロットを有する別個の部材を備える。好適な実施例では、ロック部材は少なくとも1つのリブ又は凸部を含む。
【0012】
拡張可能バンドの好適な実施例はさらに、バンド拡張機構と係合するためのバンド本体の内側表面に配置された係合要素を含む。ある実施例では、係合要素は、バンド本体の内側表面に取り付けられたブロック(ジャッキ受としても参照される)を含む。
【0013】
本発明はまた、円筒形の構造物の内側表面をシールするための弾性シール部材と1つ以上の拡張可能バンドとを備えるシールシステムを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に基づく図1の拡張可能バンド10は、パイプ、マンホール、又は構造物の壁を貫いた丸い穴といった円形構造物4の内側でゴム製シール又はガスケットのようなシール要素2を固定するために使用される。拡張可能バンド10は外側に広がり、円筒構造物4の内側表面6に対してシール要素2を固定する。拡張可能バンド10は、以下に記述するように、所定の直径の範囲内の所望の拡張位置でロックされる。例示実施例ではシール要素2及び円筒構造物4を示しているが、本発明の拡張可能バンド10は、異なる形状を備えた他の型の構造物と共に、その他諸々の用途に使用されてもよい。
【0015】
拡張可能バンド10は、第1バンド端部14と第2バンド端部16とを有するバンド本体12を通常備える。バンド本体12の第1及び第2末端部14、16が重なって、ほぼ環状の形状のバンドを形成するのが好ましい。バンドが拡張する際、第1及び第2バンド端部14、16は、矢印18、20の方向が示すように互いに逆方向に移動する。好適な実施例においては、拡張可能バンド10は、304あるいは316ステンレス鋼又は他の適した材料でできている。
【0016】
好適な実施例においては、図2の複数個のスロット22は、第1バンド端部14に打抜き、研削、又は別な方法により形成されている。一例を挙げれば、スロット22は、各末端に半円を備えたほぼ長方形の形状で、幅約0.318cm、長さ約1.588cm、及び間隔約0.7938cmであることが好ましい。本発明のスロット22は他の形状及び大きさであってもよい。
【0017】
図1の拡張可能バンドはロック部材24(以下タブ又はラッチとしても参照される)も備えている。図6のロック部材24はバンド本体12から切り離された別個の要素であり、第1及び第2タブ26,50を備えている。バンド本体12の図7に示す第2バンド端部16は、それぞれロック部材24の第1及び第2タブ26,50を受け入れられる大きさ、かつ間隔をもった第1及び第2開口部52,54を備える。また、第2バンド端部16は、ロック部材24のタブ26を越えた先端まで延在して、第2バンド端部16が第1末端部14と重なる第2バンド端部16での移動を容易にする末端部分28を含むのが好ましい。
【0018】
図6の第1タブ26は主要部分51から所定の角度に配置され、第2バンド端部16の第1開口部52を通ってバンド10に対しほぼ内側に延在して第1バンド端部14のスロット22の1つと係合するようになっている。第2タブ50は、主要部分51に対してほぼ90度の角度で配置され、第2バンド端部16の第2開口部54と係合するようになっている。第2タブ50は、第1バンド端部14に干渉しない(係合しない)ような大きさに作られるのが好ましい。好適な実施例では、第2タブ50は第2バンド端部16の厚みとほぼ同じ長さをもち、第2タブ50が第2バンド端部16の第2開口部54内に延在する(完全に貫通はしない)ようになっている。
【0019】
図8のタブ24は、タブ24を第2バンド端部16及び/又は第1バンド端部14に一時的に固定する、リベット、スナップ、接着剤、又はその他の手段56を備えていてもよい。タブ24と拡張可能バンド10とは単一部材として構成されているため、リベット56により、拡張可能バンド10を容易に、かつコンパクトに収納及び設置することが可能である。リベット56は、ユーザが拡張可能バンド10を設置して拡張可能な状態にすると外れるか、又は壊れるように設計される。
【0020】
図8−図9に示すロック部材24は、少なくとも1つのリブ又は凸部44を任意に備える。リブ44は、ロック部材24の剛性と強度を増加する。リブ44は、ロック部材24から又はその上に、打抜き、研削、プレス、溶接、「パンチアウト」、接着、又はその他の方法により形成されてもよい。
【0021】
一例を挙げれば、図2の第1バンド端部14は、バンド本体12と一体である。あるいは、図3の第1バンド端部14のように、バンド本体12に溶接、圧接、接着、又は別の方法で取り付けられた別部材30を備えていてもよい。第1バンド端部は、ほぼ硬質で大体において平らな部材(例えば、約0.478cmから0.635cmの厚さを持った部材)を備えるか、又は、以下に記述するように、他の形状を有する断面を備えていてもよい。
【0022】
一例を挙げれば、図4の第1及び/又は第2バンド端部14、16もまた、ほぼU型の断面を有する。第1バンド端部14は、基部32と、U型の断面を形成するために基部32から延びる側部34、36とを備える。複数個のスロット22は、基部32に配置されている。第1バンド端部14が第2バンド端部16のU型の断面に嵌合する(又は入れ子になる)ように、第1バンド端部14は第2バンド端部16より幅が狭くなっているのが好ましい。図2に最もよく示されるように、第1バンド端部14はバンド本体12から「ネックダウン」されて、幅がより狭くなるのが好ましい。図3の実施例では、第1バンド端部14を形成するためにバンド本体12に取り付けられた別部材30の幅はより狭くなっている。
【0023】
好適な実施例においては、図5の第1及び第2バンド端部14、16の少なくとも一部はほぼW型又は波型の断面を有し、第1及び第2バンド端部14、16は互いに「入れ子」になっているので、「ネックダウン」される必要がない。第1及び第2バンド端部14、16は、基部32から延びる少なくとも2つのV型の側部35、37を有する。複数個のスロット22は基部32に配置される。
【0024】
図4の拡張可能バンド10がU型の断面を有する実施例では、「ネックダウン」された部分の大きさによって、拡張可能バンド10の機能範囲が部分的に限定される。これは、第1バンド端部14が第2バンド端部16のU型の断面と嵌合しなければならないためである。反対に、図5の拡張可能バンド10がW型の断面を有する実施例では、第1バンド端部14は、第2バンド端部16に嵌合する必要がない。したがって、W型の断面を有する拡張可能バンド10は他の既知の断面部分を有する拡張可能バンドより広範囲にわたって機能することができる。しかしながら、本発明はU又はW型の断面に限定されず、C型の断面、波型の断面、及び平らな断面をも含むがそれらに限定されない多様な型の断面を備えたバンド本体12及び第1及び第2バンド端部14、16に適用できることに留意すべきである。
【0025】
図10の拡張可能バンド10はさらに、ブロックやジャッキ受のような、バンド本体17の内側表面97に取り付けられる係合要素98を備えていてもよい。使用の1つの方法では、バンド拡張機構99が、拡張可能バンド10を拡張するのに使用される。拡張機構99の拡張部材100,102が係合要素98と第1バンド端部14の端面60とに係合し、第1及び第2バンド端部14,16を矢印18,20の方向に移動させる。本発明は、バンド本体12の穴又は開口部のような、他の型の係合要素98にも適用できる。さらに、本発明は他の型のバンド拡張機構にも適用できる。
【0026】
バンドが拡張すると、シール要素2の変形能力により、図12のタブ26が第1バンド端部14のスロット22から外れ、第1バンド端部をタブ26との係合から「持ち上げる」必要なく、第1及び第2バンド端部14,16が矢印18,20の方向に相互に容易にスライドできるようになる。
【0027】
所望の直径まで拡張されると、図13の第1タブ26は、所望の直径でスロット22aに係合し、第2タブ50が第2開口部54に係合して、第1及び第2バンド端部14,16間の相対運動を妨げることにより、バンド10をロックする。第1タブ26が角度αに設定されていることにより、バンド10が拡張されたとき、第1タブ26は、スロット22との係合から容易に外れると共に、スロット22aの中でのタブのロックを容易にする。
【0028】
ロック部材24及び第2タブ50に対してシール要素2により加えられた圧力により、第1タブ26はスロット22aに保持される。ほぼ内側に面している第1及び第2タブ26,50を有するシール要素2に対して、ロック部材24を第2バンド端部16の外側に配置することにより、シール要素2はタブ26,50に対して弾性の又はばね付勢された支持体を提供する。こうした弾性の支持体により、バンド10の端部14、16は、拘束なしに容易にスライドすることが可能になる。さらに、ロック部材24はバンド本体12とは別個の要素であるため、ロック部材24を、所定の範囲内で任意の直径に十分に拡張できるほど柔軟である必要のある拡張可能バンド本体12より丈夫で硬質な材料により構成できる。この結果、拡張可能バンド10は、構造物4の内側に対してより堅固なシーリングを提供できる
拡張可能バンド10を外す1つの方法として、スクリュードライバーに類似した図11の道具62が使用される。道具62の平頭64がタブ26(図10)の前方の隙間66内、及び、第1バンド端部14と第2バンド端部16との間、例えばU型の断面を形成する側面の間に挿入される。次に、道具はほぼ矢印68の方向に動かされ、第1タブ24がスロット22aとの係合から外れるまで、平頭64は、外側つまり第2バンド端部から、内側つまり第1バンド端部を持ち上げる。必要なら、付加的な衝撃力が、例えばハンマーにより、道具62に対して加えられてもよい。
【0029】
したがって、本発明の拡張可能バンド10は、より広範囲の直径に拡張可能で、かつ、効果的にロック可能である。本発明の拡張可能バンド10は、構造物4の内側に対してより堅固なシーリングを提供する。さらに、本発明の拡張可能バンド10は、拡張可能バンド10の取り付け及び調整と共に、取り外し目的での拡張可能バンド10の解除を容易にする。
【0030】
上述したように、本発明は、1つ以上の上述した本発明の目的または特徴を必ず満たすようなシステムあるいは方法に制限されるものでなく、また、本願に記載の好適な実施例、例示実施例、又は主要な実施例に制限されるべきでない。前述の本発明の好適な実施例の記載は、説明及び解説のために提示されており、発明を網羅するものでも正確に開示された形に制限するためのものでもない。上述の教示に照らして明らかな修正又は変更が可能である。実施例は、本発明の原理とその実用的な用途の最良の説明を提供するために選択され記述されたものであり、それにより、当業者が本発明を多様な実施例において特別な用途に合うように様々な修正を加えて使用できるようにしたものである。そのような修正及び変更は全て、公明正大に、合法的に、公平に与えられる一定の幅に基づいて解釈された場合、本願請求項による本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】シール要素内に設置された、本発明に基づく拡張可能バンドの部分的断面側面図である。
【図2】本発明に基づく拡張可能バンドの第1及び第2バンド端部の底面図である。
【図3】本発明の別の実施形態に基づく、拡張可能バンドの第1バンド端部の底面図である。
【図4】図2の鎖線4−4に沿った本発明の拡張可能バンドの断面図である。
【図5】W型の断面を有する本発明の拡張可能バンドの断面図である。
【図6】本発明に基づくロック部材の別の実施形態の側面図である。
【図7】本発明に基づくバンド本体の別の実施形態の上面図である。
【図8】本発明の第1及び第2バンド端部を重ねた、別の実施形態の上面図である。
【図9】図8の鎖線7Bに沿った、本発明に基づく半硬質ストリップの一実施形態の断面図である。
【図10】本発明の例示実施形態に基づく、拡張可能バンド及び拡張可能バンドを拡張するために使用される拡張機構の概略図である。
【図11】本発明の一方法に基づく、拡張可能バンドが道具で外されている断面図である。
【図12】本発明に基づく、拡張可能バンドが拡張された際の、第1及び第2バンド端部が重なった別の実施形態の断面図である。
【図13】本発明に基づく、ロック位置で拡張可能バンドの第1及び第2バンド端部を重ねた別の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
【0032】
10…拡張可能バンド
12…バンド本体
14…第1バンド端部
16…第2バンド端部
22…スロット
24…ロック部材
26…第1タブ
30…別部材
50…第2タブ
52…第1開口部
54…第2開口部
98…係合要素
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1バンド端部及び第2バンド端部を有し、ほぼ環状の形状を形成するように前記第1バンド端部と前記第2バンド端部とが重なり合うバンド本体と、
前記バンド本体の第1バンド端部に配置される複数個の連続したスロットと、
前記第2バンド端部に配置される第1及び第2開口部と、
ロック部材の第1及び第2端部に近接して配置された第1及び第2タブを有し、前記第1タブは、前記第2バンド端部の第1開口部を通って前記複数個のスロットの1つの中に延在して前記拡張可能バンドを所望の直径でロックし、前記第2タブは前記第2バンド端部に対して前記ロック部材を固定するように構成されたロック部材と、
前記ロック部材の第1タブを越えて延在する前記バンドの第2バンド端部に近接して配置される末端部分と
を備えることを特徴とする拡張可能バンド。
【請求項2】
前記バンド本体がほぼU型の断面を有することを特徴とする請求項1に記載の拡張可能バンド。
【請求項3】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部が前記ほぼU型の断面を持つと共に、前記バンド本体の第1バンド端部が前記第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっていることを特徴とする請求項2に記載の拡張可能バンド。
【請求項4】
前記バンド本体の少なくとも第2バンド端部がほぼU型の断面を持つと共に、前記バンド本体の第1バンド端部が前記第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載の拡張可能バンド。
【請求項5】
前記バンド本体が基部と前記基部から延びる側部とを含むと共に、前記複数個のスロットが前記バンド本体の基部に配置されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項6】
前記第1バンド端部が、前記バンド本体に取り付けられ、かつ、複数個のスロットを備えた別個の部材を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項7】
前記第1タブが前記バンド本体の第2バンド端部の接線の方向にある面について鈍角を形成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項8】
前記第2バンド端部がU型の断面を有する部分を含むと共に、前記第2バンド端部の末端部分が前記U型の断面を持つバンド本体の部分から一体となって延びることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項9】
前記第2バンド端部の末端部分が前記バンド本体の第2バンド端部に取り付けられた別個の拡張部材を含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項10】
バンド拡張機構と係合するための、前記バンド本体の内側表面上に配置された係合要素をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項11】
前記係合要素が前記バンド本体の内側表面に取り付けられたブロックを含むことを特徴とする請求項10に記載の拡張可能バンド。
【請求項12】
前記バンド本体がほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項13】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部が前記ほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項12に記載の拡張可能バンド。
【請求項14】
前記バンド本体が基部と前記基部から延びる少なくとも2つのV型の側部を含むと共に、前記複数個のスロットが前記バンド本体の基部に配置されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項15】
前記ロック部材が少なくとも1つのリブを含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項16】
前記ロック部材が少なくとも1つの凸部を含むことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項17】
前記ロック部材が曲げに強い材料から作られることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項18】
弾性シール部材と、
拡張可能バンドと
を備えたシールシステムであって、前記拡張可能バンドが、
第1バンド端部及び第2バンド端部を有し、前記拡張可能バンドが前記弾性シール部材に接触するように前記第1バンド端部と前記第2バンド端部とが重なり合うバンド本体と、
前記第1バンド端部に近接してバンド本体に配置される複数個のスロットと、
前記第2バンド端部に配置される第1及び第2開口部と、
ロック部材の第1及び第2端部に近接して配置された第1及び第2タブを有し、前記第1タブは、前記第2バンド端部の第1開口部を通って前記複数個のスロットの1つの中に延在して前記弾性シール部材に対して前記拡張可能バンドを所望の直径でロックし、前記第2タブは前記第2バンド端部に対して前記ロック部材を固定するように構成され、前記弾性シール部材は前記ロック部材に弾性支持体を提供するロック部材と、
前記ロック部材の第1タブを越えて延在する前記バンドの第2バンド端部に近接して配置される末端部分と
を備えることを特徴とするシールシステム。
【請求項19】
前記バンド本体がほぼU型の断面を有することを特徴とする請求項18に記載のシールシステム。
【請求項20】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部が前記ほぼU型の断面を持つと共に、前記バンド本体の第1バンド端部が前記第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように前記第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっていることを特徴とする請求項19に記載のシールシステム。
【請求項21】
前記第2バンド端部の末端部分がほぼ平らな断面を有し、ほぼU型の断面を有する前記第2バンド端部の部分から一体となって延びることを特徴とする請求項20に記載のシールシステム。
【請求項22】
前記バンド本体がほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項23】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部がほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項18ないし22のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項24】
前記バンド本体基部と前記基部から延びる少なくとも2つのV型の側部を含むと共に、前記複数個のスロットが前記バンド本体の基部に配置されることを特徴とする請求項18ないし23のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項25】
前記ロック部材が少なくとも1つのリブを含むことを特徴とする請求項18ないし24のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項26】
前記ロック部材が少なくとも1つの凸部を含むことを特徴とする請求項18ないし25のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項27】
前記ロック部材が曲げに強い材料から作られることを特徴とする請求項18ないし26いずれかに記載のシールシステム。
【請求項1】
第1バンド端部及び第2バンド端部を有し、ほぼ環状の形状を形成するように前記第1バンド端部と前記第2バンド端部とが重なり合うバンド本体と、
前記バンド本体の第1バンド端部に配置される複数個の連続したスロットと、
前記第2バンド端部に配置される第1及び第2開口部と、
ロック部材の第1及び第2端部に近接して配置された第1及び第2タブを有し、前記第1タブは、前記第2バンド端部の第1開口部を通って前記複数個のスロットの1つの中に延在して前記拡張可能バンドを所望の直径でロックし、前記第2タブは前記第2バンド端部に対して前記ロック部材を固定するように構成されたロック部材と、
前記ロック部材の第1タブを越えて延在する前記バンドの第2バンド端部に近接して配置される末端部分と
を備えることを特徴とする拡張可能バンド。
【請求項2】
前記バンド本体がほぼU型の断面を有することを特徴とする請求項1に記載の拡張可能バンド。
【請求項3】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部が前記ほぼU型の断面を持つと共に、前記バンド本体の第1バンド端部が前記第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっていることを特徴とする請求項2に記載の拡張可能バンド。
【請求項4】
前記バンド本体の少なくとも第2バンド端部がほぼU型の断面を持つと共に、前記バンド本体の第1バンド端部が前記第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載の拡張可能バンド。
【請求項5】
前記バンド本体が基部と前記基部から延びる側部とを含むと共に、前記複数個のスロットが前記バンド本体の基部に配置されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項6】
前記第1バンド端部が、前記バンド本体に取り付けられ、かつ、複数個のスロットを備えた別個の部材を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項7】
前記第1タブが前記バンド本体の第2バンド端部の接線の方向にある面について鈍角を形成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項8】
前記第2バンド端部がU型の断面を有する部分を含むと共に、前記第2バンド端部の末端部分が前記U型の断面を持つバンド本体の部分から一体となって延びることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項9】
前記第2バンド端部の末端部分が前記バンド本体の第2バンド端部に取り付けられた別個の拡張部材を含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項10】
バンド拡張機構と係合するための、前記バンド本体の内側表面上に配置された係合要素をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項11】
前記係合要素が前記バンド本体の内側表面に取り付けられたブロックを含むことを特徴とする請求項10に記載の拡張可能バンド。
【請求項12】
前記バンド本体がほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項13】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部が前記ほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項12に記載の拡張可能バンド。
【請求項14】
前記バンド本体が基部と前記基部から延びる少なくとも2つのV型の側部を含むと共に、前記複数個のスロットが前記バンド本体の基部に配置されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項15】
前記ロック部材が少なくとも1つのリブを含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項16】
前記ロック部材が少なくとも1つの凸部を含むことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項17】
前記ロック部材が曲げに強い材料から作られることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の拡張可能バンド。
【請求項18】
弾性シール部材と、
拡張可能バンドと
を備えたシールシステムであって、前記拡張可能バンドが、
第1バンド端部及び第2バンド端部を有し、前記拡張可能バンドが前記弾性シール部材に接触するように前記第1バンド端部と前記第2バンド端部とが重なり合うバンド本体と、
前記第1バンド端部に近接してバンド本体に配置される複数個のスロットと、
前記第2バンド端部に配置される第1及び第2開口部と、
ロック部材の第1及び第2端部に近接して配置された第1及び第2タブを有し、前記第1タブは、前記第2バンド端部の第1開口部を通って前記複数個のスロットの1つの中に延在して前記弾性シール部材に対して前記拡張可能バンドを所望の直径でロックし、前記第2タブは前記第2バンド端部に対して前記ロック部材を固定するように構成され、前記弾性シール部材は前記ロック部材に弾性支持体を提供するロック部材と、
前記ロック部材の第1タブを越えて延在する前記バンドの第2バンド端部に近接して配置される末端部分と
を備えることを特徴とするシールシステム。
【請求項19】
前記バンド本体がほぼU型の断面を有することを特徴とする請求項18に記載のシールシステム。
【請求項20】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部が前記ほぼU型の断面を持つと共に、前記バンド本体の第1バンド端部が前記第2バンド端部のU型の断面に嵌合するように前記第1バンド端部が第2バンド端部より幅が狭くなっていることを特徴とする請求項19に記載のシールシステム。
【請求項21】
前記第2バンド端部の末端部分がほぼ平らな断面を有し、ほぼU型の断面を有する前記第2バンド端部の部分から一体となって延びることを特徴とする請求項20に記載のシールシステム。
【請求項22】
前記バンド本体がほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項23】
前記バンド本体の第1及び第2バンド端部がほぼW型の断面を有することを特徴とする請求項18ないし22のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項24】
前記バンド本体基部と前記基部から延びる少なくとも2つのV型の側部を含むと共に、前記複数個のスロットが前記バンド本体の基部に配置されることを特徴とする請求項18ないし23のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項25】
前記ロック部材が少なくとも1つのリブを含むことを特徴とする請求項18ないし24のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項26】
前記ロック部材が少なくとも1つの凸部を含むことを特徴とする請求項18ないし25のいずれかに記載のシールシステム。
【請求項27】
前記ロック部材が曲げに強い材料から作られることを特徴とする請求項18ないし26いずれかに記載のシールシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−170563(P2007−170563A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−370272(P2005−370272)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(591247204)エヌピーシー インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(591247204)エヌピーシー インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
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