説明

振動スリッパ

【課題】手の指先でスイッチを入れる必要がなく、足裏に振動を与えてマッサージのできるマッサージ器を提供する。
【解決手段】フード1を有したスリッパ2のかかと領域に設けた開口部6から、振動機4を挿入して取り付け、振動機4は、足の重みが加わった時にのみスイッチの入る物を用い、開口部6はファスナー8で開閉し、床板5上に凸部7を設けて、土踏まずに有するツボを刺激して、マッサージ効果を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動マッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の振動マッサージ器は、バイブレーターという通称で親しまれており、肩や腰に押し当ててマッサージをする物で、スイッチを指先で切り替えていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の物は、肩や腰のマッサージには適していたが、足裏のマッサージには適さず、又、スイッチの切り替えを指先で行わなければならないわずらわしさがあった。本発明では、足裏のマッサージを楽に行えるようにすると共に、指先でスイッチを切り替えなくても、必要な時に、自動的にスイッチの入る振動マッサージ器の提供を課題にする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
フード(hood)を有するスリッパに、振動機をかかとの開口部から挿入して、底板と床板の間へ挟み込んで取り付け、振動機は足の加重によってスイッチが入る物を用い、スリッパの床板上に、ツボを刺激する為の凸部を形成する。
【発明の効果】
【0005】
フードにつま先を挿入する事で指定の位置へ足を置く事ができ、足の加重によってスイッチが入る振動機なので、手の指先でスイッチを切り替える手間が省け、凸部がツボを刺激するので、効果的に足裏のマッサージを行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
最良の形態を、図1から図3を参照しながら、以下の実施例で説明する。
【実施例1】
【0007】
図1は、開口部を開けたスリッパの背面斜視図であり、下面から、底板3、床板5、つま先にフード(hood)1の順で重ねて合着して、フード1を有するスリッパ2の基本を構成し、合着は接着が基本であるが、フード1の取り付けは縫合によって行う事から、縫合や溶着及び接着を含めた言葉として合着を用いる事とし、底板3と床板5とは前面から中央部分までは合着するが、かかとの周囲領域は合着せずに残し、その未合着領域の縁にファスナー8を縫合して開口部6を形成し、前記開口部6は振動機4を出し入れする箇所となり、振動機4は、足の加重によってスイッチが入る構造の物を用い、振動機4の取り付けは、底板3と床板5との間に挟み込み、固定方法は挟み込まれた事による摩擦力だけであっても良いが、底板3へ振動機にフィットする窪みを形成して嵌め込んでも良く、又、特別な窪みを形成しない場合でも、底板3を器形状にして、スポンジなどの変形物を詰め込んで、前記変形物の変形によって振動機4にフィットさせても固定しても良く、振動機4はネジなどで強固に固定するのではなく、嵌め込み或いは置いた状態にして容易に着脱ができる状態にし、振動機4の着脱を容易にする事で、電池の交換がし易くなり、床板5の上には、ツボを刺激する為の凸部7を形成し、前記凸部7の形成箇所は土踏まず、或いは土踏まずの前の辺りが望ましく、凸部7は単数である事が望ましいが、複数であっても良く、材質は、硬質である方が振動は伝わり易いので、木であっても良いが、取り付け易さと安価な面から硬質のプラスチック製である事が望ましく、プラスチック製の凸部7であるならば、ネジや嵌合によって固定する事が容易になり、凸部7の取り付けは位置変更を可能にしても良く、フードの英語スペルは括弧内で前記したようにhoodで、意味は覆いであり、food(食べ物)を意味するのではない。
【実施例2】
【0008】
図2は、開口部を閉じたスリッパの上面斜視図であり、スリッパ2にフード1を有している事で、フード1が足を固定する為の枠となって、足のつま先を挿入するだけで凸部7が土踏まずの適正な位置に収まり、床板5に掛かる足の重みによって、図1で示した振動機4のスイッチが入ってスリッパ2全体が振動する事で足裏のマッサージが行われ、凸部7は硬質である事から振動の伝わり方が更に強く、凸部7が土踏まずのツボを直接刺激するのでマッサージ効果は向上し、開口部6をファスナー8で閉じた事によって、普通のスリッパ同様に履いて歩く事が可能になる事から、台所などでの立ち仕事をしながらでもマッサージができ、必要があるならば、かかと部分に引っ掛けるテープ又はベルト状の物を取り付けて、かかとを固定しても良く、更に足へフィットさせたいのならば、靴形状にしても良い。
【実施例3】
【0009】
図3は、振動機の斜視図であり、振動機4は足の重みによる加圧によってスイッチが入る仕組みで、前記仕組みを実現する為、ヒンジ部9で固定された広域板10の先領域がスイッチ11を押す構造にし、広域板10の先領域にはバネ板12を延設しておき、前記の構造にする事によって、広域板10が広い領域での加圧を受け止め、ヒンジ部9を支点にして弧を描いて押し下がってスイッチ11を押す事になり、バネ板12を設けた事から、弱い加圧、例えば床板5の重みだけでスイッチが入るのを抑制し、加圧が無くなれば広域板10の先はバネ板12の戻りによって上がってスイッチは切れ、ヒンジ部9を有する側には、振動を生み出すモーターを収納したモーター箱13にする事が望ましく、前記モーター箱13を、スリッパ2の中央方向へ位置付ける事によって、凸部7及びスリッパ2全体を効率よく振動させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】開口部を開けたスリッパの背面斜視図(実施例1)
【図2】開口部を閉じたスリッパの上面斜視図(実施例2)
【図3】振動機の斜視図(実施例3)
【符号の説明】
【0011】
1 フード
2 スリッパ
3 底板
4 振動機
5 床板
6 開口部
7 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フード1を有するスリッパ2の底部に、加重によってスイッチが入る振動機4を取り付け、振動機4によってスリッパ2が振動して、足のマッサージができる事を特徴とした振動スリッパ。
【請求項2】
振動機4を取り付ける底部は底板3と床板5とを合着して形成し、振動機4は、底板3と床板5との間に挟み込んで取り付けるのであり、かかと部分に設けた開口部6から出し入れできる構造にした請求項1記載の振動スリッパ。
【請求項3】
床板5に凸部7を設け、凸部7が足裏のツボを刺激する事で足のマッサージ効果を向上させる構造にした請求項1記載の振動スリッパ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−326005(P2006−326005A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154817(P2005−154817)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(301011800)ユタカエッセ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】