説明

振動式ボウルフィーダ

【課題】複合振動式のボウルフィーダにおいて、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動の発生を抑える。
【解決手段】ボウル1が取り付けられる上部振動体2と下部振動体3との間に、放射状に延びる4本のアーム4bが周方向に等間隔で形成された十字状の可動フレーム4を設け、上部振動体2と可動フレーム4とを回転振動用板ばね5で連結し、可動フレーム4と下部振動体3とを矩形枠状の鉛直振動用板ばね6で連結した振動式ボウルフィーダにおいて、回転振動用板ばね5は、その一端部を可動フレーム4のアーム4bに固定され、可動フレーム4の径方向外側へ水平に延びて、他端部を上部振動体2の脚2aに固定されるものとした。これにより、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動の発生を抑えることができ、部品搬送に適した所望の振動が容易に実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加振機構の駆動により螺旋状の搬送路に沿って部品を搬送する振動式ボウルフィーダに関する。
【背景技術】
【0002】
振動式ボウルフィーダは、内面に螺旋状の部品搬送路が形成されたボウルを備え、このボウルを加振機構の駆動により振動させて部品を搬送路に沿って搬送するものである。このような振動式ボウルフィーダには、ボウルに対して部品搬送に最適な振動を付与することを目的として、ボウルの水平回転方向の振動と鉛直方向の振動をそれぞれ調整できる構成とした複合振動式のものがある(特許文献1、2参照。)。
【0003】
例えば、上記特許文献1に記載された複合振動式のボウルフィーダは、図7に示すように、ボウル51が取り付けられる上部振動体52とその下方の下部振動体53との間に、放射状に延びる4本のアーム54aを有する十字状の可動フレーム54を設け、可動フレーム54の各アーム54aの上下面に、上下一対で水平に配された矩形枠状の第1の板ばね(鉛直振動用板ばね)55の四隅部を固定し、これらの第1の板ばね55の各辺の中央部を連結部材56を介して上部振動体52に固定するとともに、可動フレーム54の各アーム54aの先端部と下部振動体53とを鉛直方向に向けた第2の板ばね(回転振動用板ばね)57で連結し、水平回転方向の振動を発生させる第1の加振機構(図示省略)と、鉛直方向の振動を発生させる第2の加振機構(図示省略)を設けたものである。
【0004】
そして、前記各加振機構は、それぞれ下部振動体53上に設置される交流電磁石と可動フレーム54および上部振動体52に取り付けられる可動鉄心とで構成され、各加振機構の電磁石に印加する電圧を別々に制御することにより、ボウル51の水平回転方向の振動と鉛直方向の振動をそれぞれ調整できるようになっている。
【0005】
しかしながら、上記のような複合振動式のボウルフィーダでは、回転振動用板ばねが鉛直方向の2箇所の固定位置で固定されているため、水平回転方向に振動する際にその変形が鉛直方向にも振動を発生させ、この水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動が、第2の加振機構で発生させた鉛直方向の振動に加算されてボウルに伝わってしまう。したがって、ボウルの水平回転方向の振動を鉛直方向の振動に影響しないように調整することはできず、実際にボウルに所望の振動を付与することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−203623号公報
【特許文献2】特開平11−116027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、複合振動式のボウルフィーダにおいて、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動の発生を抑えることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明は、螺旋状の部品搬送路が形成されたボウルと、前記ボウルが取り付けられる上部振動体と、前記上部振動体の下方に設置される下部振動体と、前記上部振動体と下部振動体との間に設けられる可動フレームと、前記上部振動体と可動フレームとを連結する第1の弾性部材と、前記可動フレームと下部振動体とを連結する第2の弾性部材とを備え、前記第1の弾性部材と第2の弾性部材のうちの一方を回転振動用弾性部材、他方を鉛直振動用弾性部材とし、前記回転振動用弾性部材と第1の加振機構とでボウルに水平回転方向の振動を付与し、前記鉛直振動用弾性部材と第2の加振機構とでボウルに鉛直方向の振動を付与するようにした振動式ボウルフィーダにおいて、前記可動フレームを、放射状に延びる複数のアームが周方向に等間隔で形成されたものとし、前記鉛直振動用弾性部材は、枠状に形成され、水平な姿勢で周方向の複数個所を前記可動フレームの各アームに固定され、前記各アームへの固定位置の間で前記上下の振動体のうちの一方の振動体に固定されるものとし、前記回転振動用弾性部材は、その一端部を前記可動フレームのアームに固定され、前記可動フレームの径方向外側へ水平に延びて、他端部を前記上下の振動体のうちの他方の振動体に固定されるものとしたのである。この構成では、回転振動用弾性部材の水平回転方向の変形が鉛直方向の変位につながらなくなり、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動の発生が抑えられる。
【0009】
ここで、前記鉛直振動用弾性部材は、上下方向に間隔をおいて2つ配し、その間に前記回転振動用弾性部材を配することが望ましい。このようにすれば、回転振動用弾性部材の鉛直方向での支持の偏りによる鉛直方向の振動の発生も抑えることができる。その場合には、前記各加振機構の少なくとも一部を、前記2つの鉛直振動用弾性部材の間に配するようにして、ボウルフィーダ全体の大型化を抑えるとよい。
【0010】
また、前記鉛直振動用弾性部材を、前記可動フレームの各アームの先端部に固定して、可動フレームを安定して支持できるようにしたり、前記第1の加振機構を、電磁石と可動鉄心とで構成し、その電磁石と可動鉄心とを前記回転振動用弾性部材と同一の水平面上で電磁吸引力が作用するように配したりすることによっても、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動をより少なくすることができる。
【0011】
一方、前記回転振動用弾性部材は、その一端部を前記可動フレームのアームに脱着可能に固定することにより、駆動周波数を調整するための剛性の変更やメンテナンスがしやすくなるし、前記可動フレームの各アームの周方向両側に1つずつ配することにより、全体として水平回転方向の剛性が高まり、駆動周波数を高めたり振幅を大きくしたりして部品搬送速度を上げることができる。また、その他端部を、前記下部振動体の外周よりも外側で固定して、固定スパン(固定箇所の間の距離)を大きくすることにより、振幅を大きくして部品搬送の高速化を図ることもできる。
【0012】
前記ボウルは、その底部を形成する分離底と、前記上部振動体に取り付けられるボウル本体とに分離し、前記分離底を前記下部振動体で支持するようにするとよい。このようにすれば、上部振動体と一体に振動するボウル本体に加わる部品重量が小さくなって振動の変動が少なくなり、より安定した部品搬送が行えるようになる。
【0013】
また、前記鉛直振動用弾性部材は、樹脂材料を用いて円環状に形成することにより、組立工数の少ない構造とすることができる。
【0014】
さらに、前記下部振動体を、防振ゴムを介して基台で支持し、その防振ゴムと下部振動体との間または防振ゴムと基台との間に皿ばねを挟み込むことにより、下部振動体の鉛直方向の振動を効率よく吸収して、外部への振動の伝搬を抑えることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上述したように、複合振動式のボウルフィーダの上部振動体または下部振動体と可動フレームとを連結する回転振動用弾性部材を、水平に延びる姿勢で両端部を固定されるものとしたので、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動の発生を効果的に抑えることができる。したがって、水平回転方向と鉛直方向の振動をそれぞれ調整する際に、水平回転方向の振動を鉛直方向の振動にほとんど影響しないように調整することができ、部品搬送に適した所望の振動を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態のボウルフィーダの一部切欠き正面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図2のIII−III線に沿った要部拡大正面断面図(加振機構を除く)
【図4】図1のボウルの分離底支持構造の正面図
【図5】図1の可動フレーム周辺の組込状態を示す斜視図
【図6】鉛直振動用弾性部材の変形例の組込状態を示す斜視図
【図7】従来のボウルフィーダの一部切欠き斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1乃至図6に基づき、本発明の実施形態を説明する。この振動式ボウルフィーダは、図1乃至図3に示すように、内面に螺旋状の搬送路1aが形成されたボウル1を円盤状の上部振動体2の上面に取り付け、上部振動体2とその下方に設置される下部振動体3との間に十字状の可動フレーム4を設け、上部振動体2と可動フレーム4とを第1の弾性部材としての板ばね5で連結し、可動フレーム4と下部振動体3とを第2の弾性部材としての板ばね6で連結したうえ、上部振動体2と下部振動体3との間に、水平回転方向の振動を発生させる第1の加振機構7と鉛直方向の振動を発生させる第2の加振機構8を設けたものである。以下では、この構成のうち、ボウル1を除く部分をフィーダ本体と称する。その下部振動体3は基台9の上面に取り付けられた防振ゴム10によって支持されており、防振ゴム10と基台9との間には皿ばね11が挟み込まれている。これにより、下部振動体3の鉛直方向の振動が防振ゴム10と皿ばね11とで効率よく吸収され、外部へ伝搬しにくくなっている。なお、皿ばね11は、下部振動体3と防振ゴム10との間に挟み込んでもよく、複数段に積層してもよい。
【0018】
前記ボウル1は、その底部を形成する分離底12と、上部振動体2に取り付けられるボウル本体13とに分離されており、分離底12とボウル本体13との間には隙間が設けられ、運転中も両者が接触しないようになっている。分離底12は、図4に示すように、その中央部に筒部12aを有しており、この筒部12aがスペーサ14およびスラスト軸受15とともに下部振動体3の上面に立てられた支軸16に回転自在に嵌め込まれて、下部振動体3に支持されている。これにより、ボウルを一体で形成する場合よりも、上部振動体2と一体に振動するボウル本体13に加わる部品重量が小さく、運転中の振動の変動が抑えられる。なお、図示は省略するが、ボウル本体13にはアタッチメントが設けられ、分離底12上にランダムに投入された部品が搬送路1aで搬送されながら、所定の姿勢に整列されるようになっている。
【0019】
前記上部振動体2は、その中央部に分離底12の筒部12aを通す孔があけられ、分離底12と干渉しないようになっている。また、外周部の下面側には、第1の板ばね5を固定するための脚2aが周方向に等間隔で4本設けられている(図5参照)。一方、前記下部振動体3の上面には、第2の板ばね6を固定するための高さの異なるばね受け部3a、3bが、上部振動体2の脚2aよりも内側で各脚2aと位相が45°ずれた位置に交互に2つずつ設けられている。
【0020】
前記可動フレーム4は、図5にも示すように、円筒部4aの外周面から放射状に延びる4本のアーム4bを周方向に等間隔で形成した十字状のもので、その円筒部4aに分離底12の筒部12aが運転中も干渉しないだけの隙間をもって通されるようになっている。
【0021】
前記第1の板ばね5は、表裏面を水平方向に向けた2枚の帯状ばね5aで形成され、可動フレーム4の各アーム4bの周方向両側に1つずつ配されている。そして、その一端部を可動フレーム4の各アーム4bに通されたボルト17で固定され、可動フレーム4の径方向外側へ水平に延びて、他端部を上部振動体2の脚2aに通されたボルト18で固定され、上部振動体2を水平回転方向に振動可能に支持する回転振動用板ばねとなっている。また、その他端部の固定位置は下部振動体3の外周よりも外側にあり、固定スパン(固定箇所の間の距離)を大きくとれるようになっている。
【0022】
一方、前記第2の板ばね6は、表裏面を鉛直方向に向けた8枚の帯状のばね6aを2枚ずつ重ねて矩形枠状に組んだもので、その四隅部では隣り合う2辺をなす帯状ばね6aの端部どうしが重ね合わされている。そして、上下一対で可動フレーム4を挟むように水平に配され、それぞれの四隅部を可動フレーム4の各アーム4bの先端部にねじ止めされている。また、各辺の中央部とその上下間隔を保持するためのパイプ19a、19bにボルト20を通され、そのボルト20が下部振動体3のばね受け部3a、3bにねじ込まれることにより、各辺の中央部が下部振動体3に固定されて、可動フレーム4を鉛直方向に振動可能に支持する鉛直振動用板ばねとなっている(図3参照)。
【0023】
ここで、上下の鉛直振動用板ばね6は、図3に示したように、上下間隔の広い部分(間隔寸法H)と狭い部分(間隔寸法h)が周方向で交互に形成されるように組まれており、その上下間隔の広い部分に第1の加振機構7の一部が挿入されるようになっている(図2参照)。これにより、第1の加振機構7の全体を鉛直振動用板ばね6の外側に配置する場合よりも、フィーダ本体が径方向にコンパクト化されている。
【0024】
前記第1の加振機構7は、下部振動体3の上面に設置される交流電磁石21と、この電磁石21と所定の水平方向間隔をおいて対向するように上部振動体2の下面に取り付けられる可動鉄心22とで構成され、その電磁石21と可動鉄心22とが回転振動用板ばね5と同一の水平面上で電磁吸引力が作用するように配されている。一方、前記第2の加振機構8は、下部振動体3の上面に設置される交流電磁石23と、この電磁石23と所定の鉛直方向間隔をおいて対向するように上部振動体2の下面に取り付けられる可動鉄心24とで構成されている。また、第1の加振機構7と第2の加振機構8は、フィーダ本体の周方向に交互に2つずつ配置され、バランスよく振動を発生させられるようになっている。
【0025】
各加振機構7、8の電磁石21、23に通電すると、それぞれの電磁石21、23と可動鉄心22、24との間に断続的な電磁吸引力が作用し、これらの電磁吸引力と回転振動用板ばね5および鉛直振動用板ばね6の復元力により、上部振動体2およびボウル1に水平回転方向および鉛直方向の振動が発生し、ボウル1に供給された部品が螺旋状の搬送路1aに沿って搬送される。したがって、各加振機構7、8の電磁石21、23への印加電圧を別々に設定することにより、ボウル1の水平回転方向の振動と鉛直方向の振動をそれぞれ調整することができる。
【0026】
この振動式ボウルフィーダは、上記の構成であり、第1の加振機構7を駆動したとき、フィーダ本体の中心側から外側へ水平に延びた姿勢で両端部を固定された回転振動用板ばね5が、水平回転方向にのみ変形して元の状態に戻る動作を繰り返すので、鉛直方向の振動をほとんど発生せず、ほぼ水平回転方向のみの振動が生じる。すなわち、回転振動用板ばね5の水平回転方向の変形が鉛直方向の変位につながらず、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動を小さく抑えることができる。
【0027】
ここで、回転振動用板ばね5は、上下の鉛直振動用板ばね6の間に配するようにしたので、その鉛直方向での支持の偏りによる鉛直方向の振動の発生も抑えることができる。
【0028】
また、鉛直振動用板ばね6を十字状可動フレーム4の各アーム4bの先端部に固定して、可動フレーム4を安定して支持できるようにしたこと、および第1の加振機構7の電磁石21と可動鉄心22を、回転振動用板ばね5と同一の水平面上で電磁吸引力が作用するように配したことによっても、水平回転方向の振動に起因する鉛直方向の振動が抑えられている。
【0029】
したがって、ボウル1に発生する鉛直方向の振動がほぼ第2の加振機構8と鉛直振動用板ばね6による振動のみとなり、水平回転方向と鉛直方向の振動をそれぞれ調整する際に、水平回転方向の振動を鉛直方向の振動にほとんど影響しないように調整できるので、部品搬送に適した所望の振動を容易にボウル1に付与することができる。
【0030】
また、回転振動用板ばね5は、固定スパンを大きくとれるように、一端部を可動フレーム4の各アーム4bの根本部分に固定し、他端部を下部振動体3の外周よりも外側で上部振動体2の脚2aに固定しているうえ、その水平回転方向の振動の中立点は、上部側(ボウル1および上部振動体2)よりも慣性モーメント大きい下部側(可動フレーム4および下部振動体3)に近い位置となるので、容易にボウル1の振幅を大きくして部品搬送速度を上げることができる。しかも、固定スパンを大きくして高速化を図る場合も、回転振動用板ばね5が水平方向に向けられているためフィーダ本体を高くする必要がなく、従来のボウルフィーダよりもコンパクトなものとすることができる。
【0031】
さらに、回転振動用板ばね5を可動フレーム4の各アーム4bの周方向両側に1つずつ配して、全体として水平回転方向の剛性を高くしているので、薄肉化して振幅を大きくする(高速化する)ことができるし、高精度の整列を行えるように駆動周波数を高めることもできる。
【0032】
さらにまた、回転振動用板ばね5および鉛直振動用板ばね6は、ボルト等で脱着可能に固定しているので、簡単に各板ばね5、6を構成する帯状ばね5a、6aの枚数を増減して剛性を変えることができ、駆動周波数の調整等が容易に行える。特に、可動フレーム4のアーム4bの根本部分に固定される回転振動用板ばね5の一端部が市販のレンチとスパナ等で簡単に脱着できる構成なので、メンテナンスがしやすい。
【0033】
上述した実施形態では、上部振動体と可動フレームとを連結する第1の板ばねを回転振動用板ばねとし、可動フレームと下部振動体とを連結する第2の板ばねを鉛直振動用板ばねとしたが、これとは逆に、第1の板ばねが鉛直振動用板ばね、第2の板ばねが回転振動用板ばねとなるように構成してもよい。
【0034】
また、鉛直振動用板ばねは、実施形態のように上下一対で配置することが望ましいが、ボウルフィーダが小型で、回転振動用板ばねの鉛直方向での支持の偏りの影響が小さい場合等には、上下のいずれか一方のみを配置するようにしてコストの削減を図ることもできる。
【0035】
さらに、図6に示すように、実施形態の鉛直振動用板ばね6に代えて、円環状に形成した鉛直振動用弾性部材25を用いることにより、組立工数の少ない構造とすることもできる。この場合、鉛直振動用弾性部材25の材料としては、ばね鋼のほか、GFRP(ガラス繊維強化プレート)や、CFRP(炭素繊維強化プレート)等の樹脂材料を用いることが好ましい。
【符号の説明】
【0036】
1 ボウル
1a 搬送路
2 上部振動体
2a 脚
3 下部振動体
3a、3b ばね受け部
4 可動フレーム
4a 円筒部
4b アーム
5 第1の板ばね(回転振動用板ばね)
6 第2の板ばね(鉛直振動用板ばね)
7 第1の加振機構
8 第2の加振機構
9 基台
10 防振ゴム
11 皿ばね
12 分離底
13 ボウル本体
21、23 電磁石
22、24 可動鉄心
25 鉛直振動用弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
螺旋状の部品搬送路が形成されたボウルと、前記ボウルが取り付けられる上部振動体と、前記上部振動体の下方に設置される下部振動体と、前記上部振動体と下部振動体との間に設けられる可動フレームと、前記上部振動体と可動フレームとを連結する第1の弾性部材と、前記可動フレームと下部振動体とを連結する第2の弾性部材とを備え、前記第1の弾性部材と第2の弾性部材のうちの一方を回転振動用弾性部材、他方を鉛直振動用弾性部材とし、前記回転振動用弾性部材と第1の加振機構とでボウルに水平回転方向の振動を付与し、前記鉛直振動用弾性部材と第2の加振機構とでボウルに鉛直方向の振動を付与するようにした振動式ボウルフィーダにおいて、前記可動フレームを、放射状に延びる複数のアームが周方向に等間隔で形成されたものとし、前記鉛直振動用弾性部材は、枠状に形成され、水平な姿勢で周方向の複数個所を前記可動フレームの各アームに固定され、前記各アームへの固定位置の間で前記上下の振動体のうちの一方の振動体に固定されるものとし、前記回転振動用弾性部材は、その一端部を前記可動フレームのアームに固定され、前記可動フレームの径方向外側へ水平に延びて、他端部を前記上下の振動体のうちの他方の振動体に固定されるものとした振動式ボウルフィーダ。
【請求項2】
前記鉛直振動用弾性部材を、上下方向に間隔をおいて2つ配し、その間に前記回転振動用弾性部材を配したことを特徴とする請求項1に記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項3】
前記各加振機構の少なくとも一部を、前記2つの鉛直振動用弾性部材の間に挿入したことを特徴とする請求項2に記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項4】
前記鉛直振動用弾性部材を、前記可動フレームの各アームの先端部に固定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項5】
前記第1の加振機構を電磁石と可動鉄心とで構成し、その電磁石と可動鉄心を前記回転振動用弾性部材と同一の水平面上で電磁吸引力が作用するように配したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項6】
前記回転振動用弾性部材の一端部を前記可動フレームのアームに脱着可能に固定したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項7】
前記回転振動用弾性部材を、前記可動フレームの各アームの周方向両側に1つずつ配したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項8】
前記回転振動用弾性部材の他端部を、前記下部振動体の外周よりも外側で固定したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項9】
前記ボウルを、その底部を形成する分離底と、前記上部振動体に取り付けられるボウル本体とに分離し、前記分離底を前記下部振動体で支持したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項10】
前記鉛直振動用弾性部材を、樹脂材料を用いて円環状に形成したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
【請求項11】
前記下部振動体を、防振ゴムを介して基台で支持し、その防振ゴムと下部振動体との間または防振ゴムと基台との間に皿ばねを挟み込んだことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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