説明

振動検出器

【課題】ファイバ支持体の変形によるプリテンションの減少を抑制した状態でセンサ用光ファイバを支持でき、被測定物の振動をその周波数によらず重り部の変位に効率的に変換でき、該振動の周波数と振幅を高精度で検出できるようにする。
【解決手段】ファイバ支持体21は、被測定物に固定されるベース22の一面側に立設された一対の腕部23、24に挟まれる位置に、先端側をその腕部に接離させる方向に弾性変形させる弾性変形部25と、その弾性変形部25の先端に支持された重り部28とを有し、センサ用光ファイバ1のグレーティング部1aを、一方の腕部23と重り部28の間に挟まれる状態で張力をもって固定するとともに、他方の腕部24と重り部28の間に固定した光ファイバ30にセンサ用光ファイバ1の張力とバランスさせるための引張力を付与して、弾性変形部25の変形および重り部28の変位を規制している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバのコアにグレーティング部が形成されたセンサ用光ファイバをそのグレーティング部に張力をかけた状態でファイバ支持体を支持し、そのファイバ支持体で被測定物の振動を受けてグレーティング部に伸縮による歪みを加え、反射波長を変化させる振動検出器において、センサ用光ファイバのグレーティング部に負荷された張力自体によりファイバ支持体自身が変形し、グレーティング部にかかる張力が低下することを抑制すると共に、ファイバ支持体とセンサ用光ファイバによって決まる振動検出器の機械的振動に対する応答帯域の変化を抑制するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から変位、速度、加速度、温度などの検出器としての種々の電気式センサが用いられているが、これらの電気式センサは、落雷や電磁ノイズに弱いため、その使用環境が限定される。そこで、近年では落雷や電磁ノイズの影響を受けない光ファイバセンサに関心が集まっており、特に、光ファイバのコアにファイバブラッググレーティングが形成されたグレーティング部を有するセンサ用光ファイバは、感度が高い等の理由から注目されている。
【0003】
センサ用光ファイバに形成されたグレーティング部は、特定波長の光を反射し、他の波長の光を通過させる。この反射波長はブラッグ波長と呼ばれ、グレーティング部に加えられた歪みや温度により変化する。このため歪みセンサや温度センサとして利用することができる。
【0004】
例えば、次の特許文献1、2には、センサ用光ファイバのグレーティング部を挟んだ2つの位置を接着剤等で支持体に固定し、温度や歪みによるブラッグ波長の変化を測定する方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−014491号公報
【特許文献2】特開2003−302256号公報
【0006】
なお、グレーティング部を有する光ファイバを歪みセンサとして用いる場合、そのグレーティング部に張力がかからなくなると、そのブラッグ波長は変化しなくなり、そのグレーティング部はセンサとして正常に動作しなくなる。
【0007】
したがって、センサ用光ファイバのグレーティング部には通常、予め所定の張力を与えた状態(プリテンションという)で支持体に固定し、たとえ、圧縮方向の張力が加わったとしても、プリテンションが消費されるまではその変位に対応したブラッグ波長の変化を得ることができるようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のようなセンサ構造では、ファイバ支持体の構造としてプリテンションを保持するだけの剛性が必要である。
【0009】
しかし、ファイバ支持体の剛性が高くなると、その共振周波数が高くなり、機械的振動に対する応答帯域は広がるものの、ファイバの伸縮が抑制されるため応答強度が極端に低下してしまい、被測定物から伝播された振動を高S/N比で検出できなくなり、振動の周波数や振幅を精度良く測定できなくなってしまう。
【0010】
また、ファイバ支持体の剛性が被測定物の剛性に比べて無視できなくなると、被測定物に生じる変位が支持体の影響を受けてしまうため、被測定物自体の周波数応答を正確に測定することが困難になる。
【0011】
例えば図9(a)のように、被測定物2に固定されてその振動を受けるベース12の上に、腕部14と板バネ15とを互いに対向するように立設し、板バネ15の先端に重り部16を支持する構造のファイバ支持体11を考え、腕部14と重り部16の間にセンサ用光ファイバ1をそのグレーティング部1aが挟まれる状態で所望のプリテンションTを付与した状態で固定して振動検出する場合を考える。
【0012】
しかし、この構造の場合、センサ用光ファイバ1に負荷されたプリテンションは、図9(b)のように板バネ15のわたみ変形によりβだけ消費されて所望より小さい値T−βになってしまうと共に、ファイバ支持体11およびセンサ用光ファイバ1で決まる共振周波数も同変形に伴い変化してしまう。
【0013】
特に、低い周波数領域の振動を感度良く検知しようとすると、重り部16を支える板バネ15のバネ定数を低くし、板バネ15自体を柔らかくしなければならないため、プリテンションのほとんどが板バネ15の変形により消費されてしまう。
【0014】
本発明は、上記問題を解決して、ファイバ支持体の変形によるプリテンションの減少を抑制した状態でセンサ用光ファイバを支持でき、被測定物の振動をその周波数によらず重り部の変位に効率的に変換でき、該振動の周波数と振幅を高精度で検出できる振動検出器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の振動検出器は、
被測定物に固定されるベース(22)と、前記ベースの上に互いに対向するように立設された一対の腕部(23、24)と、前記ベースの上で且つ前記一対の腕部に挟まれる位置に立設され、先端側を前記腕部に接離させる方向に弾性変形させる弾性変形部(25)と、前記弾性変形部の先端に支持された重り部(28)とを有し、前記被測定物から前記ベースに加えられる振動を受けて、前記弾性変形部の先端に支持された前記重り部の位置を変位させるファイバ支持体(21)と、
ファイバブラッググレーティングが形成されたグレーティング部(1a)を有し、前記腕部の一方と前記重り部との間に、前記グレーティング部が挟まれる状態で張力をもって固定されたセンサ用光ファイバ(1)と、
前記光ファイバ支持体の他方の腕部と前記重り部との間に、前記センサ用光ファイバの張力による前記弾性変形部の変形と前記重り部の変位を規制し、該張力とバランスさせるための引張力が付与された状態で固定されたバランス力付与手段(30、1′、1b)とを備えている。
【0016】
また、本発明の請求項2の振動検出器は、請求項1記載の振動検出器において、
前記弾性変形部が板バネ(26、26A、26B)で形成されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項3の振動検出器は、請求項2記載の振動検出器において、
前記弾性変形部を形成する板バネは、互いに対向する一対の板バネ(26A、26B)であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項4の振動検出器は、請求項1〜3のいずれかに記載の振動検出器において、
前記バランス力付与手段は、前記他方の腕部と前記重り部の間に固定された光ファイバ(30、1′)であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項5の振動検出器は、請求項4記載の振動検出器において、
前記バランス力付与手段としての光ファイバが、ファイバブラッググレーティングが形成されたグレーティング部(1a′)を有する光ファイバ(1′)であって、該グレーティング部が前記他方の腕部と前記重り部の間に固定されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項6の振動検出器は、請求項4記載の振動検出器において、
前記バランス力付与手段としての光ファイバが、前記センサ用光ファイバの非グレーティング部(1b)であって、該非グレーティング部が前記他方の腕部と前記重り部の間に固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
このように構成したため、本発明の振動検出器は、ファイバ支持体の弾性変形部の変形によるプリテンションの減少を抑制した状態でセンサ用光ファイを固定でき、被測定物の振動をその周波数によらず重り部の変位に効率的に変換でき、高精度で該振動の周波数と振幅を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した振動検出器20の構造を示している。
【0023】
この振動検出器20は、被測定物2に固定されるファイバ支持体21で、センサ用光ファイバ1を所望張力のある状態で支持する構造を有している。
【0024】
ファイバ支持体21は、被測定物にネジや接着材で固定されるベース22と、ベース22の上面側に、互いに対向するようにほぼ平行に立設された一対の腕部23、24と、ベース22の上面側で且つ一対の腕部23、24に挟まれる位置に立設され、先端側を腕部23、24に接離させる方向に弾性変形させる弾性変形部25と、弾性変形部25の先端に支持された重り部28とを有している。
【0025】
このファイバ支持体21は、例えば金属や半導体基板あるいは合成樹脂等により一体的に形成され、ベース22および腕部23、24は、ファイバの張力では変形しない程度の剛性を有しているものとする。
【0026】
弾性変形部25は、ベース22の上面側に突設されたバネ支持部22aに下端側が固定され、且つ互いに平行に対向する状態で立設された一対の板バネ26A、26Bにより形成されている。
【0027】
一対の板バネ26A、26Bは、その表面を腕部23、24にそれぞれ対向させる向きで支持されており、その弾性により先端側を腕部23、24に対して接近・離反させる方向にのみ変形する。
【0028】
なお、この実施形態では、弾性変形部25を互いに対向する一対の板バネ26A、26Bで形成した例を示すが、後述するように1枚の板バネ26で弾性変形部25を形成してもよく、また3枚以上の板バネで構成することも可能である。また、ここではベース22の上面から突出する板バネ支持部22aにより板バネ26A、26Bの下端を支持する構造としたが、板バネ26A、26Bの下端をベース22の平坦部分で直接支持する構造であってもよい。なお、ベース22からみた重り部25の高さは、一対の腕部23、24の高さと等しくなるように設定されている。
【0029】
上記構造のファイバ支持体21の場合、被測定物2の振動を受けて、板バネ26A、26Bの自由端側に支持されている所定重量の重り部28にベース22の長手方向の力が加わると、板バネ26A、26Bが弾性変形し、重り部28が腕部23、24の間で揺れ動くことになる。
【0030】
この重り部28を揺らせる力を検出するために、ファイバブラッググレーティングが形成されたグレーティング部1aを有するセンサ用光ファイバ1が用いられている。
【0031】
センサ用光ファイバ1は、そのグレーティング部1aを挟む2点において、所定の張力(プリテンション)Tを持って一方の腕部23の上端面と重り部28の上端面の間に固定されている。
【0032】
また、他方の腕部24の上端面と重り部28の上端面の間には、センサ用光ファイバ1に付与されたプリテンションTとほぼ等しい張力T′を付与して、センサ用光ファイバ1に付与されたプリテンションTによる弾性変形部25の変形および重り部28の変位を規制するバランス力付与手段としての光ファイバ30が固定されている。なお、ここでは、腕部23、24と重り部28に対するセンサ用光ファイバ1および光ファイバ30の固定を接着剤31によって行っているが、各ファイバ表面がメタライズ加工されている場合には、腕部23、24、重り部28に半田付けして固定することもできる。
【0033】
このように、センサ用光ファイバ1に付与されたプリテンションTによる弾性変形部25と変形と重り部28の変位が、バランス力付与手段としての光ファイバ30に付与された張力T′により規制された状態でセンサ用光ファイバ1を支持しているので、そのプリテンションが消費されることなく、広い測定範囲を得ることができる。
【0034】
なお、図示しないが、この振動検出器20を用いた測定系としては、例えば広帯域光源から光サーキュレータや光カプラを介してセンサ用光ファイバ1の一端側に入射し、そのセンサ用光ファイバ1のグレーティング部1aで反射して一端側に戻ってきた光を、光サーキュレータや光カプラを介して波長計測器に入射する構成や、可変波長光源で波長掃引した光を光サーキュレータを介してセンサ用光ファイバ1の一端側に入射し、そのセンサ用光ファイバ1のグレーティング部1aで反射して一端側に戻ってきた光を、光サーキュレータを介して受光器に入射し、受光器への入射光強度がピークになるタイミングにおける可変波長光源の掃引波長を検出する構成等が考えられる。そして、反射光波長の変位速度や変位量から被測定物の振動速度や振動振幅を求めることができる。
【0035】
上記構造の振動検出器20が図2(a)のように被測定物2の上に固定されているときに、被測定物2が方向Aに移動した場合、それに伴ってファイバ支持体21の腕部23、24も方向Aに移動するが、重り部28は慣性により直ぐには移動できない。つまり、重り部28は相対的に腕部24側に変位したことになり、この変位により、センサ用光ファイバ1のグレーティング部1aに対する張力がT+αに増し、その増分αに応じてブラッグ波長が長くなる。このとき逆に光ファイバ30の張力はT′−αに減少する。
【0036】
また、図2(b)のように、被測定物2が方向Aと逆のB方向に移動した場合、それに伴ってファイバ支持体21の腕部23、24も方向Bに移動するが、重り部28は慣性により直ぐには移動できない。つまり、重り部28は相対的に腕部23側に変位したことになり、この変位により、センサ用光ファイバ1のグレーティング部1aに対する張力がT−αに減少し、その減少分αに応じてブラッグ波長が短くなる。このとき逆に光ファイバ30の張力はT′+αに増加する。
【0037】
したがって、被測定物2が方向A、方向Bへの移動を交互に繰り返す振動状態のとき、その変位量に応じた波長幅でブラッグ波長が変化することになる。よってこの波長変化の幅から振動振幅を求めることができる。
【0038】
なお、振動検出器20の周波数応答特性は、重り部28の質量、弾性変形部25のバネ定数によって決まる。低周波領域の測定を目的とする場合には、重り部28の質量を大きくするとともに、バネを柔らかくすることで対応でき、このようにバネを柔らかくしても上記のように張力がバランスした構造で重り部28の変位が規制されているので、センサ用光ファイバ1のプリテンションTは消費されない。また、高周波領域まで帯域を伸ばしたいのであれば、ばねを硬くすればよい。このような単純な構造であるため、例えば図3のように優れた周波数応答特性(平坦性)を容易に実現できる。
【0039】
このように実施形態の振動検出器20は、ファイバ支持体21の弾性変形部25の変形によるプリテンションの減少を抑制した状態でセンサ用光ファイバ1を固定でき、被測定物2の振動をその周波数によらず重り部28の変位に効率的に変換でき、高精度で振動の周波数と振幅を検出することができる。
【0040】
また、上記のようにバランス力付与手段として光ファイバ30を用いて、周囲の温度、湿度などに対してセンサ用光ファイバ1と同等の伸縮特性をもたせることで、環境変化の影響をより受けないものにすることかできる。
【0041】
前記実施形態では弾性変形部25を2枚の板バネ26A、26Bで形成していたが、図4のように1枚の板バネ27で構成してもよく、また3枚以上の板バネで構成することも可能である。これは後述の変形例についても同様に適用できる。
【0042】
また、図5のように、バランス力付与手段として光ファイバ30の代わりにセンサ用光ファイバ1と同様にグレーティング部1a′を有する光ファイバ1′を用いてもよい。この場合、例えばセンサ用光ファイバ1と同一伸縮特性のものを用いることで、環境変化の影響をより受けにくくすることかできる。また、同一伸縮特性、同一反射特性の光ファイバ1′であればセンサ用としても用いることができ、例えば、測定用の光をスイッチで切り替えて光ファイバ1、1′に対して選択的に入射できるようにし、一方の光ファイバに異常が発生した場合に他方を使う等の利用が可能である。
【0043】
また、図6のように、センサ用光ファイバ1のうちグレーティング部1aが形成されていない非グレーティング部1bをバランス力付与手段として重り部28と腕部24の間に固定してもよい。この場合、所望のプリテンションTをセンサ用光ファイバ1全体に与えた状態で腕部23、24と重り部28に対して接着剤などで固定することで、グレーティング部1aとバランス力付与手段を形成する非グレーティング部1bに等しいプリテンションを正確に与えることができる。
【0044】
また、前記実施形態では、センサ用光ファイバ1とバランス力付与手段としての光ファイバ30(または光ファイバ1′、非グレーティング部1b)を腕部23、24と重り部28の上端面に固定していたが、これは本発明を限定するものではなく、図7のように、腕部23、24および重り部28の上部を貫通する穴45、46、47に各ファイバを通した状態で接着固定してもよい。
【0045】
また、図8のように、腕部23、24および重り部28に設けたスリット51、52、53にセンサ用光ファイバ1およびバランス力付与手段を構成する光ファイバ30(1′、1b)を通した状態で接着固定してもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、ファイバ支持体21を一体構造としたが、ベース22、腕部23、24、弾性変形部25、重り部28の少なくとも一部を別体で構成してもよい。また、バランス力付与手段としては上記ファイバ30、1′、1bだけでなく、巻きバネ等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態の構成図
【図2】実施形態の動作説明図
【図3】振動周波数に対する波長変位の応答例を示す図
【図4】弾性変形部を1枚の板バネで形成した構成例を示す図
【図5】センサ用光ファイバと同等の光ファイバをバランス力付与手段とした例を示す図
【図6】センサ用光ファイバの非グレーティング部をバランス力付与手段とした例を示す図
【図7】ファイバの固定形態を変えた例を示す図
【図8】ファイバの固定形態を変えた例を示す図
【図9】センサ用光ファイバのプリテンションによる板バネの変形を示す図
【符号の説明】
【0048】
1、1′……センサ用光ファイバ、1a、1a′……グレーティング部、1b……非グレーティング部、2……被測定物、20……振動検出器、21……ファイバ支持体、22……ベース、23、24……腕部、25……弾性変形部、26、26A、26B……板バネ、28……重り部、30……光ファイバ、31……接着剤、45〜47……穴、51〜53……スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物に固定されるベース(22)と、前記ベースの上に互いに対向するように立設された一対の腕部(23、24)と、前記ベースの上で且つ前記一対の腕部に挟まれる位置に立設され、先端側を前記腕部に接離させる方向に弾性変形させる弾性変形部(25)と、前記弾性変形部の先端に支持された重り部(28)とを有し、前記被測定物から前記ベースに加えられる振動を受けて、前記弾性変形部の先端に支持された前記重り部の位置を変位させるファイバ支持体(21)と、
ファイバブラッググレーティングが形成されたグレーティング部(1a)を有し、前記腕部の一方と前記重り部との間に、前記グレーティング部が挟まれる状態で張力をもって固定されたセンサ用光ファイバ(1)と、
前記光ファイバ支持体の他方の腕部と前記重り部との間に、前記センサ用光ファイバの張力による前記弾性変形部の変形と前記重り部の変位を規制し、該張力とバランスさせるための引張力が付与された状態で固定されたバランス力付与手段(30、1′、1b)とを備えた振動検出器。
【請求項2】
前記弾性変形部が板バネ(26、26A、26B)で形成されていることを特徴とする請求項1記載の振動検出器。
【請求項3】
前記弾性変形部を形成する板バネは、互いに対向する一対の板バネ(26A、26B)であることを特徴とする請求項2記載の振動検出器。
【請求項4】
前記バランス力付与手段は、前記他方の腕部と前記重り部の間に固定された光ファイバ(30、1′、1b)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動検出器。
【請求項5】
前記バランス力付与手段としての光ファイバが、ファイバブラッググレーティングが形成されたグレーティング部(1a′)を有する光ファイバ(1′)であって、該グレーティング部が前記他方の腕部と前記重り部の間に固定されていることを特徴とする請求項4記載の振動検出器。
【請求項6】
前記バランス力付与手段としての光ファイバが、前記センサ用光ファイバの非グレーティング部(1b)であって、該非グレーティング部が前記他方の腕部と前記重り部の間に固定されていることを特徴とする請求項4記載の振動検出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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