説明

振動送風装置

【課題】衝撃音の発生やエネルギーロス、耐久性の低下を招くことなく、振動エネルギーを利用して外部からのエネルギー供給を受けることなく送風を効率良く行うことができる振動送風装置を提供すること。
【解決手段】内部が吸気室S1とピストン室S2及び排気室S3に区画されたケーシング2と、該ケーシング2の前記ピストン室S2に摺動可能に配置されたフリーピストン7と、大気と前記ケーシング2の吸気室S1との連通を断接する吸気弁9と、前記ケーシング2のピストン室S2と排気室S3との連通を断接する排気弁10と、を有する振動送風装置1であって、前記フリーピストン7と前記吸気弁9及び前記排気弁10を互いに反発する磁石で構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動エネルギーを利用して送風を行う振動送風装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、車載電子機器は、車体内の限られたスペースに密集して組み込まれている。このため、パワーデバイスや二次電池等の発熱する電子デバイス類を冷却する場合、微細な部品や数mmオーダーの隙間に空冷若しくは液冷の機構を組み込む必要がある。
【0003】
しかしながら、微細な隙間には既存の電動ファン等の送風装置や水冷循環器配管等とその動力供給手段を配置することができないという問題があった。このため、既存の空冷及び液冷技術のように外部からエネルギーを供給するシステムを使用せず、数mmオーダーの微小隙間に配置することができる送風機や液冷循環器が必要となっている。
【0004】
そこで、特許文献1には、振動機械に取り付けられるケーシング内に、吸込室と吐出室とを連通する通路を有するピストンを往復動自在に設け、ケーシングの吸込口とピストンの通路に、ピストンの往復動により交互に開閉する逆止弁を設けて成る振動ポンプが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−182414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1において提案された振動ポンプにおいては、ピストンが振動によってシリンダ内を往復動する場合、ピストンがシリンダ内壁に衝突するため、騒音の発生や衝突によるピストンやシリンダの劣化と破損の可能性がある。又、ピストンとシリンダとの衝突によるエネルギーロスや振動周波数によるエネルギーの伝達ロスについて配慮されていないため、振動ポンプの効率的で安定した動作を望むことができないという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、衝撃音の発生やエネルギーロス、耐久性の低下を招くことなく、振動エネルギーを利用して外部からのエネルギー供給を受けることなく送風を効率良く行うことができる振動送風装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
内部が吸気室とピストン室及び排気室に区画されたケーシングと、
該ケーシングの前記ピストン室に摺動可能に配置されたフリーピストンと、
大気と前記ケーシングの吸気室との連通を断接する吸気弁と、
前記ケーシングのピストン室と排気室との連通を断接する排気弁と、
を有する振動送風装置であって、
前記フリーピストンと前記吸気弁及び前記排気弁を互いに反発する磁石で構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、吸気口と排気口が形成されたケーシング内を隔壁によって前記吸気室と前記ピストン室及び前記排気室に区画するとともに、該隔壁に連通孔をそれぞれ形成し、
前記ケーシングの吸気室に、前記吸気口を開閉する前記吸気弁を摺動可能に配置し、
前記ケーシングの排気室に、排気室側の前記隔壁の連通孔を開閉する前記排気弁を摺動可能に配置し、
前記ピストン室に、該ピストン室の前記フリーピストンによって区画される第1室と第2室とを選択的に連通させるバイパス通路を形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記フリーピストンを含む振動系の固有振動数を使用環境の振動周波数に略一致させてフリーピストンを共振させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1及び2記載の発明によれば、ケーシングが振動すれば、その内部に配置されたフリーピストンが慣性によってケーシングに対して相対的に往復動するため、ポンピング作用によって吸気口からケーシングに吸い込まれた空気がフリーピストンによって排気口から吐出されて所要の送風がなされる。この場合、フリーピストンと吸気弁及び排気弁は互いに反発する磁石で構成されているため、フリーピストンのストローク端での衝突が磁気バネの緩衝作用によって防がれ、衝撃音の発生やエネルギーロス、耐久性の低下を招くことなく、振動エネルギーを利用して外部からのエネルギー供給を受けることなく送風が効率良くなされる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、フリーピストンの固有振動数を使用環境の振動周波数に略一致させて該フリーピストンを共振させるようにしたため、振動エネルギーを効率良く利用して送風を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る振動送風装置の斜視図である。
【図2】本発明に係る振動送風装置の送風作用を示す側断面図である。
【図3】本発明に係る振動送風装置の振動系モデルを示す図である。
【図4】本発明に係る振動送風装置の別形態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る振動送風装置の本発明に係る振動送風装置の使用例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る振動送風装置において複数の吐出ノズルを並設した例を示す部分斜視図である。
【図7】本発明に係る振動送風装置の使用例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明に係る振動送風装置の斜視図、図2は同振動送風装置の送風作用を示す側断面図であり、図示の振動送風装置1は、取り付けられた機器の振動エネルギーを利用して送風するものであって、例えば車載の電子デバイスの空冷に供される。
【0016】
図示の振動送風装置1は、振動する機器に取り付けられ、この機器の振動に伴って振動する円筒のケーシング2を備えており、このケーシング2の一端面2A(図1及び図2の右端面)の中心部には円孔状の吸気口3が形成され、他端面2B(図1及び図2の左端面)には複数(図示例では、6つ)の円孔状の排気口4が形成されている。又、図2に示すように、ハウジング2内は2つの隔壁2C,2Dによって吸気室S1とピストン室S2及び排気室S3に区画されており、吸気室S1側(図2の右側)の隔壁2Cには複数の連通孔5が形成され、排気室S3側の隔壁2Dの中心には連通孔6が形成されている。
【0017】
更に、ケーシング2内に形成された前記ピストン室S2にはフリーピストン7が図2の左右方向に摺動可能に嵌装されており、ピストン室S2はフリーピストン7によって吸気室S1側の第1室S21と排気室S3側の第2室S22とに区画されている。そして、ピストン室S2には、一端が第1室S21の吸気室S1側位置(フリーピストン7のストローク端)に開口し、他端がピストン室S2のほぼ中央位置(フリーピストン7の摺動範囲の略中央)に開口し、フリーピストン7の位置によって他端の開口が第2室S22に開口することとなって第1室S21と第2室S22とを連通させるバイパス通路8が形成されている。
【0018】
又、ケーシング2内に形成された前記吸気室S1と排気室S3には吸気弁9と排気弁10がそれぞれ図2の左右方向に摺動可能に配置されているが、吸気弁9は、大気とケーシング2の吸気室S1との連通を断接するよう機能し、排気弁10は、ケーシング2のピストン室S2(第2室S22)と排気室S3との連通を断接するよう機能する。
【0019】
而して、本実施の形態では、前記フリーピストン7と吸気弁9及び排気弁10は、互いに反発する永久磁石で構成されており、これらの磁石の対向する磁極同士は互いに同極となるよう配置されている。具体的には、図2に示すように、フリーピストン7と吸気弁9の相対向する側にはS極、フリーピストン7と排気弁10の相対向する側にはN極が着磁されている。
【0020】
次に、以上のように構成された振動送風装置1の作用を図2に基づいて説明する。
【0021】
振動送風装置1のケーシング2が取り付けられた機器の振動(車体振動)によって図2(a)の矢印a方向(右方向)に移動すると、フリーピストン7は、慣性によってケーシング2のピストン室S2内を矢印A方向(逆方向)に移動する。すると、このフリーピストン7の移動によってケーシング2のピストン室S2の第1室S21の空間が広がり、第1室S21と吸気室S1には負圧が発生する。この負圧によって、吸気弁9がフリーピストン7と同方向(左方向)に移動して隔壁2Cに着座してケーシング2の吸気口3が開かれるとともに、外部の空気(吸気)が図2(a)に矢印にて示すようにケーシング2の吸気室S1及び隔壁2Cの連通孔5を通ってピストン室S2の第1室S21に流入する。
【0022】
同時に、フリーピストン7の矢印A方向の移動によって、バイパス通路8の前記他端の開口が閉じられてケーシング2のピストン室S2の第2室S22の空間が縮小され、第2室S22に正圧が発生する。この正圧によって排気弁10がフリーピストンと同方向に移動してケーシングの端面(左端面)に着座して隔壁の連通孔6を開くため、ピストン室S2の第2室S22の空気がフリーピストン7によって押し出される。この空気(排気)は図2(a)に矢印にて示すように隔壁2Dの連通孔6と排気室S3を通って排気口4からケーシング2外へと排出されて車載の電子デバイス等の冷却(空冷)に供される。尚、このとき、フリーピストン7が排気弁10に近づくストローク端においては、該フリーピストン7と排気弁10との間には磁気反発力が発生するため、この磁気反発力によってフリーピストン7の隔壁2Dへの衝突が防がれる。又、この磁気反発力によって、連通孔6を開放する方向への排気弁10の移動が確実となる。
【0023】
他方、図2(a)の状態から振動送風装置1のケーシング2が車体振動によって図2(b)の矢印b方向(左方向)に移動すると、フリーピストン7は、慣性によってケーシング2のピストン室S2内を矢印B方向(逆方向)に移動する。すると、このフリーピストン7の移動によってケーシング2のピストン室S2の第1室S21の空間が縮小され、第1室S21と吸気室S1には正圧が発生する。この正圧によって吸気弁9がフリーピストン7と同方向(右方向)に移動してケーシング2の端面(右端面)2Aに着座し、ケーシング2の吸気口3が閉じられて吸気室S1及びピストン室S2の第1室S21の空気が圧縮される。
【0024】
同時に、フリーピストン7の矢印B方向の移動によってケーシング2のピストン室S2の第2室S22の空間が広がり、第2室S22及び排気室S3には負圧が発生するため、この負圧によって排気弁10がフリーピストン7と同方向に移動して隔壁2Dに着座して該隔壁2Dの連通孔6を閉じる。更に、フリーピストン7の矢印B方向の移動によって、ピストン室S2のほぼ中央に位置するバイパス通路8の他端が第2室S22に開口連通する。従って、フリーピストン7によって圧縮された吸気室S1及びピストン室S2の第1室S21の空気は、図2(b)に矢印にて示すようにバイパス通路8を通ってピストン室S2の第2室S22に移動して貯留される。尚、このとき、フリーピストン7が吸気弁9に近づくストローク端においては、該フリーピストン7と吸気弁9との間には磁気反発力が発生するため、この磁気反発力によってフリーピストン7の隔壁2Cへの衝突が防がれる。又、この磁気反発力によって、吸気口3を閉じる方向への吸気弁9の移動が確実となる。
【0025】
その後、図2(b)に示す状態からケーシング2が図2(a)の矢印a方向に移動すると、前述のようにケーシング2のピストン室S2の第2室S22に溜められていた空気(図2(b)参照)がフリーピストン7によって押し出されて図2(a)に矢印にて示すように隔壁2Dの連通孔6及び排気室S3を通って排気口4からケーシング2外へと排出される。以下、当該振動送風装置1においては、車体振動によって図2(a),(b)に示す作用が交互に繰り返され、吸気口3からケーシング2内に吸い込まれた空気が排気口4から排出されて所望の送風がなされる。
【0026】
以上において、本実施の形態に係る振動送風装置1においては、ケーシング2が振動すれば、その内部に配置されたフリーピストン7が慣性によってケーシング2に対して相対的に往復動するため、ポンピング作用によって吸気口3からケーシング2に吸い込まれた空気がフリーピストン7によって排気口4から吐出されて所要の送風がなされる。この場合、フリーピストン7と吸気弁9及び排気弁10は互いに反発する磁石で構成されているため、フリーピストン7のストローク端での衝突が磁気バネの緩衝作用によって防がれ、衝撃音の発生やエネルギーロス、耐久性の低下を招くことなく、振動エネルギーを利用して外部からのエネルギー供給を受けることなく送風が効率良くなされる。尚、吸気室S1と排気室S3に形成されて各室の上流側(送風の流れに関して上流側)となる吸気口3と連通孔6は、端面や隔壁の中心部に配置され、この端面や隔壁に対向する吸気室S1と排気室S3の隔壁や端面に形成されて各室の下流側(送風の流れに関して下流側)となる連通孔5と排気口4は、隔壁や端面の中心部以外に配置されている。これによって、吸気弁9や排気弁10の周囲を通過して空気の送風を可能とし、吸気弁9や排気弁10によって吸気口3と連通孔6を閉じることを可能とし、更に、逆流する空気の流れを吸気弁9や排気弁10の周縁部に作用させて吸気弁9や排気弁10の移動を促すことが可能となっている。
【0027】
ところで、本実施の形態では、フリーピストン7を含む振動系の固有振動数を使用環境の振動周波数に略一致させて該フリーピストン7を共振させるようにしている。
【0028】
フリーピストン7を含む振動系を図3に示すバネ振り子モデルで考える。即ち、フリーピストン7と吸気弁9及び排気弁10の間に作用する磁気反発力を考慮してフリーピストン7の両端が仮想バネ11,12によって支持されているモデルを考えると、フリーピストン7と吸気弁9及び排気弁10の間に作用する磁気反発力fは次式で表される。
【0029】
f=k・x … (1)
ここに、k:仮想バネ11,12のバネ定数
x:仮想バネ11,12の変位(変形量)
又、振動系の固有振動数ω0は次式で表される。
【0030】
ω0=√(k/m) … (2)
ここに、m:フリーピストン7の質量
従って、(2)式で表される固有振動数ω0が使用環境の振動周波数ωに略一致するようにバネ定数kとフリーピストン7の質量mを決定すれば、フリーピストン7を共振させることができ、振動エネルギーを効率良く利用して送風をより効果的に行うことができる。
【0031】
尚、以上の実施の形態では円筒状のケーシング2及び円柱状のフリーピストン7を用いたが、図4に示すような扁平で薄い矩形平板型のケーシング2’及び角柱状のフリーピストン7’を用いれば、当該振動送風装置1を数mmオーダーの微小な隙間に配置することができる。
【0032】
次に、本発明に係る振動送風装置1の使用例を図5に示す。
【0033】
図5は本発明に係る振動送風装置を冷却対象である放熱板の端面に設置して例を示す斜視図であり、振動送風装置1の上下方向に配された矩形ダクト状のケーシング2内には図2に示したと同様のフリーピストン、吸気弁,排気弁等(何れも不図示)が組み込まれている。尚、放熱板は、振動送風装置1のフリーピストンの摺動方向である上下方向に振動する。
【0034】
又、ケーシング2の下端面には吸気口3が開口しており、上端面には排気口4が開口している。そして、ケーシング2内の中間高さには、空気を絞る先細状の吐出ノズル13が設けられており、ケーシング2の吐出ノズル13の周囲には矩形孔状の吸気スリット14が開口している。又、ケーシング2の吐出ノズル13よりも上方の内壁には放熱板の複数(図示例では3つ)の放熱用リブ15が上下方向に沿って取り付けられている。
【0035】
而して、当該振動送風装置1によってケーシング2内を上方へと送り出される空気(吸気)は、吐出ノズル13を通過することによって絞られて流速が高められるため、動圧の増加分だけ静圧が下がってその周囲が負圧となるベンチュリ効果によって外気が吸気スリット14からケーシング2内に吸引される。このため、風量が増し、複数の放熱用リブ15による放熱効果とも相俟って放熱板20が効果的に冷却されてその温度上昇が抑えられる。
【0036】
上記ベンチュリ効果を有効に利用するため、図6に示すように複数の吐出ノズル13をケーシング2内に並設すれば、冷却に必要な風速と風量を得ることができる。その具体的な例を図7に示す。
【0037】
即ち、図7は振動送風装置をリチウムイオン電池等の二次電池セルの冷却に使用した例を示す斜視図であり、扁平で薄い矩形ダクト状のケーシング(二次電池セル)2内にフリーピストン7と吸気弁9及び排気弁10から成る主要部品が3組並設されるとともに、これらの先端には吐出ノズル13がそれぞれ取り付けられている。そして、各吐出ノズル13の周囲には吸気ガイド16がそれぞれ配置され、その上方には複数の放熱用リブ15が設けられている。
【0038】
而して、本使用例においては、ケーシング(二次電池セル)2の下面に開口する吸気口3からケーシング内に吸引された空気(吸気)に、吐出ノズル13によるベンチュリ効果によって不図示の吸気スリットからケーシング2内に吸引された空気が加えられるために送風量が増し、この空気がケーシング2の上面の排気口4から排気として排出され、放熱用リブ15による放熱効果とも相俟ってケーシング(二次電池セル)2が効果的に冷却されてその温度上昇が抑えられる。
【0039】
尚、以上の実施の形態では、上下方向の振動を利用した振動送風装置1を示したが、これに限定されず、水平方向の振動やそれ以外の振動方向にも使用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 振動送風装置
2 ケーシング
2C,2D ケーシングの隔壁
3 吸気口
4 排気口
5,6 隔壁の連通孔
7 フリーピストン
8 バイパス通路
9 吸気弁
10 排気弁
S1 吸気室
S2 ピストン室
S21 ピストン室の第1室
S22 ピストン室の第2室
S3 排気室


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が吸気室とピストン室及び排気室に区画されたケーシングと、
該ケーシングの前記ピストン室に摺動可能に配置されたフリーピストンと、
大気と前記ケーシングの吸気室との連通を断接する吸気弁と、
前記ケーシングのピストン室と排気室との連通を断接する排気弁と、
を有する装置であって、
前記フリーピストンと前記吸気弁及び前記排気弁を互いに反発する磁石で構成したことを特徴とする振動送風装置。
【請求項2】
吸気口と排気口が形成されたケーシング内を隔壁によって前記吸気室と前記ピストン室及び前記排気室に区画するとともに、該隔壁に連通孔をそれぞれ形成し、
前記ケーシングの吸気室に、前記吸気口を開閉する前記吸気弁を摺動可能に配置し、
前記ケーシングの排気室に、排気室側の前記隔壁の連通孔を開閉する前記排気弁を摺動可能に配置し、
前記ピストン室に、該ピストン室の前記フリーピストンによって区画される第1室と第2室とを選択的に連通させるバイパス通路を形成したことを特徴とする請求項1記載の振動送風装置。
【請求項3】
前記フリーピストンを含む振動系の固有振動数を使用環境の振動周波数に略一致させてフリーピストンを共振させるようにしたことを特徴とする請求項1又は3記載の振動送風装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−113245(P2013−113245A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261350(P2011−261350)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】