説明

掃除機ブラシ

ロボット掃除機の清掃ヘッド区画に挿入するよう構成された回転清掃要素が提供され、該回転清掃要素は、清掃ヘッド区画の駆動機構と係合するよう構成された駆動突出部を含む駆動端部と、軸受端部及び該軸受端部の少なくとも一部分を囲んで軸受に到達する毛髪及び類似の物質の量を減少させるように構成されたシュラウドと、軸受端部と駆動端部との間に延びる中心部材とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2010年2月16日に出願された米国仮特許出願第61/304,886号の利益を主張し、本開示事項は、引用によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明の教示は、ロボット掃除機のための掃除機ブラシに関する。本発明の教示は、より詳細には、ロボット掃除機の清掃ヘッドの軸受及び駆動区域に到達する毛髪及び類似の物質の量を減少させる部分を含む、ロボット掃除機用の掃除機ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪及び他の類似の物質は、ロボット掃除機ブラシの端部に巻き付き、ブラシの端部(例えば、軸受及び駆動突出部の周囲)及び/又は清掃ヘッド区画に対して回転するようブラシを駆動するギアボックスに絡まる可能性がある。このような絡みは、ロボット掃除機を失速させ、清掃効果を低下させ、又は他の望ましくない事象を引き起こす可能性がある。
【0003】
車軸ガード又は端部キャップは、各ブラシの1つ又はそれ以上の端部に隣接して設けられ、毛髪及び他の類似の物質がブラシ端部に到達しないようにして、このような物質がブラシの端部及び/又はギアボックスに絡まるのを阻止することができる。しかしながら、ロボット掃除機で現在利用されている車軸ガード及び端部キャップは、毛髪及び類似の物質がブラシの端部及び/又はギアボックスに絡まるのを十分に阻止することはできない。従って、既知の車軸ガード及び端部キャップを利用するロボット掃除機は、依然として絡み物質に起因して失速する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/304,886号
【特許文献2】米国特許第7,636,982号
【発明の概要】
【0005】
本発明の教示は、ロボット掃除機の清掃ヘッド区画に挿入するよう構成された回転清掃要素を提供する。回転清掃要素は、清掃ヘッド区画の駆動機構と係合するように構成された駆動突出部を含む駆動端部と、軸受端部及び軸受端部の少なくとも一部分を囲んで軸受に到達する毛髪及び類似の物質の量を減少させるように構成されたシュラウドと、軸受端部と駆動端部の間に延びる中心部材とを含む。
【0006】
回転清掃要素の軸受端部は、回転清掃要素のシャフトを囲む円筒形スリーブと、回転清掃要素の中心部材に隣接し且つ中心部材のスリーブから半径方向外向きに延びる円形フランジと、中心部材の一部分と円形フランジとの間の凹部と、を更に含むことができる。
【0007】
シュラウドは、中心部材の中心軸にほぼ平行な第1の壁と、第1の壁にほぼ垂直に延びる第2の壁と、第2の壁にほぼ垂直に延びる第3の壁と、第3の壁にほぼ垂直に延びてシュラウドの内部を形成する第4の壁と、を含むことができ、毛髪及び類似の物質を集積するリザーバが、円形フランジ、シュラウドの第1の壁、シュラウドの第2の壁、及びスリーブの間に形成される。
【0008】
回転清掃要素は、凹部とリザーバの間にラビリンス通路を更に含み、該ラビリンス通路は、円形フランジの外径において凹部とリザーバとの間の経路である。
【0009】
回転清掃要素は、スリーブからシュラウドの内壁まで外向きに延びるガードを更に含むことができる。
【0010】
円形フランジ、ガード及びシュラウドは、毛髪及び類似の物質を集積する第1のリザーバを形成することができる。
【0011】
シュラウドは、中心部材の中心軸にほぼ平行な第1の壁と、第1の壁にほぼ垂直に延びる第2の壁と、第2の壁にほぼ垂直に延びる第3の壁と、第3の壁にほぼ垂直に延びてシュラウドの内部を形成する第4の壁と、を含むことができる。
【0012】
少なくとも1つのガードは、スリーブから半径方向外向きにシュラウドの第3の壁まで延びることができ、第1のリザーバが、円形フランジ、シュラウドの第1の壁、シュラウドの第2の壁、シュラウドの第3の壁の一部分、ガード、及びスリーブの間に形成される。
【0013】
ガードは、スリーブから半径方向外向きにシュラウドの第3の壁に向かって延びることができ、第1のリザーバが、円形フランジ、シュラウドの第1の壁、シュラウドの第2の壁、ガード、及びスリーブの間に形成される。
【0014】
回転清掃要素は、凹部と第1のリザーバとの間に第1のラビリンス通路を更に含むことができ、第1のラビリンス通路が、円形フランジの外径において凹部と第1のリザーバとの間の経路である。
【0015】
ガード、スリーブ及びシュラウドは、毛髪及び類似の物質を集積する第2のリザーバを形成することができる。
【0016】
回転清掃要素は、第1のリザーバと第2のリザーバとの間に第2のラビリンス通路を更に含むことができ、第2のラビリンス通路が、ガードの外径における第1のリザーバと第2のリザーバとの間の経路である。
【0017】
回転清掃要素は、主ブラシ及びフラッパブラシのうちの1つとすることができる。
【0018】
本発明の教示は、ロボット掃除機のための清掃ヘッドサブシステムを提供し、該清掃ヘッドサブシステムは、清掃ヘッド区画と少なくとも1つの清掃要素とを含む。清掃要素は、軸受端部と軸受端部の少なくとも一部分及びそのスリーブを囲むように構成された第1のシュラウドとを含み、第1のリザーバは、少なくとも第1のシュラウドの一部分とスリーブとの間に形成され、駆動端部は、清掃ヘッド区画の駆動機構と係合するように構成された駆動突出部を含み、中心部材が軸受端部と駆動端部の間に延びる。駆動端部は、ブラシ組立体の駆動端部の少なくとも一部分を囲むように構成された第2のシュラウドと、第2のシュラウドの内部に向かって中心部材の中心軸から半径方向外向きに延びる少なくとも1つのガードとを含み、少なくとも第2のシュラウドの一部分とガードの間に第2のリザーバが形成される。
【0019】
駆動端部は、保持装置及び駆動突出部を更に含むことができ、保持装置は、清掃要素の軸方向運動を制限するように構成される。
【0020】
保持装置は、駆動突出部と係合する駆動ギアの1つ又はそれ以上の凹部と係合するように構成された複数の連結部材を含むことができる。
【0021】
本発明の教示は、ロボット掃除機のための清掃ヘッドサブシステムを提供し、該清掃ヘッドサブシステムは、清掃ヘッド区画と、清掃ヘッド区画内に配置されて主ブラシ及びフラッパブラシを含む清掃要素組立体と、主ブラシを駆動する主ブラシ駆動ギア、フラッパブラシを駆動するフラッパブラシ駆動ギア、並びに主ブラシ駆動ギア及びフラッパブラシ駆動ギアの少なくとも1つを囲むように構成された第1のシュラウドを含むギアボックスと、を含む。
【0022】
清掃ヘッドサブシステムは、主ブラシ駆動ギア及びフラッパブラシ駆動ギアの他方を囲むように構成された第2のシュラウドを更に含むことができる。
【0023】
第1のシュラウドは、主ブラシの設置位置において主ブラシの駆動端部にわたって配置することができ、第2のシュラウドは、フラッパブラシの設置位置においてフラッパブラシの駆動端部にわたって配置することができる。
【0024】
清掃ヘッドサブシステムは、ギアボックスを駆動するモータと、モータとギアボックスとの間に延びる第3のシュラウドと、を更に含むことができる。
【0025】
第3のシュラウドは、ギアボックスハウジングと協働して毛髪及び類似の物質のための凹型集積区域を生成することができる。
【0026】
本発明の教示の追加の目的及び利点は、以下の説明において一部が記載され、本説明から部分的に明らかになり、又は本発明の教示の実施によって学習することができる。本発明の教示の目的及び利点は、添付の特許請求の範囲において部分的に指摘された要素及び組み合わせを用いて実施し達成されるであろう。
【0027】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的且つ説明のものに過ぎず、特許請求された本発明の教示を限定するものではない点を理解されたい。
【0028】
本明細書に組み入れられてその一部を構成する添付図面は、本発明の教示の実施形態を例証し、本明細書と共に本発明の教示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の教示に従ったロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の実施形態の断面図である。
【図2】本発明の教示に従ったロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の実施形態の断面図である。
【図3】本発明の教示に従ったロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の教示に従ったロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の実施形態の断面図である。
【図5】本発明の教示に従ったロボット掃除機のためのフラッパブラシの軸受末端部分の実施形態の断面図である。
【図6】本発明の教示に従ったロボット掃除機のためのフラッパブラシの軸受末端部分の実施形態の断面図である。
【図7A】本発明の教示に従ったロボット掃除機のためのブラシの駆動末端部分及び軸受末端部分それぞれの例示的な実施形態の断面図である。
【図7B】本発明の教示に従ったロボット掃除機のためのブラシの駆動末端部分及び軸受末端部分それぞれの例示的な実施形態の断面図である。
【図8A】本発明の教示に従った保持装置を含むブラシの駆動末端部分の例示的な実施形態の斜視断面図である。
【図8B】本発明の教示に従った図8Aの保持装置の斜視図である。
【図9】既存のロボット掃除機のブラシの軸受末端部分(左)、及び本発明の教示の例示的な実施形態に従ったロボット掃除機のブラシの軸受末端部分(右)の実施形態の斜視図である。
【図10A】既存のロボット掃除機のブラシの軸受末端部分(左)、及び本発明の教示の例示的な実施形態に従ったロボット掃除機のブラシの軸受末端部分(右)の実施形態の斜視図である。
【図10B】シュラウドが取り外された図10Aの右側に示すブラシの軸受末端部分の実施形態の斜視図である。
【図11A】既存のロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の斜視図である。
【図11B】本発明の教示に従ったロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の実施形態の斜視図である。
【図11C】本発明の教示に従ったロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の実施形態の斜視図である。
【図12A】既存のロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の正面斜視図である。
【図12B】本発明の教示に従ったロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の実施形態の正面斜視図である。
【図13】ロボット掃除機のフラッパブラシの末端部分の例示的な実施形態の側面斜視図(上部)、及び本発明の教示に従ったロボット掃除機のブラシの末端部分の別の例示的な実施形態の側面斜視図(下部)である。
【図14A】軸受がブラシ車軸から取り外された既存のフラッパブラシの軸受末端部分の斜視図である。
【図14B】シュラウドがブラシ車軸から取り外されたブラシの軸受末端部分の実施形態の斜視図である。
【図14C】既存のロボット掃除機のブラシの軸受末端部分(上部)、及び本発明の教示に従ったロボット掃除機のブラシの軸受末端部分(下部)の実施形態を比較した平面図である。
【図15】本発明の教示に従った清掃ヘッド区画の正面図である。
【図16】本発明の教示に従った清掃ヘッド区画の駆動端部の正面図である。
【図17】本発明の教示に従った主ブラシ及びフラッパブラシのためのギアの平面図である。
【図18】本発明の教示に従った清掃ヘッド区画のシュラウド駆動端部の断面図である。
【図19A】既存のモータの斜視図である。
【図19B】既存のモータの断面図である。
【図20A】本発明の教示に従ったシュラウドモータの斜視図である。
【図20B】本発明の教示に従った図20Aのシュラウドモータの断面図である。
【図21】図20A及び図20Bに示すモータのためのシュラウドの外部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで、その実施例が添付図面において例示されている本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0031】
一部のロボット掃除機は、その開示事項が引用により全体が本明細書に組み入れられる米国特許第7,636,982号に示すように、ロボット掃除機に掃除機構を提供し主ブラシ及びフラッパブラシを有するブラシ組立体を備えた清掃ヘッドサブシステムを含む。主ブラシ及びフラッパブラシは、清掃ヘッド区画の凹部に装着することができる。各主ブラシ及びフラッパブラシは、清掃ヘッド区画にブラシを取り付けるよう構成された第1及び第2の端部を有する中心部材(例えば、ケージ)を備えることができる。ブラシ/フラッパの一方の端部は、清掃ヘッド区画のギアボックス又は駆動側に装着され、ブラシ/フラッパの他方の端部は、清掃ヘッドの反対の端部に装着された時にブラシが実質的に自由に回転可能になる軸受を備えることができる。
【0032】
車軸ガード又は端部キャップは、各ブラシの1つ又はそれ以上の端部に隣接して設けられ、ブラシの端部及び/又はギアボックスに到達して絡まる毛髪及び類似の物質の量を減少させることができる。絡みは、ロボット掃除機を失速させ、清掃効果を低下させ、又は他の望ましくない事象を引き起こす可能性がある。
【0033】
従って、本発明の教示は、ブラシの端部及び/又はギアボックスに到達して絡まる毛髪及び類似の物質の量を減少させる主ブラシ及び/又はフラッパブラシの端部に対する幾つかの改善点を含む。
【0034】
図1は、清掃ヘッドサブシステムの主ブラシ又はフラッパブラシとすることができるブラシを示し、該ブラシは、例えば、清掃ヘッドサブシステムの主ブラシ及びフラッパブラシの1つ又はそれ以上の少なくとも軸受端部を覆うために本発明の教示に従って利用できるシュラウドの1つの実施形態を含む。図1では、シュラウド12は、主ブラシとして図1に示されているブラシ10の軸受端部14を覆って示されている。シュラウド12は、好ましくは、ブラシ10に取り付けられず、従って、ブラシ10が回転する間に静止したままにすることができる。図示のシュラウド12は、図示のブラシ10の軸受端部14を覆い、任意選択的に、清掃ヘッドサブシステムの部品総数を低減するために一体的に成形又は形成された軸受16を含むことができる。しかしながら、軸受16は、シュラウド12に一体的に成形又は形成されることは必須ではなく、例えば、シュラウド12内に嵌合する別個の要素として設けてもよい。軸受16は、清掃ヘッド(例えば、図15Aにより明瞭に示される)に装着された時にブラシ10のシャフト18が実質的に自由に回転できるようにする。一体的に成形又は形成された軸受16が、シュラウド12と共に用いられる場合、ブラシ10の車軸(又はシャフト18)は、シュラウド/軸受のアパーチャ20内に挿入される。軸受16がシュラウド12とは別個に設けられる時には、ブラシシャフト18を軸受16に挿入することができ、次いで、軸受16をシュラウド12に挿入することができ、或いは、軸受16は、シャフト18が軸受16内に挿入される前にシュラウド12に挿入してもよい。
【0035】
シャフトハウジング/ケージキャップ22を用いて、シャフト18をブラシ10のケージ24に取り付けることができる。シャフトハウジング/ケージキャップ22は、軸受16内に移動する毛髪及び他の物質から軸受16を保護する。シュラウド12は、ブラシ10のケージ24に平行な第1の壁46と、第1の壁46からシャフト18に向かって比較的垂直に延びる第2の壁47と、第2の壁47から軸受端部14に向かって比較的垂直に延びる第3の壁48と、第3の壁48から比較的垂直に延びる第4の壁49とを含む。ガード(例えば、車軸ガード)26は、シャフトハウジング/ケージキャップ22を囲んで、シャフト12の内部に入った毛髪及び類似の物質がシャフトハウジング/ケージキャップ22、軸受16、及びシャフト18に向かって外向きに移動するのを阻止することができる。ガード26は、シュラウド12の第1の壁46に向かってシャフト18に対して垂直に延びることができ、ガード26の外側面は、第2の壁47に密接に接近して維持され、毛髪及び他の物質が軸受16に接近するのを阻止することができる。
【0036】
図1は、ガード26に類似しているがこれから離間して配置することができる円形フランジ30と、ケージ24のリブ28と円形フランジ30との間にある凹部32と、凹部32から円形フランジ30の外径とシュラウド12との間の空間を通り、円形フランジ30、ガード26、及びシュラウド12の第1の壁46の間に形成された内部リザーバ40までの第1のラビリンス通路34とを含む。円形フランジ30は、ガード26に実質的に平行であり、またシュラウド12の第1の壁46に向かってシャフト18に対して垂直に延びる。毛髪は、ケージリブ28の周囲に集積して凹部32に集めることができる。凹部32内及び円形フランジ30の対向する壁36に対して毛髪を蓄積することにより、最初の蓄積が起こると毛髪及び類似の物質のシュラウド内部への侵入を阻止するダムが設けられ、毛髪及び類似の物質が集積する場所を提供することができ、ここでは毛髪及び類似の物質がロボット掃除機を失速させないようになる。第1のラビリンス通路34は、円形フランジ30の大きな外径にある凹部32からリザーバ40までの短い通路を提供する。短い長さの第1のラビリンス通路34は、あらゆる毛髪及び類似の物質がシュラウド12に侵入する場合に最小トルクを必要とするのが確保される。詳細には、ラビリンス通路34が長かった場合には、毛髪及び他の物質が詰まる可能性がより高くなり、トルクの上昇を引き起こし清掃ヘッドの失速をもたらすことになる。円形フランジ30、ガード26及びシュラウド12の第1の壁46の間に形成された内部リザーバ40は、シュラウド12に侵入した毛髪及び類似の物質が集積する場所を提供し、ここでは、毛髪及び類似の物質がロボット掃除機を失速させない、すなわち、毛髪及びその他が内部リザーバ40内に保持されている時に毛髪及び他の物質が軸受16に干渉することがない。
【0037】
第2のラビリンス通路42は、シャフトハウジング/ケージキャップ22の外面とシュラウド22の相補的な内面との間、すなわち、シャフトハウジング/ケージキャップ22と、第2の壁47、第3の壁48及び第4の壁49との間、詳細には内部のシュラウド12の凹部内に延びるシャフトハウジング/ケージキャップ22の突出部44の周りに形成される。第1のラビリンス通路34が、第2のラビリンス通路42に到達する毛髪の量を大幅に低減しているので、第2のラビリンス通路42を通る経路は長く、軸受16に対する追加の保護が提供される。
【0038】
図2は、ロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の別の実施形態を示しており、同じ参照番号は同様の特徴要素を示す。ブラシ10は、シュラウド12’と、ブラシケージ24と一体的に形成された円形フランジ30とを含む。凹部32は、毛髪及び他の物質を集積するためにブラシケージ24のリブと円形フランジ30との間に設けられ、毛髪及び他の物質のシュラウド12’が内部に侵入するのを阻止するダムを提供する。ブラシ10はまた、シュラウド12’の壁に向かってスリーブ50から垂直に延びるガード52によってブラシ10のシャフト18をほぼ囲むスリーブ50を含む。ガード52の端部58は、ブラシ10の軸受端部14の反対側の側部上でその遠位端に向かってわずかに先細にすることができる。このような先細を用いて、製造公差に対応することができる。
【0039】
シュラウド12’は、軸受16を保持するシャフト18に対しほぼ平行に延びる第1の壁51と、第1の壁51にほぼ垂直に延びる第2の壁53と、第2の壁53から軸受端部14に向かって延びる第3の壁55と、軸受16に向かって第3の壁55にほぼ垂直に延びる第4の壁57とを含む。ガード52は、シャフト18から離れるように垂直に延び、第2の壁53とほぼ整列することができ、シュラウド12’の内部空間を第1のリザーバ40と第2のリザーバ56とに分けることができる。図1と同様に、第1のラビリンス通路34は、円形フランジ30の外径の位置で凹部32から第1のリザーバ40まで設けられる。短い長さの第1のラビリンス通路34により、上で議論したように、毛髪及び他の物質がギャップ内に移動する場合に、毛髪及び他の物質が詰まる可能性を最小限にすることによって最小のトルクが必要とされるのが確実になる。
【0040】
第2のリザーバ56は、ガード52、シュラウド12’の第3の壁55、シュラウド12’の第1の壁57及び軸受16の間に形成される。第2のリザーバは、毛髪及び他の物質を集積するための追加の場所を提供する。リザーバ40及び56の空間は、毛髪を緩く保持することが可能であり、これにより、毛髪がリザーバ40及び56に侵入するときに、追加の毛髪を絡ませるためのウェブを提供する。第2のラビリンス通路54は、ガード52の端部58と壁55との間の空間に第1のリザーバ40から第2のリザーバ56まで設けられる。第2のラビリンス通路54は、より大きな外径にて短い通路を提供し、軸受16に向かってシュラウド12’内に更に侵入できる毛髪及び他の物質の量を最小限にする。
【0041】
図3は、ロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の別の実施形態を示しており、同じ参照番号は同じ特徴要素を示す。図3では、円形フランジ30が設けられ、凹部32は、円形フランジ30とケージ24のリブ28との間に形成される。シュラウド12’’は、図2に示すシュラウド12’に類似しており、第1の壁51及び第3の壁53は比較的短い。従って、図3のシュラウド12’’は、図2のシュラウド12’よりも小さい。
【0042】
図3の実施形態では、スリーブ50’は、図2のスリーブ50よりも軸受端部14に向かって更に延びている。スリーブ50’から垂直に延びるガード52’が設けられて第3の壁55まで延びており、従って、より大きな第1のリザーバ40’及びより小さなリザーバ56’が設けられ、より多くの毛髪及び他の物質が第1のラビリンス通路34を通って凹部32から通過した後に第1のリザーバ40’内に集積できるようになる。第1のリザーバ40’は、円形フランジ30、第1の壁51、第2の壁53、第3の壁55の一部分、ガード52’及びスリーブ50’の間に形成される。第2のリザーバ56’は、シュラウド12’’の第3の壁55と第4の壁57との間に形成され、第1のリザーバ40’よりも小さい。図3の実施形態は、毛髪が軸受16に到達するのを阻止する上で図2の実施形態よりも良好な性能を提供することができる。
【0043】
図4は、ロボット掃除機のための主ブラシの軸受末端部分の別の実施形態を示しており、同じ参照番号は同じ特徴要素を示す。図4では、円形フランジ30が設けられ、凹部32は、円形フランジ30とケージ24のリブ28との間に形成される。シュラウド12’’’は、図2に示すシュラウド12’及び図3に示すシュラウド12’’に類似しており、第2の壁53は、シュラウド12’及びシュラウド12’’の第2の壁と比較してより長い。
【0044】
図4の実施形態では、スリーブ50’’は、軸受端部14に向かって延びる。スリーブ50’’は、ガードを含まない。第2の壁53’は、第1の壁51からスリーブ50’’まで延びる。第1のリザーバ40は、円形フランジ30、第1の壁51、スリーブ50’’まで延びる第2の壁53’及びスリーブ50’’の間に形成される。第1のリザーバ40は、図2に示す第1のリザーバ40のサイズと同様のサイズにされる。第1のラビリンス通路34は、凹部32に受け入れられて第1のリザーバ40に移動する毛髪及び他の物質のための経路を提供する。ガードのないスリーブ50’’の構成及びシュラウド12’’’の構成に起因して、1つの主要リザーバのみが設けられて、毛髪及び他の物質を堆積し、毛髪及び他の物質が軸受16内に受け入れられるのを阻止する。従って、図4の実施形態は、毛髪が軸受16に到達するのを阻止する図2及び図3の実施形態よりも良好ではない性能を提供する可能性がある。図4の実施形態を用いる利点は、図7を参照して以下で議論する。
【0045】
図5は、本発明の教示に従って利用されて、清掃ヘッドサブシステムの主ブラシ及びフラッパブラシの1つ又はそれ以上の少なくとも軸受端部を覆うことができるシュラウドの別の実施形態を示す。図5では、シュラウド78は、フラッパブラシ60の軸受端部14を覆って示されている。フラッパブラシ60は、例えば、オーバーモールド成形によるフラッパシャフト62を含む。シュラウド78は、好ましくは、ブラシ60には取り付けられず、従って、ブラシ60が回転する間に静止したままにすることができる。図示のシュラウド78は、任意選択的に、清掃ヘッドサブシステムの部品総数を低減するために一体的に成形又は形成された軸受16を含むことができる。しかしながら、軸受16は、シュラウド78に一体的に成形又は形成されることは必須でなく、別個の要素として設けてもよい。軸受16は、清掃ヘッド区画に装着された時にブラシシャフト64が実質的に自由に回転できるようにする。一体的に成形又は形成された軸受16が、シュラウド78と共に用いられる場合、ブラシ60の車軸(又はシャフト)64は、シュラウド/軸受のアパーチャ内に挿入される。軸受60がシュラウド78とは別個に設けられる時には、ブラシシャフト64を軸受60に挿入することができ、次いで、軸受60をシュラウド78に挿入することができ、或いは、軸受60は、シャフト64が軸受60内に挿入される前にシュラウド78に挿入してもよい。
【0046】
シャフトハウジング70は、ブラシ60の少なくとも軸受端部14に隣接する車軸(又はシャフト)64を囲み、第1のフランジ72及び第2のフランジ74を含むことができ、これらの間に凹型区域73を有する。比較的大きいギャップ68が、シャフトハウジング70の第1のフランジ72とシュラウド78の隣接する内面との間に形成される。このギャップ68は、毛髪及び類似の物質が第1のフランジ72と第2のフランジ74との間に位置するシャフトハウジング70の凹型区域73に侵入するのを可能にし、毛髪及び類似の物質が集積する凹型区域73に位置する場所を提供することができ、ここでは毛髪及び類似の物質がロボット掃除機を失速させないようになる。シャフトハウジング72の外面と、大きなギャップ68から凹型区域73までのシュラウド78の相補的内面との間の短いラビリンス通路34は、シャフトハウジング72の大きな外径にある短い通路を提供する。短い長さの通路34は、あらゆる毛髪又は類似の物質がシュラウドに侵入した場合に、上述のように毛髪及び他の物質が詰まる可能性を最小限にすることによって最小トルクを必要とするのが確保される。シャフトハウジングキャップ70は、第2のフランジ74から内部のシュラウド78の凹部79内に延びる突出部76を含む。ギャップ68から凹型区域73内へ及び突出部79の周りから凹部79内への通路が長くて困難であるので、軸受16に対する追加の保護が提供される。
【0047】
図6は、清掃ヘッドサブシステムの主ブラシ及びフラッパブラシの1つ又はそれ以上の少なくとも軸受端部を覆うのに利用されるシュラウドの代替の実施形態を示す。軸受16、シュラウド78及び車軸又はシャフト64の構造は、図5で開示された構造に類似している。図6では、スリーブ及びガード72’を含むシャフトハウジング70’が提供されている。ガード72’は、シャフトハウジング70’のスリーブ部分からシュラウド78に向かって延びる。シュラウド78は、シャフト64に平行に延びる第1の壁120と、第1の壁120にほぼ垂直に延びる第2の壁122と、第2の壁122にほぼ垂直に延びる第3の壁124と、第3の壁124にほぼ垂直に延びる第4の壁126とを含む。凹部68は、ガード72’とブラシ60との間に形成される。毛髪は、フラッパブラシ60とガード72’との間に集積し、最初の蓄積が起こると、毛髪がシュラウド78内に侵入するのを阻止するダムを提供する。ラビリンス通路34は、ガード72’と第1の壁120の内部のシュラウド78との間の凹部68からリザーバ40’’まで形成される。リザーバ40’’は、ラビリンス通路34を通って毛髪を受け入れ、比較的大きく、シュラウド78の第1の壁120の一部分、第2の壁122、第3の壁124、及び第4の壁126の間に形成される。リザーバ40’’は、毛髪及び他の物質が集積する場所を提供する。
【0048】
図1〜図4又は図5及び図6に示すようなシュラウドは、本発明の教示に従って主ブラシ又はフラッパブラシの1つ又はそれ以上の駆動端部上で同様に利用できることは、当業者であれば理解されるであろう。
【0049】
図7A及び図7Bは、本発明の教示に従った、ロボット掃除機のためのブラシの駆動末端部分及び軸受末端部分それぞれの少なくとも1つの実施形態の断面図である。一般に、毛髪及び他の物質は、ブラシの駆動端部(図7A参照)のギアボックス内に送給されるのではなく、ブラシの軸受端部(図7B参照)に集積するのが好ましい。従って、好ましい実施形態では、図7Aに示す駆動末端部分は、ガード(例えば、図2及び図3のガード52又は52’)と共に図示されたシュラウドの実施形態を含むが、図7Bに示す軸受末端部分は、スリーブ(例えば、図4のスリーブ50’’)のみを有する実施形態を含む。ガードの追加によりギアボックスに対する追加の保護が提供され、且つ軸受端部がガードを含まないので、この実施形態では、毛髪及び他の物質は、駆動端部(図7A)から離れて軸受端部(図7B)に向かって移動する傾向があり、これは、ギアボックスの障害を回避し、ユーザがブラシを清掃できる軸受端部に毛髪及び他の物質を配向するために好ましい。軸受端部は、好ましくはガードを含まないので、より多くの毛髪及び他の物質が軸受端部内に移動して、軸受端部のリザーバに集積される傾向がある。
【0050】
ブラシの駆動端部は、ギア82を有するギアボックス81を含む。シュラウド83は、ブラシの駆動端部を囲み、駆動端部においてギアボックス81内に組み入れられる(例えば、図16参照)。連続した静止シュラウドハウジングは、静止シュラウド内でのブラシの完全な360度回転を可能にする。シュラウド面の割れ目は、毛髪の捕捉を促進するので、ギアボックスハウジングがシュラウド面の割れ目内に単一の連続的シュラウドを有することが好ましい。
【0051】
図8Aは、本発明の教示に従った、保持装置を含む清掃ヘッドの駆動ギアと接続されたブラシの駆動末端部分の斜視断面図であり、図8Bは、本発明の教示に従った、図8Aの保持装置の斜視図である。図8Aでは、保持装置80は、ブラシ10のケージ24の内部に収納されて図示されている。保持装置80は、主ブラシ10に取り付けられて図示されているが、保持装置はフラッパブラシと共に利用できることは、当業者には理解されるであろう。保持装置80は、円形フランジ30とギア82との間に位置決めされ、ブラシをギア82にロックするようにする。スリーブ50’’’から延びるガード52’’を有するスリーブ50’’’は、円形フランジ30とギア82との間に設けることができる。
【0052】
保持装置80は、例えば、ギア82に保持することができる内部スナップ装置とすることができる。保持装置80は、保持装置80が係合位置にある時に、ケージ24から離れて延びる複数の連結部材84を含むことができる。保持装置80は、スリーブ50’’’とガード52’’との間の内部に配置され、駆動突出部86内に受け入れられる。駆動突出部86がギア82(図17のギア120も参照)の主凹部内に挿入されると、連結部材84は各々、ギア82の内部の受け入れ凹部128内に受け入れられる。保持装置80は、その軸受端部に向かうブラシ10の軸方向運動を制限し、これにより、駆動端部にあるギャップを低減させることによってブラシの駆動端部に侵入する毛髪及びデブリの能力を低下させる。
【0053】
駆動突出部86は、例えば、図16及び図17に示すギア120用の(例えば、ギア凹部122のような)ギア凹部と係合することができ、これは、主ブラシ10のためのシュラウド115のようなシュラウド部分と、例えば、図16に示すようなフラッパブラシ60のためのシュラウド117のようなシュラウド部分とを含む、シュラウドヘッド114内に配置される。主ブラシ10と共に用いられる、図17に示し且つ同様に図8Aにギア82として示すギア120は、保持装置80と関連して示されているが、保持装置80はまた、或いは代替として、フラッパブラシ60と共に用いることができ、従って、シュラウド117と係合し且つギア凹部126を有するギア124と共に用いることができる点は当業者であれば理解することができる。
【0054】
加えて、保持装置80は、ギア82内の受け入れ凹部128によって保持されている連結部材84によりブラシケージ24の内部に収納されて図示されているが、保持装置は、代替として、ブラシ端部にて保持されることになるブラシケージ24に位置する対応する受け入れ凹部と共にギア82において設けてもよい点は当業者には理解されるであろう。
【0055】
本発明の教示の特定の実施形態は、上述の例示的な実施形態で記載されたようにブラシ用のシュラウド端部を提供することを企図しており、該シュラウド端部は、ブラシが既存の清掃ヘッドと後方互換性があることを可能にするサイズ及び形状を有する。図9は、第3の壁及び第4の壁(例えば、図1に示す壁48及び49のような)に注目して、主ブラシの軸受端部が装着される既存の清掃ヘッドとの後方互換性のために、シュラウド主ブラシの軸受端部(右)をどのようにして既存の非シュラウド主ブラシの軸受端部(左)と同様のサイズ及び形状にすることができるかを示している。
【0056】
図10Aは、耐毛髪特性が改善されたシュラウド主ブラシの軸受端部(右)の実施形態を示すが、これは、既存の主ブラシの軸受端部(左)と同じサイズ及び形状を有していないので、既存の清掃ヘッドとは後方互換性がない。例えば、図1のシュラウド12に類似することができるシュラウドは、ブラシガードが図10Bに示すように大きな直径を有する(及び任意選択的に、追加のラビリンスを形成するためにシュラウドの第2の凹部と係合する第1の突出部90及び第2の突出部92の両方を有する)取り外し不能ガード26を含むので、より大きくなる。代替の実施形態は、例えば、図9に示す第3及び第4の壁の直径よりも比較的大きな直径を形成するようなサイズにされた第3の壁及び第4の壁(例えば、図2の壁55及び57のような)を有するシュラウドを含むことができる。
【0057】
図11Aは、既存の主ブラシの駆動端部を示し、図11Bは、本発明の教示に従った主ブラシの駆動端部の実施形態を示し、図11Cは、本発明の教示に従った主ブラシの駆動端部の別の実施形態を示す。図示のように、ブラシの駆動端部は、清掃ヘッド区画のブラシ駆動機構の相補的凹部122(図17に示す)と係合するための駆動突出部96、例えば、正方形の駆動突出部を含むことができる。図11Aに示すような取り外し可能ガード94又は端部キャップは、図11Aに示す既存のブラシ駆動端部において又は図11Bの実施形態において、正方形駆動突出部96とブラシケージ24との間に設けることができる。図11Bの実施形態は、取り外し可能端部キャップとケージ24の円形フランジ30との間により広い凹型区域を可能にすることができ、毛髪及び類似の物質が集積するより大きな区域を提供し、ここでロボット掃除機を失速させないようにする。
【0058】
図11Cは、本発明の教示に従った掃除機ブラシの実施形態を示し、外径において突出するリップを有し且つ取り外し不能ガード98とケージ24の円形フランジ30との間に広い凹型区域を生成する取り外し不能ガード98を含み、毛髪及び類似の物質が集積するより大きな区域を提供し、ここでロボット掃除機を失速させないようにする。図示の取り外し不能ガードの直径に起因して、このブラシの実施形態は、既存の清掃ヘッドと後方互換性がない場合がある。
【0059】
図12Aは、上記で議論した図8Aに対応する既存のロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の正面斜視図であり、図12Bは、本発明の教示に従ったロボット掃除機のブラシの駆動末端部分の実施形態の正面斜視図である。図12Aに示す既存のブラシは、取り外し可能ガード94及び正方形駆動突出部96を含む。対照的に、図12Bに示す本発明の教示によるブラシは、取り外し不能スリーブ(図12Aでは見えない)を含み、これから延びるガード99を有する。保持装置80は、図示の駆動端部突出部86内のアパーチャを通して見ることができる。
【0060】
図13は、ロボット掃除機のフラッパ(上部)の末端部分の例示的な実施形態の側面斜視図と、ロボット掃除機の(下部)フラッパの末端部分の別の例示的な実施形態の側面斜視図である。フラッパブラシの駆動端部が図示されている。上部フラッパブラシは、2つのフランジ又はガード部分を含むことができるが、下部フラッパブラシは、ブラシの中心部材と駆動突出部との間に単一のフランジ又はガード部分を含むことができ、リザーバ40は、シュラウドがフラッパブラシの駆動端部にわたって設置された時に単一フランジ又はガード部分とシュラウドとの間に形成される。ガード間の毛髪及び他の物質の堆積は、毛髪蓄積に起因して湿度の増加による部品の溶融を引き起こす可能性があるので、単一のフランジ又はガードを含むのが好ましいとすることができる。
【0061】
図14は、フラッパブラシの既存の軸受端部を示す。軸受16は、取り外されて図示されているが、車軸又はシャフト上に挿入し、フラッパブラシ60の末端部品100の凹部内に着座させることができる。図14Bは、フラッパ末端部品の1つの実施形態を示し、本発明の教示に従った図5及び図6に示すシャフトハウジング70又は70’に類似し、図5及び図6に対して断面で示し議論した実施形態に類似し、又はこれと同じとすることができ、例えば、図5及び図6のシュラウド78又は78’のようなシュラウドと一体的に成形又は形成された軸受16を含む。図14Cは、フラッパブラシの既存の軸受端部(上部)と、図11Bの実施形態(下部)との間の比較を提供し、これは、二次ガード(例えば、図5に示す二次ガード74のような)のより小さなサイズを示すが、シュラウドの内部に侵入した毛髪及び類似の物質を保持するために主ガード72と二次ガード74との間により大きなリザーバ(例えば、図5に示す凹型区域73、又は図6に示すリザーバ40’’)を示している。
【0062】
上述のように、本発明の教示の特定の実施形態は、フラッパブラシの駆動端部に設けられたシュラウド、又はフラッパブラシの駆動端部に対するリザーバサイズの増大を企図している。
【0063】
図15は、本発明の教示の種々の実施形態に従って構成された端部を有するブラシを備えたロボット掃除機のための清掃ヘッドサブシステムを示す。図15は、主ブラシ10及びフラッパブラシ60が装着された、軸受端部112及び駆動端部113を有する清掃ヘッド区画110を示し、主ブラシ10及びフラッパブラシ60の軸受端部112は、本発明の教示に従ってシュラウドされ、ブラシの駆動端部113には、ギアボックス81にシュラウドギアボックスハウジング114が設けられる。上述の実施形態の何れもが清掃ヘッド区画110内に設置することができる点は、当業者であれば理解されるであろう。ギアボックス81を含むシュラウドギアボックスハウジング114は、例えば、シュラウドギアボックスが清掃ヘッド区画110とは別個に製造できるように、清掃ヘッド区画110から分離することができる。
【0064】
加えて、図15に示すように、主ブラシ10は、2つのセットのブリストル130、132を含むことができる。第1のセットのブリストル130は、第2のセットのブリストル132よりも比較的大きな直径を有することができる。より多くの第2のセットのブリストル132を設けることができ、これは、増加したブリストル数に起因してより多くの床接触を提供する。2つのブリストルの直径タイプは、異なるタイプの物質を拾い上げることができるように設けられている。1つの実施形態では、約70%が第2のセットのブリストルを設けることができ、約30%が第1のセットのブリストルを設けることができる。しかしながら、このパーセントは変えることができることは当業者には理解されるであろう。加えて、第1のセットのブリストル130は、0.2mmの直径を有することができ、第2のセットのブリストルは、0.1mmの直径を有することができる。
【0065】
図16は、本発明の教示の特定の実施形態に従ったロボット掃除機の清掃ヘッド区画の駆動端部上で用いるためのシュラウドギアボックスハウジング114の例示的な実施形態の正面斜視図である。図示の実施形態を用いると、シュラウドは、共に係合して駆動されるフラッパ及びブラシの駆動端部上ではなく、ギアボックス上に位置することができる。シュラウドギアボックスハウジング114の部分断面は、図7Aに見ることができ、主ブラシ駆動凹部116の周りに位置するシュラウド115と、フラッパブラシ駆動凹部118の周りに位置するシュラウド117とを含む。図16で見られるように、例えば、複数の受け入れ凹部128は、ギアが保持装置80を保持することができるようにギア内に配置することができる。
【0066】
図17は、本発明の教示に従った主ブラシ及びフラッパブラシのためのギアの平面図である。図17は、主ブラシのためのギア120の例示的な実施形態を示し、これは、図8Aのギア82及びフラッパブラシのためのギア124の例示的な実施形態に類似することができる。主ブラシギア120は、ギア凹部122を含み、フラッパブラシギア124は、ギア凹部126を含む。主ブラシのための駆動突出部が、ギア凹部122内に受け入れるように駆動突出部のサイズを増大させた保持装置を含むので、主ブラシギア凹部122は、フラッパブラシギア凹部126よりも比較して大きい。主ブラシ10の一部として及び主ブラシギア122に受け入れられた保持装置80を含むように図示され説明されているが、フラッパブラシは、これに加えて、又は代替として、保持装置80を含むことができ、フラッパブラシギア124の凹部126は、保持装置80を含む駆動突出部のサイズの増大に起因してこの場合には大きなサイズを有することができる点は、当業者であれば理解されるであろう。上で議論したように、複数の受け入れ凹部128は、保持装置80の連結部材84を保持することができるようにギア凹部122内に設けることができる。
【0067】
図18は、例えば、図7Aに示す分離されたシュラウドギアボックスの断面図である。シュラウドギアボックス114は、主ブラシ駆動凹部116の周りに位置するシュラウド115と、フラッパブラシ駆動凹部118の周りに位置するシュラウド117とを含む。
【0068】
図19Aは既存のモータの斜視図であり、図19Bは既存のモータの断面図である。図20Aは、本発明の教示に従ったシュラウドモータの斜視図であり、図20Bは、本発明の教示に従った図20Aのシュラウドモータの断面図である。図20Bに示すモータは、シャフト146が貫通して延びたギアボックスハウジング142と係合するシュラウド140を含む。凹型集積区域144は、シュラウド140の内部に設けられ、毛髪及び他の物質がモータに移動することができる前に毛髪及び他の物質を追加的に集積することができる。図21は、図20A及び図20Bに示すモータのためのシュラウド140の外部斜視図である。
【0069】
本発明の教示の他の実施形態は、本明細書の考慮事項及び本明細書で開示した教示の実施により当業者には理解されるであろう。例えば、本発明の教示は、単一ブラシ又は本発明の教示に従った構造を有する単一ブラシを有するロボット掃除機に適用され、及び2つよりも多くのブラシを有するロボット掃除機に適用される。加えて、本発明の教示は、一般に、床からデブリを持ち上げるよう構成されたロボット掃除機のための回転清掃要素に適用される。回転清掃要素は、ブラシ、フラッパ、又は類似の装置を含むことができる。本明細書及び実施例は、単に例示として見なされることが意図され、本発明の教示の真の範囲及び技術的思想は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0070】
10 ブラシ
12 シュラウド
14 軸受端部
16 軸受
18 シャフト
20 アパーチャ
22 シャフトハウジング/ケージキャップ
24 ケージ
26 ガード
28 リブ
30 円形フランジ
32 凹部
34、42 ラビリンス通路
36 対向壁
40 リザーバ
44 突出部
46 第1の壁
47 第2の壁
48 第3の壁
49 第4の壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット掃除機の清掃ヘッド区画に挿入するよう構成された回転清掃要素であって、
前記清掃ヘッド区画の駆動機構と係合するよう構成された駆動突出部を含む駆動端部と、
軸受端部と、該軸受端部の少なくとも一部分を囲んで軸受に到達する毛髪及び類似の物質の量を減少させるように構成されたシュラウドと、
前記軸受端部と前記駆動端部との間に延びる中心部材と、
を備える、回転清掃要素。
【請求項2】
前記回転清掃要素の軸受端部は、該回転清掃要素のシャフトを囲む円筒形スリーブと、前記回転清掃要素の中心部材に隣接し且つ該中心部材のスリーブから半径方向外向きに延びる円形フランジと、前記中心部材の一部分と前記円形フランジとの間の凹部と、を更に含む、請求項1に記載の回転清掃要素。
【請求項3】
前記シュラウドは、前記中心部材の中心軸にほぼ平行な第1の壁と、該第1の壁にほぼ垂直に延びる第2の壁と、該第2の壁にほぼ垂直に延びる第3の壁と、前記第3の壁にほぼ垂直に延びて前記シュラウドの内部を形成する第4の壁とを含み、前記毛髪及び類似の物質が集積されるリザーバが、前記円形フランジ、前記シュラウドの前記第1の壁、該シュラウドの前記第2の壁、及び前記スリーブの間に形成される、請求項2に記載の回転清掃要素。
【請求項4】
前記凹部と前記リザーバとの間にラビリンス通路を更に備え、該ラビリンス通路は、前記円形フランジの外径における前記凹部と前記リザーバとの間の経路である、請求項3に記載の回転清掃要素。
【請求項5】
前記スリーブから前記シュラウドの内壁まで外向きに延びるガードを更に備える、請求項2に記載の回転清掃要素。
【請求項6】
前記円形フランジ、前記ガード及び前記シュラウドは、前記毛髪及び類似の物質を集積する第1のリザーバを形成する、請求項5に記載の回転清掃要素。
【請求項7】
前記シュラウドは、前記中心部材の中心軸にほぼ平行な第1の壁と、該第1の壁にほぼ垂直に延びる第2の壁と、該第2の壁にほぼ垂直に延びる第3の壁と、前記第3の壁にほぼ垂直に延びて前記シュラウドの前記内部を形成する第4の壁と、を含む、請求項6に記載の回転清掃要素。
【請求項8】
前記少なくとも1つのガードは、前記スリーブから半径方向外向きに前記シュラウドの前記第3の壁まで延び、前記第1のリザーバは、前記円形フランジ、前記シュラウドの前記第1の壁、該シュラウドの前記第2の壁、該シュラウドの前記第3の壁の一部分、前記ガード、及び前記スリーブの間に形成される、請求項7に記載の回転清掃要素。
【請求項9】
前記ガードは、前記スリーブから半径方向外向きに前記シュラウドの前記第3の壁に向かって延び、前記第1のリザーバは、前記円形フランジ、前記シュラウドの前記第1の壁、該シュラウドの前記第2の壁、前記ガード、及び前記スリーブの間に形成される、請求項7に記載の回転清掃要素。
【請求項10】
前記凹部と前記第1のリザーバとの間に第1のラビリンス通路を更に備え、該第1のラビリンス通路は、前記円形フランジの外径における前記凹部と前記第1のリザーバとの間の経路である、請求項6に記載の回転清掃要素。
【請求項11】
前記ガード、前記スリーブ及び前記シュラウドは、前記毛髪及び類似の物質を集積する第2のリザーバを形成する、請求項10に記載の回転清掃要素。
【請求項12】
前記第1のリザーバと前記第2のリザーバとの間に第2のラビリンス通路を更に備え、該第2のラビリンス通路は、前記ガードの外径における前記第1のリザーバと前記第2のリザーバとの間の経路である、請求項11に記載の回転清掃要素。
【請求項13】
前記回転清掃要素は、主ブラシ及びフラッパブラシのうちの1つである、請求項1に記載の回転清掃要素。
【請求項14】
ロボット掃除機のための清掃ヘッドサブシステムであって、該清掃ヘッドサブシステムは、清掃ヘッド区画と少なくとも1つの清掃要素とを含み、前記清掃要素は、
軸受端部と、該軸受端部の少なくとも一部分及びそのスリーブを囲むように構成された第1のシュラウドと、
少なくとも前記第1のシュラウドの一部分と前記スリーブとの間に形成される第1のリザーバと、
前記清掃ヘッド区画の駆動機構と係合するよう構成された駆動突出部を含む駆動端部と、
前記軸受端部と前記駆動端部との間に延びる中心部材と、
を含み、
前記駆動端部は、前記ブラシ組立体の駆動端部の少なくとも一部分を囲むように構成された第2のシュラウドと、該第2のシュラウドの内部に向かって前記中心部材の中心軸から半径方向外向きに延びる少なくとも1つのガードとを含み、少なくとも前記第2のシュラウドの一部分と前記ガードとの間に第2のリザーバが形成される、清掃ヘッドサブシステム。
【請求項15】
前記駆動端部は、更に、保持装置と駆動突出部とを含み、該保持装置は、前記清掃要素の軸方向運動を制限するように構成される、請求項14に記載の清掃ヘッドサブシステム。
【請求項16】
前記保持装置は、前記駆動突出部と係合する駆動ギアの1つ又はそれ以上の凹部と係合するよう構成された複数の連結部材を含む、請求項15に記載の清掃ヘッドサブシステム。
【請求項17】
ロボット掃除機のための清掃ヘッドサブシステムであって、
清掃ヘッド区画と、
前記清掃ヘッド区画内に配置され、主ブラシ及びフラッパブラシを含む清掃要素組立体と、
前記主ブラシを駆動する主ブラシ駆動ギアと、前記フラッパブラシを駆動するフラッパブラシ駆動ギアと、前記主ブラシ駆動ギア及び前記フラッパブラシ駆動ギアの少なくとも1つを囲むように構成された第1のシュラウドと、を含むギアボックスと、
を備える、清掃ヘッドサブシステム。
【請求項18】
前記主ブラシ駆動ギア及び前記フラッパブラシ駆動ギアの他方を囲むように構成された第2のシュラウドを更に備える、請求項17に記載の清掃ヘッドサブシステム。
【請求項19】
前記第1のシュラウドは、前記主ブラシの設置位置において前記主ブラシの駆動端部にわたって配置され、前記第2のシュラウドは、前記フラッパブラシの設置位置において前記フラッパブラシの駆動端部にわたって配置される、請求項18に記載の清掃ヘッドサブシステム。
【請求項20】
前記ギアボックスを駆動するモータと、該モータと前記ギアボックスとの間に延びる第3のシュラウドとを更に備え、前記第3のシュラウドは、前記ギアボックスハウジングと協働して毛髪及び類似の物質のための凹型の集積区域を生成する、請求項17に記載の清掃ヘッドサブシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【公表番号】特表2013−519456(P2013−519456A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553099(P2012−553099)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2011/025095
【国際公開番号】WO2011/103198
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(502432084)アイロボット コーポレイション (40)
【Fターム(参考)】