説明

排出チューブをオリフィスに対して位置調整するための装置および方法

本発明の実施形態は、排出チューブを修理または交換すること、あるいは検知器および/または噴霧ガス導管のオリフィスに対して排出チューブの位置を修正することを容易にする。装置は、排出チューブを滑動自在に受ける排出チューブハウジングを特徴とする。排出チューブを流体源と結合するユニオンが、チューブハウジングを保持している装着組立体に滑動自在に装着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年2月9日に出願された、米国特許仮出願第60/651,147号からの優先権を主張する。これらの出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、その中で排出チューブをオリフィスに対して位置調整することが望ましい機材および機器設備に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明の実施形態は、さらなる処理のために流体をオリフィス内へ排出することが望ましい用途を有する。流体を排出するための毛細管、チューブ、導管およびパイプが小さくなるにつれて、このような毛細管、チューブ、導管およびパイプは、取り扱うこと、および排出毛細管、チューブ、導管またはパイプがそれと連通する必要のあるオリフィスに対して位置調整することが、より困難になる。本説明では、同義的にかつサイズまたは縮尺の違いを意味することなく、「毛細管」、「チューブ」、「導管」および「パイプ」という用語を使用する。
【0004】
本発明の実施形態は、あるデバイスが別のデバイスと流体的に連通して配置される必要がある機器において、特定の用途を有する。たとえば、限定するものではないが、化学的分析において、検知器と連通して配置されたある機器、クロマトグラフィシステムを有することが有用である。クロマトグラフィシステムは、化学的分離を行う機器または機器の組合せである。
【0005】
クロマトグラフィ分離は、固定相に対して化合物が有する異なる結合性に基づいて、化合物を互いから分離することである。化合物を搬送している溶液が、化合物を分離させる固定相を通って移動する。高性能液体クロマトグラフィは、移動相としての液体によって行われる。液体は、粒子もしくは基質の層またはモノリシック有孔構造、または移動相がその中を流れる容器の壁を含む固体の固定相を強制的に通される。
【0006】
検知器は、様々な形態をとってよい。一般的な検知器は、光学センサ、質量センサおよび電子スピン検知器などを含む。質量検知器の一形態は、質量分析計である。質量分析計は、真空下で動作する。
【0007】
「クロマトグラフィシステム」という用語は、化学的な分離を行うための機材を説明するために本明細書で使用される。これらのシステムは、流体を圧力下で移動させる。クロマトグラフィシステムは、インターフェイスを通じて質量分析計と流体的に連通して配置される。これらのインターフェイスは、イオン形態での化合物を生成または維持し、イオンを含んでいる流体の流れを大気中に配置し、そこで流れが気化され、かつイオンが質量分析計のオリフィス内に受けられる。オリフィスは、インターフェイスの大気圧から質量分析計の低圧チャンバを分離する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
イオンを含んでいる流体の流れが、小径の導管、チューブおよび毛細管によって作成される。これらの導管、チューブおよび毛細管は、信号を最大化し、かつ再現可能な結果を作成するようにオリフィスに対して位置調整される。しかし、チューブ、導管および毛細管は、詰まること、または破損すること、または修理のための交換または方法の変更を必要とすることがある。これらのチューブ、毛細管および導管は、取り扱うこと、位置合わせすること、および定位置に固定することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、組立てを容易にする特徴を有する装置、およびオリフィスとの位置合わせのための排出チューブを組み立てるための方法を特徴とする。排出チューブは、その一部分が、下流の機器またはデバイスのオリフィス内で受けられる流体の流れを作成するために有用である。
【0010】
装置を特徴づける、本発明の一実施形態は、流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブを保持するためのものである。排出された流体は、排出チューブから下流の検知器のオリフィス内で受けられることになっている。排出チューブが、外部表面を画定する少なくとも1つの壁および内部表面を画定する少なくとも1つの壁を有する。装置は、検知器のオリフィスの場所にまたは周囲に装着するためのチューブハウジングを有する。チューブハウジングは、少なくとも1つの外部表面および少なくとも1つの内壁を有する。内壁は、検知器のオリフィスの周囲に位置調整するための近位の開口および検知器のオリフィスに対して離れている遠位の開口を有するチャンバを画定する。チャンバが、遠位の開口内にある、前記近位の開口から突き出している排出チューブを受けるように構成および配置されている。チャンバは、キャリアガスの発生源と連通している。キャリアガスが、排出チューブの外壁とチャンバの内壁との間のチャンバの近位の開口へ移送される。チャンバは、遠位の開口の所の幅広セクション、近位の開口に向かう幅狭セクション、および円錐形セクションを有する。円錐セクションが、幅狭セクションと幅広セクションの間に介在されている。チューブ固定手段が、チューブハウジングの幅広セクションおよび円錐形セクションに取り付けられている。チューブ固定手段は、2つのモード、すなわち解放モードおよび固定モードのうち1つのモードで排出チューブと係合する。解放モードでは、排出チューブが、排出チューブがチューブハウジングの近位の開口に対して選択された位置でチャンバ内で移動されることを可能にするように滑動自在に係合する。固定モードでは排出チューブが固定される。チューブ固定手段は、チューブ固定手段が固定モードにあるとき、キャリアガスに対して排出チューブによって遠位の開口を実質上閉鎖する密封手段を有する。チューブハウジングおよびチューブ固定手段のうちの少なくとも一方が、排出チューブの、検知器のオリフィスとの位置合わせを容易にするために、検知器のオリフィスでまたはオリフィスの周囲でチューブハウジングを固定することが可能である。
【0011】
本発明の実施形態は、チューブハウジング内での排出チューブの位置調整を可能にする。排出チューブは、排出開口を保護するためにチューブハウジングの近位の開口で好ましくは受けられる。チャンバと嵌合された排出チューブを有するチューブハウジングは、オリフィスに対して位置合わせされた位置で質量分析計と装着されることができる。チューブハウジングは、取扱いが容易なサイズにされることができる。
【0012】
好ましいチューブ固定手段は、フェルールおよびフェルールスリーブを備える少なくとも1つのフェルールまたはフェルール組立体を備える。このようなフェルールは、排出チューブを受けるためのフェルール開口、およびチャンバの円錐形セクションと協働するための円錐形形状を有する。フェルールは、圧縮の際に、チャンバの円錐形セクションおよび排出チューブの外部表面を密封係合するために、フェルール開口内の排出チューブとともにチャンバの円錐形セクション内で受けられる。このようにして、フェルールは、キャリアガスが、遠位の開口でチャンバから出ることを防止し、排出チューブの位置を固定する。フェルールスリーブは、外径がフェルール開口の内径に対応していない排出チューブに対処するために使用される。
【0013】
好ましいチューブ固定手段は、フェルール圧縮手段をさらに備える。フェルール圧縮手段は、ねじ、カムおよびナットを、限定することなく例として含むいくつかの形態を仮定してもよい。フェルール圧縮手段のある好ましい実施形態は、ねじ山を有するフェルールねじである。幅広の開口の所のチャンバが、フェルールねじがフェルールに対して固定されかつ締付けられることを可能にするためにフェルールねじを受けるためのねじ山を有する。好ましいフェルールねじは、ねじの回転を容易にするための少なくとも1つのハンドルまたはラチェット手段を有する。
【0014】
好ましくは、チューブハウジングは、突出導管を有し、かつチャンバが、近位の開口まで突出導管端部を通って延びている。好ましくは、突出導管は、排出チューブから排出された1つもしくは複数の小滴上に電荷を配置するために、かつ/または電荷を有している小滴をオリフィスに向かって方向付けるために導電性である。
【0015】
本発明の実施形態は、フェルールまたはフェルールスリーブの簡単な交換および突出導管の簡単な交換によって、様々な外径を有する様々な排出チューブを受けることができる。
【0016】
好ましくは、装置は、排出チューブの遠端部を受けるため、および排出チューブを流体源と連通して配置するためのユニオン組立体をさらに備える。好ましい流体源は、毛細管であり、最も好ましくは溶融シリカ毛細管である。好ましいユニオン組立体は、ユニオンハウジングを有する。ユニオンハウジングは、毛細管および排出チューブを受けるためのユニオンチャンバを有する。
【0017】
好ましくは、ユニオン組立体が、毛細管固定手段、および排出チューブ固定手段をさらに備える。好ましい毛細管固定手段は、少なくとも1つの毛細管フェルールおよび1つの毛細管ねじ要素を備える。毛細管ねじ要素は、毛細管を受けるための毛細管開口を有する。毛細管フェルールは、圧縮の際、毛細管およびユニオンハウジングを密封係合する。
【0018】
好ましい排出チューブ固定手段が、少なくとも1つのチューブフェルールおよび1つのチューブねじ要素を備える。チューブねじ要素が、排出チューブを受けるためのチューブ開口を有する。チューブフェルールが、圧縮の際、排出チューブおよびユニオンハウジングと密封係合する。このようにして、様々な毛細管および排出チューブが、使用されることができる。これらの毛細管および排出チューブは、様々な外径を有することができる。外径の差が、適合する直径を有するフェルールの簡単な交換によって対処されることができる。
【0019】
好ましくは、ユニオンハウジングが、ユニオンチャンバを通って流れる溶液内のイオン上に電荷を配置するために導電性である。好ましくは、排出チューブおよび毛細管が、流体をユニオンハウジングと接触させる当接関係で配置される。
【0020】
好ましくは、装置は、装着組立体をさらに備える。装着組立体が、チューブハウジングを検知器のオリフィスに対して定位置に保持し、かつユニオン組立体をチューブハウジングに対して定位置に固定する。好ましい装着組立体が、ユニオンホルダを備え、ユニオンホルダが、前記ユニオン組立体を取り外しまた取り付けるためのユニオン取付け手段を有する。好ましいユニオンホルダが、ユニオンハウジングを受けるためのチャネルを有する本体を有する。ユニオンホルダは、ユニオンねじによって好ましくは固定される。
【0021】
好ましい装着組立体が、ユニオンホルダをチューブハウジングに対して滑動自在に位置調整するための滑動手段を有する。ある好ましい装着組立体は、滑動手段を有するプレートを備える。たとえば、プレートおよびユニオンホルダは、協働する滑動軌道および台車手段を備える。好ましくは、滑動軌道は、1つまたは複数の溝を備え、かつ溝の少なくとも1つが、1つまたは複数の保持隆起を有する。好ましくは、台車手段は、ユニオンホルダの台車セクションを備える。台車セクションは1つまたは複数のキー付縁部を有し、キー付縁部は、保持隆起によって溝内に保持される。他の滑動手段は、折畳アームおよび伸縮セクションを備える。
【0022】
好ましくは、装置は、チューブハウジングに対するユニオンホルダの位置を固定するためのロッキング手段をさらに備える。ある好ましいロッキング手段は、ロッキングねじおよびロッキングねじ開口である。ロッキングねじ開口は、ユニオンホルダ内にある。ロッキングねじおよびロッキングねじ開口が、協働するねじ山を有する。ロッキングねじが、ユニオンホルダが1つまたは複数の溝内を滑動する解放位置、およびユニオンホルダがユニオンホルダを定位置に固定するために移動することができないロック位置を有する。
【0023】
本発明の装置は、いずれかまたはクロマトグラフィシステムまたは検知器を備えてよく、かつ質量分析計の部品として特に良く適している。
【0024】
本発明のあるさらなる実施形態は、流体排出装置を作製する方法を目的とする。方法は、流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブを保持するための装置であり、その排出された流体が検知器のオリフィス内で受けられることになっている装置を提供するためのステップを含む。排出チューブが、外部表面を画定する少なくとも1つの壁および内部表面を画定する少なくとも1つの壁を有する。装置は、検知器のオリフィスの場所にまたは周囲に装着するためのチューブハウジングを有する。チューブハウジングは、少なくとも1つの外部表面と、検知器のオリフィスの周囲に位置調整するための近位の開口および検知器のオリフィスに対して離れている遠位の開口を有するチャンバを画定する少なくとも1つの内壁とを有する。チャンバが、遠位の開口内から延び、近位の開口から突き出している排出チューブを受けるように構成および配置されている。チャンバは、キャリアガスの発生源と連通している。キャリアガスが、排出チューブの外壁とチャンバの内壁との間のチャンバの近位の開口へ移送される。チャンバは、遠位の開口の所の幅広セクション、近位の開口に向かう幅狭セクション、および円錐形セクションを有する。円錐形セクションが、幅狭セクションと幅広セクションの間に介在され、排出チューブの挿入を容易にし、排出チューブを幅狭セクション内へガイドする。装置は、チューブハウジングの幅広セクションおよび円錐形セクションに取り付けられ、かつ解放モードおよび固定モードで排出チューブと係合するチューブ固定手段および密封手段をさらに備える。解放モードでは、排出チューブが、排出チューブがチューブハウジングの近位の開口に対して選択された位置でチャンバ内で移動されることを可能にするように滑動自在に係合する。固定モードでは、排出チューブが固定され、密封手段が、キャリアガスに対して排出チューブによって遠位の開口を実質上閉鎖する。チューブハウジングおよびチューブ固定手段のうちの少なくとも一方が、排出チューブの、検知器の前記オリフィスとの位置合わせを容易にするために、検知器の前記オリフィスの場所でまたは周囲でチューブハウジングを固定することが可能である。方法は、チャンバを通ってチューブハウジングの遠位の開口内に排出チューブを挿入し、かつ近位の開口から突き出させるステップをさらに含む。および、排出チューブを取り付け、かつ排出開口を密封するために、固定手段によって排出チューブを固定するステップ。
【0025】
好ましいチューブ固定手段が、少なくとも1つのフェルール、またはフェルールおよびフェルールスリーブを備え、かつ方法が、前記フェルールを前記排出チューブに嵌合するステップをさらに含む。好ましくは、チューブ固定手段が、フェルール圧縮手段を備え、かつ前記方法が、フェルール圧縮手段によって前記フェルールを圧縮するステップをさらに含む。好ましいフェルール圧縮手段は、ねじ山を有するねじを備え、かつ前記幅広開口の所の前記チャンバが、前記ねじを受けるためのねじ山を有する。このようして、方法は、前記ねじを排出チューブに嵌合するステップを、およびねじをフェルールに対して固定し、かつ締付けるステップを含む。好ましくは、ねじは、ねじの回転を容易にするための少なくとも1つのハンドル手段を有する。代替形態では、圧縮手段が、カムおよび1つまたは複数のレバーを使用してもよく、方法がレバーまたは複数のレバーを移動させるステップを含む。
【0026】
好ましくは、装置が、排出チューブの遠端部を受けるため、および排出チューブを流体源と連通して配置するためのユニオン組立体をさらに備える。また、方法が、排出チューブの遠端部をユニオン組立体と連通して配置するステップを含む。
【0027】
好ましい流体源は、毛細管であり、最も好ましくは溶融シリカ毛細管である。また、好ましくは、ユニオン組立体は、毛細管および前記排出チューブを受けるためのユニオンチャンバを有するユニオンハウジングを有する。方法は、好ましくは、排出チューブおよび毛細管をユニオンハウジング内に嵌合するステップを含む。
【0028】
好ましくは、ユニオン組立体が、毛細管固定手段、および排出チューブ固定手段をさらに備える。また、方法は、固定手段によって、前記ユニオンハウジング内に嵌合された排出チューブおよび毛細管を固定するステップを含む。好ましい固定手段は、少なくとも1つの毛細管フェルール、毛細管ねじ要素、排出チューブフェルールおよび排出ねじ要素を備える。
【0029】
好ましくは、装置は、装着組立体をさらに備える。装着組立体が、チューブハウジングを機器または検知器のオリフィスに対して定位置に保持し、かつユニオン組立体をチューブハウジングに対して定位置に保持する。また、好ましくは、装着組立体が、前記ユニオン組立体を取り外しまた取り付けるためのユニオン取付け手段を有するユニオンホルダを備える。方法は、好ましくは、ユニオン組立体を装着組立体に取り付けるステップを含む。
【0030】
好ましくは、装着組立体が、ユニオンホルダをチューブハウジングに対して滑動自在に位置調整するための滑動手段を有する。好ましい方法は、前記溶融毛細管と当接する前記排出チューブとともにチューブハウジングに対して定位置にユニオンホルダを滑動させるステップを含む。
【0031】
好ましくは、装置は、前記チューブハウジングに対するユニオンホルダ位置を固定するためのロッキング手段をさらに含む。また、方法は、前記ユニオンホルダの位置を固定するためにロッキング手段を使用するステップをさらに含む。
【0032】
本発明の実施形態は、低圧チャンバのオリフィスに向かって流体を排出するための排出チューブの交換、修理および調節を容易にするために、質量分析機器に対して特定の有用性を有する。
【0033】
これらおよびその他の特徴および利点が、図面を見、かつ以下に続く詳細な説明を読めば、当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の実施形態が、流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブを保持するための、この排出される流体が検知器のオリフィス内に受け入れられることになっている装置として詳細に説明される。装置および方法は、質量分析および高圧液体クロマトグラフィインターフェイスに対して特定の有用性を有する。本明細書で使用されるとき、「高圧液体クロマトグラフィ」は、1気圧よりも大きい圧力下での化学的分離を意味する。本発明の実施形態が、オリフィスを通じて他の機器および装置と連通している排出チューブの、いかなる使用も含む、広い用途を有することが、当業者なら容易に理解されよう。
【0035】
図1をここで参照すると、符号11によって全体的に示されている本発明の特徴を具現化する装置が、示されている。装置11は、ある位置でのイオンおよび蒸気を含む流体流(図示せず)を、質量分析計(図示せず)のオリフィス(図示せず)を通じて受けられるようにするためのものである。オリフィスは、質量分析計の比較的高圧の領域を、より低圧の領域から分離する外壁内にある。質量分析計および質量分析計内のオリフィスは、当技術分野で知られている。
【0036】
装置11は、以下の主要な要素、すなわち、排出チューブ13、チューブハウジング15、チューブ固定手段17、ユニオン組立体19、ユニオンホルダ21、および装着組立体23を有する。図2をここで参照すると、排出チューブ13は、流体を排出するためのオリフィスに向かって配置するための近端部25、および流体を受けるための遠端部27を有する。近端部25は、好ましくは、細い点に延伸されている。細い点は繊細であり、点を破損させることを回避するためには、大きな努力を通常有する。排出チューブ13は、外部表面を画定する少なくとも1つの外壁29、および内部表面を画定する内壁31を有する。流体が、内壁31内の遠端部27で受けられ、かつ排出チューブ13を通って近端部25から外へ出る。
【0037】
排出チューブ13は、延伸加工された溶融シリカ毛細管、ステンレス鋼またはその他の金属から作製されている。排出チューブ13は、溶融シリカ材料から作製されている場合、ある用途のために、当技術分野で知られている方式で導電性の材料(図示せず)で被覆されてもよい。液体クロマトグラフィシステムの動作、および質量分析計と結合された動作が、様々なサイズの排出チューブ13を必要とするかもしれないことを、当業者なら理解されよう。排出チューブ13は、約40ミクロンから500ミクロンの外径を有する。排出チューブ13は、約5ミクロンから30ミクロンの典型的な内径を有する。排出チューブ13は、3から10センチメートルまでの様々な長さを有してもよい。排出チューブ13は、NanoLC(商標)、PicoTip(商標)、PicoFrit(商標)、POLYMICRO(商標)(Polymicro、フェニックス、アリゾナ州、合衆国)、Proxen Biosystems(オーデンセ、デンマーク)、GL Sciences,Inc.(東京、日本)などの様々な商標の下でいくつかの供給者から市販されている。排出チューブ13は、詰まる、破損するまたは修理を必要とすることがある。
【0038】
図1をここで参照すると、排出チューブ13の近端部25が、流体を受けることになっているオリフィス(図示せず)と位置合わせされる。排出チューブの近端部25は、以下で議論されるようなチューブハウジング15の特徴と協働する。したがって、個人は、近端部25から排出される流体が質量分析計のオリフィスに入るように、排出チューブ13を嵌合する。遠端部27を、最小の死空間を有して流体源と連通させることもまた望ましい。しかし、これらの目的は、排出チューブ13の小さいサイズおよび排出されることになっている流体の小さい体積のため、達成するのが困難である。
【0039】
チューブハウジング15が、質量分析計(図示せず)などの検知器のオリフィスの場所にまたは周囲に装着されるように構成および配置されている。チューブハウジング15は、少なくとも1つの外部表面37、および少なくとも1つの内壁39を有する。内壁39は、検知器のオリフィス(図示せず)の周囲に位置調整するための近位の開口43を有するチャンバ41を画定する。チューブハウジング15は、検知器のオリフィスに対して離れている遠位の開口45を有する。チャンバ39が、排出チューブ13を受けるように構成および配置されている。排出チューブ13が、一部分が遠位の開口45から突き出し、かつ先端が近位の開口43から突き出して、嵌合されている。
【0040】
チャンバ41は、遠位の開口45の所の幅広セクション47a、および近位の開口に向かう幅狭セクション47c、および円錐形セクション47bを有する。円錐形セクション47bは、幅狭セクション47cと幅広セクションの間に介在されている。チャンバは、チューブスリーブを受けるためのスリーブセクション47dを有する。
【0041】
チャンバ41は、ガス導管49を介してキャリアまたは噴霧ガスの発生源(図示せず)と連通している。ガス導管49は、ガスフェルール51およびガスねじ53などの適切な手段によってチューブハウジング15に固定されている。噴霧またはキャリアガスが、排出チューブ13の外壁29とチャンバ41を画定している内壁31との間のチャンバ41の近位の開口43へ移送される。ガス導管49、ガスフェルール51、およびガスねじ53は、いかなる機械加工可能な金属、または成型可能もしくは機械加工可能なプラスチックで作製されてもよい。
【0042】
チューブハウジング15は、いかなる機械加工可能な金属、または成型可能もしくは機械加工可能なプラスチックで作製されてもよい。好ましい金属は、ステンレス鋼である。好ましいプラスチックは、ポリエチレンエチレンケトン(PEEK(登録商標))である。チューブハウジング15は、それとともに使用されるであろう排出チューブ13と協働するような寸法を有する。チューブハウジングは、その最大寸法の所で約2から5センチメートルの長さである。チャンバ41は、噴霧ガスの流れを許すように、幅狭セクション47cで、排出チューブ13よりも大きい直径を有する。
【0043】
チューブハウジング15は、ハウジングの一体部分、または、図示されているように別個の要素として形成された、突出導管55を有する。突出導管55は、近位の開口43でチャンバ41の一部を形成している。突出導管55は、チャンバ41の幅狭セクションまたは幅狭セクション43の一部を好ましくは形成する。図示されているように、突出導管55は、チャンバ41の一部を形成する内壁57a、および外径57bを有する。チューブハウジング15は、突出導管55がその中に嵌合する、突出導管孔59を有する。好ましくは、突出導管55は、排出チューブ13から排出された1つもしくは複数の小滴上に電荷を配置するために、かつ/または電荷を有している小滴をオリフィス(図示せず)に向かって方向付けるために導電性である。突出導管55は好ましくは、ステンレス鋼などの金属、または導電性の被覆を有するプラスチックで作製されている。
【0044】
チューブ固定手段17が、チューブハウジング15のチャンバ41の幅広セクション47aおよび円錐形セクション47bに取り付けられている。チューブ固定手段17が、解放モードおよび固定モードで排出チューブ13と係合する。解放モードでは、排出チューブ13が、排出チューブ13がチャンバ41内で移動されることを可能にするように滑動自在に係合する。排出チューブ13は、近端部27がチューブハウジング15の近位の開口43またはオリフィス(図示せず)と位置合わせされる位置へ滑動される。チューブハウジング15の前記近位の開口43に対して選択された位置で。固定モードでは、排出チューブ13が固定される。すなわち、チャンバ41内でのさらなる滑動運動が停止される。
【0045】
チューブ固定手段17は、チューブ固定手段17が固定モードにあるとき、前記キャリアガスに対して排出チューブ13によって遠位の開口45を実質上閉鎖するためのチューブフェルール61の形態の密封手段を有する。チューブフェルール61は、排出チューブ13を受けるためのフェルール開口、およびチャンバ41の円錐形セクション47bと協働するための円錐形形状を有する。チューブフェルール61は、圧縮の際に、チャンバ41の円錐形セクション47bおよび排出チューブ13の外部表面29を密封係合するために、フェルール開口内の排出チューブ13とともに円錐形セクション47b内で受けられる。密封係合は、キャリアガスが、遠位の開口27でチャンバ41から出ることを防止し、かつ排出チューブ13の位置を固定する。
【0046】
サイジングスリーブ63が、単一のチューブフェルール61が様々な排出チューブ13に対処することを可能にするために使用される。サイジングスリーブ63は、軸方向開口内で排出チューブ13を滑動自在に受ける。チューブフェルール61が、サイジングスリーブ35および排出チューブ13を覆って嵌合する。
【0047】
好ましくは、チューブフェルール61またはチューブハウジング15のうちの少なくとも一方は、圧縮可能な材料から成る。好ましい圧縮可能な材料は、変形可能な金属、ポリマーおよびプラスチックおよび固体の凝集形態から成る群から選択される。本明細書で使用される「凝集形態」は、特に、圧縮の際、実質上凝集性の塊を形成するパッキング材料およびシーラーを称する。チューブフェルール61の一実施形態は、排出チューブ13上に変化をもたらすために導電性の材料で作製されており、この排出チューブ13は、導電性の、または導電性の被覆を有する材料製である。電圧源との電気的な接触が、このようなチューブフェルール61によって行われる。このような電圧源は、このようなハウジングが導電性の材料製である場合、チューブハウジング15を備えてもよい。
【0048】
チューブ固定手段17は、チューブフェルールねじ65の形態でのチューブフェルール圧縮手段をさらに備える。チューブフェルールねじ65およびチャンバ41は、協働するねじ山67を有する。チャンバ41のねじ山67は、幅広セクション47aの所にある。チューブフェルールねじ65が回転されると、チューブフェルールねじ65が、チャンバ41の円錐形セクション47bおよび排出チューブ13に対してチューブフェルール61を固定および密封するために、チューブフェルール61を圧縮する。
【0049】
チューブフェルールねじ65は、回転を容易にするための少なくとも1つのハンドル手段を有する。たとえば、図示されているように、チューブフェルールねじ65は、使用者によって保持されたレンチと協働するためのナット表面69を有する。ナット表面69もまた、当技術分野で知られているラチェット機構(図示せず)、またはウィングナットに一般に付随するタイプのウィング(図示せず)、またはカムまたはその他のレバーに嵌合されてもよい。
【0050】
チューブハウジング15およびチューブ固定手段17のうちの少なくとも一方が、検知器のオリフィスの場所で、またはオリフィスの周囲でチューブハウジング15を固定することが可能である。チューブハウジング15は、排出チューブ13の取扱い、および排出チューブ13の、検知器のオリフィスとの位置合わせを容易にする。図1および2で最も良く見られるように、チューブハウジング15が、装着組立体23に固定され、装着組立体23がさらに、オリフィスと位置合わせされた位置で検知器に取り付けられる。
【0051】
装置11は、排出チューブ13の遠端部27を受けるため、および排出チューブ13を流体源と連通して配置するためのユニオン組立体19をさらに有する。図2に示されているように、この流体源は、溶融シリカ毛細管71である。しかし、流体源が、カラム、導管、およびその他の機器を、限定することなく例として含む多くの発生源由来であってもよいことを当業者なら容易に認識されよう。
【0052】
図2および3をここで参照すると、ユニオン組立体19は、ユニオンハウジング73、毛細管固定手段75、および排出チューブ固定手段77を備える。ユニオンハウジングは、溶融シリカ毛細管71および排出チューブ13を受けるためのユニオンチャンバ79を有する。止め具(図示せず)が、溶融シリカ毛細管71および排出チューブ13を中心付けするためにユニオンチャンバ79内に作成されてもよい。代替形態として、毛細管固定手段75の代わりに使用される止めプラグ(図示せず)が、溶融シリカ毛細管および排出チューブ13を中心付けするために使用されてもよい。
【0053】
図示されているように、毛細管固定手段75は、毛細管フェルールねじ81の形態の少なくとも1つの毛細管フェルール手段を備える。毛細管フェルールねじ81は、フェルールの特徴を有する単一のねじである。これは、溶融シリカ毛細管がそれを通って嵌合される軸方向通路87を有する。毛細管フェルールねじ81は、圧縮の際フェルールとして作用する円錐形セクション83、およびユニオンチャンバ79内のねじ山と協働するねじ山を有するねじセクション85を有する。締付けの際、ねじセクション85が円錐形セクション83を密封係合状態で圧縮する。他の毛細管固定手段は、チューブ固定手段17に関して前に説明されたタイプの別個のフェルールおよびねじ要素(図示せず)、または圧縮スリーブもしくはねじ要素を備えるパッキングもしくはシール(図示せず)を限定することなく、例として含む。
【0054】
好ましくは、毛細管フェルールねじ81は、回転を容易にするための少なくとも1つのハンドル手段を有する。たとえば、図示されているように、毛細管フェルールねじ81は、手によって締付けられることを容易にするための刻み目付き表面89を有する。しかし、ナット表面(図示せず)、当技術分野で知られているラチェット機構(図示せず)、またはウィングナットに一般に付随するタイプのウィング(図示せず)、またはカムまたはその他のレバーなどの他の表面が、容易に代替することができる。
【0055】
同様に、排出チューブ固定手段75は、チューブフェルールねじ91の形態の少なくとも1つのチューブフェルール手段を備える。チューブフェルールねじ91は、フェルールの特徴を有する単一のねじである。これは、排出チューブがそれを通って嵌合される軸方向通路97を有し、チューブフェルールねじ91は、圧縮の際フェルールとして作用する円錐形セクション93、およびユニオンチャンバ79内のねじ山と協働するねじ山を有するねじセクション95を有する。締付けの際、ねじセクション95が円錐形セクション93を密封係合状態で圧縮する。他の排出チューブ固定手段75は、チューブ固定手段17に関して前に説明されたタイプの別個のフェルールおよびねじ要素(図示せず)、または圧縮スリーブもしくはねじ要素を備えるパッキングもしくはシール(図示せず)を、限定することなく、例として含む。
【0056】
好ましくは、チューブフェルールねじ91は、少なくとも回転を容易にするための少なくとも1つのハンドル手段を有する。たとえば、図示されているように、チューブフェルールねじ81は、手によって締付けられることを容易にするための刻み目付き表面99を有する。しかし、ナット表面(図示せず)、当技術分野で知られているラチェット機構(図示せず)、またはウィングナットに一般に付随するタイプのウィング(図示せず)、あるいはカムまたはその他のレバーなどの他の表面が、容易に代替することができる。および1つのチューブねじ要素であって、前記チューブねじ要素が、前記排出チューブを受けるためのチューブ開口を有し、前記チューブフェルールが、圧縮の際、前記排出チューブおよび前記ユニオンハウジングと密封係合する。
【0057】
好ましくは、チューブフェルールねじ91または毛細管フェルールねじ81のうちの少なくとも一方は、圧縮可能な材料で作製される。好ましい圧縮可能な材料は、変形可能な金属、ポリマーおよびプラスチックおよび固体の凝集形態から成る群から選択される。
【0058】
好ましくは、ユニオンハウジング73は、前記ユニオンチャンバ79を通って流れる溶液内のイオン上に電荷を配置するために導電性である。溶融シリカ毛細管71は、排出チューブ13の遠端部27と当接された毛細管端部93を有する。流体は、溶融シリカ毛細管71を通って排出チューブ13内へ流れる。しかし、いくらかの流体は逃げて、ユニオンチャンバ79を占有し、ユニオンハウジングと、溶融シリカ毛細管71および排出チューブ13内を移送される流体との間の電気的な連通を提供する。
【0059】
ユニオンホルダ21は、ユニオン組立体19を取り外しまた取り付けるためのユニオン取付け手段を有する。ユニオンホルダ21は、ユニオンハウジング19を受けるためのチャネル103を有する本体101を有する。図2をここで参照すると、ユニオン固定ねじ105が、ユニオンホルダ21の本体101内の孔107の中に嵌合する。ユニオン固定ねじ105および孔107は、ユニオンハウジング73がチャネル103内で受けられ、チューブフェルールねじ91および毛細管フェルールねじ81の動作を可能にするように滑動自在に位置調整され、かつ締付けによって固定されることを可能にするために協働するねじ山を有する。しかし、ユニオン固定ねじ105が、クリップ、クランプ、ピンなどの他の固定手段で代替されることができることを当業者なら理解されよう。
【0060】
ユニオンホルダ21は、装着組立体23に固定されている。装着組立体23は、様々な長さの排出チューブ13に対処するためにユニオンホルダ21をチューブハウジング15に対して滑動自在に位置調整するための滑動軌道109の形態の滑動手段を有する。
【0061】
図1および3で最も良く見られるように、装着組立体23は、滑動軌道109を形成する溝113を有するプレート111を備える。ユニオンホルダ21は、滑動軌道109の溝113内に保持された協働するキー付縁部117を備える台車セクション115の形態の台車手段を有する。
【0062】
滑動手段が、いくつかの形態をとってよいことを当業者なら理解されよう。滑動手段の他の例は、伸縮セクション、折畳リンク機構などを、限定することなく含む。図示されているように、プレート111は、ステンレス鋼などの金属製またはPEEK(登録商標)などのプラスチック製である。好ましくは、プレート111は、装置11の主要な要素を接地するための導電性材料製である。
【0063】
協働するロッキングねじ開口121内に嵌合されたロッキングねじ119の形態のロッキング手段が、チューブハウジング15に対して前記ユニオンホルダ21の位置を固定する。他のロッキング手段は、クリップ、ピン、クランプおよびその他の適切な手段を、限定することなく例として含む。ロッキングねじ119は、ユニオンホルダ21が1つまたは複数の溝内を滑動する解放位置、およびユニオンホルダ21がユニオンホルダ21を定位置に固定するために移動することができないロック位置を有する。
【0064】
装置11は、質量分析計などの検知器内に好ましくは組み込まれている。排出チューブ13が、質量分析計の低圧ハウジングのオリフィスに向かって流体を排出または放出する。
【0065】
流体排出装置11を作製および使用する方法を目的とした、本発明の実施形態が、以下の説明で例示される。流体排出装置を作製する方法は、排出チューブ13を保持するために、装置11を提供するステップを含む。装置11は、検知器(図示せず)のオリフィスの場所にまたは周囲に装着するためのチューブハウジング15を有する。チューブハウジング15は、少なくとも1つの外部表面37、および少なくとも1つの内壁39を有する。内壁39は、近位の開口43を有するチャンバ41を画定する。チャンバ41は、近位の開口43から突き出している排出チューブ13を受けるように構成および配置されている。
【0066】
方法は、排出チューブ13をチャンバ41に挿入し、かつ近位の開口43から突き出させるステップを含む。排出チューブ13は、排出チューブ13が、チューブハウジング15の近位の開口43に対して選択された位置へチャンバ41内を移動されることを可能にする、チューブ固定手段17を介してチューブハウジング15に取り付けられる。選択された位置では、排出チューブ13が定位置に固定される。また、排出チューブ13がそこから突き出している遠位の開口45が、キャリアガスに対して閉鎖される。
【0067】
好ましくは、装置11は、排出チューブ13の遠端部27を受けるため、および排出チューブ13を流体源と連通して配置するためのユニオン組立体19をさらに備える。方法は、排出チューブ13の遠端部27をユニオン組立体19と連通して配置するステップをさらに含む。
【0068】
好ましい流体源は、溶融シリカ毛細管71である。方法は、溶融シリカ毛細管71をユニオン組立体19と結合するステップをさらに含む。
【0069】
好ましくは、ユニオン組立体19は、ユニオンホルダ21内で受けられ、このユニオンホルダ21は、チューブホルダ15がそれに装着されている装着組立体23に滑動自在に装着されている。位置調整止め具が、排出チューブ13の遠端部27をユニオンホルダ21内で中心付けするために使用されることができる。ユニオンホルダ21は、排出チューブ13の近端部25を検知器のオリフィスと適切に位置合わせして、または溶融シリカ毛細管71を排出チューブ13の遠端部27と当接関係で、位置調整するために、滑動軌道109に沿って移動される。適切な位置では、ロッキングねじ119が締付けられ、毛細管フェルールねじ81、排出チューブフェルール61およびチューブフェルールねじ69が締付けられる。
【0070】
本発明の実施形態は、排出チューブ13の修理または交換、あるいは検知器のオリフィスおよび/または噴霧ガス導管に対する排出チューブ13の位置の修正を容易にする。
【0071】
このようにして、本発明が、代替および修正を受ける好ましい実施形態に関して説明されてきた。したがって、本発明は、正確な詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲およびそれらの均等物の主題を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の特徴を有する装置のわずかに持ち上げられた前部側面図である。
【図2】図1の装置の上部断面図である。
【図3】図1の装置のわずかに持ち上げられた後部側面分解図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブを保持するための装置であって、その排出された流体が検知器のオリフィス内で受けられることになっており、前記排出チューブが、外部表面を画定する少なくとも1つの壁および内部表面を画定する少なくとも1つの壁を有する装置において、
検知器のオリフィスの場所にまたは周囲に装着するためのチューブハウジングであって、前記チューブハウジングが、少なくとも1つの外部表面と、検知器の前記オリフィスの周囲に位置調整するための近位の開口および検知器の前記オリフィスに対して離れている遠位の開口を有するチャンバを画定する少なくとも1つの内壁とを有し、前記チャンバが、前記遠位の開口内にある、前記近位の開口から突き出している排出チューブを受けるように構成および配置され、前記チャンバが、キャリアガスの発生源と連通しており、前記キャリアガスが、前記排出チューブの外壁と前記チャンバの前記内壁との間の前記チャンバの近位の開口へ移送され、前記チャンバが、前記遠位の開口の所の幅広セクション、前記近位の開口に向かう幅狭セクション、および円錐形セクションを有し、前記円錐形セクションが、前記幅狭セクションと前記幅広セクションの間に介在されている、チューブハウジングと、
前記チューブハウジングの前記幅広セクションおよび円錐形セクションに取り付けられ、かつ解放モードおよび固定モードで前記排出チューブと係合するチューブ固定手段であって、前記解放モードでは前記排出チューブが、前記排出チューブが、前記チューブハウジングの前記近位の開口に対して選択された位置で前記チャンバ内で移動されることを可能にするように滑動自在に係合し、かつ前記固定モードでは前記排出チューブが固定され、前記チューブ固定手段が、前記チューブ固定手段が前記固定モードにあるとき、前記キャリアガスに対して前記排出チューブによって前記遠位の開口を実質上閉鎖する密封手段を有し、かつ前記チューブハウジングおよび前記チューブ固定手段のうちの少なくとも一方が、前記排出チューブの、前記検知器の前記オリフィスとの位置合わせを容易にするために、前記検知器の前記オリフィスの場所でまたは周囲で前記チューブハウジングを固定することが可能である、チューブ固定手段と
を備える、装置。
【請求項2】
前記チューブ固定手段が、少なくとも1つのフェルールを備え、前記フェルールが、前記排出チューブを受けるためのフェルール開口、およびチャンバの前記円錐形セクションと協働するための円錐形形状を有し、前記フェルールが、前記キャリアガスが、前記遠位の開口で前記チャンバから出ることを防止し、かつ前記排出チューブの前記位置を固定するために、圧縮の際に、前記チャンバの前記円錐形セクションおよび前記排出チューブの前記外部表面を密封係合するために、前記フェルール開口内の前記排出チューブとともに前記円錐形セクション内で受けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フェルールまたはチューブハウジングのうちの少なくとも一方が、圧縮可能な材料から成る、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記圧縮可能な材料が、変形可能な金属、導電性ポリマー、ポリマーおよびプラスチックおよび固体の凝集形態から成る群から選択される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記チューブ固定手段が、フェルール圧縮手段を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記フェルール圧縮手段が、ねじ山を有するねじを備え、かつ前記幅広開口の所の前記チャンバが、前記ねじが前記フェルールに対して固定されかつ締付けられることを可能にするために前記ねじを受けるためのねじ山を有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ねじが、ねじの回転を容易にするための少なくとも1つのハンドル手段を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記チャンバが、キャリアガス導管によってキャリアガスの発生源と連通している、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記チューブハウジングが、前記近位の開口で前記チャンバと連通している、突出導管を有し、前記突出が、排出チューブから排出された1つまたは複数の小滴上に電荷を配置するために、かつ電荷を有している前記小滴を前記オリフィスに向かって方向付けるために導電性である導管である、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブをさらに備え、その排出された流体が検知器のオリフィス内で受けられることになっており、前記排出チューブが、外部表面を画定する少なくとも1つの壁および内部表面を画定する少なくとも1つの壁を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記排出チューブの前記遠端部を受けるため、および前記排出チューブを流体源と連通して配置するためのユニオン組立体をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記流体源が溶融毛細管である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ユニオン組立体が、前記溶融毛細管および前記排出チューブを受けるためのユニオンチャンバを有するユニオンハウジングを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ユニオン組立体が、毛細管固定手段および排出チューブ固定手段をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記毛細管固定手段が、少なくとも1つの毛細管フェルール手段および1つの毛細管ねじ要素を備え、前記毛細管ねじ要素が、前記溶融毛細管を受けるための毛細管開口を有し、前記毛細管フェルール手段が、圧縮の際、前記毛細管および前記ユニオンハウジングを密封係合する、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記排出チューブ固定手段が、少なくとも1つのチューブフェルール手段および1つのチューブねじ要素を備え、前記チューブねじ要素が、前記排出チューブを受けるためのチューブ開口を有し、前記チューブフェルールが、圧縮の際、前記排出チューブおよび前記ユニオンハウジングと密封係合する、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記ユニオンハウジングが、前記ユニオンチャンバを通って流れる溶液内のイオン上に電荷を配置するために導電性である、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
装着組立体をさらに備え、前記装着組立体が、前記チューブハウジングを前記検知器の前記オリフィスに対して定位置に取り付け、かつ前記ユニオン組立体を前記チューブハウジングに対して定位置に取り付ける、請求項13に記載の装置。
【請求項19】
前記装着組立体が、ユニオンホルダを備え、前記ユニオンホルダが、前記ユニオン組立体を取り外しまた取り付けるためのユニオン取付け手段を有する、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記ユニオンホルダが、前記ユニオンハウジングを受けるためのチャネルを有する本体を有する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記装着組立体が、前記ユニオンホルダを前記チューブハウジングに対して滑動自在に位置調整するための滑動手段を有する、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記装着組立体が、滑動手段を有するプレートを備える、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記プレートおよび前記ユニオンホルダが、協働する滑動軌道および台車手段を備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記滑動軌道が、1つまたは複数の溝を備え、かつ前記溝の少なくとも1つが、1つまたは複数の保持隆起を有する、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記台車手段が、前記ユニオンホルダの台車セクションを備え、前記台車セクションが1つまたは複数のキー付縁部を有し、前記キー付縁部が、前記保持隆起によって前記溝内に保持される、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記チューブハウジングに対する前記ユニオンホルダの位置を固定するためのロッキング手段をさらに備える、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記ユニオンホルダが、ロッキングねじおよびロッキングねじ開口を備え、前記ロッキングねじおよびロッキングねじ開口が、協働するねじ山を有し、前記ロッキングねじが、前記ユニオンホルダが1つまたは複数の溝内を滑動する解放位置、および前記ユニオンホルダがユニオンホルダを定位置に固定するために移動することができないロック位置を有する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
質量分析計手段をさらに備え、前記排出チューブが、前記質量分析計手段のオリフィスに向かって流体を排出する、請求項1に記載の装置。
【請求項29】
a)検知器のオリフィスの場所にまたは周囲に装着するためのチューブハウジングであって、前記チューブハウジングが、少なくとも1つの外部表面と、検知器の前記オリフィスの周囲に位置調整するための近位の開口および検知器の前記オリフィスに対して離れている遠位の開口を有するチャンバを画定する少なくとも1つの内壁とを有し、前記チャンバが、前記遠位の開口内にある、前記近位の開口から突き出している排出チューブを受けるように構成および配置され、前記チャンバが、キャリアガスの発生源と連通しており、前記キャリアガスが、前記排出チューブの外壁と前記チャンバの前記内壁との間の前記チャンバの近位の開口へ移送され、前記チャンバが、前記遠位の開口の所の幅広セクション、前記近位の開口に向かう幅狭セクション、および円錐形セクションを有し、前記円錐形セクションが、前記幅狭セクションと前記幅広セクションの間に介在されている、チューブハウジング、ならびに
前記チューブハウジングの前記幅広セクションおよび円錐形セクションに取り付けられ、かつ解放モードおよび固定モードで前記排出チューブと係合するチューブ固定手段であって、前記解放モードでは前記排出チューブが、前記排出チューブが、前記チューブハウジングの前記近位の開口に対して選択された位置で前記チャンバ内で移動されることを可能にするように滑動自在に係合し、かつ前記固定モードでは前記排出チューブが固定され、前記チューブ固定手段が、前記チューブ固定手段が前記固定モードにあるとき、前記キャリアガスに対して前記排出チューブによって前記遠位の開口を実質上閉鎖する密封手段を有し、かつ前記チューブハウジングおよび前記チューブ固定手段のうちの少なくとも一方が、前記排出チューブの、前記検知器の前記オリフィスとの位置合わせを容易にするために、前記検知器の前記オリフィスの場所でまたは周囲で前記チューブハウジングを固定することが可能である、チューブ固定手段
を備える、流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブを保持するための装置であって、その排出された流体が検知器のオリフィス内で受けられることになっており、前記排出チューブが、外部表面を画定する少なくとも1つの壁および内部表面を画定する少なくとも1つの壁を有する、装置を提供するステップと、
前記チャンバを通って前記チューブハウジングの前記遠位の開口内に排出チューブを挿入し、かつ前記近位の開口から突き出させるステップと、
前記排出チューブを取り付け、かつ前記遠位の開口を密封するために、固定手段によって前記排出チューブを固定するステップと
を含む、流体排出装置を作製する方法。
【請求項30】
前記チューブ固定手段が、少なくとも1つのフェルールを備え、前記フェルールが、前記排出チューブを受けるためのフェルール開口、およびチャンバの前記円錐形セクションと協働するための円錐形形状を有し、前記フェルールが、前記キャリアガスが、前記遠位の開口で前記チャンバから出ることを防止し、かつ前記排出チューブの前記位置を固定するために、圧縮の際に、前記チャンバの前記円錐形セクションおよび前記排出チューブの前記外部表面を密封係合するために、前記フェルール開口内の前記排出チューブとともに前記円錐形セクション内で受けられる請求項29に記載の方法であって、前記方法が、前記フェルールを前記排出チューブに嵌合するステップをさらに含む、方法。
【請求項31】
前記フェルールまたはチューブハウジングのうちの少なくとも一方が、圧縮可能な材料から成る、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記圧縮可能な材料は、変形可能な金属、導電性ポリマー、ポリマーおよびプラスチックおよび固体の凝集形態から成る群から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記チューブ固定手段が、フェルール圧縮手段を備える請求項30に記載の方法であって、前記方法が、前記フェルールをフェルール圧縮手段によって圧縮するステップをさらに含む、方法。
【請求項34】
前記フェルール圧縮手段が、ねじ山を有するねじを備え、かつ前記幅広開口の所の前記チャンバが、前記ねじが前記フェルールに対して固定されかつ締付けられることを可能にするために前記ねじを受けるためのねじ山を有する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ねじが、ねじの回転を容易にするための少なくとも1つのハンドル手段を有する請求項34に記載の方法であって、前記方法が前記ハンドル手段を移動させるステップを含む、方法。
【請求項36】
前記チャンバが、キャリアガス導管によってキャリアガスの発生源と連通している、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記チューブハウジングが、前記近位の開口の所に突出導管を有し、前記突出導管が、排出チューブから排出された1つまたは複数の小滴上に電荷を配置するために、かつ電荷を有している前記小滴を前記オリフィスおよび前記導管に対して配置された前記排出チューブに向かって方向付けるために導電性である、請求項29に記載の方法。
【請求項38】
前記装置が、前記排出チューブの前記遠端部を受けるため、および前記排出チューブを流体源と連通して配置するためのユニオン組立体をさらに備える請求項29に記載の方法であって、前記方法が、前記排出チューブの前記遠端部を前記ユニオン組立体と連通して配置するステップを含む、方法。
【請求項39】
前記流体源が溶融毛細管である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記ユニオン組立体が、前記溶融毛細管および前記排出チューブを受けるためのユニオンチャンバを有するユニオンハウジングを備える請求項39に記載の方法であって、前記方法が、前記排出チューブおよび前記溶融毛細管を前記ユニオンハウジング内に嵌合するステップを含む、方法。
【請求項41】
前記ユニオン組立体が、毛細管固定手段および排出チューブ固定手段をさらに備える請求項40に記載の方法であって、前記方法が、前記固定手段によって前記ユニオンハウジング内に嵌合された前記排出チューブおよび前記毛細管を固定するステップを含む、方法。
【請求項42】
前記毛細管固定手段が、少なくとも1つの毛細管フェルール手段および1つの毛細管ねじ要素を備え、前記毛細管ねじ要素が、前記溶融毛細管を受けるための毛細管開口を有し、前記前記毛細管フェルール手段が、圧縮の際、前記毛細管および前記ユニオンハウジングを密封係合する請求項41に記載の方法であって、前記方法が、前記毛細管フェルール手段および前記毛細管ねじ要素を、前記毛細管に嵌合し、かつ、前記溶融毛細管を前記ユニオンに固定するために前記毛細管ねじ要素によって前記毛細管フェルール手段を圧縮するステップを含む、方法。
【請求項43】
前記排出チューブ固定手段が、少なくとも1つのチューブフェルール手段および1つのチューブねじ要素を備え、前記チューブねじ要素が、前記排出チューブを受けるためのチューブ開口を有し、前記チューブフェルールが、圧縮の際、前記排出チューブおよび前記ユニオンハウジングと密封係合する請求項41に記載の方法であって、前記方法が、前記チューブフェルール手段および前記チューブねじ要素を前記排出チューブに嵌合し、かつ前記排出チューブを前記ユニオンに固定するために、前記チューブねじ要素によって前記チューブフェルール手段を圧縮するステップを含む、方法。
【請求項44】
前記ユニオンハウジングが、前記ユニオンチャンバを通って流れる溶液内のイオン上に電荷を配置するために導電性である、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記装置が、装着組立体をさらに備え、前記装着組立体が、前記チューブハウジングを前記検知器の前記オリフィスに対して定位置に取り付け、かつ前記ユニオン組立体を前記チューブハウジングに対して定位置に取り付ける、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記装着組立体が、ユニオンホルダを備え、前記ユニオンホルダが、前記ユニオン組立体を取り外しまた取り付けるためのユニオン取付け手段を有する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ユニオンホルダが、前記ユニオンハウジングを受けるためのチャネルを有する本体を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記装着組立体が、前記ユニオンホルダを前記チューブハウジングに対して滑動自在に位置調整するための滑動手段を有する請求項47に記載の方法であって、前記方法が、前記溶融毛細管と当接する前記排出チューブによって、前記ユニオンホルダを前記チューブハウジングに対して定位置に滑動させるステップを含む、方法。
【請求項49】
前記装着組立体が、滑動手段を有するプレートを備える、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記プレートおよび前記ユニオンホルダが、協働する滑動軌道および台車手段を備える、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記滑動軌道が、1つまたは複数の溝を備え、かつ前記溝の少なくとも1つが、前記台車手段が前記チューブハウジングに対して位置調整されるときに前記台車手段を滑動自在に保持するための1つまたは複数の保持隆起を有する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記台車手段が、前記ユニオンホルダの台車セクションを備え、前記台車セクションが1つまたは複数のキー付縁部を有し、前記キー付縁部が、前記ユニオンホルダの前記チューブハウジングに対する位置調整を可能にするために前記プレートの前記保持溝内で前記台車手段が滑動自在に保持されることを可能にするために、前記保持隆起によって前記溝内に保持される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記装置が、前記チューブハウジングに対する前記ユニオンホルダの位置を固定するためのロッキング手段をさらに備える請求項52に記載の方法であって、前記方法が、前記ユニオンホルダの位置を固定するためにロッキング手段を使用するステップを含む、方法。
【請求項54】
前記ロッキング手段が、前記ユニオンホルダが、ロッキングねじおよびロッキングねじ開口を備え、前記ロッキングねじおよびロッキングねじ開口が、協働するねじ山を有し、前記ロッキングねじが、前記ユニオンホルダが前記1つまたは複数の溝内を滑動する解放位置、および前記ユニオンホルダが前記ユニオンホルダを定位置に固定するために移動することができないロック位置を有する請求項53に記載の方法であって、前記方法が、前記位置のうちの1つに前記ロッキングねじを配置するステップをさらに含む、方法。
【請求項55】
前記装置が、質量分析計手段をさらに備え、前記排出チューブが、前記質量分析計手段のオリフィスに向かって流体を排出する、請求項29に記載の方法。
【請求項56】
クロマトグラフィ装置、質量分析装置およびインターフェイスを備えるクロマトグラフィおよび質量分析を行うための装置であって、
前記クロマトグラフィ装置が、毛細管を備える出口導管を有し、
前記質量分析装置が、オリフィスを有し、
前記インターフェイスが、前記クロマトグラフィ装置と前記質量分析装置の間に介在され、前記インターフェイスが、前記毛細管から流体を受けるための遠端部および流体を排出するための近端部を有する排出チューブを有し、その排出された流体が前記質量分析計のオリフィス内で受けられることになっており、前記排出チューブが、外部表面を画定する少なくとも1つの壁および内部表面を画定する少なくとも1つの壁を有する装置において、
前記オリフィスの場所にまたは周囲に装着するためのチューブハウジングであって、前記チューブハウジングが、少なくとも1つの外部表面と、前記オリフィスの周囲に位置調整するための近位の開口および前記オリフィスに対して離れている遠位の開口を有するチャンバを画定する少なくとも1つの内壁とを有し、前記チャンバが、前記遠位の開口内にある、前記近位の開口から突き出している前記排出チューブを受けるように構成および配置され、前記チャンバが、キャリアガスの発生源と連通しており、前記キャリアガスが、前記排出チューブの外壁と前記チャンバの前記内壁との間の前記チャンバの近位の開口へ移送され、前記チャンバが、前記遠位の開口の所の幅広セクション、前記近位の開口に向かう幅狭セクション、および円錐形セクションを有し、前記円錐形セクションが、前記幅狭セクションと前記幅広セクションの間に介在されている、チューブハウジングと、
前記チューブハウジングの前記幅広セクションおよび円錐形セクションに取り付けられ、かつ解放モードおよび固定モードで前記排出チューブと係合するチューブ固定手段であって、前記解放モードでは前記排出チューブが、前記排出チューブが、前記チューブハウジングの前記近位の開口に対して選択された位置で前記チャンバ内で移動されることを可能にするように滑動自在に係合し、かつ前記固定モードでは前記排出チューブが固定され、前記チューブ固定手段が、前記チューブ固定手段が前記固定モードにあるとき、前記キャリアガスに対して前記排出チューブによって前記遠位の開口を実質上閉鎖する密封手段を有し、かつ前記チューブハウジングおよび前記チューブ固定手段のうちの少なくとも一方が、前記排出チューブの、前記オリフィスとの位置合わせを容易にするために、前記検知器の前記オリフィスの場所でまたは周囲で前記チューブハウジングを固定することが可能である、チューブ固定手段とを備える、装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−533443(P2008−533443A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555149(P2007−555149)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2006/004037
【国際公開番号】WO2006/086273
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(504438255)ウオーターズ・インベストメンツ・リミテツド (80)
【Fターム(参考)】