排水側溝

【課題】従来の排水側溝は、毎回型枠を組んで形状を決め、コンクリートを流し込み、水勾配を「こて」で仕上げていた。このやり方では、毎回型枠を組んで形状を決めなければならないので、工期が長く、また材料費や手間が大変であった。コンクリート廃材がでるので環境問題を引起す恐れがあった。
【解決手段】排水側溝を強化ガラスプラスチック材（以下、ＦＲＰという。）で形成し、且つ側溝のほぼＺ字状の長手フランジ部に複数個取りつけられたレベル調整金具で高さ調整する。側溝は、軽いため一人でも複数箇所の高さ調整が可能で、側溝のレベル調整が手軽にできる構造となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本考案は、小店舗の厨房やテナントの改修またはスーパーのバックヤードなどで短納期で且つ工事のスペースが限られた場所で迅速に簡単にして一人でも楽々工事ができる排水側溝に関する。
【背景技術】
【０００２】
実開平５−７７３８６号公報にコンクリート製の側溝はあるが、小店舗の厨房やテナントで使われるものは、流水勾配が必要なため、従来の排水側溝は、毎回型枠を組んで形状を決め、コンクリートを流し込み、水勾配を「こて」で仕上げていた。
【０００３】
【特許文献１】実開平５−７７３８６公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明の解決しようとする課題は、これらに鑑みて提供されるもので、据え付け場所によって仕上げレベルが違うための調整の煩わしさの解消にある。また短納期、経費節減、排水側溝の搬入・据え付けが簡単で、楽々施工できる排水側溝を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
排水側溝を強化ガラスプラスチック材（以下、ＦＲＰという。）で形成し、且つ側溝のほぼＺ字状の長手フランジ部にレベル調整金具を複数個取りつけて高さ調整する。排水側溝はＦＲＰで軽いため一人でも流水勾配を持たすための複数箇所の高さ調整が容易となり、側溝のレベル合わせが手軽にできる構造となる。この構造により搬入、据え付け、調整ができるので、短納期、経費節減、楽々施工が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
実施例１に本発明の一つの実施例を示す。
【実施例１】
【０００７】
図１は排水側溝の概要説明図で、１は床面からの排水が流れ込むＦＲＰ製の排水側溝本体で右下がりの勾配が設けられている。２はＦＲＰ製のグレーチング、３は調理台から流れ込む排水の流入口ソケット、４はグリートストラップ、５はスレ-ナ、６はＦＲＰ製のレベル調整金具、７はグリートストラップ４からのグリースが除去された排水を流出させる流出管である。
【０００８】
図２はＦＲＰ製のＵ字状の排水側溝本体１の正面断面図で、レベル調整金具６がＵ字状の排水側溝本体１の頂部にある長手方向に延設されたほぼＺ状のフランジ部８に複数個取付けられている。排水側溝本体１の部分９と１０は、底部が勾配を持っていることを示す。
【０００９】
図３は排水側溝本体１の平面図、図４は側面図であり、同符号は上記説明と同じ箇所を示す。図からわかるように、排水側溝本体１は右に勾配を持ち、徐々に深くなっており、図１の捨てコンクリート面１１上に排水側溝本体１が据え付けられたとき、各レベル調整金具６の調整を終えた後、土間コンクリート１２を充填して固定する。
【００１０】
上記のように、勾配を持った排水側溝本体１をＦＲＰ製のＵ字状の排水側溝本体としたので、５ｍの長さでも一人で持ち運びできるため、どんな場所でも搬入・据え付けが簡単で、短納期でできる。
また排水側溝本体１が軽いため、レベル調整金具６による高さ調整が簡単にできる。グレーチングをＦＲＰ製とすると軽量となる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の一実施例の排水側溝の概要説明図である。
【図２】本発明の同正面断面図である。
【図３】本発明の同平面図である。
【図４】本発明の側面図である。
【符号の説明】
【００１２】
１・・・排水側溝本体
６・・・レベル調整金具
８・・・フランジ部

【特許請求の範囲】
【請求項１】
ＦＲＰ製の断面がほぼＵ字状の排水側溝本体と、この排水側溝本体の長手方向に複数個取り付けられたレベル調整金具からなり、前記排水側溝本体は、流水勾配を有し、レベル調整金具は排水側溝本体の頂部に構成されたほぼＺ字状のフランジ部に長さが順次異なるように取りつけられていることを特徴とする排水側溝。

【図１】