説明

掘削ロッド及び掘削方法

【課題】排土機能、攪拌機能及び練り付け機能をそれぞれ同時に発揮する掘削ロッドを提供する。
【解決手段】掘削ロッド10は、ロッド部14の外周面に設けられ、ロッド部14の先端14Dに取り付けられる、掘削ヘッドより小径とされた螺旋状のスクリュー翼12と、内側がスクリュー翼12の外縁部に接合され、外側がロッド部14の回りに描く円の直径と、掘削ヘッドの外径が略同一である練り付け攪拌体16A、16Bと、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削ロッド及び掘削方法に関する。
【背景技術】
【0002】
掘削ロッドには、掘削動力の伝達に加え、掘削孔から掘削土を排出する排土機能、掘削液と掘削土を攪拌させる攪拌機能、掘削土を孔壁に練り付ける練り付け機能等が要求されている。
このため、排土機能を確保すべく、ロッド部の外周面に螺旋状のスクリュー翼を取り付けたスクリュー翼付き掘削ロッドが提供され、攪拌機能を確保すべくロッド部の外周面に攪拌翼を取り付けた攪拌翼付き掘削ロッドが提供されている。更に、練り付け機能を確保すべく、上記2つの掘削ロッドと、掘削土を孔壁に練り付け圧密させる圧密部材を連結したものがある。
これらの掘削ロッドは、掘削地盤の土質に応じて、組み合わせを変えてそれぞれ使い分けられている。
スクリュー翼付き掘削ロッドに圧密部材を連結させた構成としては、例えば特許文献1がある。
【0003】
特許文献1は、ロッド部の下部側(掘削ヘッド側)に連続的なスクリュー翼を設け、ロッド部の上部側に断続的なスクリュー翼を設けた構成である。更に、ロッド部の周囲には、ロッド部にブラケットで支持され、掘削孔の壁面と平板部が当接する圧密板が複数個配置されている。
特許文献1の構成とすることにより、掘削ヘッドで掘削された掘削土は、掘削ロッドの連続的なスクリュー翼により上方へ搬送された後に、断続的なスクリュー翼により攪拌され、圧密板で壁面に練り付けられる。この結果、掘削孔から地上に排出される掘削土は皆無か、ごく僅かとなる。
【0004】
即ち、特許文献1は、攪拌機能と練り付け機能を重視した構成のため、スクリュー翼を設けているにも係わらず、排土機能が十分には発揮されていない。この結果、掘削孔に掘削土が残留し、掘削孔への杭体の挿入に支障をきたす恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−179272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実に鑑み、排土機能、攪拌機能及び練り付け機能を、それぞれ同時に発揮する掘削ロッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明に係る掘削ロッドは、ロッド部の外周面に設けられ、前記ロッド部の先端に取り付けられる掘削ヘッドより小径とされた螺旋状のスクリュー翼と、内側が前記スクリュー翼の外縁部に位置し、外側が前記ロッド部回りに描く円の直径と前記掘削ヘッドの外径が略同一であり、前記ロッド部と一体となって回転する練り付け攪拌体と、を有することを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、掘削ロッドは、ロッド部の外周面に設けられた螺旋状のスクリュー翼を有し、スクリュー翼の外径は、ロッド部の先端に取り付けられる掘削ヘッドより小径とされている。
また、内側がスクリュー翼の外縁部に位置し、外側がロッド部回りに描く円の直径と掘削ヘッドの外径が略同一とされた、練り付け攪拌体がロッド部と一体となって回転する。
【0009】
これにより、スクリュー翼の螺旋面に沿って掘削土が上方へ搬送される。また、掘削ロッドの回りに回転させたとき、描く円の直径が掘削ヘッドの外形とほぼ等しくされた練り付け攪拌体の外側により、掘削土の一部が掘削孔の孔壁に練り付けられる。更に、掘削孔の孔壁とスクリュー翼の外縁部との間には、練り付け攪拌体が設けられた部分以外に空間が形成されており、この空間で掘削土が攪拌される。
【0010】
請求項1の構成とすることにより、螺旋状のスクリュー翼により排土機能が確保される。また、練り付け攪拌体により、練り付け機能が確保される。更に、掘削孔の孔壁とスクリュー翼の外縁部の間の、練り付け攪拌体が設けられていない空間で攪拌機能が確保される。
即ち、排土機能、攪拌機能及び練り付け機能を、それぞれ同時に発揮する掘削ロッドを提供することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の掘削ロッドにおいて、前記練り付け攪拌体は閉じた筒体であり、前記筒体の内側が前記スクリュー翼の外縁部に接合されていることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、閉じた筒体が練り付け攪拌体とされ、筒体の内側がスクリュー翼の外縁部に接合されている。
これにより、筐体に掘削土を孔壁に圧密させるのに必要な強度を付与させた状態で、筒体をロッド部と一体となって回転させることができる。
また、筒体の外径とスクリュー翼の外径を合計した合計寸法を、掘削ヘッドの外径寸法とほぼ同一の値に維持した状態で、それぞれの外径の内訳を変化させることで、掘削地盤の土質に対応させて、掘削ロッドが発揮する排土機能、攪拌機能及び練り付け機能の割合を調整できる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の掘削ロッドにおいて、前記練り付け攪拌体は閉じた筒体であり、前記筒体の内側が前記ロッド部の外周面から突出された固定部材に接合されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、閉じた筒体が練り付け攪拌体とされ、筒体の内側がロッド部の外周面から突出された固定部材に接合されている。
これにより、筐体に掘削土を孔壁に圧密させるのに必要な強度を付与させた状態で、筒体をロッド部と一体となって回転させることができる。
また、筒体の外周部を掘削ヘッドの外径寸法とほぼ同一に維持した状態で、筒体の半径方向の高さとスクリュー翼の半径方向の高さを、ラップしない範囲で独立して選択することができる。
これにより、掘削地盤の土質に対応させて、掘削ロッドが発揮する排土機能、攪拌機能及び練り付け機能の割合を調整できる。
【0015】
請求項4に記載の発明に係る掘削方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の掘削ロッドを用いて、前記掘削ロッドの上下反復に必要なストロークが制限される作業空間で地盤を掘削することを特徴としている。
即ち、掘削ロッドを上下方向へ反復させなくても、掘削ロッドで排土機能、攪拌機能及び練り付け機能が、それぞれ同時に発揮される。この結果、空頭制限下や狭小地等の、掘削ロッドの上下反復に必要なストロークが制限される作業空間においても、地盤を掘削することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、上記構成としてあるので、排土機能、攪拌機能及び練り付け機能をそれぞれ同時に発揮する掘削ロッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る掘削ロッドの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る掘削ロッドと掘削ヘッドの連結状態を示す側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る掘削ロッドの詳細構造を説明するための側面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る掘削ロッドの掘削ロッドとの連結状態を示す側面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る掘削ロッドの作用を説明するための側面図である。
【図6】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る掘削ロッドの基本構成を示す平面図であり、(B)は本発明の第3の実施の形態に係る掘削ロッドの基本構成を示す平面図であり、(C)は本発明の第4の実施の形態に係る掘削ロッドの基本構成を示す平面図である。
【図7】(A)は本発明の第5の実施の形態に係る掘削ロッドの基本構成を示す側面図であり、(B)は(A)のX−X線断面図である。
【図8】従来例の杭打ち掘削方法を説明するための概念図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係る掘削方法を説明するための概念図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る掘削方法を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施の形態)
図1、2に示すように、第1の実施の形態に係る掘削ロッド10は、円柱状のオーガシャフト14を有している。
オーガシャフト14は、外形D1、長さL1の鋼管製とされ、外周面には全長に渡って螺旋状のスクリュー翼12が設けられている。オーガシャフト14の両端部14U、14Dには、オーガヘッド24や他の掘削ロッド10等と連結するための連結部が形成されている。
【0019】
オーガシャフト14は、端部14U側から、図示しない掘削機で矢印R方向の回転力(掘削動力)を与えられる。オーガシャフト14の端部14D側の先端にはオーガヘッド24が取り付けられ、与えられた掘削動力でオーガヘッド24を回転させる。
オーガシャフト14は、両端部14U、14Dに他の掘削ロッド10を順次連結してゆくことで、掘削動力を地盤の地下深くまで伝達させることができる。
【0020】
スクリュー翼12は、鋼製平板の一方の端面を、オーガシャフト14の外周面に螺旋状に巻付けて形成され、オーガシャフト14と一体となって回転する。スクリュー翼12の外形D2は、オーガヘッド24の外径D5より小径とされている。
外径D5のオーガヘッド24の回転により、直径D6の掘削孔22が掘削される。ここに、掘削孔22の直径D6は、土質や土圧により若干変動するが、オーガヘッド24の外径D5とほぼ等しい。オーガヘッド24で掘削された掘削土の一部は、スクリュー翼12が矢印R方向へ回転していることにより、スクリュー翼12上の上面に沿って上方(端面14Uの方向)へ移動させられる。
【0021】
オーガシャフト14の端部14Uには、2個の練り付け筒16A、16Bが取り付けられている。練り付け筒16A、16Bは鋼製の筒体とされ、オーガシャフト14を挟む直線上に各1個が配置されている。
練り付け筒16A、16Bは、それぞれの筒体の中心線が軸線20と平行に配置され、内側がスクリュー翼12の外縁部に接合(例えば溶接接合)されている。練り付け筒16A、16Bは、スクリュー翼12と一体となって軸線20の回りを回転する。
【0022】
練り付け筒16A、16Bの水平断面を図1(C)に示している。練り付け筒16A、16Bは、断面がコ字状の鋼材44と断面が半円形の鋼材45を有し、鋼材44の開口部側の端面に鋼材45の半円形の端面を接合(例えば溶接接合)し、中空筒体とした構成である。練り付け筒16A、16Bの直径方向の幅はD3とされ、練り付け筒16A、16Bの中心線方向の両端部は、蓋部材56で塞がれている。
この構成とすることにより、練り付け筒16A、16Bに、掘削土を孔壁に圧密させるのに必要な強度を付与することができる。また、練り付け筒16、16Bの内部に掘削土や水等が入るのを防止できる。
【0023】
練り付け筒16A、16Bは、鋼材44側がスクリュー翼12の外縁部に接合され、スクリュー翼12と一体化されている。練り付け筒16A、16Bの外側(鋼材45側)の先端部間の距離はD4とされている。
【0024】
ここに、練り付け筒16A、16Bの先端部間の距離D4と、オーガヘッド24の外径D5、及び掘削孔22の直径D6は、いずれもほぼ同じ寸法とされている。これにより、掘削時には、練り付け筒16A、16Bの外側(半円筒部の先端部)を、掘削孔22の内壁と当接する位置に配置できる。この結果、オーガシャフト14の回転と共に練り付け筒16A、16Bが回転したとき、掘削孔22の内壁の近くにある混合された掘削土を、内壁の表面に練り付けることができる。
【0025】
練り付け筒16A、16Bの一方の端部16Uは、スクリュー翼12の始端部に設けられた吊下げ金具18に固定されている。
これにより、吊り下げ金具18を利用した掘削ロッド10の移動が容易となり、掘削ロッド10の交換時等における作業性を向上させることができる。
【0026】
次に、練り付け筒16A、16Bの長さについて説明する。
図1(A)に示すように、練り付け筒16Aの長さは、練り付け筒16Bの長さより長くされている。これは、練り付け筒16A、16Bの下端部をスクリュー翼12の位置に合わせ、スクリュー翼12との接合部を確保したためである。接合強度が確保されれば、練り付け筒16Aと練り付け筒16Bは同じ長さでもよい。
【0027】
なお、練り付け筒16A、16Bの軸方向の長さL2を長くすることで、掘削土を練り付ける、練り付け機能を高めることができる。即ち、図3(A)に示すように、練り付け筒16の軸方向の長さL2を調節することで、練り付け機能と、排土機能及び攪拌機能とのバランスをとることができる。
【0028】
但し、練り付け筒16A、16Bが長くなるとオーガシャフト14の回転動力が増大する。回転動力が増大を加味した場合、練り付け筒16A、16Bの最大長は、スクリュー翼12の3回転に相当するオーガシャフト14の軸線20方向の長さ以下とするのが望ましい。
【0029】
次に、練り付け筒16の外径寸法について説明する。
図3(B)に示すように、練り付け筒16A、16Bの外径寸法D3は、排土機能と攪拌機能に影響を及ぼす要素である。
ここに、練り付け筒16A、16Bの外径D3、掘削孔22の直径D5、スクリュー翼12の外径D2の間には、D5=D2+2D3の関係がある。
【0030】
具体的には、スクリュー翼12の外径D2と掘削孔22の直径D5の比をR(R=D2/D5)としたとき、比Rを調整することで、排土機能と攪拌機能のバランスをとることができる。
即ち、比R=D2/D5を大きくすれば排土機能が増大し、比R=D2/D5を小さくすれば攪拌機能が増大する。
【0031】
このことから、スクリュー翼12の外径D2と練り付け筒16A、16Bの外径D3の合計を一定の値D4(D4=D2+2D3)に維持した状態で、それぞれの外径を変化させることで、掘削地盤の土質に対応させて、掘削ロッド10が発揮する排土機能、攪拌機能及び練り付け機能の割合を調整することができる。
【0032】
次に、掘削ロッド10の連結構成について説明する。
図4に示すように、掘削ロッド10に他の掘削ロッドを連結して使用する際に、組み合わされた連結構成により、排土機能と攪拌機能のバランスをとることができる。これらは、土質に応じて最適な連結構成を選択すればよい。
【0033】
図4(A)は、同じ構成の掘削ロッド10を、3本連続して連結した構成である。3本の掘削ロッド10は、それぞれ同じ寸法のスクリュー翼12と練り付け筒16を有している。この結果、最下段の掘削ロッド10の排土機能、攪拌機能及び練り付け機能の割合を、大きく変化させないで最上段の掘削ロッド10まで維持させることができる。
【0034】
図4(B)は、最下段の掘削ロッド10と、最上段の掘削ロッド10の間に、練り付け筒16A、16Bが設けられていない掘削ロッド40(スクリュー翼の外径はD2)を配置した構成である。
いずれも外径がD2のスクリュー翼を有しているため、最上段の掘削ロッド10まで排土機能は維持される。一方、掘削ロッド40には練り付け筒16A、16Bが設けられていないため、練り付け機能と攪拌機能を低減させることができる。
【0035】
図4(C)は、最上段の掘削ロッド10と最下段の掘削ロッド10の間に、練り付け筒16A、16Bが設けられていない掘削ロッド42(スクリュー翼46の外径は掘削孔22の直径D6とほぼ等しいD7)を配置した構成である。いずれもスクリュー翼を有しており、かつ、掘削ロッド42のスクリュー翼の外径D7が、掘削孔22の直径D6と等しい大きさのため、排土機能は増大される。
一方、掘削ロッド40には練り付け筒16A、16Bが設けられていないため、練り付け機能と攪拌機能を低減させることができる。
【0036】
次に、作用について粘性土地盤と砂質土地盤を例にとり説明する。
図5(A)には、粘性土地盤を掘削した場合の掘削土の流れを示している。
粘性土地盤においては、スクリュー翼12により掘削土を持ち上げて、必要な排出量を確保すると共に、練り付け筒16A、16Bが練り付け機能と攪拌機能を発揮する。
即ち、オーガシャフト14を矢印Rの方向へ回転させることにより、スクリュー翼12が矢印Rの方向へ回転し、矢印25で示す掘削された粘性を有する掘削土が、スクリュー翼12の上面に沿って上方へ持ち上げられる。
【0037】
持ち上げられた掘削土の一部は、スクリュー翼12の上面から離れ、遠心力及び練り付け筒16A、16Bの回転に伴う乱れ等により攪拌される。また、攪拌された掘削土の一部は、練り付け筒16A、16Bにより掘削孔22の孔壁に練り付けられる。これにより、掘削土を孔壁に練り付け圧密させることができる。
一方、持ち上げられた掘削土の残りは、矢印28に示すように、スクリュー翼12で更に上方へ運ばれ、掘削孔22の外へ排土される。
【0038】
図5(B)は、砂質土地盤を掘削する場合の掘削土の流れを示している。
砂質土地盤においては、粘性が低いため、粘性土地盤に比して、練り付け機能や排土機能が全般的に低下する。しかし、練り付け機能、排土機能及び攪拌機能の必要量を確保することは可能である。
【0039】
即ち、オーガシャフト14を矢印Rの方向へ回転させることにより、スクリュー翼12が回転し、矢印24で示す掘削された砂質の掘削土が、スクリュー翼12の上面に沿って上方へ持ち上げられる。このとき、一部は重力で落下する。
持ち上げられた掘削土は、一部が、練り付け筒16A、16Bにより掘削孔22の側壁に練り付けられる。また、掘削土の一部は、練り付け筒16A、16Bにより、掘削孔22の側壁とオーガシャフト14の外周面との空間で攪拌される。
持ち上げられた掘削土の残りは、矢印28に示すように、更に上方へ運ばれ、掘削孔22の外へ排土される。
【0040】
次に、効果について説明する。
本実施の形態によれば、上述したように螺旋状のスクリュー翼12により排土機能が確保される。また、練り付け筒16A、16Bにより練り付け機能が確保される。更に、掘削孔22の孔壁とスクリュー翼12の外縁部の間の空間で攪拌機能が確保される。
即ち、排土機能、攪拌機能及び練り付け機能を、それぞれ同時に発揮する掘削ロッド10を提供することができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
図6(A)の平面図に示すように、第2の実施の形態に係る掘削ロッド30は、練り付け筒36をスクリュー翼12の外縁部に1個だけ接合された構成である。
ここに、練り付け筒36は、第1の実施の形態で説明した練り付け筒16A、16Bと同じ構成である。練り付け筒36は、スクリュー翼12と一体となって矢印Rの方向に回転する。
【0042】
第2の実施の形態の構成によれば、掘削ロッド30は、練り付け筒36の数が少ない分、掘削ロッド10より、練り付け機能と攪拌機能を低減させることができる。一方、掘削ロッド10と同じ外径D2のスクリュー翼12を有しているため、排土機能は掘削ロッド10と同じ性能が維持される。更に、掘削ロッド10よりも掘削ロッド30の回転動力を低減させることができる。
他の構成は、第1の実施の形態と同じであり説明は省略する。
【0043】
(第3の実施の形態)
図6(B)の平面図に示すように、第3の実施の形態に係る掘削ロッド32は、練り付け筒38A、38B、38Cがスクリュー翼12の外縁部に、等間隔に3個接合された構成である。
ここに、練り付け筒38A、38B、38Cは、第1の実施の形態で説明した練り付け筒16A、16Bと同じ構成である。練り付け筒38A、38B、38Cは、掘削ロッド30と一体となって回転する。
【0044】
第3の実施の形態の構成によれば、掘削ロッド32は、練り付け筒38A、38B、38Cの数が多い分、掘削ロッド10より、練り付け機能、攪拌機能を高めることができる。一方、排土機能は、掘削ロッド10と同じ外径D2のスクリュー翼12を有しているため、掘削ロッド10と同等の排土機能を維持することができる。
他の構成は、第1の実施の形態と同じであり、説明は省略する。
【0045】
(第4の実施の形態)
図6(C)の平面図に示すように、第4の実施の形態に係る掘削ロッド34は、4個の練り付け筒48A〜48Dが、スクリュー翼12の外縁部に等間隔に接合された構成である。
ここに、練り付け筒48A〜48Dは、第1の実施の形態で説明した練り付け筒16A、16Bと同じ構成である。練り付け筒48A〜48Dは、掘削ロッド30と一体となって回転する。
【0046】
第4の実施の形態の構成によれば、掘削ロッド34は、練り付け筒48A〜48Dの数が多い分、掘削ロッド10より、練り付け機能、攪拌機能をより高めることができる。一方、排土機能は、掘削ロッド10と同じ外径D2のスクリュー翼12を有しているため、掘削ロッド10と同等の排土機能を維持することができる。
他の構成は、第1の実施の形態と同じであり、説明は省略する。
【0047】
(第5の実施の形態)
図7(A)の平面図、図7(B)の部分断面図に示すように、第4の実施の形態に係る掘削ロッド58は、2個の練り付け筒77A、77Bが、オーガシャフト14の外周部から突出された固定アーム78A、78Bに固定された構成である。第1の実施の形態とは、練り付け筒77A、77Bの固定方法が相違する。
【0048】
2個の練り付け筒77A、77Bは、第1の実施の形態で説明した練り付け筒16A、16Bと同じ構成である。但し、練り付け筒77A、77Bは、第1の実施の形態と異なり、スクリュー翼12の外縁部と接合されてなく、オーガシャフト14の外表面に固定アーム78A、78Bで固定されている。
【0049】
固定アーム78A、78Bは、例えば中空の鋼管製とされ、一端がオーガシャフト14の外表面のスクリュー翼12を避けた位置に溶接接合されている。また、固定アーム78A、78Bの他端は、練り付け筒77A、77Bのオーガシャフト14と面する側壁に溶接接合されている。
【0050】
固定アーム78A、78Bの長さは練り付け筒77A、77Bのオーガシャフト14と面する側壁とオーガシャフト14の外表面をつなぐ長さとされ、固定アーム78A、78Bの径や使用数量は、練り付け筒77A、77Bが、掘削土を孔壁に圧密させるのに必要な強度を備えるように決定すればよい。
【0051】
更に、本実施の形態においては、練り付け筒77A、77Bの外側を掘削ヘッドの外径寸法とほぼ同一に維持した状態で、練り付け筒77A、77Bの半径方向の高さD3とスクリュー翼12の半径方向の高さD2を、ラップしない範囲で独立して選択することができる。
即ち、練り付け筒77A、77Bの半径方向の高さD3とスクリュー翼12の半径方向の高さD2の設計自由度を増すことができる。
【0052】
例えば、図7(C)の掘削ロッド59に示す構成としてもよい。
即ち、スクリュー翼12の半径方向の高さD2を掘削ロッド58と同一に維持した状態で、練り付け筒98A、98Bの半径方向の高さを、掘削ロッド58のD3より小さいD8とすることができる。このとき、固定アーム99A、99Bの長さは、掘削ロッド58の固定アーム78A、78Bの長さより長くなる。これにより、掘削ロッド58の掘削動力を低減できる。
【0053】
以上説明した構成によれば、掘削ロッド58を回転させたとき、練り付け筒77A、77B外側が掘削孔の孔壁と当接された状態で回転するので、掘削土の一部を孔壁に練り付けることができる。
この結果、掘削地盤の土質に対応させて、掘削ロッド58が発揮する排土機能、攪拌機能及び練り付け機能の割合を調整できる。
他の構成は、第1の実施の形態と同じであり説明は省略する。
【0054】
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態に係る掘削方法は、第1の実施の形態で説明した掘削ロッド10を用いて、地盤を掘削する方法である。本実施の形態の掘削方法によれば、通常の作業空間のみでなく、掘削ロッド10の上下反復に必要なストロークが制限される作業空間(空頭制限空間)でも、地盤を掘削することができる。
【0055】
ここで、現在、通常の作業空間で広く採用されているプレボーリング方式の既製杭施工方法について、図8の施工手順を用いて説明する。
プレボーリング方式の既製杭施工方法においては、図示しない掘削機に取り付けられた掘削ロッド60により地盤70の掘削が実行される。
【0056】
掘削ロッド60は、オーガシャフト66を有し、オーガシャフト66の先端にはオーガヘッド68が設けられている。オーガシャフト66の周囲には掘削土の排土を目的としたスクリュー翼62が設けられ、スクリュー翼62の径は、挿入する既製杭74の外径よりもやや大きい径とされている。スクリュー翼62は、オーガヘッド68に隣接しオーガシャフト66の掘削時に下部となる部分に設けられている。
【0057】
オーガシャフト66の掘削時に上部となる部分には、掘削液と掘削土の混合攪拌(泥土化)を目的とした攪拌翼64が、オーガシャフト66の外周面から所定の間隔で複数個突出されている。
なお、図示は省略するが、オーガシャフト66に、更に、掘削土を孔壁に練り付ける(圧密する)練り付け部材を取り付けた掘削ロッドを用いてもよい。
【0058】
掘削ロッド60を用いた既製杭の施工方法は下記手順で実行される。
先ず図8(A)に示す掘削工程を実行する。具体的には、オーガヘッド68をオーガシャフト66に取り付け、オーガシャフト66の軸心を掘削位置にセットした後、掘削作業を開始する。掘削時には、図示しない掘削機で掘削ロッド60を回転させ、適宜、掘削液71をオーガヘッド68の先端から吐出させながら、矢印Dの方向へ掘削を進行させる。杭周固定液注入深度H1に到達するまで掘削を続行する。
【0059】
次に、図8(B)に示す杭周面部築造工程を実行する。具体的には、オーガヘッド68の先端から吐出させる掘削液71を杭周固定液72に切り替え、矢印Dの方向への掘削を継続する。掘削は所定深度H2まで継続され、この間の杭周固定液72の吐出量は、設計量の50%を超える程度の量とする。ここで、杭周固定液72を吐出させながら掘削する範囲H3(H3=H2−H1)が攪拌対象範囲となる。
【0060】
次に、図8(C)に示す根固め部築造工程を実行する。具体的には、オーガヘッド68の先端から吐出させる杭周固定液72を根固め液73に切り替え、杭孔76の掘削底に根固め液73を充満させる。根固め液73の吐出量は、設計量の50%を超える程度の量とされ、所定量を吐出した後、根固め部の上端(深さH4)まで、根固め液73の残りの量を吐出させながら、掘削ロッド60を引上げる。
【0061】
次に、図8(D)に示す杭周面部築造工程を実行する。具体的には、オーガヘッド68の先端から吐出される根固め液73を、再度、杭周固定液72に切り替え、杭周固定液72の残りの量を、掘削ロッド60をゆっくり引き上げながら、杭周固定液注入範囲H5に注入する。杭周固定液注入範囲H5の上端部に到達後、杭周固定液72の注入を停止し掘削ロッド60を地上に引上げる。
【0062】
最後に、図8(E)に示す杭建て込み、定着工程を実行する。具体的には、既製杭74を図示しないクレーンを用いて杭孔76に挿入し、下端部を根固め液73に挿入して根固めをした後、順次、所定位置に建て込む。このとき、必要に応じて既製杭74の継手施工を行いながら所定位置に定着させる。
これにより、既製杭74の施工が終了する。
【0063】
しかし、上述したプレボーリング方式の既製杭施工方法には以下の問題がある。
先ず、掘削ロッド60の攪拌翼64が設けられた範囲には、スクリュー翼62は設けられていない。このため、攪拌翼64が設けられた範囲においては、泥塊を押し上げる力が不足し泥塊が残留し易い。更に、泥塊が攪拌翼64に付着し、泥塊と攪拌翼64が一体となって回転する共回りを生じる場合がある。
特に、粘性土地盤においては、十分な混合攪拌が行なえず、泥塊(粘土塊)が残留しやすい。この結果、既製杭74の挿入時に泥塊による高止まりが発生したり、根固め部の強度が低下する恐れがある。
【0064】
この問題の解決手段としては、例えば、攪拌部材や練り付け部材に泥塊を衝突させ、泥塊を細かく砕き、混合攪拌を進めて孔壁へ練り付ける方法がある。
現状のプレボーリング方式の既製杭施工方法では、泥塊を細かく砕き、混合攪拌を進めるため、攪拌対象範囲において、掘削ロッド60を上下反復させ、混合攪拌及び孔壁への練り付けを促進している。
しかし、空頭制限されているような作業環境では、掘削ロッド60の十分な上下反復を行なうことができない。
【0065】
一方、排土機能の向上を目的として、掘削ロッド60の全長にスクリュー翼62を用いる方法がある。この場合には、掘削土のほぼ全量を排土することができる。しかし、この方法では、建設副産物(汚泥)を増加させる問題が新たに生じる。更に、杭孔76の外径とほぼ同径のスクリュー翼62が全長に渡り必要となるため、掘削径が大きくなると共にスクリュー翼62も大きくなる。この結果、掘削ロッド60の重量の増加や掘削抵抗の増大という問題も新たに生じる。
【0066】
更に、スクリュー翼62には混合攪拌機能がないため、粘性土地盤においては、スクリュー翼62の上面に粘土塊が付着し易い。付着した粘土塊で掘削孔が閉塞され、掘削抵抗が増大する場合がある。この場合には、スクリュー翼62を一旦地上まで引き上げ、スクリュー翼62から泥塊を掻き落とす作業が必要となる。
上述した問題は、空頭制限下や狭小地での作業など、掘削機の大きさ(能力)や作業空間(上下反復に必要なストロークなど)に制限のある作業ではより顕著となる。
【0067】
次に、本実施の形態における空頭制限下での杭施工について説明する。
上述したように、従来の掘削ロッド60では、空頭制限下での掘削作業は物理的に困難であった。
一方、図9に示すように、第1の実施の形態で説明した掘削ロッド10を用いることで、空頭制限下での作業が可能となる。
【0068】
例えば、図9(A)に示すように、建物80から高さH6で突出された軒82の下で杭施工作業を行う場合、従来の掘削ロッド60を用いた方法では、掘削ロッド60の上下反復時に軒82が邪魔になり、掘削作業を行うことができない。
これに対し、本実施の形態における掘削方法では、軒82の高さH6より短尺とされた掘削ロッド10を用いることにより、下記手順で杭施工作業を行うことができる。
【0069】
掘削ロッド10は、既に、第1の実施の形態で説明済みであり、詳細な説明は省略する。オーガシャフト14の先端には、オーガヘッド24が設けられている。スクリュー翼12は、挿入される既製短尺杭88の外径と同程度かそれよりも小さい径とされ、オーガシャフト14の全長に渡り設けられている。
【0070】
オーガシャフト14の掘削時に上部となる部分には、掘削土の練り付け、及び掘削液と掘削土の混合攪拌(泥土化)を目的とした練り付け筒16が、スクリュー翼12の外縁部に固定されている。
【0071】
掘削ロッド10を用いた既製杭の施工手順は、上述した掘削ロッド60を用いた既製杭の施工手順と基本的には同じである。図示は省略し施工手順のみを以下に説明する。
先ず掘削工程を実行する。具体的には、オーガヘッド24をオーガシャフト14に取り付け、オーガシャフト14の軸心を掘削位置にセットした後、掘削作業を開始する。掘削時には、掘削機84で掘削ロッド10を回転させ、適宜、掘削液をオーガヘッド24の先端から吐出させながら掘削を進行させる。掘削は、杭周固定液注入深度に到達するまで続行する。
【0072】
なお、掘削ロッド10の長さL1は、H6の空頭制限下で使用できる長さ(L1<H6)となっている。このとき、杭孔86の直径は、図8(C)に示す既製短尺杭88の外径より僅かに大きくされている。これにより、既製短尺杭88を大きな力で押し込まなくても挿入できる。掘削深度が深い場合には、掘削ロッド10を連結して掘削すればよい。
【0073】
杭孔86の掘削において、スクリュー翼12の外径寸法と、杭孔86の直径の比Rを、掘削地盤の地質を考慮した最適値に設定する。これにより、掘削ロッド10を上下方向へ反復させなくても、既述したように、掘削ロッドの回転で排土機能、攪拌機能及び練り付け機能がそれぞれ同時に発揮される。この結果、既製短尺杭88の建て込みが可能な杭孔86を容易に掘削できる。
【0074】
次に、杭周面部築造工程を実行する。具体的には、オーガヘッド24の先端から吐出される掘削液を杭周固定液に切り替え、掘削を継続する。掘削は所定深度まで継続され、杭周固定液は設計量の50%を超える程度の量を注入する。ここで、杭周固定液を注入しながら掘削する範囲が攪拌対象範囲となる。
【0075】
次に根固め部築造工程を実行する。具体的には、オーガヘッド24の先端から吐出させる杭周固定液を根固め液に切り替え、根固め液を杭孔86の掘削底に吐出する。根固め液の吐出量は、設計量の50%を超える程度の量を注入した後、残りの量を吐出させながら、根固め部の上端まで掘削ロッド10を引上げる。
【0076】
次に杭周面部築造工程を実行する。具体的には、オーガヘッド24の先端から吐出させる根固め液を、再度、杭周固定液に切り替え、杭周固定液の残りの量を、掘削ロッド10をゆっくり引き上げながら、杭周固定液注入範囲に吐出させる。杭周固定液注入範囲の上端部に到達後、杭周固定液の吐出を停止し、掘削ロッド10を地上に引上げる。
【0077】
最後に杭建て込み、定着工程を実行する。具体的には、既製短尺杭88を図8(C)に示す、空頭制限場所でも使用可能なクレーン90を用いて建て込む。即ち、クレーン90を、図8(A)の所定位置に設置し、杭孔86に既製短尺杭88を建て込む。このとき、既製短尺杭88の継手施工を行いながら、最下端を根固め部に定着させる。
これにより、建物80の軒82の軒下空間92において、既製短尺杭88を建て込むことができる。
【0078】
なお、図9(B)に示す建物80の室内空間94(天井高さH7)においても、基本的には、上述した軒下空間92の場合と同じ手順で、掘削ロッド10を用いることにより、掘削作業を行うことができる。ここに、掘削ロッド10の長さL1は、天井高さH7の空頭制限下で使用できる長さ(L1<H7)となっている。施工手順の詳細な説明は省略する。
【0079】
ここに、図9(C)は、既に掘削された掘削孔86への既製短尺杭88の建て込み作業を示している。既製短尺杭88の長さL7は、天井高さH7より小さく(L7<H7)されている。更に、天井高さH7で使用可能なクレーン90を用いることで、天井高さH7の屋内空間94の図9(B)の位置にクレーン90を設置すれば、掘削孔87の施工終了後に、既製短尺杭88の建て込みが可能となる。
【0080】
同様に、図10(A)に示すように、建物80の基礎91の下の地盤を掘削した高さH8の基礎下空間96においても、掘削機84に長さL1(L1<H8)の掘削ロッド10を取り付けて掘削作業を行うことができる。
また、杭孔86の掘削後は、図10(B)に示すように、クレーン90を用いて長さL7(L7<H8)の既製短尺杭88の建て込み作業を行うことができる。
作業手順の基本的な部分は説明済みであり、詳細な説明は省略する。
【0081】
以上説明したように、本実施の形態によれば、空頭が制限される軒下空間92、屋内空間94、基礎下空間96等下で、既製短尺杭88を建て込むことができる。他に、掘削ロッド10の上下反復が制限される狭小地等の作業空間においても、地盤を掘削することができる。
なお、掘削ロッド10を用いた掘削方法について説明したが、これに限定されることはなく、第2〜第5の実施の形態で説明した掘削ロッド30、掘削ロッド32、掘削ロッド34及び掘削ロッド58を用いてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10 掘削ロッド
12 スクリュー翼
14 オーガシャフト(ロッド部)
16 練り付け筒(練り付け攪拌体、筒体)
24 オーガヘッド(掘削ヘッド)
78 固定アーム(固定部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロッド部の外周面に設けられ、前記ロッド部の先端に取り付けられる掘削ヘッドより小径とされた螺旋状のスクリュー翼と、
内側が前記スクリュー翼の外縁部に位置し、外側が前記ロッド部回りに描く円の直径と前記掘削ヘッドの外径が略同一であり、前記ロッド部と一体となって回転する練り付け攪拌体と、
を有する掘削ロッド。
【請求項2】
前記練り付け攪拌体は閉じた筒体であり、前記筒体の内側が前記スクリュー翼の外縁部に接合されている請求項1に記載の掘削ロッド。
【請求項3】
前記練り付け攪拌体は閉じた筒体であり、前記筒体の内側が前記ロッド部の外周面から突出された固定部材に接合されている請求項1に記載の掘削ロッド。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の掘削ロッドを用いて、前記掘削ロッドの上下反復に必要なストロークが制限される作業空間で地盤を掘削する掘削方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−87582(P2013−87582A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231819(P2011−231819)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【Fターム(参考)】