採尿バッグ
【課題】ベッドフレームへの着脱を容易にするとともに、インレットチューブを通じた尿の円滑な流れを確保し得る採尿バッグを提供する。
【解決手段】可撓性シートからなるバッグ本体1と、該バッグ本体の上部に取り付けられた吊り下げ用のハンガー部5と、該ハンガー部の下端から離反した位置において前記バッグ本体の前面に設けられインレットチューブ2が結合されるドリップチェンバー3と、前記バッグ本体1の下部に取り付けられた開閉可能な排尿部6とを備え、前記ハンガー部5は、バッグ本体1の上部に沿って延び該上部に結合された保持部20と、該保持部の背面から後方へ延び下方へ曲折するフック40と、前記保持部20の下端部から前記バッグ本体1の前面外側に沿って前記ドリップチェンバー3近傍まで延びる保形プレート30とを備えていることを特徴とする採尿バッグ。
【解決手段】可撓性シートからなるバッグ本体1と、該バッグ本体の上部に取り付けられた吊り下げ用のハンガー部5と、該ハンガー部の下端から離反した位置において前記バッグ本体の前面に設けられインレットチューブ2が結合されるドリップチェンバー3と、前記バッグ本体1の下部に取り付けられた開閉可能な排尿部6とを備え、前記ハンガー部5は、バッグ本体1の上部に沿って延び該上部に結合された保持部20と、該保持部の背面から後方へ延び下方へ曲折するフック40と、前記保持部20の下端部から前記バッグ本体1の前面外側に沿って前記ドリップチェンバー3近傍まで延びる保形プレート30とを備えていることを特徴とする採尿バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者が排出する尿を尿道留置カテーテル等を通じて採取するための採尿バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
採尿バッグは、尿道留置カテーテルに接続されたインレットチューブをバッグ本体の上部に接続し、バッグ本体の下部から排出チューブを延ばしたものが一般的である。従来の採尿バッグは、例えば、特許文献1に記載されており、図9に示すように、バッグ本体101が透明又は半透明の樹脂シートで形成され、上部にインレットチューブ102が接続され、下部に排出部103が接続されている。排出部103は、この例では排出チューブとされ、先端部を差込部105に挿入することができるようになっている。バッグ本体の上端部には、吊り下げ用のハンガー部104が取り付けられている。
【0003】
この採尿バッグを使用する際は、患者の尿道に装着された尿道留置カテーテルをインレットチューブ102の先端に接続し、患者がベッドにいるときには、ハンガー部104によりバッグをベッドのフレームに吊り下げておく。そして、バッグ内に蓄積された尿を排出する際には、排出部103のチューブを差込部105から抜き出し、クリップ106を緩めて、バッグ本体内の尿を取り出す。
【0004】
採尿バッグのハンガー部104は、手で把持できるように、開口部を有する枠部104aを備えている。採尿バッグをベッドのフレームに吊り下げるには、枠部104aに紐を固定しておき、その紐をフレームに縛り付け、或いは、紐をフレームに巻き付け紐上の鉤部材で係止する。
【0005】
しかしながら、採尿バッグは、バッグの取り替え時や、患者がベッドから離れる時毎にベッドフレームに対して着脱する必要があり、紐による着脱作業は面倒であるばかりか、取付けが完全でないとベッドフレームから外れて、採尿バッグが落下するという問題をも生じる。
【0006】
これに対処するものとして、図10に示すように、ハンガー部104の背面に後方へ延びるフック107を設けたものが知られている。この採尿バッグは、単にフック107をベッドフレームFに係止すればよく落下し難い。しかしながら、次の問題を有していた。
【特許文献1】特開平9−201411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
採尿バッグのバッグ本体101には、インレットチューブを取付けるためのドリップチェンバー108が設けられている。ドリップチェンバー108は、バッグ本体から前方へ椀状に膨らんだ形状をなし、内部に空間を確保して尿を円滑にバッグ内に導く役割をする。一方、ハンガー部104は、バッグ本体を形成する表裏のシートをハンガー部104に沿って接着してバッグ本体に保持されている。そして、バッグ本体を形成する表裏のシートがドリップチェンバーの箇所で相互に離反して尿が流入し易くなるように、ハンガー部104は、ドリップチェンバー108から上方へ離れた位置に設けられている。インレットチューブ102は、ドリップチェンバー108から上方へ延び、ハンガー部104の上端部に設けられた保持リング109に通される。
【0008】
このように、バッグ本体上でドリップチェンバー108とハンガー部104とは離れた位置に設けられるので、バッグ本体は両者の間で屈曲しやすい。その結果、図10に示すように、採尿バッグをベッドフレームに吊り下げた状態において、インレットチューブ102は、ドリップチェンバーとハンガー部上端との間でバッグ本体と共に急角度で屈曲してしまい、その程度によっては、径方向に押し潰された形で屈曲し尿の流れを妨げることもあった。
【0009】
この他、フック107を備えた採尿バッグとしては、図11に示すように、椀状のドリップチェンバー108から上方へ筒部110を延ばし、該筒部にインレットチューブ102を接続するようにしたものもある。この構造であれば、筒部110がドリップチェンバー108上端からハンガー部104の下端を越える高さまで延びているので、ドリップチェンバー108とハンガー部104との間でバッグ本体101がインレットチューブ102を伴って急角度で屈曲するのが防止される。しかしながら、この採尿バッグは、ドリップチェンバー108に筒部110を接続した構造が複雑であり、ドリップチェンバー108を接着した状態でバッグ本体を形成した後に、さらに筒部110を接続するという手間を要し、製造工程も複雑化するという難点があった。
【0010】
したがって、本発明は、ベッドフレームへの着脱を容易にするとともに、製造容易な構造に基づいてインレットチューブを通じた尿の円滑な流れを確保し得る採尿バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、前記目的を達成するため、可撓性シートからなるバッグ本体と、該バッグ本体の上部に取り付けられた吊り下げ用のハンガー部と、該ハンガー部の下端から離反した位置において前記バッグ本体の前面に設けられ、インレットチューブが結合されるドリップチェンバーと、前記バッグ本体の下部に設けられた開閉可能な排尿部とを備え、前記ハンガー部は、バッグ本体の上部に沿って延び該上部に結合された保持部と、該保持部の背面から後方へ延びた吊り下げ用のフックと、前記保持部の下端部から前記バッグ本体の前面外側に沿って前記ドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートとを備えていることを特徴とする採尿バッグを提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る採尿バッグは、吊り下げ用のハンガー部が、バッグ本体の上部に沿って延び該上部に結合された保持部と、該係合部の背面から後方へ延びた吊り下げ用のフックとを備えているので、該フックによりベッドフレームに容易に係止することができる。また、保持部の下端部からバッグ本体の前面外側に沿ってドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートを備えているので、ハンガー部の下端から離反した位置にドリップチェンバーが設けられているにも拘わらず、可撓性のバッグ本体は、ドリップチェンバーとハンガー部との間で屈曲し難い状態となる。その結果、ドリップチェンバーから延びるインレットチューブがバッグ本体に伴われて急角度に屈曲するという状態が防止される。この場合、保形プレートはバッグ本体の前面外側に沿って延びているので、尿の蓄積と共にバッグが膨らむのを妨げない。このようにして、本発明に係る採尿バッグにおいては、インレットチューブを通じた尿の円滑な流れが確保される。この効果は、保持部の下端部からバッグ本体の前面外側に沿ってドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートを設ける構造で得られるので、製造も容易である。
【0013】
さらに、保形プレートが、保持部の上端に回動可能に結合されたフラップ状に形成され、バッグ本体の前面において保持部に重なる重なり位置及び該重なり位置から前側乃至上方へ開いた開放位置を取ることができるようにすれば、保持部を樹脂成形する場合、保形プレートを保持部に対して平らに開いた位置とし保持部と保形プレートとの境界部を屈曲可能な厚さとして一体成形することができ、製造がより容易であり、コスト低減の点からも極めて有利である。採尿バッグの組立ては、保持部をバッグ本体の表裏シートの接着等により固定し、保形プレートをバッグ本体の前面外側に沿う状態にして保持部に重ね合わせるというようにして行なうことができる。そして、係止部により保形プレートを前記重なり位置に固定すればよい。
【0014】
フックは、保持部と一体成形してもよいが、保持部に対して着脱可能とすることもできる。後者の場合は、保持部から背面側へ突出するフックを別個に樹脂成形することができ、保持部及び保形プレートは、全体として平らな形状であるので一体成形がより容易となる。
【0015】
フックは係止部を兼ねるように構成することもできる。この場合は、保持部及び保形プレートの各々には、前記重なり位置において相互に一致する箇所に貫通孔が形成される。そして、フックは、前方へ突出し先端に屈曲部を有する突出部を有し、該突出部を前記保持部及び保形プレートの貫通孔に通した後、前記保持部に沿ってずらすように移動することにより保形プレートから突出した屈曲部が該保形プレートの前面に係合するように形成される。これにより、構造が簡略化され製造の容易化及びコストの低減がさらに促進される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図1、図2及び図3は、本発明の一実施形態に係る採尿バッグを示している。この採尿バッグは、尿を収容するためのバッグ本体1と、インレットチューブ2を結合し得るようにバッグ本体1に設けられたドリップチェンバー3と、バッグ本体1の下部に設けられた排尿部6と、バッグ本体の上端部に取り付けられたハンガー部5とを備えている。
【0017】
バッグ本体1は、2枚の樹脂シートを周縁部で溶着して袋状に形成されており、インレットチューブ2は、バッグ本体1上部のドリップチェンバー3から延び、先端部に尿道留置カテーテルを接続できるようになっている。排尿部6は、バッグ本体1の下部から延びた樹脂製の短管61aにゴム製チューブ61bを接続した排尿管61と、バッグ本体1に取り付けられスライダー62aを手指で操作することにより排尿管61のゴム製チューブの開閉を行なうバルブ装置62とを備えている。したがって、尿はインレットチューブ2を通じてバッグ本体1に蓄積し、蓄積した尿は、バルブ装置62を開くことにより、採尿バッグをベッドフレームに吊り下げたまま排出することができる。
【0018】
ドリップチェンバー3は、椀状部11を備え、その開口縁がバッグ本体に結合されている。椀状部11の上部からは短管12が上方へ延び、その先端にインレットチューブ2が結合される。ドリップチェンバー3は、バッグ本体を形成する表裏のシートがドリップチェンバーの箇所で相互に離反して尿が流入し易くなるように、ハンガー部5から下方へ離れた位置に設けられている。
【0019】
ハンガー部5は、バッグ本体1の上部に結合される保持部20と、該保持部の下端から延びる保形プレート30と、保持部20の背面から後方へ延びたフック40とを備えている。
【0020】
保持部20は、図4、図5及び図6に示すように、全体として平坦な板状に形成され、バッグ本体1の上部に沿って細長く延びる結合部21と、該結合部の中央部から上方へ隆起した枠部22とを備えている。結合部21は、該結合部の下縁に沿ってバッグ本体1が線状に溶着されることにより、バッグ本体上縁の溶着部との間に固定されている。枠部22は、水平方向に間隔をおいて把持用の開口部223が設けられ、手指を該開口部223に係止して採尿バッグを手に持つことができるようになっている。また、保持部20の水平方向中心部には、上下2箇所にフック取り付け用の貫通孔221、222が設けられている。
【0021】
保形プレート30は、枠部22の上端に薄肉部31を介して結合されてフラップ状に形成され、該薄肉部をヒンジとして回動可能となっている。この回動により、保形プレート30は、バッグ本体1の前面において保持部20に重なる重なり位置及び該重なり位置から前側さらには上方へ開いた開放位置を取ることができる。保形プレート30は、インレットチューブ2を保持し得る幅を有し、その長さは、前記重なり位置において下端部が少なくともドリップチェンバー3の上端近傍に達するように決められる。この実施形態においては、保形プレート30の先端部は、前記重なり位置においてドリップチェンバー3の上縁部を僅かな距離をおいて囲む凹形状とされている。さらに、保形プレート30には、保持部20との重なり位置にあるときに、保持部20の貫通孔221,222と各々一致する箇所に貫通孔301,302が形成されている。貫通孔301の中には、薄肉部31から延びる保持リング32が形成されている。保持リング32は先端に切れ目が設けられており、該切れ目を通して挿入されたインレットチューブ2を保持するようになっている。
【0022】
フック40は、保持部20に対して着脱可能とされており、取付け状態において保持部の背面に沿って上下方向に延びる基部41、該基部の上端から後方へ水平状に延びる横部材42及びその先端から下方へ延びる縦部材43を備えている。基部41の前面には、上下2箇所に前方へ延びる突出部44,45が設けられている。突出部44,45は各々先端に屈曲部441,451を有し鉤状に形成されている。突出部44,45及びその屈曲部441,451は、重なり位置にある保持部20及び保形プレート30に対し、保持部20背面から貫通孔221,222及び301,302に挿入可能であり、挿入状態で屈曲部441は貫通孔301内にあり,屈曲部451は保形プレート30から突出する。そして、フック40を保持部の背面に沿ってずらすように移動することにより屈曲部451が保形プレート30の前面に係合するように形成されている。貫通孔221及び301は、該孔内で屈曲部441が移動し得るように、屈曲部441より寸法が大きくされている。屈曲部441と貫通孔221との嵌合による位置決め及び屈曲部451と保形プレート30の前面との係合により、フック40は保持部20に取り付けられ。これと共に、フック40により保形プレート30は保持部20に対し重なり位置で固定されるのであり、フック40はこの固定のための係止部を兼ねている。
【0023】
保形プレート30は、前述のように、保持部20に対して薄肉部31により回動可能とされており、図6に示すように上方へ開いた位置とすることもできる。この状態では、フック40が取り外され、全体として平らな状態となっているので、保持部20及び保形プレート30は樹脂による一体成形を容易に行なうことができる。
【0024】
バッグ本体1の前面には、小径の通気部50が設けられている。これは、尿の収容及び排出に伴って生じるバッグ本体の変形時にバッグ内外の空気の出入りを許容することにより、バッグ本体の変形を容易にするためである。このためにバッグ本体に小径の開口が形成され、これを遮水性且つ通気性のエアフィルタで覆っている。
【0025】
この採尿バッグは、次のようにして製造することができる。先ず図8(1)に示すように、前面となるシート1Aに対し、ドリップチェンバー3、排尿部6、通気部50に対応して開口3H、4H、50Hを形成する。次に、図8(2)に示すように、前述の開口の位置に各々ドリップチェンバー3、樹脂製の短管61a、通気部50用フィルタを接着する。そして、図8(3)に示すように、シート1Aの下に背面となるシート1Bを置き、両シートの間にハンガー部5を位置決めする。この時、ハンガー部5は、保形プレート30を保持部20からほぼ180度に開いて平らに位置させる。これを、図8(4)に示すように、溶着機P1,P2の間に配置する。溶着機は、バッグ本体1の外周の輪郭及びハンガー部5の下縁に沿う線の位置でシート1A,1Bを超音波溶着する溶着部、及びバッグ本体1外周に沿って切断する切断刃を備えている。したがって、溶着機P1,P2による圧締により、バッグ本体1にハンガー部5が固定された状態でバッグ本体が形成される。その後、図8(5)に示すように、これを溶着機から取り出す。そして、図8(6)に示すように、保形プレート30を保持部20に重ねるように折り曲げ、別途用意したフック40の突出部44,45を貫通孔221,222及び301,302に挿入し、ずらすように移動することにより、保形プレート30は重なり位置に固定され、フック40は保持部20に取り付けられる。排尿管61にはバルブ装置62を取付け、排尿部6を完成させる。インレットチューブ2は、この後、ドリップチェンバー3の短管12に取り付けられる。
【0026】
この採尿バッグは、図7に示すように、フック40によりベッドフレームFに容易に係止することができる。また、保形プレート30が保持部20の下端部からバッグ本体の前面外側に沿ってドリップチェンバー3近傍まで延びているので、バッグ本体は、ドリップチェンバーとハンガー部との間で屈曲し難い。その結果、インレットチューブ2がバッグ本体1に伴われて急角度に屈曲するという状態が防止され、インレットチューブを通じた尿の円滑な流れが確保される。また、フック40が保持部20の上端部に位置している図示例のように、フックの吊り掛け部をハンガー部の上部に設けることにより、バッグ本体の屈曲がより少なくなり安定した吊り下げ状態が得られる。
【0027】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、保形プレート30を保持部20への重なり位置に固定する係止部は、フック40が兼ねる形態の他、図4に一点鎖線で示すように、保形プレート30の一部を弾性変形して受け入れて固定する係止片60を保持部に設ける等、独立して設けることもできる。また、保形プレート30は、保形部20と一体から分離した部材とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る採尿バッグの正面図である。
【図2】図1に示した採尿バッグの側面図である。
【図3】図1に示した採尿バッグの背面から見た斜視図である。
【図4】図1に示した採尿バッグに使用されるハンガー部の斜視図である。
【図5】図4に示したハンガー部を分解して示す斜視図である。
【図6】図4に示したハンガー部について保形プレートを開いた状態で示す斜視図である。
【図7】図1に示した採尿バッグの使用状態を示す側面図である。
【図8】図1に示した採尿バッグの製造工程の説明図である。
【図9】従来の採尿バッグの一例を示す斜視図である。
【図10】従来の採尿バッグの他の例を示す斜視図である。
【図11】図10に示した従来の採尿バッグの使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 バッグ本体
2 インレットチューブ
3 ドリップチェンバー
5 ハンガー部
6 排尿部
20 保持部
30 保形プレート
40 フック
44,45 突出部(係止部)
61 排尿管
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者が排出する尿を尿道留置カテーテル等を通じて採取するための採尿バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
採尿バッグは、尿道留置カテーテルに接続されたインレットチューブをバッグ本体の上部に接続し、バッグ本体の下部から排出チューブを延ばしたものが一般的である。従来の採尿バッグは、例えば、特許文献1に記載されており、図9に示すように、バッグ本体101が透明又は半透明の樹脂シートで形成され、上部にインレットチューブ102が接続され、下部に排出部103が接続されている。排出部103は、この例では排出チューブとされ、先端部を差込部105に挿入することができるようになっている。バッグ本体の上端部には、吊り下げ用のハンガー部104が取り付けられている。
【0003】
この採尿バッグを使用する際は、患者の尿道に装着された尿道留置カテーテルをインレットチューブ102の先端に接続し、患者がベッドにいるときには、ハンガー部104によりバッグをベッドのフレームに吊り下げておく。そして、バッグ内に蓄積された尿を排出する際には、排出部103のチューブを差込部105から抜き出し、クリップ106を緩めて、バッグ本体内の尿を取り出す。
【0004】
採尿バッグのハンガー部104は、手で把持できるように、開口部を有する枠部104aを備えている。採尿バッグをベッドのフレームに吊り下げるには、枠部104aに紐を固定しておき、その紐をフレームに縛り付け、或いは、紐をフレームに巻き付け紐上の鉤部材で係止する。
【0005】
しかしながら、採尿バッグは、バッグの取り替え時や、患者がベッドから離れる時毎にベッドフレームに対して着脱する必要があり、紐による着脱作業は面倒であるばかりか、取付けが完全でないとベッドフレームから外れて、採尿バッグが落下するという問題をも生じる。
【0006】
これに対処するものとして、図10に示すように、ハンガー部104の背面に後方へ延びるフック107を設けたものが知られている。この採尿バッグは、単にフック107をベッドフレームFに係止すればよく落下し難い。しかしながら、次の問題を有していた。
【特許文献1】特開平9−201411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
採尿バッグのバッグ本体101には、インレットチューブを取付けるためのドリップチェンバー108が設けられている。ドリップチェンバー108は、バッグ本体から前方へ椀状に膨らんだ形状をなし、内部に空間を確保して尿を円滑にバッグ内に導く役割をする。一方、ハンガー部104は、バッグ本体を形成する表裏のシートをハンガー部104に沿って接着してバッグ本体に保持されている。そして、バッグ本体を形成する表裏のシートがドリップチェンバーの箇所で相互に離反して尿が流入し易くなるように、ハンガー部104は、ドリップチェンバー108から上方へ離れた位置に設けられている。インレットチューブ102は、ドリップチェンバー108から上方へ延び、ハンガー部104の上端部に設けられた保持リング109に通される。
【0008】
このように、バッグ本体上でドリップチェンバー108とハンガー部104とは離れた位置に設けられるので、バッグ本体は両者の間で屈曲しやすい。その結果、図10に示すように、採尿バッグをベッドフレームに吊り下げた状態において、インレットチューブ102は、ドリップチェンバーとハンガー部上端との間でバッグ本体と共に急角度で屈曲してしまい、その程度によっては、径方向に押し潰された形で屈曲し尿の流れを妨げることもあった。
【0009】
この他、フック107を備えた採尿バッグとしては、図11に示すように、椀状のドリップチェンバー108から上方へ筒部110を延ばし、該筒部にインレットチューブ102を接続するようにしたものもある。この構造であれば、筒部110がドリップチェンバー108上端からハンガー部104の下端を越える高さまで延びているので、ドリップチェンバー108とハンガー部104との間でバッグ本体101がインレットチューブ102を伴って急角度で屈曲するのが防止される。しかしながら、この採尿バッグは、ドリップチェンバー108に筒部110を接続した構造が複雑であり、ドリップチェンバー108を接着した状態でバッグ本体を形成した後に、さらに筒部110を接続するという手間を要し、製造工程も複雑化するという難点があった。
【0010】
したがって、本発明は、ベッドフレームへの着脱を容易にするとともに、製造容易な構造に基づいてインレットチューブを通じた尿の円滑な流れを確保し得る採尿バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、前記目的を達成するため、可撓性シートからなるバッグ本体と、該バッグ本体の上部に取り付けられた吊り下げ用のハンガー部と、該ハンガー部の下端から離反した位置において前記バッグ本体の前面に設けられ、インレットチューブが結合されるドリップチェンバーと、前記バッグ本体の下部に設けられた開閉可能な排尿部とを備え、前記ハンガー部は、バッグ本体の上部に沿って延び該上部に結合された保持部と、該保持部の背面から後方へ延びた吊り下げ用のフックと、前記保持部の下端部から前記バッグ本体の前面外側に沿って前記ドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートとを備えていることを特徴とする採尿バッグを提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る採尿バッグは、吊り下げ用のハンガー部が、バッグ本体の上部に沿って延び該上部に結合された保持部と、該係合部の背面から後方へ延びた吊り下げ用のフックとを備えているので、該フックによりベッドフレームに容易に係止することができる。また、保持部の下端部からバッグ本体の前面外側に沿ってドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートを備えているので、ハンガー部の下端から離反した位置にドリップチェンバーが設けられているにも拘わらず、可撓性のバッグ本体は、ドリップチェンバーとハンガー部との間で屈曲し難い状態となる。その結果、ドリップチェンバーから延びるインレットチューブがバッグ本体に伴われて急角度に屈曲するという状態が防止される。この場合、保形プレートはバッグ本体の前面外側に沿って延びているので、尿の蓄積と共にバッグが膨らむのを妨げない。このようにして、本発明に係る採尿バッグにおいては、インレットチューブを通じた尿の円滑な流れが確保される。この効果は、保持部の下端部からバッグ本体の前面外側に沿ってドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートを設ける構造で得られるので、製造も容易である。
【0013】
さらに、保形プレートが、保持部の上端に回動可能に結合されたフラップ状に形成され、バッグ本体の前面において保持部に重なる重なり位置及び該重なり位置から前側乃至上方へ開いた開放位置を取ることができるようにすれば、保持部を樹脂成形する場合、保形プレートを保持部に対して平らに開いた位置とし保持部と保形プレートとの境界部を屈曲可能な厚さとして一体成形することができ、製造がより容易であり、コスト低減の点からも極めて有利である。採尿バッグの組立ては、保持部をバッグ本体の表裏シートの接着等により固定し、保形プレートをバッグ本体の前面外側に沿う状態にして保持部に重ね合わせるというようにして行なうことができる。そして、係止部により保形プレートを前記重なり位置に固定すればよい。
【0014】
フックは、保持部と一体成形してもよいが、保持部に対して着脱可能とすることもできる。後者の場合は、保持部から背面側へ突出するフックを別個に樹脂成形することができ、保持部及び保形プレートは、全体として平らな形状であるので一体成形がより容易となる。
【0015】
フックは係止部を兼ねるように構成することもできる。この場合は、保持部及び保形プレートの各々には、前記重なり位置において相互に一致する箇所に貫通孔が形成される。そして、フックは、前方へ突出し先端に屈曲部を有する突出部を有し、該突出部を前記保持部及び保形プレートの貫通孔に通した後、前記保持部に沿ってずらすように移動することにより保形プレートから突出した屈曲部が該保形プレートの前面に係合するように形成される。これにより、構造が簡略化され製造の容易化及びコストの低減がさらに促進される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図1、図2及び図3は、本発明の一実施形態に係る採尿バッグを示している。この採尿バッグは、尿を収容するためのバッグ本体1と、インレットチューブ2を結合し得るようにバッグ本体1に設けられたドリップチェンバー3と、バッグ本体1の下部に設けられた排尿部6と、バッグ本体の上端部に取り付けられたハンガー部5とを備えている。
【0017】
バッグ本体1は、2枚の樹脂シートを周縁部で溶着して袋状に形成されており、インレットチューブ2は、バッグ本体1上部のドリップチェンバー3から延び、先端部に尿道留置カテーテルを接続できるようになっている。排尿部6は、バッグ本体1の下部から延びた樹脂製の短管61aにゴム製チューブ61bを接続した排尿管61と、バッグ本体1に取り付けられスライダー62aを手指で操作することにより排尿管61のゴム製チューブの開閉を行なうバルブ装置62とを備えている。したがって、尿はインレットチューブ2を通じてバッグ本体1に蓄積し、蓄積した尿は、バルブ装置62を開くことにより、採尿バッグをベッドフレームに吊り下げたまま排出することができる。
【0018】
ドリップチェンバー3は、椀状部11を備え、その開口縁がバッグ本体に結合されている。椀状部11の上部からは短管12が上方へ延び、その先端にインレットチューブ2が結合される。ドリップチェンバー3は、バッグ本体を形成する表裏のシートがドリップチェンバーの箇所で相互に離反して尿が流入し易くなるように、ハンガー部5から下方へ離れた位置に設けられている。
【0019】
ハンガー部5は、バッグ本体1の上部に結合される保持部20と、該保持部の下端から延びる保形プレート30と、保持部20の背面から後方へ延びたフック40とを備えている。
【0020】
保持部20は、図4、図5及び図6に示すように、全体として平坦な板状に形成され、バッグ本体1の上部に沿って細長く延びる結合部21と、該結合部の中央部から上方へ隆起した枠部22とを備えている。結合部21は、該結合部の下縁に沿ってバッグ本体1が線状に溶着されることにより、バッグ本体上縁の溶着部との間に固定されている。枠部22は、水平方向に間隔をおいて把持用の開口部223が設けられ、手指を該開口部223に係止して採尿バッグを手に持つことができるようになっている。また、保持部20の水平方向中心部には、上下2箇所にフック取り付け用の貫通孔221、222が設けられている。
【0021】
保形プレート30は、枠部22の上端に薄肉部31を介して結合されてフラップ状に形成され、該薄肉部をヒンジとして回動可能となっている。この回動により、保形プレート30は、バッグ本体1の前面において保持部20に重なる重なり位置及び該重なり位置から前側さらには上方へ開いた開放位置を取ることができる。保形プレート30は、インレットチューブ2を保持し得る幅を有し、その長さは、前記重なり位置において下端部が少なくともドリップチェンバー3の上端近傍に達するように決められる。この実施形態においては、保形プレート30の先端部は、前記重なり位置においてドリップチェンバー3の上縁部を僅かな距離をおいて囲む凹形状とされている。さらに、保形プレート30には、保持部20との重なり位置にあるときに、保持部20の貫通孔221,222と各々一致する箇所に貫通孔301,302が形成されている。貫通孔301の中には、薄肉部31から延びる保持リング32が形成されている。保持リング32は先端に切れ目が設けられており、該切れ目を通して挿入されたインレットチューブ2を保持するようになっている。
【0022】
フック40は、保持部20に対して着脱可能とされており、取付け状態において保持部の背面に沿って上下方向に延びる基部41、該基部の上端から後方へ水平状に延びる横部材42及びその先端から下方へ延びる縦部材43を備えている。基部41の前面には、上下2箇所に前方へ延びる突出部44,45が設けられている。突出部44,45は各々先端に屈曲部441,451を有し鉤状に形成されている。突出部44,45及びその屈曲部441,451は、重なり位置にある保持部20及び保形プレート30に対し、保持部20背面から貫通孔221,222及び301,302に挿入可能であり、挿入状態で屈曲部441は貫通孔301内にあり,屈曲部451は保形プレート30から突出する。そして、フック40を保持部の背面に沿ってずらすように移動することにより屈曲部451が保形プレート30の前面に係合するように形成されている。貫通孔221及び301は、該孔内で屈曲部441が移動し得るように、屈曲部441より寸法が大きくされている。屈曲部441と貫通孔221との嵌合による位置決め及び屈曲部451と保形プレート30の前面との係合により、フック40は保持部20に取り付けられ。これと共に、フック40により保形プレート30は保持部20に対し重なり位置で固定されるのであり、フック40はこの固定のための係止部を兼ねている。
【0023】
保形プレート30は、前述のように、保持部20に対して薄肉部31により回動可能とされており、図6に示すように上方へ開いた位置とすることもできる。この状態では、フック40が取り外され、全体として平らな状態となっているので、保持部20及び保形プレート30は樹脂による一体成形を容易に行なうことができる。
【0024】
バッグ本体1の前面には、小径の通気部50が設けられている。これは、尿の収容及び排出に伴って生じるバッグ本体の変形時にバッグ内外の空気の出入りを許容することにより、バッグ本体の変形を容易にするためである。このためにバッグ本体に小径の開口が形成され、これを遮水性且つ通気性のエアフィルタで覆っている。
【0025】
この採尿バッグは、次のようにして製造することができる。先ず図8(1)に示すように、前面となるシート1Aに対し、ドリップチェンバー3、排尿部6、通気部50に対応して開口3H、4H、50Hを形成する。次に、図8(2)に示すように、前述の開口の位置に各々ドリップチェンバー3、樹脂製の短管61a、通気部50用フィルタを接着する。そして、図8(3)に示すように、シート1Aの下に背面となるシート1Bを置き、両シートの間にハンガー部5を位置決めする。この時、ハンガー部5は、保形プレート30を保持部20からほぼ180度に開いて平らに位置させる。これを、図8(4)に示すように、溶着機P1,P2の間に配置する。溶着機は、バッグ本体1の外周の輪郭及びハンガー部5の下縁に沿う線の位置でシート1A,1Bを超音波溶着する溶着部、及びバッグ本体1外周に沿って切断する切断刃を備えている。したがって、溶着機P1,P2による圧締により、バッグ本体1にハンガー部5が固定された状態でバッグ本体が形成される。その後、図8(5)に示すように、これを溶着機から取り出す。そして、図8(6)に示すように、保形プレート30を保持部20に重ねるように折り曲げ、別途用意したフック40の突出部44,45を貫通孔221,222及び301,302に挿入し、ずらすように移動することにより、保形プレート30は重なり位置に固定され、フック40は保持部20に取り付けられる。排尿管61にはバルブ装置62を取付け、排尿部6を完成させる。インレットチューブ2は、この後、ドリップチェンバー3の短管12に取り付けられる。
【0026】
この採尿バッグは、図7に示すように、フック40によりベッドフレームFに容易に係止することができる。また、保形プレート30が保持部20の下端部からバッグ本体の前面外側に沿ってドリップチェンバー3近傍まで延びているので、バッグ本体は、ドリップチェンバーとハンガー部との間で屈曲し難い。その結果、インレットチューブ2がバッグ本体1に伴われて急角度に屈曲するという状態が防止され、インレットチューブを通じた尿の円滑な流れが確保される。また、フック40が保持部20の上端部に位置している図示例のように、フックの吊り掛け部をハンガー部の上部に設けることにより、バッグ本体の屈曲がより少なくなり安定した吊り下げ状態が得られる。
【0027】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、保形プレート30を保持部20への重なり位置に固定する係止部は、フック40が兼ねる形態の他、図4に一点鎖線で示すように、保形プレート30の一部を弾性変形して受け入れて固定する係止片60を保持部に設ける等、独立して設けることもできる。また、保形プレート30は、保形部20と一体から分離した部材とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る採尿バッグの正面図である。
【図2】図1に示した採尿バッグの側面図である。
【図3】図1に示した採尿バッグの背面から見た斜視図である。
【図4】図1に示した採尿バッグに使用されるハンガー部の斜視図である。
【図5】図4に示したハンガー部を分解して示す斜視図である。
【図6】図4に示したハンガー部について保形プレートを開いた状態で示す斜視図である。
【図7】図1に示した採尿バッグの使用状態を示す側面図である。
【図8】図1に示した採尿バッグの製造工程の説明図である。
【図9】従来の採尿バッグの一例を示す斜視図である。
【図10】従来の採尿バッグの他の例を示す斜視図である。
【図11】図10に示した従来の採尿バッグの使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 バッグ本体
2 インレットチューブ
3 ドリップチェンバー
5 ハンガー部
6 排尿部
20 保持部
30 保形プレート
40 フック
44,45 突出部(係止部)
61 排尿管
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性シートからなるバッグ本体と、該バッグ本体の上部に取り付けられた吊り下げ用のハンガー部と、該ハンガー部の下端から離反した位置において前記バッグ本体の前面に設けられ、インレットチューブが結合されるドリップチェンバーと、前記バッグ本体の下部に設けられた開閉可能な排尿部とを備え、前記ハンガー部は、バッグ本体の上部に沿って延び該上部に結合された保持部と、該保持部の背面から後方へ延びた吊り下げ用のフックと、前記保持部の下端部から前記バッグ本体の前面外側に沿って前記ドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートとを備えていることを特徴とする採尿バッグ。
【請求項2】
前記保形プレートが、前記保持部の上端に回動可能に結合されたフラップ状に形成され、前記バッグ本体の前面において前記保持部に重なる重なり位置及び該重なり位置から前側乃至上方へ開いた開放位置を取ることができ、前記保形プレートを前記重なり位置に固定する係止部がさらに備えられていることを特徴とする請求項1に記載の採尿バッグ。
【請求項3】
前記フックが前記保持部に対して着脱可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の採尿バッグ。
【請求項4】
前記保持部及び前記保形プレートの各々には、前記保形プレートが前記重なり位置にあるときに相互に一致する箇所に貫通孔が形成され、前記フックは、前方へ突出し先端に屈曲部を有する突出部を有しており、該突出部を前記保持部及び保形プレートの貫通孔に通した後、前記保持部に沿ってずらすように移動することにより前記保形プレートから突出した前記屈曲部が該保形プレートの前面に係合可能とされ、前記係止部を兼ねていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の採尿バッグ。
【請求項1】
可撓性シートからなるバッグ本体と、該バッグ本体の上部に取り付けられた吊り下げ用のハンガー部と、該ハンガー部の下端から離反した位置において前記バッグ本体の前面に設けられ、インレットチューブが結合されるドリップチェンバーと、前記バッグ本体の下部に設けられた開閉可能な排尿部とを備え、前記ハンガー部は、バッグ本体の上部に沿って延び該上部に結合された保持部と、該保持部の背面から後方へ延びた吊り下げ用のフックと、前記保持部の下端部から前記バッグ本体の前面外側に沿って前記ドリップチェンバー近傍まで延びる保形プレートとを備えていることを特徴とする採尿バッグ。
【請求項2】
前記保形プレートが、前記保持部の上端に回動可能に結合されたフラップ状に形成され、前記バッグ本体の前面において前記保持部に重なる重なり位置及び該重なり位置から前側乃至上方へ開いた開放位置を取ることができ、前記保形プレートを前記重なり位置に固定する係止部がさらに備えられていることを特徴とする請求項1に記載の採尿バッグ。
【請求項3】
前記フックが前記保持部に対して着脱可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の採尿バッグ。
【請求項4】
前記保持部及び前記保形プレートの各々には、前記保形プレートが前記重なり位置にあるときに相互に一致する箇所に貫通孔が形成され、前記フックは、前方へ突出し先端に屈曲部を有する突出部を有しており、該突出部を前記保持部及び保形プレートの貫通孔に通した後、前記保持部に沿ってずらすように移動することにより前記保形プレートから突出した前記屈曲部が該保形プレートの前面に係合可能とされ、前記係止部を兼ねていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の採尿バッグ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−66228(P2009−66228A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238447(P2007−238447)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】
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