接合金物及びこれを用いたパネル接合方法
【課題】本発明の目的は、梁の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性が良好となるように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法を提供することにある。
【解決手段】パネルPを建物躯体の構造物Hに連結するための接合金物Sに関する。
接合金物Sは、架橋部3と、架橋部3より略垂直に起立し、横枠W1に連結されるパネル連結部1と、架橋部3より、パネル連結部1が起立する方向と同方向に向けて、パネル連結部1と略平行に対向するよう略垂直に起立し、構造物Hに連結される構造物連結部2と、を備えて構成され、パネル連結部1の自由端部には、架橋部3が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
【解決手段】パネルPを建物躯体の構造物Hに連結するための接合金物Sに関する。
接合金物Sは、架橋部3と、架橋部3より略垂直に起立し、横枠W1に連結されるパネル連結部1と、架橋部3より、パネル連結部1が起立する方向と同方向に向けて、パネル連結部1と略平行に対向するよう略垂直に起立し、構造物Hに連結される構造物連結部2と、を備えて構成され、パネル連結部1の自由端部には、架橋部3が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルを建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に連結するための接合金物及びこれを用いたパネル接合方法に関し、特に、梁の種類によってボルト位置を変更する必要のないように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な住宅建築においては、界壁等としてパネルが使用されることがある。
このパネルは、建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に取付けられることにより立設される。
このように、パネルを鋼製の構造物に取付けるためには、一般的に金物が使用されることが多く、パネルを簡易に取付けるための金物が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、壁パネルの取付構造および取付金具が開示されている。
本技術に係る取付金具は、ボルト挿通部を有する矩形状の取付片と、この取付片の相対向する両側縁から同方向に折り曲げられたリブ片とでコ字形状に形成されている。
このリブ片の下端部が、水平梁に固定された定規鋼材に溶接により固定される。
また、取付片を壁パネルに当接させて、ボルト挿通孔からボルト留めすることにより、取付金具に壁パネルが取付られる。
このようにして、取付金具(定規鋼材)を介して、壁パネルが水平梁に取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−220240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術では、溶接により取付金具を水平梁(若しくは、定規鋼材)に取付ける必要があるため、作業が煩雑であり、コストも高くなる。
また、溶接を行うための技術が必要であるとともに、溶接のための時間も必要となり、施工に時間を要するという問題点もあった。
【0006】
また、様々な金物を介して梁にパネルを取付けることができるが、様々な施工条件に対応することができないという問題点もあった。
つまり、梁には様々な種類があり、溝形綱、H形綱等が使用されるが、これらに対応するためには、ボルト孔の位置を各々に対して変更する必要性があった。
【0007】
また、パネルに金物を取付けた状態で輸送や保管を行う際、この金物の厚みが金物の厚みを超える場合には、その超えた厚み分占有体積が増大するため、輸送コストが大きくなるとともに、保管する際にも保管コストが増大するという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、梁の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性が良好となるように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、パネルに接合金物を取付けて輸送及び保管を行う際に、占有体積を小さくし、輸送性及び保管性を向上させることができる接合金物及びこれを用いたパネル接合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、請求項1に係る接合金物によれば、縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを建物躯体の構造物に連結するための接合金物であって、該接合金物は、平板状の架橋部と、該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、前記架橋部より、前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部と、を備えて構成され、前記パネル連結部の自由端部には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片が形成されていることにより解決される。
【0010】
また、上記課題は、請求項5に記載のパネル接合方法によれば、縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを、接合金物を介して、建物躯体の構造物に連結するためのパネル連結方法であって、前記接合金物は、平板状の架橋部と、該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、前記架橋部より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部とを備えて構成されており、前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定する第1の工程と、前記構造物連結部を前記躯体の前記構造物に積層して固定する第2の工程とを備えることにより解決される。
【0011】
このように、本発明における接合金物によれば、パネル連結部にパネルの横枠を固定し、構造物連結部に建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)を固定することで、この接合金物を介してパネルを建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に簡易に固定することができる。
また、パネル連結部の自由端部には、架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片が形成されている。
つまり、回転止め片は、構造物連結部が形成される側とは逆方向に起立しており、換言すれば、横枠が積層される側に向けて起立していることになる。
このため、本発明に係る接合金物は、この回転止め片が横枠側面に当接する位置までしか回転しない。
このように、この回転止め片がストッパーとなり、接合金物のオーバーランを防止することができる。
【0012】
なお、パネルは、空間を仕切るためのものであればよく、部屋を区切る界壁、一般的に空間を仕切る間仕切り壁、天井を仕切る天井パネル等、どのような用途のパネルであってもよい。
更に、パネルとは、工場等により事前に組み立てられて出荷されるもの、現場にて組み立てられて使用されるもの双方を含む概念であり、特に製造形態や出荷形態等は問わない。
【0013】
また、請求項1に記載の接合金物において、前記構造物連結部には、該構造物連結部と前記構造物とを連結するための構造物連結部材を貫通させるための構造物連結部材固定孔が少なくとも一個形成されている。
【0014】
更に、請求項1に記載の接合金物において、前記パネル連結部には、該パネル連結部と前記横枠とを連結するためのパネル連結部材を貫通させるためのパネル連結部材固定孔が少なくとも一個形成されている。
【0015】
このように構成されていることによって、接合金物をパネル及び建物躯体の構造物に固定する際には、溶接を必要とせず、例えば、ボルト留めによって簡易に固定することができる。
よって、溶接設備や、溶接を行うための技術を有する職人を必要とせず、建築コストを低減することができる。
【0016】
また、具体的には、請求項1に記載の接合金物において、前記架橋部は、略矩形状板体であり、前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されており、前記回転止め片は、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側に、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として構成されていると好適である。
【0017】
更に、具体的には、請求項5に記載のパネル接合方法において、前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されるとともに、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として回転止め片が形成されており、前記第1の工程では、前記横枠の側面に前記回転止め片を係止した状態で前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定し、前記第2の工程では、前記パネル連結部と前記横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、前記パネル連結部に少なくとも一個形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、前記躯体の前記構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させるよう構成されていると好適である。
【0018】
このように構成されていると、横枠の側面に回転止め片を係止した状態でパネル連結部に横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定しておき、施工現場において、パネル連結部と横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、パネル連結部に形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、躯体の構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させることができる。
よって、躯体の構造物の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず、施工性が良好となる。
また、仮固定の段階では、占有体積が最小となる位置で接合金物を取付けておき、施工現場において、接合金物を必要な位置へ調整することができる。
【0019】
このように、建物躯体の構造物の種類によってパネルの貫通孔位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性を良好とするという目的を、より簡易かつ効果的に達成することができる。
また、パネルに接合金物を取付けて輸送及び保管を行う際に、占有体積を小さくし、輸送性及び保管性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、パネル連結部にパネルの横枠を固定し、構造物連結部に建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)を固定することで、この接合金物を介してパネルを建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に簡易に固定することができる。
また、パネル連結部の自由端部には、構造物連結部が形成される側とは逆方向に起立した(つまり、横枠が積層される側に向けて起立した)回転止め片が形成されている。
このため、本発明に係る接合金物は、この回転止め片が横枠側面に当接する位置までしか回転せず、この回転止め片がストッパーとなり、接合金物のオーバーランを防止することができる。
更に、ボルト固定できるため、施工現場での溶接のような煩雑な作業が不要となる。
【0021】
また、横枠の側面に回転止め片を係止した状態でパネル連結部に横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定しておき、施工現場において、パネル連結部と横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、パネル連結部に形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、躯体の構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させることができるため、躯体の構造物の種類によってボルト位置を変更することが不要となる。
また、このように接合部材を回転させることができるため、仮固定の段階では、占有体積が最小となる位置に接合金物を取付けておき、施工現場において、接合金物を必要な位置へ調整することができる。
よって、良好な施工性を確保することができるとともに、輸送時及び保管時の占有体積を小さくして、輸送性及び保管性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る接合金物の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る接合金物の4面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る接合金物の使用方法を示す分解説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る接合金物での接合状態を示す要部説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る接合金物での接合状態の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る溝形鋼への接合金物の接合状態を示す要部説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る工場取付時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図である。
【図8】図7のD部分の拡大図である。
【図9】図7のE部分の拡大図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る現場施工時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図である。
【図11】図10のD部分の拡大図である。
【図12】図10のE部分の拡大図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る接合金物が取付けられたパネルの厚さの違いを示す説明図である。
【図14】接合金物の第1改変例を示す斜視図である。
【図15】第1改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図16】接合金物の第2改変例を示す斜視図である。
【図17】第2改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図18】接合金物の第3改変例を示す斜視図である。
【図19】第3改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図20】接合金物の第4改変例を示す斜視図である。
【図21】第4改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図22】接合金物の第5改変例を示す斜視図である。
【図23】第5改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、各部材の材質・配置等、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、梁の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性が良好となるように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法に関するものである。
【0024】
図1乃至図23は、本発明に係る一実施形態を示すものであり、図1は接合金物の斜視図、図2は接合金物の4面図、図3は接合金物の使用方法を示す分解説明図、図4は接合金物での接合状態を示す要部説明図、図5は接合金物での接合状態の一例を示す説明図、図6は溝形鋼への接合金物の接合状態を示す要部説明図、図7は工場取付時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図、図8は図7のD部分の拡大図、図9は図7のE部分の拡大図、図10は現場施工時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図、図11は図10のD部分の拡大図、図12は図10のE部分の拡大図、図13は厚さの違いを示す説明図、図14は接合金物の第1改変例を示す斜視図、図15は第1改変例に係る接合金物を示す4面図、図16は接合金物の第2改変例を示す斜視図、図17は第2改変例に係る接合金物を示す4面図、図18は接合金物の第3改変例を示す斜視図、図19は第3改変例に係る接合金物を示す4面図、図20は接合金物の第4改変例を示す斜視図、図21は第4改変例に係る接合金物を示す4面図、図22は接合金物の第5改変例を示す斜視図、図23は第5改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【0025】
なお、パネルとは、空間を仕切るためのものであればよく、部屋を区切る界壁、一般的に空間を仕切る間仕切り壁、天井を仕切る天井パネル等、どのような用途のパネルであってもよい。
更に、パネルとは、工場等により事前に組み立てられて出荷されるもの、現場にて組み立てられて使用されるもの双方を含む概念であり、特に製造形態や出荷形態等は問わない。
本実施形態においては、工場により事前に組み立てられ、施工現場に出荷されて使用されるものを例示した。
施工現場で組み立てた場合であっても、保管等のため、初期手順としては、接合金物Sを占有体積が小さい位置に取り付けておき、実際にパネルPを立設する際に必要な位置へと位置あわせするように構成されると、本発明の趣旨を逸脱せず、本発明の効果を有効に奏することができる。
【0026】
図1及び図2により、本実施形態に係る接合金物Sの構造を説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る接合金物Sは、パネル連結部1、構造物連結部としての梁連結部2、架橋部3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0027】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、構造物連結部材固定孔としての梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
【0028】
次いで、図3乃至図5により、本実施形態に係る接合金物Sの使用方法について説明する。
図3に示すように、接合金物Sは、界壁となるパネルPと、土台となる間仕切界壁受土台Hを連結する。
この場合、この「間仕切界壁受土台H」が、「建物躯体の構造物」に相当する。
本実施形態に係るパネルPは、横枠W1と縦枠W4とで形成された枠体の表裏に、面材W2,W2を貼付した壁体を基本構成とする。
なお、本実施形態においては、上部に配設される横枠W1と下部に配設される横枠W1とを架橋するように配設された複数の縦胴縁W5、左部に配置される縦枠W4と右部に配設される縦枠W4とを架橋するように配設された複数の横胴縁W6が補強のために備えられている。
また、空間部分には、断熱のための断熱材(ロックウール)W3が配設されている。
【0029】
横枠W1には、横枠ボルト孔W1aが形成されている。
接合金物Sは、横枠W1に取付けられる。
このとき、接合金物Sは、パネル連結部1の天面(回転止め片11が起立している側の面)部分に横枠W1の底面(下方を向く面)部分を載置した状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより横枠W1に固定される。
この「ボルトB3」が、「パネル連結部材」に相当する。
【0030】
更に、接合金物Sは、間仕切界壁受土台Hに取付けられる。
本実施形態に係る間仕切界壁受土台Hとしては、H形鋼が使用されており、上方に配設される面には界壁受土台ボルト孔H1,H1が並列して形成されている。
また、間仕切界壁受土台Hは、布基礎K上に載置された状態に固定されている。
接合金物Sは、間仕切界壁受土台Hの上方に配設される面の天面上に梁連結部2の底面(下側を向く面)が載置された状態で、ボルトB1及びボルトB2を界壁受土台ボルト孔H1,H1から梁連結部材固定孔2a,2aに留め付けることにより、間仕切界壁受土台Hに固定される。
この「ボルトB1」及び「ボルトB2」が、「構造物連結部材」に相当する。
このように構成されているため、図4に示すように、接合金物Sを介して、パネルPと間仕切界壁受土台Hが連結される。
【0031】
また、図5に示すように、パネルPの上端部は、接合金物Sを介して大梁J(H型鋼が使用される)に固定される(なお、本実施形態においては、建物の1階と2階の間の構成を例示した。本実施形態に係る接合金物Sは、記載例に限定されず梁や胴差等の建物躯体側構造物とパネルPを連結するものであり、使用箇所によって接合される対象部材は、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々選択可能である)。
この「大梁J」もまた、「建物躯体の構造物」に相当する。
これは、接合金物Sを上記と天地逆に使用することにより実現される。
つまり、接合金物Sは、横枠W1の天面(上側を向く面)部分にパネル連結部1の天面(回転止め片11が起立している側の面)部分を載置した状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより横枠W1に固定される。
【0032】
また、接合金物Sは、梁連結部2の天面(上側を向く面)に大梁Jの下方に配設される面を載置した状態で、ボルトB1及びボルトB2を大梁ボルト孔J1,J1から梁連結部材固定孔2a,2aに留め付けることにより、大梁Jに固定される。
この「大梁ボルト孔J1」が、「構造物連結部材固定孔」に相当する。
【0033】
上記の例では、H形綱に接合金物Sを連結する例を示したが、この接合金物Sは、溝形綱にも有効に適用することができる。
図6に間仕切界壁受土台H´に溝形綱が使用されている例を示す。
なお、この「間仕切界壁受土台H´」もまた、「建物躯体の構造物」に相当する。
この場合には、接合金物Sを図4の状態に比して、約90°回転させて使用する。
このように使用することにより、溝形綱であっても、本実施形態に係る接合金物Sは有効に利用することができる。
【0034】
H形綱とは、平行に相対向するように配置された長方形状の鋼板と、それらの鋼板と90度の角度をもって、架橋するように中央部に配設された長方形状の架橋鋼板により、H形に形成された鋼材である。
このように架橋するための架橋鋼板が存在するため、界壁受土台ボルト孔H1,H1は、架橋鋼板の位置を避けるように短手方向に並列して(つまり、架橋鋼板の位置に対して対称の位置に配設されるように並列して)形成されることが一般的である。
【0035】
しかし、溝形綱の場合には、H形綱程の短手方向の幅がない場合も多く、長手方向に界壁受土台ボルト孔H1´,H1´が並列して形成されている場合が一般的である。
この場合には、図6に示すように、接合金物Sを90°回転させて使用すると、接合金物Sの形成された各ボルト孔の位置を変更せずに、この接合金物Sを利用することができる。
【0036】
このように、接合金物Sを回転させることにより、長手方向に並列して界壁受土台ボルト孔H1´,H1´が形成されている場合であっても、接合金物Sを有効に使用することができる。
なお、回転止め片11が形成されているため、接合金物Sを回転させても、この回転止め片11が横枠W1の下端部に当接して、接合金物Sのオーバーランを防ぐことができるよう構成されている。
【0037】
次いで、図7乃至図12により、工場取付時のパネルPと接合金物Sの接合状態と現場施工時のパネルPと接合金物Sの接合状態を説明する。
本実施形態においては、工場において、複数の接合金物SがパネルPに取付けられた状態で出荷される。
図7は工場取付時のパネルPと接合金物Sの接合状態を示している。
このように、接合金物Sは、下側の横枠W1に3個、上側の横枠W1に3個取付けられている。
【0038】
図7のD部の拡大図を図8に示す。
図8は、下端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図8(b)は、図8(a)をX方向から見た図を示す。
このように、工場取付時には、接合金物Sは、パネル連結部1に(下方側の)横枠W1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(下方側の)横枠W1に仮固定されるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と平行になるように配設される。
また、この状態においては、回転止め片11は、縦枠W4の下端側に係止されている。
よって、接合部材Sが、Y1方向に回転することを禁止することができる。
この工程が、「第1の工程」に相当する。
【0039】
次いで、図7のE部の拡大図を図9に示す。
図9は、上端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図9(b)は、図9(a)をZ方向から見た図を示す。
このように、工場取付時には、接合金物Sは、(上方側の)横枠W1にパネル連結部1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(上方側の)横枠W1に仮固定されるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と平行になるように配設される。
また、この状態においては、回転止め片11は、縦枠W4の上端側に係止されている。
よって、接合部材Sが、Y2方向に回転することを禁止することができる。
この工程が、「第1の工程」に相当する。
【0040】
次いで、現場施工時のパネルPと接合金物Sの接合状態を説明する。
図10は工場取付時のパネルPと接合金物Sの接合状態を示している。
このように、接合金物Sが、下側の横枠W1に3個、上側の横枠W1に3個取付けられていることは上記と同様である。
【0041】
図10のD部の拡大図を図11に示す。
図11は、下端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図11(b)は、図11(a)をX方向から見た図を示す。
このように、現場施工時には、接合金物Sは、パネル連結部1に(下方側の)横枠W1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(下方側の)横枠W1に固定されることとなるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と略垂直に交わるように配設される。
【0042】
つまり、図8に示す工場取付時の仮固定状態の接合金物Sの状態から、Y1方向と逆方向に略90°回転させることにより、接合金物Sを図11の状態となるように配設する。
このように、回転させることにより、梁連結部材固定孔2a,2aの位置と界壁受土台ボルト孔H1,H1の位置を整合させる。
この工程が、「第2の工程」に相当する。
【0043】
次いで、図10のE部の拡大図を図12に示す。
図12は、上端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図12(b)は、図12(a)をZ方向から見た図を示す。
このように、現場施工時には、接合金物Sは、(上方側の)横枠W1にパネル連結部1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(上方側の)横枠W1に固定されることとなるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と略垂直に交わるように配設される。
【0044】
つまり、図9に示す工場取付時の仮固定状態の接合金物Sの状態から、Y2方向と逆方向に略90°回転させることにより、接合金物Sを図11の状態となるように配設する。
このように、回転させることにより、梁連結部材固定孔2a,2aの位置と大梁ボルト孔J1,J1の位置を整合させる。
この工程が、「第2の工程」に相当する。
【0045】
本実施形態においては、工場取付時と現場施工時とでは、接合金物Sの取付け態様が異なる。
これは、輸送時における接合金物Sが取付けられたパネルPの占有体積を減少させるためでもある。
つまり、図13に示すように、本実施形態によれば、現場施工時には厚さd2となる(図13(b)参照)が、工場取付時には厚さd1であり、d2−d1=Δdだけ厚さが減少する。
よって、n枚のパネルPを積層して出荷する場合には、n×Δd分の厚さを減少させることができ、コンパクトな状態で輸送を行うことができ、輸送性が向上する。
また、倉庫等で保管する際にも、占有体積が小さくなるため、保存便宜性が向上する。
【0046】
次いで、図14及び図15により、接合金物Sの第1改変例を説明する。
第1改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB1、ボルトB2を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0047】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されており、この梁連結部材固定孔2a,2aには、ボルトB1及びボルトB2が各々溶接により固定されている。
本例においては、このように、ボルトB1及びボルトB2が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0048】
次いで、図16及び図17により、接合金物Sの第2改変例を説明する。
第2改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0049】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されており、このパネル連結部材固定孔1aには、ボルトB3が溶接により固定されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
本例においては、このように、ボルトB3が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0050】
次いで、図18及び図19により、接合金物Sの第3改変例を説明する。
第3改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB1、ボルトB2、ボルトB3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0051】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されており、このパネル連結部材固定孔1aには、ボルトB3が溶接により固定されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されており、この梁連結部材固定孔2a,2aには、ボルトB1及びボルトB2が各々溶接により固定されている。
本例においては、このように、ボルトB1、ボルトB2及びボルトB3が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
次いで、図20及び図21により、接合金物Sの第4改変例を説明する。
第4改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0053】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
本例においては、このように、梁等の建物躯体側に接合部材Sを固定するための固定部材(ボルトB1等)を固定するための孔が多くなるため、より確実に接合部材S(及びパネルP)を梁等の建物躯体に取付けることが可能となる。
また、躯体側の固定部材貫通孔の位置にフレキシブルに対応することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0054】
次いで、図22及び図23により、接合金物Sの第5改変例を説明する。
第5改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0055】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されおり、このパネル連結部材固定孔1aには、ボルトB3が溶接により固定されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
本例においては、このように、梁等の建物躯体側に接合部材Sを固定するための固定部材(ボルトB1等)を固定するための孔が多くなるため、より確実に接合部材S(及びパネルP)を梁等の建物躯体に取付けることが可能となる。
また、躯体側の固定部材貫通孔の位置にフレキシブルに対応することができる。
更に、ボルトB3が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
なお、他の改変例として、梁連結部材固定孔2a,2a,2aだけにボルトB1、ボルトB2、ボルトB4を溶接固定したパターンや、パネル連結部材固定孔1aにはボルトB3、梁連結部材固定孔2a,2a,2aにボルトB1、ボルトB2、ボルトB4が溶接により固定されているパターンが想定できるが、個数が変化したのみで、同様の構成であるため、説明は省略する。
【0057】
以上のように、本発明に係る接合金物Sによれば、梁等の建物躯体とパネルPを容易に連結することができるとともに、梁の形状が異なることがあっても(例えば、H形綱、溝形綱等)、柔軟に対応することができる。
また、工場取付時に占有体積を減少させることができ、輸送性及び保管性が向上する。
【符号の説明】
【0058】
1 パネル連結部
1a パネル連結部材固定孔
2 梁連結部
2a 梁連結部材固定孔
3 架橋部
11 回転止め片
B1,B2,B3,B4 ボルト
H,H´ 間仕切界壁受土台
H1,H´1 界壁受土台ボルト孔
J 大梁
J1 大梁ボルト孔
K 布基礎
P パネル
S 接合金物
W1 横枠
W1a 横枠ボルト孔
W2 面材
W3 断熱材
W4 縦枠
W5 縦胴縁
W6 横胴縁
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルを建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に連結するための接合金物及びこれを用いたパネル接合方法に関し、特に、梁の種類によってボルト位置を変更する必要のないように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な住宅建築においては、界壁等としてパネルが使用されることがある。
このパネルは、建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に取付けられることにより立設される。
このように、パネルを鋼製の構造物に取付けるためには、一般的に金物が使用されることが多く、パネルを簡易に取付けるための金物が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、壁パネルの取付構造および取付金具が開示されている。
本技術に係る取付金具は、ボルト挿通部を有する矩形状の取付片と、この取付片の相対向する両側縁から同方向に折り曲げられたリブ片とでコ字形状に形成されている。
このリブ片の下端部が、水平梁に固定された定規鋼材に溶接により固定される。
また、取付片を壁パネルに当接させて、ボルト挿通孔からボルト留めすることにより、取付金具に壁パネルが取付られる。
このようにして、取付金具(定規鋼材)を介して、壁パネルが水平梁に取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−220240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術では、溶接により取付金具を水平梁(若しくは、定規鋼材)に取付ける必要があるため、作業が煩雑であり、コストも高くなる。
また、溶接を行うための技術が必要であるとともに、溶接のための時間も必要となり、施工に時間を要するという問題点もあった。
【0006】
また、様々な金物を介して梁にパネルを取付けることができるが、様々な施工条件に対応することができないという問題点もあった。
つまり、梁には様々な種類があり、溝形綱、H形綱等が使用されるが、これらに対応するためには、ボルト孔の位置を各々に対して変更する必要性があった。
【0007】
また、パネルに金物を取付けた状態で輸送や保管を行う際、この金物の厚みが金物の厚みを超える場合には、その超えた厚み分占有体積が増大するため、輸送コストが大きくなるとともに、保管する際にも保管コストが増大するという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、梁の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性が良好となるように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、パネルに接合金物を取付けて輸送及び保管を行う際に、占有体積を小さくし、輸送性及び保管性を向上させることができる接合金物及びこれを用いたパネル接合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、請求項1に係る接合金物によれば、縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを建物躯体の構造物に連結するための接合金物であって、該接合金物は、平板状の架橋部と、該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、前記架橋部より、前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部と、を備えて構成され、前記パネル連結部の自由端部には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片が形成されていることにより解決される。
【0010】
また、上記課題は、請求項5に記載のパネル接合方法によれば、縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを、接合金物を介して、建物躯体の構造物に連結するためのパネル連結方法であって、前記接合金物は、平板状の架橋部と、該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、前記架橋部より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部とを備えて構成されており、前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定する第1の工程と、前記構造物連結部を前記躯体の前記構造物に積層して固定する第2の工程とを備えることにより解決される。
【0011】
このように、本発明における接合金物によれば、パネル連結部にパネルの横枠を固定し、構造物連結部に建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)を固定することで、この接合金物を介してパネルを建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に簡易に固定することができる。
また、パネル連結部の自由端部には、架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片が形成されている。
つまり、回転止め片は、構造物連結部が形成される側とは逆方向に起立しており、換言すれば、横枠が積層される側に向けて起立していることになる。
このため、本発明に係る接合金物は、この回転止め片が横枠側面に当接する位置までしか回転しない。
このように、この回転止め片がストッパーとなり、接合金物のオーバーランを防止することができる。
【0012】
なお、パネルは、空間を仕切るためのものであればよく、部屋を区切る界壁、一般的に空間を仕切る間仕切り壁、天井を仕切る天井パネル等、どのような用途のパネルであってもよい。
更に、パネルとは、工場等により事前に組み立てられて出荷されるもの、現場にて組み立てられて使用されるもの双方を含む概念であり、特に製造形態や出荷形態等は問わない。
【0013】
また、請求項1に記載の接合金物において、前記構造物連結部には、該構造物連結部と前記構造物とを連結するための構造物連結部材を貫通させるための構造物連結部材固定孔が少なくとも一個形成されている。
【0014】
更に、請求項1に記載の接合金物において、前記パネル連結部には、該パネル連結部と前記横枠とを連結するためのパネル連結部材を貫通させるためのパネル連結部材固定孔が少なくとも一個形成されている。
【0015】
このように構成されていることによって、接合金物をパネル及び建物躯体の構造物に固定する際には、溶接を必要とせず、例えば、ボルト留めによって簡易に固定することができる。
よって、溶接設備や、溶接を行うための技術を有する職人を必要とせず、建築コストを低減することができる。
【0016】
また、具体的には、請求項1に記載の接合金物において、前記架橋部は、略矩形状板体であり、前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されており、前記回転止め片は、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側に、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として構成されていると好適である。
【0017】
更に、具体的には、請求項5に記載のパネル接合方法において、前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されるとともに、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として回転止め片が形成されており、前記第1の工程では、前記横枠の側面に前記回転止め片を係止した状態で前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定し、前記第2の工程では、前記パネル連結部と前記横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、前記パネル連結部に少なくとも一個形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、前記躯体の前記構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させるよう構成されていると好適である。
【0018】
このように構成されていると、横枠の側面に回転止め片を係止した状態でパネル連結部に横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定しておき、施工現場において、パネル連結部と横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、パネル連結部に形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、躯体の構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させることができる。
よって、躯体の構造物の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず、施工性が良好となる。
また、仮固定の段階では、占有体積が最小となる位置で接合金物を取付けておき、施工現場において、接合金物を必要な位置へ調整することができる。
【0019】
このように、建物躯体の構造物の種類によってパネルの貫通孔位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性を良好とするという目的を、より簡易かつ効果的に達成することができる。
また、パネルに接合金物を取付けて輸送及び保管を行う際に、占有体積を小さくし、輸送性及び保管性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、パネル連結部にパネルの横枠を固定し、構造物連結部に建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)を固定することで、この接合金物を介してパネルを建物躯体の構造物(例えば、梁、界壁受土台等)に簡易に固定することができる。
また、パネル連結部の自由端部には、構造物連結部が形成される側とは逆方向に起立した(つまり、横枠が積層される側に向けて起立した)回転止め片が形成されている。
このため、本発明に係る接合金物は、この回転止め片が横枠側面に当接する位置までしか回転せず、この回転止め片がストッパーとなり、接合金物のオーバーランを防止することができる。
更に、ボルト固定できるため、施工現場での溶接のような煩雑な作業が不要となる。
【0021】
また、横枠の側面に回転止め片を係止した状態でパネル連結部に横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定しておき、施工現場において、パネル連結部と横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、パネル連結部に形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、躯体の構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させることができるため、躯体の構造物の種類によってボルト位置を変更することが不要となる。
また、このように接合部材を回転させることができるため、仮固定の段階では、占有体積が最小となる位置に接合金物を取付けておき、施工現場において、接合金物を必要な位置へ調整することができる。
よって、良好な施工性を確保することができるとともに、輸送時及び保管時の占有体積を小さくして、輸送性及び保管性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る接合金物の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る接合金物の4面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る接合金物の使用方法を示す分解説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る接合金物での接合状態を示す要部説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る接合金物での接合状態の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る溝形鋼への接合金物の接合状態を示す要部説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る工場取付時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図である。
【図8】図7のD部分の拡大図である。
【図9】図7のE部分の拡大図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る現場施工時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図である。
【図11】図10のD部分の拡大図である。
【図12】図10のE部分の拡大図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る接合金物が取付けられたパネルの厚さの違いを示す説明図である。
【図14】接合金物の第1改変例を示す斜視図である。
【図15】第1改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図16】接合金物の第2改変例を示す斜視図である。
【図17】第2改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図18】接合金物の第3改変例を示す斜視図である。
【図19】第3改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図20】接合金物の第4改変例を示す斜視図である。
【図21】第4改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【図22】接合金物の第5改変例を示す斜視図である。
【図23】第5改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、各部材の材質・配置等、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、梁の種類によってボルト位置を変更することが不要であるとともに、溶接等の煩雑な作業を必要とせず施工性が良好となるように構成された接合金物及びこれを用いたパネル接合方法に関するものである。
【0024】
図1乃至図23は、本発明に係る一実施形態を示すものであり、図1は接合金物の斜視図、図2は接合金物の4面図、図3は接合金物の使用方法を示す分解説明図、図4は接合金物での接合状態を示す要部説明図、図5は接合金物での接合状態の一例を示す説明図、図6は溝形鋼への接合金物の接合状態を示す要部説明図、図7は工場取付時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図、図8は図7のD部分の拡大図、図9は図7のE部分の拡大図、図10は現場施工時のパネルと接合金物の接合状態を示す説明図、図11は図10のD部分の拡大図、図12は図10のE部分の拡大図、図13は厚さの違いを示す説明図、図14は接合金物の第1改変例を示す斜視図、図15は第1改変例に係る接合金物を示す4面図、図16は接合金物の第2改変例を示す斜視図、図17は第2改変例に係る接合金物を示す4面図、図18は接合金物の第3改変例を示す斜視図、図19は第3改変例に係る接合金物を示す4面図、図20は接合金物の第4改変例を示す斜視図、図21は第4改変例に係る接合金物を示す4面図、図22は接合金物の第5改変例を示す斜視図、図23は第5改変例に係る接合金物を示す4面図である。
【0025】
なお、パネルとは、空間を仕切るためのものであればよく、部屋を区切る界壁、一般的に空間を仕切る間仕切り壁、天井を仕切る天井パネル等、どのような用途のパネルであってもよい。
更に、パネルとは、工場等により事前に組み立てられて出荷されるもの、現場にて組み立てられて使用されるもの双方を含む概念であり、特に製造形態や出荷形態等は問わない。
本実施形態においては、工場により事前に組み立てられ、施工現場に出荷されて使用されるものを例示した。
施工現場で組み立てた場合であっても、保管等のため、初期手順としては、接合金物Sを占有体積が小さい位置に取り付けておき、実際にパネルPを立設する際に必要な位置へと位置あわせするように構成されると、本発明の趣旨を逸脱せず、本発明の効果を有効に奏することができる。
【0026】
図1及び図2により、本実施形態に係る接合金物Sの構造を説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る接合金物Sは、パネル連結部1、構造物連結部としての梁連結部2、架橋部3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0027】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、構造物連結部材固定孔としての梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
【0028】
次いで、図3乃至図5により、本実施形態に係る接合金物Sの使用方法について説明する。
図3に示すように、接合金物Sは、界壁となるパネルPと、土台となる間仕切界壁受土台Hを連結する。
この場合、この「間仕切界壁受土台H」が、「建物躯体の構造物」に相当する。
本実施形態に係るパネルPは、横枠W1と縦枠W4とで形成された枠体の表裏に、面材W2,W2を貼付した壁体を基本構成とする。
なお、本実施形態においては、上部に配設される横枠W1と下部に配設される横枠W1とを架橋するように配設された複数の縦胴縁W5、左部に配置される縦枠W4と右部に配設される縦枠W4とを架橋するように配設された複数の横胴縁W6が補強のために備えられている。
また、空間部分には、断熱のための断熱材(ロックウール)W3が配設されている。
【0029】
横枠W1には、横枠ボルト孔W1aが形成されている。
接合金物Sは、横枠W1に取付けられる。
このとき、接合金物Sは、パネル連結部1の天面(回転止め片11が起立している側の面)部分に横枠W1の底面(下方を向く面)部分を載置した状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより横枠W1に固定される。
この「ボルトB3」が、「パネル連結部材」に相当する。
【0030】
更に、接合金物Sは、間仕切界壁受土台Hに取付けられる。
本実施形態に係る間仕切界壁受土台Hとしては、H形鋼が使用されており、上方に配設される面には界壁受土台ボルト孔H1,H1が並列して形成されている。
また、間仕切界壁受土台Hは、布基礎K上に載置された状態に固定されている。
接合金物Sは、間仕切界壁受土台Hの上方に配設される面の天面上に梁連結部2の底面(下側を向く面)が載置された状態で、ボルトB1及びボルトB2を界壁受土台ボルト孔H1,H1から梁連結部材固定孔2a,2aに留め付けることにより、間仕切界壁受土台Hに固定される。
この「ボルトB1」及び「ボルトB2」が、「構造物連結部材」に相当する。
このように構成されているため、図4に示すように、接合金物Sを介して、パネルPと間仕切界壁受土台Hが連結される。
【0031】
また、図5に示すように、パネルPの上端部は、接合金物Sを介して大梁J(H型鋼が使用される)に固定される(なお、本実施形態においては、建物の1階と2階の間の構成を例示した。本実施形態に係る接合金物Sは、記載例に限定されず梁や胴差等の建物躯体側構造物とパネルPを連結するものであり、使用箇所によって接合される対象部材は、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々選択可能である)。
この「大梁J」もまた、「建物躯体の構造物」に相当する。
これは、接合金物Sを上記と天地逆に使用することにより実現される。
つまり、接合金物Sは、横枠W1の天面(上側を向く面)部分にパネル連結部1の天面(回転止め片11が起立している側の面)部分を載置した状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより横枠W1に固定される。
【0032】
また、接合金物Sは、梁連結部2の天面(上側を向く面)に大梁Jの下方に配設される面を載置した状態で、ボルトB1及びボルトB2を大梁ボルト孔J1,J1から梁連結部材固定孔2a,2aに留め付けることにより、大梁Jに固定される。
この「大梁ボルト孔J1」が、「構造物連結部材固定孔」に相当する。
【0033】
上記の例では、H形綱に接合金物Sを連結する例を示したが、この接合金物Sは、溝形綱にも有効に適用することができる。
図6に間仕切界壁受土台H´に溝形綱が使用されている例を示す。
なお、この「間仕切界壁受土台H´」もまた、「建物躯体の構造物」に相当する。
この場合には、接合金物Sを図4の状態に比して、約90°回転させて使用する。
このように使用することにより、溝形綱であっても、本実施形態に係る接合金物Sは有効に利用することができる。
【0034】
H形綱とは、平行に相対向するように配置された長方形状の鋼板と、それらの鋼板と90度の角度をもって、架橋するように中央部に配設された長方形状の架橋鋼板により、H形に形成された鋼材である。
このように架橋するための架橋鋼板が存在するため、界壁受土台ボルト孔H1,H1は、架橋鋼板の位置を避けるように短手方向に並列して(つまり、架橋鋼板の位置に対して対称の位置に配設されるように並列して)形成されることが一般的である。
【0035】
しかし、溝形綱の場合には、H形綱程の短手方向の幅がない場合も多く、長手方向に界壁受土台ボルト孔H1´,H1´が並列して形成されている場合が一般的である。
この場合には、図6に示すように、接合金物Sを90°回転させて使用すると、接合金物Sの形成された各ボルト孔の位置を変更せずに、この接合金物Sを利用することができる。
【0036】
このように、接合金物Sを回転させることにより、長手方向に並列して界壁受土台ボルト孔H1´,H1´が形成されている場合であっても、接合金物Sを有効に使用することができる。
なお、回転止め片11が形成されているため、接合金物Sを回転させても、この回転止め片11が横枠W1の下端部に当接して、接合金物Sのオーバーランを防ぐことができるよう構成されている。
【0037】
次いで、図7乃至図12により、工場取付時のパネルPと接合金物Sの接合状態と現場施工時のパネルPと接合金物Sの接合状態を説明する。
本実施形態においては、工場において、複数の接合金物SがパネルPに取付けられた状態で出荷される。
図7は工場取付時のパネルPと接合金物Sの接合状態を示している。
このように、接合金物Sは、下側の横枠W1に3個、上側の横枠W1に3個取付けられている。
【0038】
図7のD部の拡大図を図8に示す。
図8は、下端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図8(b)は、図8(a)をX方向から見た図を示す。
このように、工場取付時には、接合金物Sは、パネル連結部1に(下方側の)横枠W1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(下方側の)横枠W1に仮固定されるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と平行になるように配設される。
また、この状態においては、回転止め片11は、縦枠W4の下端側に係止されている。
よって、接合部材Sが、Y1方向に回転することを禁止することができる。
この工程が、「第1の工程」に相当する。
【0039】
次いで、図7のE部の拡大図を図9に示す。
図9は、上端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図9(b)は、図9(a)をZ方向から見た図を示す。
このように、工場取付時には、接合金物Sは、(上方側の)横枠W1にパネル連結部1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(上方側の)横枠W1に仮固定されるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と平行になるように配設される。
また、この状態においては、回転止め片11は、縦枠W4の上端側に係止されている。
よって、接合部材Sが、Y2方向に回転することを禁止することができる。
この工程が、「第1の工程」に相当する。
【0040】
次いで、現場施工時のパネルPと接合金物Sの接合状態を説明する。
図10は工場取付時のパネルPと接合金物Sの接合状態を示している。
このように、接合金物Sが、下側の横枠W1に3個、上側の横枠W1に3個取付けられていることは上記と同様である。
【0041】
図10のD部の拡大図を図11に示す。
図11は、下端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図11(b)は、図11(a)をX方向から見た図を示す。
このように、現場施工時には、接合金物Sは、パネル連結部1に(下方側の)横枠W1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(下方側の)横枠W1に固定されることとなるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と略垂直に交わるように配設される。
【0042】
つまり、図8に示す工場取付時の仮固定状態の接合金物Sの状態から、Y1方向と逆方向に略90°回転させることにより、接合金物Sを図11の状態となるように配設する。
このように、回転させることにより、梁連結部材固定孔2a,2aの位置と界壁受土台ボルト孔H1,H1の位置を整合させる。
この工程が、「第2の工程」に相当する。
【0043】
次いで、図10のE部の拡大図を図12に示す。
図12は、上端部側に配設される接合金物Sの取付状態を示す説明図であり、図12(b)は、図12(a)をZ方向から見た図を示す。
このように、現場施工時には、接合金物Sは、(上方側の)横枠W1にパネル連結部1が載置された状態で、ボルトB3をパネル連結部材固定孔1aから横枠ボルト孔W1aに留め付けることにより(上方側の)横枠W1に固定されることとなるが、このとき、接合金物Sはパネル連結部1の長手方向が(下方側の)横枠W1の長手方向と略垂直に交わるように配設される。
【0044】
つまり、図9に示す工場取付時の仮固定状態の接合金物Sの状態から、Y2方向と逆方向に略90°回転させることにより、接合金物Sを図11の状態となるように配設する。
このように、回転させることにより、梁連結部材固定孔2a,2aの位置と大梁ボルト孔J1,J1の位置を整合させる。
この工程が、「第2の工程」に相当する。
【0045】
本実施形態においては、工場取付時と現場施工時とでは、接合金物Sの取付け態様が異なる。
これは、輸送時における接合金物Sが取付けられたパネルPの占有体積を減少させるためでもある。
つまり、図13に示すように、本実施形態によれば、現場施工時には厚さd2となる(図13(b)参照)が、工場取付時には厚さd1であり、d2−d1=Δdだけ厚さが減少する。
よって、n枚のパネルPを積層して出荷する場合には、n×Δd分の厚さを減少させることができ、コンパクトな状態で輸送を行うことができ、輸送性が向上する。
また、倉庫等で保管する際にも、占有体積が小さくなるため、保存便宜性が向上する。
【0046】
次いで、図14及び図15により、接合金物Sの第1改変例を説明する。
第1改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB1、ボルトB2を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0047】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されており、この梁連結部材固定孔2a,2aには、ボルトB1及びボルトB2が各々溶接により固定されている。
本例においては、このように、ボルトB1及びボルトB2が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0048】
次いで、図16及び図17により、接合金物Sの第2改変例を説明する。
第2改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0049】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されており、このパネル連結部材固定孔1aには、ボルトB3が溶接により固定されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
本例においては、このように、ボルトB3が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0050】
次いで、図18及び図19により、接合金物Sの第3改変例を説明する。
第3改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB1、ボルトB2、ボルトB3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0051】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されており、このパネル連結部材固定孔1aには、ボルトB3が溶接により固定されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2aが長手方向に並列して形成されており、この梁連結部材固定孔2a,2aには、ボルトB1及びボルトB2が各々溶接により固定されている。
本例においては、このように、ボルトB1、ボルトB2及びボルトB3が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
次いで、図20及び図21により、接合金物Sの第4改変例を説明する。
第4改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0053】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
本例においては、このように、梁等の建物躯体側に接合部材Sを固定するための固定部材(ボルトB1等)を固定するための孔が多くなるため、より確実に接合部材S(及びパネルP)を梁等の建物躯体に取付けることが可能となる。
また、躯体側の固定部材貫通孔の位置にフレキシブルに対応することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0054】
次いで、図22及び図23により、接合金物Sの第5改変例を説明する。
第5改変例に係る接合金物Sは、パネル連結部1、梁連結部2、架橋部3、ボルトB3を有して構成されている。
本実施形態に係る架橋部3は、平板の略矩形状の部位であり、相対向する2辺からはパネル連結部1及び梁連結部2が同方向略垂直に起立している。
つまり、本実施形態に係る接合金物Sは、架橋部3、パネル連結部1、梁連結部2とで略コ字形状の部材を形成している。
【0055】
パネル連結部1の略中央部には、パネル連結部材固定孔1aが形成されおり、このパネル連結部材固定孔1aには、ボルトB3が溶接により固定されている。
また、パネル連結部1の自由端辺の一端部には、パネル連結部に対して略垂直に起立する回転止め片11が形成されている。
この回転止め片11は、架橋部3が立ち下がる方向と逆の方向に向けて立ち上がっている。
更に、梁連結部2には、梁連結部材固定孔2a,2a,2aが長手方向に並列して形成されている。
本例においては、このように、梁等の建物躯体側に接合部材Sを固定するための固定部材(ボルトB1等)を固定するための孔が多くなるため、より確実に接合部材S(及びパネルP)を梁等の建物躯体に取付けることが可能となる。
また、躯体側の固定部材貫通孔の位置にフレキシブルに対応することができる。
更に、ボルトB3が固定されているため、更に、施工性が良好となり、簡易にパネルPを立設することができる。
本例に係る接合部材Sの使用方法は、前述と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
なお、他の改変例として、梁連結部材固定孔2a,2a,2aだけにボルトB1、ボルトB2、ボルトB4を溶接固定したパターンや、パネル連結部材固定孔1aにはボルトB3、梁連結部材固定孔2a,2a,2aにボルトB1、ボルトB2、ボルトB4が溶接により固定されているパターンが想定できるが、個数が変化したのみで、同様の構成であるため、説明は省略する。
【0057】
以上のように、本発明に係る接合金物Sによれば、梁等の建物躯体とパネルPを容易に連結することができるとともに、梁の形状が異なることがあっても(例えば、H形綱、溝形綱等)、柔軟に対応することができる。
また、工場取付時に占有体積を減少させることができ、輸送性及び保管性が向上する。
【符号の説明】
【0058】
1 パネル連結部
1a パネル連結部材固定孔
2 梁連結部
2a 梁連結部材固定孔
3 架橋部
11 回転止め片
B1,B2,B3,B4 ボルト
H,H´ 間仕切界壁受土台
H1,H´1 界壁受土台ボルト孔
J 大梁
J1 大梁ボルト孔
K 布基礎
P パネル
S 接合金物
W1 横枠
W1a 横枠ボルト孔
W2 面材
W3 断熱材
W4 縦枠
W5 縦胴縁
W6 横胴縁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを建物躯体の構造物に連結するための接合金物であって、
該接合金物は、
平板状の架橋部と、
該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、
前記架橋部より、前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部と、を備えて構成され、
前記パネル連結部の自由端部には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片が形成されていることを特徴とする接合金物。
【請求項2】
前記構造物連結部には、該構造物連結部と前記構造物とを連結するための構造物連結部材を貫通させるための構造物連結部材固定孔が少なくとも一個形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
【請求項3】
前記パネル連結部には、該パネル連結部と前記横枠とを連結するためのパネル連結部材を貫通させるためのパネル連結部材固定孔が少なくとも一個形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
【請求項4】
前記架橋部は、略矩形状板体であり、
前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されており、
前記回転止め片は、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側に、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として構成されることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
【請求項5】
縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを、接合金物を介して、建物躯体の構造物に連結するためのパネル接合方法であって、
前記接合金物は、平板状の架橋部と、該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、前記架橋部より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部とを備えて構成されており、
前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定する第1の工程と、
前記構造物連結部を前記躯体の前記構造物に積層して固定する第2の工程とを備えることを特徴とするパネル接合方法。
【請求項6】
前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されるとともに、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として回転止め片が形成されており、
前記第1の工程では、前記横枠の側面に前記回転止め片を係止した状態で前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定し、
前記第2の工程では、前記パネル連結部と前記横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、前記パネル連結部に少なくとも一個形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、前記躯体の前記構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させることを特徴とする請求項5に記載のパネル接合方法。
【請求項1】
縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを建物躯体の構造物に連結するための接合金物であって、
該接合金物は、
平板状の架橋部と、
該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、
前記架橋部より、前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部と、を備えて構成され、
前記パネル連結部の自由端部には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する回転止め片が形成されていることを特徴とする接合金物。
【請求項2】
前記構造物連結部には、該構造物連結部と前記構造物とを連結するための構造物連結部材を貫通させるための構造物連結部材固定孔が少なくとも一個形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
【請求項3】
前記パネル連結部には、該パネル連結部と前記横枠とを連結するためのパネル連結部材を貫通させるためのパネル連結部材固定孔が少なくとも一個形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
【請求項4】
前記架橋部は、略矩形状板体であり、
前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されており、
前記回転止め片は、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側に、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として構成されることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
【請求項5】
縦枠及び横枠により形成された枠体を少なくとも骨格として有するパネルを、接合金物を介して、建物躯体の構造物に連結するためのパネル接合方法であって、
前記接合金物は、平板状の架橋部と、該架橋部より略垂直に起立し、前記横枠に連結されるパネル連結部と、前記架橋部より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて前記パネル連結部と略平行に対向するよう略垂直に起立し、前記建物躯体の前記構造物に連結される構造物連結部とを備えて構成されており、
前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定する第1の工程と、
前記構造物連結部を前記躯体の前記構造物に積層して固定する第2の工程とを備えることを特徴とするパネル接合方法。
【請求項6】
前記パネル連結部は、前記架橋部の一辺より略垂直に起立する略矩形状板体であるとともに、前記構造物連結部は前記架橋部の前記一辺と対向する対向辺より前記パネル連結部が起立する方向と同方向に向けて、前記パネル連結部と略平行となるように略垂直に起立した略矩形板体として構成されるとともに、前記パネル連結部の自由端辺の一端部側には、前記架橋部が延設される方向と逆方向に向けて略垂直に起立する略矩形片として回転止め片が形成されており、
前記第1の工程では、前記横枠の側面に前記回転止め片を係止した状態で前記パネル連結部に前記横枠の天面若しくは底面を積層して仮固定し、
前記第2の工程では、前記パネル連結部と前記横枠の天面若しくは底面の連結角度を変化させて、前記パネル連結部に少なくとも一個形成されたパネル連結部材固定孔の位置を、前記躯体の前記構造物に形成された構造物連結部材固定孔の位置と整合させることを特徴とする請求項5に記載のパネル接合方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2010−174564(P2010−174564A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−20609(P2009−20609)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】
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