説明

接続ピンと電気接続部

【課題】最適付着特性を有する射出成形ノズルの電気加熱装置用の選択的電気接続部を創作すること。
【解決手段】この発明は、接続ピン(48;70)が少なくとも一つの電気伝導付着層(52;62;64;66)及び/又は接触ペースト(52)によって加熱装置に固定できるように、接続ピンが形成されており、、射出成形ノズル(30)の電気加熱装置の電気接続部(50;60)を形成する接続ピン(48;70)に関する。この発明によると、接続ピン(48;70)がピン状部分(54;72)と少なくとも一つの付着層(52;62;64;66)或いは接触ペースト(52)と接触している接続部分(56;74)とから成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1の上位概念による射出成形ノズルの電気加熱装置の電気接続部を形成する接続ピンと請求項6による電気接続部に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形ノズルの電気加熱装置の電気接続部は先行技術において種々の構成で知られている。そのような電気接続部を形成する可能性は例えば、電源或いは制御装置と接続されている接続導線を接触ペーストによって電気加熱装置の加熱導体軌条に固定することである。接触ペーストは電気的に伝導していて、それにより加熱装置の電気接続部が形成されている。
【0003】
図1は公知の電気接続部10の概略図を示す。参照番号12は電気伝導基体を示し、この物質は例えば加熱通路ノズルの材料管である。参照番号14は電気絶縁体として基体12上に塗布されている誘電層を示す。誘電層には、加熱導体軌条16が塗布されていて、第1電気導体材料から成り、詳細に図示されていない電気加熱装置の一部である。参照番号18は、直接に或いは電気導体を介して(図示されていない)電源と接続されている接続導線を示す。後者は、加熱装置の加熱導体軌条16に電気エネルギーを供給するのに用いられる。接続導線18は電気伝導針金或いは第2電気伝導材料から成る縒り線であり、この第2電気伝導材料は加熱導体軌条16の材料とは相違する。接続面17を形成するために、接続導線18はその自由端に湾曲されるか、或いは平坦された足を備えているので、この領域には、実質的にL状形状を与える。電気接続部10を形成するために、接続導線18の接続面17が電気伝導接触ペースト20を介して加熱導体軌条16に固定されているので、接続導線18と加熱導体軌条16とは電気的に互いに接続されている。
【0004】
図1に図示された電気接続部10の剪断剛性は、実質的に一方では、接続導線18と接触ペースト20と間の付着と他方では、接触ペースト20と加熱導体軌条16の間の付着に依存している。けれども、加熱導体軌条16の第1電気伝導材料が接続導線18の第2電気伝導材料と相違しているから、接触ペースト20の材料は、加熱導体軌条16の第1電気伝導材料に関する良好な付着性並びに接続導線18の第2電気伝導材料に関する良好な付着性が達成されるように選択されなければならない。両方同時に達成すべきではないので、接触ペーストの選択が大抵は一つの妥協解決策を意味する。その結果、前もって記載された技術によって最適剪断剛性を備える接続部が得られない。接触ペーストの種類に応じて、より高い温度では、付着問題が生じ得て、それは特に熱い通路ノズルでは、接触が全体に或いは部分的に分離するときに、欠点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】フランス国特許第2635616号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/162415号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先行技術から出発して、この発明の課題は、前記問題が少なくとも部分的に取り除かれる射出成形ノズルの電気加熱装置の選択的電気接続部を創作することである。
【0007】
この発明の目標は、先行技術のこれと他の欠点を回避し、最適付着特性を有する射出成形ノズルの電気加熱装置用の選択的電気接続部を創作することである。特に剪断剛性が明確に改良されるべきであるので、この接続部が強力な機械的負荷及び/又は高温の際にも耐久的にしっかりと良好な伝導接続部を保証している。
【0008】
この発明の主特徴事項は、請求項1と請求項6の特徴部分に挙げられている。構成は請求項2乃至5と7乃至14の対象である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、この発明は、射出成形ノズルの電気加熱装置の電気接続部を形成する接続ピンを創作し、この接続ピンは、接続ピンが少なくとも一つの電気伝導付着層及び/又は接触ペーストによって加熱装置に固定できるように形成されている。この発明によると、接続ピンは、一つのピン状部分と少なくとも一つの付着層或いは接触ペーストと接触している接続部分とを有し、この接続部分は、接続ピンの遮断或いは剪断を引張負荷の上昇の際に阻止するために、この発明の接続ピンに作用する引張負荷をあらゆる方向に均等に配分するように、用いられる。前記先行技術と違って、剪断剛性とそれによる電気接続部の全剛性が改良され得る。
【0010】
加熱装置では、特に軌条状に射出成形ノズルの加熱する領域に沿って塗布されている厚い層加熱が使用される。そのような厚い層加熱は特に簡単に製造でき、僅かな空間しか取らなく、それにより射出成形ノズルのコンパクト性が改良され得る。
【0011】
接続部分は特に円板状に形成されていて、ピン状部分より大きい直径を有する。そのような構成は、接続ピンのピン状部分に作用する引張負荷がなお均等に全ての方向に分配されるように特に好ましいものとして示唆されている。
【0012】
接続部分の付着層或いは接触ペーストに向いた側面は好ましくは同じ電気伝導構成部材に輪郭に適合されている輪郭を有し、この構成部材には接続部分が少なくとも一つの電気伝導付着層及び/又は接触ペーストによって固定されている。接続部分が、さらに射出成形ノズルの円筒状材料管に位置決めされている例えば厚い層加熱の加熱導体軌条に配置されるならば、接続部分の付着層に向いた側面の輪郭は、好ましくは実質的に加熱導体軌条或いは材料管の湾曲をように選択される。
【0013】
ピン状部分と接続部分との間には好ましくは少なくとも一つの移行部分が設けられていて、この移行部分は、ピン状部分の直径と接続部分の直径が階段状に或いは連続的に互いに移行するように、形成されている。この形式では、ピン状部分と接続部分との間の柔らかな移行が行われ、それにより接続ピンの剛性が著しく上昇される。そのような構成では、接続ピンが大きい外部応力に屈しない。
【0014】
さらに、この発明は、前記種類の接続ピンを有する射出成形ノズルの電気加熱装置の電気接続部に適用される。
【0015】
この場合には、この発明は、接続ピンの接続部分と加熱装置の間に少なくとも二つの接続を形成する電気伝導付着層が配置されていて、付着層が異なった特性、異なった組成及び/又は異なった付着層材料を有することを企図する。
【0016】
この配列によってこれら構成部材が異なった材料から成るにもかかわらず、第1構成部材と第2構成部材の間の最適接続を形成することが可能である、というのは、構成部材の間に設けられた付着層が特性、組成及び/又は付着層材料に関して階段状或いは層状に接続すべき構成部材のそれぞれに異なった材料に適合される。従って、第1材料から成る第1電気伝導構成部材と第2材料から成る第2電気伝導構成部材の移行が比較的に穏やかに行われ、例えば第1付着層が第1構成部材の第1材料に適合され、第2付着層が第1付着層の材料並びに第2構成部材の第2材料に適合される。この形式では、個々の層間にそれぞれの最適付着性を達成させ、それにより常に最適剪断剛性を構成部材間に達成させる。
【0017】
それに応じて、この発明はさらに、各付着層がそれぞれに直接に隣接して配置された付着層及び/又は直接に隣接して配置された電気伝導構成部材に適用され、特に各付着層は、特性、組成及び/又は付着層材料がそれぞれに直接に隣接して配置された付着層の特性、組成及び/又は付着層材料に及び/又は直接に隣接して配置された電気伝導構成部材の特性、組成及び/又は付着層材料に適用されるように、選択されるか、或いは形成されることを企図する。
【0018】
従って、もはや接触ペーストが存在しなく、この接触ペーストは異なった材料から成る二つの構成部材を電気的に直接に互いに接続するに違いない。接続がむしろ複数の段で層順序により行われ、各層が最適化した温度安定な接続を造るので、構成部材が耐久的にしっかりと互いに接続されていて、強力な機械的負荷或いは射出成形方法で生じる熱周期に、特により高い温度でも、問題なしに屈しない。
【0019】
このために、各付着層の特性、組成及び/又は付着層材料は、その付着性がそれぞれに直接に隣接して配置された付着層の付着性及び/又は直接に隣接して配置された電気伝導構成部材の付着性に適合されるように、選択されているときに、特に役立つ。この場合には、目的に適って、各付着層が他の付着性を有する。
【0020】
それ故に、全層はその付着特性に関して階段的に互いに調和されるか、或いは互いに適合され、それにより全体として最外の固定的且つ耐久的に安定な接続は前記種類の従来の電気接続部に比べて増加した剪断剛性を備えて生じる。
【0021】
個々の付着層と構成部材の間に互いに調和され得る他の特性は、熱膨張である。異なった材料から作成されて電気的に接続する構成部材はしばしば熱膨張係数を有し、この熱膨張係数が比較的に幅広く互いに位置するので、より高い温度では、応力が接続部の内部に生じ得る。これは、亀裂形成或いは構成部材の剥離を導き得る。個々の付着層によって接続すべき構成部材の熱膨張特性が段階的に近づくので、例えば接続部の内部に加熱装置の稼働の際にもはや応力が生じ得ない。
【0022】
好ましい形式では、従って、付着性はその特性、組成、付着層材料、付着性及び/又は熱膨張特性に関して傾斜構成を形成し、この傾斜構成は最適電気接続部を創作するばかりではなく、むしろ機械的且つ熱的に最も安定である。
【0023】
この発明の再現は、各付着層の付着層材料が半田材料、接触ペースト或いは厚い層ペーストであり、各付着層の付着層材料が例えば銀、パラジウム及び/又は少なくとも一つのガラス相部分を包含することを企図する。これら材料は互いに良く組合せられるので、層の所望特性或いは組成が得られ得る。加工も簡単に実現するので、例えば半田材料、接触ペースト或いは厚い層ペーストが層としてシルクスクリーン印刷方法で塗布される。全層構成が僅かな空間しか取らないので、接続部が全体として比較的に低く、それはまさに熱い通路ノズルでは利点である。
【0024】
この発明の他の特徴、細部と利点は請求項の本文から並びに実施例の次の詳細な説明から図面に基づいてあきらかになる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】公知の電気接続部の概略横断面図を示す。
【図2】射出成形ノズルの概略横断面図を示す。
【図3】図2に図示された射出成形ノズルに使用され得るこの発明の第一実施態様による電気接続部の概略横断面図を示す。
【図4】図2に図示された射出成形ノズルに使用され得るこの発明の第二実施態様による電気接続部の概略横断面図を示す。
【図5】図3と4に図示された配列に使用され得る接続ピンの選択的構成の概略横断面図を示す。
【図6A】図3と4に図示された接続ピンの製造方法を概略に示す概略横断面図を示す。
【図6B】図3と4に図示された接続ピンの製造方法を概略に示す他の概略横断面図を示す。
【図7A】図5に図示された接続ピンの製造方法を説明する概略横断面図を示す。
【図7B】図5に図示された接続ピンの製造方法を説明する他の概略横断面図を示す。
【0026】
同じ参照番号は次に同じ或いは同様な構成部材に付けられる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図2に図示された射出成形ノズル30は、(図示されていない)分配器に固定する熱可塑性合成樹脂加工用射出成形装備の構成部材として(同様に示されていない)ハウジングを有し、そのハウジング内には全体として円筒状材料管32が挿入できる。
【0028】
この端側に形成されたソケット34はハウジングと結合して閉鎖し、密接に分配器に当接する。軸方向に縦に延びている材料管32には、端側でノズル先端36が挿入され、特にねじ込まれ、ノズル先端は材料管32に形成された流れ通路38に(可視できない)型巣の(図示されていない)平面にまで前進する。ノズル先端36は同じ機能態様では一部材で材料管32と共に形成されている。
【0029】
鋼から仕上げられた材料管32の壁40の周辺には、セラミック誘電層42が塗布されていて、そのセラミック誘電層には更に加熱導体軌条44が配置されていて、この加熱導体軌条は帯状、メアンダー状或いはそのような種類と形式で誘電層42の外周に沿って延びている。さらに、加熱導体軌条44を介して外部覆い層46が設けられていて、その外部覆い層は加熱導体軌条とその下に位置する誘電層42とを外方で覆って電気的に絶縁する。任意に構成できる加熱導体軌条44は必要な出力に応じて異なった密度と配列で誘電層42に塗布されている。これによって、必要に応じて、定義された温度分布が材料管32の内部に得られる。
【0030】
加熱導体軌条44に電気エネルギーを供給するために、この加熱導体軌条は電気接続部を介して接続導線48と接続されていて、更に詳細に図示されていないエネルギー源と電気的に接続され得る。
【0031】
図3と4はそのような電気接続部50、60の二つの実施態様を示し、それら電気接続部は本発明により構成されている。
【0032】
図3は本発明による電気接続部50の第一実施態様の概略横断面図である。
【0033】
図3は、材料管32と、材料管32に形成された誘電層42と誘電層42に配置されたいる加熱導体軌条44とを示し、加熱導体軌条は第1電気伝導材料から成り、例えば水銀、パラジウム、実施態様により、少なくとも一つのガラス相を備える。加熱導体軌条44は電気的に接続ピン48と接続されていて、この接続ピンが第2電気伝導材料から成り、主として銀から成る。加熱導体軌条44と接続ピン48の間には接触ペースト52が設けられていて、主として銀から製造されている。
【0034】
加熱導体軌条44、接触ペースト52と接続ピン48は共通に射出成形ノズル30の電気接続部50を形成する。接続ピン48はピン状部分54と接続部分56を包含し、その接触面57が接触ペースト52を介して加熱導体軌条44と接触している。接続部分56は円板状に形成されていて、ピン状部分54より大きい直径を有し、接触面57を増加させ、ピン状部分54に作用する引張応力を均一にあらゆる方向に分布させる。ピン状部分54と接続部分56の間には移行部分58が設けられていて、主として切頭円錐体状に形成されているので、ピン状部分54の直径と接続部分56の直径とが連続的に互いに移行する。移行部分58によって接続ピン48の剛性とそれによりその寿命が上昇される。移行部分58が他の形状を有し得て、例えばピン状部分54の直径と接続部分56の直径とが段階的に互いに移行するようなものである。
【0035】
前記構成を備える接続ピン48は図1によるL字状に湾曲された接続導線18に比べて、電気接続部50に作用する引張応力がより良く且つ均等にあらゆる方向に分布される利点を有する。
【0036】
図4は、本発明による電気接続部60の選択的実施態様の概略横断面図である。電気接続部60は、図3に図示された電気接続部50とは、列の加熱導体軌条44と接触ペースト52の間には、主としてAgPdから3対1の比で製造されている第1電気伝導付着層62の後に、主としてAgPdから9対1の比で製造されている第2電気伝導付着層64と主としてAgPdから27対1の比で製造されている第3電気伝導付着層66が設けられていることが相違している。個々の層は必要に応じて、異なったガラス相割合を含有する。
【0037】
電気伝導付着層52、54、56では、例えばシルクスクリーン印刷で塗布される半田材料或いは厚い層ペーストが使用される。加熱導体軌条44、第1電気伝導付着層62、第2電気伝導付着層64、第3電気伝導付着層66、接触ペースト52と接触ピン48が共通に電気接続部60を形成する。
【0038】
電気伝導付着層の材料の選択によって、その銀含有量が加熱導体軌条44の方向に減少し、接続ピン48の材料から加熱導体軌条44の材料までの段階的移行が達成されて、それにより電気接続部60の個々の成分間の付着性とそれにより全電気接続部60の剪断剛性とは図3に図示された電気接続部50の付着性と剪断剛性とに比べて改良される。その上、電気接続部60の温度安定性が積極的に影響されて、それは特に本使用範囲では大きな利点である。
【0039】
電気伝導付着層の数が三層に限定されていないことが明らかである。選択的に二つの付着層或いは三以上の付着層も設けられている。付着層の最適数は、用途に依存して例えば実験的に検出され得る。さらに、接触ペースト52が任意に設けられ、適切に省略され得る。
【0040】
図5は、図3と4に図示された電気接続部50と60に挿入され得る選択的接続ピン70を示す概略図である。接続ピン48と同様に、接続ピン70はピン状部分72、実質的に皿状接続部分74と移行部分76を包含し、その移行部分はピン状部分72を移行部分76と接続する。接続ピン48と違って、接続部分74の接触面78は電気接続部の形成の際に接触ペースト52を介して電気伝導付着層或いは加熱装置の加熱導体軌条と接触しているけれども、その輪郭が加熱導体軌条44の輪郭に適合されている。図2に図示されている材料管32とこの上に配置された誘電層42が円筒状に形成されているので、加熱導体軌条44も適切なアーチを有し、アーチには接続ピン70の接続部分74の接触面78が今や適合されている。この形式ではより良い接続部が得られる。
【0041】
図6Aと6Bは、概略図であり、図3と4に図示された接触ピン48の製造方法の二つの互いに継続する方法工程を示す。図6Aにより接触ピン48の負輪郭を有するプレス型80には未加工品82が挿入されて、この未加工品は互いに接続されているピン状領域84と円錐状領域86を有する。ピン状領域84には円錐状領域86が半田付けされるので、未加工品82は例えば製造され得る。けれども、当然に他の製造方法も考慮できる。プレス型80に挿入された未加工品82がそれに基づいて圧力板88を介して矢印90の方向に所定圧力を負荷されるので、円錐状領域86がプレス型80に押圧される。この形式では、図6Bが示すように、接続ピン48がピン状部分54、接続部分56と移行部分58により形成される。
【0042】
図7Aと7Bは、概略図であり、図5に図示された接触ピン70の製造の際に二つの互いに継続する方法工程を示す。図7Aと7Bに図示されている製造方法は、図6Aと6Bに図示された製造方法とは、圧力板88の下面がアーチ92を有し、図7Bに示されるように、接触ピン70の湾曲された接触面78を形成させる。
【0043】
この発明は、前記実施態様に限定されずに、むしろ種々の形式に変更できる。それで、例えば、接続ピン70の接触面78の輪郭が第1電気伝導付着層の輪郭に依存して、主として材料管32の輪郭に依存して他にも選択され得る。接続ピン70は片側に更に前進する電気導体と、例えばケーブルと接続されていて、ケーブルが温度制御装置に接続されている。
【0044】
けれども、この発明は射出成形ノズルの電気接続部を発生させる接続ピンに関し、この接続ピンは、少なくとも一つの電気伝導付着層或いは接触ペーストによって加熱装置に固定でき、接続ピンがピン状部分と少なくとも一つの付着層或いは接触ペーストと接触している接続部分とを有するように、形成されていることが認められる。
【0045】
請求項、明細書及び図面から引き出される全特徴と利点は、立体的配列や方法工程の構造的細部を含めて、それ自体で並びに種々の組合せでこの発明の本質であり得る。
【符号の説明】
【0046】
10.....電気接続部
12.....基体
14.....誘電層
16.....加熱導体軌条
18.....接続導線
20.....接触ペースト
30.....射出成形ノズル
32.....材料管
34.....ソケット
36.....ノズル先端
38.....流路
40.....壁
42.....誘電層
44.....加熱導体軌条
46.....被覆層
48.....接続ピン
50.....電気接続部
52.....接触ペースト
54.....ピン状部分
56.....接続部分
57.....接触面
58.....移行部分
60.....電気接続部
62.....第1付着層
64.....第2付着層
66.....第3付着層
70.....接触ピン
72.....ピン状部分
74.....接続部分
76.....移行部分
78.....接触面
80.....プレス型
82.....未加工品
84.....ピン状領域
86.....球状領域
88.....圧力板
90.....矢印
92.....アーチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続ピン(48;70)は、接続ピンが少なくとも一つの電気伝導付着層(52;62;64;66)及び/又は接触ペースト(52)によって加熱装置に固定できるように、形成されており、射出成形ノズル(30)の電気加熱装置の電気接続部(50;60)を形成する接続ピン(48;70)において、接続ピン(48;70)がピン状部分(54;72)と少なくとも一つの付着層(52;62;64;66)或いは接触ペースト(52)と接触している接続部分(56;74)とを有することを特徴とする接続ピン。
【請求項2】
加熱装置が厚い層加熱部であることを特徴とする請求項1に記載の接続ピン。
【請求項3】
接続部分(56;74)は円板状に形成されていて、ピン状部分(54;72)より大きい直径を有することを特徴とする請求項1或いは2に記載の接続ピン。
【請求項4】
接続部分(56;74)の付着層(62;64;66)或いは接触ペースト(52)に向いた側面は他の電気伝導構成部材(44)に適合されている輪郭を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の接続ピン。
【請求項5】
ピン状部分(54;72)と接続部分(56;74)の間には少なくとも一つの移行部分(58;76)が設けられていて、この移行部分は、ピン状部分(54;72)の直径と接続部分(56;74)の直径が段階的に或いは連続的に互いに移行するように、形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の接続ピン。
【請求項6】
射出成形ノズル(30)の電気加熱装置の電気接続部(50;60)において、請求項1乃至5のいずれか一項に記載による接続ピン(48;70)を備えることを特徴とする電気接続部。
【請求項7】
接続ピン(48;70)の接続部分(56;74)と加熱装置の間には少なくとも二つの接続を形成する電気伝導付着層(52、54、56)が配置されていて、この付着層(52、54、56)が異なった特性、異なった組成及び/又は異なった付着層材料を有することを特徴とする請求項6に記載の電気接続部。
【請求項8】
各付着層(52、54、56)がそれぞれに直接に隣接して配置された付着層(52、54、56)に及び/又は直接に隣接して配置された電気伝導構成部材(44、48;62;70)に適合されていることを特徴とする請求項7に記載の電気接続部。
【請求項9】
各付着層(52、54、56)は、その特性、組成及び/又は付着層材料がそれぞれに直接に隣接して配置された付着層(52、54、56)の特性、組成及び/又は材料に及び/又は直接に隣接して配置された電気伝導構成部材(44、48;62;70)の特性、組成及び/又は材料に適合されていることを特徴とする請求項7或いは8に記載の電気接続部。
【請求項10】
各付着層(52、54、56)の特性、組成及び/又は付着層材料は、その付着性がそれぞれに直接に隣接して配置された付着層(52、54、56)に及び/又は直接に隣接して配置された電気伝導構成部材(44、48;62;70)に適合されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の電気接続部。
【請求項11】
各付着層(52、54、56)が他の付着性を有することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の電気接続部。
【請求項12】
付着層(52、54、56)がその特性、組成、付着層材料、付着性及び/又は熱膨張特性に関して傾斜構成を形成することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一項に記載の電気接続部。
【請求項13】
各付着層(52、54、56)の付着層材料が半田材料、接触ペースト或いは厚い層ペーストであることを特徴とする請求項7乃至12のいずれか一項に記載の電気接続部。
【請求項14】
各付着層(52、54、56)の付着層材料が銀、パラジウム及び/又は少なくとも一つのガラス相部分を包含することを特徴とする請求項7乃至13のいずれか一項に記載の電気接続部。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate


【公表番号】特表2011−515802(P2011−515802A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500113(P2011−500113)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【国際出願番号】PCT/EP2009/001992
【国際公開番号】WO2009/115306
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(599005136)ギュンター・ハイスカナルテヒニク・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング (22)
【Fターム(参考)】