説明

接続用クランプ装置

【課題】ストラップバンド3の他端部側3Bを簡単な構成で補強し、ホースに要求される高い締付け力に低コストで対応できる接続用クランプ装置1を提供する。
【解決手段】ストラップバンド3の他端部側3Bを二重に折り重ね合わせて一体的に固定しているので、第1側部3aと第2側部3bとから成る重合せ部3Cの厚みが大きくなり、他端部側3Bを簡単な構成で補強できる。他端部側3Bの補強は、他端部側3Bのみを二重に折り重ね合わせることで実現するので、ストラップバンド3の剛性が急増することがなく、良好な柔軟性を保持しながら高い締付け力の要請に対処できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管状部材と金属管などとの被締結物にストラップバンドを巻締める接続用クランプ装置に係り、とりわけ歯列部が設けられたストラップバンドに補強を施した接続用クランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、接続用クランプ装置では、被締結物であるホースに高耐久性が要求されることから、ホースの機械的強度を向上させるため、ホースのゴム硬度を高くしたり、ホースに埋設された補強糸を増やしたり、ゴムホースを樹脂ホースと一体化させた接着複合化構造にするなどしている。
このため、通常のゴム製ホースと異なり、ホースに高い締付け力が必要となり、ホースへの締付けが難くなってきている。これに用いる接続用クランプ装置として、例えば特許文献1〜3に開示されたものがある。
【0003】
特許文献1〜3では、バンドの他端部に多数のスリット歯からなる歯列部を設け、歯列部とハウジングを有する一端部とを摺動可能に重ね合わせている。ハウジング内の螺子を歯列部のスリット歯に係合させて、回転操作することによりバンドの他端部が一端部を摺動してホースを巻締める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭55−47006号公報
【特許文献2】実開平07−44962号公報
【特許文献3】特開2002−13682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1〜3におけるいずれの構造も、バンドの他端部に歯列部を形成している上に、締付け操作に伴い、螺子の螺旋歯が歯列部に係合して変形力を与える。このため、ホースに要求される高い締付け力に対応するには、バンドの他端部を補強して歯列部の強度を補う必要がある。
【0006】
一般に、歯列部を強化するには、バンドの歯列部に対応する帯長部分を厚くすることが考えられる。ところが、バンドを製作する圧延工程で帯長部分のみを厚手に設定することは困難であり、仮にそれを可能にしたとしても製作工程が複雑化し、生産性が低下してコスト的に不利となる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ストラップバンドの他端部側を簡単な構成で補強し、被締結物に要求される高い締付け力に低コストで対応でき、しかも、ストラップバンド全体の剛性が急増することがなく、良好な柔軟性が保たれ、初期の良好な締付け状態を長期にわたって維持できる接続用クランプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(請求項1について)
有端環状のストラップバンドは被締結物に巻かれるもので、一端部側に筒状のハウジングが接線方向に設けられている。螺子は、ハウジング内に回転操作可能に配設され、所定のピッチ幅で形成された螺旋歯を有する。
歯列部は、ハウジングの内部を挿通してストラップバンドの一端部側の外側に位置する他端部側に設けられており、ストラップバンドを幅方向に横切り、周方向に対して螺旋歯と噛合う角度を有し、周方向に沿って複数に並列されて螺旋歯を係合させるスリット状の歯部から成る。螺子の回転操作時に他端部側が一端部側に対して相対的に摺動することにより、ストラップバンドが縮径して被締結物を締付ける。
ストラップバンドの他端部側は、他端部側を折返部で二重に折り重ね合わせて一体的に固定した第1側部と第2側部から成る重合せ部を形成し、歯列部も折り重ね合わせることにより、外側となる第1側部の歯部と内側となる第2側部の歯部とが厚み方向に対応する。
【0009】
ストラップバンドの他端部側を二重に折り重ね合わせて一体的に固定しているので、重合せ部の厚みが大きくなり、他端部側を簡単な構成で補強できて被締結物に要求される高い締付け力に低コストで対応することができる。
しかも、他端部側の補強は、他端部側のみを二重に折り重ね合わせることで実現するので、ストラップバンド全体の剛性が急増することがなく、良好な柔軟性を保持することができる。
【0010】
一般に、歯列部を強化するには、ストラップバンドの歯列部に対応する延出部分を厚くすることが考えられる。ところが、ストラップバンドを製作する圧延工程で延出部分のみを厚手に設定することは困難であり、仮にそれを可能にしたとしても製作工程が複雑化し、生産性が低下してコスト的に不利となる事情がある。
この観点に鑑み、ストラップバンドの他端部側を二重に折り重ね合わせて一体的に固定することは、ストラップバンドの厚みを小さくしつつ、歯列部を有する他端部側を補強する上で優れた手段である。
【0011】
(請求項2について)
折返部は、歯部と平行となる内周縁を有する切欠部を有し、切欠部の内周縁は螺旋歯が螺進退可能に係合する歯部を成す。
このため、他端部側を二重に折り重ね合わせてハウジングに組付ける際、折返部がハウジングに干渉せず、折返部をハウジング内へ容易に挿通させることができる。
【0012】
(請求項3について)
螺旋歯は、第1側部の歯部から第2側部の歯部にわたって係合し、第2側部の歯部を第1側部の歯部よりも短く設定している。
第2側部の歯部は短くなっているので、第2側部からの肉取り量が少なくて済み、第2側部の強度低下を防ぐことができる。
【0013】
(請求項4について)
螺旋歯は、第1側部の歯部から第2側部の歯部にわたって係合し、第2側部の歯部を第1側部の歯部よりも幅広に設定している。
第2側部の歯部を幅広に設定しているので、他端部側を二重に折り重ね合わせる時、第2側部の歯部と第1側部の歯部とは許容範囲内で周方向に位置ずれしてもよく、高精度で対応させる必要がなくなり、歯部の厳格な寸法管理が要らず、歯部をコスト的に有利に製作することができる。
【0014】
(請求項5について)
螺旋歯は、第1側部の歯部から第2側部の歯部にわたって係合し、第1側部における歯部の両端部周辺に窪み部を形成することにより、螺旋歯が両端部周辺に干渉しないようにしている。
第1側部の歯部は、螺旋歯との噛合い上、余剰部分を見込んで長めに設定するのが一般的であるが、歯部の両端部周辺に窪み部を形成しているので、歯部の形成時に歯部を長めに設定する必要がなくなり、第1側部の肉取り量が少なくて済み、第1側部の強度低下を防ぐことができる。
【0015】
(請求項6について)
固定手段において、第2側部に筒状部を設け、第1側部に取付け穴部を筒状部に対応させて形成し、筒状部を取付け穴部に圧入、あるいはかしめにより取付けて、第1側部と第2側部とを一体化している。
筒状部および取付け穴部といった簡素な固定手段により、第1側部と第2側部とを一体化できて、嵩張らず省スペースでコスト的にも有利となる。
【0016】
(請求項7について)
ストラップバンドの他端部側は、他端部側を折返部で複数回折り重ね合わせて一体的に固定した複数の側部から成る重合せ部を形成している。歯列部も複数回折り重ね合わせることにより、複数の側部の歯部同士が厚み方向に対応する。
【0017】
ストラップバンドの他端部側を複数回折り重ね合わせて一体的に固定しているので、重合せ部の厚みが大きくなり、二重に折り重ね合わせた請求項1と同様に、他端部側を簡単な構成で補強できて被締結物に要求される高い締付け力に低コストで対応することができる。
すなわち、他端部側の補強は、他端部側のみを複数回折り重ね合わせることにより実現するので、被締結物を締付けるストラップバンドは柔軟性に優れた適切な厚みでも、螺子と歯列部とが係合する重合せ部は十分な厚みとなって所要の強度を確保することができる。
【0018】
(請求項8について)
ストラップバンドの他端部側は、他端部側を複数回折り重ね合わせる代わりに、互いに別体の側部を複数層に積み重ねて一体的に固定して成る重合せ部を形成している。歯列部も複数層に積み重ねることにより、複数層の各層の歯部同士が厚み方向に対応するようにしている。
別体の側部を用いて、複数層に積み重ねることにより、請求項7と同様に、他端部側を簡単な構成で補強できて被締結物に要求される高い締付け力に低コストで対応することができる。
【0019】
(請求項9について)
ハウジングをストラップバンドに取付ける固定機構では、ハウジングの突部をストラップバンドの第1穴部に嵌合し、舌辺部を第2穴部に差し込むため、ストラップバンドを被締結物に大きな締付け力で締付けて引張力を加えても、突部や舌辺部に引張方向の大きな曲げモーメントが生じることがない。
【0020】
これにより、突部と第1穴部との間ならびに舌辺部と第2穴部との間の隙間が拡開することがなく、被締結物に対する均一な巻締め分布を確保し、被締結物からガス冷媒などの循環媒体が外部に漏出する虞がなく、初期の良好な締付け状態を長期にわたって維持することができる。
また、ストラップバンドの一端部側に第1穴部および第2穴部を形成する簡素な構造のため、コスト的に有利であるとともに、ストラップバンドの剛性が増加することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】接続用クランプ装置を示す斜視図である(実施例1)。
【図2】(a)は接続用クランプ装置の要部を示す縦断面図、(b)は固定機構に関してストラップバンドの一端部側を示す平面図である(実施例1)。
【図3】固定機構に関連してハウジングとストラップバンドの一端部側とを示す分解斜視図である(実施例1)。
【図4】図2(a)のN−N線に沿う横断面図である(実施例1)。
【図5】(a)はストラップバンドの他端部側の平面図および縦断面図、(b)はストラップバンドの他端部側を二重に折り曲げる工程を示す斜視図である(実施例1)。
【図6】(a)〜(c)はストラップバンドの他端部側を二重に折り重ね合わせる工程を示す斜視図である(実施例1)。
【図7】第1側部と第2側部とを溶接により一体的に固定して形成した重合せ部の斜視図である(変形例)。
【図8】(a)はハウジングの横断面図、(b)は重合せ部の平面図、(c)は(b)のJ−J線に沿う横断面図、(d)は固定手段の拡大縦断面図である(実施例2)。
【図9】(a)はハウジングの横断面図、(b)は重合せ部の平面図、(c)は(b)のP−P線に沿う縦断面図である(実施例3)。
【図10】(a)、(b)はストラップバンドの他端部側を三重に折り重ね合わせる工程を示す斜視図である(実施例4)。
【図11】接続用クランプ装置の要部を示す縦断面図である(実施例4)。
【図12】ストラップバンドの他端部側を三重に折り重ね合わせる工程を示す斜視図である(実施例5)。
【図13】(a)はストラップバンドの他端部側を三重に折り重ね合わせる構造を示す縦断面図(実施例5)、(b)は固定手段の拡大縦断面図である(実施例6)。
【図14】(a)は重合せ部に側部が三層に積み重ねられたラミネート構造を示す斜視図、(b)は重合せ部に側部が三層に積み重ねられたラミネート構造を示す縦断面図である(実施例7)。
【図15】(a)、(b)は重合せ部に側部が四層に積み重ねられたラミネート構造を示す斜視図である(実施例7)。
【図16】接続用クランプ装置において、舌辺部を溶接手段により固定する態様を示す要部の縦断面図である(実施例8)。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の接続用クランプ装置について、歯列部が設けられたストラップバンドの他端部側を簡単な構成で補強し、高い締付け力に対応できるよう改良した各実施例により具体化する。
【実施例】
【0023】
〔実施例1の構成〕
本発明の実施例1を図1ないし図6に基づいて説明する。
図1における接続用クランプ装置1は、被締結物であるホース2に高耐久性が要求される近年の事情に鑑み、ホース2のゴム硬度を高くし、かつ機械的強度を上げるため、補強糸を増やすなどしている。このため、ホース2に大きな面圧の巻締め力を締付け力として必要とする場合に好適であり、例えば、過給機付きエンジン(図示せず)であって、空気の充填率を高めるため、圧搾空気を冷却するインタークーラーと吸気管(いずれも図示せず)とを接続する場合に適用される。
【0024】
接続用クランプ装置1は、ホース2に巻かれる有端環状のストラップバンド3を備えている。ストラップバンド3は、例えばSUS304系のステンレス鋼板などの弾性材により、所望の幅寸法と長さ寸法とを有する帯状に形成されている。
ストラップバンド3の一端部側3Aには、筒状のハウジング4が一端部側3Aの接線方向に沿って取付けられている。ハウジング4は、丸屋根部4aと丸屋根部4aの基底部から延出する両側の取付け辺4b、4cを有する(例えば、図3および図4参照)。
固定機構5は、図2〜図4に示すように、ハウジング4からストラップバンド3にかけて設けられており、ハウジング4の取付け辺4b、4cをストラップバンド3の一端部側3Aに圧接状態に固定するものである。
この固定機構5において、ハウジング4の取付け辺4b、4cである底部4dから外方に突出する突部6が、例えばコイニングなどのハーフシャー加工Qにより形成されている{図2(a)および図3参照}。
【0025】
底部4dの突部6から遠距離側となる遠端部4hには、図3に示すように、ストラップバンド3に対して僅かに傾斜する舌辺部7が延出形成されている。また、底部4dの突部6から近距離側となる近端部4kには延長辺部4eが形成されている。舌辺部7は、挿通辺部として後述する螺子8の頭部8aと反対側に位置し、一端部側3Aの曲率に応じて緩やかな弧状に湾曲している。
【0026】
ストラップバンド3の一端部側3Aには、突部6を嵌合して位置決めする第1穴部9が設けられているとともに、切起し辺部10aを押し上げるようにして舌辺部7が差し込まれた第2穴部10が切起しにより形成されている{図2(b)および図3参照}。
底部4dの舌辺部7とは反対側となる延長端部4eは、図2(a)の記号Gで示すように、プロジェクション溶接、抵抗溶接、アーク溶接、プラズマ溶接、シーム溶接あるいはTIG溶接などの取付け手段により一端部側3Aに固定されている。
【0027】
複数の歯部11aから成る歯列部11は、ハウジング4の内底部を挿通してストラップバンド3の一端部側3Aの外部に位置する他端部側3Bに設けられている。歯部11aは、スリット状を成してストラップバンド3を幅方向W1に所定の傾斜角度をもって横切り、周方向W2に沿って並列配置されている(図1参照)。すなわち、歯部11aは、ストラップバンド3の周方向W2に対して螺子8の螺旋歯8sと噛合う角度を有している。
【0028】
ストラップバンド3の他端部側3Bは、図5(a)、(b)および図6(a)〜(c)に示す工程において、他端部側3Bを折返部3Eを中心にして二重に折り重ね合わせて一体的に固定した第1側部3aと第2側部3bから成る重合せ部3Cを形成している。
すなわち、図5(a)、(b)に示すように、他端部側3Bで折返部3Eを中心にして等脚台形の切抜き部Cpを切欠部として形成し、切抜き部Cpの中心で左右方向に歯部11aを対称となるように形成する。切抜き部Cpの内周縁3hは、左右の歯部11aと平行であり、その内周縁3hは、螺旋歯8sが螺進退可能に係合する歯部を成す。
【0029】
第1側部3aを第2側部3bと一体的に固定する際、図2(a)に示す固定手段3Fが設けられている。固定手段3Fにおいては、第1側部3aの先端部に、例えばバーリング加工により形成した筒状部3cを設け、第2側部3bに取付け穴部3dを筒状部3cに対応させて形成している。筒状部3cを取付け穴部3dに圧入、あるいはかしめにより取付けて、第1側部3aと第2側部3bとを一体化する。但し、固定手段3Fは便宜上、図1から省いている。
【0030】
他端部側3Bを折り重ねることに伴い、歯列部11も折り重なり合って一体的に固定され、第1側部3aの歯部11aと第2側部3bの歯部11aとは、厚み方向に連通状態で対向する。これにより、重合せ部3Cの第2側部3bが、ストラップバンド3の一端部側3A上に摺接するように位置する。
なお、一端部側3Aおよび他端部側3Bの文言については、以後断らない限り、ストラップバンド3を省いてそのまま用いる。
【0031】
螺子8は、図2(a)に示すように、ハウジング4内に回転操作可能に配設され、歯列部11の歯部11aに対応する所定のピッチ幅Hで形成された螺旋歯8sを有する。螺子8の螺旋歯8sは、第1側部3aの歯部11aから第2側部3bの歯部11aにわたって係合している。
【0032】
ハウジング4の一端開口部4fは、環状を成す有端フランジ部12を一体に形成し、他端開口部に曲成リング部4gを一体に形成している。ハウジング4に対する螺子8の配設時、頭部8aの基端部が有端フランジ部12の内周縁部12Aに支持され、軸部8bの先端が曲成リング部4gに挿入されて支持される。
【0033】
ホース2に対する螺子8の締付け工程において、螺子8を図1の矢印Y方向に回転操作すると、螺旋歯8sが歯部11aの一端部側3Aとは反対側を押圧摺動し、他端部側3Bが一端部側3Aに対して図1の矢印Z方向に相対的に摺動することにより、ストラップバンド3が縮径してホース2を締付ける。
ストラップバンド3の縮径変位に伴い、切起し辺部10aが他端部側3Bにより押し下げられて舌辺部7を押圧し、一端部側3Aに対する取付け辺4b、4cの圧接状態を強化して締付け分布の均等化を促す。
【0034】
〔実施例1の効果〕
実施例1では、他端部側3Bを二重に折り重ね合わせて一体的に固定しているので、重合せ部3Cの厚みが大きくなり、他端部側3Bを簡単な構成で補強できる。
しかも、他端部側3Bの補強は、他端部側3Bのみを二重に折り重ね合わせて一体的に固定することで実現するので、ストラップバンド3全体の剛性が急増することがなく、良好な柔軟性を保持することができる。
【0035】
ここで、ストラップバンド3の歯列部11に対応する帯長部分を厚くして歯列部11を強化することが考えられる。ところが、圧延工程でストラップバンド3の帯長部分のみを厚手に設定することは困難であり、仮にそれを可能にしたとしても製作工程が複雑化し、生産性が低下してコスト的に不利となる事情がある。
この観点に鑑み、ストラップバンド3の他端部側3Bを二重に折り重ね合わせて一体的に固定することは、ストラップバンド3の厚みを小さくしつつ、歯列部11を有する他端部側3Bを補強する上で優れた手段である。
【0036】
切抜き部Cpの内周縁3hは、歯部11aと平行であり、その内周縁3hは、螺旋歯8sが螺進退可能に係合する歯部を成すため、他端部側3Bを二重に折り重ね合わせてハウジング4内に組付ける際、折返部3Eがハウジング4に干渉せず、折返部3Eをハウジング4内へ容易に挿通させることができる。
【0037】
また、ハウジング4をストラップバンド3に取付ける固定機構5では、ハウジング4の突部6をストラップバンド3の第1穴部9に嵌合し、舌辺部7を第2穴部10に差し込むため、ストラップバンド3をホース2に大きな締付け力で締付けて引張力を加えても、突部6や舌辺部7に引張方向の大きな曲げモーメントが生じることがない。
【0038】
これにより、突部6と第1穴部9との間ならびに舌辺部7と第2穴部10との間の隙間が拡開することがなく、ホース2に対する均一な巻締め分布を確保し、ホース2からガス冷媒などの循環媒体が外部に漏出する虞がなく、初期の良好な締付け状態を長期にわたって維持することができる。
ストラップバンド3の一端部側3Aに対する延出端部4eの固定により、ハウジング4の取付け状態が強固かつ堅牢になり、ストラップバンド3が大きな締付け力で締付けられた場合に対処することができる。
【0039】
第2穴部10は切起し形成により設けられているため、切起し辺部10aが舌辺部7の案内部として機能する。このため、舌辺部7を第2穴部10に差し込み易くなり、ストラップバンド3に対するハウジング4の取付け作業性が向上する。また、切起し辺部10aが切り屑として排出されないので、切起し辺部10aを処理する必要がなく、処理の手間が省ける。
【0040】
固定手段3Fにおいては、筒状部3cおよび取付け穴部3bといった簡素な手段により、第1側部3aと第2側部3bとを一体化できて、嵩張らず省スペースでコスト的にも有利となる。
【0041】
なお、第1側部3aと第2側部3bとは、固定手段3Fを設ける代わりに、図7に変形例として示すように、ストラップバンド3の周方向W2に沿って施された3連の溶接G1、G2、G3により一体的に固定してもよい。溶接G1、G2、G3は、3連の全てではなくて、溶接G1、G2、G3のうちいずれか1連あるいは2連だけであってもよい。
【0042】
〔実施例2〕
図8は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、図8(a)〜(c)に長さ寸法L1、L2で示すように、第2側部3bの歯部11aを第1側部3aの歯部11aよりも短く、かつ図8(b)にD1、D2で示すように幅広に設定したことである。
第1側部3aを第2側部3bに固定するにあたっては、実施例1の固定手段3Fに代わって、図8(c)、(d)に示す固定手段3Mを用いている。固定手段3Mにおいては、第1側部3aに、例えばハーフシャー加工Qにより形成した筒状部3fを設け、第2側部3bに取付け穴部3eを筒状部3fに対応させて形成している。筒状部3fを取付け穴部3eに圧入して第1側部3aと第2側部3bとを一体化して固定する。
【0043】
実施例2では、第2側部3bの歯部11aは短くなっているので、第2側部3bからの肉取り量が少なくて済み、第2側部3bの強度低下を防ぐことができる。
また、第2側部3bの歯部11aを幅広に設定しているので、他端部側3Bを二重に折り重ね合わせる時、第2側部3bの歯部11aと第1側部3aの歯部11aとは許容範囲内で周方向に位置ずれしてもよく、高精度で対応させる必要がなくなり、歯部11aの厳格な寸法管理が要らず、歯部11aをコスト的に有利に製作することができる。
【0044】
〔実施例3〕
図9は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、第1側部3aにおける歯部11aの両端部周辺に窪み部13を形成したことである。
すなわち、第1側部3aは、図9(a)〜(c)に径寸法dで示すように、歯部11aの両端部11bを中心とする周辺部に円錐状の窪み部13を設けている。窪み部13は、深さ寸法Dpを有し、先端部が螺旋歯8sに対して干渉しないように凹状を成し、第2側部3bの歯部11a内に進出している{図9(a)参照}。
この場合、第1側部3aにおける歯部11aの長さ寸法K1は、第2側部3bにおける歯部11aの長さ寸法K2に比較して小さくなる{図9(b)参照}。
【0045】
実施例3における第1側部3aの歯部11aは、螺旋歯8sとの噛合い上、ホース2に嵌め易くするため、長めに設定するのが一般的であるが、歯部11aの両端部周辺に窪み部13を形成しているので、歯部11aの形成時に歯部11aを長めに設定する必要がなくなり、第1側部3aの肉取り量が少なくて済み、第1側部3aの強度低下を防ぐことができる。
【0046】
〔実施例4〕
図10および図11は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例1と異なるところは、ストラップバンド3の他端部側3Bを三重に折り重ね合わせてラミネート構造としたことである。
他端部側3Bは、図10(a)に示すように、折返部3Eに加えて折返部3Gを有し、折返部3Eおよび折返部3Gで、互いに逆方向に180度ずつ折り曲げて三重に折り重ね合わて一体的に固定している。これにより、図10(b)に示すように、第1側部3a、第2側部3bおよび第3側部3mが面接触状態に重ね合わされた重合せ部3Cを構成している。
【0047】
重合せ部3Cでは、歯列部11も折り重ね合わせることにより、第1側部3aが第2側部3bの外側となり、第3側部3mが第1側部3aの最外側となる。そして、第1側部3a、第2側部3bおよび第3側部3mにおける各歯部11aは、厚み方向に対応して連通している(図11参照)。
第3側部3mの先端部3Kは、切抜き部Cpに対応する切欠部Ctを有し、切欠部Ctの内縁部3nを切抜き部Cpの内縁部3hに対応させている。先端部3Kの切欠部Ctを幅方向W1に跨ぐ両辺部を半円弧状のカール部3p、3qとしている。
【0048】
重合せ部3Cにおける切欠部Ctの内周縁3nは、切抜き部Cpの内周縁3h、ならびに第1側部3aおよび第2側部3bの各歯部11aと平行であり、これら内周縁3n、3hは、螺旋歯8sが螺進退可能に係合する歯部を成す。
重合せ部3Cの構成時、第3側部3mが第1側部3aに折り重なるに伴い、カール部3p、3qは折返部3Eに嵌合して位置決めされる{図10(b)参照}。
【0049】
なお、固定手段3Fは第1実施例と同様に構成している(図11参照)。すなわち、第3側部3mに、例えばバーリング加工により形成した筒状部3cを設け、第1側部3aおよび第2側部3bに取付け穴部3dを連通状態に形成している。筒状部3cを取付け穴部3dに圧入、あるいはかしめにより取付けて、第1側部3a、第2側部3bおよび第3側部3mがラミネート状に保持されて一体的に固定される。
【0050】
ストラップバンド3の他端部側3Bを三重に折り重ね合わせて一体的に固定しているので、重合せ部3Cの厚みが大きくなり、二重に折り重ね合わせた実施例1と同様に、他端部側3Bを簡単な構成で補強できてホース2に要求される高い締付け力に低コストで対応することができる。
すなわち、他端部側3Bの補強は、他端部側3Bのみを三重に折り重ね合わせることにより実現するので、ホース2を巻付けるストラップバンド3は柔軟性に優れた適切な厚みでも、螺子8と歯列部11とが係合する重合せ部3Cは十分な厚みとなって所要の強度を確保することができる。
【0051】
実施例4では、他端部側3Bを三重に折り重ね合わせたが、三重に限らず、例えば3回ないし5回といったように複数回にわたって折り曲げるようにしてもよい。
【0052】
〔実施例5〕
図12および図13(a)は本発明の実施例5を示す。実施例5が実施例4と異なるところは、折返部3Gを実施例4とは反対方向に180度だけ折曲げる一方、第3側部3mにおける先端部3Kのカール部3p、3qを省略したことである{図12参照}。
重合せ部3Cの構成時、第3側部3mが第2側部3bに折り重なるとともに、第1側部3aが第3側部3mに折り重なり、先端部3Kが折返部3Eに挟まれた状態で収容される。
【0053】
固定手段3Fについては、図13(a)に示すように、第1側部3aに、例えばバーリング加工により形成した筒状部3cを設け、第3側部3mおよび第2側部3bに取付け穴部3dを連通状態に形成している。筒状部3cを取付け穴部3dに圧入、あるいはかしめにより取付けて、第1側部3a、第3側部3mおよび第2側部3bがラミネート状に保持されて一体的に固定される。
実施例5では、第3側部3mの先端部3Kが折返部3Eに挟まれて収容されるので、外部に露出せず、折返部3Eによる先端部3Kの収まりがよくなる。
【0054】
〔実施例6〕
図13(b)は本発明の実施例6を示す。実施例6が実施例5と異なるところは、固定手段3Fを2段嵌合構造にしたことである。
2段嵌合構造においては、第1側部3aおよび第3側部3mに、例えばバーリング加工により筒状部3s、3uを順に設けるとともに、第2側部3bに取付け穴部3vを形成している。
第1側部3aの筒状部3sを第3側部3mの筒状部3uに圧入、あるいはかしめにより取付けるとともに、第3側部3mの筒状部3uを取付け穴部3vに圧入、あるいはかしめにより取付けている。これにより、第1側部3a、第3側部3mおよび第2側部3bがラミネート状に保持されて一体的に固定される。
【0055】
〔実施例7〕
図14および図15は本発明の実施例7を示す。実施例7が実施例4と異なるところは、第1側部3a、第2側部3bおよび第3側部3mを互いに別体の側部により形成したことである。
第1側部3a、第2側部3bおよび第3側部3mは、重合せ部3Cにおいて、三層に積み重ねられたラミネート構造を成し、固定手段3Fおよび溶接手段などを用いることにより一体的に固定されている{図14(a)、(b)参照}。
第1側部3a、第2側部3bおよび第3側部3mを一体的に固定する際、固定手段3Fおよび溶接手段のうちいずれか一方だけを用いてもよい。
【0056】
図15(a)では、重合せ部3Cに第4側部3rを加え、第1側部3a、第2側部3b、第3側部3mおよび第4側部3rにより四層に積み重ねられ、所定の積層厚Wsを有するラミネート構造を成している。第4側部3rは、最外側に位置しており、内縁部3nが形成された切欠部Ctを有する。
図15(b)では、第1側部3a、第2側部3b、第3側部3mおよび第4側部3rの各厚み寸法を小さく設定し、全体の積層厚Wtが大きくならないようにしている。
第1側部3a、第2側部3b、第3側部3mおよび第4側部3rの各厚み寸法は、互いに同一ではなく、互いに異なるように設定してもよい。
なお、実施例7では、重合せ部3Cに側部を三層あるいは四層に積層したが、三層や四層に限らず、例えば五層、六層といったように複数層にわたって積み重ねてもよい。
【0057】
〔実施例8〕
図16は本発明の実施例8を示す。実施例8が実施例1と異なるところは、ストラップバンド3の一端部側3Aに第2穴部10および切起し辺部10aを省略し、舌辺部7を一端部側3Aの上面に沿わせて溶接手段Guにより固定したことである。
実施例8では、ストラップバンド3に対する舌辺部7の固定により、実施例1と同様に、ハウジング4の取付け状態が強固かつ堅牢になり、ストラップバンド3が大きな締付け力で締付けられた場合に対処することができる。
舌辺部7を溶接手段Guにより一端部側 3Aに固定する構成は、実施例8ばかりでなく実施例1〜7に適用してもよい。
【0058】
(変形例)
(a)実施例1におけるストラップバンド3は、SUS304系のステンレス鋼板に代わって、強化合成樹脂、銅板または各種の金属合金により形成してもよい。ハウジング4は円筒状に限らず、三角筒状、四角筒状、五角筒状あるいは多角筒状にしてもよい。
(b)ハウジング4は一端部側3Aの接線方向に取付けたが、幾何学的な正確さは必要でなく、接線方向に対する多少のずれは許容範囲であり、実用上の観点から接線方向であればよい。
【0059】
(c)固定機構5において、突部6を嵌合して位置決めする第1穴部9は、内外に貫通しない窪みとしての底付穴であってもよい。突部6および第1穴部9は互いに同一の形状である限り矩形状の他、三角形、円形、方形あるいは五角形、六角形あるいは多角形であってもよい。
(d)実施例1〜7における固定機構5は省略し、各種の溶接(抵抗溶接、プロジェクション溶接、アーク溶接、TIG溶接、シーム溶接、プラズマ溶接)などの取付手段を用いてハウジング4を一端部側3Aに固定してもよい。
【0060】
(e)実施例1〜8において、螺子8の軸部8bは鼓状に形成し、軸部8bをストラップバンド3の周方向に沿い易くするとともに、歯部11aに対する螺旋歯8sの係合数を増やしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
接続用クランプ装置のストラップバンドでは、他端部側を重合せ部として二重に折り重ね合わせて一体的に固定しているので、重合せ部の厚みが大きくなり、他端部側を簡単な構成で補強できて被締結物に要求される高い締付け力に低コストで対応することができる。他端部側の補強は、他端部側のみを二重に折り重ね合わせることで実現するので、ストラップバンド全体の剛性が急増することがなく、良好な柔軟性を保持することができる。ストラップバンドの優れた締付け機能に関係業者の需要が喚起されて、関連部品などの流通を介して機械業界に適用することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 接続用クランプ装置
2 ホース(被締結物)
3 ストラップバンド
3a 第1側部
3b 第2側部
3c 筒状部
3d 取付け穴部
3m 第3側部
3r 第4側部
3A ストラップバンドの一端部側
3B ストラップバンドの他端部側
3C 重合せ部
3E、3G 折返部
3F 固定手段
4 ハウジング
4b、4c ハウジングの取付け辺
4d ハウジングの底部
4f ハウジングの一端開口部
5 固定機構
6 突部
7 舌辺部
8 螺子
8a 螺子の頭部
8b 螺子の軸部
8s 螺旋歯
9 第1穴部
10 第2穴部
10a 切起し辺部
11 歯列部
11a 歯部
12 有端フランジ部
13 窪み部
Cp 切抜き部(切欠部)
Gu 溶接手段
H 螺旋歯のピッチ幅
W1 ストラップバンドの幅方向
W2 ストラップバンドの周方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部側で前記一端部側の接線方向に筒状のハウジングを設けて被締結物に巻かれる有端環状のストラップバンドと、
前記ハウジング内に回転操作可能に配設され、所定のピッチ幅で形成された螺旋歯を有する螺子と、
前記ハウジングの内部を挿通して前記ストラップバンドの前記一端部側の外側に位置する他端部側に設けられ、前記ストラップバンドを幅方向に横切り、周方向に対して前記螺旋歯と噛合う角度を有し、周方向に沿って複数に並列されて前記螺旋歯を係合させるスリット状の歯部から成る歯列部とを備え、
前記螺子の回転操作時に前記他端部側が前記一端部側に対して相対的に摺動することにより、前記ストラップバンドが縮径して前記被締結物を締付ける接続用クランプ装置において、
前記ストラップバンドの前記他端部側は、前記他端部側を折返部で二重に折り重ね合わせて一体的に固定した第1側部と第2側部から成る重合せ部を形成し、前記歯列部も折り重ね合わせることにより、外側となる前記第1側部の前記歯部と内側となる前記第2側部の前記歯部とが厚み方向に対応することを特徴とする接続用クランプ装置。
【請求項2】
前記折返部は、前記歯部と平行となる内周縁を有する切欠部を有し、前記切欠部の前記内周縁は、前記螺旋歯が螺進退可能に係合する歯部を成すことを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。
【請求項3】
前記螺旋歯は、前記第1側部の前記歯部から前記第2側部の前記歯部にわたって係合し、前記第2側部の前記歯部を前記第1側部の前記歯部よりも短く設定したことを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。
【請求項4】
前記螺旋歯は、前記第1側部の前記歯部から前記第2側部の前記歯部にわたって係合し、前記第2側部の前記歯部を前記第1側部の前記歯部よりも幅広に設定したことを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。
【請求項5】
前記螺旋歯は、前記第1側部の前記歯部から前記第2側部の前記歯部にわたって係合し、前記第1側部における前記歯部の両端部周辺に窪み部を形成することにより、前記螺旋歯が前記両端部周辺に干渉しないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。
【請求項6】
前記第2側部に筒状部を設け、前記第1側部に取付け穴部を前記筒状部に対応させて形成し、前記筒状部を前記取付け穴部に圧入、あるいはかしめにより取付けて、前記第1側部と前記第2側部とを一体化する固定手段を構成することを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。
【請求項7】
前記ストラップバンドの前記他端部側は、前記他端部側を折返部で複数回折り重ね合わせて一体的に固定した複数の側部から成る重合せ部を形成し、前記歯列部も複数回折り重ね合わせることにより、前記複数の側部の前記歯部同士が厚み方向に対応することを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。
【請求項8】
前記ストラップバンドの前記他端部側は、前記他端部側を複数回折り重ね合わせる代わりに、互いに別体の側部を複数層に積み重ねて一体的に固定して成る重合せ部を形成し、前記歯列部も複数層に積み重ねることにより、前記複数層の各層の前記歯部同士が厚み方向に対応することを特徴とする請求項7に記載の接続用クランプ装置。
【請求項9】
前記ハウジングから前記ストラップバンドにかけて設けられて前記ハウジングを前記ストラップバンドの前記一端部側に取付けるための固定機構は、
前記ハウジングの底部から裏面側に突出するように形成された突部と、
前記底部に形成されて前記ストラップバンドの周方向に沿って延設された舌辺部と、
前記ストラップバンドの前記一端部側に設けられて、前記突部を嵌合して位置決めする第1穴部と前記舌辺部が差し込まれる第2穴部とを有することを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−163165(P2012−163165A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24580(P2011−24580)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(592243357)株式会社高木製作所 (9)
【Fターム(参考)】