説明

接続装置、接続構造体の製造方法、チップスタック部品の製造方法及び電子部品の実装方法

【課題】電子部品の割れを防止する。
【解決手段】熱硬化性の接着剤層6と積層された電子部品2,12が載置される載置部5と、電子部品2,12を加熱押圧する加熱押圧ヘッド7と、電子部品2,12と加熱押圧ヘッド7の押圧面7aとの間に配置され、電子部品2,12の上面を押圧する第1の弾性体8と、電子部品2,12の周囲に配置されるとともに、第1の弾性体を支持する支持部材9とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置、接続構造体及び電子部品の製造方法、実装方法に関し、特に基板実装部に接着剤を介して配置された電子部品を、緩衝材を介して加熱押圧することにより実装する接続装置、接続構造体及び電子部品の製造方法、実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップ等の電子部品を基板に実装する工法として、基板に異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を介して電子部品を搭載し、加熱押圧ヘッドで電子部品を熱加圧する工法が知られている。この工法に用いられる実装装置100としては、図7に示すように、基板101が載置される載置部102と、基板101上に異方性導電フィルム103を介して搭載された電子部品104を熱加圧する加熱押圧ヘッド105とを備えたものがある。
【0003】
加熱押圧ヘッド105は、ヒータが内蔵されるとともに、図示しない昇降機構によって載置部102に対して昇降自在とされている。そして、実装装置100は、基板に異方性導電フィルム103を介して電子部品104が搭載されると、加熱押圧ヘッド105を電子部品の上面に押圧し、所定の温度、所定の圧力で、所定の時間、熱加圧を行う。これにより、実装装置100は、電子部品104を基板101に電気的、機械的に接続させる。
【0004】
また、実装装置としては、図8に示すように、加熱押圧ヘッド105と電子部品104との間に緩衝材106を介在させたものもある。実装装置100は、緩衝材106を介在させることにより、電子部品104の電極104aに圧力が集中することを防止し、電子部品104や基板101の反りや割れを防止することができる。緩衝材106は、シリコンゴム等の弾性体を用いて形成される。また、緩衝材106としては、図8(a)に示すように、プレート形状をなし、電子部品104が搭載された基板101の上面全体を押圧する緩衝材106aや、図8(b)に示すように、予め実装されている電子部品107の形状に応じた凹部108が凹設され、電子部品107への圧力集中を効果的に分散させる緩衝材106bが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−227622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の実装装置に用いられる緩衝材106は、基板101や電子部品104の外周部に応力が集中するため、電子部品104に割れなどが生じる場合がある。
【0007】
また、近年、電子部品として、図9に示すような、厚さ100μm程度のチップ基板を積層して構成されたチップスタック部品108が用いられている。このチップスタック部品108は、チップ基板109に小さな孔を開け、そこにCu等の金属を充填することによって、サンドイッチ状に積み重ねた複数のチップ基板を電気的に接続することにより形成される。
【0008】
このようなチップスタック部品108を実装する場合、チップ基板表面に金属バンプ110が凸出しているため、当該金属バンプ110に加熱押圧ヘッド105による押圧力が集中しやすく、かかる圧力集中によりチップ基板109に割れが生じるおそれがある。特に、厚さが50μm以下といった極薄のチップ基板109を用いている場合は、そのリスクが高まる。
【0009】
また、このようなチップ基板109の割れを回避するために図8(a)に示す緩衝材106aや、図9に示すように、チップスタック部品108の上面及び側面を支持する弾性体からなる緩衝材111を介在させた場合でも、加熱押圧ヘッド105の押圧力を受けた緩衝材111の応力Sがチップスタック部品108の外周部に集中し、割れが発生するおそれがある。また、チップ基板109の割れが生じると、各チップ基板109の層間の接続信頼性が損なわれる。
【0010】
さらに、チップ基板109を熱硬化性の接着剤を介して積層し、加熱押圧ヘッド7によって上面より一括して熱加圧することによりチップスタック部品108を製造する工法を採用する場合にも、金属バンプ110に加熱押圧ヘッド105による押圧力が集中しやすく、かかる圧力集中によりチップ基板109に割れが生じるおそれや、緩衝材111を介して加熱押圧ヘッド105の押圧力がチップスタック部品108の外周部に集中し、割れが発生するおそれがある。
【0011】
そして、チップスタック部品108に割れが生じると、これに起因してチップ基板109の層間接続の信頼性を損なってしまう。
【0012】
そこで、本発明は、電子部品の割れを防止することができる接続装置、接続構造体の製造方法、チップスタック部品の製造方法及び電子部品の実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明に係る接続装置は、熱硬化性の接着剤層と積層された電子部品が載置される載置部と、上記電子部品を加熱押圧する加熱押圧ヘッドと、上記電子部品と上記加熱押圧ヘッドの押圧面との間に配置され、上記電子部品の上面を押圧する第1の弾性体と、上記電子部品の周囲に配置されるとともに、上記第1の弾性体を支持する支持部材とを有するものである。
【0014】
また、本発明に係る接続構造体の製造方法は、載置部に電子部品が実装される基板を載置する工程と、上記載置部に載置された基板に、熱硬化性の接着剤を介して電子部品を搭載する工程と、上記電子部品の上面側に第1の弾性体を配置するとともに、上記電子部品の周囲に上記第1の弾性体を支持する支持部材を配置し、上記第1の弾性体を介して加熱押圧ヘッドによって上記電子部品を熱加圧し上記基板に実装する工程とを有するものである。
【0015】
また、本発明に係るチップスタック部品の製造方法は、チップ基板が複数積層され、各チップ基板が電気的、機械的に接続されたチップスタック部品の製造方法において、チップ基板の一面に設けられたバンプを熱硬化性の接着剤を介して隣接するチップ基板の他面に設けられた電極上に載置することにより、複数のチップ基板が積層されたチップ積層体を形成する工程と、上記チップ積層体の上面側に第1の弾性体を配置するとともに、上記チップ積層体の周囲に上記第1の弾性体を支持する支持部材を配置し、上記第1の弾性体を介して加熱押圧ヘッドによって上記チップ積層体を熱加圧する工程とを有するものである。
【0016】
また、本発明に係る電子部品の実装方法は、載置部に電子部品が実装される基板を載置する工程と、上記載置部に載置された基板に、熱硬化性の接着剤を介して電子部品を搭載する工程と、上記電子部品の上面側に第1の弾性体を配置するとともに、上記電子部品の周囲に上記第1の弾性体を支持する支持部材を配置し、上記第1の弾性体を介して加熱押圧ヘッドによって上記電子部品を熱加圧する工程とを有するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電子部品と加熱押圧ヘッドの押圧面との間に配置され、電子部品の上面を押圧する第1の弾性体と、電子部品の周囲に配置されるとともに、第1の弾性体を支持する支持部材とを備えることにより、バンプの有無にかかわらず電子部品の上面を均一に熱加圧することができるとともに、第1の弾性体による圧力が電子部品の外周部に集中することを防止することができる。したがって、本発明によれば、電子部品の割れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明が適用された接続装置を示す断面図である。
【図2】絶縁性接着フィルムを示す断面図である。
【図3】異方性導電フィルムを示す断面図である。
【図4】表面実装部品の実装工程を示す断面図である。
【図5】チップスタック部品の製造工程を示す断面図である。
【図6】第1、第2の弾性体の他の構成を示す斜視図である。
【図7】従来の実装装置を示す側面図である。
【図8】従来の緩衝材を用いた実装装置を示す断面図である。
【図9】チップスタック部品の実装工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された接続装置、接続構造体の製造方法、チップスタック部品の製造方法及び電子部品の実装方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0020】
[接続装置]
本発明が適用された接続装置1は、表面実装部品2を配線基板3上に実装した接続構造体4、あるいは接着剤を介してチップ基板11を積層したチップ積層体12の各チップ基板11を電気的、機械的に接続したチップスタック部品10を製造するために用いられるものである。表面実装部品2としては、例えばICやLSI等のパッケージ部品、抵抗やコンデンサ等のチップ部品、あるいは半導体チップ等のチップ基板11を三次元的に配置し、半導体チップに設けた小さな孔に金属を充填することによって、サンドイッチ状に積み重ねた複数のチップ基板を電気的に接続するTSV(Through Silicon Via)技術等を用いたチップスタック部品10などがある。本願では、配線基板3に搭載される表面実装部品2及びチップ積層体12を合わせて電子部品と称する。
【0021】
この接続装置1は、図1に示すように、表面実装部品2が実装される配線基板3やチップ積層体12が載置される載置部5と、配線基板3に熱硬化性の接着剤6を介して載置された表面実装部品2やチップ積層体12を加熱押圧する加熱押圧ヘッド7と、表面実装部品2やチップ積層体12と加熱押圧ヘッド7の押圧面との間に配置され、表面実装部品2やチップ積層体12の上面を押圧する第1の弾性体8と、表面実装部品2やチップ積層体12の周囲に配置されるとともに、第1の弾性体8を支持する支持部材となる第2の弾性体9とを有する。
【0022】
載置部5は、例えば板状のセラミックによって形成され、上面に配線基板3やチップ積層体12が載置される。
【0023】
加熱押圧ヘッド7は、表面実装部品2やチップ積層体12を熱加圧することにより、接着剤6を熱硬化させ、表面実装部品2と配線基板3の電極とを電気的、機械的に接続させ、あるいはチップ積層体12の各チップ基板11間を電気的、機械的に接続させるものである。加熱押圧ヘッド7は、ヒータが内蔵されるとともに、図示しない昇降機構に支持されることにより載置部5に対して熱加圧面7aの近接離間が自在とされ、載置部5上に載置された配線基板3に接着剤6を介して搭載された表面実装部品2や、載置部5上に載置されたチップ積層体12を、所定の温度及び圧力で所定時間、熱加圧することができる。
【0024】
[第1の弾性体8]
第1の弾性体8は、加熱押圧ヘッド7の熱加圧面と表面実装部品2やチップ積層体12の上面との間に介在されることにより、表面実装部品2やチップ積層体12の中央部と外周部との圧力差、あるいはバンプが形成された領域と形成されていない領域との圧力差を吸収し、表面実装部品2やチップ積層体12に対して均一な熱加圧を行うものである。
【0025】
第1の弾性体8は、例えばシリコーン樹脂等の弾性体からなり、全体を略矩形板状に形成されている。また、第1の弾性体8は、表面実装部品2あるいはチップ積層体12の上面を覆うことができる面積を有し、かつ外周部が表面実装部品2あるいはチップ積層体12の周囲に配設された第2の弾性体9によって支持される。
【0026】
[第2の弾性体9]
第2の弾性体9は、表面実装部品2やチップ積層体12の周囲に配置されるとともに、第1の弾性体8を支持する支持部材となるものであり、加熱押圧ヘッド7によって熱加圧された第1の弾性体8の圧力が、表面実装部品2やチップ積層体12の外周部に集中することを防止するものである。
【0027】
第2の弾性体9は、例えばシリコーン樹脂等の弾性体からなり、全体を上下が開放された中空状に形成され、表面実装部品2やチップ積層体12の周囲を囲むように配置される。また、第2の弾性体9は、表面実装部品2やチップ積層体12と略同じ高さに形成され、これにより表面実装部品2やチップ積層体12を押圧する第1の弾性体8の外周部を支持する。接続装置1は、支持部材として上下方向に伸縮可能な第2の弾性体9を用いることにより、第2の弾性体9が高さ方向の誤差を吸収でき、表面実装部品2やチップ積層体12に合わせて高さを高精度に制御しなくともよくなる。なお、接続装置1は、高さを表面実装部品2やチップ積層体12に合わせて高精度に形成することができれば、支持部材を必ずしも弾性体を用いて形成する必要はない。
【0028】
このように、接続装置1は、表面実装部品2やチップ積層体12といった電子部品と加熱押圧ヘッド7の熱加圧面7aとの間に配置され、電子部品の上面を押圧する第1の弾性体8と、電子部品の周囲に配置されるとともに、第1の弾性体8を支持する支持部材として第2の弾性体9とを備えることにより、バンプの有無にかかわらず表面実装部品2やチップ積層体12の上面を均一に熱加圧することができるとともに、第1の弾性体8による圧力が電子部品の外周部に集中することを防止することができる。
【0029】
特に、電子部品として、チップスタック部品10を実装する場合、チップ基板11にはバンプ11aが凸出して形成されているため、バンプ11aに加熱押圧ヘッド7による押圧力が集中しやすく、かかる圧力集中によりチップ基板11に割れが生じるおそれがある。また、薄型のチップ基板11を積層しているため、外周部に圧力が集中するとチップ基板11に割れが生じやすい。
【0030】
しかし、接続装置1では、第1の弾性体8を介して熱加圧することによりバンプ11aへ集中する圧力を分散でき、また、第2の弾性体9によって第1の弾性体8を支持することにより第1の弾性体8によるチップスタック部品10の外周部への圧力集中を防止することができ、チップ基板11の割れを防止するとともに、各チップ基板11間における接続信頼性を向上させることができる。
【0031】
[硬度]
接続装置1は、第2の弾性体9の硬度を第1の弾性体8の硬度以上とすることが好ましい。これにより、第2の弾性体9によって第1の弾性体8を確実に支持し、第1の弾性体8によるチップ積層体12の外周部への圧力集中を効果的に防止することができる。一方、第2の弾性体9の硬度が第1の弾性体8の硬度に満たない場合、第2の弾性体9が第1の弾性体8に押圧されてしまい、第1の弾性体8による表面実装部品2やチップ積層体12の外周部への圧力集中を防止することができない。
【0032】
また、第1の弾性体8と第2の弾性体9の硬度は、JIS K 6253に規定されるタイプAデュロメーターによる測定で、20〜60の範囲とすることが好ましい。第1の弾性体8と第2の弾性体9の硬度が20より小さいと加熱押圧ヘッド7による圧力を吸収することができず、また第2の弾性体9によって第1の弾性体8を支持することができない。また、第1の弾性体8と第2の弾性体9の硬度が60より大きくなると、第1の弾性体8がチップスタック部品10の上面に当接することによっても撓まず、チップ基板11のバンプ11aへ集中する圧力を分散することができなくなる。
【0033】
[接着剤]
次いで、加熱押圧ヘッド7によって熱加圧されることにより、表面実装部品2を配線基板3上に接続し、あるいはチップ基板11間を接続する接着剤6について説明する。接着剤6は、例えば図2に示すように、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダ(接着剤)23からなり、フィルム状又はペースト状に形成されたものである。以下、フィルム状に成形された絶縁性接着フィルム17(NCF(Non Conductive Film))を例に説明する。
【0034】
この絶縁性接着フィルム17は、加熱押圧ヘッド7によって熱加圧されることにより、配線基板3の接続電極と表面実装部品2の電極とが接触された状態でバインダ23が硬化し、これにより両電極の電気的、機械的な接続を図る。あるいは、絶縁性接着フィルム17は、チップ積層体12を構成する複数のチップ基板11間に介在され、加熱押圧ヘッド7によって熱加圧されることにより、チップ基板11の層間がバンプ11aで接続された状態で硬化し、これにより複数のチップ基板11の電気的、機械的な接続を図る。
【0035】
この絶縁性接着フィルム17は、図2に示すように、バインダ23からなる熱硬化性接着材組成物を剥離フィルム25上に塗布することにより剥離フィルム25上に形成される。剥離フィルム25は、例えば、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methlpentene-1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等にシリコーン等の剥離剤を塗布してなり、絶縁性接着フィルム17の形状を維持することができる。
【0036】
バインダ23に含有される膜形成樹脂としては、平均分子量が10000〜80000程度の樹脂が好ましい。膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変形エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の各種の樹脂が挙げられる。中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
【0037】
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、市販のエポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0038】
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
【0039】
アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じてアクリル化合物、液状アクリレート等を適宜選択することができる。例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等を挙げることができる。なお、アクリレートをメタクリレートにしたものを用いることもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0040】
潜在性硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、加熱硬化型、UV硬化型等の各種硬化剤が挙げられる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、熱、光、加圧等の用途に応じて選択される各種のトリガにより活性化し、反応を開始する。熱活性型潜在性硬化剤の活性化方法には、加熱による解離反応などで活性種(カチオンやアニオン、ラジカル)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤を高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる溶出・硬化方法等が存在する。熱活性型潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等や、これらの変性物があり、これらは単独でも、2種以上の混合体であってもよい。中でも、マイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤が好適である。
【0041】
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。シランカップリング剤を添加することにより、有機材料と無機材料との界面における接着性が向上される。
【0042】
なお、表面実装部品2を配線基板3に実装させる工程においては、絶縁性接着フィルム17に変えて、図3に示すバインダ23に導電性粒子24を分散させた異方性導電フィルム(ACF(Anisotropic Conductive Film))18を用いてもよい。この場合、表面実装部品2及び配線基板3の各電極の間に導電性粒子24が挟持され、この状態でバインダ23が熱硬化することにより両電極の電気的、機械的な接続が図られる。
【0043】
導電性粒子24としては、異方性導電フィルム18において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができる。導電性粒子24としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
【0044】
なお、絶縁性接着フィルム17や異方性導電フィルム18は、取り扱いの容易さ、保存安定性等の見地から、剥離フィルム25が積層された面とは反対の面側にも剥離フィルムを設ける構成としてもよい。また、絶縁性接着フィルム17や異方性導電フィルム18の形状は、特に限定されないが、例えば、図2に示すように、巻取リール26に巻回可能な長尺テープ形状とし、所定の長さだけカットして使用することができる。
【0045】
また、上述の実施の形態では、接着剤として、バインダ23に適宜導電性粒子24を含有した熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に成形した接着フィルムを例に説明したが、本発明に係る接着剤は、これに限定されず、例えばバインダ23のみからなる絶縁性接着剤層と導電性粒子24を含有したバインダ23からなる導電性粒子含有層とをそれぞれ2層以上設けた構成とすることができる。また、接着剤は、このようなフィルム成形されてなる接着フィルムに限定されず、例えば、絶縁性接着剤組成物のみからなる絶縁性接着ペーストや、絶縁性接着剤組成物に導電性粒子が分散された導電性接着ペーストとしてもよい。本発明に係る接着剤は、上述したいずれの形態をも包含するものである。
【0046】
[製造工程1]
次いで、接続装置1を用いて表面実装部品2を配線基板3に接続した接続構造体4を製造する工程について説明する。本実施の形態では、表面実装部品2としてチップスタック部品10を用いる場合について説明する。
【0047】
先ず、接続装置1の載置部5に配線基板3を載置する。このとき、配線基板3は、チップスタック部品10が搭載される位置の直上に加熱押圧ヘッド7がくるように位置合わせされて載置される。
【0048】
次いで、載置部5に載置された配線基板3に、接着剤6となる絶縁性接着フィルム17を仮圧着する。絶縁性接着フィルム17は、リール26から引き出され、所定の長さにカットされた後、配線基板3のチップスタック部品10が搭載される位置に配置され、加熱押圧ヘッド7によって、バインダ23が流動性を示すが熱硬化しない程度の温度、圧力、時間で熱加圧される。その後、配線基板3の所定位置に絶縁性接着フィルム17を介してチップスタック部品10が自動搭載機等により搭載される。
【0049】
次いで、図4に示すように、チップスタック部品10の周囲を囲むように支持部材となる第2の弾性体9を配置し、チップスタック部品10上を覆い、かつ第2の弾性体9によって外周部が支持されるように第1の弾性体8を配置し、この第1の弾性体8を介して、所定の温度に加熱された加熱押圧ヘッド7を所定の圧力で、所定時間、チップスタック部品10を熱加圧する。
【0050】
このとき、接続装置1は、上記所定の弾性率を有する第1の弾性体8を介してチップスタック部品10を熱加圧することにより、チップ基板11に設けられたバンプ11aへの圧力集中を防止することができる。また、接続装置1は、第1の弾性体8の硬度以上の硬度を有する第2の弾性体9によって第1の弾性体8の外周部を支持するため、第1の弾性体8による圧力がチップスタック部品10の外周部に集中することを防止することができる。したがって、接続装置1は、第1の弾性体8によってチップスタック部品10の上面を均一に押圧し、チップ基板11の割れを防ぎ、また割れによるチップ基板11間の接続信頼性や、チップスタック部品10と配線基板3との接続信頼性の低下を防止することができる。
【0051】
これにより、チップスタック部品10の電極と配線基板3の電極とが接触し、この状態で絶縁性接着フィルム17のバインダ23が熱硬化することにより、チップスタック部品10が配線基板3に実装された接続構造体4が製造される。
【0052】
なお、本実施の形態では表面実装部品2としてチップスタック部品10を用いたが、表面実装部品2としては、例えばICやLSI等のパッケージ部品、抵抗やコンデンサ等のチップ部品を実装することもできる。また、配線基板3の電極と表面実装部品2の電極との接続には、異方性導電フィルム18やペースト状の接着剤6を用いることもできる。
【0053】
[製造工程2]
次に、接続装置1を用いてチップスタック部品10を製造する工程について説明する。先ず、接続装置1による熱加圧工程の前工程として、複数のチップ基板11を、互いのバンプ11a同士が接触しうるように位置合わせされて、絶縁性接着フィルム17を介して積層されたチップ積層体12を形成する。
【0054】
次いで、接続装置1の載置部5にチップ積層体12を載置する。このとき、チップ積層体12は、直上に加熱押圧ヘッド7がくるように位置合わせされて載置される。
【0055】
次いで、図5に示すように、チップ積層体12の周囲を囲むように支持部材となる第2の弾性体9を配置し、チップ積層体12上を覆い、かつ第2の弾性体9によって外周部が支持されるように第1の弾性体8を配置し、この第1の弾性体8を介して、所定の温度に加熱された加熱押圧ヘッド7を所定の圧力で、所定時間、チップ積層体12を熱加圧する。
【0056】
このとき、接続装置1は、上記所定の弾性率を有する第1の弾性体8を介してチップ積層体12を熱加圧することにより、チップ基板11に設けられたバンプ11aへの圧力集中を防止することができる。また、接続装置1は、第1の弾性体8の硬度以上の硬度を有する第2の弾性体9によって第1の弾性体8を支持するため、第1の弾性体8による圧力がチップ積層体12の外周部に集中することを防止することができる。したがって、接続装置1は、第1の弾性体8によってチップ積層体12の上面を均一に押圧し、チップ基板11の割れを防ぎ、またチップ基板11の割れによるチップ積層体12のチップ基板11間の接続信頼性の低下を防止することができる。
【0057】
これにより、チップ積層体12を構成する各チップ基板11は、バンプ11a同士が接続した状態で絶縁性接着フィルム17のバインダ23が熱硬化し、チップスタック部品10が製造される。
【0058】
また、このチップスタック部品10の製造工程を、半導体ウェハや配線基板3上において行ってもよい。チップスタック部品10の製造工程を配線基板3上において行うことにより、チップスタック部品10の製造とチップスタック部品10の実装を同時に行うこともできる。この場合、チップ積層体12の最下層のチップ基板11と配線基板3の所定位置との間に絶縁性接着フィルム17や異方性導電フィルム18等の接着剤6を設け、加熱押圧ヘッド7によって一括して熱加圧する。これにより、チップ積層体12が熱加圧されることによりチップ基板11の層間接続用のバンプ11aが接続した状態で各チップ基板11が接続されたチップスタック部品10が製造されると共に、このチップスタック部品10が配線基板3に実装された接続構造体4を製造することができる。
【0059】
[他の実施例]
また、図6に示すように、接続装置1は、第2の弾性体9を表面実装部品2やチップ積層体12の数に応じて格子状に形成することにより複数の電子部品を同時に熱加圧するようにしてもよい。格子状に形成された第2の弾性体9の分割領域内には表面実装部品2やチップ積層体12が配置される。表面実装部品2やチップ積層体12を上面から押圧する第1の弾性体8は、格子状に形成された第2の弾性体9の各格子上を覆うと共に、第2の弾性体9によって外周部を含む全面が格子状に支持される。第2の弾性体9によって構成される格子形状は、1行複数列、複数行複数列のいずれでもよい。
【実施例】
【0060】
次いで、本発明の実施例について説明する。実施例は、第1、第2の弾性体8,9の各硬度を変えた実施例及び比較例を用意し、各実施例及び比較例に係る第1、第2の弾性体8,9を用いて、接続装置1により絶縁性接着フィルム17を介してチップ基板11を積層したチップ積層体12を熱加圧してチップスタック部品10を製造した。製造後、チップスタック部品10の割れ(クラック)の発生、及びチップ基板11間の接続信頼性を評価した。
【0061】
割れ(クラック)の発生の有無は目視により確認した。接続信頼性は、チップスタック部品10の初期導通抵抗と、PCT試験(Pressure Cooker Test:130℃ 85%RH 300h)及びTCT試験(Temperature Cycle Test:−55℃ 30min⇔125℃ 30min 500サイクル)を経た後の導通抵抗値とを対比し、導通抵抗値が30%以上上昇したものをNG(×)とした。
【0062】
各実施例及び比較例に係る第1、第2の弾性体8,9は、いずれもシリコーンゴムを用いて形成した。絶縁性接着フィルム17は、エポキシ系硬化樹脂を用いた。チップスタック部品10は、厚さ50μmのチップ基板11を4層積層した。各チップ基板11には、層間接続用のバンプが25×2列(ピッチ幅40μm)で形成されている。
【0063】
加熱押圧ヘッド7によるチップ積層体12の熱加圧条件は、230℃、10N、30secである。実施例及び比較例に係る第1、第2の弾性体8,9のゴム硬度は、いずれもJIS K 6253に規定されるタイプAデュロメーターによる測定値である。
【0064】
実施例1は、第1の弾性体8のゴム硬度が20であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を20とした。
【0065】
実施例2は、第1の弾性体8のゴム硬度が20であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を40とした。
【0066】
実施例3は、第1の弾性体8のゴム硬度が20であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を60とした。
【0067】
実施例4は、第1の弾性体8のゴム硬度が20であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を80とした。
【0068】
比較例1は、第1の弾性体8のゴム硬度が40であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を20とした。
【0069】
実施例5は、第1の弾性体8のゴム硬度が40であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を40とした。
【0070】
実施例6は、第1の弾性体8のゴム硬度が40であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を60とした。
【0071】
実施例7は、第1の弾性体8のゴム硬度が40であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を80とした。
【0072】
比較例2は、第1の弾性体8のゴム硬度が60であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を20とした。
【0073】
比較例3は、第1の弾性体8のゴム硬度が60であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を40とした。
【0074】
実施例8は、第1の弾性体8のゴム硬度が60であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を60とした。
【0075】
実施例9は、第1の弾性体8のゴム硬度が60であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を80とした。
【0076】
比較例4は、第1の弾性体8のゴム硬度が80であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を20とした。
【0077】
比較例5は、第1の弾性体8のゴム硬度が80であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を40とした。
【0078】
比較例6は、第1の弾性体8のゴム硬度が80であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を60とした。
【0079】
比較例7は、第1の弾性体8のゴム硬度が80であるのに対し、第2の弾性体9のゴム硬度を80とした。
【0080】
【表1】

【0081】
測定結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1〜9では、いずれも第2の弾性体9の硬度が第1の弾性体8の硬度以上であるため、第2の弾性体9によって第1の弾性体8を支持することにより、バンプ11aへ集中する圧力を分散できるとともに、第1の弾性体8によるチップ積層体12の外周部への圧力集中を防止することができ、厚さ50μmと極薄のチップ基板11を積層したチップスタック部品10の製造においても、割れを防止することができた。また、PCT試験及びTCT試験を経た後も導通抵抗値の上昇率は30%未満であり、各チップ基板11の層間接続も良好であった。
【0082】
一方、比較例1〜3では、いずれも第2の弾性体9の硬度が第1の弾性体8の硬度より低く、第2の弾性体9によって第1の弾性体8によるチップ積層体12の外周部への圧力集中を防止することができず、割れが発生した。また、PCT試験及びTCT試験を経た後の導通抵抗値の上昇率は30%以上となった。このため、厚さが50μmと極薄のチップ基板11を積層するチップスタック部品10の製造には不十分であった。
【0083】
また、比較例4〜7では、第1の弾性体8のゴム硬度が80と硬いため、第1の弾性体8によってバンプ11aへ集中する圧力を分散することができず、バンプ11aへの圧力集中による割れが発生した。また、PCT試験及びTCT試験を経た後の導通抵抗値の上昇率は30%以上となった。このため、厚さが50μmと極薄のチップ基板11を積層するチップスタック部品10の製造には不十分であった。
【符号の説明】
【0084】
1 接続装置、2 表面実装部品、3 配線基板、4 接続構造体、5 載置部、6 接着剤、7 加熱押圧ヘッド、8 第1の弾性体、9 第2の弾性体、10 チップスタック部品、11 チップ基板、12 チップ積層体、17 絶縁性接着フィルム、18 異方性導電フィルム、23 バインダ、24 導電性粒子、25 剥離フィルム、26 リール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱硬化性の接着剤層と積層された電子部品が載置される載置部と、
上記電子部品を加熱押圧する加熱押圧ヘッドと、
上記電子部品と上記加熱押圧ヘッドの押圧面との間に配置され、上記電子部品の上面を押圧する第1の弾性体と、
上記電子部品の周囲に配置されるとともに、上記第1の弾性体を支持する支持部材とを有する接続装置。
【請求項2】
上記支持部材は、上記第1の弾性体の硬度以上の硬度を有する第2の弾性体である請求項1記載の接続装置。
【請求項3】
上記第1の弾性体と上記第2の弾性体の硬度は、JIS K 6253に規定されるタイプAデュロメーターによる測定で、20〜60の範囲にある請求項2記載の接続装置。
【請求項4】
上記支持部材を格子状に設けることによって、上記電子部品が載置される複数の領域が形成されている請求項1記載の接続装置。
【請求項5】
載置部に電子部品が実装される基板を載置する工程と、
上記載置部に載置された基板に、熱硬化性の接着剤を介して電子部品を搭載する工程と、
上記電子部品の上面側に第1の弾性体を配置するとともに、上記電子部品の周囲に上記第1の弾性体を支持する支持部材を配置し、上記第1の弾性体を介して加熱押圧ヘッドによって上記電子部品を熱加圧し上記基板に実装する工程とを有する接続構造体の製造方法。
【請求項6】
上記支持部材は、上記第1の弾性体の硬度以上の硬度を有する第2の弾性体である請求項5記載の接続構造体の製造方法。
【請求項7】
上記第1の弾性体と上記第2の弾性体の硬度は、JIS K 6253に規定されるタイプAデュロメーターによる測定で、20〜60の範囲にある請求項6記載の接続構造体の製造方法。
【請求項8】
上記電子部品は、チップ基板が複数積層され、各チップ基板が電気的、機械的に接続されたチップスタック部品である請求項7記載の接続構造体の製造方法。
【請求項9】
上記電子部品は、熱硬化性の接着剤を介して複数のチップ基板が積層されたチップ積層体である請求項7記載の接続構造体の製造方法。
【請求項10】
上記支持部材によって、上記電子部品が載置される複数の領域に分割され、複数の上記電子部品を同時に実装する請求項5記載の接続構造体の製造方法。
【請求項11】
チップ基板が複数積層され、各チップ基板が電気的、機械的に接続されたチップスタック部品の製造方法において、
チップ基板の一面に設けられたバンプを熱硬化性の接着剤を介して隣接するチップ基板の他面に設けられた電極上に載置することにより、複数のチップ基板が積層されたチップ積層体を形成する工程と、
上記チップ積層体の上面側に第1の弾性体を配置するとともに、上記チップ積層体の周囲に上記第1の弾性体を支持する支持部材を配置し、上記第1の弾性体を介して加熱押圧ヘッドによって上記チップ積層体を熱加圧する工程とを有するチップスタック部品の製造方法。
【請求項12】
上記支持部材は、上記第1の弾性体の硬度以上の硬度を有する第2の弾性体である請求項11記載のチップスタック部品の製造方法。
【請求項13】
上記第1の弾性体と上記第2の弾性体の硬度は、JIS K 6253に規定されるタイプAデュロメーターによる測定で、20〜60の範囲にある請求項12記載のチップスタック部品の製造方法。
【請求項14】
上記チップ積層体は、少なくとも1層は厚さ100μm以下のチップ基板を含む請求項13記載のチップスタック部品の製造方法。
【請求項15】
上記支持部材によって、上記電子部品が載置される複数の領域に分割され、複数の上記チップスタック部品を同時に製造する請求項11記載のチップスタック部品の製造方法。
【請求項16】
基板又はウェハ上に熱硬化性の接着剤を介して上記チップ積層体を載置し、一括して熱加圧する請求項11記載のチップスタック部品の製造方法。
【請求項17】
載置部に電子部品が実装される基板を載置する工程と、
上記載置部に載置された基板に、熱硬化性の接着剤を介して電子部品を搭載する工程と、
上記電子部品の上面側に第1の弾性体を配置するとともに、上記電子部品の周囲に上記第1の弾性体を支持する支持部材を配置し、上記第1の弾性体を介して加熱押圧ヘッドによって上記電子部品を熱加圧する工程とを有する電子部品の実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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