説明

提げ手付き紙製容器

【課題】 食料品、嗜好品、増加、生花などを少量収容し、運搬する紙製容器に紙のみにより提げ手を取り付け、さらには、耐水性、耐漏水性を付与する。
【解決手段】 矩形を囲む折り線、および、その折り線の交点から容器の側面部と隅角部の連接部と区画形成するための折り線を紙上に形成し、その一方の対向側面部の先端縁辺には折り線を介して折り返し被覆縁部を延設形成し、かつ、その折り返し被覆縁部と連接部とに提げ手挿通孔(11a,5d,5e,6d,6e)(12a,7d,7e,8d,8e)を設け、前記の折り線に従って、折り曲げ容器状に立体化する。この状態で前記の提げ手挿通孔(11a,5d,5e、6d、6e)(12a,7d,7e,8d,8e)はそれぞれ重なり合わす。そこに紙製帯紐を挿通し、該帯紐により容器側面に折り曲げた連接部を包囲させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食料品、嗜好品、生花、造花などを収容して携行し、或いは、水分の供給を必要とする生花用の花器としても利用できる提げ手付き紙製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
紙製容器としてはすでに種々の形態のものが公知であり、提げ手付き紙製容器に関しては特開2004−51155号がある。この公報には、矩形な底面部の各辺に側面部を延設し、隣り合う側面部の間に折込片を連接し、前記連接部には前記底面部の隅角部から先端まで直線状に延長する折れ線によって左右対称に折込片を構成し、前記左右の折込片の先端部近傍に前記折れ線に対し左右対称の位置に通孔を開設してなるシート材を、その各辺折れ線にしたがって底面部に隣接する側面部を立ち上げ、次いで前記折込片を山折してその左右連結片を重ね合わせて前記の通孔を合致させることにより通孔を設け、そこにストッパー付の軸またはホック付を挿通することによって提げ手を付ける構成が開示されている。
【特許文献1】特開2004−51155号公報(図2、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公報に開示の提げ手付き紙製容器は、展開状態のシート材そのまま、多数積重ね、嵩張らない状態で箱詰めし搬送、保管が可能で、かつ、提げ手部材も簡単作業で取付けられるという良好なものである。しかし、提げ手に付設されたストッパーとしての軸体、或いはホックが異種材料(例えば金属、プラスチック等)であることから、使用後に再生材料とするためには、これらの異種材料を分離しなければならないという不便さがあった。
【0004】
本発明は、上記の不便を解消するために金属、プラスチック等の異種材料を一切加えることなく紙製の容器に提げ手を取り付けようとするものである。そのために、提げ手は紙製の帯紐とし、これを容器に形成した複数の提げ手挿通孔に挿通し、かつ、巻き付けることによって固定しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】

上記課題を解決するために請求項1の発明は、矩形の底面部を囲う第1折り線を介して側面部と、その側面部間に第2折り線を介して折込片とを延設し、該折込片には中央折り線を設けると共にその中央折り線を対称として左右に第2提げ手挿通孔を開設し、前記の少なくても1方の対向側面部の先端縁辺に第3折り線を介して折り返し被覆縁部を延設して、その被覆縁部の所定位置に第1提げ手挿通孔を開設した紙製容器のブランク(B1)と、平型帯紐とからなり、前記、底面部を囲む第1折線を同一平面上に折り曲げて立体化し、その四隅角部の前記中央折り線をそれぞれ内折りしてその左右を合一させ、この合一折込片を前記第1提げ手挿通孔開設の折り返し被覆縁側の側面部に当接せしめ、さらに該折り返し被覆縁部を外方に折り返してこの合一折込片を被覆することにより該被覆縁部の第1提げ手挿通孔と、各折込片の第2提げ手挿通孔を重ね合わせ、平型帯紐の両端をそれぞれ前記で重ねあわされた提げ手挿通孔に外側から連通状に挿入し、その下方にある左右の合一折込片の交点で該平型紙紐を360度屈曲させて被覆縁部の外側を再上昇させ、前記の提げ手挿通孔に再度挿通させることを手段とし、容器に提げ手を付設すると共に容器の形態を安定させたものである。
【0006】
請求項2の発明は、矩形の底面部を囲う第1折り線を介して側面部と、その側面部間に第2折り線を介して折込片とを延設し、該折込片には中央折り線を設け、前記の1方の対向側面部の先端縁辺に第3折り線を介して折り返し被覆縁部を延設すると共にその被覆縁部に第1提げ手挿通孔を開設し、該第1提げ手挿通孔と第3折り線を介して対称する側面部位置およびその直下の底面部に各1個の第2、第3提げ手挿通孔を開設し、他方の対向側面部の先端縁辺にも第4折り線を介して折り返し縁部をその側面部横幅より長い延伸部を形成し、かつ、該折り返し縁部と側面部との組み立て時対向面に接着剤を付着せしめた紙製容器のブランク(B2)と、平型紙紐とからなり、前記、底面部を囲む第1折線を同一平面上に折り曲げて立体化し、その四隅角部の前記中央折り線をそれぞれ内折りしてその左右を合一させ、この合一折込片を前記第1提げ手挿通孔開設の折り返し被覆縁側の側面部にそれぞれ折り曲げ、さらに、折り返し縁部を第4折り線により外折りし、さらにその両端延伸部を外折りして前記折込片を被覆し、前記折り返し被覆縁部を外方に折り返し、平型紙紐の両先端をそれぞれ第1提げ手挿通孔に挿入して容器の内側を降下させ、その下方底面部にある第3提げ手挿通孔に挿通し、容器の外側を上昇させ、再度、折り返し被覆縁部の第1提げ手挿通孔に挿通させることを手段とし、容器に提げ手を付設すると共に容器の形態を安定させたものである。
【0007】
請求項3の発明は、前記の提げ手付き紙製容器のブランクにおいて、その底面部、側面部および連接部を被覆する耐水性フィルムまたは耐水紙を部分に塗布した接着により付着させること手段として該ブランクと耐水紙との間に平型帯紐の挿通を可能としたもので、前記の平型帯紐を第1ないし第3提げ手挿通孔に挿入して容器に提げ手を付設した場合においても紙製容器の耐水性、耐漏水性を保持することが可能になった。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る提げ手付き容器は、紙製ブランクから立体への組立においてホチキス針を使用せず、紙製の紐をその側壁面に絡み合わせるといった簡単な作業により提げ手を形成すると共に該容器の立体を固定することが可能になったものである。したがって、容器として使用する直前までは扁平なブランクの状態で保管し搬送することが可能であり、また、容器として使用した後においても、なんらの分別処理をすることなく再生可能な紙資源して投棄することが可能になった。また、紙製容器のブランクに耐水性用紙を付着させることによって耐水、耐漏水性の容器とし、生花の運搬、保存を可能にした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
紙の中央に容器の底面に相当する例えば矩形を囲む折り線と、該折り線の各交点から延伸する第2の折り線により側面部と折込片を区画形成し、さらに、その折込片に中央折線を形成し、前記の少なくとも一方の対向側面部の先端縁辺に第3の折り線を介して折り返し被覆縁部を延設形成したブランクにおいて、前記の折り返し被覆縁部と、各折込片の中央折り線に対称する位置であって該ブランクがその折線に従って容器状に立体化されたときに重なり合う位置に提げ手挿通孔をそれぞれ開設する。
【0010】
このように形成されたブランクにおいて、先ず、底面を囲む折線を同一平面上に折り曲げ立体化し、その隅角部の中央側折り線を内折してその左右を合一させて半折り状の合一折込片を形成し、この合一折込片を前記側面部の一方側、すなわち、折り返し被覆縁部形成側に折り曲げ、次いで、該折り返し被覆縁部をほぼ180度外方に折り返して前記の折込片を被覆する。これによって容器の両側に折り返されたそれぞれの被覆縁部に開口する提げ手挿通孔と、各折込片に開口する提げ手挿通孔が重なり合う。
【0011】
このように容器の両側において重なり合った提げ手挿通孔に、提げ手とされる平型帯紐部材の両端を被覆縁部外側から最内側まで挿入し、さらに、その下方にある合一折込片の重ね合せた交点を包囲するように180度屈曲せしめて前記の提げ手挿通孔に再度挿通する。このように折込片と被覆縁部の先端縁辺を平型紙紐部材により包囲することにより紙製容器は形状が安定し、容器への荷重は提げ手に対し締り方向に作用することになる。
【実施例】
【0012】
本発明に係る提げ手付き紙製容器についての詳細を、図面を参照して説明する。図は本発明の実施例を示すもので、図1は提げ手付き紙製容器の斜視図で、図2にそのブランクを展開図で示し、図3には紙製提げ手の装着部を断面図で示した。また、図4には今一つの実施例に係る提げ手付き紙製容器を斜視図で、図5にそのブランクの平面図を、図6に提げ手装着部の今一つを断面図で示した。
【0013】
本発明に係る紙製容器におけるブランクB1は、紙の中央に容器の底面に相当する矩形を囲む第1折り線10a、10b、10c、10dと、該折り線の各交点から延伸する第2折り線5b,5c、6b,6c、7b,7c、8b,8cにより側面部1、2、3、4と折込片5、6、7、8を区画連成し、その折込片には中央折り線5a、6a、7a、8aを形成すると共にその中央折り線に対称な左右位置に第2提げ手挿通孔5d,5e、6d,6e、7d,7e,8d,8eを開設し、前記の少なくても1方の対向側面部2、4の先端縁辺に第3折り線2a、4aを介して折り返し被覆縁部11、12を延設すると共にその被覆縁部の所定位置に第1提げ手挿通孔11a、12aを開設した形状になっている。図2では他方側の対向側面部先端縁辺にも第4折り線1a,3aを介して折り返し片13、14を延設しているが、これは必須でない。また、この折り返し被覆縁部11、12および折り返し片13、14の縁辺は波型に裁断して加飾しているがその形状或いは有無は問うものではない。
【0014】
前記のブランクB1において、折り返し被覆縁部11、12のほぼ中央部に第1提げ手挿通孔11a、12aを開口すると共に、前記の折込片5,6,7,8の中央折り線5a,6a,7a,8aに対称な位置で、かつ、該ブランクが折り線に従って容器状に立体化されたとき、前記の提げ手挿通孔11a、12bと重なり合う位置に第2提げ手挿通孔5d,5e、6d,6e、7d,7e、8d,8eを開設している。
【0015】
このような提げ手挿通孔が開設されたブランクB1を、先ず、第1折り線10a、10b、10c、10dを基準に同一方向に折り曲げて側面部1,2,3,4を立ち上げ、同時に隅角部の中央折り線5a、6a,7a,8aを内折り(二つ折り)して合一折込片とし、さらに、第2折り線5bと5c、6bと6c、7bと7c、8bと8cを一体として所定方向、すなわち、前記の折り返し被覆縁部11,12を形成した側面部に折り曲げて密着させる。次いで、前記の折り返し被覆縁部11,12が第3折線2a,4aに従ってそれぞれほぼ180度外側に折り返されて前記の合一折込片を被覆する。
【0016】
ブランクB1を上記により各々の折り線を折り曲げて立体化された容器状体は、折り返し被覆縁部11に開口する第1提げ手挿通孔11aと折込片に開設した第2提げ手挿通孔5d,5eおよび6d,6eと重なり合う。また、折り返し被覆縁部12に開口する第1提げ手挿通孔12aは同様に第2提げ手挿通孔7d,7e、8d,8eと重なり合う。
【0017】
この重なり合った提げ手挿通孔に、平型帯紐からなる提げ手15の両端をそれぞれ折り返し被覆縁部11(または12)の表面から挿入貫通させて合一折込片5,6(または7、8)と側面部2(または4)との間隙を下降させ、前記折込片5,6の交点部分および折り返し被覆縁部11、12の先端を包囲するように曲折させて、再度前記の提げ手挿通孔11a(または12a)に挿通する(図3の15s)。このように第1提げ手挿通孔12aおよび第2提げ手挿通孔7d,7e、8d,8eに連通した平型帯紐部材でもって、その下方にある折り返し被覆縁部11と合一折込片7,8の一端を1周以上にわたって巻きつけた本発明の提げ手には容器への負荷が締り方向に作用することになり、容易に離脱しないものとなる。この後、第4折り線1a,3aを基準として折り返し片13,14は外折りされる。
【0018】
実施例の2は、側面の長さに対して比較的浅い形状(例えば、高さが容器側面の長さの1/2以下)の容器に提げ手を装着する場合に関するものである。このような浅い容器では、ブランクを立体に折り曲げるに際して生じる四隅の二つ折り折込片はその上縁が短く、これを両隅から容器の同一側面部側に折り曲げてもその先端は互いに重なり合うことはない。したがって、この折込んだ折込片にそれぞれ提げ手挿通孔を設けても前記のように平形紙紐15による連通はできない。このような容器を対象とした提げ手の取り付けを図4、図5に示した。この図において、前記のブランクB1と構造が同一のところは同一記号を、異なるところには異なった記号を使用した。
【0019】
側面部の長さに対して比較的浅い紙製容器のブランクB2(図5)においては、紙の中央に容器の底面に相当する矩形を囲む第1折り線10a、10b、10c、10dと、該折り線の各交点から延伸する第2折り線5b,5c、6b,6c、7b,7c、8b,8cにより側面部1、2、3、4と折込片5、6、7、8を区画連成し、その折込片には中央折り線5a、6a、7a、8aを形成する。さらに、1方の対向側面部2,4の先端縁辺部に第3折線2a,4aを介して折り返し被覆縁部11、12が形成され、他方の対向側面部1,3の先端縁辺部にも第4折り線1a,3aを介して折り返し片13,14が延設形成されている。この折り返し片13,14の両端には側方折り線13a,13b,14a,14bを介して側方折り返し部13c、13d、14c、14dが延設されている。
【0020】
このブランクB2において、折り返し被覆縁部11、12のほぼ中央部に提げ手挿通孔11a、12aを開口すると共に、側面部2,4との境界である折り線2a,4aに対してほぼ対称位置、および、その側面部の下部折線10b、10dに接する底面10に提げ手挿通孔2b、10eおよび4b、10fを開設している。さらに、折り返し片13、14の裏面と容器の組み立て時にこの部分に当接する容器側面に接着剤P1,P1が塗布される。
【0021】
上記により提げ手挿通孔が開設され、かつ、耐水性紙が付着されたブランクB2によりその組立を説明する。前記のブランクB1と同様に各折り線に従って立体化し、隅角部の中心側折線5a、6a,7a,8aを内折りし、その左右を密着させて折込片5,6,7,8を二つ折りにし、これを容器の側面部に折り曲げることは前記と同様である。次いで、他方の側面に延設した折り返し片13、14が容器の外側に折り返され、前記塗布されていた接着剤P1、P1が接触せしめて折り返し片13、14を容器側面に付着させる。次いで、該折り返し片13、14の両側の延設された側方折り返し部13c、13dおよび14c、14dを前記の二つ折り折込片側に曲折し、さらに前記の折り返し被覆縁部11,12を折線11a,12aに従ってそれぞれほぼ180度外方に折り返して前記の折り曲げた折込片5、6および7,8と、側方への折り返し部13c、13dおよび14c、14dを被覆する。
【0022】
このように立体化された容器において、折り返し被覆縁部11に開口する提げ手挿通孔11aは側面部2の提げ手挿通孔2bと重なり合い、他方側12の提げ手挿通孔12aは4bと重なる。この重なった提げ手挿通孔11a、2b(または12a、4b)に平型帯紐からなる提げ手部材15の両先端をそれぞれその表面側から挿通して容器本体内を降下させ、次いで底面に開口した提げ手挿通孔10e(または10f)を貫通させて側方に折り返し、それぞれの先端を側面部2(または4)に開口する提げ手挿通孔2c(または4c)から再度容器中に挿通させる(図6の15s)。これによって、平型帯紐からなる提げ手部材15の両端15sは容器側面の提げ手挿通孔11aと10e間および12a,10f間をそれぞれ一回り以上巻き付けたことになり、容器に荷重が加われば容易に離脱しなくなる。
【0023】
なお、容器に耐水性を必要とする場合には図5のブランクが使用される。すなわち、図5のブランクは、容器の底面10と側面部1,2,3,4およびその折込片5、6、7、8を覆うように提げ手挿通孔を開設しない耐水性紙(またはフィルム)20が部分的塗布になる接着剤P2、P2によって付着されている。これは、提げ手部材15が容器の側面部2と耐水性紙20の間を容易に挿通できるように配慮したものである。したがって、この耐水性紙20の存在によって、組み立てられた容器は耐水性、耐漏水性を保持することになる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明に係る提げ手付き紙製容器は、平面状のブランクと平型紙紐からなり、簡単な操作で立体化および提げ手の取り付けができる構成としたので小容積で運搬および保管が可能であり、商品の販売時にこれを立体化して提げ手を取り付けという簡単な操作により簡易な包装容器として使用できることになった。この容器は食料品店、お菓子店、花屋などにおいて利用される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、提げ手付き紙製容器の斜視図である。
【図2】図2は、図1の容器のためのブランクを示した平面図である。
【図3】図3は、提げ手の取り付け構造を示す要部断面図である。
【図4】図4は、他の実施例に係る提げ手付き紙製容器の斜視図である。
【図5】図5は、図4の容器のためのブランクを示した平面図である。
【図6】図6は、今一つの提げ手の取り付け構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1,2,3,4 側面部
1a,3a 第4折り線
2a,4a 第3折り線
2b,4b 第2提げ手挿通孔
5,6,7,8 折込片
5b,5c,6b,6c,7b,7c,8b,8c 第2折り線
5a,6a,7a,8a 中央折り線
5d,5e,6d,6e,7d,7e,8d,8e 第2提げ手挿通孔
10 底面
10a,10b,10c,10d 第1折り線
10e,10f 第3提げ手挿通孔
11,12 折り返し被覆縁部
11a,12a 第1提げ手挿通孔
13,14 折り返し縁部
15 平型帯紐部材
B1,B2 ブランク
P1,P1 接着剤




【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙の中央に容器の底面に相当する矩形を囲む第1折り線(10a,10b、10c、10d)と、該折り線の各交点から延伸する第2折り線(5b,5c,)(6b、6c)(7b、7c)(8b。8c)により側面部(1,2,3,4)と折込片(5,6,7,8)を区画連成し、さらに、その折込片に中央折り線(5a,6a,7a,8a)を形成すると共にその中央折り線に対称な左右位置に第2提げ手挿通孔(5d,5e,6d、6e、7d、7e,8d,8e)を開設し、前記の少なくても1方の対向側面部(2)(4)の先端縁辺に第3折り線(2a,4a)を介して折り返し被覆縁部(11,12)を延設すると共にその被覆縁部の所定位置に第1提げ手挿通孔(11a,12a)を開設した紙製容器のブランク(B1)と、平型帯紐部材(15)とからなり、前記、底面部を囲む第1折り線(10a,10b、10c、10d)を同一平面上に折り曲げ立体化し、その四隅の折込片の中央折り線(5a,6a,7a,8a)をそれぞれ内折りしてその左右を合一させ、この合一折込片を前記提げ手挿通孔開設の折り返し被覆縁側側面部にそれぞれ密着させ、さらに該折り返し被覆縁部(11,12)を外方に折り返して合一折込片を被覆することにより該被覆縁部の第1提げ手挿通孔(11a)(12a)と、各折込片の第2提げ手挿通孔(6d、6e、7d、7e)(8d,8e,9d,9e)を重ね合わせ、平型帯紐部材(15)の両端をそれぞれ前記で重ね合わされた提げ手挿通孔に外側から連通状に挿入し、その下方にある左右の合一折込片の交点で該平型紙紐を180度屈曲させて被覆縁部の外側を再上昇させ、前記の提げ手挿通孔(11a,12a)に再度挿通したことを特徴とする提げ手付き紙製容器。
【請求項2】
紙の中央に容器の底面に相当する矩形を囲む第1折り線(10a,10b、10c、10d)と、該折り線の各交点から延伸する第2折り線(5b,5c,)(6b、6c)(7b、7c)(8b。8c)により側面部(1,2,3,4)と折込片(5,6,7,8)を区画連成し、該折込片には中央折り線(5a,6a,7a,8a)を設け、前記の1方の対向側面部(2)、(4)の先端縁辺に第3折り線(2a)(4a)を介して折り返し被覆縁部(11)(12)を延設すると共にその被覆縁部に第1提げ手挿通孔(11a)(12a)を開設し、第3折り線(2a)(4a)に対して該第1提げ手挿通孔と対称する側面部位置およびその直下の底面部に各1個の第2提げ手挿通孔(2b,4b)、第3提げ手挿通孔(10e、10f)を開設し、他方の対向側面部(1)、(3)の先端縁辺にも第4折り線(1a)(3a)を介して折り返し縁部(13)(14)をその側面部横幅より延伸状(13c、13d、14c、14d)に形成し、かつ、該紙製容器組み立て時に折り返し縁部(13)(14)と側面部(1)、(3)とが対向する面に接着剤(P1,P1)を付着させた紙製容器のブランク(B2)と、平型帯紐(15)とからなり、前記、底面部を囲む第1折り線(10a,10b、10c、10d)を同一平面上に折り曲げて立体化し、その四隅角部の前記中央折り線(5a,6a,7a,8a)をそれぞれ内折りして折込片を左右合一させ、この合一折込片を前記側面部(2,4)側に折り曲げて当接させ、さらに、折り返し縁部(13)(14)を第4折り線(1a,3a)により外折りし、その両端延伸状(13c、13d、14c、14d)部を折り曲げて前記合一折込片を被覆し、さらに前記折り返し被覆縁部(11)(12)を外方に折り返し、平型帯紐部材(15)の両先端を容器の外側からそれぞれ第1、第2提げ手挿通孔(11a,2b)(12a、4b)を連通して容器内方に挿入し、さらに、その下方底面部にある第3提げ手挿通孔(10e、10f)を通過させ、容器側方から再上昇させ、折り返し被覆縁部の第1、第2提げ手挿通孔にそれぞれ再度挿通させたことを特徴とする提げ手付き紙製容器。
【請求項3】
提げ手付き紙製容器のブランクにおいて、その底面部、側面部および折込片を一体に被覆する耐水性紙(20)を部分接着(P2)により付着させたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の紙製容器用ブランク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−124014(P2006−124014A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−317930(P2004−317930)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【出願人】(394004608)株式会社秀英 (2)
【Fターム(参考)】