説明

換気装置を有する自動車

シャシ104と、内側スペース102を画定し、シャシ104に対して傾斜可能である運転台101と、内側スペース102に空気を供給するための換気装置105、106、107とを含む自動車100が開示されている。換気装置105、106、107は、内側スペース102に導かれる空気の温度を変更するための少なくとも1つの熱交換器116、117を有する熱交換器ハウジング106と、内側スペース102に空気を供給するための空気流通ハウジング105とを含む。熱交換器ハウジング106は、シャシ104の上に配置され、空気流通ハウジング105は、運転台101が傾斜するときに、運転台101とともに動くように運転台101の上に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルによるシャシ、シャシに対して傾斜することのできる運転台及び運転台に空気を送るための換気装置を有する自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車は、エンジンを備え、陸上で人間又は貨物を搬送するようになっている車両である。運転手と乗員を中に収容する内側のスペースを備える自動車は、内側のスペースの空気を加熱又は冷却するための換気装置を備えていることが多い。最近の自動車の換気装置は、通常、自動車の周囲から空気を取り込み、その空気を内側のスペースに導くようになっている。周囲の空気の温度に応じて、空気は所望の温度に到達するまで加熱又は冷却する必要がある。この目的のために通常、少なくとも1つ、大抵の場合2つの熱交換器が設けられ、それらのうちの一方は、内側スペースに導かれる空気を冷却するようになっており、他方は内側スペースに導かれる空気を加熱するようになっている。内側スペースの空気を加熱するようになっている熱交換器は、通常、自動車に動力を与えるエンジンの冷却システムに接続されている。内側スペースの空気を冷却するようになっている熱交換器は、冷却回路に接続されており、冷却回路は、通常、冷却媒体、コンプレッサ及びコンデンサを含む。コンプレッサは、通常自動車のエンジンによって駆動される。また、今日の自動車における換気装置は、空気を循環させるようになっており、これは、内側スペースから導かれる空気を限定し、熱交換器を通過させ、内側スペースに戻す。空気の再循環は、自動車の周囲から新しい空気を取ることなく空気を冷却することを可能にする。これは、例えば、自動車の周りの空気が悪いとき、例えば、自動車がトンネル内にある場合などに有利である。
【0003】
自動車の特定の一タイプは、傾斜可能な運転台を有するトラックである。このような自動車の一例が米国特許第4,921,062号に開示されている。傾斜可能な運転台を有するトラックにおいて、熱交換器は、運転台に配置されており、コンプレッサはシャシに固定されたエンジンに配置されている。コンプレッサと冷却用の熱交換器との間及びエンジンと加熱用の熱交換器との間には、それぞれコンプレッサからの冷却媒体とエンジンからの冷却剤を搬送するためのパイプラインが設けられている。運転台が傾斜可能であるので、運転台が傾斜したとき、コンプレッサとエンジンに対して熱交換器が移動する。さらに、しばしば、運転台は、シャシに対して弾性的に配置されており、これは、自動車が移動しているとき、熱交換器がコンプレッサとエンジンに対して幾分移動することを意味している。これは、冷却媒体用及び冷却剤用のパイプラインが可撓性でなければならないことを意味する。現在パイプラインのために必要な可撓性は、補強されたゴム製ホースによって提供されることが多い。
【0004】
現在、冷却剤は、ある形態のフロンであることが多い。しかしながら、多数の国の政府決定によって、フロンは、新しい自動車において何らかの他の冷却剤によって置換する必要がある。フロンの1つの代替物は二酸化炭素である。しかしながら、二酸化炭素は、冷却媒体として作用させることを可能にするためにそのパイプライン内において非常な高圧を必要とする。今日の補強されたゴム製ホースは、二酸化炭素を冷却媒体として使用するのに必要な高圧で使用できるほどには、高圧に対して十分な弾性を有さない。そのため、ゴム製ホースの耐用年数は、それらをこれに関連して使用するのに十分な長さではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の1つの目的は、上述した従来技術の問題を解決する傾斜可能な運転台を有する自動車を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、傾斜可能な運転台と、コンプレッサ、熱交換器及びそれらの間のパイプラインを含む換気装置とを有する自動車を提供することであり、コンプレッサと熱交換器との間のパイプラインは、例えば、冷却媒体としての二酸化炭素を使用するときに必要な圧力で、許容できる耐用年数を有する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的は、添付した独立請求項による自動車によって達成される。
【0008】
従属項によって定義された特徴によってさらなる利点が達成される。
【0009】
本発明による自動車は、シャシと、内側スペースを画定し、シャシに対して傾斜可能である運転台と、内側スペースに空気を送るための換気装置とを含む。換気装置は、運転台に導かれる空気の温度を変更するための少なくとも1つの熱交換器を有する熱交換器ハウジングと、内側スペースへ空気を供給するための空気流通ハウジングとを含む。この自動車は、熱交換器ハウジングが、シャシの上に配置され、空気流通ハウジングが、運転台が傾斜するときに、運転台とともに動くように運転台の上に配置されていることを特徴とする。
【0010】
本発明による自動車において、シャシ上の熱交換器ハウジングに配置された熱交換器に可撓性のパイプラインを提供する必要はない。なぜならば、熱交換器のハウジングは、シャシに対して実質的に静止しているからである。本発明による自動車は、可撓性でないパイプラインを使用することを可能にするので、例えば、金属性パイプを使用することを可能にする。金属製パイプを使用することは高圧に対する良好な抵抗性を備えたパイプラインを形成する廉価で容易な方法である。
【0011】
熱交換器ハウジングの動きによって、熱交換器ハウジング内の熱交換器に液体を搬送するのに可撓性のパイプラインが必要とならない限りは、シャシに対して熱交換器ハウジングを弾性的に懸下することが可能になる。
【0012】
内側スペース内に供給される空気はまず、空気を内側スペース内に供給する空気流通ハウジングに送る前に、熱交換器ハウジング内の熱交換器を通って送られる。接続装置は、有利には、少なくとも運転台が傾斜していないときに、熱交換器ハウジングと空気流通ハウジングとの間に空気通路を形成するようになっている。接続装置は、運転台が傾斜している、していないにかかわらず空気通路を提供するようになっているか、運転台が傾斜しているときにのみ空気通路が提供されるようになっている。運転台が傾斜していないときにほどよい温度の空気が内側スペースに導入される必要があることが原則である。
【0013】
接続装置は、運転台が傾斜していないとき、空気流通ハウジングと熱交換器との間で相互運動を可能にし、運転台が傾斜したときに、熱交換器ハウジングと空気流通ハウジングとの間の空気通路を維持しながら、シャシに対する運転台の傾斜を可能にするようになっていてもよい。シャシと運転台との間の運動を可能にすることによって、運転台がシャシに対してはねあがる場合に生じる必要な運動が可能となる。運転台が傾斜しているときであっても熱交換器ハウジングと空気流通ハウジングとの間に空気通路を形成することによって、ごみやほこりが空気通路に入り込み、その後、空気流通ハウジングに入り、そこから内側スペースに入る危険性を最小限にする。運転台が傾斜している、していないにかかわらず空気通路を形成する接続装置を、多くの方法で形成することができ、そのいくつかは、本発明の種々の実施例の説明において以下にさらに詳細に説明する。
【0014】
空気流通ハウジングが熱交換器ハウジングに対してどのように配置されているかによって、接続装置を、熱交換器ハウジングに対して空気流通ハウジングを回転させることができるようにする必要がある場合がある。回転を可能にすることによって、空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間に空気通路を提供することが容易になり、この空気通路は、運転台が傾斜しているときにも維持される。
【0015】
接続装置は、多くの異なる方法で空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間の回転を可能にするようになっている。1つの方法は運転台を傾斜軸線の周りで傾斜可能とし、傾斜軸線にほぼ平行であるスピンドルの周りで熱交換器ハウジングに接続装置を回転可能に接続することである。他の方法は、運転台を傾斜軸線の周りで傾斜可能にし、接続装置を傾斜軸線にほぼ平行であるスピンドルの周りで空気流通ハウジングに傾斜可能に接続することである。
【0016】
接続装置は、空気流通ハウジング及び熱交換器ハウジングにそれぞれ接続された第1の可撓性パイプと第2の可撓性パイプと、第1の可撓性パイプと第2の可撓性パイプとの間に配置された中間部分とを有するように構成することができる。このような構成は、接続装置内の小さい内容積の変化と共に、熱交換器ハウジングと空気流通ハウジングとの間の比較的大きな相互運動に適応することを可能にする。熱交換器ハウジングと空気流通ハウジングとの間の運動に応答して接続装置内の内容積の変化を最小限にすることが有利である。なぜならば、このような容積の変化は空気流通ハウジングからの空気の流れに影響するからである。自動車が路面の隆起部上を移動するとき、運転台と空気流通ハウジングは、シャシと熱交換器ハウジングに向かって動く。空気流通ハウジングが、熱交換器ハウジングに向かって動くとき、接続装置内の内側容積が変化する場合、隆起部上の走行によって内側スペース内に空気の衝撃が生じる。このような制御されない空気の衝撃は、望ましくない。
【0017】
接続装置内の容積の変化を最小限にするために、第1の可撓性パイプと第2の可撓性パイプとの間の中間部分は、自動車が動いている間、運転台がシャシに対して動くときに空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間の相互運動の方向にほぼ直角に配置されてもよい。したがって、中間部分は、空気流通ハウジングが熱交換器ハウジングに対して動くときの動きとともに接続装置が動くことができるように回転することができる。
【0018】
運転台が傾斜軸線の周りに傾斜可能である場合、前述した中間部分は、2つの剛性のパイプの中心軸線の周りで互いに対して回転可能な2つの剛性パイプを含むことができる。そのため、自動車が動いている間に、運転台がシャシに対して動くときに生じる空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間の動きによって中間部分が動くことがさらに容易になる。さらに、このような中間部分は運転台が傾斜しているときに有利である。なぜならば、その場合、空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間の必要な回転運動を吸収することができるからである。2つの相互に回転可能な剛性のパイプを有する中間部分は、空気流通ハウジングと熱交換器ハウジング内の接続装置の前述した回転可能な配置と組み合わされるか、置換されることができる。
【0019】
剛性のパイプは、相互に回転可能であることに加えて、中心軸線に沿って互いに直線運動が可能であってもよい。2つの剛性のパイプをこのような態様に配置することは、運転台が傾斜しているときに必要な運動を吸収することをさらに容易にする。
【0020】
中間部分は、傾斜軸線にほぼ直角に配置された剛性のパイプであってもよい。このようにパイプを配置することにより、運転台が傾斜しているとき、空気流通ハウジング内での接続装置の固定部と熱交換器ハウジング内での接続装置の固定部との間で回転する必要がなくなり、したがってそれらの間にはいかなる回転も必要ない。
【0021】
運転台が傾斜している、していないにかかわらず、空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間に空気通路を形成する接続装置の代わりに、空気流通ハウジングは、運転台が傾斜しているとき、熱交換器ハウジングから分離されてもよく、それにより、接続装置は、運転台が傾斜していないとき、空気流通ハウジングと熱交換器ハウジングとの間の相互運動を可能にする。このような接続装置は、可撓性パイプを含むことができる。
【0022】
もちろん、上述した種々の特徴は、適用可能である場合、同じ実施例で組み合わせてもよい。本発明の実施例を添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例】
【0023】
本発明の好ましい実施例の説明を確実にするために、種々の実施例の相互に対応する特徴部は、同じ参照符号によって示されている。
【0024】
図1は、本発明の1つの実施例による自動車100を概略的に示している。自動車100は、内側スペース102を画定する運転台101と、傾斜軸線103の周りで運転台101に対して傾斜可能なシャシ104とを含む。さらに自動車1は、熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105を含み、その間に熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105との間に空気通路を形成する接続装置107が設けられている。図1aは、運転台が傾斜していないときの自動車を示しており、図1bは、運転台が傾斜しているときの自動車を示している。図1は、明確にするために自動車100の幾分前方に軸線103を示している。しかしながら、傾斜軸線103は、自動車100内に物理的な傾斜スピンドルと一致して配置されてもよい。
【0025】
図2は、本発明の第1の実施例による自動車の換気装置をさらに詳細に示している。熱交換器ハウジング106、空気流通ハウジング105及び接続装置107が、運転台が傾斜していないときを図2aに、運転台が傾斜しているときを図2bに示されている。熱交換器ハウジング106及び空気流通ハウジング105は、一部が破断された状態で図2a及び図2bに示されている。シャシ104上に配置された熱交換器ハウジング106は、接続装置107によって空気流通ハウジング105に接続可能である。接続装置107は、第1の可撓性パイプ108と、第2の可撓性パイプ109と、第1の剛性パイプ110と、第2の剛性パイプ111とを含む。第1の剛性パイプ110は、第2の剛性パイプ111に対して回転し直線的に動くことができるように、第2の剛性パイプ111の内部に配置されている。ファン114が空気を熱交換器ハウジング106を通るように送るために熱交換器ハウジング106に配置されている。熱交換器ハウジングを通って送られた空気は、自動車100の周囲から空気を取り入れる第1の空気取り入れ口112からか、又は内側スペースから空気を取り入れる第2の空気取り入れ口113から来る。上述したように、空気は、空気が循環されるべき状況においては、内側スペースから取り入れられる。空気を取り入れる空気取り入れ口112、113のどちらかを選択するために供給手段115が設けられている。
【0026】
熱交換ハウジング106は、熱交換器ハウジング106を通過する空気を加熱するための第1の熱交換器116と、熱交換器106を通過する空気を冷却するための第2の熱交換器117とを収容している。高温の液体が、知られた態様で第1の熱交換器116を通して送られ、低温の液体が、知られた態様で第2の熱交換器117を通して送られる。高温の液体及び低温の液体を送る方法は、専門家に予め知られており、ここでは詳細には説明しない。熱交換器ハウジング106を通過する空気の加熱の程度は、熱交換器116の各々を通過する液体の温度及び流れによって決定される。
【0027】
換気装置の動作中、供給手段115は、第1の空気取り入れ口112又は第2の空気取り入れ口113から、どの程度空気を取り入れるのかを選択するために使用される。次いで、ファン114は、空気を、熱交換器ハウジング106を通し、熱交換器116、117を通過させ、接続装置107を通して空気流通ハウジング105に送り、そこから空気を出口124、125を介して内側スペース102内に搬送する。図面では、出口124、125が2つだけの例を示すが、内側スペース102の種々のノズルに通じる多数の出口124、125を設けあることも可能である。自動車100が動いている間、空気流通ハウジング105は、熱交換器ハウジング106に対して移動し、その時点で、第1の可撓性パイプ108及び第2の可撓性パイプ109は曲がるが、第1の剛性パイプ110及び第2の剛性パイプ111は、空気流通ハウジング105と熱交換器ハウジング106に対して旋回する。
【0028】
図2bは、運転台が傾斜しているときの空気流通ハウジング105、熱交換器ハウジング106及び接続装置107を示している。図面で理解できるように、第1の剛性パイプ110は、図2aよりも図2bにおいての方が、第2の剛性パイプ111の内側に配置されている部分が少ない。また、第1の可撓性パイプ108及び第2の可撓性パイプ109は曲がり、第1の剛性パイプ110及び加熱交換器ハウジング106は、第2の剛性パイプ111及び空気流通ハウジング105に対して回転している。従って、運転台が傾斜している、傾斜していないにかかわらず、空気流通ハウジング105及び熱交換器ハウジング106との間に空気通路が設けられていることになる。
【0029】
図3は、本発明の第2の実施例による換気装置をさらに詳細に示している。図3の換気装置は、図2の換気装置と多くの点で類似している。図2及び図3の換気装置の間で異なる部分のみをここで説明する。図2の熱交換器ハウジング106と異なり、図3の熱交換器ハウジング106は、上方部分120と下方部分121に分割可能である。図3aは、運転台が傾斜していないときの換気装置を示しているが、図3bは、運転台が傾斜しているときの換気装置を示している。図3bにおいて、上方部分は下方部分から分離している。図2の換気装置と異なり、図3の接続装置107は、第1の可撓性パイプ108と、第2の可撓性パイプ109と、剛性パイプ122とを有する。運転台が傾斜しているとき、熱交換器の上方部分120が熱交換器の下方部分121と分離しているので、接続装置は、熱交換器の上方部分120と空気流通ハウジング105との間で回転することができる必要はない。接続装置は、シャシ104と運転台101との間でばね運動を可能にするようになっていればよく、これは、第1の可撓性パイプ108と第2の可撓性パイプ109によって提供される。
【0030】
図4は、運転台が傾斜しているときの、本発明の第3の実施例による自動車の換気装置をさらに詳細に示している。熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105との間の接続装置は、可撓性パイプ123を含む。運転台が傾斜していないときには、接続装置も、空気流通ハウジング105に当接し、空気通路を提供する。可撓性パイプ123は、自動車100が動いているときに、熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105との間の空気通路を妨げることなく、熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105との間の動きを可能にするように弾性的である。もちろん、運転台が傾斜しているときに、破壊されない空気通路を形成するのに十分な長さとなるように可撓性パイプ123を配置することが可能である。
【0031】
図5は、運転台が傾斜しているときの、本発明の第3の実施例による自動車の換気装置をさらに詳細に示している。図5の換気装置は、図2、図3及び図4に示される換気装置とは異なり、回転軸線103を横断する平面内で示されている。熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105は、それらが図2、図3及び図4に示された状態に対して90°回転可能である。熱交換器ハウジング106と空気流通ハウジング105との間の接続装置107は、第1の可撓性パイプ108と、第2の可撓性パイプ109と、剛性パイプ122とを含む。剛性パイプ122が回転軸103を横断するように配置されるので、接続装置107に沿って回転運動は生じない。
【0032】
本発明は、本発明の上述した実施例には限定されない。当技術分野の専門家は、添付した特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の概念から逸脱することなく、多数の方法で上述した実施例を変形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1a】熱交換器を有する換気装置を含む本発明の1つの実施例による自動車を示し、運転台が傾斜していないときの概略図である。
【図1b】熱交換器を有する換気装置を含む本発明の1つの実施例による自動車を示し、運転台が傾斜しているときの概略図である。
【図2a】本発明の第1の実施例による自動車の換気装置を詳細に示し、運転台が傾斜していないときの図である。
【図2b】本発明の第1の実施例による自動車の換気装置を詳細に示し、運転台が傾斜しているときの図である。
【図3a】本発明の第2の実施例による自動車の換気装置を詳細に示し、運転台が傾斜していないときの図である。
【図3b】本発明の第2の実施例による自動車の換気装置を詳細に示し、運転台が傾斜しているときの図である。
【図4】本発明の第3の実施例による自動車の換気装置を詳細に示す図である。
【図5】本発明の第4の実施例による自動車の換気装置を詳細に示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャシ(104)と、内側スペース(102)を画定し、前記シャシ(104)に対して傾斜可能である運転台(101)と、前記内側スペース(102)に空気を供給するための換気装置(105、106、107)とを含み、前記換気装置(105、106、107)が、前記内側スペース(102)に導かれる空気の温度を変更するための少なくとも1つの熱交換器(116、117)を有する熱交換器ハウジング(106)と、前記内側スペース(102)へ空気を流通するための空気流通ハウジング(105)とを含む、自動車(100)であって、前記熱交換器ハウジング(106)は、前記シャシ(104)の上に配置され、前記空気流通ハウジング(105)は、前記運転台が傾斜するときに、前記運転台(101)とともに動くように前記運転台(101)の上に配置されていることを特徴とする自動車(100)。
【請求項2】
接続装置(107)は、少なくとも前記運転台(101)が傾斜していないとき、前記熱交換器ハウジング(106)と前記空気流通ハウジング(105)との間に空気通路を形成するようになっている請求項1に記載の自動車(100)。
【請求項3】
前記接続装置(107)は、前記運転台(101)が傾斜していないとき、前記空気流通ハウジング(105)と前記熱交換器ハウジング(106)との間に相互運動を可能にするように、前記シャシ(104)に対して前記運転台(101)の傾斜を可能にするように配置され、前記熱交換器ハウジング(106)と前記空気流通ハウジング(105)との間の空気通路が、前記運転台(101)が傾斜しているときに維持される請求項2に記載の自動車(100)。
【請求項4】
前記接続装置(107)は、前記熱交換器ハウジング(106)に対して前記空気流通ハウジング(105)の回転を可能にするようになっている請求項3に記載の自動車(100)。
【請求項5】
前記運転台(101)は、傾斜軸線(103)の周りで傾斜可能であり、前記接続装置(107)は、前記傾斜軸線(103)にほぼ平行な軸線の周りで前記熱交換器ハウジング(106)に回転可能に接続されている請求項4に記載の自動車(100)。
【請求項6】
前記運転台は、傾斜軸線(103)の周りで回転可能であり、前記接続装置(107)は、前記傾斜軸線(103)とほぼ平行な軸線の周りで前記空気流通ハウジング(105)に回転可能に接続されている請求項4又は5に記載の自動車(100)。
【請求項7】
前記接続装置(107)は、前記空気流通ハウジング(105)及び前記熱交換器ハウジング(106)にそれぞれ接続された第1の可撓性パイプ(108)及び第2の可撓性パイプ(109)と、前記第1の可撓性パイプ(108)と前記第2の可撓性パイプ(109)との間に配置された中間部分(101、111、122)とを含む請求項3、4、5又は6に記載の自動車(100)。
【請求項8】
前記運転台(101)は、傾斜軸線(103)の周りで傾斜可能であり、前記中間部分(101、111)は、2つの剛性パイプ(110、111)を含み、前記2つの剛性パイプ(110、111)は、前記2つの剛性パイプ(110、111)の中心軸線(130)の周りで互いに回転可能である請求項7に記載の自動車(100)。
【請求項9】
前記剛性パイプ(110、111)は、前記中心軸線(130)に沿って互いに直線的に動くことができる請求項8に記載の自動車(100)。
【請求項10】
前記中間部分(110、111、122)は、前記傾斜軸線(103)にほぼ直角に配置されている剛性パイプ(122)である請求項7に記載の自動車(100)。
【請求項11】
前記空気流通ハウジング(105)は、前記運転台(101)が傾斜しているとき、前記熱交換器ハウジング(106)から分離され、前記接続装置(107)は、前記運転台(101)が傾斜していないとき、前記空気流通ハウジング(105)と前記熱交換器ハウジング(106)との間で相互に動くことができる請求項2に記載の自動車(100)。
【請求項12】
前記接続装置(107)は可撓性パイプ(123)を含む請求項11に記載の自動車(100)。
【請求項13】
前記接続装置(107)は、前記運転台(101)が傾斜していないとき、前記空気流通ハウジング(105)及び前記熱交換器ハウジング(106)にそれぞれ配置されている第1の可撓性パイプ(108)及び第2の可撓性パイプ(109)と、前記第1の可撓性パイプ(108)及び第2の可撓性パイプ(109)との間に配置された中間部分(122)とを含む請求項12に記載の自動車(100)。


【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−502533(P2008−502533A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516425(P2007−516425)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/SE2005/000840
【国際公開番号】WO2005/120868
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(500190915)スカニア シーブイ アクチボラグ(パブル) (64)
【Fターム(参考)】