説明

揮散容器

【課題】揮発剤を含むシート体の出し入れと交換が容易であり、起立した状態での使用が可能で美観に優れ、軽量な揮散容器の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、揮散孔を有するケースと、揮発性成分を含浸させた拡張自在のシート体をベースシート間に挟み込んだシート挟持体とを備え、シート体を拡げて収容可能とされ、ケースが、前面壁及び背面壁と周壁状の側壁部とからなり、前面壁及び背面壁が生物の姿を形取った装飾板として構成され、前面壁または背面壁が側壁部の開口周縁部に開閉自在に取り付けられ、前面壁及び背面壁の少なくとも一方にケースの内部に連通する揮散孔が形成され、ケースの下部に該ケースを起立させるための脚部が形成され、周壁状の本体側壁部内面の一方と他方にシート挟持体の一端と他端を支持する係止部が形成され、該係止部から外れた位置にシート挟持体を閉じた状態で挿入可能とする指し込み口が形成されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、忌避剤、消臭剤、芳香剤、殺虫剤などの揮発剤を含浸させたシート体を収容してこれらの揮発剤を揮散させるために使用する揮散容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屈曲自在な連結片を介して二つ折り可能な台紙板の内側に折り畳み自在に収納され、台紙板を開いた際にドーム型に広がるハニカムシートに揮発性の薬剤を含浸させて薬剤含有体としてなる薬剤揮散容器が知られている。この薬剤揮散容器に収容されるハニカムシートを使用者の手指に触れないような安全な状態のまま収容するとともに、このハニカムシートを容易にセットし、交換することが可能な容器を提供する目的から、特許文献1に記載の薬剤揮散器が提供されている。
【0003】
この特許文献1に記載されている薬剤揮散器は、揮発した薬剤を放出するための開口部を複数備えたケースと、揮発性薬剤を含浸させたハニカムシートをベースシート間に挟み込んだハニカムシート挟持体とを備え、該ハニカムシート挟持体をケース内へ収容した状態で前述のハニカムシートを広げることができるように構成されている。また、この薬剤揮散器は、箱状のケースのコーナー部分にスリット状の差し込み口が形成されており、折り畳んだ状態のハニカムシート挟持体を指し込み口からケースの内部に挿入し、ケースの内部側においてハニカムシート挟持体とともにハニカムシートを押し広げることにより、ハニカムシートの薬剤揮散性能を発揮できるように構成されている。
【0004】
また、この種の薬剤揮散器として、特許文献2に記載されている如くフックを設けた吊り下げ自在のキーホルダ型の容器本体に薬剤を収容し、洋服ダンスなどに吊り下げて使用する薬剤揮散容器、あるいは、特許文献3に記載されている如く液状の薬剤を瓶型の容器に収容し、倒立使用状態で容器口部の供給芯部分に浸み出してきた薬剤を揮散させるタイプの倒立型揮散性薬剤発散器が知られている。更に特許文献4に記載の如く、係合孔を有する薄箱状の薬剤収納容器に揮散口を複数設けた蓋を開閉自在に設け、係合孔に薬剤収納容器を収容し、蓋を閉じた状態で洋服タンスに吊り下げ使用できる薬剤容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−029016号公報
【特許文献2】特開2004−182240号公報
【特許文献3】特開2002−113086号公報
【特許文献4】特開2004−261151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている薬剤揮散器は、平面視正方形状の箱形の紙製あるいは合成樹脂製のケースを備え、ケースの対角部分近くに設けたスリット状の指し込み口から短冊状に折り畳んだハニカムシート挟持体を差し込み、ケースの対角線よりも若干長く形成しておいたハニカムシート挟持体をケースの内部で押し広げてハニカムシートも拡張し、この状態でハニカムシート挟持体の両端部をケース内部の対角部分に突き当てることにより、押し広げたハニカムシート挟持体の形状を維持しておくことができ、ケースの内部にハニカムシートを押し広げたまま維持しつつ使用できるようになっている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されている薬剤揮散器にあっては、薄箱形の平面視正方形状のケース、あるいは、長径方向に対向するコーナー部を有する平面ラグビーボール断面状をなしているケースが用いられているが、家庭内などにおいて、薬剤揮散器を配置する場合、これらの単純な形状では、設置状態をアピールできない問題がある。
また、特許文献1に記載されている薬剤揮散器の場合、薄箱形の平面視正方形状のケース、あるいは平面ラグビーボール断面状のケースのいずれにおいても、横置き状態で使用することが前提であり、ケースのコーナー部分に設けた吊り下げ部を利用して吊り下げ使用することは想定しているが、棚や机の上などにケースを立てかけて使用する形態や使用状態における美観については特に配慮がなされていなかった。
【0008】
なお、他の特許文献に記載されている揮散容器にあっても縦置き状態での使用を考慮したものあるいは使用状態での美観を加味したものが少なく、特許文献3に記載の揮散容器では液体の薬剤を要し、瓶状の容器を要するので、重量も大きくなり、取り扱い性に問題がある。
更に、薬剤を収容するケースの意匠性や設置状態での美観等を考慮してハニカムシートを利用したケースを開発しようとした場合、ハニカムシート挟持体の挿入操作、交換作業が容易なケースを開発する必要がある。
【0009】
本発明は前記した問題に鑑みて提案されたものであり、揮発剤を含むシート体の出し入れと交換が容易であり、起立した状態での使用が可能で美観に優れ、軽量な揮散容器の提供を目的とする。さらに本発明は、上述の効果を奏する上に、ケースの強度を高めた揮散容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の揮散容器は、揮発成分を放出するための揮散孔を有するケースと、揮発性成分を含浸させた拡張自在のシート体をベースシート間に挟み込んだシート挟持体とを備え、該シート挟持体を前記ケースの内部へ挿入した状態で前記シート体を拡げて収容可能とされてなり、前記ケースが、前面壁及び背面壁と、それらの間に配置されて前記シート体を収容する空間部を前記前面壁及び背面壁とともに構成するための周壁状の側壁部とからなり、前記前面壁及び背面壁の少なくとも一方が前記側壁部の開口周縁部に開閉自在に取り付けられ、前記前面壁及び背面壁の少なくとも一方に前記ケースの内部に連通する揮散孔が形成され、前記ケースの下部に該ケースを起立させるための脚部が形成されるとともに、前記周壁状の側壁部内面の一方と他方に前記シート挟持体の一端と他端を支持する係止部が形成され、該係止部から外れた位置に前記シート挟持体を閉じた状態で挿入可能とする指し込み口が形成され、前記周壁状の本体側壁部内面に前記差し込み口側からその反対側にかけて補強リブが、複数、前記シート挟持体の挿入方向に交差する向きに形成され、各補強リブの長さ方向両端側の少なくとも一方に前記補強リブの高さ以上の高さを有し、前記指し込み口から挿入した前記シート挟持体の先端部を前記リブへの接触を回避しつつ案内するレール部が形成されてなることを特徴とする。
【0011】
本発明の揮散容器は、前記脚部の下面側に起立状態のケースの揺動を許容する曲面部が形成されてなることを特徴とする。
本発明の揮散容器は、前記開閉自在とされた前面壁あるいは背面壁がヒンジ部を介して側壁部に接続されるとともに、前記前面壁あるいは背面壁のヒンジ部と対する側に、側壁部の縁部に係止するためのフック部材が形成されてなることを特徴とする。
本発明の揮散容器は、前記前面壁あるいは背面壁のヒンジ部と対する側に、前記フック部材に隣接して前記フック部材と協同し前記側壁部の端縁部を案内するガイドリブが形成されてなることを特徴とする。
本発明の揮散容器は、前記補強リブの前記レール部側の高さよりも、前記レール部から離れた側の高さが低く形成されてなることを特徴とする。
本発明の揮散容器は前記前面壁及び背面壁が生物の姿を形取った装飾板として構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の揮散容器によれば、生物の姿を形取りした装飾板として前面壁と背面壁を構成し、ケースの下部に設けた脚部により起立させてケースを棚の上や机上などの平面上に設置できるので、設置状態での美観に優れ、設置した状態を使用者にアピールできるとともに、内部に収容したシート体に含浸させてある揮発性成分を揮散孔から揮散させ、揮発性成分の内容に応じた虫避け効果、消臭効果、芳香効果、殺虫効果などを発揮することができる。
また、シート体を交換する際に前面壁あるいは背面壁を開けて側壁部の開孔部を解放することでシート体が露出するので、シート体の取り出しが容易にできるとともに、差し込み口を介してシート体をケースの内側に差し込むことによりシート体の交換作業も容易に行うことができる。
【0013】
設置状態での美観に優れ、設置した状態を使用者にアピールできるようにするために、前面板と背面板を薄く形成し、意匠性、美観に優れた形状とするならば、前面板と背面板を合成樹脂の成形体により薄く成形することが重要となり、その場合に、成形時の収縮により反りや変形を生じるおそれが高くなるが、側壁部の内面に複数のリブを形成することで成形時の収縮に耐えて反りや変形の無い揮散容器を提供することができる。
複数の補強リブを側壁部の内面に形成した場合、差し込み口から挿入したシート挟持体が補強リブに引っ掛かり、挿入操作の支障になるおそれも有するが、補強リブに隣接して設けた案内用のレール部に沿ってシート挟持体をケースの内部に挿入することで、支障なくシート挟持体の挿入操作を行うことができる。
【0014】
前面壁あるいは背面壁のヒンジ部と対する側に、側壁部の縁部に係止するためのフック部材を形成してなる場合、前面壁あるいは背面壁の側壁部に対する係止作業が容易になる。
フック部材に隣接してフック部材と協同し側壁部の端縁部を案内するガイドリブを設けている場合、意匠性を考慮して前面壁あるいは背面壁を薄く形成してあって、前面壁あるいは背面壁が多少変形してもフック部材とガイドリブとの共同作用によって、前面壁あるいは背面壁を周壁部の端縁部に位置あわせすることができる結果として、開口部を確実に閉じることができる。
前面壁と背面壁を生き物の姿を形どりしたものとすることにより、使用感をアピールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る第1実施形態の揮散容器を設置した状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す揮散容器を解放した状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示す揮散容器の差し込み口に対してハニカムシート挟持体を挿入中の状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示す揮散容器の前面板を閉じる直前の状態を示す斜視図。
【図5】図1に示す揮散容器の前面板を閉じる際の係止部を外部から見た状態を示す斜視図。
【図6】図1に示す揮散容器の前面板の係止部を裏面側から見た状態を示す斜視図。
【図7】図1に示す揮散容器内部の補強リブと案内用のレール部を示す斜視図。
【図8】本発明に係る第2実施形態の揮散容器の起立状態を示す斜視図である。
【図9】図8に示す揮散容器の前面板を解放した状態を示す斜視図である。
【図10】本発明係る揮散容器の内部に形成されるレール部の第2の例を示す斜視図。
【図11】本発明係る揮散容器の内部に形成されるレール部の代3の例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を適用した揮散容器について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴を理解し易くするために、特徴となる部分を模式的に示している場合があり、各構成要素の形状や寸法比率などが特に制限されるものではない。
(第1実施形態)
まず、本発明に係る揮散容器の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態の揮散容器を斜め前方から見た斜視図、図2は、図1に示す揮散容器の前面板を解放した状態を示す斜視図、図3は、同揮散容器にハニカムシート挟持体を挿入している途中の状態を示す斜視図、図4は、図1に示す揮散容器の前面板を閉じる直前の状態を示す斜視図、図5は同状態の部分拡大図、図6は図1に示す揮散容器の前面板の部分拡大図、図7は図1に示す揮散容器内部の部分拡大図である。
【0017】
図1〜図7に示すように、本実施形態の揮散容器Aは、生き物の形を模して形成され、対向配置された縦置き型の前面板(前面壁)1および背面板(背面壁)2と、これら前面板1および背面板2の間に介在された筒型の周壁状、かつ、レモン断面概略形状をなす側壁部3とから構成されている。
前面板(前面壁)1および背面板(背面壁)2と側壁部3は、透明あるいは半透明の合成樹脂製の薄い板材(肉厚1.0〜1.5mm程度)として構成されている。本実施形態の前面板1は、この形態では生き物としてのペンギンの姿を形取りした概略形状とされ、頭部1a、胴部1b、脚部1cが形成され、胴部1bは中太り形状とされ、胴部1bの中央部より細く絞られた下部1dの下に脚部1cが形成され、この脚部1cは胴部1bの中央部と同程度の幅になるように左右に片状に延出形成され、脚部1cの底部には緩やかな凸曲面状の揺動面1eが形成されている。また、前面板1には揮散孔1fが複数形成されている。更に、背面板2についても前面板1と同一形状であり、頭部2a、胴部2b、脚部2c、下部2d、揺動面2e、揮散孔2fを有し、前面板1と背面板2はそれらの頭部1a、2aを同じ方向に向けて側壁部3の両側に配置されている。前記揺動面1e、2eの凸曲面の曲率半径Rは揮散容器Aの大きさにもよるが、一般家庭設置用として、揮散容器Aの最大幅が80〜150mm程度であると仮定した場合、曲率半径Rは120〜250mm程度が好ましい。
【0018】
側壁部3は、透明あるいは半透明の合成樹脂製の薄い板材を正面視レモン断面形状に湾曲させて周壁状に成形され、その長軸方向両端の折り部3a、3bを上下に配置して前面板1および背面板2に挟まれるように配置されている。側壁部3の上部側の折り部3aは前面板1および背面板2の頭部1a、2aの中央部分に対応する位置に、側壁部3の下部側の折り部3bは前面板1および背面板2の脚部1cの中央部分に対応する位置に配置されている。側壁部3の内、一方の開口部は、背面板2によって閉じられ、側壁部3と背面板2が一体成形されている。側壁部3の他方の開口部は、ヒンジ部5を介して前面板1に接続されて、この開口部を前面板1が開閉できるように構成されている。ヒンジ部5は、前面板1の胴部1b中央部分の左右方向一側に一体に延出形成され、胴部1b中央部分の左右方向他側の部分には鍵状のフック部材7が延出形成されている。この鍵状のフック部材7は、図1、図4あるいは図5に示す如く前面板1にて側壁部3の開口部の一側を閉じる際に、側壁部3の端縁部分に形成されている突起部3cの部分に係止して前面板1を側壁部3に係止する作用を奏する。
【0019】
次に、前面板1の裏面側内周縁部においてフック部材7の形成部分を除くように周枠状の嵌合リブ8が形成されている。この嵌合リブ8は側壁部3の開口部を前面板1で閉じた場合に側壁部3の開口部内周側に嵌め込まれて側壁部3の開口部を閉じるとともに、前面板1の補強のために形成されたものである。また、前面板1の脚部1c側の裏面周縁側には、補強リブ1gが形成され、前面板1の頭部1aの裏面周縁側にも補強リブ1hが形成されるとともに、前面板1の頭部1aと脚部1cにおいて側壁部3の折り部3a、3bの外側対応部分にも<型の嵌合ガイドリブ1j、1kが形成されている。
【0020】
嵌合リブ8においてフック部材7に一番近い部分には先窄まり状のガイドリブ9、9が突設されていて、ガイドリブ9、9は側壁部3の開口部を前面板1で閉じた場合に側壁部3の開口部内周側においてフック部材7と互い違いに配置されるようになっていて、側壁部3の開口部側への嵌合リブ8の嵌合の位置決めを行うようになっている。また、側壁部3の開口部を前面板1で閉じた時に嵌合リブ8の上下の折り部8a、8bが側壁部3の上下の折り部3a、3bと位置合わせされて前面板1の周壁部3に対する位置合わせ精度を高めるようになっているとともに、折り部8a、8bの外側に位置している<型の補強リブ1j、1kが側壁部3の上下の折り部3a、3bの外側に位置するので、これらによっても位置合わせ精度が高まるようになっている。
次に、側壁部3において上部の折り部3aの部分より若干下側の部分にスリット状の差し込み口10が、前面板1および背面板2に達する幅になるように形成されている。この差し込み口10は後に説明するハニカムシート挟持体を揮散容器Aの内部に挿入するために設けられている。
【0021】
前記側壁部3の折り部3aから折り部3bに至る内周面部分において、差し込み口10が形成されていない側の内周面部分に、折り部3a付近から折り部3b付近まで補強スリット16が所定の間隔で複数形成され、これらの補強リブ16…に沿って案内用のレール部17が形成されている。
これらの補強リブ16は、側壁部3の内側に個々に側壁部3の幅方向(図3の起立状態において水平方向)に延在し、折り部3a付近から折り部3b付近まで所定の間隔で複数形成されており、案内用のレール部17は側壁部3の端縁において背面壁2との境界部分に折り部3a付近から折り部3b付近まで連続形成されている。前記補強リブ16は、図7に拡大して示す如く側壁部3の幅方向においてレール部17を形成した部分を除くように形成され、しかも、補強リブ16においては、レール部17側の部分の背の高さ16aよりもレール部17から離れた側の背の高さ16bの方が低くなるように形成されている。図7に示す形態の補強リブ16において、レール部17側から離れるにつれて補強リブ16の高さが急に小さくなるようにすることにより、補強リブ16のレール部17側には凹部16Aを形成した状態とされているが、この凹部16Aは後述する如く差し込み口10からハニカムシート挟持体12の先端部を側壁部3の内面に沿って挿入する場合の衝突回避作用を高める作用を奏する。
なお、側壁部3を透明あるいは半透明の合成樹脂から樹脂一体成形する場合、1〜1.5mm厚程度に形成することができ、この場合に案内用のレール部17の背の高さ16aは2〜3mm程度に形成することが好ましい。
【0022】
前記補強リブ16に沿って設けるレール部17については、側壁部3の内周側に限らず、図10に示す如く内周側と外周側の両方、即ち、補強リブ16Dの長さ方向両端側に設けても良い。その場合、図10に示す如くレール部17の厚さよりも若干薄い均一厚さの補強リブ16Dとして構成することもできる。即ち、レール部17の高さを補強リブ16Dの厚さよりも高く設定してある。この構造とすることで、後述のハニカムシート挟持体12の先端部をレール部17、17に沿ってスライドさせる際、ハニカムシート挟持体12の先端部の両側がレール部17、17によってより確実かつ滑らかに案内される。
また、レール部17の形状は、後述のハニカムシート挟持体12を案内し易い形状であれば、特に規定するものではないので、図11に示す如く、各補強リブ16自体を背面板2と側壁部3のコーナー部分まで形成した上、補強リブ16の背面板2側の部分を兼ねるような片状のレール部17Bとしても良い。図11の構造では、背面板2にレール部17Bを垂直に起立形成し、側壁部3とレール部17Bとで補強リブ16Eを部分的に挟んだ構造としている。この構造としても、レール部17によりハニカムシート挟持体12の先端部を円滑に案内することができる。
【0023】
本実施形態におけるハニカムシート挟持体12は、2枚のベースシート13間にハニカムシート14を挟んで接着した短冊状をなし、ベースシート13の両端をシール15で接合したものとされている。
ハニカムシート14は、複数枚の吸液性(吸水性)シートを重ね、1枚毎に位置を千鳥にずらせた所定間隔のライン状の接着領域でそれぞれ接着したもので、各吸液性シートを積み重ね方向に引っ張ることで、ハニカム構造を形成するものとなっている。吸液性シートとしては、例えば紙、布、不織布などを用いることができるが、薄く廉価であることから紙が好ましい。また、先に説明した揮散容器Aと組み合わせたときの装飾性を高めるためにハニカムシート14は着色しておくことが好ましい。
ベースシート13としては、弾性的に屈曲させることができるシートが用いられる。具体的には、ボール紙やコート紙などの紙、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂シートなどを用いることができるが、廉価な紙が好ましい。また、ハニカムシート14と同様に、装飾性を高めるために着色しておくことが好ましい。
本実施形態におけるハニカムシート挟持体12は、両ベースシート13の中間部をそれぞれ外側に湾曲させることにより、挟み込んだハニカムシート14を広げることができるものとなっている。
【0024】
ハニカムシート挟持体12のベースシート13には、薬剤注入孔が形成されており、この薬剤注入孔を介して、ハニカムシート14には揮発性薬剤が含浸されている。ベースシート13に設けた薬剤注入孔からハニカムシート14に薬剤を含浸させるようにすると、ハニカムシート14をベースシート13間に挟み込んで接着した後に薬剤を含浸させることができる。このため、薬剤を含浸させたハニカムシート14をベースシート13で挟んだ状態で製造作業を進めることができ、作業者が薬剤に触れたり、周囲の設備に薬剤が付着するのを防止しやすくなる。
薬剤注入孔からの薬剤の注入は、薬剤注入後の作業を少なくするために、ハニカムシート挟持体12の形成後に行うことが好ましいが、前記大きな積層体の形成後、切断前に行ったり、前記短冊状積層体の状態で行うこともできる。
また、薬剤としては、用途に合わせて、例えば忌避剤、殺虫剤、消臭剤、芳香剤などの揮発性液状薬剤を用いることができる。これらの具体的な例としては以下のものを例示することができる。
【0025】
忌避剤として、N,N−ジメチル−メタ−トルアミド、ブチスアセトアニリド、エチスヘキサンジオール、ブチルアセトアニリド、エチルヘキサンジオール、ブチルヒドロキシアニソール、t−ブチル−m−クレゾールなどを例示することができる。
殺虫剤として、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル(EZ)−(1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−(プロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシラート(メトフルトリン)、アレスリン;3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテマート(ピナミン)、dl・d−T80−アレスリン;3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマート(ピナミンフォルテ)、dl・d−T−アレスリン;3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート(バイオアレスリン)、d・d−T−アレスリン;d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート(エスビオール)、d・d−T80−プラレトリン;d−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート(エトック)、フタルスリン;N−(3,4,5,6‐テトラヒドロフタリミド)−メチルdl−シス/トランス−クリサンテマート(ネオピナミン)、d−T80−フタルスリン;(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2−インドリル)メチル d−シス/トランス−クリサンテマート(ネオピナミンフォルテ)、レスメトリン;5−ベンジル−3−フリルメチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(クリスロン)、d・d−T80−レスメトリン;5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トランス‐クリサンテマート(クリスロンフォルテ、)、ペルメトリン;3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラート(エクスミン)、フェノトリン;3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート(スミスリン)、フェンバレレート;α−シアノ−3−フェノキシベンジル−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート(スミサイジン)、シペルメトリン;α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−3−(2,2ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(アグロスリン)、シフェノトリン;α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート(ゴキラート)、エンペントリン;1−エチニル−2−メチルペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート(ベーパースリン)、テラレスリン;2−アリル−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン−4−イル−2,2,3,3,テトラメチル−シクロプロパンカルボキシラート(ノックスリン)、イミプロスリン;2,4−ジオキソ−1−(プロプ−2−イニル)−イミダゾリジン−3−イルメチル(1R)−シス/トランス−クリサンテマート(プラル)、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル(エトフェンプロックス)などを例示することができる。
芳香剤や消臭剤として、ベンズアルデヒド、α−ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、リナロール、リモネン、メントール酢酸リナリル、イソオイゲノール、カプロン酸アリル、酢酸イソブチル、酢酸ベンジル、サリチル酸イソアミル、シトラール、デシルアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、酢酸イソアミルなどが挙げられる。
【0026】
ハニカムシート挟持体12を揮散容器Aの内部に挿入するには、ハニカムシート挟持体12を図3に示すように側壁部3の差し込み口10から周壁3の内側に挿入し、ハニカムシート挟持体12の先端部を側壁部3の下部側の折り部3bの内側に突き当て、ハニカムシート挟持体12の後端部を差し込み口10から周壁3の内側に完全に押し込み、ハニカムシート挟持体12の後端部を周壁3の上部側の折り部3aの内側に突き当てる状態にすると、ハニカムシート挟持体12は押し広げられた状態を維持しながら周壁3の内側に保持される。なお、図3では前面板1を略した状態の図面としてハニカムシート挟持体12を見やすく描いたが、前面板1は閉じた状態でも解放した状態でもハニカムシート挟持体12の挿入に支障はない。
【0027】
ハニカムシート挟持体12を図3に示す如く挿入する際、ハニカムシート挟持体12の先端部は外側に膨出している側壁部3の内面に沿って移動しようとするので、本実施形態の揮散容器1の如く、ハニカムシート挟持体12の先端部に対して直角向きに補強リブ16が複数形成されている場合、補強リブ16の配列方向に沿って各補強リブ16の側方にレール部17が形成されていて、レール部17はハニカムシート挟持体12の進行方向に沿って延在されているので、ハニカムシート挟持体12の先端部を先のレール部17に沿って滑らせながらスライド移動させることで補強リブ16に邪魔されることなくスムーズにハニカムシート挟持体12を揮散容器Aの下部側まで移動させることができる。この点においてレール部17が無い場合、補強リブ16がハニカムシート挟持体12の移動を阻止してしまうおそれがある。また、各補強リブ16のレール部17側の部分には各々凹部16Aを形成してあるので、ハニカムシート挟持体12の先端部が補強リブ16により干渉し難い構造となっている。
【0028】
なお、ハニカムシート挟持体12の長さは、側壁部3の対向する折り部3a、3bの内側に押し込んだときに、ベースシート13の中間部がそれぞれ外側に湾曲してハニカムシート14を広げることができるように、対向する折り部3a、3b間の間隔より若干長く形成されている。側壁部3の折り部3a、3bは、ハニカムシート挟持体12の端部を滑らせることなく安定して押し当て使用できるケース内壁面であればよく、本例のようなコーナー部の他、内壁の段差部や突起部などとして設けることもできる。
なお、前面板1と背面壁2及び周壁3を合成樹脂製としておくと、ハニカムシート14からの薬剤の浸透を防止しやすい特徴がある。また、前面板1と背面壁2及び周壁3を透明または半透明の薄い合成樹脂製とすると、ハニカムシート挟持体12を折り部3a、3b間に押し込むことで広げられたハニカムシート14を揮散容器Aの外部から視認することができるので、ハニカムシート14に、透明な前面板1と背面壁2及び周壁3をと組み合わされたハニカム模様としての装飾性を持たすことができる。
【0029】
上述の如くハニカムシート14を収容した本実施形態の揮散容器1は、棚の上、机の上などの平面上に脚部2を乗せて前面板1と背面板2を立て掛けた状態に容易に設置することができる。そして、前面板1と背面板2を起立状態で平面上に設置できるので、使用者は前面板1と背面板2の姿を正視することができ、生き物の姿を形取った前面板1と背面板2を正視できることにより、設置段階での意匠性とアピール性を高めることができる。また、脚部1c、2cの底面に凸曲面状の揺動面1eを形成しているので、揮散容器1を設置したまま手動にて揺らすことができ、生き物の姿を形取った前面板1と背面板2を揺らすことにより、使用者を楽しませることができるなど、設置状態における美観の向上、意匠性の向上、設置アピール度の向上に寄与することができる。
【0030】
揮散容器Aからハニカムシート挟持体12を取り出す場合は、前面板1のフック部材7の係合を手動操作により解除して前面板1を図2に示すように解放し、側壁部3の開口部から開いた状態のハニカムシート14とハニカムシート挟持体12を横向きに取り出す操作を行えば良い。また、揮散容器Aの前面板1の解放あるいは閉めを行う場合、フック部材7の周囲にフック部材7と互い違いに配置される先窄まり状のガイドリブ9を設けてあり、フック部材7とガイドリブ9、9により側壁部3の端縁に正確に位置決め嵌合できるので、正面板1の開け閉め嵌合操作を確実に行うことができる。(図4、図5参照)
【0031】
更に、本実施形態の前面板1と背面板2及び周壁3をいずれも肉厚1.0〜1.5mm程度の合成樹脂から形成し、しかも異形状に形成すると、成形後収縮による変形が出やすいが、本実施形態の揮散容器Aの前面板1においては、胴部1bの略全周に嵌合リブ8を設け、頭部1aに補強リブ1g、1jを設け、脚部1cに補強リブ1g、1kを設けているので、前面板1が成型後の収縮によって反りを生じたり、変形することを効率的に防止できる。また、前面板1に多少の変形が生じたとしても、フック部材7に加えて先窄まり状のガイドリブ9、9を側壁部3の端縁部に対して互い違いに配置して前面板1により側壁部3の開口部を閉じる際の位置決め嵌合とその解除を容易としている。
【0032】
(第2実施形態)
図8は本発明に係る揮散容器の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態の揮散容器Bは、先の第1実施形態の周壁3を横向き配置としてその両面側に、横長の前面板31と背面板32とを設け、前面板31と背面板32を魚の姿に模した点に特徴を有する。
本第2実施形態の前面板31は魚の姿を模した頭部31aと胴部31bと尾部31cとからなり、胴部31bに縦長のスリット状の揮散孔31fを複数備え、背面板32においても同様に頭部32aと胴部32bと尾部32cとからなり、胴部32bに縦長のスリット状の揮散孔を複数形成した構造とされている。周壁33において差し込み口10が形成されている点について第1実施形態の構造と同様であり、その他、側壁部33の内面側に補強リブが形成されている点においても第1実施形態の構造と同様である。(図9では補強リブを略している。)
第2実施形態の構造では前面板31、背面板32は横長であるので、前面板31の胴部31bの底部側が脚部31dとされ、その底面側に凸曲面状の揺動面31eが形成され、対向する背面板32の胴部32bの底面側が脚部32dとされ、その底面側に凸曲面状の揺動面32eが形成されている。また、前面板31の内面側には前面板31により周壁部33の開口部を閉じた場合にこの開口部に嵌合する嵌合リブ38が設けられ、前面板31の内面周縁部分にもフック部材37の部分とヒンジ部35の部分を除く位置に補強リブ40が形成され、背面板32の内面周縁部分にも補強リブ41が形成されている。更に、補強リブ38においてヒンジ部35に近い部分には先の第1実施形態のガイドリブ9と同等作用をなすためのガイドリブ39が形成されていて、前面板31にて周壁部33の開口部と閉じた場合の嵌合と位置決めを確実にしている。
【0033】
この第2実施形態の揮散容器Bにおいても、差し込み口10からハニカムシート挟持体12を周壁部33の内部側に差し込み、周壁部33の内部側にハニカムシート14を押し広げた状態で収容し(図9参照)、揺動面31eと揺動面32eを下にして棚の上あるいは机上などの平面上に設置させて使用することができる。
また、使用時に揺動面31e、32eに沿って全体を揺動させることにより得られる作用効果についても先の第1実施形態の揮散容器Aの場合と同様である。
更に、前面板31と背面板32の周縁部に補強リブ40、41を設けているので、前面板1と背面板2が変形し難い構造である点においても先の第1実施形態の構造と同様である。
【0034】
以上説明した如く本発明では前面板1、31と背面板2、32のいずれかを生き物の姿を模した形状として脚部1c、2c、31d、32dにより起立支持させることができ、設置状態のアピール性を高めているが、前面板1と背面板2の形状はこれらに限らず、他の動物や植物あるいは魚介類などの種々の生き物のキャラクターや姿を形取りしたもののいずれにおいても適用することができる。
【符号の説明】
【0035】
A、B…揮散容器、1…前面板(前面壁)、1a、2a…頭部、1b、2b…胴部、1c、2c…脚部、2…背面板(背面壁)、1f、2f…揮散孔、3…側壁部、3a、3b…折り部、5…ヒンジ部、7…フック部材、8…嵌合リブ、9…ガイドリブ、10…差し込み口、12…ハニカムシート挟持体、13…ベースシート、14…ハニカムシート、15…シール、16…補強リブ、17…レール部、31…前面板、32…背面板、31a、32a…頭部、31b、32b…胴部、31d、32d…脚部、31f…揮散孔、35…ヒンジ部、38…嵌合リブ。





【特許請求の範囲】
【請求項1】
揮発成分を放出するための揮散孔を有するケースと、揮発性成分を含浸させた拡張自在のシート体をベースシート間に挟み込んだシート挟持体とを備え、該シート挟持体を前記ケースの内部へ挿入した状態で前記シート体を拡げて収容可能とされてなり、
前記ケースが、前面壁及び背面壁と、それらの間に配置されて前記シート体を収容する空間部を前記前面壁及び背面壁とともに構成するための周壁状の側壁部とからなり、
前記前面壁及び背面壁の少なくとも一方が前記側壁部の開口周縁部に開閉自在に取り付けられ、前記前面壁及び背面壁の少なくとも一方に前記ケースの内部に連通する揮散孔が形成され、前記ケースの下部に該ケースを起立させるための脚部が形成されるとともに、
前記周壁状の側壁部内面の一方と他方に前記シート挟持体の一端と他端を支持する係止部が形成され、該係止部から外れた位置に前記シート挟持体を閉じた状態で挿入可能とする指し込み口が形成され、前記周壁状の本体側壁部内面に前記指し込み口側からその反対側にかけて補強リブが、複数、前記シート挟持体の挿入方向に交差する向きに形成され、各補強リブの長さ方向両端側の少なくとも一方に前記補強リブの高さ以上の高さを有し、前記指し込み口から挿入した前記シート挟持体の先端部を前記リブへの接触を回避しつつ案内するレール部が形成されてなることを特徴とする揮散容器。
【請求項2】
前記脚部の下面側に起立状態のケースの揺動を許容する曲面部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の揮散容器。
【請求項3】
前記開閉自在とされた前面壁あるいは背面壁がヒンジ部を介して側壁部に接続されるとともに、前記前面壁あるいは背面壁のヒンジ部と対する側に、側壁部の縁部に係止するためのフック部材が形成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の揮散容器。
【請求項4】
前記前面壁あるいは背面壁のヒンジ部と対する側に、前記フック部材に隣接して前記フック部材と協同して前記側壁部の端縁部を案内するガイドリブが形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の揮散容器。
【請求項5】
前記補強リブの前記レール部側の高さよりも、前記レール部から離れた側の高さが低く形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の揮散容器。
【請求項6】
前記前面壁及び背面壁が生物の姿を形取った装飾板として構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の揮散容器

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−158220(P2010−158220A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3765(P2009−3765)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】