説明

揺動する空気流れを促進する戻り空気通路を有する空気ダクト出口

空気ダクト出口は、離間した上壁及び下壁と、入口及び出口を有する空気通路を画成するように上壁及び下壁間に延在する離間した第1側壁及び第2側壁とを有するハウジングを備えている。第1空気戻り通路は、第1側壁に隣接して配置され、第1側壁に付着しながら空気通路内を流れる空気流れの一部を迂回させるようになっている。第2空気戻り通路は、第2側壁に隣接して配置され、第2側壁に付着しながら空気通路内を流れる空気流れの一部を迂回させるようになっている。第1及び第2空気戻り通路による空気通路内を流れる空気流れの一部の連続的な迂回が、空気通路出口を出る空気流れの揺動・掃引運動を生じさせることになる。


【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2004年2月5日に出願された米国仮出願第60/542,152号の利得を主張するものであり、この仮出願の開示内容は、参照することによって、その全体がここに完全に記載されているかのように含まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般的には、車両に関し、さらに詳細には、車両内で利用される空気ダクト出口に関する。
【背景技術】
【0003】
従来から、車両の内部には、外気源に及び/又は冷却された及び/又は加熱された(「調整された」)空気をもたらす加熱及び/又は空調システムにダクトによって接続される1つ以上の空気ダクト出口が設けられている。車両の乗客が車両内部における空気流れの方向を調整できることが一般的に望ましいので、空気ダクト出口には、典型的には、調整可能な羽根又はルーバが設けられている。加えて、空気ダクト出口には、車両の乗客が空気ダクト出口内を流れる空気の量を制御することを可能とするダンパーが設けられていることもある。
【0004】
従来の空気ダクト出口は、典型的には、空気ダクト出口内を流れる空気流れを機械的に方向転換する一組以上のルーバを利用している。この技術は、実績があり、かつ成功しているが、ルーバ組立体は、製造するのが複雑でかつ高価になる可能性がある。加えて、従来の空気ダクト出口は、典型的には、最大でもわずかに約90°(すなわち、空気流れの方向の中心線に対して−45°から+45°)の空気流れ偏向範囲しかもたらしていない。従来の空気ダクト出口において、空気流れ偏向範囲が±45°を超えると、典型的には、望ましくない大きな圧力降下と空気の流量の低下をもたらすことになる。
【0005】
加えて、空気ダクト出口は、従来、車両の客室が可能な限り迅速に冷却/加熱されることができるように、大量の空気の通過を可能とするように設計されている。しかし、乗客は、典型的には、不快に感じる始動前の限られた時間にのみ、空気の流量が比較的高くても、容認することができる。この問題は、揺動する空気ダクト出口の使用によって、対処されてきたが、この揺動する空気ダクト出口では、一組のルーバの揺動によって、乗客が限られた期間においてのみ空気流れを直接的に受けるように、空気ダクト出口内を流れる空気流れを前後に揺動又は掃引させるようになっている。例えば、マツダ626車は、揺動する空気ダクト出口を内蔵している。この空気ダクト出口は、(低回転数に減速される)小さな直流モータを用いて、クランクを駆動し、シャフトを介して、空気方向付けルーバを揺動パターンで前後に機械的に移動させ、これによって、空気流れに掃引運動を与えるようになっている。
【0006】
しかし、残念ながら、揺動する空気流れの運動を生成させるためにモータ及び関連する回転リンク機構を用いることは、いくらか複雑でかつ高価になる場合がある。車両の製造業者は、常に、(揺動能力のような)機能性と耐久性を向上させ、さらに製造に対する費用効率の高い空気ダクト出口のような部品を求めている、また、車両の製造業者は、常に、車両内のデザインを向上させ、さらに機能性と経済性を維持することができる空気ダクト出口のような部品を求めている。
【発明の開示】
【0007】
前述の検討に照らして、本発明の実施形態による空気ダクト出口は、離間した上壁及び下壁と、入口及び出口を有する空気通路を画成するように上壁及び下壁間に延在する離間した第1側壁及び第2側壁とを有するハウジングを備えている。側壁は、下流方向に拡がり、略直線状の形態、凸状に湾曲した形態、又は線状部分と凸状に湾曲した部分とを備える形態を有しているとよい。第1空気戻り通路は、第1側壁に隣接して配置され、コアンダ効果によって第1側壁に付着しながら空気通路内を流れる空気流れの一部を迂回させるように構成されている。第1空気戻り通路は、迂回した空気流れの一部を、入口と出口との間の位置において、空気流れの方向を実質的に横断する角度で、空気通路内に導くように構成されている。この迂回した空気流れの部分は、空気流れを第1側壁から離し、第2側壁の方に押し出し、これによって、空気流れを第2側壁の方に移動させ、第2側壁に付着させることになる。
【0008】
第2空気戻り通路は、第2側壁に隣接して配置され、第2側壁に付着しながら空気通路内を流れる空気流れの一部を迂回させるように構成されている。第2空気戻り通路は、迂回した空気流れの一部を、入口と出口との間の位置において、空気流れの方向を実質的に横断する角度で、空気通路内に導くようになっている。この迂回した空気流れの部分は、空気流れを第2側壁から離し、第1側壁の方に押し出し、これによって、空気流れを第1側壁の方に移動させ、第1側壁に付着させることになる。
【0009】
第1及び第2空気戻り通路による空気通路内を流れる空気流れの一部の連続的な迂回は、空気流れが空気通路出口を出るとき、その空気流れの揺動・掃引運動を生じさせることになる。本発明の実施形態によれば、第1及び第2空気戻り通路は、それぞれ、空気通路と連通する入口及び出口を有するU字状通路である。他の実施形態によれば、第1及び第2空気戻り通路は、それぞれ、空気通路と連通する入口及び出口を有する管である。
【0010】
明細書の一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を例示している。これらの図面と説明は、一緒になって、本発明を充分に説明するのに役立つようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明をさらに充分に説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、ここに記載される実施形態に制限されるものと解釈されるべきではない。どちらかといえば、これらの実施形態は、この開示が綿密かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に充分に知らしめるためにもたらされるものである。
【0012】
図面において、線、層、及び領域の厚みは、明瞭にするために誇張されていることがある。ある要素が他の要素の「上」にあると記述されるとき、その要素は、他の要素上に直接的に存在することができ、又は介在要素が存在してもよいことが理解されるだろう。対照的に、ある要素が他の要素の「上に直接的に」存在すると記述されるとき、介在要素は存在しない。ある要素が他の要素に「接続される」又は「取り付けられる」と記述されるとき、その要素は、他の要素に直接的に接続又は取り付けられることができ、又は介在要素が存在してもよいことが理解されるだろう。対照的に、ある要素が他の要素に「直接的に接続される」又は「直接的に取り付けられる」と記述されるとき、介在要素は、存在しない。「上方」、「下方」、「垂直」、「水平」などの用語は、ここでは、単なる説明の目的で用いられているにすぎない。
【0013】
ここで用いられる「XとYとの間」及び「約XとYとの間」のような語句は、XとYを含むと解釈されるべきである。ここで用いられる「約XとYとの間」のような語句は、「約Xと約Yとの間」を意味している。ここで用いられる「約XからY」のような語句は、「約Xから約Y」を意味している。
【0014】
ここで用いられる「及び/又は」という用語は、1つ以上の関連して記載される品目のいずれか及び全ての組合せを含んでいる。
【0015】
図1〜図8を参照すると、本発明の実施形態による空気ダクト出口10が示されている。この空気ダクト出口10は、そこを流れる空気流れに揺動・掃引運動を与えるようになっている。例示された空気ダクト出口10は、自動車、トラック、列車、ボート、航空機などの車両の内部区画内に用いられるように設計されている。しかし、本発明の実施形態による空気ダクト出口は、種々の環境内(例えば、家庭及び事務所内)に利用されてもよく、車両内での使用にのみ制限されるものではないことが、理解されるだろう。
【0016】
図1において、空気ダクト出口10は、車両のインストルメントパネル11内に設置されている。矢印A1,2,A3は、揺動・掃引運動しながら空気ダクト出口10から出る空気流れの方向の範囲を示している。例示された空気ダクト出口10は、ユーザが空気ダクト出口10から出る揺動・掃引運動している空気流れの上下の方向を調整することを可能とする複数の略水平の羽根又はルーバ50を備えている。本発明の実施形態は、例示されたルーバ50に制限されるものではない。本発明の実施形態によれば、種々の形状、寸法及び幾何学的配置のルーバを利用することができる。さらに、本発明の実施形態によっては、ルーバを必要としないものもある。
【0017】
図2を参照すると、例示された空気ダクト出口10は、離間した上下壁14,16と、離間した第1及び第2側壁18,20とを有するハウジング12を備えている。側壁18,20は、上下壁14,16間に延在し、入口24及び出口26を有する空気通路22を画成している。例示された実施形態において、側壁18,20は、空気通路22に略V字状の形状を与えるべく下流方向に拡がっている略線状部18a,20aを有している。本発明の実施形態によれば、側壁18,20は、他の形態を有することも可能である。例えば、図4に例示されるように、本発明の実施形態による空気ダクト出口10’の側壁18’、20’は、凸状に湾曲した形態を有することが可能である。
【0018】
空気源から空気通路22内を流れる空気は、「コアンダ効果」の結果として、第1又は第2側壁部18a、20aの1つに付着する自然の傾向を有している。当業者に知られているように、コアンダ効果は、移動する流体(液体又は気体のいずれか)が表面に付着し、その表面に沿って流れる傾向にあることである。流体が表面を横切って移動するとき、ある大きさの摩擦がその表面と流体との間に生じ、この摩擦は、その表面を横切って移動する流体を減速させる傾向にある。この流れに対する抵抗は、流体を表面の方に引っ張り、流体がコーナを曲がるときでさえ、流体を表面に付着させることになる。
【0019】
図3を参照すると、第1側壁18は、略U字状の形態を有している。第1中間壁19は、例示されるように、U字状の第1側壁18の部分18a,18b間に位置している。第1中間壁19及びU字状の第1側壁18は、空気通路22と連通する入口32及び出口34を有する第1空気戻り通路30を画成している。出口34は、例示されるように、入口32の上流側に位置している。第1空気戻り通路30は、空気通路22内を流れる空気流れがコアンダ効果の結果として第1側壁部18aに付着したとき、その空気流れの一部を迂回させ、この部分を空気流れの方向を実質的に横断する角度で空気流れの上流部分内に戻すように方向転換させるように、構成されている。
【0020】
同様に、第2側壁20は、略U字状の形態を有している。第2中間壁21は、例示されるように、U字状の側壁20の部分20a、20b間に位置している。第2中間壁21及びU字状の第2側壁20は、空気通路22と連通する入口42及び出口44を有する第2空気戻り通路40を画成している。出口44は、例示されるように、入口42の上流側に位置している。第2空気戻り通路40は、空気通路22内を流れる空気流れがコアンダ効果の結果として第2側壁部20aに付着したとき、その空気流れの一部を迂回させ、この部分を空気流れの方向を実質的に横断する角度で空気流れの上流部分内に戻すように方向転換させるように、構成されている。
【0021】
図5及び図6に例示されているように、空気通路22内を流れる空気流れは、矢印A4で例示されるように、第1側壁部18aに付着しながら、壁部18aと実質的に平行の方向に沿って空気通路出口26から流出している。空気流れの大半は、空気通路22内を流れ、空気通路出口26を介して流出している。しかし、空気流れのわずかな部分は、矢印A5で例示されるように、入口32を介して第1戻り空気通路30内に迂回している。空気流れのこの迂回した部分は、(矢印A6で示されるように)空気流れの方向を実質的に横断する角度で、空気流れの上流部分内に戻されている。通路22内を流れる空気流れを押し出すこの迂回した空気流れ部分の力は、空気流れを第2側壁20の方に移動させることになる。
【0022】
空気通路22の第2側壁20に向かう途中で、空気流れは、図7において矢印A7で例示されるように、実質的に直線方向に沿って空気ダクト出口10から流出している。図8において、空気流れは、その空気流れが第2側壁部20aに付着するのに充分な力で押し出されている。空気流れの大部分は、矢印A8で例示されるように、空気通路内22を流れ、壁部20aと実質的に平行の方向に沿って空気通路出口26を介して流出している。しかし、空気流れのわずかな部分が、矢印A9で例示されるように、入口42を介して、第2戻り空気通路40内に迂回している。空気流れのこの迂回した部分は、(矢印A10で例示されるように)空気流れの方向を実質的に横断する角度で、空気流れの上流部分内に戻されている。空気流れを押し出すこの迂回した空気流れ部分の力は、空気流れを第1側壁18の方に戻すように移動させることになる。
【0023】
空気流れの一部が空気戻り通路30、40内を迂回する結果としてのこの空気流れの連続的な運動の結果、空気流れは、揺動ルーバを必要とせずに、揺動・掃引運動しながら空気通路出口26から流出することになる。本発明の実施形態による空気ダクト出口10は、その空気ダクト出口10を通る空気流れが、空気通路22のいずれかの側に永久的に安定することがない状況を生み出している。空気ダクト出口10内を流れる空気流れは、継続的に、その空気流れを片側から離し、他の側の方に押し出すことになる。このように、空気流れは、その方向を片側から他の側に揺動させ、これによって、空気通路22の幅の全域にわたって掃引するようになっている。
【0024】
空気流れを空気通路22の反対側に押し出すのに必要な時間を含む各サイクルの持続期間(すなわち、空気流れを第1壁18から第2壁20に完全に一回揺動させるのに必要な時間)は、第1及び第2空気戻り通路30,40の種々のパラメータを調整することによって、制御されるようにすることができる。例えば、空気戻り通路30,40は、種々の断面形状を有することができると共に、種々の長さを有することができる。さらに、空気戻り通路30,40の角度又は屈曲は、種々の形態、角度などを有することが可能である。本発明の実施形態は、例示された形態に制限されるものではない。
【0025】
本発明の他の実施形態によれば、例示された空気戻り通路の代わりに、管が利用されてもよい。設計に関係なく、目的とするところは、機械的な機構とは違って、空気流れがその付着する側を変更するように強制するのに充分な外乱を生じさせる流体に基づく機構を有することにある。本発明の実施形態によれば、管を通る一吹きの空気流れであっても、空気流れが空気通路22内の側を変更するように強制するのに、十分な場合がある。
【0026】
前述の説明は、本発明の例示であって、本発明を制限するものと解釈されるべきではない。本発明のいくつかの例示的実施形態について説明したが、当業者であれば、本発明の新規の示唆及び利点から実質的に逸脱することなく、これらの例示的実施形態に対して多くの修正例が可能であることが容易に理解されるだろう。従って、このような修正例は全て請求項に定義されている本発明の範囲内に包含されることが意図されている。本発明は、以下の請求項によって定義され、請求項の等価物は、それらに包含されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態による車両のインストルメントパネル内に取り付けられた空気ダクト出口の正面斜視図である。
【図2】V字状空気通路を例示する図1の空気ダクト出口の正面斜視図である。
【図3】明瞭にするためにハウジングの上壁が仮想線で示されている、第1及び第2空気戻り通路を例示する図1の空気ダクト出口の斜視図である。
【図4】側壁と戻り空気通路が略凸状形態を有する本発明の実施形態による空気ダクト出口の斜視図である。
【図5】空気戻り通路がどのようにしてハウジング内を流れる空気流れを揺動させるかを例示する、図3の空気ダクト出口の平面図である。
【図6】空気戻り通路がどのようにしてハウジング内を流れる空気流れを揺動させるかを例示する、図3の空気ダクト出口の平面図である。
【図7】空気戻り通路がどのようにしてハウジング内を流れる空気流れを揺動させるかを例示する、図3の空気ダクト出口の平面図である。
【図8】空気戻り通路がどのようにしてハウジング内を流れる空気流れを揺動させるかを例示する、図3の空気ダクト出口の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
離間した上壁及び下壁と、入口及び出口を有する空気通路を画成するように前記上壁及び下壁間に延在する離間した第1側壁及び第2側壁とを備えるハウジングであって、前記側壁が下流方向に拡がっているようなハウジングと、
前記第1側壁に隣接する第1空気戻り通路であって、前記空気通路内を流れる空気流れの第1部分を迂回させ、前記迂回した空気流れの第1部分を、前記入口と前記出口との間の位置において、前記空気流れの方向を実質的に横断する角度で、前記空気通路内に導くように構成された第1空気戻り通路と、
前記第2側壁に隣接する第2空気戻り通路であって、前記空気通路内を流れる空気流れの第2部分を迂回させ、前記迂回した空気流れの第2部分を、前記入口と前記出口との間の位置において、前記空気流れの方向を実質的に横断する角度で、前記空気通路内に導くように構成された第2空気戻り通路と
を備え、
空気が前記第1及び第2空気戻り通路によって迂回される結果として、揺動・掃引運動が前記空気通路内を流れる空気流れに与えられることを特徴とする空気ダクト出口。
【請求項2】
前記第1及び第2空気戻り通路は、各々、前記空気通路と連通する入口及び出口を有するU字状通路を含み、各通路出口は、各通路入口の上流側に位置していることを特徴とする、請求項1に記載の空気ダクト出口。
【請求項3】
前記第1及び第2空気戻り通路は、各々、前記空気通路と連通する入口及び出口を有する各管を備え、各管出口は、各管入口の上流側に位置していることを特徴とする、請求項1に記載の空気ダクト出口。
【請求項4】
前記第1及び第2側壁は、直線状部分を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の空気ダクト出口。
【請求項5】
前記空気通路は、略V字状の形状を有していることを特徴とする、請求項1に記載の空気ダクト出口。
【請求項6】
前記第1及び第2側壁は、凸状に湾曲した部分を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の空気ダクト出口。
【請求項7】
前記出口内を流れる空気流れは、前記空気通路出口と直交する方向に対して約+90°から−90°の範囲内で揺動するようになっていることを特徴とする、請求項6に記載の空気ダクト出口。
【請求項8】
前記空気通路出口に隣接して前記ハウジングと操作可能に連結されたルーバ組立体をさらに備え、前記ルーバ組立体は、前記空気通路内を流れる空気流れの方向を調整するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の空気ダクト出口。
【請求項9】
インストルメントパネルと、
前記インストルメントパネル内に配置された空気ダクト出口であって、空気源から空気を受け、前記空気流れが前記空気ダクト出口を出るときに、揺動・掃引運動を前記空気流れに与える空気ダクト出口とを備える車両において、
前記空気ダクト出口は、
離間した上壁及び下壁と、入口及び出口を有する空気通路を画成するように前記上壁及び下壁間に延在する離間した第1側壁及び第2側壁とを備えるハウジングであって、前記側壁が下流方向に拡がっているようなハウジングと、
前記第1側壁に隣接する第1空気戻り通路であって、前記空気通路内を流れる空気流れの第1部分を迂回させ、前記迂回した空気流れの第1部分を、前記入口と前記出口との間の位置において、前記空気流れの方向を実質的に横断する角度で、前記空気通路内に導くように構成された第1空気戻り通路と、
前記第2側壁に隣接する第2空気戻り通路であって、前記空気通路内を流れる空気流れの第2部分を迂回させ、前記迂回した空気流れの第2部分を、前記入口と前記出口との間の位置において、前記空気流れの方向を実質的に横断する角度で、前記空気通路内に導くように構成された第2空気戻り通路と、
を備えていることを特徴とする車両。
【請求項10】
前記第1及び第2空気戻り通路は、各々、前記空気通路と連通する入口及び出口を有するU字状通路を含み、各通路出口は、各通路入口の上流側に位置していることを特徴とする、請求項9に記載の車両。
【請求項11】
前記第1及び第2空気戻り通路は、各々、前記空気通路と連通する入口及び出口を有する各管を備え、各管出口は、各管入口の上流側に位置していることを特徴とする、請求項9に記載の車両。
【請求項12】
前記第1及び第2側壁は、直線状部分を含んでいることを特徴とする、請求項9に記載の車両。
【請求項13】
前記空気通路は、略V字状の形状を有していることを特徴とする、請求項9に記載の車両。
【請求項14】
前記第1及び第2側壁は、凸状に湾曲した部分を含んでいることを特徴とする、請求項9に記載の車両。
【請求項15】
前記出口内を流れる空気流れは、前記空気通路出口と直交する方向に対して約+90°から−90°の範囲内で揺動するようになっていることを特徴とする、請求項14に記載の車両。
【請求項16】
前記空気通路出口に隣接して前記ハウジングと操作可能に連結されたルーバ組立体をさらに備え、前記ルーバ組立体は、前記空気通路内を流れる空気流れの方向を調整するように構成されていることを特徴とする、請求項9に記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−527983(P2007−527983A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552181(P2006−552181)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/002880
【国際公開番号】WO2005/076844
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(504135033)コリンズ・アンド・エイクマン・プロダクツ・カンパニー (8)
【Fターム(参考)】