説明

携帯型計測装置

【課題】表示面積に制約があっても、複数種類の情報をインジケータ表示することができる携帯型計測装置を提供する。
【解決手段】ダイブコンピュータ10は各種情報を表示する表示部100を備え、この表示部100は上下に二分割され、上側領域が時刻等を表示する情報表示領域200に割り当てられ、下側領域がインジケータ表示領域300に割り当てられる。前記インジケータ表示領域300は計測情報のレベルやメモリの使用状況を示す共通のインジケータに対応する複数のセグメント部301を備えるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の情報をインジケータ表示する携帯型計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、圧力や血中酸素濃度を計測してメモリに記憶するダイブコンピュータが知られている。この種の携帯型計測装置には、セグメント表示器を備え、このセグメント表示器に、計測した情報毎のインジケータに対応するセグメントや、メモリの残量を示すインジケータに対応するセグメントを各々設け、各種情報をインジケータ表示したものがある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−263116号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の携帯型計測機器は、携帯性を確保するためにその表示面積に制約があり、複数種類のインジケータを設けると、各インジケータやインジケータ以外に表示される情報が小さくなってしまう問題がある。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、表示面積に制約があっても、複数種類の情報をインジケータ表示することができる携帯型計測装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述課題を解決するため、本発明は、情報を計測して計測情報をメモリに記憶する携帯型計測装置において、各種情報を表示する表示部を備え、この表示部が、前記計測情報のレベルや前記メモリの使用状況を示す共通のインジケータを表示可能に構成されていることを特徴とする。この発明によれば、表示部が、計測情報のレベルやメモリの使用状況を示す共通のインジケータを表示可能に構成されるので、インジケータを共用する分、他の表示エリアを広く確保でき、表示面積に制約があっても、複数種類の情報をインジケータ表示することができる。
【0006】
上記構成において、前記インジケータにより前記計測情報のレベルと前記メモリの使用状況とを時分割で表示することが好ましい。この構成によれば、インジケータにより計測情報のレベルとメモリの使用状況とを時分割で表示するので、限られた表示面積の中で複数種類の情報を同時にインジケータ表示する場合に比して、一種類の情報に割り当てるインジケータを大きくすることができ、インジケータの視認性が向上する。
【0007】
また、上記構成において、前記インジケータが、外部機器と通信する際の通信状況を示すインジケータを兼ねることが好ましい。この構成によれば、インジケータを、計測情報のレベルを示すインジケータ、メモリの使用状況を示すインジケータ及び通信状況を示すインジケータとして共用することができ、各インジケータを別途設ける必要がなく、表示要素の大きさをより犠牲にすることなく、複数の情報を視認性良く表示することが可能になる。
【0008】
また、上記構成において、前記インジケータが、列状に配置された複数のインジケータ要素を備えることが好ましい。この構成によれば、計測情報のレベルやメモリの使用状況を直感的に分かりやすい棒グラフ表示で報知することができる。
また、上記構成において、前記インジケータの両側に、当該携帯型計測装置と外部機器とに対応する通信用インジケータ要素を設け、これら通信用インジケータ要素を、外部機器と通信する場合に表示させることが好ましい。この構成によれば、通信状況を直感的に分かりやすいインジケータ表示により報知することができる。
また、上記表示部がセグメント表示器であることが好ましい。セグメント表示器を使用すれば、ドットマトリクスパネルの表示器を使用する場合に比して、消費電力を低減でき、携帯型計測装置の電池寿命を長くすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、表示部が、計測情報のレベルやメモリの使用状況を示す共通のインジケータを表示可能に構成されるので、表示面積に制約があっても、複数種類の情報をインジケータ表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本実施形態に係る携帯型計測機器の一態様としてのダイブコンピュータを使用態様と共に示す図であり、図2はダイブコンピュータの正面図である。
ダイブコンピュータ10は、潜水中のダイバーの深度や潜水時間を計算して表示するとともに、潜水中に血中溶解酸素量に相関関係を有する酸素飽和度を計測し、酸素中毒あるいは酸素欠乏とならないように警告を行うべく表示を行ったり、体内に蓄積される不活性ガス量(主として窒素ガス量)を計測し、この計測結果から潜水後に水からあがった状態で体内に蓄積された窒素が排出されるまでの時間などを表示するように構成されている。
図1に示すように、このダイブコンピュータ10は、腕時計型に形成され、ダイブコンピュータ本体11と、ユーザ(ダイバー)の腕に巻きつけられてダイブコンピュータ本体11を固定するためのリストバンド12と、ダイブコンピュータ本体11のコネクタ部13にケーブル14を介して接続され、生体情報としての酸素飽和度や脈拍を検出する生体センサユニット15と、生体センサユニット15を固定するためのセンサ用固定バンド16とを備えている。
【0011】
ダイブコンピュータ本体11は、ケースと、このケース内に水密構造で配置される表示部100等の電気部品とを備え、前面に透明カバーが設けられ、この透明カバーを介して表示部の表示情報が外部から視認可能に構成されている。
また、ダイブコンピュータ本体11は、各種動作モードの選択/切替を行うためのプッシュボタン形式の操作部102と、潜水動作監視スイッチ103を構成する電極103A、103Bとを備えている。この潜水動作監視スイッチ103は、電極103A、103B間が海水などにより導通状態となることにより、電極103A、103B間の抵抗値が小さくなった場合に入水したと判断するものである。
また、上記コネクタ部13は、上述したように生体センサユニット15に接続するケーブルが接続可能に構成されると共に、パーソナルコンピュータやプリンタ等の外部機器(通信先)に接続するケーブルが接続可能に構成されている。
【0012】
次に、ダイブコンピュータ1の電気的構成を説明する。図3はダイブコンピュータ1のブロック図である。ダイブコンピュータ1は、大別すると、操作部5と、潜水動作監視スイッチ103と、表示部100と、計時部68と、圧力計測部61と、ダイブコンピュータ10全体を制御する制御部50と、報音装置37と、振動発生装置38とを備え、内蔵する電池120の電力で駆動する。
表示部100は、液晶表示装置が適用され、液晶表示パネル101と、液晶表示パネル101を駆動するための液晶ドライバ21とを備えている。
計時部68は、時刻や潜水時間の計測を行う手段であり、所定周波数のクロック信号を出力する発振回路31と、このクロック信号の分周を行う分周回路32と、分周回路32の出力信号に基づいて1秒単位での計時処理を行う時刻用カウンタ33等を有している。
【0013】
圧力計測部61は、水圧や気圧を計測する手段であり、圧力センサ34と、圧力センサ34の出力信号を増幅する増幅回路35と、増幅回路35の出力信号をアナログ/ディジタル変換するA/D変換回路36等を有している。
報音装置37は、制御部50の制御下でアラーム音を報音する装置であり、振動発生装置38は、制御部50の制御下でダイブコンピュータ1を振動させる装置である。これら報音装置37及び振動発生装置38は、ユーザに警告等を報知する報知手段として機能する。内蔵電池120は、リチウム充電電池、ニッケル水素電池、ニッカド電池等の二次電池である。
【0014】
生体センサユニット15は、利用者の指の根元近傍に固定され、血管に光を照射することで生体情報(酸素飽和度及び脈波)を計測するためのものであり、計測情報は増幅回路41により増幅されてA/D変換回路36に出力される。
この生体センサユニット15は、図4に示すように、センサ枠15Aと、当該センサ枠15Aの下面を塞ぐ裏蓋15Bと、上面を塞ぐガラス板15Cとを備えるユニット本体15Dを有している。
【0015】
このユニット本体15Dには、回路基板15Eと、この回路基板15E上に実装された2つのLED15F1、15F2と、光電センサとしてのフォトディテクタ15Gとが内蔵されている。より具体的には、各LED15F1、15F2は異なる波長の光(例えば、赤色光(波長660nm)、赤外光(波長940nm)等)を照射するLEDが使用され、フォトディテクタ15Gは、図示は省略するが、受光面を分割するように、LED15F1の波長域の光だけを透過する透過フィルタと、LED15F2の波長域の光だけを透過する透過フィルタとが設けられる。この構成により、1つのフォトディテクタ15Gにより、血管等の生体組織に吸光された後の各LED15F1、15F2の光の受光量を測定することが可能となっている。生体情報測定時は、LED15F1、15F2が時分割に交互に発光し、LED15F1あるいはLED15F2の発光により検出された反射光量を生体検出信号として取得する。なお、フォトディテクタ15Gが反射光量ではなく、指を通過した後の各LED15F1、15F2の光の量、すなわち、透過光量を取得するように構成してもよい。
【0016】
上記回路基板15Eにはケーブル14が接続され、このケーブル14を介して、フォトディテクタ15Gによる検出信号たる生体検出信号がダイブコンピュータ本体11に出力される。また、回路基板15Eへの電力供給も、ダイブコンピュータ本体11に内蔵された電池120からケーブル14を介して行われる。
【0017】
制御部50は、このダイブコンピュータ1全体を制御する制御手段として機能する他、生体センサユニット15からの生体検出信号に基づく酸素飽和度演算処理、脈拍数演算処理等の各種演算処理を実行する演算手段や、表示部100を制御する表示制御手段として機能するものである。この制御部50は、CPU51と、CPU51の制御下で液晶ドライバ21や時刻用カウンタ33の動作を制御する制御回路52と、CPU51が読み出して実行する制御プログラムや各種データを格納したり、計測情報を格納するメモリ53等を有している。この制御部50は、CPU51が各種プログラムを実行することにより、操作部102の操作を検出して動作モードを切り換え、各動作モードに対応する処理を実行する。
【0018】
また、制御部50は、A/D変換回路36を介して入力した生体検出信号に対して、FFT(高速フーリエ変換)処理を実行することにより生体検出信号の周波数成分を算出し、各LED15F1、15F2の光の吸光スペクトルである生体スペクトル信号Fsa、Fsbをそれぞれ取得する。
上記生体スペクトル信号Fsa、Fsbには、生体情報たる血中の酸素飽和度や脈拍数を示す情報が含まれている。詳述すると、LED15F1、15F2から指に向けて光を照射すると、この光が血管に届いて血液中のヘモグロビン(酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン)によって一部が吸収され、残りが反射される。この場合、ヘモグロビンは、酸化されると赤色光の吸収が減って赤外光の吸収が増え、還元されると赤色光の吸収が増えて赤外光の吸収が減るという光学的性質を有するため、生体スペクトル信号Fsa、Fsbによりそれぞれ示される赤色光と赤外光の吸光率の比から血中の酸素飽和度SPO2を取得することが可能となる。また、血量が多いときにはヘモグロビンでの光の吸収が増大し、血量が少ないときにはヘモグロビンでの光の吸収が減少するため、生体スペクトル信号Fsa、Fsbの最大のスペクトル成分の周波数が脈拍数を示すこととなる。なお、この酸素飽和度SPO2及び脈拍数の具体的な算出方法は、従来と同様であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0019】
次に、表示部100について詳述する。表示部100の液晶表示装置にはセグメント方式のものが適用され、図2に示すように、その表示部100の表示領域は、上下に二分割され、上側領域が生体情報(酸素飽和度SPO2及び脈拍数)や時刻等を表示する情報表示領域200に割り当てられ、下側領域がインジケータ表示領域300に割り当てられている。
情報表示領域200には、酸素飽和度(「SPO2」)を示すセグメント部(「SPO2」)201と、脈拍数(「PULSE」)を示すセグメント部202と、5桁の数字及びコロンを示すセグメント部203とが設けられ、これらセグメント部201〜203によって、数値(酸素飽和度の値、脈拍数、時刻等)や文字を表示可能に構成されている。なお、図2の表示状態は、説明を判りやすくするため、黒く塗りつぶしたセグメントが、表示されたセグメントを示し、白抜きのセグメントが、非表示のセグメントを示し、これによって、酸素飽和度の値が98であり、脈拍数の値が77であることを表示している。
【0020】
また、インジケータ表示領域300には、棒状画像を示す複数の棒状セグメント部(インジケータ要素)301が横一列に設けられ、これら棒状セグメント部301を表示する数の増減によって長さを可変可能な棒状画像を表示可能に構成されている。また、この棒状画像の両側には、当該ダイブコンピュータ1を模式的に示す画像セグメント部(通信用インジケータ要素)302と、外部機器を模式的に示す画像セグメント部(通信用インジケータ要素)303とが設けられている。
【0021】
このダイブコンピュータ10においては、ユーザによる操作部102の操作に従い、制御部50が動作モードを切り換え、また、潜水動作監視スイッチ103により潜水中であることを検出すると、潜水中の動作モード(ダイブモード)に自動的に切り換える。ここで、ダイブモードの場合には、潜水時間、水深、酸素飽和度及び脈拍数の計測や表示を行うと共に、これら情報をログファイルとしてメモリ53に記録する。この場合、ログファイルは一回の潜水毎に作成されるようになっている。また、潜水中でない場合の動作モードには、現在時刻等を表示するタイムモード、記憶されたログファイルの内容を表示するログモード、ログファイル中の水深や潜水時間を表示するプロファイルモード、及び、外部機器(パーソナルコンピュータやプリンタ等)とデータ通信を行う通信モード等があり、通信モードへの移行は、図示せぬ通信ボタンの操作により行われる。
【0022】
次に表示部100の表示制御について説明する。
計測情報(酸素飽和度及び脈拍数)を計測して表示する場合、図5に示すように、表示部100の情報表示領域200には、制御部50が、セグメント部201〜203を選択的に表示させて、酸素飽和度及び脈拍数の値等を表示させると共に、インジケータ表示領域300には、脈振幅の強度に応じて棒状セグメント部301のうち外部から視認されるセグメントの数を変化させて、視認されるセグメントからなる棒状画像の長さを変化させる。
これによって、脈動が1つある毎に(心臓が1回脈打つたびに)、棒状画像の表示は大きくなった後に小さくなり、1分間に50〜100回程度大小を繰り返して脈拍状況をインジケータ表示により報知することができる。
この場合、このインジケータ表示によって、ユーザが脈拍状況を直感的に認識することが可能になる。なお、このインジケータ表示は、メモリ53に記憶された計測情報(酸素飽和度及び脈拍数)を表示する場合や酸素飽和度のインジケータ表示に適用してもよい。
【0023】
また、計測情報(酸素飽和度及び脈拍数)の計測開始時は、図6に示すように、情報表示領域200には、制御部50が、5桁の数字及びコロンを示すセグメント部203を選択的に表示させてメモリ53の使用状況(ログファイルを示す「F」と、格納済みのログファイルの数を示す「8」)を表示させると共に、インジケータ表示領域300には、メモリ53の使用量に応じて、複数の棒状セグメント部301によって表示される棒状画像の長さを変化させ、メモリ53の使用状況をインジケータ表示により報知する。
一方、メモリ53が一杯の場合には、図7に示すように、情報表示領域200には、セグメント部203によって、メモリ53が一杯であることを示す文字情報(「FUL」)を表示させると共に、インジケータ表示領域300には、複数の棒状セグメント部301を全て表示させて、最大の棒状画像を表示させ、メモリ53が一杯であり、データを記憶できないことをインジケータ表示により報知する。これらにより、上記インジケータ表示によって、ユーザがメモリ53の使用状況を直感的に認識することが可能になる。
【0024】
また、外部機器とデータ通信を行う場合、図8に示すように、情報表示領域200には、制御部50が、5桁の数字及びコロンを示すセグメント部203によって、外部出力先を示す文字情報(プリンタの場合は「Prn」、パーソナルコンピュータの場合は「Lin」)を表示させる。この場合、インジケータ表示領域300には、制御部50が、ダイブコンピュータ1を示す画像セグメント部302と、外部機器を模式的に示す画像セグメント部303とを表示させると共に、複数の棒状セグメント部301を左から右へ順次循環的に駆動させて、データの流れをインジケータ表示により報知する。
一方、通信モードにおいて、外部機器が接続されていなかったり、通信が失敗した等の要因でエラーが生じた場合、制御部50は、図9に示すように、情報表示領域200には、現在状況(エラーを示す「Err」)を表示させると共に、インジケータ表示領域300には、複数の棒状セグメント部301により途中を非表示にした棒状画像を表示させて通信不能である旨を報知する。このインジケータ表示により、ユーザが通信状況を直感的に認識することが可能になる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態によれば、表示部100が、計測情報のレベルやメモリ53の使用状況を示す共通のインジケータを表示可能に構成されるので、インジケータを共用する分、他の表示エリアを広く確保できる。これにより、表示面積が制約されるダイブコンピュータ1であっても、各セグメント部201〜203、301〜303を大きくデザインすることができ、表示要素の大きさを犠牲にすることなく、様々な情報を視認性良く表示することが可能になる。このため、例えば、従来のダイブコンピュータと同様の情報表示を行う場合でも、視認性を確保しつつ表示面積を小さくすることが可能になり、ダイブコンピュータを更に小型化することも可能である。
【0026】
しかも、上記インジケータが、外部機器と通信する場合にその通信状況を示すインジケータを兼ねるので、このインジケータを、計測情報のレベルを示すインジケータ、メモリ53の使用状況を示すインジケータ及び通信状況を示すインジケータとして共用することができ、各インジケータを別途設ける必要がなく、表示要素の大きさをより犠牲にすることなく、複数の情報を視認性良く表示することが可能になる。
また、計測情報のレベルと、メモリ53の使用状況と、通信状況とを共通のインジケータにより時分割で表示したので、限られた表示面積の中で複数種類の情報を同時にインジケータ表示する場合に比して、一種類の情報に割り当てるインジケータを大きくすることができ、インジケータの視認性が向上する。
【0027】
また、上記インジケータを、列状に配置された棒状セグメント部301で構成したので、計測情報のレベルやメモリ53の使用状況を直感的に分かりやすい棒グラフ表示で報知することができる。
また、これら棒状セグメント部301の両側の空きスペースに、ダイブコンピュータ1と外部機器とを示す画像セグメント部(通信用インジケータ要素)302、303を配置したので、これらセグメント部301〜303により通信状況を直感的に分かりやすいインジケータ表示により報知することができる。
さらに、本構成では、上記表示部100にセグメント表示器を採用したので、ドットマトリクスパネルの表示器を使用する場合に比して、消費電力が少なくて済み、電池寿命を長くすることができ、かつ、部品コストや制御プログラムの開発費を抑制することができる。
【0028】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、通信モード中にエラーが生じた場合、複数の棒状セグメント部301により途中を非表示にした棒状画像を表示する場合について説明したが、図10に示すように、エラー用のセグメント部304を設け、上記エラーが生じた場合に更にセグメント部304を表示するようにしてもよい。また、セグメント部301〜304は上記のものに限定されず、他の形状を適用してもよい。
また、上記実施形態では、腕時計型のダイブコンピュータに適用する場合を説明したが、これに限らず、バンドに代えてストラップを備えて首から吊り下げ可能なダイブコンピュータや胸ポケットに収まる程度のハンドヘルドタイプのダイブコンピュータ等の様々なダイブコンピュータに適用が可能である。
また、上記実施形態では、携帯型計測装置の一態様としてダイブコンピュータを例示したが、これに限らない。例えば、脈拍計や腕時計型のPDA(Personal Digital Assistants)や、腕時計型以外の携帯型計測装置に広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本実施形態に係る携帯型計測機器の一態様としてのダイブコンピュータを示す図である。
【図2】ダイブコンピュータの正面図である。
【図3】ダイブコンピュータのブロック図である。
【図4】生体センサユニットの構成を示す図である。
【図5】インジケータ表示を説明するための図である。
【図6】インジケータ表示を説明するための図である。
【図7】インジケータ表示を説明するための図である。
【図8】インジケータ表示を説明するための図である。
【図9】インジケータ表示を説明するための図である。
【図10】変形例に係るインジケータ表示を説明するための図である。
【符号の説明】
【0030】
10…ダイブコンピュータ(携帯型計測装置)、11…ダイブコンピュータ本体、14…ケーブル、15…生体センサユニット、39…警告部、50…制御部、61…圧力計測部、68…計時部、100…表示部、102…操作部、103…潜水動作監視スイッチ、120…電池、200…情報表示領域、201〜203、304…セグメント部、300…インジケータ表示領域、301…棒状セグメント部(インジケータ要素)、302、303…画像セグメント部(通信用インジケータ要素)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を計測して計測情報をメモリに記憶する携帯型計測装置において、
各種情報を表示する表示部を備え、この表示部が、前記計測情報のレベルや前記メモリの使用状況を示す共通のインジケータを表示可能に構成されていることを特徴とする携帯型計測装置。
【請求項2】
前記インジケータにより前記計測情報のレベルと前記メモリの使用状況とを時分割で表示したことを特徴とする請求項1に記載の携帯型計測装置。
【請求項3】
前記インジケータが、外部機器と通信する際の通信状況を示すインジケータを兼ねることを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型計測装置。
【請求項4】
前記インジケータが、列状に配置された複数のインジケータ要素を備えることを特徴とする請求項3に記載の携帯型計測装置。
【請求項5】
前記インジケータの両側に、当該携帯型計測装置と外部機器とに対応する通信用インジケータ要素を設け、これら通信用インジケータ要素を、外部機器と通信する場合に表示させたことを特徴とする請求項4に記載の携帯型計測装置。
【請求項6】
前記表示部がセグメント表示器であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の携帯型計測装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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