説明

携帯情報端末、表示制御方法及び表示制御プログラム

【課題】アプリ使用時において、アプリの利便性低下を回避しつつ、テレビ番組の内容も容易に把握できて、テレビ番組におけるユーザが見たいシーンを見逃すのを回避し得る携帯情報端末を提供する。
【解決手段】テレビ映像に付随する字幕とテレビ映像とが多重化されたデジタルテレビ放送波を受信する携帯電話機は、ディスプレイ13と、ワンセグ受信部31が受信したデジタルテレビ放送波からテレビ映像を抽出するテレビ抽出部32と、字幕を抽出する字幕抽出部33と、メールなど画像表示を行う所定のアプリケーションを実行するアプリ実行部35と、テレビ映像をディスプレイ13に表示している場合において、アプリケーション実行要求を入力部14から受け取ったときに、テレビ映像の表示を中止し、アプリケーションによる表示画像と字幕とをディスプレイ13に表示する表示制御部34とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メールの送受信、WEB閲覧などの機能を実現するアプリケーション(以下、単にアプリともいう。)の実行に加え、テレビ映像、音声の視聴が可能な携帯情報端末に関し、特に、これらアプリケーション等が生成する画像のディスプレイへの表示制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機など携帯情報端末の多くは、ブラウザを用いたWEB閲覧機能を有するアプリケーション(ブラウザ)や、メールの作成、送受信を行うアプリケーション(メールアプリ)などを標準装備するほか、ワンセグなどテレビ放送を受信する機能を備えている。テレビ放送を視聴中にメールを受信した場合、ユーザは、メールアプリを立ち上げて受信したメールの閲覧、そのメールへの返信文の作成等を行う。このときの画面表示の制御として、メール閲覧画面などメールアプリが表示する画像と、テレビ画像とを同時に表示する場合に、ディスプレイの表示領域を2分割し、一方にメールアプリの画像を縮小して表示し、他方にテレビ画像を縮小して表示することがよく行われるが、携帯情報端末のディスプレイは小さいので、文字、図形などの表示が潰れて認識しにくくなるなどアプリの使用について利便性が低下する問題が生じ得る。
【0003】
これを回避すべく、テレビ番組がCM(Commercial Message)に切り替わったときに、ユーザ指示によりメールアプリを立ち上げてディスプレイの全面にアプリ画像を表示すれば、文字、図形などを縮小しなくても表示ができる。この場合、テレビ映像はディスプレイに表示されないが、ユーザがテレビ音声を聴取し得る状態であれば、聴取したテレビ音声の内容によりユーザはCMが終わったことを判断できる。CMが終わったと判断した場合に、ユーザがテレビ番組の視聴を再開すれば、テレビ番組において見たいシーンを見逃すことを回避することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−318369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ワンセグ視聴は電車の中など音声を出せない状態で行われることが多いので、この状態ではCMの終了時期を判断することができず、テレビ番組において見たいシーンを見逃すことに繋がる。音声を出せない状態において、イヤホンを用いるとしても、電車の走行音、車内アナウンスなどにより音声を聞き取りにくいことが多く、この場合にもCMの終了時期を判断することができず、テレビ番組において見たいシーンを見逃すことに繋がる。また、イヤホンを常時携行する必要も新たに生じてユーザにとっての利便性が低下する。
【0006】
上記の問題に鑑み、本発明は、アプリ使用時において、アプリの利便性低下を回避しつつ、テレビ番組の内容も容易に把握できて、テレビ番組におけるユーザが見たいシーンを見逃すのを回避し得る携帯情報端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、テレビ映像と当該テレビ映像に付随する字幕とが多重化されたデジタルテレビ放送波を受信する携帯情報端末であって、ディスプレイと、受信したデジタルテレビ放送波からテレビ映像を抽出する映像抽出手段と、前記受信したデジタルテレビ放送波から字幕を抽出する字幕抽出手段と、テレビ映像以外の画像表示を行う所定のアプリケーションを実行する実行手段と、テレビ映像を前記ディスプレイに表示している場合において、前記アプリケーションがユーザから実行要求されたときに、前記テレビ映像の表示を中止し、前記実行手段によって実行されるアプリケーションによる表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する表示制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の携帯情報端末は、上述の構成を備えることにより、ユーザはディスプレイを広く使ってアプリケーションを操作することができ、かつ、テレビ映像に係る字幕を閲覧することでテレビ映像の内容を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯電話機1の内部構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る機能実行処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一変形例に係る機能実行処理のフローチャートである。
【図5】本発明の一変形例に係る携帯電話機1における表示変更処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一変形例に係る機能実行処理に追っかけ再生を加えた場合の処理を示すフローチャートである。
【図7】(a)は、テレビ放送を字幕有りで表示する場合の表示画像の一例を示す図、(b)及び(c)は、字幕付きでアプリを実行する場合の表示画像の一例を示す図である。
【図8】(a)は、字幕無しでアプリを実行する場合の表示画像を示す図、(b)は、字幕付きでアプリを実行する場合の表示画像を示す図である。
【図9】(a)、(b)は、タッチパネル式の携帯電話機の外観及び表示画像の一例を示す図である。
【図10】スワイプ操作によるサービスIDの変更について説明するための図である(図10(a)は変更前、図10(b)は変更後)。
【図11】アプリとしてブラウザアプリを動作させる場合の画面表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
1.構成
携帯情報端末の一例としての携帯電話機1は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、携帯電話機1は、その機能を達成する。
【0011】
図1は、携帯電話機1の外観斜視図である。
図2は、携帯電話機1の内部構成を示す図である。
携帯電話機1は、外観的には、図1に示すように、マイクロフォン11、レシーバ12、ディスプレイ13、入力部14、イヤホン接続部15及びワンセグアンテナ16を含んで構成される。本実施の形態では、デジタルテレビ放送波として、ワンセグ放送波を用いる例で説明するが、これに限らない。DVB−H(Digital Video Broadcasting − Handheld)、ATSC−M/H(Advanced Television Systems Committee− Mobile/Handheld)など他のデジタルテレビ放送仕様に基づくものであってもよい。
【0012】
また、携帯電話機1は、内部構成としては、図2に示すように、マイクロフォン11、レシーバ12、ディスプレイ13、入力部14、イヤホン接続部15、ワンセグアンテナ16、通信アンテナ21、無線通信部22、信号処理部23、ワンセグ受信部31、テレビ映像抽出部32、字幕抽出部33、表示制御部34、アプリ実行部35、音声抽出部36、音声制御部37、スピーカ38、制御部41、記憶部42及び映像蓄積部43を含んで構成される。
【0013】
マイクロフォン11は、通話時に、利用者が発する音声を集音して電気信号である通話信号に変換し、その通話信号を信号処理部23に送信する。
レシーバ12は、信号処理部23が生成した音声信号を受信し、受信した音声信号を音声に変換してユーザが受話できるよう拡声する。
ディスプレイ13は、文字、画像などを表示する表示部であり、一例として、液晶ディスプレイである。
【0014】
入力部14は、ユーザが携帯電話機1へユーザ指示を入力するための入力デバイスである。入力部14は、一例としてキーパッド、タッチパネルなどを備えている。ユーザは、キーパッド、タッチパネルなどを操作してユーザ指示を入力する。入力されたユーザ指示は制御部41に通知される。
イヤホン接続部15は、イヤホン、ヘッドホンなどが接続されるイヤホンジャックであり、イヤホンが接続されたか否かを検出して制御部41に通知する。
【0015】
ワンセグアンテナ16は、ワンセグ放送波を受信するアンテナである。
通信アンテナ21は、無線通信波を送受信するアンテナである。
無線通信部22は、通信アンテナ21を介して、通話用、データ通信用などの無線通信を携帯電話網を構成する基地局(図示せず)などとの間で行う。無線通信部22は、基地局から受信した信号を復調してベースバンド信号を生成し信号処理部23に送信し、また、信号処理部23から受信したベースバンド信号を変調して基地局に送信する。
【0016】
信号処理部23は、無線通信部22から受信したベースバンド信号から音声データ、通信用データを復元し、音声データについては音声信号に変換してレシーバ12に出力し、通信用データについては制御部41に出力する。また、信号処理部23は、マイクロフォン11から通話信号(音声信号)を受信して音声データを生成し、制御部41から通信用データを受信し、これらデータからベースバンド信号を生成して無線通信部22に送信する。
【0017】
ワンセグ受信部31は、チューナ、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調部、誤り訂正部、多重分離部などを含んで構成されており、入力部14を用いてユーザから指示された所定のチャンネル(サービスID)のワンセグ放送波をワンセグアンテナ16を用いて受信する。そして、受信したワンセグ放送波からOFDM信号を抽出し、復調してデジタル信号を取り出す。そして、取り出したデジタル信号に誤り訂正処理を施してTSパケット信号を生成し、テレビ映像、字幕、音声に関するTSパケットに分離する。そして、テレビ映像に係るTSパケットはテレビ映像抽出部32に出力し、字幕に係るTSパケットは字幕抽出部33に抽出し、音声に係るTSパケットは音声抽出部36に出力する。
【0018】
テレビ映像抽出部32は、ワンセグ受信部31から受信したテレビ映像に係るTSパケットを復号し、ワンセグ用のテレビ映像データを生成して表示制御部34に出力する。
字幕抽出部33は、ワンセグ受信部31から受信した字幕に係るTSパケットを復号して字幕データを生成し、表示制御部34に出力する。
映像蓄積部43は、いわゆる追っかけ再生用のテレビ映像データを蓄積する。映像蓄積部43は、テレビ映像抽出部32により生成されたテレビ映像データのうち、新しいものから一定時間(一例として10分間)分のテレビ映像データ(以下、蓄積映像データという。)を蓄積しておく。蓄積の開始、終了は、制御部41により指示される。一例として、蓄積開始の指示は、アプリの字幕付き実行を開始した場合になされ、蓄積終了の指示は、アプリの字幕付き実行を終了し蓄積映像データの追っかけ再生を行った後になされる。
【0019】
なお、テレビ映像とともに、テレビ音声についても蓄積することとしてもよい。この場合、追っかけ再生するときにはテレビ映像とテレビ音声を共に再生するものとする。
アプリ実行部35は、制御部41からの起動指示に従って、記憶部42に記憶されているアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションという。)を実行する。アプリケーションプログラムは、実行時にUI(User Interface)画像、静止画、動画などディスプレイ13への画像の表示を伴うものとする。本実施の形態では、アプリケーションは、一例としてメールソフトとするが、これに限るものではなく、ゲームソフト、メモ帳ソフト、ブラウザソフトなどディスプレイ13への画像の表示を伴うものであれば、これに置き換えてもよい。また、アプリ実行部35は、複数のアプリケーションプログラムを並行して実行してもよい。
【0020】
表示制御部34は、テレビ映像抽出部32から出力されるテレビ映像データからテレビ画像を生成する。また、字幕抽出部33から出力される字幕データから字幕画像を生成する。ここで、この字幕画像を生成する際に表示制御部34は、ユーザに特に注意を喚起すべく特定の文字列の表示色を他の文字列の色と異なる色で表示する画像を生成することとしてもよい。例えば、テレビ映像がサッカー中継の映像である場合に、特定の文字列として「GOAL」「ゴール」などの文字列を黄色で表示し、他の文字列を青色で表示することとしてもよい。これにより、ユーザに対し、サッカーの試合においてゴールシーンがあったことを、他のシーンがあった場合よりも強く認識させることができる。表示色として他の文字列とは異なる色を用いる特定の文字列は、そのリストを特定文字列リストとして記憶部42などに記憶しておくものとし、表示制御部34は、字幕画像の生成時に参照する。
【0021】
また、この字幕画像を生成する際に表示制御部34は、選択しているテレビ映像に係るサービスID毎に文字列の色を変更することとしてもよい。これにより、ユーザは、表示させる字幕の色を認識することで、現在のサービスIDを知ることができる。この場合、サービスIDと、字幕を表示する場合の文字色との対応は、予め定められており、その対応を示す情報を記憶部42などに記憶しておくものとする。また、サービスIDと、字幕を表示する場合の文字色との対応は、予め定められたものに限らず、ユーザ操作による色指定を受け付けて、サービスIDと色指定に係る色とを対応づけることとしてもよい。
【0022】
また、映像蓄積部43に蓄積されている蓄積映像データからテレビ画像(テレビ映像抽出部32から出力されるテレビ映像データから生成されるテレビ映像との区別のため、便宜的に、蓄積テレビ画像という。)を生成する。
表示制御部34は、生成したテレビ画像、字幕画像、アプリ画像、蓄積テレビ画像をディスプレイ13に表示するためレイアウト(配列、重ね合わせなど)する。そして、レイアウトした画像(表示画像)を表示するための映像信号を生成してディスプレイ13に対し出力する。ここで、表示画像の一例について図面を用いて説明する。
【0023】
図7及び図8は、表示画像の一例を示す図である。
図7(a)の表示画像71は、テレビ放送を字幕有りで表示する場合に表示される画像である。表示画像71は、下端部分に字幕画像73が配置され、残りの部分にサービスID、番組名などテレビ番組に関する付加的な情報を表示する領域を含むテレビ画像72が配置されている。
【0024】
図7(b)の表示画像81は、字幕付きでアプリを実行する場合に表示される画像である。表示画像81は、ディスプレイ13の下端部分に、テレビ画像の内容を表す字幕画像73が配置され、残りの部分全てにアプリ画像82が配置されている。字幕画像73は、1行〜2行程度の文字列を表示するものである。この場合、ディスプレイ13上に、字幕を表示する領域を確保することで、ディスプレイ13において、アプリケーションによる表示画像を表示する領域が圧迫されてしまうようなことはなく、ユーザにとってアプリケーションを使用する際の利便性が低下してしまうのを避けることができる。なお、字幕の表示位置は、ディスプレイ下端に限定されるものではなく、上端などアプリケーション画像を視認するのに邪魔でない場所であればいずれの場所でもよい。
【0025】
図7(c)の表示画像85は、字幕付きでアプリを実行する場合に表示される画像である。表示画像85は、アプリ画像86の下端部分の上に、テレビ画像の内容を表す字幕画像87が重ね合わせて配置されている。字幕画像87は、半透明の画像に字幕の文字が記載されたテロップである。ユーザにとっては、半透明画像の下のアプリ画像86の内容が読み取れる、すなわち、ユーザが視認できるアプリ画像が表示画像71と比べると大きいという有利な効果を奏する。
【0026】
図8(a)の表示画像91は、字幕無しでアプリを実行する場合に表示される画像である。表示画像91は、ディスプレイ13の全面に表示される。
図8(b)の表示画像95は、字幕付きでアプリを実行する場合に表示される画像である。表示画像95は、アプリ画像96の下端部分に、テレビ画像の内容を表す字幕に加えて、アンテナの受信電波強度を示すアイコン画像、テレビのサービスID(チャンネル番号)、番組名、バッテリ残量を示す画像など各種の情報(以下、状態情報という。)を示す状態情報画像97が配置されている。
【0027】
この場合、アプリ画像96を見つつ、字幕によりテレビの内容を把握し、かつ、状態情報についても確認できるという利点がある。
字幕付きでアプリを実行する場合に、表示画像81、表示画像85、表示画像91のいずれの態様で表示するかは、ユーザが入力部13を用いて入力するユーザ指示によって選択できるものとする。
【0028】
音声抽出部36は、ワンセグ受信部31から受信した音声に係るTSパケットを復号して音声データを生成し、音声制御部37に出力する。
音声制御部37は、音声抽出部36から取得する音声データから音声信号を生成しスピーカ38に出力する。音声制御部37は、また、着信音、起動音など所定の音声についても音声データを記憶部42に記憶しており、その音声データを音声信号に変換してスピーカ38に出力する。
【0029】
スピーカ38は、音声制御部37から受け取った音声信号を音声に変換して拡声する。
制御部41は、携帯電話機1の全体制御を行う。制御部41の動作については、後述する。
記憶部42は、アプリケーションプログラム、各種の制御情報等を記憶する。

2.動作
以下、上記のように構成された携帯電話機1の、機能(テレビ機能、アプリ(メール)機能)実行処理について、説明する。
【0030】
図3は、機能実行処理を示すフローチャートである。
制御部41は、ユーザが入力部14を用いて、テレビ機能の実行、アプリ機能の字幕付き実行、字幕無し実行のいずれかの実行要求を行うのを待つ(S11)。
実行要求があった場合(S11=YES)、実行要求された機能がテレビ機能かアプリ機能かのいずれであるか判定する(S12)。なお、テレビ機能の場合、ユーザは、実行要求と共にサービスIDの指定も行っているものとする。
【0031】
実行要求された機能がテレビ機能の場合(S12=テレビ機能)、現在、アプリ機能を実行しておりアプリケーションに係るアプリ画像を表示中か否か判断する(S13)。
アプリ画像表示中である場合(S13=YES)、制御部41は、表示制御部34に指示してアプリ画像の表示を中止させる(S14)。
そして、ワンセグ受信部31に対し、ユーザにより指定されたサービスIDの通知と共に、ワンセグ放送波の受信を指示する(S15)。ワンセグ受信部31は、ワンセグ放送を受信し(S15)、OFDM復調、誤り訂正、多重分離を行って、指定されたサービスIDのテレビ映像に係るTSパケットを抽出する。そして、ワンセグ受信部31は、テレビ映像に係るTSパケットをテレビ映像抽出部32に出力する。テレビ映像抽出部32は、ワンセグ受信部31から受け取ったTSパケットからテレビ映像データを生成し、表示制御部34に出力する(S16)。
【0032】
また、制御部41は、現在、字幕の抽出を行っているか否かを判定し(S17)、字幕の抽出をしていない場合(S17=NO)、ワンセグ受信部31に字幕抽出指示を行う。ワンセグ受信部31は、字幕に係るTSパケットを抽出し、字幕抽出部33に出力する。字幕抽出部33は、ワンセグ受信部31から受け取ったTSパケットから字幕データを生成し、表示制御部34に出力する(S18)。
【0033】
表示制御部34は、テレビ映像データ、字幕データから表示画像を生成し、表示画像を示す信号をディスプレイ13に出力する。ディスプレイ13は、表示画像を表示する(S19)。このとき、ディスプレイ13には、図7(a)の表示画像71が表示される。
また、ワンセグ受信部31は、指定されたサービスIDの音声に係るTSパケットを抽出する。そして、ワンセグ受信部31は、音声に係るTSパケットを音声抽出部36に出力する。音声抽出部36は、ワンセグ受信部31から受信した音声に係るTSパケットを復号して音声データを生成し、音声制御部37に出力する。音声制御部37は、音声抽出部36から取得する音声データから音声信号を生成しスピーカ38に出力する。(S20)。
【0034】
なお、本実施の形態では、テレビ機能を実行する場合、字幕も合わせて表示することとしているが、これに限らず、字幕を表示するか否かをユーザ操作により選択できるものとしてもよい。
S12において、実行指示された機能がアプリ機能の場合(S12=アプリ機能)、制御部41は、実行指示が、アプリの字幕付きでの実行を指示したものか否か判定する(S30)。
【0035】
アプリの字幕付きでの実行を指示された場合(S30=YES)、制御部41は、現在テレビ機能を実行中であるか否かを判定する(S31)。テレビ機能実行中であった場合は、テレビ映像抽出部32に指示してテレビ映像の抽出・表示を中止し(S32)、音声抽出部36に指示してテレビ音声の抽出・出力を中止する(S33)。さらに、字幕表示のために字幕を抽出しているか否かを判定し(S34)、字幕の抽出中でなかった場合(S34=NO)、ワンセグ受信部31に対して字幕抽出指示を行う。字幕抽出指示されたワンセグ受信部31は、字幕に係るTSパケットを抽出し字幕抽出部33に出力する。字幕抽出部33は、ワンセグ受信部31から受け取ったTSパケットから字幕データを生成し、表示制御部34に出力する(S35)。
【0036】
次いで、制御部41は、アプリ実行部35に対し、アプリケーションプログラムの実行を指示する。アプリ実行部35は、実行指示されたアプリケーションプログラムを記憶部42から読み出して実行する(S36)。
このとき、アプリ実行部35は、アプリケーションプログラムの実行時に表示すべきUI画像、静止画、動画などを表すアプリ画像を生成し、そのアプリ画像を表すアプリ画像データを表示制御部34に出力する(S37)。
【0037】
表示制御部34は、受け取った字幕画像データと、アプリ画像データとから、字幕画像とアプリ画像とをレイアウトした表示画像を生成し、表示画像を示す映像信号をディスプレイ13に出力する。ディスプレイ13は、受け取った映像信号に基づき表示画像を表示する。このとき、ディスプレイ13には、表示画像として、既に説明した表示画像81、85、95のいずれかのような画像が表示される。
【0038】
また、S30において、アプリ機能の実行が、字幕付きでの実行でないと判断された場合(S30=NO)、テレビ機能実行中であったときには(S51=YES)、制御部41は、テレビ機能実行の中止をワンセグ受信部31に指示する。ワンセグ受信部31は、ワンセグ受信を中止し、テレビ機能実行を中止する(S52)。
そして、制御部41は、アプリ実行部35に対し、アプリケーションプログラムの実行を指示する。アプリ実行部35は、記憶部42からアプリケーションプログラムを読み出して実行する(S53)。
【0039】
このとき、アプリ実行部35は、アプリケーションプログラムの実行時に表示すべきUI画像、静止画、動画などを表すアプリ画像に係るアプリ画像データを表示制御部34に出力する。
表示制御部34は、受け取ったアプリ画像データとから、アプリ画像のみをレイアウトした表示画像を生成し、表示画像を示す映像信号をディスプレイ13に出力する。ディスプレイ13は、映像信号に基づき表示画像を表示する(S54)。このとき、表示画像は、一例として、既に説明した表示画像91のような画像を表示する。
3.変形例
(1)上述の実施の形態では、アプリの字幕付き実行指示があった場合に(S30=YES)、アプリケーションを字幕付きで実行することとしたが、これに限らない。例えば、イヤホンが挿入されているか否か、また、マナーモードであるかなどの条件に従い、アプリを字幕付き実行するか否か判定してもよい。
【0040】
これにより、ユーザからアプリを字幕付きで実行する旨の指示が無い場合でも、ユーザがアプリを実行しつつテレビ映像の字幕も見たいと想定されるときに、アプリを字幕付きで実行することができ、ユーザの利便性を高めることができる。なお、マナーモードとは、携帯電話機に一般的に備えられたモードであり、着信音を消してバイブレータによる振動により着信を通知するよう動作するようなモードである。
【0041】
図4は、本変形例に係る機能実行処理のフローチャートである。
図4における、実行指示された機能がテレビ機能であった場合(S11〜S20)のフローについては、図3と同様であるので説明を省略する。
以下では、機能実行指示がアプリ機能であった場合(S12=アプリ機能)について説明する。
【0042】
この場合、制御部41は、イヤホン接続部15によりイヤホン接続が検出されているか否かを判定し(S61)、イヤホン接続部15によりイヤホン接続が検出されなかった場合(S61=NO)には、さらに、携帯電話機1がマナーモードであるか否か判定する(S62)。マナーモードであった場合(S62=YES)、アプリを字幕付きで実行する処理を行うこととなり、S63に移行する。
【0043】
一方、イヤホン接続を検出した場合(S61=YES)、マナーモードである場合(S62=NO)のいずれかに該当する場合は、アプリを字幕無しで実行するために、S71に移行する。
S63以降のアプリの字幕付き実行において、制御部41は、現在テレビ機能実行中か否か判定し(S63)、実行中であった場合(S63=YES)、テレビ映像の抽出・表示を中止し(S64)、テレビ音声の抽出・出力を中止する(S65)。そして、字幕抽出中か否か判定し(S66)、字幕抽出していない場合に(S66=NO)、字幕抽出処理を行い(S67)、字幕抽出中の場合(S66=YES)、字幕抽出を継続する。
【0044】
次いで、制御部41は、アプリ実行部35に対し、アプリケーションプログラムの実行を指示する。アプリ実行部35は、記憶部42からアプリケーションプログラムを読み出して実行する(S68)。
このとき、アプリ実行部35は、アプリケーションプログラムの実行時に表示すべきアプリ画像に係るアプリ画像データを表示制御部34に出力する。
【0045】
表示制御部34は、受け取った字幕画像データと、アプリ画像データとから、字幕画像とアプリ画像とをレイアウトした表示画像を生成し、表示画像を示す映像信号をディスプレイ13に出力する。ディスプレイ13は、表示画像を表示する(S69)。
S71以降のアプリの字幕無し実行においては、制御部41は、現在テレビ機能実行中か否か判定し(S71)、実行中であった場合(S71=YES)、テレビ映像の抽出・表示を中止する(S72)。そして、現在字幕抽出中か否か判定し(S74)、字幕抽出している場合に(S74=YES)、字幕抽出処理を中止し(S75)、字幕抽出していない場合(S74=NO)、字幕抽出をそのまま字幕抽出を行わない。
【0046】
次いで、制御部41は、アプリ実行部35に対し、アプリケーションプログラムの実行を指示する。アプリ実行部35は、記憶部42からアプリケーションプログラムを読み出して実行する(S76)。そして、表示制御部34は、受け取ったアプリ画像データから表示画像を生成し、表示画像を示す映像信号をディスプレイ13に出力する。ディスプレイ13は、表示画像を表示する(S77)。
【0047】
S71において実行中でなかったと判断された場合(S71=NO)、テレビ音声の抽出・出力を開始して(S73)、S76に移行する。
図5は、携帯電話機1において、ユーザが、イヤホンの接続状態、或いは、マナーモードの状態を変更する場合に、表示を変更する処理(表示変更処理)を示すフローチャートである。
【0048】
制御部41は、イヤホン接続部15からイヤホン接続状態の変更があった旨の通知を受けた場合、または、管理しているマナーモードの状態に変更があった場合(S91)、イヤホン接続が接続状態であるか(S92)、マナーモードであるか(S93)の判定を行う。
イヤホン接続が接続状態であるか(S92=YES)、又は、マナーモードでないか(S93=NO)の少なくともいずれかの場合、制御部41は、アプリ表示画面のみ表示するためにS101に移行する。また、イヤホン接続が接続状態でなく(S92=NO)、かつマナーモードである場合(S93=YES)は、アプリ表示画面と字幕とを同時表示するためにS94に移行する。
【0049】
S94においては、制御部41は、テレビ音声の抽出・出力中か否かを判定し(S94)、テレビ音声の抽出・出力中であった場合(S94=YES)、テレビ音声の抽出・出力を中止する(S95)。そして、字幕表示のために字幕を抽出しているか否かを判定し(S96)、字幕の抽出中でなかった場合(S96=NO)、ワンセグ受信部31に対して字幕抽出指示を行う。字幕抽出指示されたワンセグ受信部31は、字幕に係るTSパケットを抽出し字幕抽出部33に出力する。字幕抽出部33は、ワンセグ受信部31から受け取ったTSパケットから字幕データを生成し、表示制御部34に出力する(S97)。表示制御部34は、アプリ画像と字幕とを同時に表示する表示画像をディスプレイ13に表示させ(S98)、S91に移行する。
【0050】
S101においては、制御部41は、テレビ音声の抽出・出力中か否かを判定し(S101)、テレビ音声の抽出・出力中でなかった場合(S101=NO)、テレビ音声の抽出・出力を開始する(S102)。そして、字幕表示のために字幕を抽出しているか否かを判定し(S103)、字幕の抽出中であった場合(S103=YES)、字幕抽出部33に対して字幕抽出の中止を指示して字幕の抽出を中止する(S104)。
【0051】
表示制御部34は、アプリ画像のみから表示画像を生成してディスプレイ13に表示させ(S105)、S91に移行する。
(2)図3を用いて説明した機能実行処理に加え、アプリケーションを字幕付きで実行するときに、映像蓄積部43が、バックグラウンド処理としてテレビ映像を所定時間分蓄積しておくこととしてもよい。映像蓄積部43に蓄積されるテレビ映像は、アプリ機能の実行中に字幕を見ることでユーザによってその内容が確認されていたものである。
【0052】
そして、アプリを字幕付きで実行している状態から、テレビ機能を実行する状態に変更するときに、テレビ機能の実行に先だち、蓄積テレビ映像を追っかけ再生する。映像蓄積部43に蓄積された未視聴のテレビ映像データが全て再生されて無くなって、追っかけ再生がリアルタイム視聴(現にワンセグ放送しているテレビ映像の視聴)に追いついたときに、バックグラウンド蓄積を終了して、リアルタイム視聴を継続する。
【0053】
図6は、図3に、テレビ映像の蓄積処理、追っかけ再生処理を加えたものである。
以下では、図3からの変更箇所を中心に説明する。
具体的には、ユーザにより実行指示された機能がアプリ機能であり(S12=アプリ機能)、アプリ機能への切替前にテレビ機能の実行をしていた場合に(S31=YES)、テレビ映像のバックグラウンド蓄積を開始する(S111)。ここで、バックグラウンド蓄積とは、ディスプレイ13にテレビ画像を表示せず、ワンセグ受信部31においてワンセグ放送波の受信を行い、ワンセグ放送波から抽出した蓄積映像データを映像蓄積部43に記憶することである。なお、テレビ映像のデータ蓄積に加え、テレビ音声のデータもバックグラウンド蓄積してもよい。この場合には、S33において、テレビ音声の出力は中止するが、テレビ音声の抽出については継続することとなる。
【0054】
また、制御部41は、ユーザにより実行指示された機能がテレビ機能であり(S12=テレビ機能)、アプリ画像の表示中であった場合に(S13=YES)、アプリ機能が字幕付き実行されているか否か判定する(S112)。字幕付き実行であった場合(S112=YES)、アプリの実行を中止し(S14)、蓄積テレビ映像の追っかけ再生(テレビ音声もバックグラウンド蓄積している場合には、音声も再生してよい。)を行い(S113)、バックグラウンド蓄積を終了し(S114)、S15に移行する。
【0055】
字幕付き実行で無かった場合(S112=NO)、アプリの実行を中止し(S14)、S15に移行する。
以上により、ユーザは、アプリ機能の実行中に、字幕を視聴することで内容を確認していたテレビ番組について、テレビ機能の実行を開始する前に、所定時間分のテレビ映像を視聴することができる。特に、字幕を視聴していて、テレビ映像に関し見たいシーンがあったことを認識した場合に、アプリ機能を中止して、テレビ機能の実行を指示すれば、そのシーンを追っかけ再生によって視聴することができる。これにより、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0056】
(3)上述の実施形態では、ユーザがキーパッド等の入力デバイスを用いて携帯電話機に対し指示を行う例で説明したが、これには限らない。例えば、タッチパネル式の携帯電話機等であってもよい。
図9(a)は、タッチパネル式の携帯電話機の外観の一例を示す図である。
タッチパネル式のディスプレイには、表示画像101が表示されている。表示画像101は、字幕付きでアプリを実行する場合に表示される画像である。表示画像101では、アプリ画像96の下端部分に、ソフトウェアキーボード102が表示されている。ユーザは、ソフトウェアキーボード102を用いて携帯電話機に文字を入力し、また指示を与えることになる。ソフトウェアキーボード102の下に状態情報画像97が配置されている。
【0057】
また、図9(b)の表示画像102では、表示画像101と比較して画像の並び方が異なっている。表示画像102の上端に、状態情報画像97が配され、その下にアプリ画像96が配されており、アプリ画像96の下端部分にソフトウェアキーボード102が配されている。ユーザがソフトウェアキーボード102の配置位置を指定することにより、入力がし易いディスプレイ上の好みの位置にソフトウェアキーボードを配することができるよう構成されている。
【0058】
また、図10(a)に示すように、状態情報画像97のうち、テレビのサービスID(図中では、「8ch」)が表示された部分を、ユーザが指でタッチし、滑らせる操作(所謂スワイプ操作)を行うことで、サービスIDの変更をすることができる。スワイプ操作の結果、図10(b)の表示画像111における状態表示画像112のように、サービスIDが「10ch」に変更されて、その「10ch」の字幕が表示される。
【0059】
(4)上述の実施形態では、アプリ画像として、メールアプリが表示する画像を例に説明した。図11は、アプリケーションの一例としてブラウザアプリを用いた例を示す画像である。
図11の表示画像121中には、ブラウザアプリによるアプリ画像122が配されている。そして、アプリ画像122の下端にはソフトウェアキーボード102が配されている。アプリ画像122の中央付近には、検索対象とする語の入力窓と、検索開始を指示するボタンが表示されている。ユーザは、入力窓にタッチして検索語の入力を開始することを指示する。そして、ソフトウェアキーボード102を用いて、検索語の入力を行う。検索語の入力後に、検索開始を指示するボタンにタッチすることで、検索語についての検索が行われ、検索結果が表示されることになる。
【0060】
(5)図7(b)は、サービスIDが8chの字幕を表示しながら、メール作成を行った場合の表示画像の一例を示していた。このように、ユーザがテレビ番組の内容を字幕を用いてチェックしつつメールを作成した場合、メール完成後に送信されるメールには、メールの送信者がチェックしていたテレビ番組の視聴を、メールの受信者が簡単に開始できるようなリンク、起動コマンド等が含まれることとしてもよい。このメールの受信者は、自身の携帯電話機を用いてメールを受信して閲覧のため画面表示し、表示されたメールに含まれるリンクを示す画像、起動コマンドの実行開始を表す画像をキーパッド、タッチパネル等の入力デバイスを用いて指定する。これにより、メールの受信者の携帯電話機は、メール送信者が内容をチェックしていたテレビ番組の受信を開始し、画面表示する。このように構成することで、メールの受信者の携帯電話機において、簡易な手順で、メール送信者が内容をチェックしていたテレビ番組の視聴を開始することができる。
【0061】
(6)実施形態で示した状態遷移について制御する処理、起動時状態判定処理などを行う携帯電話機のプロセッサ、及びそのプロセッサに接続された各種回路に実行させるための機械語或いは高級言語のプログラムコードからなる制御プログラムを、記録媒体に記録すること、又は各種通信路等を介して流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布された制御プログラムはプロセッサに読み出され得るメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがその制御プログラムを実行することにより各実施形態で示したような各機能が実現されるようになる。なお、プロセッサは、制御プログラムを直接実行する他、コンパイルして実行或いはインタプリタにより実行してもよい。
【0062】
(7)上述の実施形態で示した各機能構成要素は、その機能を実行する回路として実現されてもよいし、1又は複数のプロセッサによりプログラムを実行することで実現されてもよい。また、IC、LSIその他の集積回路のパッケージとして構成されるものとしてもよい。このパッケージは各種装置に組み込まれて利用に供され、これにより各種装置は、各実施形態で示したような各機能を実現するようになる。
【0063】
(8)上述の実施形態は、携帯電話機の例で説明したが、本発明は、同様な構成、機能を有するような携帯型の情報端末等としても実現し得る。
(9)上述の各実施形態及び各変形例を、部分的に組み合せてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の携帯情報端末は、メール、WEBなどのアプリケーションの実行機能に加え、デジタルテレビ放送の受信機能を備えた携帯情報端末に好適である。
【符号の説明】
【0065】
1 携帯電話機
11 マイクロフォン
12 レシーバ
13 ディスプレイ
14 入力部
15 イヤホン接続部
16 ワンセグアンテナ
21 通信アンテナ
31 ワンセグ受信部
32 テレビ映像抽出部
33 字幕抽出部
34 表示制御部
35 アプリ実行部
36 音声抽出部
37 音声制御部
38 スピーカ
41 制御部
42 記憶部
43 映像蓄積部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ映像と当該テレビ映像に付随する字幕とが多重化されたデジタルテレビ放送波を受信する携帯情報端末であって、
ディスプレイと、
受信したデジタルテレビ放送波からテレビ映像を抽出する映像抽出手段と、
前記受信したデジタルテレビ放送波から字幕を抽出する字幕抽出手段と、
テレビ映像以外の画像表示を行う所定のアプリケーションを実行する実行手段と、
テレビ映像を前記ディスプレイに表示している場合において、前記アプリケーションがユーザから実行要求されたときに、前記テレビ映像の表示を中止し、前記実行手段によって実行されるアプリケーションによる表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する表示制御手段と
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記アプリケーションによる表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する場合に、前記アプリケーションによる表示画像の上に前記字幕を重畳して表示する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記アプリケーションによる表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する場合に、前記ディスプレイにおける表示領域を分けて、一方に前記アプリケーションによる表示画像を表示し、他方に前記字幕を表示する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項4】
前記携帯情報端末は、さらに、
イヤホンが接続されているか否かを検出する検出手段を備え、
前記表示制御手段は、前記アプリケーションが実行要求されたときに、前記テレビ映像の表示を中止し、前記検出手段により前記イヤホンの接続が検知される場合には、前記字幕の表示を抑止して前記アプリケーションの実行に伴う表示画像を前記ディスプレイに表示し、前記検出手段により前記イヤホンの接続が検知されない場合には、前記アプリケーションの実行に伴う表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項5】
前記携帯情報端末は、マナーモードを備えており、
前記表示制御手段は、前記アプリケーションが実行要求されたときに、前記テレビ映像の表示を中止し、前記携帯情報端末が前記マナーモードでない場合には、前記字幕の表示を抑止して前記アプリケーションの実行に伴う表示画像を前記ディスプレイに表示し、前記携帯情報端末が前記マナーモードである場合には、前記アプリケーションの実行に伴う表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記表示制御手段は、特定の文字列を保持しており、前記字幕を前記ディスプレイに表示させる場合において、前記字幕に前記特定の文字列が含まれているときには、当該特定の文字列を他の文字列と異なる色で表示させる
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
予め定めたサービスIDと文字色との対応を示す情報を保持しており、
前記字幕をディスプレイに表示する場合に、選択されているテレビ映像に係るサービスIDに対応する文字色で表示する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項8】
前記携帯情報端末は、さらに、
受信時刻の遅いものから順に所定時間分のテレビ映像を蓄積する蓄積手段を備え、
前記表示制御手段は、ユーザから前記中止したテレビ映像の表示の再開要求を受けた場合に、再開に先立ち前記蓄積していたテレビ映像を表示して、その後テレビ映像の表示を再開する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項9】
前記デジタルテレビ放送波は、ワンセグ放送波である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項10】
前記携帯情報端末は、携帯電話機である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項11】
ディスプレイを備えた、テレビ映像と当該テレビ映像に付随する字幕とが多重化されたデジタルテレビ放送波を受信する携帯情報端末に用いられる表示制御方法であって、
受信したデジタルテレビ放送波からテレビ映像を抽出する映像抽出ステップと、
前記受信したデジタルテレビ放送波から字幕を抽出する字幕抽出ステップと、
テレビ映像の表示と無関係であり、画像表示を行う所定のアプリケーションを実行する実行ステップと、
テレビ映像をディスプレイに表示している場合において、前記アプリケーションがユーザから実行要求されたときに、前記テレビ映像の表示を中止し、前記アプリケーションを実行し、前記アプリケーションによる表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する表示制御ステップと
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項12】
ディスプレイを備えた、テレビ映像と当該テレビ映像に付随する字幕とが多重化されたデジタルテレビ放送波を受信する携帯情報端末に用いられる表示制御プログラムであって、
受信したデジタルテレビ放送波からテレビ映像を抽出する映像抽出ステップと、
前記受信したデジタルテレビ放送波から字幕を抽出する字幕抽出ステップと、
テレビ映像の表示と無関係であり、画像表示を行う所定のアプリケーションを実行する実行ステップと、
テレビ映像をディスプレイに表示している場合において、前記アプリケーションがユーザから実行要求されたときに、前記テレビ映像の表示を中止し、前記アプリケーションを実行し、前記アプリケーションによる表示画像と前記字幕とを前記ディスプレイに表示する表示制御ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−12816(P2013−12816A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142743(P2011−142743)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】