説明

携帯情報端末装置

【課題】用紙を無理に曲げないで変形しにくく収納する。
【解決手段】折り畳み用紙22に各種情報を印字するプリンタ部18を備えた携帯情報端末装置10において、折り畳み用紙22を収納する用紙収納部20を装置本体12の外形部分に沿わせて配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み用紙に各種情報を印字するプリンタ部を備えた携帯情報端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気・水道・ガス等の検針票に使用するHHT(Hand Held Terminal)などの携帯情報端末装置(PDA)は、電気、水道、ガス等の使用量等を伝票に印刷するプリンタ機能を備えている。
【0003】
このような携帯情報端末装置では、通常は、印字用紙としてコンパクトなロール紙を使用しているが、用紙を丸めたくない等の理由で、折り畳み用紙を希望するユーザもある。この場合、折り畳み用紙を収納するための専用のケースが必要であり、かつ用紙の繰り出し及び携帯性を考慮したものが要求される。
【0004】
図8及び図9は、従来の携帯情報端末装置の折り畳み用紙収納状態を示している。
図8では、装置本体112の長手方向の一端側に、プラテン130、記録ヘッド134、及びカッタ刃136を有するプリンタ部118を配置し、そのプリンタ部118に重ねて用紙収納部120を設けている。
【0005】
そして、この用紙収納部120に、折り畳み用紙122を略U字状に折り畳んで収納し、用紙繰り出し口から用紙を引き出している。
また、例えば図9では、同様に、装置本体112の長手方向の一端側に、プラテン130、記録ヘッド134、及びカッタ刃136を有するプリンタ部118を配置し、そのプリンタ部118に延設して用紙収納部120を配置している。
【0006】
そして、この用紙収納部120に、折り畳み用紙122を略U字状に折り畳んで収納し、用紙繰り出し口から用紙を引き出している。
なお、特許文献1には、装置本体の裏面側に長手方向に沿って用紙収納部を設けている。そして、この用紙収納部に、折り畳み用紙を折り畳むことなく収納し、用紙繰り出し口から用紙を引き出している。
【0007】
また、特許文献2には、装置本体に連続伝票ホルダを一体的に延設し、この連続伝票ホルダに連続伝票用紙を折り曲げた状態で収納した技術が提案されている。
さらに、特許文献3には、装置本体の長手方向の端部にロール紙の収納部を取り付けた点が開示されている。
【特許文献1】特開平11−138911号公報
【特許文献2】特開2000−344399号公報
【特許文献3】特開2001−113770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図8の従来技術では、装置本体112の高さ方向に重ねて用紙収納部120を設けているため、装置本体の厚みHが大きくなり、携帯性を損なうという課題があった。
【0009】
また、図9の従来技術では、従来の装置本体112の全長(長手方向の寸法)L1よりも、用紙収納部120の長さ分だけ全長L2が長くなってしまう。
なお、特許文献1では、装置本体の裏面側に長手方向に沿って用紙収納部を設けているので、装置本体の厚みが大きくなるため手で把持するのが困難となる。よって、携帯性を損なうおそれがある。
【0010】
また、特許文献2では、装置本体に連続伝票ホルダを一体的に延設しているため、長手方向の全長が長くなり携帯性に欠ける。
さらに、特許文献3では、装置本体の端部にロール紙の収納部を取り付けているが、用紙を丸めたくないとの要望に対しては対応が困難である。
【0011】
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、用紙を無理に曲げないで、しかも変形しにくい状態で収納可能な携帯情報端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するため、本発明は、連続用紙を折り畳んだ折り畳み用紙に各種情報を印字するプリンタ部を備えた携帯情報端末装置において、
前記折り畳み用紙を収納する用紙収納部を装置本体の外形部分に沿わせて配置したことを特徴とする。
【0013】
これにより、用紙収納部が装置本体の外形部分から離れることなく、一体的かつコンパクトに取り付けることが可能となり、携帯性に富む。
具体的には、前記用紙収納部を、装置本体を挟むように前記プリンタ部の裏面側から装置本体の長手方向の端部を通り表面側に亘って形成したので、前記折り畳み用紙を無理に曲げないで収納することが可能となる。また、用紙収納部を取り付けた部分以外の装置本体の外形寸法は変化しないので、装置本体を片手で容易に把握することができ、携帯性に富む。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、折り畳み用紙を収納する用紙収納部を装置本体の外形部分に沿わせて配置したことで、用紙を無理に曲げないで、しかも変形しにくい状態で収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、携帯情報端末装置の外観図、図2は、その平面図、図3は、その側面図、図4は、その底面図である。また、図5は、図2のV−V線に沿う断面図で、プリンタ部18及び用紙収納部20の内部構造の断面図を示している。
【0016】
携帯情報端末装置10はユーザに携帯され、例えば、公共料金情報や商品販売情報を用紙に印刷する機能を備えている。
図1〜図4において、この携帯情報端末装置10は、装置本体12が全体として平面視縦長矩形状に形成されている。装置本体12には、長手方向の一端側(図1の下方側)から他端側(図1の上方側)に向けて、情報を入力するためのテンキー等の各種キー14aを備えた入力部14と、LCDやタッチパネル等を備え入力されたデータ又はメモリ等から読み出されたデータを表示する表示部16と、表示部16に表示された入力情報を折り畳み用紙22(図5等参照)に印字するプリンタ部18と、折り畳み用紙22を収納する用紙収納部20とを備えている。
【0017】
入力部14の内面(下面)側には電池収納部13が設けられ、その側面側には電池の収納取出し用の開閉扉15が設けられている。この電池収納部13に収納された電池により、装置が動作する。
【0018】
プリンタ部18には、折り畳み用紙22に熱で印字する記録ヘッド34(サーマルヘッド)が内蔵されているが、このプリンタ部18の構成については後述する。
用紙収納部20は、装置本体12の外形部分に沿わせて配置されている。プリンタ部18には、この用紙収納部20から折り畳み用紙22が供給されるようになっている。なお、用紙収納部20を取り付けたことによりプリンタ部18の近傍の容積は大きくなるが、その他の部分の装置本体12の外形寸法は変化しない。このため、装置本体12(例えば入力部14及び表示部16)を片手で持つ場合の把握容易性は維持される。
【0019】
この用紙収納部20は、第1のカバーとしての下部カバー24と第2のカバーとしての上部カバー26とを有している。これら下部カバー24と上部カバー26とは、蝶番28を介して上下に開閉自在に軸着されている(図3参照)。
【0020】
下部カバー24は、装置本体12の裏面側(表示部16等と反対側)から長手方向の端部(図3の左端側)の蝶番28付近に至る部分を覆っている。この下部カバー24は、ビス25(図4参照)により装置本体12に一体的に取り付けられている。また、上部カバー26は、蝶番28付近から装置本体12の表面側(表示部16等と同じ側)に至る部分を携帯端末としての取扱いに対し折り畳み用紙が、装置本体の表示部の方向に用紙収納部より飛び出すことを防止するために用紙収納部を覆っている。この上部カバー26は、一端を蝶番28に開閉自在に軸着され、他端は自由端となっている。
【0021】
この自由端側には、折り畳み用紙22を担持する円柱状のプラテン30(図5参照)が回転可能に取り付けられている。このプラテン30は、下部カバー24と上部カバー26を支持する蝶番28の軸心と略平行に配置されている。
【0022】
そして、下部カバー24と上部カバー26とで形成される内部空間としての収納空間32(321、32)(図3及び図5参照)に折り畳み用紙22が収納される。このとき、下部カバー24内に折り畳み用紙22の長手方向の半分を収納し、残りの半分を上部カバー26内に収納することで、折り畳み用紙22を無理に曲げないで収納することができる。
【0023】
なお、この折り畳み用紙22は、ミシン目加工部分(以下、「ミシン目」という)を介して接続された所定寸法の複数の用紙を交互に折り畳んで構成されたものである。
本実施形態によれば、折り畳み用紙22はミシン目以外の部分では、なだらかに湾曲された状態で用紙収納部20に収納される。すなわち、折り畳み用紙22を無理に曲げないで収納することができる。しかも、この折り畳み用紙22は、後述するリブ50等により変形しにくい状態で(位置ずれしないで)収納することができる。
【0024】
この折り畳み用紙22は、例えばミシン目で切り離し後の寸法規格がユーザごとに定められていて、一例として幅(80mm)×長さ(200mm)の用紙が、ミシン目を境に複数枚が交互に折り畳まれている。
【0025】
なお、上部カバー26には、開閉操作用の舌片42が設けられている。また、装置本体12の平面視左右の両側面には、上部カバー26が不用意に開放するのを防止するためのロック釦44が設けられている。
【0026】
さらに、上部カバー26を閉止した状態のカバー先端部と装置本体12との間には若干の隙間を有する用紙繰り出し口46が形成されている。この用紙繰り出し口46から、印字された折り畳み用紙22が繰り出されていく。
【0027】
また、下部カバー24と上部カバー26の少なくとも一方は透明な部材で構成されることが好ましい。本実施形態では、上部カバー26が、例えば透明なアクリル樹脂等で構成されている。
【0028】
これにより、折り畳み用紙22を装着した後の用紙送り状態を外部から確認することができる。また、折り畳み用紙22の残量を視認することもできる。その他、用紙ジャム等の用紙に関するトラブルを直ちに発見することができる。
【0029】
さらに、下部カバー24と上部カバー26で形成される収納空間32(321、32)の用紙挿入方向の長さの和は、折り畳み用紙22の長手方向の長さ以上に形成されている。
【0030】
用紙挿入方向の長さとは、下部カバー24で形成される収納空間32と上部カバー26で形成される収納空間32とで構成される収納部32のU字形状内側の長さをいう(図5参照)。これにより、本実施形態によれば、折り畳み用紙22をミシン目以外の部分で折り畳むことなく、ゆるやかに湾曲した状態で収納空間32に収納することができる。
【0031】
なお、用紙収納部20で挟まれた装置本体12の内側には、ロール紙を収納可能なロール紙受け部48とリブ49が設けられている(図3及び図5参照)。このロール紙受け部48は、従来の装置本体12をそのまま使用して用紙収納部20を取り付けたことから存置されている。
【0032】
図5に示すように、プリンタ部18は、上部カバー26の自由端側に支持された円柱状のプラテン30と、上部カバー26の閉止状態でプラテン30と対向配置された記録ヘッド34と、用紙を切断するカッタ刃36と、を有している。プラテン30は弾性体からなり、折り畳み用紙22を担持しながら回転により繰り出す役目をなす。
【0033】
また、記録ヘッド34は、不図示の弾性付勢力でプラテン30側に常時付勢されている。そして、記録ヘッド34とプラテン30との間に挿入された折り畳み用紙22に印字される。
【0034】
これにより、上部カバー26を閉じた状態では、プラテン30は記録ヘッド34に弾性付勢力で当接された状態で係合保持される。また、カバー開時には、プラテン30を弾性力に抗して離脱させることによって、収納空間32を開放することができる。
【0035】
なお、前述したように、記録ヘッド34として、熱により折り畳み用紙22に印字可能なサーマルヘッドが用いられている。すなわち、ノンインパクト方式で折り畳み用紙22に必要な情報が印字される。
【0036】
上部カバー26は、自由端側のプラテン30が記録ヘッド34に弾性力で係合保持されているため、特にカバー開状態から上部カバー26を回動させて閉止するときは、パチンというクリック音が生じる。ただし、このクリック音は必ずしも必要なものではなく、例えば、操作者にとって上部カバー26が正確に閉止されたことを確認可能なものであればよい。
【0037】
折り畳み用紙22は、プラテン30と記録ヘッド34との間をニップ状に挟持された状態で、外方に引き出される(繰り出される)。この折り畳み用紙22には、プラテン30と記録ヘッド34とのニップ位置で記録ヘッド34により各種情報が印字される。
【0038】
用紙繰り出し口46には、折り畳み用紙22をミシン目でカットするカッタ刃36が設
けられている。また、装置本体12には、プラテン30と対向する側に、プラテン30を回転させるモータ38が配置されている。
【0039】
さらに、図5において、収納空間32には、繰り出される折り畳み用紙22を支持しかつその繰り出し方向に延びるリブ50と、折り畳み用紙22の先端が当接するようなリブ52と、が所定間隔で複数配置されている。
【0040】
すなわち、下部カバー24の内側の装置本体12には、プリンタ部18の裏面側から装置本体12の長手方向に延びて蝶番28に至る部分にリブ50が設けられている。このリブ50は、蝶番28に対応する付近で収納空間32の中心側に突出する形状を有している。このリブ50は、所定幅で例えば4本(図6参照)設けられている。
【0041】
このリブ50により、繰り出し時に折り畳み用紙22をガイドしながら支持するので、折り畳み用紙22は小さな摩擦抵抗でスムーズに繰り出されることになる。
さらに、上部カバー26の内側先端部で、折り畳み用紙22の長手方向の先端部が当接する位置に、折り畳み用紙22の繰り出し方向と交差する方向に突出するリブ52が所定幅で4本(図6参照)設けられている。
【0042】
このリブ52により、繰り出される折り畳み用紙22をガイドしながら支持するので、折り畳み用紙22は小さい摩擦抵抗でスムーズに繰り出される。
また、これらのリブ50、52により、折り畳み用紙22の幅方向の位置が位置ずれすることなく規制される。このため、折り畳み用紙22は、例えば装置本体12が傾斜してもその位置ずれが防止され、変形しにくい状態で収納空間32に収納される。
【0043】
次に、図6及び図7は、上部カバー26を開放したときの携帯情報端末装置10の状態を示している。
この図6及び図7に示すように、用紙収納部20はクラムシェル型(二枚貝のように口が開く)の構造になっている。
【0044】
上部カバー26の先端部には、装置本体12側に設けられたコンタクト部(凹部)54と対をなすように、コンタクト部(凸部)55が設けられている。また、上部カバー26にはロック釦44に係合するロック爪56が設けられている。
【0045】
この開放状態では、下部カバー24の用紙挿入用の開口部40が装置本体12を含む平坦な平面に対し略直交方向(図7では上方)に向けて開口している。
これにより、折り畳み用紙22を用紙収納部20に挿入するときは、その長手方向の先端を垂直下方に向けて挿入する。すると、折り畳み用紙22が挿入されるに伴い、折り畳み用紙22の先端部は垂直方向から水平方向に変化しながら略L字状に移動して収納される。そして、折り畳み用紙22の先端部が、下部カバー24で形成される収納空間32の基端側に到達した時点で、上部カバー26を閉じる。すると、折り畳み用紙22は無理に曲げることなく略U字状に収納される。
【0046】
なお、本実施形態では、前述したように、折り畳み用紙22を収納する用紙収納部20を装置本体12の外形部分に沿わせて配置したため、用紙収納部20が装置本体12の外形部分から離れることなく一体的に取り付けることができる。これにより、装置本体12のコンパクト化が図られ、携帯性に富む構造が維持される。
【0047】
また、装置本体12には従来のロール紙受け部48も存置されている。このため、必要に応じて折り畳み用紙22に代えて従来のロール紙を使用することもできる。
次に、本実施形態の作用について簡単に説明する。
【0048】
まず、用紙収納部20に折り畳み用紙22をセットする。
そのために、例えば装置本体12を左手に持ち、右手でロック釦44をアンロック側にスライド操作する。次に、右手の親指を上部カバー26の舌片42に引掛けて上部カバー26を開放する。この場合、図7に示すように、上部カバー26を装置本体12に対し略直角になる位置まで開放する。
【0049】
これにより、下部カバー24の用紙挿入用の開口部40が図7の上方に向けて開口した状態となる。
次に、開口部40から所定量の折り畳み用紙22の先端側を挿入する。このとき、挿入当初は折り畳み用紙22の先端側は略垂直(鉛直方向)に収納空間32内に挿入されるので、用紙挿入時の操作性の向上が図られる。挿入された折り畳み用紙22の先端側は、やがて水平方向に移動して下部カバー24で形成される収納空間32に収納されていく。
【0050】
折り畳み用紙22の先端側が下部カバー24の収納空間32の基端側に突き当たったら、次に、上部カバー26を閉方向に操作する。これに伴い、折り畳み用紙22の長手方向の略半分は上部カバー26で形成される収納空間32に収納される。こうして、折り畳み用紙22は長手方向の一端側から挿入されて他端に亘る全長を装置本体12の外周部に沿うように、無理に曲げないでなだらかに湾曲した状態で収納される。
【0051】
なお、上部カバー26を閉止する際、折り畳み用紙22の先頭部分を用紙繰り出し口46から若干引き出しておく。こうして、折り畳み用紙22はプラテン30と記録ヘッド34との間に圧接された状態でセットされる。
【0052】
最後にロック釦44をロック側にスライド操作して用紙セットを終了する。
次に、携帯情報端末装置10の具体的な使用方法について簡単に説明する。
折り畳み用紙22には、例えば水道使用量の場合、検針員が顧客番号、検針日、今回指針、前回指針、使用水量、請求金額等の情報を入力部14から入力する。そして、その入力情報を折り畳み用紙22に印字する。なお、顧客に応じて、口座振替済領収書にも必要事項が印字されるようになっている。また、これらの入力情報は、例えば内蔵された記憶装置に記憶されるとともに、必要に応じて無線通信によりホストコンピュータに送信することもできる。
【0053】
なお、折り畳み用紙22には個人情報が記載されているため、個人情報を保護する観点から通常は用紙表面に目隠し用紙が貼付されている。そして、この目隠し用紙の上から記録ヘッド34(サーマルヘッド)により必要情報が印字される。
【0054】
印字動作を行うと、プリンタ部18のモータ38によりギヤ(図示せず)を介してプラテン30が回転駆動される。このプラテン30の回転により、折り畳み用紙22が所定量ずつ改行されて繰り出される。
【0055】
また、折り畳み用紙22の裏面には1枚ごとに位置決め用のマークが付されている。このマークは、不図示のマーク検出センサにより検出され、その検出信号がコンタクト部54,55(図6、図7参照)を通って内蔵した制御部(図示せず)に送られる。この検出信号に基づき、プリンタ部18による印字動作が制御される。
【0056】
印字が終了した折り畳み用紙22は、カッタ刃36によりミシン目で切断されて顧客に郵送されるか、又は直接顧客に手渡される。
本実施形態では、用紙収納部20を装置本体12の外形部分に沿わせて配置したので、折り畳み用紙22の幅も最大限に広くとることができる。一方で、装置本体12の手持ち
部分(例えば入力部14や表示部16)の幅寸法は、従来と同一寸法を維持することができる。このため、小型化を可能としつつ携帯性に富む携帯情報端末装置10を得ることができる。
【0057】
また、本実施形態によれば、用紙収納部20により、携帯性を維持しながら折り畳み用紙22を無理に曲げないで収納することができる。さらに、上部カバー26を開放したときに下部カバー24の開口部40が上方に向けて開口しているので、用紙のセット作業が容易となる。
【0058】
なお、本発明を、例えばHHT(Hand Held Terminal)のみでなく、広く携帯情報端末装置(Personal Digital Assistants)に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】携帯情報端末装置の外観図である。
【図2】携帯情報端末装置の平面図である。
【図3】携帯情報端末装置の側面図である。
【図4】携帯情報端末装置の底面図である。
【図5】図2のV−V線に沿う断面図である。
【図6】上部カバーを開放した状態の携帯情報端末装置の平面図である。
【図7】上部カバーを開放した状態の携帯情報端末装置の側面図である。
【図8】従来の携帯情報端末装置の概略側面図である。
【図9】従来の携帯情報端末装置の概略側面図である。
【符号の説明】
【0060】
10 携帯情報端末装置
12 装置本体
14 入力部
14a キー
15 開閉部
16 表示部
18 プリンタ部
20 用紙収納部
22 折り畳み用紙
24 下部カバー
25 ビス
26 上部カバー
28 蝶番
30 プラテン
32 収納空間
32 収納空間
32 収納空間
34 記録ヘッド
36 カッタ刃
38 モータ
40 開口部
42 舌片
44 ロック釦
46 用紙繰り出し口
48 ロール紙受け部
49 リブ
50 リブ
52 リブ
54 コンタクト部(凹部)
55 コンタクト部(凸部)
56 ロック爪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続用紙を折り畳んだ折り畳み用紙に各種情報を印字するプリンタ部を備えた携帯情報端末装置において、
前記折り畳み用紙を収納する用紙収納部を装置本体の外形部分に沿わせて配置した
ことを特徴とする携帯情報端末装置。
【請求項2】
前記用紙収納部を、装置本体を挟むように前記プリンタ部の裏面側から装置本体の長手方向の端部を通り表面側に亘って形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端末装置。
【請求項3】
前記用紙収納部は、前記プリンタ部の裏面側から装置本体の長手方向の端部に至る部分を覆うように形成された第1のカバーと、
前記第1のカバーに対し開閉自在に軸着され装置本体の長手方向の端部から装置本体の表面側に至る部分を覆うように形成された第2のカバーとを有し、
前記第1のカバーと第2のカバーとで形成される内部空間に前記折り畳み用紙を収納する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯情報端末装置。
【請求項4】
前記内部空間の用紙挿入方向の長さの和は、前記折り畳み用紙の長手方向の長さ以上に形成した
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯情報端末装置。
【請求項5】
前記第1のカバーと前記第2のカバーの少なくとも一方を透明な部材で構成した
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯情報端末装置。
【請求項6】
前記内部空間に、当該内部空間から繰り出される前記折り畳み用紙を支持しその繰り出し方向に延びるリブを所定間隔で複数配置した
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の携帯情報端末装置。
【請求項7】
前記第1のカバーに対し前記第2のカバーを開放した状態で、前記第1のカバーの用紙挿入用の開口部が装置本体を含む平面に対し略直交方向に向けて開口している
ことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の携帯情報端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−52231(P2010−52231A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218542(P2008−218542)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】