説明

携帯用飲料容器

【課題】栓体が飲み口体を閉めるときは開閉ボタンを手指で押し込むだけのワンタッチで、栓体を開けるときは開閉ボタンを押したまま上方に持上げるだけで簡単に開閉操作できる。
【解決手段】飲み口体bは、中央部に外側方に突出する係止部14を形成せしめる飲み口部13を立設し、栓体cは外側囲み壁部17に外側囲み壁部17に挿通せしめるピン31により接続され、内挿するバネ29により弾発力を保持し、下端部に爪部32、32を有する開閉ボタン27、27を取着し、内部に栓パッキン24を内挿する。栓体cを飲み口体bに嵌着すると、栓パッキン24に飲み口部13があたり、パッキン15の弾発力によって飲み口部13が下方向に押され、開閉ボタン27、27の爪部32、32が係止部14に引掛り係止し、栓体cが飲み口体bに対し固定し、栓体cの栓パッキン24が容器本体間に注入中の飲料水の漏れを防止し、簡単に栓体cを着脱できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栓体を着脱させるのに、栓体を構成している開閉ボタンの下端部に形成している爪部が飲み口体の飲み口部の係止部に係止することで栓体の栓パッキンによって水の漏れを防止し、簡単にして、且自在に栓体を着脱できると共に、栓体の上部に取着せしめたボタンロック体を正逆回転をさせることによって栓体の着脱を行うようにした携帯用飲料容器の分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯飲料容器として、特開2005−306434公開特許公報が開示されている。
【0003】
前記した従来開示の携帯飲料容器11は、貯液容器12に嵌着する傾斜状に立設する飲み口部29a、29b付き中栓13に対し、蓋14がねじ式で前記中栓13の飲み口部29a、29bを塞ぐ方式であった。
【0004】
従来タイプの携帯飲料容器11は、蓋14の着脱がワンタッチ方式とは異なった、いわゆるねじ式のため、第1工程として蓋14を中栓13に対し嵌め込み、第2工程として蓋体14を何回か回転させるという2工程もの操作が必要で煩雑であった。
【0005】
さらに、従来タイプの携帯飲料容器11は、蓋体14を中栓13から離脱するときも、蓋体14を螺戻するという煩雑な操作が必要であった。
【0006】
従って、従来タイプの携帯飲料容器は、蓋体14の着脱がワンタッチ方式ではなく煩雑であった。
【0007】
また従来タイプの携帯飲料容器は、中栓を構成する飲み口部29a、29bを蓋体14が直接塞ぐ方式ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−306434公開特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は以下のとおりである。
【0010】
第1に、本発明は、従来開示の前記特許文献1の発明の携帯用飲料容器のように蓋体をねじ式で開閉するタイプのものと異なり、飲み口体を開閉する栓体をワンタッチ式にした。
【0011】
第2に、本発明は、飲み口体に対し栓体が如何なる角度からでも着脱ができる構成にした。
【0012】
第3に、本発明は、栓体のワンタッチ着脱を開閉ボタン式にした。
【0013】
第4に、本発明は、飲み口体と栓体との着脱を、飲み口部の係止部に開閉ボタンの爪部を係止せしめワンタッチ式をスムーズにした。
【0014】
第5に、本発明は、ワンタッチ式の栓体の開閉ボタンを栓体上面に装着のボタンロック体を正逆回転をせしめることによって開閉ボタンの押圧操作をスムーズにした。
【0015】
第6に、本発明は、飲み口体の飲み口部を栓体に内挿の栓パッキンによって水漏れを防ぐようにした。
【課題を解決するための手段】
【0016】
課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明の携帯用飲料容器は、容器本体と飲み口体とボタンロック体付き栓体とからなる携帯用飲料容器において、前記飲み口体は、中央部に外側方に突出する係止部を形成せしめる飲み口部を立設し、前記栓体は、外側囲み壁部に、前記外側囲み壁部に挿通せしめるピンによって接続され、且内挿するバネによって弾発力を保持し、且下端部に爪部を有する開閉ボタンを取着し、内部に栓パッキンを内挿せしめると共に、前記栓体を前記飲み口体に嵌着すると、内部の栓パッキンに飲み口部があたり、パッキンの弾発力によって、飲み口部が下方向に押され、前記開閉ボタンの爪部が飲み口部の係止部に引掛り係止し、前記栓体が前記飲み口体に対し固定し、前記栓体の栓パッキンが容器本体間に注入中の飲料水の漏れを防止し、簡単且自在に前記栓体を着脱できることを特徴とする。
【0017】
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明の携帯用飲料容器は、前記ボタンロック体付き栓体のボタンロック体は、前記栓体の上面部に前記開閉ボタンの押圧をロックしたり、あるいは解除せしめる前記栓体に対し正逆回転を可能に装着せしめ、前記ボタンロック体と一体となった前記栓体を前記飲み口体の飲み口部に着脱自在にせしめることを特徴とする。
【0018】
課題を解決するための手段として、請求項3に記載の発明の携帯用飲料容器は、前記飲み口体の中央部より立設する飲み口部の係止部は、前記飲み口部の下方基部より若干上方部に形成し、前記栓体の上面部に装着せしめる前記ボタンロック体は、前記栓体の外側囲み壁部の上方部より飛出する前記開閉ボタンの上方部が出入可能な凹部を囲み壁部に設けることを特徴とする。
【0019】
課題を解決するための手段として、請求項4に記載の発明の携帯用飲料容器は、前記飲み口体の飲み口部の係止部の上面部に、所定の間隔を設けて外側方に突出する突起部を形成すると共に、前記栓体の内側嵌挿部に所定の間隔おきに前記突起部が嵌挿する栓凹部を形成せしめることを特徴とする。
【0020】
課題を解決するための手段として、請求項5に記載の発明の携帯用飲料容器は、前記飲み口体の飲み口部の突起部と、前記栓体の栓凹部を形成する各突起部の先端部は挿入を良好にするために鋭角にしていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の発明は、容器本体と飲み口体とボタンロック体付き栓体とからなる携帯用飲料容器において、前記飲み口体は、中央部に外側方に突出する係止部を形成せしめる飲み口部を立設し、前記栓体は、外側囲み壁部に、前記外側囲み壁部に挿通せしめるピンによって接続され、且内挿するバネによって弾発力を保持し、且下端部に爪部を有する開閉ボタンを取着し、内部に栓パッキンを内挿せしめると共に、前記栓体を前記飲み口体に嵌着すると、内部の栓パッキンに飲み口部があたり、パッキンの弾発力によって、飲み口部が下方向に押され、前記開閉ボタンの爪部が飲み口部の係止部に引掛り係止し、前記栓体が前記飲み口体に対し固定し、前記栓体の栓パッキンが容器本体間に注入中の飲料水の漏れを防止し、簡単且自在に前記栓体を着脱できる携帯用飲料容器なので、栓体が飲み口体を閉めるときは、開閉ボタンを手指で押し込むだけのワンタッチで、反対に栓体を開けるときは、開閉ボタンを押したまま上方に持上げるだけのワンタッチで従来技術よりも簡単に開閉操作ができる。
【0022】
請求項2に記載の発明は、前記ボタンロック体付き栓体のボタンロック体は、前記栓体の上面部に前記開閉ボタンの押圧をロックしたり、あるいは解除せしめる前記栓体に対し正逆回転を可能に装着せしめ、前記ボタンロック体と一体となった前記栓体を前記飲み口体の飲み口部に着脱自在にせしめる携帯用飲料容器なので、請求項1に記載の発明と同じ効果を有している。
【0023】
請求項3に記載の発明は、前記飲み口体の中央部より立設する飲み口部の係止部は、前記飲み口部の下方基部より若干上方部に形成し、前記栓体の上面部に装着せしめる前記ボタンロック体は、前記栓体の外側囲み壁部の上方部より飛出する前記開閉ボタンの上方部が出入可能な凹部を囲み壁部に設ける携帯用飲料容器なので、請求項1もしくは同2に記載の発明と同じ効果を有している。さらに、本発明は栓体と飲み口部との嵌着時において、栓体と飲み口部との嵌着角度を何ら気にすることなく、嵌着しても、栓体が揺動することを解消し使用時の利便性を著しく高める効果を有している。
【0024】
請求項4に記載の発明は、前記飲み口体の飲み口部の係止部の上面部に、所定の間隔を設けて外側方に突出する突起部を形成すると共に、前記栓体の内側嵌挿部に所定の間隔おきに前記突起部が嵌挿する栓凹部を形成せしめる携帯用飲料容器なので、請求項1〜3に記載の発明と同じ効果を有している。
【0025】
請求項5に記載の発明は、前記飲み口体の飲み口部の突起部と、前記栓体の栓凹部を形成する各突起部の先端部は挿入を良好にするために鋭角にしている携帯用飲料容器なので、請求項1〜4に記載の発明と同じ効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明携帯用飲料容器の正面図である。
【0027】
【図2】同容器の平面図である。
【0028】
【図3】同容器の縦断面図である。
【0029】
【図4】同容器の栓体を構成する開閉ボタンを押圧したときの縦断面図である。
【0030】
【図5】同図4の状態において栓体を持上げた状態の縦断面図である。
【0031】
【図6】同容器における栓体を除去後の平面図である。
【0032】
【図7】同図6の容器における一部切欠状態の正面図である。
【0033】
【図8】同ボタンロック体付き栓体の縦断面図である。
【0034】
【図9】図8の栓体の底面図である。
【0035】
【図10】同ボタンロック体を引っ繰り返した状態の斜面図である。
【0036】
【図11】同栓体の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図において、Aは本発明の容器である。
【0038】
aは容器本体であり以下の構成からなっている。
【0039】
すなわち、金属板製内側筒部1と金属板製外側筒部2を所定の空隙部3を設け両筒部1、2の上方開口部4、5を図面のとおり接続し形成する。
【0040】
さらに図において、bは飲み口体であり以下の構成からなっている。
【0041】
すなわち、前記飲み口体bは、前記容器本体aの上方開口部4、5と前記外側筒部2の上方部周辺に形成の凸部6に螺着する内側螺子部7を有する肩部8を形成する。この肩部8は上方部9に行くに従って径が狭まる傾斜状にて形成されている。
【0042】
前記肩部8の上方部9は、中央部に排水孔10を有する下方基部11を形成する。
【0043】
前記下方基部11の中央に所定の高さの開口部12を有する飲み口部13を立設する。前記飲み口部13の下方部は前記排水孔10と連通する。
【0044】
前記飲み口部13の下方基部11より若干上方部に外側周部に突出する係止部14を形成する。
【0045】
前記下方基部11の裏面部には、前記排水孔10を遮蔽しないリング状のパッキン15が嵌め込まれている。
【0046】
前記飲み口部13の係止部14の上方部に、所定の間隔を設けて通常4個外側方に突出する先端部が鋭角となっている突起部16を形成する。
【0047】
42aは飲み口体bに突設の紐通し部である。
【0048】
cは前記飲み口体bの飲み口部13に対し嵌脱自在な栓体であり、且前記栓体cは、栓体cの上方部21に取着するボタンロック体dと一体にして前記飲み口体bに嵌脱操作を行うことを特長としている。
【0049】
前記栓体cの実施形態は以下のとおりである。
【0050】
前記栓体cの外側部は円筒状の外側囲み壁部17を有し、内側部には前記外側囲み壁部17とリブ18を介して所定の間隔を設けて接続する内側嵌挿部19を形成する。
【0051】
さらに、前記外側囲み壁部17の底面部20はフラット状にして、且前記下方基部11に図面図示のとおり重合する。この詳細は後述する。
【0052】
前記栓体cの上方部21と接続する前記内側嵌挿部19の上方部22の裏面中央部より下方向に向けて垂下する突出部23に栓パッキン24を嵌込み、前記飲み口部13を塞ぎ水漏れを防止する。
【0053】
前記栓体cの前記飲み口部13に嵌込む形状の内側嵌挿部19の内側部に所定角度、例えば図9に図示のように、30度ピッチに栓凹部25を内側方向に突出する突起部26を介して複数個所形成する。そして、前記突起部26の先端部は前記飲み口部13の突起部16の先端部と同じように鋭角とする。
【0054】
さらに、前記栓体cには、前記飲み口部13に嵌脱を操作する開閉ボタン27、27を前記外側囲み壁部17を上方部21から底面部20にかけて切欠する切欠部28、28に嵌込んでやる。
【0055】
さらに前記開閉ボタン27、27の内側部にバネ29を嵌め込むバネ用突出部30を突設する。
【0056】
そして、前記開閉ボタン27、27を前記外側囲み壁部17に接続させるには、前記バネ29を嵌込んでいるバネ用突出部30の下方部に位置する前記外側囲み壁部17の外側部よりピン31を水平状にして前記開閉ボタン27、27の内部を貫通し、さらに外側囲み壁部17の外側部へと貫通させる。
【0057】
さらに、前記開閉ボタン27、27の下端部は、内側方に折曲する爪部32、32を形成する。
【0058】
また、前記爪部32、32は、前記飲み口体bの飲み口部13の係止部14に引掛るように形成する。
【0059】
そして前記開閉ボタン27、27の上面部33は、前記外側囲み壁部17の上方部21よりも若干突出している。
【0060】
前記栓体cの外側囲み壁部17の上方部21と内側嵌挿部19の上方部22の具体的な実施形態を説明する。
【0061】
前記開閉ボタン27、27は、バネ29の弾力性によって前記ピン31の上方部が外側方に押圧されている。
【0062】
従って、前記開閉ボタン27、27の上方部を手指でつかみ内側方に押圧すると、前記外側囲み壁部17の切欠部28、28から前記内側嵌挿部19の上方部22の外囲面部に形成の凹部35、35に夫々嵌挿する。そして、前記のように押圧していた手指を離すと、バネ29の伸張力によって前記凹部35から離脱する。
【0063】
前記両凹部35、35の夫々の左側方の前記外側囲み壁部17の上方部21には、前記内側嵌挿部19の上方部22の中央部に形成のリング状嵌挿部36の高さにより若干高い稍湾曲状の突出部37、37を形成する。
【0064】
前記リング状嵌挿部36は、前記ボタンロック体dの裏面部38に形成したリング状突出部40が嵌挿可能な形状とする。
【0065】
前記外側囲み壁部17の内側部と前記内側嵌挿部19の外周囲部との間の部位にして、且前記両開閉ボタン27、27の切欠部28,28の夫々の右側方に、上方より押すと若干降下する弾力性を有する小突起41、41を夫々突設する。前記小突起41、41の高さは、前記リング状嵌挿部36の高さより若干高く形成している。
【0066】
42は、前記外側囲み壁部17に突設する紐通し部である。
【0067】
前記外側囲み壁部17の上方部21の内側部と、前記内側嵌挿部19の上方部22の外周部との間の部位にして、且前記突出部37、37と前記小突起41、41との間には、稍湾曲状の内側嵌挿部43、43を2個所形成する。
【0068】
前記ボタンロック体dの具体的な実施形態は以下のとおりである。
【0069】
前記ボタンロック体dは、前記栓体cの上方部に位置し両体を嵌着させ、且前記栓体cの開閉ボタン27、27をロックしたり、ロックを解除させたりするものである。
【0070】
前記ボタンロック体dは、円盤状にして、上面に「矢印付きLOCK」の文字を対向状態にして付設してある。
【0071】
前記ボタンロック体dの外囲部には、下方向に対向状の切欠部44、44を有し、且同一の高さと厚みを有する鍔部45を形成する。
【0072】
さらに前記ボタンロック体dの裏面部38には、対向状形成した切欠部44、44の右側方にして、且前記鍔部45の内側基部47に凹部46、46を形成する。さらに前記凹部46、46より内側部に垂下状の係止突起部48、48を突設する。
【0073】
そして、前記係止突起部48、48の下端部49、49には、挿入しやすいように尖状とし、前記下端部49、49より稍上方部に係止部50、50を形成する。
【0074】
前記係止突起部48、48は、前記対向状の切欠部44、44の右側方の部位に夫々突設されている。
【0075】
さらに、ボタンロック体dの裏面部38の前記内側基部47に形成した凹部46、46の長さは、図10に図示されているように、前記切欠部44、44の左端部から前記係止突起部48、48の左端部までの部位に形成されている。
【0076】
前記ボタンロック体dには、前記内面部38に突設の係止突起部48、48の右側方に、所定の間隔を設けて凸部51を2個宛形成する(図10)。
【0077】
前記凸部51は、前記リング状突出部40の中心部方向に延設している。
【0078】
以上がボタンロック体dの実施形態である。
【0079】
本発明の前記ボタンロック体d付き栓体cは以下のように組立てて使用する。
【0080】
すなわち、図11に図示されている栓体cに図10に図示されているボタンロック体dとを予め嵌合させる。
【0081】
両体c、dを組み立てると図1、3、4、5、8、9のようになる。
【0082】
さらに、両体c、dの組立て手法は以下のようにする。
【0083】
図11に図示されている栓体cの上方部に図10のボタンロック体dを引っ繰り返して載せる。
【0084】
その際、栓体cの内側嵌挿部43、43内に、前記ボタンロック体dの係止突起部48、48を嵌挿し、且リング状突出部40がリング状嵌挿部36内に嵌挿する。さらに前記栓体cの突起部37、37が凹部46、46内に嵌挿し、同時に前記開閉ボタン27、27の上方部が前記切欠部44、44内に嵌挿した状態となり、前記両体c、dが図3、4、8等のように組立てられる。
【0085】
前記のように組立てられたボタンロック体dを手指でつかみ正回転させると、嵌挿部36に嵌り込んでいるリング状突出部40を支点に回動する。その際、前記開閉ボタン27、27は、バネ29の上方部が、バネ29の押圧作用によって外側方へ図3、8に図示したように押下されている。
【0086】
そして、開閉ボタン27、27のバネ29より下方部の外側面は、栓体cの外側囲み壁部17と同一面となっている。従って違和感はない。
【0087】
前記のとおりボタンロック体dを正回転させると、前記突出部37、37が前記ボタンロック体dの凹部46、46内をスライドし、且弾性を有する前記小突起41、41がかちかち音を発し前記ボタンロック体dの凸部51、51を越える。と同時に前記ボタンロック体dの切欠部44、44が前記開閉ボタン27、27より前進し、前記開閉ボタン27、27のピン31より上方部を手指で押圧しても前記ボタンロック体dの上方部の裏面部が、前記ボタンロック体dの鍔部45の外側面に当接しているので、開閉ボタン27、27を押圧することができないロック状態となっている。
【0088】
さらに本発明の前記ボタンロック体dを前記の状態から逆回転させると、前記ボタンロック体dも逆回転し、前記開閉ボタン27、27の上方部が凹部44、44に嵌合する。
【0089】
そして、前記ボタンロック体dの逆回転時に、弾力性を有する小突起41、41が、かちかちと音を発し前記ボタンロック体dの凸部51、51を逆に越える。
【0090】
前記の逆転操作が終了すれば、前記開閉ボタン27、27の上方部は、前記凹部44、44に嵌合し手指での押圧はスムーズとなる。
【0091】
前記のように組立てられた栓体cを図1の図示状態に組立てるには、前記凹部44、44に位置しているボタン27、27を支持しているピン31より上方部を手指で押圧した状態で、前記容体aに嵌り込んでいる前記飲み口体bの飲み口部13を、前記栓体cの内側嵌挿部19に嵌挿せしめる。
【0092】
前記のように組立てられた栓体cを飲み口体bの飲み口部13に嵌挿し、前記手指で押圧していた前記開閉ボタン27、27の押圧を解除すると、前記飲み口部13の係止部14に前記開閉ボタン27、27の爪部32、32が引掛り係止する。その際、複数の突起部16が内側嵌挿部19の中の複数の栓凹部25に嵌挿して、前記栓体cの回転を阻止する。その結果前記栓体cは、飲み口体bとの嵌着を安定化させる。
【0093】
そして、前記ボタンロック体dを正回転させると、前記切欠部44、44が同時に回動する。この回動によって前記開閉ボタン27、27が前記ボタンロック体dの鍔部45を外周面に当接している。この当接によって、前記栓体cは飲み口体bから容易に離脱しない。
【0094】
つぎに嵌着し、且ロック状態にある栓体cを飲み口体bから離脱させるときは以下のようにする。
【0095】
先ず前記ボタンロック体dを逆回転させて、前記ボタンロック体dの鍔部45に当接していた開閉ボタン27、27を切欠部44、44に位置させる。
【0096】
つぎに前記開閉ボタン27、27の上方部を手指で押圧する。この押圧によって、前記ピン31を支点に前記開閉ボタン27、27の爪部32、32が飲み口部13の係止部14から離脱する(図4)。
【0097】
さらに前記開閉ボタン27、27を手指で押圧したまま上方へ引き上げることによって前記栓体cを前記飲み口体bから離脱できる。
【0098】
前記栓体cの離脱後は、容体a内の飲料を飲むことが可能となる。
【符号の説明】
【0099】
A 容器
a 容器本体
b 飲み口体
c 栓体
d ボタンロック体
1 内側筒部
2 外側筒部
3 空隙部
4 上方開口部
5 上方開口部
6 凸部
7 内側螺子部
8 肩部
9 上方部
10 排水孔
11 下方基部
12 開口部
13 飲み口部
14 係止部
15 パッキン
16 突起部
17 囲み壁部
18 リブ
19 内側嵌挿部
20 底面部
21 上方部
22 上方部
23 突出部
24 栓パッキン
25 栓凹部
26 突起部
27 開閉ボタン
28 切欠部
29 バネ
30 バネ用突起部
31 ピン
32 爪部
33 上面部
35 凹部
36 リング状嵌挿部
37 突出部
38 裏面部
40 突出部
41 小突起
42 紐通し部
42a 紐通し部
43 内側嵌挿部
44 切欠部
45 鍔部
46 凹部
47 内側基部
48 係止突起部
49 下端部
50 係止部
51 凸部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と飲み口体とボタンロック体付き栓体とからなる携帯用飲料容器において、
前記飲み口体は、中央部に外側方に突出する係止部を形成せしめる飲み口部を立設し、前記栓体は、外側囲み壁部に、前記外側囲み壁部に挿通せしめるピンによって接続され、且内挿するバネによって弾発力を保持し、且下端部に爪部を有する開閉ボタンを取着し、内部に栓パッキンを内挿せしめると共に、前記栓体を前記飲み口体に嵌着すると、内部の栓パッキンに飲み口部があたり、パッキンの弾発力によって、飲み口部が下方向に押され、前記開閉ボタンの爪部が飲み口部の係止部に引掛り係止し、前記栓体が前記飲み口体に対し固定し、前記栓体の栓パッキンが容器本体間に注入中の飲料水の漏れを防止し、簡単且自在に前記栓体を着脱できることを特徴とする携帯用飲料容器。
【請求項2】
前記ボタンロック体付き栓体のボタンロック体は、前記栓体の上面部に前記開閉ボタンの押圧をロックしたり、あるいは解除せしめる前記栓体に対し正逆回転を可能に装着せしめ、前記ボタンロック体と一体となった前記栓体を前記飲み口体の飲み口部に着脱自在にせしめることを特徴とする請求項1に記載の携帯用飲料容器。
【請求項3】
前記飲み口体の中央部より立設する飲み口部の係止部は、前記飲み口部の下方基部より若干上方部に形成し、前記栓体の上面部に装着せしめる前記ボタンロック体は、前記栓体の外側囲み壁部の上方部より飛出する前記開閉ボタンの上方部が出入可能な凹部を囲み壁部に設けることを特徴とする請求項1又は同2に記載の携帯用飲料容器。
【請求項4】
前記飲み口体の飲み口部の係止部の上面部に、所定の間隔を設けて外側方に突出する突起部を形成すると共に、前記栓体の内側嵌挿部に所定の間隔おきに前記突起部が嵌挿する栓凹部を形成せしめることを特徴とする請求項1又は同2又は同3に記載の携帯用飲料容器。
【請求項5】
前記飲み口体の飲み口部の突起部と、前記栓体の栓凹部を形成する各突起部の先端部は挿入を良好にするために鋭角にしていることを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4に記載の携帯用飲料容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−153370(P2012−153370A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11075(P2011−11075)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(593193077)和平フレイズ株式会社 (7)
【Fターム(参考)】