説明

携帯端末、オーディオデータ再生システム、オーディオデータ再生方法及びプログラム

【課題】所望の音声出力強度の周波数特性を有するオーディオ再生環境を容易に構築することができるオーディオ再生システムを提供する
【解決手段】オーディオデータデコード部1042は、記憶部103に格納されているホワイトノイズデータを復号化する。イコライズ部1043は、記憶部103に格納されているイコライズパターンデータを用いて、復号データの周波数特性の調整を行い、データ送信部1051よりオーディオ再生装置20に送信する。オーディオ再生装置20は受信したデータを再生しスピーカ207より出力する。携帯端末10のマイク109は出力された音声信号を拾音して、音声処理部108にて音声信号の周波数解析を行い、得られた周波数分布とイコライズ処理で用いたイコライズパターンデータを照らし合わせて、イコライズパターンデータを修正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオデータを送信する携帯端末、オーディオデータ再生システム、オーディオデータ再生方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オーディオデータ再生機能を有する携帯端末において、オーディオデータを再生する場合、付属のヘッドセット又は内蔵スピーカで音声を出力する。
よって、このような携帯端末は、付属のヘッドセット又は内蔵のスピーカで音声を出力することを前提としたイコライジング機能を有していることが多い。
【0003】
一方、携帯端末から車載のオーディオ再生装置に無線通信等でオーディオデータを送信し、このオーディオ再生装置でオーディオデータを再生する構成も知られている(特許文献1)。
この構成においては、携帯端末が有するイコライジング機能や、車載のオーディオ再生装置が有するイコライジング機能を利用することとなるが、携帯端末と車載のオーディオ再生装置との組み合わせ如何によってイコライズの設定が異なることがある。
特許文献1に記載のオーディオシステムは、携帯端末が車載のオーディオ再生装置にネットワーク接続された際のイコライズ設定情報を記憶しておき、その設定情報に係るオーディオ再生装置に再接続する際にその設定情報を読み出してイコライズ設定を行う構成を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4298522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、新たなオーディオ再生装置に携帯端末を接続する場合には、所望の音声出力強度の周波数特性を満たすまでイコライジング機能の調整を行い、イコライズの設定情報を保存する必要が生じ、調整などの手間がかかる。
また、車内空間における音声出力強度の周波数特性は、オーディオ再生装置、携帯端末の種類のみならず、車内のスピーカの位置や車内空間構造によっても異なる。このため、スピーカ位置などを変更したり、異なる車種の車にオーディオ再生装置を移設した場合には、保存した設定情報に基づいてイコライズ処理しても所望の周波数特性を得ることができない虞がある。
また、再調整を省略するために、スピーカ位置、車種等の情報も含む全ての設定情報をオーディオ再生装置又は携帯端末で記憶する構成とすると、設定情報の管理が複雑化する虞がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、所望の音声出力強度の周波数特性を有するオーディオ再生環境を容易に構築することができ、ユーザが良好な音声を聴取できるオーディオ再生システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る携帯端末は、
予め出力強度の周波数分布が把握されている基準データ及びオーディオデータを含む音声再生用データを外部のオーディオ再生装置に送信するデータ送信手段と、
前記オーディオ再生装置が、前記音声再生用データのうち前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音手段と、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析手段と、
前記周波数解析手段により得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成手段とを有し、
前記データ送信手段は、前記音声再生用データのうち、オーディオデータを送信する際には、前記周波数パターンデータ生成手段で生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整して送信する、
ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第2の観点に係るオーディオデータ再生システムは、
前記本発明の第1の観点に係る携帯端末と、
前記携帯端末から送信された音声再生用データを受信して、前記音声再生用データを再生し音声信号を出力するオーディオ再生装置と、
を有する。
【0009】
また、本発明の第3の観点に係るオーディオデータ再生方法は、
予め出力強度の周波数特性が把握されている基準データを外部のオーディオ再生装置に送信する基準データ送信ステップと、
前記オーディオ再生装置が前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音ステップと、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析ステップと、
前記周波数解析ステップで得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成ステップと、
前記周波数パターンデータ生成ステップで生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整したデータを送信するオーディオデータ送信ステップと、
前記オーディオデータ送信ステップで送信されたデータを、前記オーディオ再生装置が受信し再生するオーディオデータ再生ステップと、
を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第4の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
予め出力強度の周波数特性が把握されている基準データを外部のオーディオ再生装置に送信する基準データ送信手順と、
前記オーディオ再生装置が前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音手順と、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析手順と、
前記周波数解析手順で得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成手順と、
前記周波数パターンデータ生成手順で生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整したデータを前記オーディオ再生装置に送信するオーディオデータ送信手順と、
を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、所望の音声出力強度の周波数特性を有するオーディオ再生環境を容易に構築することができ、ユーザが良好な音声を聴取することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末の内部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るオーディオ再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】オーディオ再生システムの動作を説明するための機能ブロック図である。
【図4】イコライズパターン最適化処理を示すフローチャートである。
【図5】イコライズパターン最適化処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態1について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
実施形態1に係る携帯端末10は、内蔵する記憶部に保存されたオーディオデータや、各種記録媒体に記録されたオーディオデータを再生する機能、及び、他の通信機器とオーディオデータを含む情報データを送受信する通信機能を有する情報処理端末である。オーディオ再生専用端末であってもよく、オーディオ機能を有する携帯電話やPC(Personal Computer)等であってもよい。
【0015】
携帯端末10は、図1に示すように、制御部101、メモリ102、記憶部103、オーディオデータ処理部104、通信部105、表示部106、操作部107、音声処理部108、マイク109を備える。
【0016】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置等から構成され、携帯端末10の各部を制御すると共に、記憶部103に記憶されている各種プログラムを実行することにより、オーディオ再生機能、オーディオデータ送信機能、自動イコライズ設定機能等の携帯端末10の有する機能を実現する。
【0017】
メモリ102は、ワーク領域を有する内部メモリで、DRAM (Direct Random Access Memory) 、SDRAM (Synchronous DRAM) 等から構成されており、記憶部103に記憶されているデータを読み出して処理をするために、それらのデータを一時記憶する。
【0018】
記憶部103は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の半導体メモリから構成され、オーディオデータ、ホワイトノイズデータ、イコライズ用のパターンデータを記憶する。これらの記憶されたデータはユーザの操作や制御部101の制御により書き換え可能な構成である。
また、記憶部103は、オーディオ再生機能、オーディオデータ送信機能、自動イコライズ設定機能等の携帯端末10が有する機能を実現するアプリケーションのプログラム等も記憶する。
【0019】
オーディオデータ処理部104は、各種演算を行う論理回路又は演算装置等から構成され、制御部101からの制御信号に従い、記憶部103から読み出したオーディオデータの復号、イコライズ等のデータ処理を行い、得られたデータを通信部105に出力する。なお、オーディオデータ処理部104は制御部101の一部として組み込まれていても良い。
【0020】
通信部105は、所定の通信方式にて、無線基地局、他の通信端末装置、情報処理装置、オーディオ再生装置等とデータの送受信を行う。通信部105は、例えば、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、有線LAN、USB等の各種通信方式に従った通信を行う。複数の通信方式の通信が可能な構成にしてもよい。なお、携帯端末10がオーディオ機能を有する携帯電話等であった場合には、基地局と通話信号、電子メールデータ、ネットワークデータ等の送受信を行う通信部も別途備える。
【0021】
表示部106は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro -Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスから構成され、画像、図形、文字、記号などの情報表示出力を行う。
表示部106には、オーディオデータダウンロード機能、オーディオ再生機能、オーディオデータ送信機能等の各種機能の操作画面を表示したり、再生中のオーディオデータに関する情報を表示する。
【0022】
操作部107は、方向キー/決定キー、テンキー、ファンクションキー等の各種のキーボタンやダイヤル等から構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に係る信号を制御部101に送出する。操作部107はユーザから、例えば、携帯端末10の電源ON/OFF操作、オーディオデータの選択、再生、送信、のための入力操作等を受け付ける。
【0023】
音声処理部108は、マイク109で拾音された音声信号の処理、解析を行う。本実施形態においては、後述するオーディオ再生装置20の出力音声をマイク109で拾音して、音声信号を周波数解析する。
【0024】
実施形態1に係るオーディオ再生装置20は、少なくともオーディオ再生機能及び通信機能を有し、自動車内等に搭載されるオーディオ機器である。オーディオ再生装置20は、内蔵する記憶部に保存されたオーディオデータや、各種記録媒体に記録されたオーディオデータを再生出力する機能、及び、他の通信機器から送信されるオーディオデータを受信し再生する機能を有する。
【0025】
オーディオ再生装置20は、図2に示すように、制御部201、メモリ202、通信部203、表示部204、操作部205、オーディオ再生部206、スピーカ207を備える。
【0026】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置等から構成され、オーディオ再生装置20の各部を制御すると共に、メモリ202に記憶されている各種プログラムを実行することにより、オーディオデータ受信機能、オーディオ再生機能、その他のオーディオ再生装置20の有する機能を実現する。
【0027】
メモリ202は、ワーク領域を有する内部メモリで、DRAM (Direct Random Access Memory) 、SDRAM (Synchronous DRAM) などから構成されており、通信部203を介して受信したオーディオデータ等を再生のため一時記憶する。
【0028】
通信部203は、所定の通信方式にて携帯端末10から送信されるオーディオデータの受信を行う。通信部203は、例えば、Bluetooth、無線LAN、有線LAN、USB等の各種通信方式に従った通信を行う。複数の通信方式の通信が可能な構成にしてもよい。
【0029】
表示部204は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro -Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスから構成され、画像、図形、文字、記号などの情報表示出力を行う。
表示部204には、再生中のオーディオデータに関する情報等を表示する。
【0030】
操作部205は、方向キー/決定キー、テンキー、ファンクションキー等の各種のキーボタンやダイヤル等から構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に係る信号を制御部201に送出する。操作部205はユーザから、例えば、当該オーディオ再生装置20の電源ON/OFF操作、オーディオデータの選択、再生のための入力操作等を受け付ける。
【0031】
オーディオ再生部206は、オーディオデータ信号をアナログ信号に変換し、増幅してスピーカ207に出力する。
【0032】
スピーカ207は、当該オーディオ再生装置が自動車内に搭載されるものであった場合、車内の任意の場所に設置され、複数のスピーカから構成されても良い。
【0033】
次に、以上のように構成された携帯端末10とオーディオ再生装置20から構成されるオーディオ再生システム1による自動イコライズ設定機能の動作を、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、携帯端末10及びオーディオ再生装置20の各構成部が実現する各機能のうち、自動イコライズ設定機能を実現する機能部のみを抽出して示した機能ブロック図である。また、図4は、携帯端末10の制御部101が実行するイコライズパターン最適化処理を示すフローチャートである。
【0034】
図3に示すように、携帯端末10のオーディオデータ処理部104は、オーディオデータ読み出し部1041、オーディオデータデコード部1042、イコライズ部1043の各機能部を有する。
【0035】
オーディオデータ読み出し部1041は記憶部103に格納されているオーディオデータ、ホワイトノイズデータ等を再生処理のため読み込んで、メモリ102に一時保存する。オーディオデータデコード部1042は、メモリ102に一時保存されたデータを復号化する。イコライズ部1043は、記憶部103に格納されているイコライズパターンデータを読み込み、そのパターンデータを用いてオーディオデータデコード部1042で復号化されたオーディオデータをイコライズ処理する。
【0036】
イコライズパターンデータとは、音声信号の出力強度に乗じる乗数の周波数特性を示す周波数パターンデータである。この周波数パターンデータを用いてイコライズ処理を行ったオーディオデータは、もとのオーディオデータに基づく音声信号の各周波数における出力強度に、イコライズパターンデータの当該周波数における乗数を乗じた出力強度で表される周波数特性を有することとなる。
【0037】
携帯端末10の通信部105は、データ送信部1051を有する。
データ送信部1051は、オーディオデータをイコライズ部1043でイコライズ処理したデータを送信する。このデータ送信に係る通信方式は、オーディオ再生装置20のデータ受信部に適合した任意の通信方式であり、Bluetoothなどが選択される。
【0038】
携帯端末10の音声処理部108はイコライズパターン修正部1081を有する。
イコライズパターン修正部1081は、オーディオ再生装置20の出力音声をマイク109で拾音した音声信号を周波数解析する。そして、その結果に基づいて、記憶部103に格納されているイコライズパターンデータを修正する。
【0039】
オーディオ再生装置20の通信部203は、データ受信部2031を有する。
データ受信部2031は、携帯端末10のデータ送信部1051より送信されたデータを受信する。このデータ受信に係る通信方式は、携帯端末10のデータ送信部1051に適合した任意の通信方式であり、Bluetooth等が選択される。
【0040】
次に、イコライズパターン最適化処理の動作の詳細を、図4のフローチャートに従って説明する。
【0041】
まず、携帯端末10は車内に設置する。携帯端末10の音声処理部108で得られる音声信号の周波数特性は、マイク109の位置、すなわち携帯端末10の設置位置に依存するため、設置位置を予め決めて本実施形態の処理を行う。設置位置は、ユーザが決める任意の場所で良いが、オーディオ信号を聴取する主たる聴取者が座る位置が望ましい。例えば、運転席や助手席のヘッドレスト付近等が挙げられる。
【0042】
制御部101が出力する制御信号に基づいて、オーディオデータ処理部104の各機能部は、オーディオデータに各処理を施す。まず、オーディオデータ読み出し部1041は、記憶部103に格納されているホワイトノイズデータを読み出して、オーディオデータデコード部に出力し、オーディオデータデコード部1042は、入力されたホワイトノイズデータを復号化して、イコライズ部1043に出力する(S102)。ここで、ホワイトノイズデータはある一定の周波数帯域内の周波数において、略一定の出力強度を有しているデータである。
【0043】
次に、イコライズ部1043は、記憶部103に格納されているイコライズパターンデータを読み出し、当該イコライズパターンデータを用いて、入力されたホワイトノイズの復号データにイコライズ処理を施す。(S103)。
なお、イコライズパターンデータの修正処理を始める前の、パターンデータの初期値は周波数依存性のない、一定の乗数を示すものとする。つまり、初回のイコライズ処理は、復号データの周波数特性を変更するものではなく、概ね無処理であると言える。
【0044】
イコライズ処理は、例えば以下の処理を行う。
まず、ホワイトノイズの復号データを高速フーリエ変換し、出力強度の周波数分布を示すデータに変換する。このデータに、イコライズパターンデータに示される各周波数の乗数を乗じる。
ここで、ある一定の周波数帯域内の周波数において、略一定の出力強度を有していたホワイトノイズデータは、イコライズパターンデータに示される乗数の周波数依存性に相当する周波数分布を有することとなる。
そして、得られた出力強度の周波数分布を示すデータを高速逆フーリエ変換し、時系列のデータを算出する。
【0045】
このようなイコライズ処理を施されたデータはデータ送信部1051に出力される。
データ送信部1051に入力されたデータはBluetooth等の通信方式に従い送信される(S104)。
【0046】
オーディオ再生装置20のデータ受信部2031は、携帯端末10のデータ送信部1051より出力されたデータ信号を受信し、オーディオ再生部206に出力する。
オーディオ再生部206においては、入力されたデータをD/A変換し、増幅等してスピーカ207に出力する。ここで、オーディオデータ信号がステレオ信号又はサラウンド信号であった場合は、各チャネルの信号毎に増幅等の処理を行う。
【0047】
スピーカ207は、入力されたアナログ信号を出力する。オーディオデータがステレオ信号又はサラウンド信号であった場合は、各々のチャネルに対応するスピーカそれぞれから出力する。
携帯端末10のマイク109は、オーディオ再生装置20のスピーカ207が出力する音声信号を拾音して、音声処理部108に出力する。
【0048】
制御部101が出力する制御信号に基づき、音声処理部108のイコライズパターン修正部1081は、マイク109が拾音した音声信号の周波数解析を行う(S105)。ここで、周波数解析のタイミングは、オーディオ再生装置20がホワイトデータに基づく音声信号を出力するタイミングに合わせて行う。
【0049】
周波数解析の結果得られた出力強度の周波数分布と、目標とする出力強度の周波数特性を照らし合わせる。これらの差分に基づいてイコライズパターンデータを修正する。ここで、目標とする出力強度の周波数特性とは、一定の周波数帯域における、各周波数の出力強度の目標値又は目標値の範囲を示す特性である。
例えば、ある一定の周波数帯域内において略一定の出力強度を有すること、すなわち各周波数における出力強度の最大値と最小値の差(p−p値)が所定の閾値Pthより小さいことを目標とした場合を考える。p−p値がPthより大きい場合には(S106:No)、出力強度が突出して大きい周波数のイコライズパターンデータの乗数を減少させ、出力強度が突出して小さい周波数のイコライズパターンデータの乗数を増加させるなどして、イコライズパターンデータを修正する(S107)。
【0050】
一方、p−p値がPthより小さい場合には(S106:Yes)、出力強度が一定の周波数帯域内において略一定と考えられるため、イコライズパターン最適化処理を終了する。
【0051】
このようにして修正したイコライズパターンデータを記憶部103に記録して、イコライズパターンデータの更新を行う。
なお、前述したように、イコライズパターンデータの初期値は、周波数依存性のない一定の乗数を示すデータであるとしたため、初回のイコライズパターン修正部1081の処理はイコライズパターンデータの生成処理と言える。
【0052】
以上説明した一連の処理(S101〜S107)を、イコライズパターン修正部1081の周波数解析で得られる出力強度の周波数分布が目標とする周波数特性となるまで繰り返し実行する。
前述の略一定の出力強度を有することを目標とした場合には、当該周波数帯域内におけるp−p値がPth以下に収束するまで一連の処理を繰り返し実行する。
【0053】
図4のフローチャートにおいて、nは自然数であり、イコライズパターンデータの修正回数を示す。修正処理を行う毎にnを1増加させ、上限値nまで繰り返す(S108、S109)。上限値nの設定により無限処理になるのを回避することができる。
【0054】
以上述べたイコライズパターンデータの修正手順の一例を、図5に示す各部の出力データ等の周波数特性を参照して具体的に説明する。
【0055】
ステップS102で、オーディオデータ読み出し部1041が読み出したホワイトノイズデータを、オーディオデータデコード部1042でデコード(復号)する。この復号データは、出力強度の周波数分布が図5(a)に示すように、所定の周波数帯域において略一定となっている。
【0056】
イコライズ部1043がステップS103で記憶部103から読み出すパターンデータは、各周波数における乗数が図5(b)のようになっているとする。なお、前述したようにイコライズパターンデータの初期値は所定の周波数帯域に置いて一定値としているため、図5(b)に示すイコライズパターンデータは、既に1回以上修正されたパターンデータである。
【0057】
ステップS103では、図5(b)に示されたイコライズパターンデータを用いてイコライズ処理を行う。イコライズ処理を施した信号の出力強度の周波数分布は図5(c)のようになる。
つまり、出力強度の周波数分布が略一定のホワイトノイズデータに図5(b)に示されたパターンデータの乗数を乗じたため、イコライズ部1043の出力強度の周波数分布は、イコライズパターンデータと略同一の周波数特性を有することとなる。
【0058】
図5(c)に示す周波数特性を有するイコライズ部の出力は、データ送信部1051から出力される(S104)。その出力信号を受信したデータに基づいてオーディオ再生装置20は、音声信号を再生出力する。オーディオ再生装置20から出力された音声信号を、携帯端末10のマイク109で拾音し、その音声信号をイコライズパターン修正部1081で周波数解析する(S105)。
【0059】
ここで得られた音声信号の周波数分布が図5(d)のようになっていたとする。この周波数分布は、オーディオ再生装置20のオーディオ再生部の入出力特性や、オーディオ再生装置20が設置された自動車内の音響空間等の影響を受けた周波数特性となっている。
【0060】
イコライズパターン修正部1081に入力された音声信号を周波数解析して得られた周波数分布は、略一定となることを目標としている。よって、図5(d)における高周波領域Aの乗数を減少させ、低周波領域Bの乗数を増加させたイコライズパターンデータに修正する。このようにして修正されたイコライズパターンデータを図5(e)に示す。
そして、得られたイコライズパターンデータを記憶部103に保存する。
【0061】
このように、音声処理部108で得られる周波数分布が目標となる周波数特性となるように、イコライズパターン修正手順を繰り返すことにより、イコライズパターンデータの最適化を図ることができる。
【0062】
最適化したイコライズパターンデータは記憶部103に記憶しておく。そして、オーディオデータを再生する際には、記憶部103に記憶されているイコライズパターンデータを用いて、再生するオーディオデータをイコライズ処理して、オーディオ再生装置20に送信し、オーディオ再生装置20によりオーディオ再生する。このようにすることで、その自動車内の音響環境において目標とする周波数特性を有する音声を聴くことができる。
【0063】
以上説明したように、本実施の形態においては、携帯端末10よりホワイトノイズデータをオーディオ再生装置20に送信し、オーディオ再生装置20が受信したホワイトノイズデータを再生し出力した音声信号の周波数分布に基づいて、イコライズパターンデータと最適化することとした。これにより、オーディオ再生装置の機種、スピーカ設置位置、音響空間構造に応じて、所望の音声出力強度の周波数特性を有するオーディオ再生環境を容易に構築できる。
【0064】
このように本発明は、携帯端末よりホワイトノイズデータをオーディオ再生装置に送信し、オーディオ再生装置が、受信したホワイトノイズデータを再生し出力した音声信号の周波数分布に基づいて、イコライズパターンデータを最適化し、その最適化されたイコライズパターンデータを用いて、オーディオデータを再生することとした。これにより、如何なるスピーカ位置、音響空間構造、オーディオ再生装置の機能であっても、最適なオーディオ再生環境を容易に構築できる。また、このオーディオ再生環境構築において、アナライザ等の専用の測定器を必要とせず周波数特性の調整が可能となり、周波数特性の調整に対するノウハウ・技能がなくても、調整が容易に実施できる。また、周波数特性の調整を携帯端末で実施するため、車載のオーディオ再生装置の機能によらず調整が実施できる。このため、オーディオ再生環境を容易に最適化することが可能となる。
【0065】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
【0066】
例えば、イコライズパターン修正部1081で得られる音声信号の出力強度の周波数分布が略一定となるようにイコライズパターンデータを修正するとしたが、例えば、低周波数の音量を上げるなど、ユーザの好みに応じて任意の周波数特性を目指すようなパターン修正を行っても良い。
この場合、イコライズパターン修正部1081で得られる周波数分布と、所望する周波数特性との差分を算出し、記憶部103に格納されているイコライズパターンデータに対して、周波数特性との差分を補うパターンに修正する。ここで、パターン修正による周波数分布の過剰変化を抑制するために、周波数特性との差分を任意の割合で補うパターンに修正してもよい。
このようなパターン修正を行うことにより、ユーザの好み等に適合した音響環境を容易に構築することができる。
【0067】
また、イコライズパターンデータを修正するために、ホワイトノイズデータに基づく音声信号を携帯端末10からオーディオ再生装置20に送信する構成としたが、私用するデータはホワイトノイズデータに限定されず、予め周波数特性が明確に把握されている任意のデータを基準データとして用いることができる。
この場合、その基準データをデコード、イコライズ処理してオーディオ再生装置20に送信し、オーディオ再生装置20の出力音声信号を周波数解析した結果が、当該基準データと同様の周波数特性を有することを目標に、イコライズパターンデータの修正を行う。この場合も、ユーザの好みに応じて基準データに対して一定の傾向を有する周波数特性を有することを目標に、パターン修正を行っても良い。
【0068】
また、イコライズパターンデータの修正処理を始める前の、パターンデータの初期値は周波数特性が一定のものとしたが、ユーザが予め任意の周波数特性を設定できるようにしても良い。このような構成とすることにより、最適なパターンデータの周波数特性の傾向がある程度わかっている場合に、その傾向に沿った周波数特性を初期値とすることで、より迅速かつ確実に最適なイコライズパターンデータを得ることができる。
【0069】
また、上記実施の形態においては、オーディオ再生装置20はオーディオデータを一時記憶するメモリを備える構成としたが、オーディオ再生装置20は別途記憶部を有していても良い。その場合、受信したオーディオデータを記憶部に保存し、再生時に保存したデータを読み出し再生することも可能であり、ユーザが所望する任意のタイミングでオーディオデータを再生したり、繰り返し再生することもできる。また、オーディオ再生装置20の記憶部には、制御部201で実行されるプログラム等を記憶しておいても良い。
【0070】
また、オーディオ再生部206は固有のイコライズパターンデータやユーザが設定したイコライズパターンデータを有した独自のイコライジング機能を有しても良い。
この場合、上記実施形態で述べた携帯端末10におけるイコライズパターンデータ最適化処理は、オーディオ再生部206のイコライズ処理の影響も含んで最適化を行うことができる。
【0071】
また、上記実施形態の携帯端末10が実行したプログラムを、既存の携帯オーディオプレーヤや携帯電話を制御するコンピュータにインストールすることで、当該携帯オーディオプレーヤ等を本発明に係る携帯端末として機能させることも可能である。
【0072】
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、携帯電話網やインターネット等の通信ネットワークを介して配布してもよい。
【0073】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0074】
(付記1)
予め出力強度の周波数分布が把握されている基準データ及びオーディオデータを含む音声再生用データを外部のオーディオ再生装置に送信するデータ送信手段と、
前記オーディオ再生装置が、前記音声再生用データのうち前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音手段と、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析手段と、
前記周波数解析手段により得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成手段とを有し、
前記データ送信手段は、前記音声再生用データのうち、オーディオデータを送信する際には、前記周波数パターンデータ生成手段で生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整して送信する、
ことを特徴とする携帯端末。
【0075】
(付記2)
前記基準データの出力強度の周波数分布と、前記予め定めた周波数特性が略一致していることを特徴とする付記1に記載の携帯端末。
【0076】
(付記3)
前記基準データはホワイトノイズデータであることを特徴とする付記1又は2に記載の携帯端末。
【0077】
(付記4)
前記データ送信手段は、前記周波数パターンデータ生成手段で生成された周波数パターンデータを用いて、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整した調整データを前記オーディオ再生装置に送信し、
前記音声拾音手段は、前記オーディオ再生装置が前記調整データを再生し出力した音声信号を拾音し、
前記周波数解析手段は、前記拾音した音声信号を周波数解析し、
前記周波数パターンデータ生成手段は、前記周波数解析手段により得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を表す周波数パターンデータを修正する、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の携帯端末。
【0078】
(付記5)
前記周波数パターンデータ生成手段は、前記周波数パターンデータの修正を有限回数繰り返すことを特徴とする付記4に記載の携帯端末。
【0079】
(付記6)
付記1乃至5の何れかに記載の携帯端末と、
前記携帯端末から送信された音声再生用データを受信して、前記音声再生用データを再生し音声信号を出力するオーディオ再生装置と、
を有するオーディオデータ再生システム。
【0080】
(付記7)
予め出力強度の周波数特性が把握されている基準データを外部のオーディオ再生装置に送信する基準データ送信ステップと、
前記オーディオ再生装置が前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音ステップと、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析ステップと、
前記周波数解析ステップで得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成ステップと、
前記周波数パターンデータ生成ステップで生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整したデータを送信するオーディオデータ送信ステップと、
前記オーディオデータ送信ステップで送信されたデータを、前記オーディオ再生装置が受信し再生するオーディオデータ再生ステップと、
を有することを特徴とするオーディオデータ再生方法。
【0081】
(付記8)
コンピュータに、
予め出力強度の周波数特性が把握されている基準データを外部のオーディオ再生装置に送信する基準データ送信手順と、
前記オーディオ再生装置が前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音手順と、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析手順と、
前記周波数解析手順で得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成手順と、
前記周波数パターンデータ生成手順で生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整したデータを前記オーディオ再生装置に送信するオーディオデータ送信手順と、
を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0082】
1 オーディオ再生システム
10 携帯端末
20 オーディオ再生装置
101 制御部
102 メモリ
103 記憶部
104 オーディオデータ処理部
105 通信部
106 表示部
107 操作部
108 音声処理部
109 マイク
201 制御部
202 メモリ
203 通信部
204 表示部
205 操作部
206 オーディオ再生部
207 スピーカ
1041 オーディオデータ呼び出し部
1042 オーディオデータデコード部
1043 イコライズ部
1051 データ送信部
1081 イコライズパターン修正部
2031 データ受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め出力強度の周波数分布が把握されている基準データ及びオーディオデータを含む音声再生用データを外部のオーディオ再生装置に送信するデータ送信手段と、
前記オーディオ再生装置が、前記音声再生用データのうち前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音手段と、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析手段と、
前記周波数解析手段により得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成手段とを有し、
前記データ送信手段は、前記音声再生用データのうち、オーディオデータを送信する際には、前記周波数パターンデータ生成手段で生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整して送信する、
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記基準データの出力強度の周波数分布と、前記予め定めた周波数特性が略一致していることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記基準データはホワイトノイズデータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記データ送信手段は、前記周波数パターンデータ生成手段で生成された周波数パターンデータを用いて、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整した調整データを前記オーディオ再生装置に送信し、
前記音声拾音手段は、前記オーディオ再生装置が前記調整データを再生し出力した音声信号を拾音し、
前記周波数解析手段は、前記拾音した音声信号を周波数解析し、
前記周波数パターンデータ生成手段は、前記周波数解析手段により得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を表す周波数パターンデータを修正する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項5】
前記周波数パターンデータ生成手段は、前記周波数パターンデータの修正を有限回数繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の携帯端末。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかに記載の携帯端末と、
前記携帯端末から送信された音声再生用データを受信して、前記音声再生用データを再生し音声信号を出力するオーディオ再生装置と、
を有するオーディオデータ再生システム。
【請求項7】
予め出力強度の周波数特性が把握されている基準データを外部のオーディオ再生装置に送信する基準データ送信ステップと、
前記オーディオ再生装置が前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音ステップと、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析ステップと、
前記周波数解析ステップで得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成ステップと、
前記周波数パターンデータ生成ステップで生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整したデータを送信するオーディオデータ送信ステップと、
前記オーディオデータ送信ステップで送信されたデータを、前記オーディオ再生装置が受信し再生するオーディオデータ再生ステップと、
を有することを特徴とするオーディオデータ再生方法。
【請求項8】
コンピュータに、
予め出力強度の周波数特性が把握されている基準データを外部のオーディオ再生装置に送信する基準データ送信手順と、
前記オーディオ再生装置が前記基準データを再生し音声信号を出力した場合に、出力された音声信号を拾音する音声拾音手順と、
前記拾音した音声信号を周波数解析する周波数解析手順と、
前記周波数解析手順で得られた前記音声信号の出力強度の周波数分布と予め定めた周波数特性との差を縮減するように、前記基準データの各周波数における出力強度を増減調整する調整値を算出し、前記調整値から構成される周波数パターンデータを生成する周波数パターンデータ生成手順と、
前記周波数パターンデータ生成手順で生成された周波数パターンデータを用いて、オーディオデータの各周波数における出力強度を増減調整したデータを前記オーディオ再生装置に送信するオーディオデータ送信手順と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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