携帯端末装置
【課題】ユーザの興味を高めることができ、広告効果やゲーム効果の非常に高い携帯端末装置を提供する。
【解決手段】記憶部に記憶されている第1の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割する分割手段と、分割した分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させ、回転した各分割画像を画像表示部に表示する初期回転手段と、各分割画像の現在の回転角度を記憶部に記憶する手段と、画像表示部における複数の領域のうち、タッチされた領域における分割画像を所定角度だけ回転させて画像表示部に表示するタッチ回転手段と、記憶部に記憶されている各分割画像の回転角度から、全ての分割画像の回転角度がゼロとなったと判別した際に、記憶部に記憶されている第2の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第2の壁紙画像を前記画像表示部に表示する手段とを備えている。
【解決手段】記憶部に記憶されている第1の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割する分割手段と、分割した分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させ、回転した各分割画像を画像表示部に表示する初期回転手段と、各分割画像の現在の回転角度を記憶部に記憶する手段と、画像表示部における複数の領域のうち、タッチされた領域における分割画像を所定角度だけ回転させて画像表示部に表示するタッチ回転手段と、記憶部に記憶されている各分割画像の回転角度から、全ての分割画像の回転角度がゼロとなったと判別した際に、記憶部に記憶されている第2の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第2の壁紙画像を前記画像表示部に表示する手段とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、及びスマートフォン等の携帯端末を用いて電子広告やゲームを行う携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子広告を行う携帯端末装置として、例えば特許文献1には、広告を表示するための表示部と、広告情報を受信するための通信機能とを持ち、通信機能を用いて、広告情報を受信し、リアルタイムで表示したり、記憶部へ記憶して、記憶部から読み出して表示したりする電話端末機器が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、広告表示プログラム取得要求を行うことにより広告業者サーバから広告情報付き広告表示プログラムを取得し、取得した広告表示プログラムを実行することにより背面表示部に広告情報を表示する携帯端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−165028号公報
【特許文献2】特開2005−073114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の電子広告を行う携帯端末装置は、いずれも、サーバからダウンロードされた情報に基づく広告画像を、例えば携帯電話の表示部に一方的に表示するものであるため、操作者はこの表示部に表示された広告画像をそのまま受動的に受けるのみとなることから、その広告画像に対してさほど興味がわかない状態で表示を終了してしまう可能性が高かった。従って、従来の電子広告を行う携帯端末装置は、広告効果がさほど高いものではなかった。
【0006】
従って本発明の目的は、操作者の興味を高めることができ、広告効果の非常に高い電子広告やゲームが行える携帯端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、携帯端末装置は、タッチ位置検出機能を有すると共に画像を表示可能な画像表示部と、第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を少なくとも記憶する記憶部と、通信網を介してサーバと通信可能な送受信部と、情報処理手段とを備えている。この情報処理手段は、記憶部に記憶されている第1の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割する分割手段と、分割した分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させ、回転した各分割画像を画像表示部に表示する初期回転手段と、各分割画像の現在の回転角度を記憶部に記憶する手段と、画像表示部における複数の領域のうち、タッチされた領域における分割画像を所定角度だけ回転させて画像表示部に表示するタッチ回転手段と、記憶部に記憶されている各分割画像の回転角度から、全ての分割画像の回転角度がゼロとなったと判別した際に、記憶部に記憶されている第2の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第2の壁紙画像を前記画像表示部に表示する手段とを備えている。
【0008】
記憶部から読出した第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割し、分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させて表示する。操作者がタッチした分割画像を所定角度だけ回転させ、全ての分割画像の回転角度がゼロとなった際に第2の壁紙画像を表示する。第1の壁紙画像についての分割画像をランダムに回転させておき、タッチ毎にタッチされた分割画像を所定角度回転させることにより、全分割画像の回転角度がそろい、分割前の第1の壁紙画像に対応した画像が得られるまでこの操作を行うことができる。全分割画像の回転角度がそろったら、例えばデジタル広告画像やゲーム完了情報である第2の壁紙画像の表示が行われる。このように、全分割画像の回転角度がそろうまで、ジグソーパズルのようなゲーム感覚の操作が可能であるため、操作者の興味を高めることができ、非常に高い広告効果やゲーム効果を得ることが可能となる。デジタル広告画像やゲーム完了情報である第2の壁紙画像として、操作者の期待する画像や予期しない驚きの画像を用いることにより、操作者の興味をさらに高めることができる。
【0009】
送受信部は、第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を、通信網を介して、サーバからダウンロードするように構成されていることが好ましい。
【0010】
分割手段は読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の正方形領域の画像に分割する手段であり、初期回転手段及びタッチ回転手段は90度(°)の単位で分割画像を回転させる手段であることも好ましい。
【0011】
第2の壁紙画像情報がデジタル広告情報又はゲーム完了情報であり、情報処理手段は画像表示部に表示された第2の壁紙画像がタッチされた際に送受信部及び通信網を介して所定のサイトに接続する手段をさらに備えていることも好ましい。
【0012】
第2の壁紙画像情報が、分割される複数の領域の数に応じた異なる画像であることも好ましい。
【0013】
分割される複数の領域の数が、変更可能に設定されていることも好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、全分割画像の回転角度がそろうまで、ジグソーパズルのようなゲーム感覚の操作が可能であるため、操作者の興味を高めることができ、非常に高い広告効果やゲーム効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の携帯端末装置の一実施形態における電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態における携帯端末装置の処理の基本的流れを概略的に示すフローチャートである。
【図3】図1の実施形態における携帯端末装置のアプリケーションダウンロード処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図4】図1の実施形態における携帯端末装置のアプリケーション選択処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図5】図1の実施形態における携帯端末装置のアプリケーション開始処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図6】図1の実施形態における携帯端末装置の第1のアプリケーション処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図7】図1の実施形態における携帯端末装置の第2のアプリケーション処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図8】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図9】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図10】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図11】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図12】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図13】図1の実施形態の変更態様における携帯端末装置のアプリケーションの画像分割数設定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明の携帯端末装置の一実施形態における電気的構成を概略的に示している。
【0017】
同図において、10は携帯電話機であり、この携帯電話機10は図示しない無線電話回線を介して、さらに、図示しないインターネット網を介して電子広告業者又はゲーム提供業者のサーバと、有料ダウンロードサイトや会員制サイト等のwebサイトとに接続可能に構成されている。
【0018】
携帯電話機10には、液晶パネルによる画像の表示部10aと、この表示部10a上に重畳されているタッチパネルのタッチ位置を検出するタッチパネルセンサ10bと、通常の携帯電話機の動作及び電子広告用のアプリケーションプログラムによる動作等を実行するマイクロプロセッサ10cと、電話回線及びインターネット網を介して電子広告業者又はゲーム提供業者のサーバやwebサイトに接続しデータの送受信を行う無線送受信部10dと、アプリケーションプログラムの動作時に必要となるパラメータ等のデータを一時的に保存するメモリ10eと、ダウンロードされたアプリケーションプログラムや、上述したパラメータ等のデータを保存するアプリケーション及びデータ記憶部10fと、例えばデータフォルダから構成されており、画像データを保存する画像データ記憶部10gとが少なくとも備えられている。なお、携帯電話機10には、通常の携帯電話機に設けられているその他の要素も備えられているが、本明細書において、詳しい説明は省略する。
【0019】
図2は本実施形態における携帯端末装置の処理の基本的流れを概略的に示しており、図3〜図7はその各処理の詳細な流れを概略的に示している。以下、これらの図を用いて、本実施形態の携帯電話装置が電子広告動作を行う携帯電話装置であるとして説明を行う。もちろん、この携帯電話装置がゲーム動作を行う携帯電話装置であってもよい。後者の場合、デジタル広告情報に代えてゲーム完了情報が用いられる。
【0020】
図示しない電子広告業者のサーバには、電子広告用の複数のアプリケーションプログラムが初期状態で格納されており、携帯電話機10側からのアクセスによりダウンロードできるように構成されている。
【0021】
図2に示すように、まず、電子広告用のアプリケーションプログラムをサーバから携帯電話機10へダウンロードするためのアプリケーションダウンロード処理が実行される(ステップS1)。
【0022】
次いで、携帯電話機10にダウンロードされて格納されている複数のアプリケーションプログラムのうちのどのアプリケーションプログラムを実行するかを選択するアプリケーション選択処理が実行される(ステップS2)。
【0023】
次いで、電子広告用のアプリケーションプログラムの処理を開始するための、第1の壁紙画像の準備を行うアプリケーション開始処理が実行される(ステップS3)。
【0024】
次いで、第1の壁紙画像に関する第1のアプリケーション処理が実行される(ステップS4)。
【0025】
その後、第2の壁紙画像に関する第2のアプリケーション処理が実行される(ステップS5)。
【0026】
以下、ステップS1〜S5の各処理の内容を詳細に説明する。
【0027】
図3に示すように、ステップS1のアプリケーションダウンロード処理においては、まず、操作者が携帯電話機10のアプリケーションダウンロード機能を操作することにより、所望の電子広告用アプリケーションプログラムがサーバから携帯電話機10にダウンロードされる(ステップS11)。
【0028】
このように無線送受信部10dを介してダウンロードされた電子広告用アプリケーションプログラムはアプリケーション及びデータ記憶部10fに保存され、また、同じくダウンロードされた電子広告用アプリケーションプログラムに関する第1の壁紙画像データが、画像データ記憶部10gに保存される。さらに、その電子広告用アプリケーションプログラムのパラメータの初期値もアプリケーション及びデータ記憶部10fに保存される(ステップS12)。なお、このパラメータとしては、画像分割数情報、各分割画像の領域情報((x1、y1)−(x2、y2))、及び各分割画像の回転角度情報(0°、90°、180°、270°)等がある。画像分割数は各アプリケーションによってあらかじめ決められているが、図13を用いて後述するように、オプションとして操作者が設定することもできる。
【0029】
図4に示すように、ステップS2のアプリケーション選択処理においては、まず、携帯電話機10の表示部10aに、単数又は複数のアプリケーションの一覧画面がサムネイル表示される(ステップS21)。
【0030】
次いで、一覧画面のうち、電子広告用のアプリケーションプログラムのサムネイルがタッチされたかどうか判別される(ステップS22)。この判別は、タッチパネルセンサ10bによって行われる。即ち、表示部10a上に重畳されているタッチパネルに操作者がペンや指でタッチした場合に、タッチパネルセンサ10bからの電気信号からそのタッチ位置のXY座標を求め、求めたXY座標が電子広告用アプリケーションのサムネイルの領域内にあるかどうかが判別される。タッチ位置のXY座標は、実際には、タッチ位置のXY座標の集合の中心位置によって代表される。
【0031】
電子広告用アプリケーションのサムネイルがタッチされた場合(YESの場合)は、その電子広告用アプリケーションの実行が開始され(ステップS23)、他のサムネイルがタッチされた場合(NOの場合)は、対応するアプリケーションの実行が開始される(ステップS24)。
【0032】
図5に示すように、ステップS3のアプリケーション開始処理においては、まず、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されているパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS31)。
【0033】
次いで、画像データ記憶部10gに記憶されている第1の壁紙画像データに基づく第1の壁紙画像が、画像分割数に従った数の正方形の分割画像に分割される(ステップS32)。
【0034】
次いで、画像分割数分の乱数が発生せしめられる(ステップS33)。この乱数は各分割画像の回転角度の初期値を設定するものであり、回転角度の単位が90°の場合に、「0、1、2又は3」のいずれかとなる。例えば、画像分割数が「4」の場合、「0、1、2又は3」のいずれかである乱数が4つ発生されることとなる。
【0035】
次いで、1つの各分割画像の画像領域のXY座標(x1、y1)−(x2、y2)が計算され、メモリ10eに保存される(ステップS34)。
【0036】
次いで、1つの画像領域の分割画像について、発生した乱数に従った角度(90°×乱数)だけ、画像を回転させる(ステップS35)。例えば、乱数が「3」であれば、90°×3=270°だけ所定方向(例えば図にて反時計方向)に画像回転がなされる。
【0037】
次いで、この分割画像の回転角度がメモリ10eに一時的に保存される(ステップS36)。
【0038】
その後、全ての分割画像について、上述した回転処理が行われたか否かが判別され(ステップS37)、全ての分割画像について回転処理が行われていない場合(NOの場合)は、ステップS34へ戻って同様の回転処理が行われる。
【0039】
全ての分割画像について回転処理が行われた場合(YESの場合)は、その回転した状態の全ての分割画像を合わせた画像が壁紙として表示部10aに表示される(ステップS38)。
【0040】
次いで、メモリ10eに一時的に保存されているパラメータがアプリケーション及びデータ記憶部10fに移されて保存される(ステップS39)。
【0041】
図6に示すように、ステップS4の第1のアプリケーション処理においては、まず、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されている、分割画像の回転角度を含むパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS41)。
【0042】
次いで、このメモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、全ての分割画像に関する回転角度を読込む(ステップS42)。この回転角度は、後述する如く常に更新されているため、現在の各分割画像の回転角度となっている。
【0043】
次いで、全ての分割画像の回転角度が0°であるかどうかが判別される(ステップS43)。全ての分割画像の回転角度が0°である場合(YESの場合)、この第1のアプリケーション処理を終了し、次の第2のアプリケーション処理へ進む。
【0044】
全ての分割画像の回転角度が0°ではない場合(NOの場合)、いずれかの分割画像がタッチされたかどうか判別される(ステップS44)。この判別処理は、具体的には、表示部10a上に重畳されているタッチパネルに操作者がペンや指でタッチした場合に、タッチパネルセンサ10bからの電気信号からそのタッチ位置のXY座標を求め、求めたXY座標が分割画像のどの領域内にあるかどうかが判別される。タッチ位置のXY座標は、実際には、タッチ位置のXY座標の集合を含む最小の矩形を求め、その矩形の中心位置のXY座標を計算し、その座標をタッチされた代表点のXY座標とされる。
【0045】
分割画像がタッチされなかった場合(NOの場合)は、ステップS42へ戻って同様の処理が繰り返される。分割画像がタッチされた場合(YESの場合)、タッチされた分割画像が所定方向に単位角度だけ回転させる、例えば、本実施形態の場合には、反時計方向に90°だけ回転させる(ステップS45)。この回転処理は、具体的には、メモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、全ての分割画像の領域情報を読込み、タッチした代表点のXY座標が含まれる分割画像を選定し、選定した分割画像を反時計方向に90°回転させる。
【0046】
次いで、この回転させた後の分割画像の回転角度がメモリ10eに一時的に保存される(ステップS46)。
【0047】
次いで、回転した状態の全ての分割画像を合わせた画像が壁紙として表示部10aに表示される(ステップS47)。
【0048】
次いで、メモリ10eに一時的に保存されているパラメータがアプリケーション及びデータ記憶部10fに移されて保存される(ステップS48)。
【0049】
その後、ステップS42へ戻り、上述した処理が繰り返され、最終的に全ての分割画像の回転角度が0°となり、元の第1の壁紙画像となった時点でステップS4のこの第1のアプリケーション処理が終了され、第2のアプリケーション処理が開始される。
【0050】
図7に示すように、ステップS5の第2のアプリケーション処理においては、まず、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されている、分割画像の回転角度を含むパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS51)。
【0051】
次いで、このメモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、画像分割数が読込まれる(ステップS52)。
【0052】
次いで、第1の壁紙画像のデータが、画像データ記憶部10gに保存される(ステップS53)。
【0053】
次いで、デジタル広告画像である第2の壁紙画像のデータが、インターネット網、電話回線及び無線送受信部10dを介して電子広告業者のサーバからダウンロードされ画像データ記憶部10gに保存される(ステップS54)。この場合、ダウンロードされる第2の壁紙画像の枚数を画像分割数に応じて切り替えるように設定されていてもよい。これは、画像分割数に従ってパズルの難易度が相違してくることから、難易度が高い分割画像を完成した際には、より多くの枚数の第2の壁紙画像を提供するようにしたものである。例えば、提供される第2の壁紙画像の枚数を画像分割数に等しくするように構成してもよい。
【0054】
次いで、ダウンロードされた第2の壁紙画像のデータが、画像データ記憶部10gに保存される(ステップS55)。
【0055】
次いで、保存された第2の壁紙画像データが読出されその第2の壁紙画像が、全ての画像の最前面に位置するように、表示部10aに表示される(ステップS56)。
【0056】
その後、表示された第2の壁紙画像がタッチされたかどうか判別される(ステップS57)。
【0057】
タッチパネルに操作者がペンや指でタッチすることにより、表示された第2の壁紙画像がタッチされた場合(YESの場合)、無線送受信部10d、電話回線及びインターネット網を介して、有料ダウンロードサイトや会員制サイト等のwebサイトにアクセスがなされ、その内容が表示部10aに表示される。
【0058】
図8〜図12は本実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部10aに表示される画像の例を示している。以下これらの図を用いて、本実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に、携帯電話機10の表示部10aにどのような表示がなされるかを説明する。
【0059】
電子広告業者のサーバからダウンロードされ、携帯電話機10の表示部10aに表示された第1の壁紙画像が図8の画像80であるとする。この画像80を画像分割数「4」で4つの正方形に分割した場合(図5のステップS32)、各分割画像80a、80b、80c及び80dは図9に示すごとき画像となる。
【0060】
乱数が発生され(図5のステップS33)、全ての分割画像80a、80b、80c及び80dの回転が終了した状態(図5のステップS38)が、図10に示されている。ここで、分割画像80a′は反時計方向に270°、分割画像80b′は反時計方向に90°、分割画像80c′は反時計方向に180°、分割画像80d′は反時計方向に270°それぞれ回転された状態となっている。
【0061】
操作者が各分割画像にタッチする毎にその分割画像は反時計方向に90°ずつ回転する(図6のステップS45)。従って、分割画像80b′を3回タッチして270°回転させ、分割画像80c′を2回タッチして180°回転させ、分割画像80d′を1回タッチして90°回転させることにより、図11に示すような画像が得られる。
【0062】
さらに、分割画像80a′を1回タッチして90°回転させることにより、図12に示すように、全ての分割画像の回転角度が0°となり、元の第1の壁紙画像となって画像が完成し、デジタル広告画像である第2の壁紙画像の表示が行われる。
【0063】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、全分割画像がそろうまで、ジグソーパズルのようなゲーム感覚の操作が可能であるため、操作者の興味を高めることができ、非常に高い広告効果を得ることが可能となる。特に、デジタル広告画像である第2の壁紙画像として、操作者の期待する画像や予期しない驚きの画像を用いることにより、操作者の興味をさらに高めることができる。
【0064】
図13は本実施形態の変更態様における携帯端末装置のアプリケーションの画像分割数設定処理の流れを概略的に示している。この変更態様は、画像分割数をオプションとして操作者が任意に設定できるようにした場合である。
【0065】
操作者がアプリケーションの設定画面における画像分割数設定用のアイコンをタッチすることにより、この処理ルーチンがスタートし、まず、設定画面の画像が全ての画像の最前面に位置するように表示部10aに表示される(ステップS131)。
【0066】
次いで、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されているパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS132)。
【0067】
次いで、このメモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、画像分割数のリストが読込まれ、表示部10aに表示される(ステップS133)。この場合、現在選択されている分割数が分かるように表示が行われる。
【0068】
次いで、操作者がこのリストから所望の画像分割数を選択すると、画像分割数の変更があったかどうか判別される(ステップS134)。
【0069】
画像分割数の変更があった場合(YESの場合)は、変更された画像分割数がアプリケーション及びデータ記憶部10fに保存される(ステップS135)。
【0070】
次いで、又は画像分割数の変更がない場合(NOの場合)は、設定画面の表示が消去され(ステップS136)、前述のアプリケーションが実行される。
【0071】
なお、上述した実施形態においては、第1の壁紙画像が正方形でありこれを正方形の4つの画像に分割しているが、分割数はこれ以外に、正方形に分割可能な数、例えば「16」であってもよい。また、第1の壁紙画像を長方形とし、これを正方形の偶数個の画像に分割してもよいことは明らかである。さらに、上述した実施形態では、第1の壁紙画像の全体を分割画像とするように構成しているが、第1の壁紙画像の一部のみを分割画像とするように構成してもよい。その場合、分割画像は、正方形に限定されず、三角形等の多角形や円形であってもよい。分割画像が多角形や円形の場合、単位回転角度は、90°に限定されない。特に円形の場合、単位回転角度は任意となる。さらにまた、各分割画像の寸法が互いに等しくなくともよい。例えば、分割画像を異なる大きさの正方形としてもよい。
【0072】
さらに、上述した実施形態においては、携帯端末装置として、携帯電話機を用いているが、本発明の携帯電話装置は、その他に、PHS端末、PDA、又はスマートフォン等の種々の携帯端末によって構成してもよい。また、前述したように、携帯電話装置がゲーム動作を行う携帯電話装置であってもよい。
【0073】
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【符号の説明】
【0074】
10 携帯電話機
10a 表示部
10b タッチパネルセンサ
10c マイクロプロセッサ
10d 無線送受信部
10e メモリ
10f アプリケーション及びデータ記憶部
10g 画像情報記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、及びスマートフォン等の携帯端末を用いて電子広告やゲームを行う携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子広告を行う携帯端末装置として、例えば特許文献1には、広告を表示するための表示部と、広告情報を受信するための通信機能とを持ち、通信機能を用いて、広告情報を受信し、リアルタイムで表示したり、記憶部へ記憶して、記憶部から読み出して表示したりする電話端末機器が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、広告表示プログラム取得要求を行うことにより広告業者サーバから広告情報付き広告表示プログラムを取得し、取得した広告表示プログラムを実行することにより背面表示部に広告情報を表示する携帯端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−165028号公報
【特許文献2】特開2005−073114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の電子広告を行う携帯端末装置は、いずれも、サーバからダウンロードされた情報に基づく広告画像を、例えば携帯電話の表示部に一方的に表示するものであるため、操作者はこの表示部に表示された広告画像をそのまま受動的に受けるのみとなることから、その広告画像に対してさほど興味がわかない状態で表示を終了してしまう可能性が高かった。従って、従来の電子広告を行う携帯端末装置は、広告効果がさほど高いものではなかった。
【0006】
従って本発明の目的は、操作者の興味を高めることができ、広告効果の非常に高い電子広告やゲームが行える携帯端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、携帯端末装置は、タッチ位置検出機能を有すると共に画像を表示可能な画像表示部と、第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を少なくとも記憶する記憶部と、通信網を介してサーバと通信可能な送受信部と、情報処理手段とを備えている。この情報処理手段は、記憶部に記憶されている第1の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割する分割手段と、分割した分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させ、回転した各分割画像を画像表示部に表示する初期回転手段と、各分割画像の現在の回転角度を記憶部に記憶する手段と、画像表示部における複数の領域のうち、タッチされた領域における分割画像を所定角度だけ回転させて画像表示部に表示するタッチ回転手段と、記憶部に記憶されている各分割画像の回転角度から、全ての分割画像の回転角度がゼロとなったと判別した際に、記憶部に記憶されている第2の壁紙画像情報を読出し、読出した情報が表す第2の壁紙画像を前記画像表示部に表示する手段とを備えている。
【0008】
記憶部から読出した第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割し、分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させて表示する。操作者がタッチした分割画像を所定角度だけ回転させ、全ての分割画像の回転角度がゼロとなった際に第2の壁紙画像を表示する。第1の壁紙画像についての分割画像をランダムに回転させておき、タッチ毎にタッチされた分割画像を所定角度回転させることにより、全分割画像の回転角度がそろい、分割前の第1の壁紙画像に対応した画像が得られるまでこの操作を行うことができる。全分割画像の回転角度がそろったら、例えばデジタル広告画像やゲーム完了情報である第2の壁紙画像の表示が行われる。このように、全分割画像の回転角度がそろうまで、ジグソーパズルのようなゲーム感覚の操作が可能であるため、操作者の興味を高めることができ、非常に高い広告効果やゲーム効果を得ることが可能となる。デジタル広告画像やゲーム完了情報である第2の壁紙画像として、操作者の期待する画像や予期しない驚きの画像を用いることにより、操作者の興味をさらに高めることができる。
【0009】
送受信部は、第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を、通信網を介して、サーバからダウンロードするように構成されていることが好ましい。
【0010】
分割手段は読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の正方形領域の画像に分割する手段であり、初期回転手段及びタッチ回転手段は90度(°)の単位で分割画像を回転させる手段であることも好ましい。
【0011】
第2の壁紙画像情報がデジタル広告情報又はゲーム完了情報であり、情報処理手段は画像表示部に表示された第2の壁紙画像がタッチされた際に送受信部及び通信網を介して所定のサイトに接続する手段をさらに備えていることも好ましい。
【0012】
第2の壁紙画像情報が、分割される複数の領域の数に応じた異なる画像であることも好ましい。
【0013】
分割される複数の領域の数が、変更可能に設定されていることも好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、全分割画像の回転角度がそろうまで、ジグソーパズルのようなゲーム感覚の操作が可能であるため、操作者の興味を高めることができ、非常に高い広告効果やゲーム効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の携帯端末装置の一実施形態における電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態における携帯端末装置の処理の基本的流れを概略的に示すフローチャートである。
【図3】図1の実施形態における携帯端末装置のアプリケーションダウンロード処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図4】図1の実施形態における携帯端末装置のアプリケーション選択処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図5】図1の実施形態における携帯端末装置のアプリケーション開始処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図6】図1の実施形態における携帯端末装置の第1のアプリケーション処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図7】図1の実施形態における携帯端末装置の第2のアプリケーション処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図8】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図9】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図10】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図11】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図12】図1の実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図13】図1の実施形態の変更態様における携帯端末装置のアプリケーションの画像分割数設定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明の携帯端末装置の一実施形態における電気的構成を概略的に示している。
【0017】
同図において、10は携帯電話機であり、この携帯電話機10は図示しない無線電話回線を介して、さらに、図示しないインターネット網を介して電子広告業者又はゲーム提供業者のサーバと、有料ダウンロードサイトや会員制サイト等のwebサイトとに接続可能に構成されている。
【0018】
携帯電話機10には、液晶パネルによる画像の表示部10aと、この表示部10a上に重畳されているタッチパネルのタッチ位置を検出するタッチパネルセンサ10bと、通常の携帯電話機の動作及び電子広告用のアプリケーションプログラムによる動作等を実行するマイクロプロセッサ10cと、電話回線及びインターネット網を介して電子広告業者又はゲーム提供業者のサーバやwebサイトに接続しデータの送受信を行う無線送受信部10dと、アプリケーションプログラムの動作時に必要となるパラメータ等のデータを一時的に保存するメモリ10eと、ダウンロードされたアプリケーションプログラムや、上述したパラメータ等のデータを保存するアプリケーション及びデータ記憶部10fと、例えばデータフォルダから構成されており、画像データを保存する画像データ記憶部10gとが少なくとも備えられている。なお、携帯電話機10には、通常の携帯電話機に設けられているその他の要素も備えられているが、本明細書において、詳しい説明は省略する。
【0019】
図2は本実施形態における携帯端末装置の処理の基本的流れを概略的に示しており、図3〜図7はその各処理の詳細な流れを概略的に示している。以下、これらの図を用いて、本実施形態の携帯電話装置が電子広告動作を行う携帯電話装置であるとして説明を行う。もちろん、この携帯電話装置がゲーム動作を行う携帯電話装置であってもよい。後者の場合、デジタル広告情報に代えてゲーム完了情報が用いられる。
【0020】
図示しない電子広告業者のサーバには、電子広告用の複数のアプリケーションプログラムが初期状態で格納されており、携帯電話機10側からのアクセスによりダウンロードできるように構成されている。
【0021】
図2に示すように、まず、電子広告用のアプリケーションプログラムをサーバから携帯電話機10へダウンロードするためのアプリケーションダウンロード処理が実行される(ステップS1)。
【0022】
次いで、携帯電話機10にダウンロードされて格納されている複数のアプリケーションプログラムのうちのどのアプリケーションプログラムを実行するかを選択するアプリケーション選択処理が実行される(ステップS2)。
【0023】
次いで、電子広告用のアプリケーションプログラムの処理を開始するための、第1の壁紙画像の準備を行うアプリケーション開始処理が実行される(ステップS3)。
【0024】
次いで、第1の壁紙画像に関する第1のアプリケーション処理が実行される(ステップS4)。
【0025】
その後、第2の壁紙画像に関する第2のアプリケーション処理が実行される(ステップS5)。
【0026】
以下、ステップS1〜S5の各処理の内容を詳細に説明する。
【0027】
図3に示すように、ステップS1のアプリケーションダウンロード処理においては、まず、操作者が携帯電話機10のアプリケーションダウンロード機能を操作することにより、所望の電子広告用アプリケーションプログラムがサーバから携帯電話機10にダウンロードされる(ステップS11)。
【0028】
このように無線送受信部10dを介してダウンロードされた電子広告用アプリケーションプログラムはアプリケーション及びデータ記憶部10fに保存され、また、同じくダウンロードされた電子広告用アプリケーションプログラムに関する第1の壁紙画像データが、画像データ記憶部10gに保存される。さらに、その電子広告用アプリケーションプログラムのパラメータの初期値もアプリケーション及びデータ記憶部10fに保存される(ステップS12)。なお、このパラメータとしては、画像分割数情報、各分割画像の領域情報((x1、y1)−(x2、y2))、及び各分割画像の回転角度情報(0°、90°、180°、270°)等がある。画像分割数は各アプリケーションによってあらかじめ決められているが、図13を用いて後述するように、オプションとして操作者が設定することもできる。
【0029】
図4に示すように、ステップS2のアプリケーション選択処理においては、まず、携帯電話機10の表示部10aに、単数又は複数のアプリケーションの一覧画面がサムネイル表示される(ステップS21)。
【0030】
次いで、一覧画面のうち、電子広告用のアプリケーションプログラムのサムネイルがタッチされたかどうか判別される(ステップS22)。この判別は、タッチパネルセンサ10bによって行われる。即ち、表示部10a上に重畳されているタッチパネルに操作者がペンや指でタッチした場合に、タッチパネルセンサ10bからの電気信号からそのタッチ位置のXY座標を求め、求めたXY座標が電子広告用アプリケーションのサムネイルの領域内にあるかどうかが判別される。タッチ位置のXY座標は、実際には、タッチ位置のXY座標の集合の中心位置によって代表される。
【0031】
電子広告用アプリケーションのサムネイルがタッチされた場合(YESの場合)は、その電子広告用アプリケーションの実行が開始され(ステップS23)、他のサムネイルがタッチされた場合(NOの場合)は、対応するアプリケーションの実行が開始される(ステップS24)。
【0032】
図5に示すように、ステップS3のアプリケーション開始処理においては、まず、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されているパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS31)。
【0033】
次いで、画像データ記憶部10gに記憶されている第1の壁紙画像データに基づく第1の壁紙画像が、画像分割数に従った数の正方形の分割画像に分割される(ステップS32)。
【0034】
次いで、画像分割数分の乱数が発生せしめられる(ステップS33)。この乱数は各分割画像の回転角度の初期値を設定するものであり、回転角度の単位が90°の場合に、「0、1、2又は3」のいずれかとなる。例えば、画像分割数が「4」の場合、「0、1、2又は3」のいずれかである乱数が4つ発生されることとなる。
【0035】
次いで、1つの各分割画像の画像領域のXY座標(x1、y1)−(x2、y2)が計算され、メモリ10eに保存される(ステップS34)。
【0036】
次いで、1つの画像領域の分割画像について、発生した乱数に従った角度(90°×乱数)だけ、画像を回転させる(ステップS35)。例えば、乱数が「3」であれば、90°×3=270°だけ所定方向(例えば図にて反時計方向)に画像回転がなされる。
【0037】
次いで、この分割画像の回転角度がメモリ10eに一時的に保存される(ステップS36)。
【0038】
その後、全ての分割画像について、上述した回転処理が行われたか否かが判別され(ステップS37)、全ての分割画像について回転処理が行われていない場合(NOの場合)は、ステップS34へ戻って同様の回転処理が行われる。
【0039】
全ての分割画像について回転処理が行われた場合(YESの場合)は、その回転した状態の全ての分割画像を合わせた画像が壁紙として表示部10aに表示される(ステップS38)。
【0040】
次いで、メモリ10eに一時的に保存されているパラメータがアプリケーション及びデータ記憶部10fに移されて保存される(ステップS39)。
【0041】
図6に示すように、ステップS4の第1のアプリケーション処理においては、まず、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されている、分割画像の回転角度を含むパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS41)。
【0042】
次いで、このメモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、全ての分割画像に関する回転角度を読込む(ステップS42)。この回転角度は、後述する如く常に更新されているため、現在の各分割画像の回転角度となっている。
【0043】
次いで、全ての分割画像の回転角度が0°であるかどうかが判別される(ステップS43)。全ての分割画像の回転角度が0°である場合(YESの場合)、この第1のアプリケーション処理を終了し、次の第2のアプリケーション処理へ進む。
【0044】
全ての分割画像の回転角度が0°ではない場合(NOの場合)、いずれかの分割画像がタッチされたかどうか判別される(ステップS44)。この判別処理は、具体的には、表示部10a上に重畳されているタッチパネルに操作者がペンや指でタッチした場合に、タッチパネルセンサ10bからの電気信号からそのタッチ位置のXY座標を求め、求めたXY座標が分割画像のどの領域内にあるかどうかが判別される。タッチ位置のXY座標は、実際には、タッチ位置のXY座標の集合を含む最小の矩形を求め、その矩形の中心位置のXY座標を計算し、その座標をタッチされた代表点のXY座標とされる。
【0045】
分割画像がタッチされなかった場合(NOの場合)は、ステップS42へ戻って同様の処理が繰り返される。分割画像がタッチされた場合(YESの場合)、タッチされた分割画像が所定方向に単位角度だけ回転させる、例えば、本実施形態の場合には、反時計方向に90°だけ回転させる(ステップS45)。この回転処理は、具体的には、メモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、全ての分割画像の領域情報を読込み、タッチした代表点のXY座標が含まれる分割画像を選定し、選定した分割画像を反時計方向に90°回転させる。
【0046】
次いで、この回転させた後の分割画像の回転角度がメモリ10eに一時的に保存される(ステップS46)。
【0047】
次いで、回転した状態の全ての分割画像を合わせた画像が壁紙として表示部10aに表示される(ステップS47)。
【0048】
次いで、メモリ10eに一時的に保存されているパラメータがアプリケーション及びデータ記憶部10fに移されて保存される(ステップS48)。
【0049】
その後、ステップS42へ戻り、上述した処理が繰り返され、最終的に全ての分割画像の回転角度が0°となり、元の第1の壁紙画像となった時点でステップS4のこの第1のアプリケーション処理が終了され、第2のアプリケーション処理が開始される。
【0050】
図7に示すように、ステップS5の第2のアプリケーション処理においては、まず、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されている、分割画像の回転角度を含むパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS51)。
【0051】
次いで、このメモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、画像分割数が読込まれる(ステップS52)。
【0052】
次いで、第1の壁紙画像のデータが、画像データ記憶部10gに保存される(ステップS53)。
【0053】
次いで、デジタル広告画像である第2の壁紙画像のデータが、インターネット網、電話回線及び無線送受信部10dを介して電子広告業者のサーバからダウンロードされ画像データ記憶部10gに保存される(ステップS54)。この場合、ダウンロードされる第2の壁紙画像の枚数を画像分割数に応じて切り替えるように設定されていてもよい。これは、画像分割数に従ってパズルの難易度が相違してくることから、難易度が高い分割画像を完成した際には、より多くの枚数の第2の壁紙画像を提供するようにしたものである。例えば、提供される第2の壁紙画像の枚数を画像分割数に等しくするように構成してもよい。
【0054】
次いで、ダウンロードされた第2の壁紙画像のデータが、画像データ記憶部10gに保存される(ステップS55)。
【0055】
次いで、保存された第2の壁紙画像データが読出されその第2の壁紙画像が、全ての画像の最前面に位置するように、表示部10aに表示される(ステップS56)。
【0056】
その後、表示された第2の壁紙画像がタッチされたかどうか判別される(ステップS57)。
【0057】
タッチパネルに操作者がペンや指でタッチすることにより、表示された第2の壁紙画像がタッチされた場合(YESの場合)、無線送受信部10d、電話回線及びインターネット網を介して、有料ダウンロードサイトや会員制サイト等のwebサイトにアクセスがなされ、その内容が表示部10aに表示される。
【0058】
図8〜図12は本実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に表示部10aに表示される画像の例を示している。以下これらの図を用いて、本実施形態における電子広告用のアプリケーションを実行した際に、携帯電話機10の表示部10aにどのような表示がなされるかを説明する。
【0059】
電子広告業者のサーバからダウンロードされ、携帯電話機10の表示部10aに表示された第1の壁紙画像が図8の画像80であるとする。この画像80を画像分割数「4」で4つの正方形に分割した場合(図5のステップS32)、各分割画像80a、80b、80c及び80dは図9に示すごとき画像となる。
【0060】
乱数が発生され(図5のステップS33)、全ての分割画像80a、80b、80c及び80dの回転が終了した状態(図5のステップS38)が、図10に示されている。ここで、分割画像80a′は反時計方向に270°、分割画像80b′は反時計方向に90°、分割画像80c′は反時計方向に180°、分割画像80d′は反時計方向に270°それぞれ回転された状態となっている。
【0061】
操作者が各分割画像にタッチする毎にその分割画像は反時計方向に90°ずつ回転する(図6のステップS45)。従って、分割画像80b′を3回タッチして270°回転させ、分割画像80c′を2回タッチして180°回転させ、分割画像80d′を1回タッチして90°回転させることにより、図11に示すような画像が得られる。
【0062】
さらに、分割画像80a′を1回タッチして90°回転させることにより、図12に示すように、全ての分割画像の回転角度が0°となり、元の第1の壁紙画像となって画像が完成し、デジタル広告画像である第2の壁紙画像の表示が行われる。
【0063】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、全分割画像がそろうまで、ジグソーパズルのようなゲーム感覚の操作が可能であるため、操作者の興味を高めることができ、非常に高い広告効果を得ることが可能となる。特に、デジタル広告画像である第2の壁紙画像として、操作者の期待する画像や予期しない驚きの画像を用いることにより、操作者の興味をさらに高めることができる。
【0064】
図13は本実施形態の変更態様における携帯端末装置のアプリケーションの画像分割数設定処理の流れを概略的に示している。この変更態様は、画像分割数をオプションとして操作者が任意に設定できるようにした場合である。
【0065】
操作者がアプリケーションの設定画面における画像分割数設定用のアイコンをタッチすることにより、この処理ルーチンがスタートし、まず、設定画面の画像が全ての画像の最前面に位置するように表示部10aに表示される(ステップS131)。
【0066】
次いで、アプリケーション及びデータ記憶部10fに保存されているパラメータがメモリ10eに読込まれ、一時的に保存される(ステップS132)。
【0067】
次いで、このメモリ10eに一時的に保存されているパラメータのうち、画像分割数のリストが読込まれ、表示部10aに表示される(ステップS133)。この場合、現在選択されている分割数が分かるように表示が行われる。
【0068】
次いで、操作者がこのリストから所望の画像分割数を選択すると、画像分割数の変更があったかどうか判別される(ステップS134)。
【0069】
画像分割数の変更があった場合(YESの場合)は、変更された画像分割数がアプリケーション及びデータ記憶部10fに保存される(ステップS135)。
【0070】
次いで、又は画像分割数の変更がない場合(NOの場合)は、設定画面の表示が消去され(ステップS136)、前述のアプリケーションが実行される。
【0071】
なお、上述した実施形態においては、第1の壁紙画像が正方形でありこれを正方形の4つの画像に分割しているが、分割数はこれ以外に、正方形に分割可能な数、例えば「16」であってもよい。また、第1の壁紙画像を長方形とし、これを正方形の偶数個の画像に分割してもよいことは明らかである。さらに、上述した実施形態では、第1の壁紙画像の全体を分割画像とするように構成しているが、第1の壁紙画像の一部のみを分割画像とするように構成してもよい。その場合、分割画像は、正方形に限定されず、三角形等の多角形や円形であってもよい。分割画像が多角形や円形の場合、単位回転角度は、90°に限定されない。特に円形の場合、単位回転角度は任意となる。さらにまた、各分割画像の寸法が互いに等しくなくともよい。例えば、分割画像を異なる大きさの正方形としてもよい。
【0072】
さらに、上述した実施形態においては、携帯端末装置として、携帯電話機を用いているが、本発明の携帯電話装置は、その他に、PHS端末、PDA、又はスマートフォン等の種々の携帯端末によって構成してもよい。また、前述したように、携帯電話装置がゲーム動作を行う携帯電話装置であってもよい。
【0073】
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【符号の説明】
【0074】
10 携帯電話機
10a 表示部
10b タッチパネルセンサ
10c マイクロプロセッサ
10d 無線送受信部
10e メモリ
10f アプリケーション及びデータ記憶部
10g 画像情報記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ位置検出機能を有すると共に画像を表示可能な画像表示部と、第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を少なくとも記憶する記憶部と、通信網を介してサーバと通信可能な送受信部と、情報処理手段とを備えており、
前記情報処理手段は、前記記憶部に記憶されている第1の壁紙画像情報を読出し、該読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割する分割手段と、該分割した分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させ、回転した各分割画像を前記画像表示部に表示する初期回転手段と、該各分割画像の現在の回転角度を前記記憶部に記憶する手段と、前記画像表示部における前記複数の領域のうち、タッチされた領域における分割画像を所定角度だけ回転させて前記画像表示部に表示するタッチ回転手段と、前記記憶部に記憶されている各分割画像の回転角度から、全ての前記分割画像の回転角度がゼロとなったと判別した際に、前記記憶部に記憶されている前記第2の壁紙画像情報を読出し、該読出した情報が表す第2の壁紙画像を前記画像表示部に表示する手段とを備えていることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記送受信部は、前記第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を、前記通信網を介して、前記サーバからダウンロードするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記分割手段は前記読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の正方形領域の画像に分割する手段であり、前記初期回転手段及び前記タッチ回転手段は90度の単位で分割画像を回転させる手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記第2の壁紙画像情報がデジタル広告情報又はゲーム完了情報であり、前記情報処理手段は前記画像表示部に表示された第2の壁紙画像がタッチされた際に前記送受信部及び前記通信網を介して所定のサイトに接続する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記第2の壁紙画像情報が、前記分割される複数の領域の数に応じた異なる画像であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記分割される複数の領域の数が、変更可能に設定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項1】
タッチ位置検出機能を有すると共に画像を表示可能な画像表示部と、第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を少なくとも記憶する記憶部と、通信網を介してサーバと通信可能な送受信部と、情報処理手段とを備えており、
前記情報処理手段は、前記記憶部に記憶されている第1の壁紙画像情報を読出し、該読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の領域の画像に分割する分割手段と、該分割した分割画像の各々の角度を互いに別個に回転させ、回転した各分割画像を前記画像表示部に表示する初期回転手段と、該各分割画像の現在の回転角度を前記記憶部に記憶する手段と、前記画像表示部における前記複数の領域のうち、タッチされた領域における分割画像を所定角度だけ回転させて前記画像表示部に表示するタッチ回転手段と、前記記憶部に記憶されている各分割画像の回転角度から、全ての前記分割画像の回転角度がゼロとなったと判別した際に、前記記憶部に記憶されている前記第2の壁紙画像情報を読出し、該読出した情報が表す第2の壁紙画像を前記画像表示部に表示する手段とを備えていることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記送受信部は、前記第1の壁紙画像情報及び第2の壁紙画像情報を、前記通信網を介して、前記サーバからダウンロードするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記分割手段は前記読出した情報が表す第1の壁紙画像の少なくとも一部を複数の正方形領域の画像に分割する手段であり、前記初期回転手段及び前記タッチ回転手段は90度の単位で分割画像を回転させる手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記第2の壁紙画像情報がデジタル広告情報又はゲーム完了情報であり、前記情報処理手段は前記画像表示部に表示された第2の壁紙画像がタッチされた際に前記送受信部及び前記通信網を介して所定のサイトに接続する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記第2の壁紙画像情報が、前記分割される複数の領域の数に応じた異なる画像であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記分割される複数の領域の数が、変更可能に設定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−4966(P2012−4966A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139749(P2010−139749)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(510172022)株式会社ウェブスケット (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(510172022)株式会社ウェブスケット (1)
【Fターム(参考)】
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