説明

携帯通信機器

【課題】ユーザーの興味の低下を低減できる携帯通信機器を提供すること。
【解決手段】本発明に係る携帯通信機器は、指令の入力を受け付ける入力装置と、通信回線を介して情報を取得する通信装置と、画像を表示する表示装置と、音声を出力するスピーカと、制御装置とを少なくとも備える。制御装置は、あらかじめ指定された文字列であって、画像と音声との少なくとも一方を含むコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を表す文字列であるURLに基づいて、コンピュータネットワークからコンテンツを通信装置に取得させ、表示装置に待ち受け画面を表示させるための信号を取得すると、コンテンツに含まれる画像を表示装置に表示させることと、コンテンツに含まれる音声をスピーカに出力させることとの少なくとも一方を行う制御であるコンテンツ実行制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、待ち受け画面を表示装置に表示する携帯通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
数ある携帯通信機器の一種として、例えば、携帯電話機がある。従来、多種多様な携帯電話機の中の大多数の携帯電話機は、待ち受け画面として所定画像を表示装置に表示する。待ち受け画面とは、携帯電話機が通信(バックグラウンド動作を除く)をしておらず、かつユーザーからの指令の入力を待ち受けている場合に、携帯電話機の表示装置に表示される画面である。また、所定画像は、携帯電話機の記憶装置に記憶されている画像であり、一般的に、待ち受け画像や、壁紙と呼ばれる。例えば、特許文献1には、あらかじめ携帯電話機に登録し蓄積された文字情報から、ある一定の設定された条件により文字情報を抜き出し、あらかじめ登録された画像上に上記文字情報をその都度出力する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−318485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている技術は、待ち受け画面に表示される文字が切り替わる点に特徴があるが、あらかじめ携帯電話機に登録し蓄積された文字情報には限りがある。よって、あらかじめ携帯電話機に登録し蓄積された文字情報が少ない場合には、ユーザーは同じ文字情報を何度か見ることになる。これにより、特許文献1に開示されている技術では、待ち受け画面に対するユーザーの興味の低下を低減できない場合がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザーの興味の低下を低減できる携帯通信機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る携帯通信機器は、指令としての信号を受け付ける入力装置と、通信回線を介して情報を取得する通信装置と、画像を表示する表示装置と、音声を出力するスピーカと、あらかじめ指定された文字列であって、画像と音声との少なくとも一方を含むコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を表す文字列に基づいて、前記コンピュータネットワークから前記コンテンツを前記通信装置に取得させ、前記表示装置に待ち受け画面を表示させる信号を取得すると、取得した前記コンテンツに含まれる画像を前記表示装置に表示させることと、取得した前記コンテンツに含まれる音声をスピーカに出力させることとの少なくとも一方を行う制御であるコンテンツ実行制御を行う制御装置と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の好ましい態様としては、前記文字列は、前記表示装置の待ち受け画面に対して指定された文字列であることが望ましい。
【0008】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンピュータネットワーク内で前記コンテンツを検出できない場合、前記文字列を新たな文字列に変更して、前記通信装置による前記コンテンツとは別のコンテンツの取得を試みることが望ましい。
【0009】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記文字列の後尾側から文字を削除することで、前記新たな文字列を作成することが望ましい。
【0010】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンピュータネットワークから取得したコンテンツとしてのファイルに、前記別のコンテンツの前記ネットワーク内での所在を表す文字列を発見した場合は、発見した文字列を前記新たな文字列とすることが望ましい。
【0011】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンピュータネットワーク内で複数のコンテンツを検出した場合、前記信号を取得すると前記複数のコンテンツのうちの1つを用いて前記コンテンツ実行制御を行い、次に前記信号を取得すると、前記複数のコンテンツのうち前回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツとは別のコンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うことが望ましい。
【0012】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記信号を取得した回数を表すカウンタの値に基づいて、前記複数のコンテンツの中から次の前記コンテンツ実行制御で用いるコンテンツを決定することが望ましい。
【0013】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行を終えると、今回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツと同じ同一コンテンツを用いて再度前記コンテンツ実行制御を行うか否かを問う画像を前記表示装置に表示させ、前記同一コンテンツを用いて再度前記コンテンツ実行制御を行うという指令が前記入力装置に入力されると、前記同一コンテンツを用いて再度前記コンテンツ実行制御を行うことが望ましい。
【0014】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンピュータネットワーク内で複数のコンテンツを検出した場合、今回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツとは異なる別コンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うか否かを問う画像を前記表示装置に表示させ、前記別コンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うという指令が前記入力装置に入力されると、前記別コンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うことが望ましい。
【0015】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行が終了すると、次回の前記コンテンツ実行制御で用いるコンテンツに含まれる画像を静止画像として前記表示装置に表示させるか、又は、今回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツに含まれる画像を静止画像として前記表示装置に表示させることが望ましい。
【0016】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行中に前記入力装置に所定の指令としての信号が入力されると、前記コンテンツ実行制御の実行を中止し、入力された前記信号に対応した機能を実行することが望ましい。
【0017】
本発明の好ましい態様としては、前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行中に前記入力装置に所定の指令としての信号が入力されると、前記コンテンツ実行制御の実行中に、入力された前記信号に対応した機能も実行することが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る携帯通信機器は、ユーザーの興味の低下を低減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、携帯通信機器を示す正面図である。
【図2】図2は、制御装置が有する各機能を示すブロック図である。
【図3】図3は、制御装置が実行するコンテンツ実行制御を示すフローチャートである。
【図4】図4は、選択画像が表示された表示装置を示す説明図である。
【図5】図5は、制御装置が実行する割り込み制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下の説明では、携帯通信機器として携帯電話機を例として説明するが、本発明の適用対象は携帯電話機に限定されるものではなく、通信回線を用いて情報を取得できるものであればよい。本発明の適用対象は、例えば、PHS(Personal Handy phone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン、携帯型ゲーム機等である。
【0021】
(実施形態)
図1は、携帯通信機器を示す正面図である。携帯電話機1は、図1に示すように、筐体10内に各装置が収納されて構成される。筐体10は、例えば、第1筐体10aと第2筐体10bとを含んで構成される。第1筐体10aは、第2筐体10bに対して軸CLを軸に回動できるように連結される。携帯電話機1は、いわゆる折り畳み式の携帯電話機である。ここで、携帯電話機1は、第1筐体10aが第2筐体10bに対してスライドできるように連結されるスライド型の携帯電話機でもよいし、単一の筐体で構成さるストレート型の携帯電話機でもよい。
【0022】
携帯電話機1は、図1に示すように、筐体10内に、制御装置20を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、携帯電話機1の全体的な動作を統括的に制御する装置である。携帯電話機1は、筐体10内に配置されると共に制御装置20と電気的に接続される装置群として、表示装置11と、通信装置12と、マイク13と、レシーバ14と、スピーカ15と、入力装置16と、記憶装置17と、を備える。制御装置20は、これらの各装置に信号を送信したり、各装置から信号を取得したりして各装置を制御する。
【0023】
表示装置11は、例えば、図1に示すように第1筐体10aに設けられる。制御装置20は、表示装置11に、画像を表示させる。ここで、前記画像には、静止画や動画も含まれる。表示装置11は、複数の静止画を連続して表示することにより、動画を表現する。通信装置12には、アンテナが含まれており、回線交換網を介して行われる音声通話の発着信、メールの送受信を行う。また、通信装置12は、通信回線を介した情報のやり取りも行う。マイク13は、例えば、第2筐体10bに設けられる。マイク13は、音声を電気信号に変換して制御装置20に出力する。制御装置20は、電気信号に変換された音声をマイク13から取得する。
【0024】
レシーバ14及びスピーカ15は、例えば、図1に示す第1筐体10aに設けられる。レシーバ14及びスピーカ15は、電気信号を音声に変換して出力する。制御装置20は、レシーバ14とスピーカ15とのうち少なくとも1つから音声を出力させる。入力装置16は、例えば、第2筐体10bに配置される。入力装置16は、携帯電話機1のユーザーによって操作される。制御装置20は、入力装置16を介してユーザーが入力した情報を取得する。記憶装置17は、例えば、半導体記憶装置やハードディスクである。記憶装置17は、制御装置20が実行する一連の手順が記された各種プログラムや、画像データ、テキストデータ、その他諸々のデータを記憶する。
【0025】
図2は、制御装置が有する各機能を示すブロック図である。制御装置20は、1つの装置が図2に示す各機能を実現してもよいし、図2に示す各機能をそれぞれ別個に実現する複数の装置が電気的に接続されることで各機能を実現してもよい。制御装置20は、主処理部21と、記憶装置制御部22と、入力データ取得部23と、音声処理部24と、通信部25と、表示制御部26との各機能を実現する。主処理部21は、演算をしたり、次にどの手順を実行するのかを判定したりする。記憶装置制御部22は、制御装置20が備えるI/O(Input/Output)に電気的に接続される記憶装置17に情報を記憶させたり、記憶装置17に記憶されている情報を記憶装置17から取得したりする。入力データ取得部23は、制御装置20のI/Oに電気的に接続される入力装置16から信号を取得する。すなわち、入力データ取得部23は、入力装置16からユーザーが入力した情報を取得する。
【0026】
音声処理部24は、制御装置20のI/Oに電気的に接続されるマイク13と、レシーバ14と、スピーカ15と信号をやりとりする。具体的には、音声処理部24は、マイク13が電子信号に変換した音声データをマイク13から取得する。また、音声処理部24は、レシーバ14やスピーカ15へ信号を出力して、レシーバ14やスピーカ15に音声を出力させる。通信部25は、制御装置20のI/Oに電気的に接続される通信装置12へ音声データやメールデータを出力したり、通信装置12から音声データやメールデータを取得したりして、音声通話の機能や、メールの送受信の機能を実現する。
【0027】
また、通信部25は、通信回線を介して接続先のコンピュータへ情報を送信したり、接続先のコンピュータから情報を取得したりする。以下、接続先のコンピュータをホストコンピュータという。なお、ここでいうホストコンピュータとは、1台のパーソナルコンピュータに限定されない。例えば、複数のパーソナルコンピュータが互いに通信回線で接続されることでコンピュータネットワークが形成され、このコンピュータネットワーク全体でサーバーとしての機能を実現する場合、このコンピュータネットワークを構成する端末(パーソナルコンピュータ)を総じてホストコンピュータという。表示制御部26は、制御装置20のI/Oに電気的に接続される表示装置11を制御する。表示制御部26は、表示装置11に表示させる画像を生成したり、表示装置11に信号を出力して表示装置11に画像を表示させたりする。
【0028】
ここで、従来の携帯電話機は、待ち受け画面として表示装置に静止画を表示する。従来の携帯電話機は、自身(従来の携帯電話機)の記憶装置に保存されている静止画ファイルをユーザーがあらかじめ待ち受け画像に指定しておくことにより、静止画ファイルの画像を待ち受け画面として表示装置に表示する。一方、本実施形態の携帯電話機1は、静止画のみではなく、動画も待ち受け画面として表示装置11に表示する点に特徴がある。ここでいう動画とは、静止画が連続して表示装置11に表示されることによって再現されるものである。また、携帯電話機1は、表示装置11が待ち受け画面を表示する代わりに、スピーカ15が音声を出力することもできる。以下、静止画と、動画と、音声との少なくとも1つを含むものをコンテンツという。
【0029】
また、本実施形態の携帯電話機1は、通信回線を介して別のコンピュータに保存されているコンテンツを取得し、そのコンテンツを用いて待ち受け画面を表示したり音声を出力したりする点にも特徴がある。本実施形態の携帯電話機1が取り扱うコンテンツとは、例えば、静止画ファイルや、動画ファイルや、音楽ファイルや、ゲーム(ゲームの実行ファイル)である。携帯電話機1は、待ち受け画面として表示装置11に静止画を表示したり、表示装置11に動画の映像を表示すると共に図1に示すスピーカ15から動画の音声を出力したり、スピーカ15から音楽の音声を出力したり、表示装置11にゲーム画面を表示したりする。
【0030】
このように、コンテンツに含まれる静止画及び動画を含む画像を表示装置11に表示させることと、コンテンツに含まれる音声をスピーカ15に出力させることとの少なくとも一方を行う制御をコンテンツ実行制御という。以下の説明では、あるコンテンツをコンテンツ実行制御に用いることを単に、コンテンツを実行するという。以下に、本実施形態の携帯電話機1の制御装置20が実行する一連の手順を説明する。なお、以下の説明では、コンテンツ実行制御で用いるコンテンツを動画ファイルとして説明する。
【0031】
図3は、制御装置が実行するコンテンツ実行制御を示すフローチャートである。図3に示すステップST101で、図2に示す主処理部21は、URL(Uniform Resource Locator)がユーザーによってあらかじめ指定されているか否かを判定する。URLとは、待ち受け画面用のコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を指定する文字列である。具体的には、URLは、コンテンツが記憶されているホストコンピュータの所在、及び、ホストコンピュータの記憶装置内でのコンテンツのパスを指定する文字列である。ここで、ユーザーによって指定されたURLは、コンテンツそのもの(動画ファイルそのもの)の所在を示すものでもよいし、コンテンツを含むウェブページの所在を示すものでもよい。本実施形態では、ユーザーがあらかじめ指定したURLは、コンテンツを含むウェブページの所在を示すものであるとする。
【0032】
ここで、図2に示す記憶装置制御部22は、コンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を指定するURLがユーザーによって指定されると、指定されたURLを情報として記憶装置17に記憶する。主処理部21は、記憶装置17にこの情報があるか否かでコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を指定するURLが指定されているか否かを判定する。コンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を指定するURLが指定されていない場合(ステップST101、No)、制御装置20は、一連の手順の実行を終了して、再度、ステップST101以降の一連の手順を実行する。一連の手順の実行が終了してから次に図3に示す一連の手順の実行を開始するまでの間に、他の処理、例えば、音声通話を要求する処理や、メールの作成処理が要求された場合、制御装置20は、要求された処理を実行する。
【0033】
コンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を指定するURLが指定されている場合(ステップST101、Yes)、ステップST102で、図2に示す通信部25は、ユーザーによってあらかじめ指定されたURLが示すホストコンピュータから、通信回線を介してウェブページの情報を取得する。ここで通信部25が取得する情報は、URLが示すホストコンピュータのディレクトリに含まれるファイルのリストや、ウェブページの表示に必要な情報を記載したファイル、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルである。
【0034】
次に、ステップST103で、主処理部21は、ステップST102で通信部25が取得した情報に基づいて、指定された所在(URL)から取得できるコンテンツを検出する。例えば、ステップST102でURLが示すホストコンピュータのディレクトリに含まれるファイルのリストを通信部25が取得した場合、主処理部21は、そのリストにコンテンツが含まれているか否かを調べる。また、ステップST102でウェブページの表示に必要な情報を記載したファイルを通信部25が取得した場合、主処理部21は、そのファイルのソースコードの中からコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在そのものを示すURLを検索したり、ソースコードからコンテンツそのものの所在を示すURLを所定のルールに従って生成したりして、コンテンツの検出を試みる。
【0035】
次に、ステップST104で主処理部21は、コンテンツを検出できたか否かで次に実行する手順を変更する。コンテンツを検出できた場合(ステップST104、Yes)、ステップST105で主処理部21は、検出されたコンテンツが複数であるか否かを判定する。検出されたコンテンツが複数ではない場合(ステップST105、No)、ステップST106で通信部25は、ホストコンピュータから単一のコンテンツを取得する。そして、記憶装置制御部22は、前記コンテンツを記憶装置17に一時的に記憶させる。一方、検出されたコンテンツが複数である場合(ステップST105、Yes)、ステップST107で通信部25は、複数のコンテンツのうちの少なくとも1つをコンピュータネットワークから、より具体的には、コンピュータネットワークを構成する端末であるホストコンピュータから取得する。
【0036】
ここで、通信部25が取得するコンテンツは、カウント値によって選出される。カウント値は、複数のコンテンツの中から取得するコンテンツを選出するための数値である。ここで、本実施形態では、カウント値の初期値を1、カウント値の現在の値をNとして説明する。以下に、複数のコンテンツの中から通信部25がステップST107で取得するコンテンツを選出する方法を説明する。まず、主処理部21は、検出された複数のコンテンツのそれぞれに、それぞれ異なるナンバーMを対応付ける。本実施形態では、主処理部21は、各コンテンツに対して、ナンバーを、1、2、3・・・Mmaxとして対応付ける。また、主処理部21は、例えば、コンテンツのファイル名が若い順に、順にナンバーを、1、2、3・・・Mmaxとして各コンテンツに対応付ける。そして、主処理部21は、現在のカウント値Nと等しいナンバーであるM、及び、カウント値Nに1を加算した(N+1)と等しいナンバーであるM+1に対応するコンテンツを通信部25が取得するコンテンツとする。
【0037】
ここで、主処理部21は、例えば、コンテンツの更新日時が新しい順に、ナンバー(1、2、3・・・Mmax)を各コンテンツに対応付けてもよい。更新日時とは、コンテンツが公開された時期や、コンテンツが変更された時期を示すものである。これにより、通信部25は、検出された複数のコンテンツの中から、最近公開されたり変更されたりしたコンテンツを優先してホストコンピュータから取得できる。ここで、取得されたコンテンツは、後述するステップST109で実行される。これにより、制御装置20は、最近公開されたり変更されたりしたコンテンツを優先して実行できる。よって、携帯電話機1は、ユーザーが見慣れないコンテンツを優先的にユーザーに提供できる。よって、携帯電話機1は、ユーザーの興味の低下を低減できる。
【0038】
また、主処理部21は、例えば、ランダムにナンバー(1、2、3・・・Mmax)を各コンテンツに対応付けてもよい。これにより、通信部25は、主処理部21によってランダムにナンバーに対応するコンテンツをホストコンピュータから取得する。結果として、通信部25によって取得されるコンテンツは、ランダムに選出されたものとなる。ここで、数多くのユーザーの中には、実行されるコンテンツを繰り返し見ることにより、複数のコンテンツから1つのコンテンツを選出するためのルールを発見するユーザーもいる。ルールを発見したユーザーは、次にどのコンテンツが選出されるのかを推測できる。しかしながら、通信部25がランダムに選出されたコンテンツをホストコンピュータから取得することにより、選出されたコンテンツが後述するステップST109で実行される際に、ユーザーは、実行されるコンテンツを予測できなくなる。これにより、携帯電話機1は、ユーザーの興味の低下を低減できる。
【0039】
ここで、本実施形態では、ステップST107で通信部25は、例えば2つのコンテンツをホストコンピュータから取得する。これは、ナンバーMに対応するコンテンツの実行が終了した際、後述するステップST113で次のコンテンツ(ナンバーM+1に対応するコンテンツ)の情報の一部が必要となるためである。また、次のコンテンツを記憶装置17に一時的に保存しておくことにより、制御装置20は、次のコンテンツを実行する指令が入力装置16に入力された際に、通信回線を介してホストコンピュータからコンテンツを取得する必要がなくなる。これにより、制御装置20は、迅速に次のコンテンツを実行できる。なお、通信部25は、すべてのコンテンツをホストコンピュータから取得してもよいが、検出されたコンテンツのすべてが実行されるとは限らない。よって、通信部25は、通信回線を介してすべてのコンテンツをホストコンピュータから取得するよりも、通信回線を介して2つのコンテンツをホストコンピュータから取得する方が、通信回線を介して行う通信量を低減できる可能性がある。
【0040】
ステップST106又はステップST107の実行が終了すると、次に、ステップST108で、主処理部21は、表示ON信号を取得したか否かを判定する。表示ON信号は、図1に示す表示装置11による待ち受け画面の表示を開始するための信号である。
携帯電話機1が例えば図1に示すような、折り畳み式の携帯電話機である場合、携帯電話機1は、第1筐体10a及び第2筐体10bが互いに開く方向に開かれた場合に表示ON信号を出力する装置を有する。よって、制御装置20は、第1筐体10a及び第2筐体10bが互いに開く方向に開かれた場合に表示ON信号を取得する。
【0041】
また、表示ON信号は、携帯電話機1が例えばスライド型の携帯電話機である場合は、第1筐体及び第2筐体がスライドされて、入力装置が露出した場合に制御装置20が取得する信号である。また、表示ON信号は、携帯電話機1がストレート型の携帯電話機である場合、表示装置に画像が表示されていない状態(省電力モード)から、入力装置に指令が入力された場合に制御装置20が取得する信号である。ここで、主処理部21は、表示装置11のバックライトに供給される電力を表示ON信号として検出してもよい。この場合、主処理部21は、折り畳み式と、スライド型と、ストレート型とのどの形式の携帯電話機でも、同じ手法で表示ON信号を取得できる。
【0042】
表示ON信号を取得していない場合(ステップST108、No)、主処理部21は、ステップST108を繰り返し実行する。この際、携帯電話機1は、省電力モードとなり、図1に示す表示装置11に画像を表示させずに、音声通話を待ち受けたり、メールを待ち受けたりする。表示ON信号を取得した場合(ステップST108、Yes)、ステップST109で制御装置20は、図2に示す記憶装置17に一時的に保存されているコンテンツであって、カウント値Nと等しいナンバーMに対応するコンテンツを実行する。
【0043】
具体的には、まず、記憶装置制御部22が記憶装置17からナンバーMに対応するコンテンツを取得する。そして、主処理部21は、記憶装置17から記憶装置制御部22が取得したコンテンツの種類を判別する。例えば、主処理部21は、コンテンツの拡張子に基づいてコンテンツの種類を判別する。次に、制御装置20は、記憶装置17から記憶装置制御部22が取得したコンテンツに対応したアプリケーションプログラムを用いて、前記コンテンツを実行する。本実施形態では、コンテンツは動画ファイルであるため、表示制御部26が図1に示す表示装置11に動画の映像を表示させると共に、音声処理部24が図1に示すスピーカ15から動画の音声を出力させる。
【0044】
ここで、ステップST109で制御装置20が実行するコンテンツは、記憶装置17にあらかじめ記憶されていたコンテンツではなく、ホストコンピュータに保存されているコンテンツである。よって、ホストコンピュータの管理者、又は、ホストコンピュータにコンテンツをアップロードしたユーザーが、コンテンツの内容を変更したり、新たなコンテンツを追加したりすると、制御装置20が実行するコンテンツも変化することになる。これにより、携帯電話機1は、ユーザーが待ち受け画面を変更する指令を入力装置16に入力しない場合でも、待ち受け画面を変更できる。よって、携帯電話機1は、ユーザーの興味の低下を低減できる。
【0045】
次に、ステップST110からステップST112の各ステップで、主処理部21は、カウント値Nを更新する。具体的には、まず、ステップST110で主処理部21は、カウント値NがナンバーMmaxであるか否かを判定する。すなわち、主処理部21は、現在のカウント値NがステップST103で検出されたコンテンツの数と等しいか否かを判定する。カウント値NがナンバーMmaxと等しくない場合(ステップST110、No)、ステップST111で主処理部21は、カウント値Nに1を加算する。カウント値NがナンバーMmaxと等しい場合(ステップST110、Yes)、ステップST112で主処理部21は、カウント値Nをクリアして初期値である1に戻す。ここで、制御装置20は、ステップST110からステップST112の各手順を、ステップST109でのコンテンツの実行が終了してから実行してもよいし、ステップST109でのコンテンツの実行中に実行してもよい。
【0046】
図4は、選択画像が表示された表示装置を示す説明図である。コンテンツの実行が終了し、また、ステップST111又はステップST112の実行が終了すると、ステップST113で表示制御部26は、図4に示すような選択画像30を表示装置11に表示させる。選択画像30は、例えば、リプレイボタン画像31と、ネクストボタン画像32と、プレビュー画像33とを含む画像である。リプレイボタン画像31及びネクストボタン画像32は、ユーザーによる入力装置16への入力を補助するための画像である。ユーザーによる入力装置16への指令の入力によって、表示制御部26は、リプレイボタン画像31又はネクストボタン画像32に合わせてカーソル画像を表示させたり、リプレイボタン画像31又はネクストボタン画像32を変化させたりして、リプレイボタン画像31又はネクストボタン画像32が選択されている様子を表現する。
【0047】
リプレイボタン画像31は、ステップST109で実行されたコンテンツを再度実行する指令を入力するかをユーザーに問う画像である。ここで、ステップST109で実行されたコンテンツに対応付けられたナンバーをMとすると、ネクストボタン画像32は、次のコンテンツ、すなわちM+1のナンバーに対応するコンテンツを実行する指令を入力するかを問う画像である。プレビュー画像33は、次のコンテンツ(M+1のナンバーに対応するコンテンツ)に含まれる静止画である。これにより、ユーザーは、プレビュー画像33を確認して、今回実行したコンテンツ(同一コンテンツ)を再度実行させるか、次のコンテンツ(別コンテンツ)を実行させるかを判断できる。なお、プレビュー画像33は、今回実行したコンテンツに含まれる静止画であってもよい。
【0048】
次に、ステップST114で主処理部21は、次のコンテンツ(M+1のナンバーに対応するコンテンツ)の実行を要求する指令が入力装置16から入力されたか否かを判定する。次のコンテンツの実行を要求する指令が入力装置16から入力された場合(ステップST114、Yes)、制御装置20は、ステップST109へ戻り、ステップST109以降の手順を実行する。この時、カウント値NはステップST111又はステップST112で更新されているため、制御装置20は、前回とは異なるコンテンツを実行することになる。次のコンテンツの実行を要求する指令が入力装置16から入力されない場合(ステップST114、No)、制御装置20は、ステップST115を実行する。
【0049】
ステップST115で主処理部21は、今回実行したコンテンツ(Mのナンバーに対応するコンテンツ)の実行を要求する指令が図1に示す入力装置16から入力されたか否かを判定する。今回実行したコンテンツの実行を要求する指令が入力装置16から入力された場合(ステップST115、Yes)、ステップST116で主処理部21は、現在のカウント値Nから1を減算する。なお、主処理部21がステップST112を実行している場合現在のカウント値Nは1である。この場合、ステップST116で主処理部21は、現在のカウント値NをナンバーMmaxと等しい値にする。次に、制御装置20は、ステップST109へ戻り、ステップST109以降の手順を実行する。この時、カウント値NはステップST111又はステップST112で更新された後に、さらにステップST116で元の値に更新されている。よって、制御装置20は、前回と同一のコンテンツを実行することになる。
【0050】
今回実行したコンテンツの実行を要求する指令が入力装置16から入力されない場合(ステップST115、No)、すなわち、ユーザーが入力装置16のクリアボタンや電源ボタン等を操作し、コンテンツの実行を停止する指令を入力装置16に入力した場合、制御装置20は、ステップST117を実行する。ステップST117で表示制御部26は、表示装置11に汎用画像を表示させる。汎用画像とは、実行するコンテンツがない際に表示装置11に表示される画像である。汎用画像は、例えば、記憶装置17に記憶されている静止画や動画である。これにより、携帯電話機1は、実行するコンテンツがない場合であっても、表示装置11に画像を表示する。よって、携帯電話機1は、ユーザーの興味の低下を低減できる。
【0051】
次に、ステップST118で主処理部21は、表示OFF信号を取得したか否かを判定する。表示OFF信号は、携帯電話機1が例えば図1に示すように、折り畳み式の携帯電話機である場合、第1筐体10a及び第2筐体10bが互いに近づく方向に開かれた場合に制御装置20が取得する信号である。また、表示OFF信号は、携帯電話機1が例えばスライド型の携帯電話機である場合、第1筐体及び第2筐体がスライドされて、入力装置が隠れた場合に制御装置20が取得する信号である。
【0052】
また、表示OFF信号は、携帯電話機1がストレート型の携帯電話機である場合、所定時間が経過して表示装置に画像が表示されていない状態(省電力モード)になった場合に制御装置20が取得する信号である。ここで、主処理部21は、表示装置11のバックライトに供給される電力がローレベルになった場合に、表示OFF信号を取得したものとする。この場合、主処理部21は、折り畳み式と、スライド型と、ストレート型とのどの形式の携帯電話機でも、同じ手法で表示OFF信号を取得できる。
【0053】
表示OFF信号を取得していない場合(ステップST118、No)、主処理部21は、ステップST117を繰り返し実行する。この間、表示装置11は汎用画像を表示する。表示OFF信号を取得した場合(ステップST118、Yes)、ステップST119で表示制御部26は、表示装置11による画像の表示を停止する。そして、制御装置20は、一連の手順の実行を終了して、再度、ステップST101以降の一連の手順を実行する。ここで、再度ステップST101を実行する際、URLに変更があった場合、通信部25は、変更されたURLが指定するホストコンピュータから通信回線を介してウェブページの情報を取得する。
【0054】
次に、ステップST104で、コンテンツを1つも検出できなかった場合(ステップST104、No)に制御装置20が実行する手順を説明する。ここで、通信回線を介して配信されるコンテンツは、ホストコンピュータから削除されることがある。また、あらかじめユーザーによって指定されたURLが無効なものである場合もある。このような場合、主処理部21は、コンテンツを1つも検出できない。コンテンツを1つも検出できなかった場合(ステップST104、No)、ステップST120で主処理部21は、URLの変更処理ができるか否かを判定する。ここで、URLの変更処理とは、あらかじめユーザーによって指定されたURLを制御装置20が自動で変更することによって、コンテンツの検出を試みる処理である。説明の便宜上、URLの変更処理ができる場合(ステップST120、Yes)に主処理部21が実行する手順から先に説明する。
【0055】
ステップST121で、主処理部21は、例えば、URLの後尾側から文字を削除することで、新たなURLを作成する。主処理部21は、URLの後尾側から文字を1つずつ削除してもよいし、複数の文字をまとめて削除してもよい。ここで、URLの多くは、「/」を含む。2つの「/」に挟まれた文字列は、ホストコンピュータのディレクトリを示すものであることがある。主処理部21は、例えば、URLの後尾側から次の「/」までの文字をまとめて削除すると好ましい。これにより、主処理部21は、あらかじめユーザーによって指定されていたURLに基づいて、最初に指定されていたディレクトリの1つ上の階層のディレクトリ(最初に指定されていたディレクトリを含むディレクトリ)を示すURLを作成できる。この1つ上の階層のディレクトリには、コンテンツが含まれている可能性がある。よって、主処理部21は、ランダムにURLを変更するよりも、URLの後尾側から次の「/」までの文字をまとめて削除する方が、有効なURLを作成できる可能性を向上できる。
【0056】
ここで、2つの「/」に挟まれた文字列は、ディレクトリを指定する文字列以外にも、ホストコンピュータを指定する文字列も含まれる。ホストコンピュータを指定する文字列まで削除すると、コンテンツを検出できなくなるおそれが高い。よって、ステップST120では、主処理部21は、例えば、次の「/」と、その次の「/」との間の文字列がホストコンピュータを指定する文字か否かを判定することで、URLを変更できるか否かを判定する。例えば、主処理部21は、例えば、URLに削除できる文字が残っているか否かで、URLを変更できるか否かを判定してもよい。但し、上述したように、ホストコンピュータを指定する文字列まで削除すると、コンテンツを検出できなくなるおそれがある。よって、ホストコンピュータを指定する文字列まで削除する前に、これ以上の文字列の削除では有効なURLを作成できないと判断した方が、主処理部21は、不要な処理(有効なURLを作成できない処理)を低減できる。
【0057】
URLの変更処理ができる場合(ステップST120、Yes)、ステップST121を実行して、制御装置20は、ステップST102を再度実行する。そして、ステップST103で主処理部21がコンテンツの検出を再度試みる。これでもコンテンツを検出できなかった場合(ステップST104、No)、制御装置20はステップST120以降の手順を再度実行する。すなわち、制御装置20は、コンテンツを検出できるまで、又は、URLの変更処理ができなくなるまで、URLを変更しつつコンテンツの検出を繰り返し試みる。これにより、携帯電話機1は、コンテンツを検出できなかった場合でも、他のコンテンツを検出し、検出されたコンテンツを実行できる可能性が向上する。よって、携帯電話機1は、ユーザーの興味の低下を低減できる。URLの変更処理ができなくなると(ステップST120、No)、表示制御部26は、ステップST117を実行する。
【0058】
ここで、ステップST121で主処理部21が実行するURLの変更処理は、文字の削除に限定されない。例えば、主処理部21は、あらかじめユーザーによって指定されたURLの後尾側から文字を他の文字に変更することで、新たなURLを作成してもよい。また、ステップST102で通信部25がHTMLファイルを取得した場合、このHTMLファイルのソースコードには削除されたコンテンツに関連したコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を示すURLが記載されていることが多い。主処理部21は、あらかじめユーザーによって指定されたURLを、ステップST102で取得した情報の中に含まれるURLに変更することで、新たなURLを作成してもよい。
【0059】
この場合、主処理部21は、削除されたコンテンツに関連したコンテンツを検出できる可能性が向上する。よって、携帯電話機1は、ユーザーの趣向に合ったコンテンツをユーザーに提供できる可能性を向上できる。このようなURLの変更処理を行う場合、ステップST120で主処理部21は、ステップST102で取得した情報の中にURLが含まれているか否かを判定することで、URLを変更できるか否かを判定する。ここで、ステップST102で取得した情報の中にURLが含まれていない場合に、主処理部21は、あらかじめユーザーによって指定されたURLの文字列を、後尾側から削除するようにしてもよい。この場合、携帯電話機1は、あらかじめ指定されたURLでコンテンツを検出できなかった場合でも、ユーザーにコンテンツを提供できる可能性をさらに向上できる。
【0060】
図5は、制御装置が実行する割り込み制御を示すフローチャートである。ここで、一般的な携帯電話機の制御装置は、動画を再生している最中、動画の再生に関する指令の入力を待ち受ける。動画の再生に関する指令とは、動画の早送りや、巻き戻し、一時停止、音量の調整等の指令である。しかしながら、本実施形態の携帯電話機1は、待ち受け画面としてコンテンツを実行(動画を再生)する。よって、コンテンツの実行に関する指令以外の指令を図1に示す入力装置16を介してユーザーが入力した場合、携帯電話機1は、迅速にその指令に対応する処理を実行すると好ましい。コンテンツの実行に関する指令以外の指令とは、例えば、音声通話を開始するための指令であったり、メールを作成したり受信したメールの閲覧を開始したりするための指令であったり、各種設定を変更するための指令である。
【0061】
そこで、制御装置20は、図5に示す一連の手順を実行する。図5に示す一連の手順は、コンテンツの実行中に実行される手順である。ステップST201で、図2に示す主処理部21は、コンテンツの実行を停止するための指令が入力装置16へ入力されたか否かを判定する。具体的には、入力データ取得部23が入力装置16から所定の信号を取得した場合に、主処理部21は、コンテンツの実行を停止するための指令が入力装置16へ入力されたと判定する。
【0062】
ここで、所定の信号とは、例えば、クリアボタンや、電源ボタンのように、現在の処理を中断するようなボタンが押された場合に、図2に示す入力データ取得部23が取得する信号や、動画の再生に関する指令に通常用いられないボタン、例えば、数字ボタンが押された場合に入力データ取得部23が取得する信号である。入力データ取得部23は、入力装置16のうちの一部、例えば、十字キーと決定キーは、動画の再生に関する指令を入力するための機能を割り当てる。コンテンツの実行を停止するための指令が入力装置16へ入力されていない場合(ステップST201、No)、制御装置20は、一連の手順の実行を終了して、再度、ステップST201以降の一連の手順を実行する。
【0063】
コンテンツの実行を停止するための指令が入力装置16へ入力された場合(ステップST201、Yes)、ステップST202で制御装置20は、コンテンツの実行を停止する。すなわち、表示制御部26は、図1に示す表示装置11による画像の表示を停止する。また、音声処理部24は、スピーカ15による音声の出力を停止する。そして、入力データ取得部23は、入力装置16の各ボタンへの機能の割り当てを通常割り当てに変更する。すなわち、入力データ取得部23は、コンテンツの実行中、コンテンツの実行に関する指令を入力するためのボタン(例えば十字キー)を、他の指令を入力するためのボタンに変更する。
【0064】
次に、主処理部21は、ステップST203からステップST205の一連の手順を実行して、カウント値Nを更新する。ステップST203からステップST205の各手順は、図3に示すステップST110からステップST112の各手順と同一である。次に、ステップST206で、表示制御部26は、入力装置16に入力された指令に対応する画像を表示装置11に表示させる。例えば、入力装置16に入力された指令が、電話番号の入力を指令するものであった場合、図2に示す表示制御部26は、入力装置16に入力された番号と同一の文字列の画像を表示装置11に表示させる。そして、制御装置20は、一連の手順の実行を終了する。以上の手順をコンテンツの実行中に実行することにより、携帯電話機1は、コンテンツの実行に関する指令以外の指令を図1に示す入力装置16を介してユーザーが入力した場合に、迅速にその指令に対応する処理を実行できる。
【0065】
ここで、制御装置20は、コンテンツ実行制御の実行中に入力装置16にコンテンツの実行に関する指令以外の指令が入力されると、コンテンツ実行制御の実行と同時に、入力された指令に対応した手順を実行してもよい。つまり、この場合、表示制御部26は、コンテンツに含まれる画像を表示しつつ、入力された指令に対応する画像を表示装置11に表示させる。具体的には、表示制御部26は、コンテンツに含まれる画像を背景画像とし、入力された指令に対応する画像を背景画像よりもユーザー側に配置した画像を表示装置11に表示させる。又は、表示制御部26は、表示装置11の表示領域を分割し、コンテンツに含まれる画像を形成された領域の一方に表示し、入力された指令に対応する画像を形成された領域の他方に表示する。これらの場合、携帯電話機1は、コンテンツをユーザーに提供しつつ、ユーザーが入力した指令に対応する画像も表示できる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
以上のように、本発明に係る携帯通信機器は、ユーザーの興味の低下を低減することに有用である。
【符号の説明】
【0067】
1 携帯電話機
10 筐体
10a 第1筐体
10b 第2筐体
11 表示装置
12 通信装置
13 マイク
14 レシーバ
15 スピーカ
16 入力装置
17 記憶装置
20 制御装置
21 主処理部
22 記憶装置制御部
23 入力データ取得部
24 音声処理部
25 通信部
26 表示制御部
30 選択画像
31 リプレイボタン画像
32 ネクストボタン画像
33 プレビュー画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指令としての信号を受け付ける入力装置と、
通信回線を介して情報を取得する通信装置と、
画像を表示する表示装置と、
音声を出力するスピーカと、
あらかじめ指定された文字列であって、画像と音声との少なくとも一方を含むコンテンツのコンピュータネットワーク内での所在を表す文字列に基づいて、前記コンピュータネットワークから前記コンテンツを前記通信装置に取得させ、前記表示装置に待ち受け画面を表示させる信号を取得すると、取得した前記コンテンツに含まれる画像を前記表示装置に表示させることと、取得した前記コンテンツに含まれる音声をスピーカに出力させることとの少なくとも一方を行う制御であるコンテンツ実行制御を行う制御装置と、
を備えることを特徴とする携帯通信機器。
【請求項2】
前記文字列は、前記表示装置の待ち受け画面に対して指定された文字列であることを特徴とする請求項1に記載の携帯通信機器。
【請求項3】
前記制御装置は、前記コンピュータネットワーク内で前記コンテンツを検出できない場合、前記文字列を新たな文字列に変更して、前記通信装置による前記コンテンツとは別のコンテンツの取得を試みることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項4】
前記制御装置は、前記文字列の後尾側から文字を削除することで、前記新たな文字列を作成することを特徴とする請求項3に記載の携帯通信機器。
【請求項5】
前記制御装置は、前記コンピュータネットワークから取得したコンテンツとしてのファイルに、前記別のコンテンツの前記ネットワーク内での所在を表す文字列を発見した場合は、発見した文字列を前記新たな文字列とすることを特徴とする請求項3に記載の携帯通信機器。
【請求項6】
前記制御装置は、前記コンピュータネットワーク内で複数のコンテンツを検出した場合、前記信号を取得すると前記複数のコンテンツのうちの1つを用いて前記コンテンツ実行制御を行い、
次に前記信号を取得すると、前記複数のコンテンツのうち前回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツとは別のコンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項7】
前記制御装置は、前記信号を取得した回数を表すカウンタの値に基づいて、前記複数のコンテンツの中から次の前記コンテンツ実行制御で用いるコンテンツを決定することを特徴とする請求項6に記載の携帯通信機器。
【請求項8】
前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行を終えると、今回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツと同じ同一コンテンツを用いて再度前記コンテンツ実行制御を行うか否かを問う画像を前記表示装置に表示させ、
前記同一コンテンツを用いて再度前記コンテンツ実行制御を行うという指令が前記入力装置に入力されると、前記同一コンテンツを用いて再度前記コンテンツ実行制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項9】
前記制御装置は、前記コンピュータネットワーク内で複数のコンテンツを検出した場合、今回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツとは異なる別コンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うか否かを問う画像を前記表示装置に表示させ、
前記別コンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うという指令が前記入力装置に入力されると、前記別コンテンツを用いて前記コンテンツ実行制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項10】
前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行が終了すると、次回の前記コンテンツ実行制御で用いるコンテンツに含まれる画像を静止画像として前記表示装置に表示させるか、又は、今回の前記コンテンツ実行制御で用いたコンテンツに含まれる画像を静止画像として前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項11】
前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行中に前記入力装置に所定の指令としての信号が入力されると、前記コンテンツ実行制御の実行を中止し、入力された前記信号に対応した機能を実行することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項12】
前記制御装置は、前記コンテンツ実行制御の実行中に前記入力装置に所定の指令としての信号が入力されると、前記コンテンツ実行制御の実行中に、入力された前記信号に対応した機能も実行することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の携帯通信機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−97190(P2011−97190A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246963(P2009−246963)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】