説明

携帯電話機テスター

【課題】携帯電話機の起動時間から位置登録処理までに要するデッドタイムを吸収し、高速のテストを可能とする携帯電話テスターを実現する。
【解決手段】被テスト対象の携帯電話機に対して位置登録処理を実行した後に特性テストを実行する携帯電話機テスターにおいて、位置登録専用処理部と、特性テスト専用処理部と、前記被テスト対象の携帯電話機が接続される第1RF入出力ポート及び第2RF入出力ポートと、前記第1RF入出力ポートを前記位置登録専用処理部に選択接続したときに前記第2RF入出力ポートを前記特性テスト専用処理部に選択接続すると共に、前記第1RF入出力ポートを前記特性テスト専用処理部に選択接続したときに前記第2RF入出力ポートを前記位置登録専用処理部に選択接続する、スイッチ切替部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被テスト対象の携帯電話機に対して位置登録処理を実行した後に特性テストを実行する携帯電話機テスターにおいて、テスト時間に占める位置登録処理に起因するデッドタイムの短縮に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機テスターを使用して携帯電話の機能・性能等の特性テストをする場合、携帯電話機テスターと被テスト携帯電話機(以下、携帯電話機)を高周波同軸ケーブル等で接続し、テスターと携帯電話機との間でRF信号を送受信して呼接続を確立し、携帯電話機の受信機特性や送信機特性を測定する。
【0003】
図3は、従来の携帯電話テスターの構成例を示す機能ブロック図である。携帯電話機テスター10のRF入出力ポート20と携帯電話機30とは、同軸ケーブル40を介して接続される。また、図示はしないが同軸ケーブルを使用しないでアンテナで空間結合によってテストする場合もある。
【0004】
携帯電話機テスター10は、プロトコル処理部11、ベースバンド信号処理部12、RF信号処理部13を備え、夫々は携帯電話機テスター10から携帯電話機30へ信号を送信するためのダウンリンク送信系14と、携帯電話機30からの送信信号を受信して処理するためのアップリンク受信系15とに分かれる。ダウンリンク送信系14及びアップリンク受信系15は、分岐接続部16を介してRF入出力ポート20と接続される。
【0005】
また、携帯電話機テスター10は、携帯電話機30からの送信信号の無線特性を測定するための無線特性測定処理部17を備えている。通常、携帯電話機30は携帯電話機テスター10との間に呼接続を確立するために、位置登録の処理から始まり、発呼または着呼の処理で呼接続を確立し、その後に各種無線特性をテストしたり測定したりする。
【0006】
図4は、携帯電話テスターのテスト手順を示すシーケンス図である。携帯電話の電源オンから位置登録処理シーケンスを完了し、携帯電話機が待ち受け状態になり、発呼または着呼の接続シーケンスを起動し、呼接続が確立発呼/着呼の接続完了までが準備ステップであり、その後のテストステップで所定の特性をテストするテストシーケンスが実行される。
【0007】
位置登録や呼接続処理においては、プロトコル処理部11が、ベースバンド信号処理部12とRF信号処理部13を介して携帯電話機30との間でシグナリング制御ためのプロトコル処理を実行して接続を確立する。
【0008】
ベースバンド信号処理部12は、そのダウンリンク送信系14とアップリンク受信系15の夫々において、規格で規定された符号化処理と復号化処理等を行う。RF信号処理部13のダウンリンク処理系14は、ベースバンド信号処理部12から渡されたIQベースバンド信号で直行変調および無線高周波へのアップコンバートを行い、携帯電話機30が受信可能な高周波無線信号に変換して送信する。
【0009】
また、その高周波無線信号の出力レベルは、感度試験等のために携帯電話機30が受信するパワーを可変できるよう、ステップアッテネーターやバリアブルアッテネーターの組み合わせによって正確に可変設定できるようになっている。
【0010】
RF信号処理部13のアップリンク受信系15は、携帯電話機30から送信された高周波無線信号をダウンコンバートして中間周波数(IF)信号とし、ベースバンド信号処理部12がそのIF信号をアナログ-ディジタル変換して、その後のディジタル信号処理回路をへてプロトコル処理部11へ渡す。
【0011】
また、無線特性測定処理部17は、携帯電話機30から送信されたアップリンク高周波信号のパワーや、変調精度・周波数エラー・位相エラーといった変調の品質、更にはスペクトラム特性等を測定する。
【特許文献1】特開2007−295139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来構成の携帯電話テスターでは、次のような問題がある。
(1)図3で示すように、携帯電話機の電源をオンしてから位置登録処理シーケンスが完了して携帯電話機が待ち受け状態になり、発呼または着呼の接続シーケンスを起動し、呼接続が確立した後でないと携帯電話機の送信機や受信機の無線特性テストを開始することができない。
【0013】
(2)しかし、一般的に携帯電話機がこの待ち受け状態になるまでに要する時間は、携帯電話の起動時間も含めて数秒から数十秒という長い時間がかかり、全体のテスト時間の中で大きな割合を占めている。
【0014】
(3)また、この待ち受けまでに要する時間は、テストを開始するまでの準備期間のようなものであり、テスト時間を秒単位で短縮することによりコストダウンを目指している携帯電話機の生産ラインにおいては大きなデッドタイムになる。
【0015】
(4)よって、携帯電話機テスターの無線測定処理部17の処理能力を向上して測定スピードを早くしたとしても、携帯電話の起動から位置登録に要する処理時間が支配的なデッドタイムとなり、テスト時間の短縮には限界がある。
【0016】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、携帯電話機の起動時間から位置登録処理までに要するデッドタイムを吸収し、高速のテストを可能とする携帯電話テスターの実現を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このような課題を達成するために、本発明は次の通りの構成になっている。
(1)被テスト対象の携帯電話機に対して位置登録処理を実行した後に特性テストを実行する携帯電話機テスターにおいて、
位置登録専用処理部と、
特性テスト専用処理部と、
前記被テスト対象の携帯電話機が接続される第1RF入出力ポート及び第2RF入出力ポートと、
前記第1RF入出力ポートを前記位置登録専用処理部に選択接続したときに前記第2RF入出力ポートを前記特性テスト専用処理部に選択接続すると共に、前記第1RF入出力ポートを前記特性テスト専用処理部に選択接続したときに前記第2RF入出力ポートを前記位置登録専用処理部に選択接続する、スイッチ切替部と、
を備えることを特徴とする携帯電話機テスター。
【0018】
(2)前記位置登録専用処理部は、プロトコル処理部と、ベースバンド信号処理部と、RF信号処理部とを備えることを特徴とする(1)に記載の携帯電話機テスター。
【0019】
(3)前記特性テスト専用処理部は、プロトコル処理部と、ベースバンド信号処理部と、RF信号処理部と、この記RF信号処理部のアップリンク受信系から渡される前記被テスト対象の携帯電話機の送信信号の無線特性を測定する無線特性測定処理部と、を備えることを特徴とする(1)に記載の携帯電話機テスター。
【0020】
(4)前記特性テスト専用処理部の前記RF信号処理部は、前記被テスト対象の携帯電話機へのダウンリンク送信系及び被テスト対象の携帯電話機からのアップリンク受信系の夫々に、プログラマブルアッテネータを備えることを特徴とする(3)に記載の携帯電話機テスター。
【発明の効果】
【0021】
本発明の構成によれば、次のような効果を期待することができる。
(1)位置登録専用処理部と特性テスト専用処理部とのハードウエアを個別に設け、夫々を、2つのRF入出力ポートに接続した2台の携帯電話に対してスイッチ切替部を介して切り替え接続することが可能になる。
【0022】
(2)この構成により、一つのRF入出力ポートに接続された携帯電話機のテスト中に、もう一方のRF入出力ポートに接続された携帯電話機の起動から位置登録を済ませておくことが可能となる。従って、起動から位置登録というデッドタイムを片方の携帯電話機のテスト時間の中に吸収することができるので、トータルでのテスト時間の短縮が可能となる。
【0023】
(3)また、片側の処理回路を位置登録専用の処理に限定することでハードウエアの増大を必要最小限のものに絞ることができ、かつ出荷時の調整や校正も限定的なものにとどめることができるため、低コストでのテストシステムの実現が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。図1は、本発明を適用した携帯電話テスターの一実施形態を示す機能ブロック図である。本発明を適用した携帯電話テスター100は、位置登録専用処理部200と、特性テスト専用処理部300と、スイッチ切り替え部
400と、被テスト対象の携帯電話機31及び32が同軸ケーブル41及び42を介して接続される第1RF入出力ポート501及び第2RF入出力ポート502を備えている。
【0025】
スイッチ切り替え部400は、第1RF入出力ポート501に接続される第1スイッチ手段401及び第2RF入出力ポート502に接続される第2スイッチ手段402よりなる。
【0026】
これらスイッチ手段は、図示されない制御信号により連動して切り替え操作され、第1RF入出力ポート501を位置登録専用処理部200に選択接続したときに、第2RF入出力ポート502を特性テスト専用処理部300に選択接続すると共に、第1RF入出力ポート501を特性テスト専用処理部300に選択接続したときに、第2RF入出力ポート502を位置登録専用処理部200に選択接続する。
【0027】
位置登録専用処理部200は、プロトコル処理部201、ベースバンド信号処理部202、RF信号処理部203、ダウンリンク送信系204、アップリンク受信系205、分岐接続部206を備える。これら構成要素の基本機能は、図3で示した従来の携帯電話テスター10の構成要素11〜16と同一である。
【0028】
特性テスト専用処理部300は、プロトコル処理部301、ベースバンド信号処理部302、RF信号処理部303、ダウンリンク送信系304、アップリンク受信系305、分岐接続部306及び無線特性測定処理部307を備える。これら構成要素の基本機能は、図3で示した従来の携帯電話テスター10の構成要素11〜17と同一である。
【0029】
図2は、図1に示した実施形態の詳細構成を示す機能ブロック図である。この実施形態では、WCDMAとHSDPAの通信方式がテストできる携帯電話テスターを例示している。独立構成とされた位置登録専用処理部200の基本構成は、特性テスト専用処理部300の構成と同様であるが、この部分が被テスト対象となる携帯電話機に対して位置登録の処理だけを実行することに特化されていることが大きな違いである。
【0030】
即ち、位置登録専用処理部200の処理内容は、位置登録のシグナリング処理だけに限定されるため、例えばベースバンド信号処理部202が扱う物理チャネルの種類は、位置登録に必要な制御チャネルだけに限定される。
【0031】
具体的には、特性テスト専用処理部300においては、ダウンリンク送信系の物理チャネルの種類としては、SCH,CPICH,P-CCPCH,S-CCPCH,AICH,DPCH15ksps〜960ksps,HS-SCCH,HS-DSCHの処理が必要となる。又、アップリンク受信系の物理チャネルの種類としては、PRACH,DPCH15ksps〜960ksps,HS-DPCCHの処理が必要となる。
【0032】
一方、位置登録専用処理部200においては、ダウンリンク送信系の物理チャネルの種類としては、SCH,CPICH,P-CCPCH,S-CCPCH,AICH,DPCH15kspsの処理だけ、アップリンク受信系の物理チャネルの種類としては、PRACH,DPCH15kspsの処理だけでよい。
【0033】
特にデータを扱うDPCHにおいては、特性テスト専用処理部300では15k,30k,60k,120k,240k,480k,960kspsの全てのデータレートを扱う必要があるのに対して、位置登録専用処理部200では15kspsの低速レートだけを扱えばよい。
【0034】
よって、位置登録専用処理部200では、そこに使用されるFPGAやDSPは必要最小限のゲート規模やメモリーサイズ、そして限定されたパフォーマンスの比較的安価のものを使用することができる。
【0035】
図中において、特性テスト専用処理部300にだけ必要で、位置登録専用処理部200では不要なチャネルはアンダーラインで示した。
【0036】
更に、特性テスト専用処理部300のRF信号処理部304に関しても、そのダウンリンク送信系304には例えば-10dBm〜-120dBmまでのパワー範囲を0.1dBの設定分解能で出力する必要があるために、その出力回路には高性能のプログラマブルアッテネータ304aを実装する必要がある。
【0037】
同様に、アップリンク受信部305においても、受信される想定パワーとして+35dBm〜-70dBmまでの非常に広い範囲の受信能力と必要とするため、その受信回路には高性能のプログラマブルアッテネータ305aによるレンジング切り替え回路を実装する必要がある。
【0038】
これに対して、位置登録専用処理部200においては、位置登録の処理だけを実行すればよいので、ダウンリンク送信系では例えば-60dBm前後の固定的なパワー送信のみ、アップリンク受信系では例えば0dBm前後のパワーを受信するための固定的なレンジのみを扱えばよく、高性能のプログラマブルアッテネータの実装は不要となる。
【0039】
また、特性テスト専用処理部300では、RFパワーや変調精度、スペクトラムといった携帯電話機の無線特性を正確にかつ高速に測定するための無線特性測定処理部307が必要となるが、位置登録専用処理部200では、無線特性の測定をする機能は有しないため、無線特性を測定するための専用処理回路やソフトウエアは一切不要となり、出荷時の厳密な調整や校正も省略することができる。
【0040】
次に、本発明を適用した携帯電話テスターの動作手順を説明する。本発明の携帯電話機テスター100は、第1RF入出力ポート501及び第2RF入出力ポート502の二個のRF入出力ポートを具備している。
【0041】
この二つのRF入出力ポートを使って一度に2台の被テスト対象の携帯電話機を接続することができる。携帯電話機31が同軸ケーブル41を介して第1のRF入出力ポート501へ、携帯電話機32が同軸ケーブル42を介して第2のRF入出力ポート502へ夫々接続されている。
【0042】
また図示はしないが、同軸ケーブルの代わりにアンテナで空間結合によってテストする場合もある。まず、スイッチ切替部400において連動して操作される第1スイッチ手段401及び第2スイッチ手段402接続は、図示しない制御信号によって操作され、実線で示す経路に接続がなされているとする。
【0043】
テストが開始され携帯電話機31の電源がオンされると、位置登録専用処理部200から送信されているブロードキャストの信号を携帯電話機31が受信し、位置登録の処理が起動される。位置登録専用処理部200は、携帯電話機31との間で位置登録処理に関わるシグナリングを実行しながら位置登録を完了させ、携帯電話機31は待ち受けモードに入る。
【0044】
その後、図示しない制御信号によりスイッチ切替部400の第1スイッチ手段401及び第2スイッチ手段402を破線で示す接続に切り替える。この切り替えによって、待ち受け状態にあった携帯電話機31は特性テスト専用処理部300と接続されることになり、例えば携帯電話機テスター100側から着呼の処理が起動されると、特性テスト専用処理部300のプロトコル処理部301がベースバンド信処理部302とRF信号処理部303を介して携帯電話機31との間にシグナリング制御のプロトコル処理を実行し接続を確立する。
【0045】
接続が確立して携帯電話機31が送信と受信を安定的に維持する状態になると、無線特性測定処理部307は、携帯電話機31からの送信信号のRFパワーや変調精度、スペクトラムといった各種無線特性を測定する。一方、RF信号処理部304のダウンリンク送信系304は送信パワーを可変しながら感度測定等を実施する。
【0046】
上記のとおり、スイッチ切替部400の第1スイッチ手段401及び第2スイッチ手段402が破線側に切り替わって特性テスト専用処理部300が携帯電話機31の特性テストを開始した時点で、第2のRF入出力ポート502が位置登録専用処理部200に接続されることになり、携帯電話機31がテストに供されている間にもう一方の携帯電話機32は位置登録の処理を実行できるようになる。
【0047】
つまり、携帯電話機31が特性テストを実施している間に、携帯電話機32は位置登録を済ませて待ち受け状態に入り、テストの待機状態に入っていることができる。
【0048】
携帯電話機31の特性テストが完了すると、図示しない制御信号は再びスイッチ切替部400の第1スイッチ手段401及び第2スイッチ手段402を実線で示す接続に戻す。この切り替えによって、携帯電話機32は特性テスト専用処理部300に接続されてテストに供される。
【0049】
その間に第1のRF入出力ポート501は、再び位置登録専用処理部200に接続が戻され、第1のRF入出力ポート501には次にテストするための他の携帯電話機が接続され、前記と同様に位置登録処理が予め実行されて次の特性テストの待機状態となる。
【0050】
このように、本発明を適用した携帯電話テスターでは、位置登録専用処理部200と特性テスト専用処理部300の2つの処理系統が、スイッチ切替部400を介して順次切り替えられ、位置登録専用処理部200によって予め位置登録だけが完了して待ち受け状態にされた携帯電話機が順次特性テスト専用処理部に切り替えられてテストに供されていく。
【0051】
このような切替え制御によって、片側が特性テストを実施している間に、他方で位置登録処理を完了させておくことで、デッドタイムがテスト時間内に吸収され、トータルのテスト時間を短縮することができる。
【0052】
従来技術を使用した携帯電話機テスターの中には、1台のテスターの中に同一構成の2台分のハードウエアを格納して二つの携帯電話機を並行してテストできるようにした例もある。しかし、このような例ではハードウエアは基本的に同じ回路を2系統有することになり、コストも2倍近い構成となってしまう。
【0053】
しかし、本発明では同じハードウエアを2系統有しながらも、位置登録専用処理部は位置登録の処理に特化した必要最小限のハードウエアで構成されているので、部品コストの増大も最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明を適用した携帯電話テスターの一実施形態を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の実施形態の詳細構成を示す機能ブロック図である。
【図3】従来の携帯電話テスターの構成例を示す機能ブロック図である。
【図4】携帯電話テスターのテスト手順を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0055】
31,32 被テスト対象携帯電話
41,42 同軸ケーブル
100 携帯電話テスター
200 位置登録専用処理部
201 プロトコル処理部
202 ベースバンド信号処理部
203 RF信号処理部
204 ダウンリンク送信系
205 アップリンク受信系
206 分岐接続部
300 特性テスト専用処理部
301 プロトコル処理部
302 ベースバンド信号処理部
303 RF信号処理部
304 ダウンリンク送信系
305 アップリンク受信系
306 分岐接続部
307 無線特性測定処理部
400 スイッチ切替部
401 第1スイッチ手段
402 第1スイッチ手段
501 第1RF入出力ポート
502 第2RF入出力ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被テスト対象の携帯電話機に対して位置登録処理を実行した後に特性テストを実行する携帯電話機テスターにおいて、
位置登録専用処理部と、
特性テスト専用処理部と、
前記被テスト対象の携帯電話機が接続される第1RF入出力ポート及び第2RF入出力ポートと、
前記第1RF入出力ポートを前記位置登録専用処理部に選択接続したときに前記第2RF入出力ポートを前記特性テスト専用処理部に選択接続すると共に、前記第1RF入出力ポートを前記特性テスト専用処理部に選択接続したときに前記第2RF入出力ポートを前記位置登録専用処理部に選択接続する、スイッチ切替部と、
を備えることを特徴とする携帯電話機テスター。
【請求項2】
前記位置登録専用処理部は、プロトコル処理部と、ベースバンド信号処理部と、RF信号処理部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機テスター。
【請求項3】
前記特性テスト専用処理部は、プロトコル処理部と、ベースバンド信号処理部と、RF信号処理部と、このRF信号処理部のアップリンク受信系から渡される前記被テスト対象の携帯電話機の送信信号の無線特性を測定する無線特性測定処理部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機テスター。
【請求項4】
前記特性テスト専用処理部の前記RF信号処理部は、前記被テスト対象の携帯電話機へのダウンリンク送信系及び前記被テスト対象の携帯電話機からのアップリンク受信系の夫々に、プログラマブルアッテネータを備えることを特徴とする請求項3に記載の携帯電話機テスター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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