説明

携帯電話

【課題】ユーザが感じるストレスを低減すること。
【解決手段】着信を受け付ける着信受付部20と、着信が受け付けられた場合に、所定の着信通知処理を行う着信通知処理部21と、を含む携帯電話1において、当該携帯電話1のモードを示すモード情報を取得する着信通知実施判定部22と、取得されるモードが所定モードである場合に前記着信通知処理手段による着信通知を行うために前記着信が満たすべき条件を示す条件情報を記憶する条件記憶部23と、をさらに含み、着信通知実施判定部22は、着信受付部20により受け付けられた着信が条件記憶部23により記憶される条件情報により示される条件を満たすか否かを判定し、当該携帯電話1は、判定結果に応じて、着信通知処理の実施を制限する着信通知処理実施制限部24と、をさらに含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電話に関し、特に、ユーザのストレスを低減するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話は、音声着信やメール着信があった場合、必ずユーザに通知するようにしている。これは、携帯電話が、設定操作モードや、メール作成モード、テレビ視聴モードなど、通常の待受モード以外の状態にある場合であっても同様である(例えば特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−7144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記通知の中にはユーザにとって必ずしも必要ない通知もあり、その場合、ユーザは、設定操作、メール作成、テレビ視聴などが中断させられることにより、ストレスを感じてしまう。
【0005】
従って、本発明の課題の一つは、ユーザが感じる上記ストレスを低減することを可能にする携帯電話を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明にかかる携帯電話は、着信が生じた場合に、その発信者情報を取得する発信者情報取得手段と、当該携帯電話の動作モードが待受けモード以外のモードに設定されている状態下での着信通知を許可する条件として、着信回数と、発信者を示す発信者情報と、を対応付けた情報を記憶する記憶手段と、新たな着信が発生すると、前記発信者情報により特定される発信者からの過去所定時間内の着信回数を取得し、当該着信回数が前記条件を満たすか否かを判定する判定手段と、前記条件を満たさない場合には前記着信通知処理の実施を制限し、前記条件を満たす場合には前記着信通知処理の実施を制限しない着信通知実施制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
これによれば、条件を満たさない着信についての通知が制限されるので、ユーザが感じる上記ストレスが低減される。
【0008】
また、上記携帯電話において、前記条件情報には、発信者を示す発信者情報と、着信通知の要否を示す要否情報と、を対応付ける情報が含まれ、前記判定手段は、前記着信受付手段により受け付けられた着信の発信者を示す発信者情報を取得する発信者情報取得手段、を含み、前記判定手段は、前記条件情報において前記発信者情報と対応付けられる前記要否情報に基づき、前記着信が前記記憶手段により記憶される前記条件情報により示される条件を満たすか否かを判定する、こととしてもよい。
【0009】
これによれば、発信者によって、着信通知を制限できる。
【0010】
また、上記携帯電話において、前記条件情報には、着信回数と、着信通知の要否を示す要否情報と、を対応付ける情報が含まれ、前記判定手段は、前記着信受付手段により受け付けられた着信の発信者を示す発信者情報を取得する発信者情報取得手段と、前記発信者情報により示される発信者からの過去所定時間内の着信回数を取得する着信回数取得手段と、を含み、前記判定手段は、前記条件情報において前記着信回数と対応付けられる前記着信通知の要否に基づき、前記着信が前記記憶手段により記憶される前記条件情報により示される条件を満たすか否かを判定する、こととしてもよい。
【0011】
これによれば、着信回数によって、着信通知を制限できる。
【0012】
さらに、上記各携帯電話において、前記着信通知処理実施制限手段により前記着信通知処理の実施を制限した場合、応答できない旨を示す応答不能情報を、前記着信受付手段により受け付けられた着信の発信者に対して通知する応答不能通知手段、をさらに含むこととしてもよい。
【0013】
これによれば、発信者は、着信者が応答できない状態にあるということを知ることが出来る。
【0014】
また、この携帯電話において、当該携帯電話は、テレビ視聴手段と、前記テレビ視聴手段により視聴中の番組が終了するまでの時間を取得する時間取得手段と、前記時間取得手段により示される時間に基づき、当該携帯電話のユーザが前記着信受付手段により受け付けられた着信に応答可能となるまでに要する時間を予測する時間予測手段と、をさらに含み、前記応答不能通知手段による通知は、前記時間予測手段により予測される時間を示す応答可能所要時間を含む、こととしてもよい。
【0015】
これによれば、発信者は、電話をかけ直すタイミングを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態にかかる携帯電話のシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる携帯電話の機能ブロックを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる条件テーブルを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる条件テーブルを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる携帯電話の処理フローを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかる携帯電話と、その他の各装置とにおいて行われる処理のシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態にかかる携帯電話1のシステム構成を示す図である。同図に示すように、携帯電話1は、制御部10、無線通信部11、テレビ受信部12、時計部13、メモリ14、操作部15、表示部16、音声出力部17、振動部18、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)部19を含んで構成される。
【0019】
制御部10は、メモリ14に記憶されるプログラムを実行するための処理ユニットであり、携帯電話1の各部を制御する処理を行うとともに、後述する各機能部を実現する。メモリ14は本実施の形態を実施するためのプログラムやデータを記憶している。また、制御部10のワークメモリとしても動作する。
【0020】
携帯電話1は移動体通信システムにおいて移動局装置として使用され、無線通信部11は基地局装置(不図示)との間で無線通信を行う。無線通信部11は、基地局装置から受信した通信データ(音声、メールなど)や制御データを制御部10に出力するとともに、制御部10から入力される通信データ(音声、メールなど)や制御データを基地局装置に対して送信する。
【0021】
テレビ受信部12は、テレビ受信機能を備えている。テレビ受信部12は、制御部10から入力される指示に従って受信チャネルを決定して受信し、制御部10を介して表示部16にテレビ映像を出力する。すなわち、テレビ受信部12、制御部10、表示部16は、テレビ視聴手段を構成する。
【0022】
時計部13は、常時現在時刻を保持している。
【0023】
操作部15は、キーパッドなどの入力デバイスを含んで構成される。ユーザは、制御部10が表示部16に出力する各種データを参照しながら、操作部15において種々の入力操作を行う。操作部15は、この入力操作を受け付け、その内容を示すデータを制御部10に出力する。このデータには、例えば上述の受信チャネルを指示するためのデータや、メールの内容を示すデータなど種々のものが含まれる。
【0024】
表示部16は、液晶ディスプレイなどの画像出力デバイスを含んで構成され、制御部10から入力されるデータを表示出力する。このデータには、上述のテレビ映像の他、着信通知やメール作成画面など種々のものが含まれる。
【0025】
音声出力部17は、スピーカなどの音声出力デバイスを含んで構成され、制御部10から入力されるデータを音声出力する。
【0026】
振動部18は、バイブレータなどの振動出力デバイスを含んで構成され、制御部10からの指示に従い、振動出力デバイスを振動させる。
【0027】
LED部19は、発光ダイオードを含んで構成され、制御部10からの指示に従い、該発光ダイオードを明滅させる。
【0028】
携帯電話1には種々の動作モードがあり、携帯電話1は、そのうちのいずれか少なくとも1つのモードにより動作する。例えば、ユーザが携帯電話1の各機能の設定をしたい場合、ユーザの指示により、制御部10は上記モードを設定操作モードとする。このとき、制御部10は表示部16に設定操作画面データを出力する。また、ユーザがメールを作成したい場合、ユーザの指示により、制御部10は上記モードをメール作成モードとする。このとき、制御部10は表示部16にメール作成画面データを出力する。さらに、ユーザがテレビを観たい場合、ユーザの指示により、制御部10は上記モードをテレビ視聴モードとする。このとき、制御部10は、表示部16にテレビ画面データを、音声出力部17に音声データを、それぞれ出力する。また、ユーザがゲームをしたい場合、ユーザの指示により、制御部10は上記モードをゲームモードとする。このとき、制御部10は、表示部16にゲーム画面データを、音声出力部17に音声データを、それぞれ出力する。
【0029】
一方、ユーザによる特段の指示がないときには、制御部10は上記モードを待受モードとする。この場合には、制御部10は表示部16に待受画面を表示し、所定期間着信や操作がなければ、待受モードのまま省電力モードに移行する。着信があれば、所定の着信通知処理を実施する。
【0030】
次に、図2は、携帯電話1の制御部10及びメモリ14により実現される機能ブロックを示す図である。同図に示すように、携帯電話1は機能的に、着信受付部20、着信通知処理部21、着信通知実施判定部22、条件記憶部23、着信通知処理実施制限部24、応答不能通知部25、視聴番組解析部26、Gコード番組表解析部27、Gコード番組表記憶部28、終了所要時間取得部29、応答可能所要時間取得部30、ゲーム解析部31を含んで構成される。
【0031】
着信受付部20は、着信を受け付ける。具体的には、無線通信部11から制御部10に入力される制御データに発呼要求が含まれている場合に、着信受付部20は音声着信を受け付ける。また、無線通信部11から制御部10に入力される通信データにメール情報が含まれている場合に、着信受付部20はメール着信を受け付ける。
【0032】
着信通知処理部21は、着信受付部20により着信が受け付けられた場合に、所定の着信通知処理を行う。具体的には、表示部16でのポップアップ表示(以下、着信表示という。)、音声出力部17での所定着信メロディの出力、振動部18でのバイブレータ振動、LED部19でのLED明滅のうち、ユーザの設定に応じて1以上を選択し、実施する。
【0033】
条件記憶部23は、当該携帯電話1の上記モードが所定モードである場合に着信通知処理部21による着信表示を行うために着信が満たすべき条件を示す条件情報を記憶する。
【0034】
図3及び図4は、この条件情報を記憶するための条件テーブルの具体例を示している。図3に示す条件テーブルは、電話帳に条件情報を付加したものである。電話帳であるので、電話番号と名前とが対応付けて記憶される。各電話番号は、いくつかのグループにグループ化されている。また、各電話番号と対応づけて着信表示要否が記憶される。
【0035】
図3の例では、発信者を示す発信者情報と、着信表示の要否を示す要否情報と、を対応づける情報が条件情報として記憶され、それによって、当該携帯電話1の上記モードが待受モード以外のモードである場合に、着信通知処理部21による着信表示を行うために着信が満たすべき条件が示される。具体的には、発信者の電話番号が、着信表示要否において「1」が記憶される電話番号であることが、着信通知処理部21による着信表示を行うために着信が満たすべき条件となっている。
【0036】
さらに、図4に示す条件テーブルでは、図3に示されるグループごとに、着信回数と、着信表示の要否を示す要否情報と、を対応付ける情報が条件情報として記憶される。すなわち、グループAは所定時間内に2回目の着信があれば着信表示を行い、グループBは所定時間内に3回目の着信があれば着信表示を行い、グループCは所定時間内に4回目の着信があれば着信表示を行う、というようにグループごとに異なる着信回数が、着信表示要となる着信回数として対応づけられている。なお、図4では着信表示要否を明示しているが、明示しなくてもよい。
【0037】
着信通知実施判定部22は、当該携帯電話1のモードを示すモード情報を取得する。そして、着信受付部20により受け付けられた着信が、条件記憶部23により記憶される条件情報により示される条件を満たすか否かを判定する。
【0038】
具体的な例では、発信者情報取得部220は着信受付部20により受け付けられた着信の発信者を示す発信者情報を取得する。発信者情報取得部220は、発呼要求に含まれる発信者通知情報や、メール情報に含まれる送信者情報から、この発信者情報を取得する。
【0039】
着信通知実施判定部22は、条件記憶部23に記憶される条件情報から、発信者情報取得部220により取得された発信者情報と対応付けられる要否情報を読み出す。そして、読み出した要否情報に基づき、上記着信が上記条件情報により示される条件を満たすか否かを判定する。より具体的には、着信通知実施判定部22は、発信者情報取得部220により取得された発信者情報と対応付けられる要否情報が着信表示要となっていれば、上記着信が上記条件情報により示される条件を満たすと判定する。
【0040】
また、他の例では、着信回数取得部221は、発信者情報取得部220により取得された発信者情報により示される発信者からの過去所定時間内の着信回数を取得する。このために、着信回数取得部221は、着信の都度、時計部13から現在時刻を取得し、該着信について発信者情報取得部220により取得された発信者情報と対応づけて、メモリ14に記憶させている。
【0041】
着信通知実施判定部22は、条件記憶部23に記憶される条件情報から、取得した着信回数と対応付けられる要否情報を読み出す。そして、読み出した要否情報に基づき、上記着信が上記条件情報により示される条件を満たすか否かを判定する。より具体的には、着信通知実施判定部22は、発信者情報取得部220により取得された発信者情報と対応付けられる要否情報が着信表示要となっていれば、上記着信が上記条件情報により示される条件を満たすと判定する。
【0042】
以上の例を、携帯電話1の処理フロー図を参照しながら、より具体的に説明する。
【0043】
図5は、携帯電話1の処理フローを示す図である。同図に示すように、携帯電話1は、着信があると(S1)、発信者情報に基づき、着信表示の要否を判定する(S2)。要であると判定した場合、携帯電話1は着信表示を行う(S7)。否であると判定した場合、発信者情報により示される発信者の属するグループを取得する(S3)。ここでは図4に示す3つのグループがあるとすると、グループAである場合には、過去所定時間内に2回着信があったか否か(2回連続着信か)を判定し(S4)、あった場合、携帯電話1は着信表示を行う(S7)。なかった場合には、携帯電話1は着信表示を行わない(S8)。同様に、グループBである場合には、過去所定時間内に3回着信があったか否か(3回連続着信か)を判定し(S5)、あった場合、携帯電話1は着信表示を行う(S7)。なかった場合には、携帯電話1は着信表示を行わない(S8)。グループCである場合には、過去所定時間内に4回着信があったか否か(4回連続着信か)を判定し(S6)、あった場合、携帯電話1は着信表示を行う(S7)。なかった場合には、携帯電話1は着信表示を行わない(S8)。
【0044】
着信通知処理実施制限部24は、着信通知実施判定部22の判定結果に応じて、着信通知処理部21による着信通知処理の実施を制限する。具体的には、着信通知実施判定部22により、着信が条件情報により示される条件を満たさないと判定された場合、着信通知処理実施制限部24は、着信通知処理部21に着信通知処理を行わせない。なお、上述の例では、着信通知処理実施制限部24は、着信通知処理部21に着信表示を行わせず、他の着信通知処理(LED部19におけるLEDの明滅など)を行わせることとしてもよい。
【0045】
応答不能通知部25は、着信通知処理実施制限部24により着信通知処理の実施を制限した場合、応答できない旨を示す応答不能情報を、着信受付部20により受け付けられた着信の発信者に対して通知する。この応答通知情報には、応答できない理由と、応答できるようになるまでに要する時間(応答可能所要時間)と、が含まれる。
【0046】
応答不能情報について、具体的な例を2つ挙げて説明する。
【0047】
1つ目の例は、テレビの視聴に関する例である。視聴番組解析部26は、当該携帯電話1のモードがテレビ視聴モードである場合に、視聴中の番組を解析し、受信チャネルを取得する。
【0048】
Gコード番組表記憶部28は、図示しない番組表サーバから、Gコード番組表を取得し、記憶する。Gコードは番組ごとの情報であり、チャンネル、放送開始日時、及び放送終了日時を含んでいる。
【0049】
Gコード番組表解析部27は、視聴番組解析部26が取得した受信チャネルと、Gコード番組表記憶部28に記憶されるGコード番組表と、に基づいて、現在上記テレビ視聴手段により視聴中の番組のGコードを取得し、取得したGコードから放送終了日時を取得する。
【0050】
なお、この例では以上のようにしてGコードを取得しているが、放送電波にGコードが含まれている場合には、受信中の放送電波からGコードを取得することとしてもよい。
【0051】
終了所要時間取得部29は、Gコード番組表解析部27により取得される放送終了日時に基づき、現在上記テレビ視聴手段により視聴中の番組が終了するまでの時間を取得する。
【0052】
応答可能所要時間取得部30は、終了所要時間取得部29により示される時間に基づき、当該携帯電話1のユーザが着信受付部20により受け付けられた着信に応答可能となるまでに要する時間(応答可能所要時間)を予測する。具体的な例では、終了所要時間取得部29により示される時間をそのまま応答可能所要時間とすることが好適である。応答可能所要時間取得部30は、こうして取得した応答可能所要時間を応答不能通知部25に出力する。応答不能通知部25は、こうして入力された応答可能所要時間を、応答通知情報に含めて送信する。
【0053】
以上のようにして応答通知情報に応答可能所要時間を含める例について、携帯電話1と、その他の各装置とにおいて行われる処理のシーケンス図を参照しながら、再度より詳細に説明する。
【0054】
図6は、携帯電話1と、その他の各装置とにおいて行われる処理のシーケンスを示す図である。まず、携帯電話1は、基地局装置及びネットワークを介して、番組表サーバに対してGコード番組表の送信を要求する(S10)。この要求は、定期的に行われる。
【0055】
番組表サーバは、S10においてされた要求に応じ、携帯電話1に対して、Gコード番組表を送信する(S11)。携帯電話1は、こうして送信されたGコード番組表を記憶する。
【0056】
テレビ放送番組を視聴中(S12)に着信があると(S13)、携帯電話1は。S11で取得していたGコード番組表から視聴終了までの時間を取得し、さらに番組表サーバのアドレス(URL)とGコードも取得し、これらの取得した情報を発信側の電話に対して送信する(S14)。
【0057】
発信側の電話は、S14において送信された情報を受信すると、番組表サーバのアドレスに基づき、ネットワークを介して番組表サーバにアクセスする。そして、番組表サーバに対してGコード番組表の送信を要求し(S15)、番組表サーバは、この要求に応じ、発信側の電話に対して、Gコード番組表を送信する(S16)。発信側の電話は、こうして受信したGコード番組表と、携帯電話1から受信したGコードと、に基づき、携帯電話1のユーザが視聴中の番組を示す番組情報を取得する。そして、発信側の電話は、番組情報と、携帯電話1から受信した視聴終了までの時間と、を自身の表示部に対して出力する。
【0058】
次に、2つ目の例について説明する。2つ目の例は、ゲームのプレイに関する例である。ゲーム解析部31は、当該携帯電話1のモードがゲームモードである場合に、ユーザがプレイ中のゲームを解析し、その名称など当該ゲームに関する情報(ゲーム情報)を取得する。ゲーム解析部31は、こうして取得したゲーム情報を応答不能通知部25に出力する。応答不能通知部25は、こうして入力されたゲーム情報を、応答通知情報に含めて送信する。
【0059】
以上説明したように、携帯電話1によれば、条件を満たさない着信についての通知が制限されるので、ユーザが感じる上記ストレスが低減される。また、この制限の実施を、発信者や着信回数によって、制御することができる。
【0060】
さらに、発信者は、着信者が応答できない状態にあるということを知ることができ、電話をかけ直すタイミングを知ることもできる。
【0061】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、モードごとに異なる条件を記憶することとしてもよい。こうすれば、テレビ視聴モード、ゲームモード、メール作成モードなど、モードごとに異なる条件で着信通知処理の制限をすることができる。また、着信表示、LED明滅などの通知処理の形態ごとに、異なる条件を記憶することも好適である。
【符号の説明】
【0062】
1 携帯電話、10 制御部、11 無線通信部、12 テレビ受信部、13 時計部、14 メモリ、15 操作部、16 表示部、17 音声出力部、18 振動部、19 LED部、20 着信受付部、21 着信通知処理部、22 着信通知実施判定部、23 条件記憶部、24 着信通知処理実施制限部、25 応答不能通知部、26 視聴番組解析部、27 Gコード番組表解析部、28 Gコード番組表記憶部、29 終了所要時間取得部、30 応答可能所要時間取得部、31 ゲーム解析部、220 発信者情報取得部、221 着信回数取得部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
着信が生じた場合に、その発信者情報を取得する発信者情報取得手段と、
当該携帯電話の動作モードが待受けモード以外のモードに設定されている状態下での着信通知を許可する条件として、着信回数と、発信者を示す発信者情報と、を対応付けた情報を記憶する記憶手段と、
新たな着信が発生すると、前記発信者情報により特定される発信者からの過去所定時間内の着信回数を取得し、当該着信回数が前記条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記条件を満たさない場合には前記着信通知処理の実施を制限し、前記条件を満たす場合には前記着信通知処理の実施を制限しない着信通知実施制限手段と、
を含むことを特徴とする携帯電話。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯電話において、
前記着信通知処理実施制限手段により前記着信通知処理の実施を制限した場合、応答できない旨を示す応答不能情報を、前記着信受付手段により受け付けられた着信の発信者に対して通知する応答不能通知手段、
をさらに含むことを特徴とする携帯電話。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯電話において、
当該携帯電話は、
テレビ視聴手段と、
前記テレビ視聴手段により視聴中の番組が終了するまでの時間を取得する時間取得手段と、
前記時間取得手段により示される時間に基づき、当該携帯電話のユーザが前記着信受付手段により受け付けられた着信に応答可能となるまでに要する時間を予測する時間予測手段と、
をさらに含み、
前記応答不能通知手段による通知は、前記時間予測手段により予測される時間を示す応答可能所要時間を含む、
ことを特徴とする携帯電話。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−109685(P2011−109685A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288743(P2010−288743)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【分割の表示】特願2006−178600(P2006−178600)の分割
【原出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Gコード
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】